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JP2003192750A - 紫外線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

紫外線硬化性樹脂組成物

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JP2003192750A
JP2003192750A JP2001393820A JP2001393820A JP2003192750A JP 2003192750 A JP2003192750 A JP 2003192750A JP 2001393820 A JP2001393820 A JP 2001393820A JP 2001393820 A JP2001393820 A JP 2001393820A JP 2003192750 A JP2003192750 A JP 2003192750A
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meth
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component
mass
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Tsutomu Yamada
山田  勉
Mizuho Maeda
瑞穂 前田
Kenji Shiyaji
賢治 社地
Hideo Takamatsu
秀雄 高松
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化した状態においても伸び特性が良好で破
断伸度が高く、かつ相溶性、透明性、柔軟性、密着性、
防湿性に優れた硬化物を得ることのできる紫外線硬化性
樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリロイル基を1分子あたり
の平均として1個以上を有する共役ジエン系ポリマー
(A)、(メタ)アクリルモノマー(B)、および光開
始剤(C)からなり、(A)成分と(B)成分の混合比
が質量比として10/90〜90/10の範囲であり、
かつ、(C)成分の配合割合が(A)成分および(B)
成分の合計量100質量部に対して0.01〜20質量
部であることを特徴とする紫外線硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化した状態にお
いても伸び特性が良好で破断伸度が高く、かつ相溶性、
透明性、柔軟性、密着性、防湿性に優れた硬化物を得る
ことのできる紫外線硬化性樹脂組成物に関する。本発明
で得られる紫外線硬化性樹脂組成物は、例えば接着剤、
粘着剤、コート剤、塗料、インキ、ポッティング材、シ
ーリング材、封止剤などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、紫外線又は電子線の照射によって
硬化可能な樹脂組成物が開発され、コーティング用塗
料、接着剤、粘着剤などに利用されている。このような
樹脂組成物の中でもウレタンアクリレートを使用した組
成物の例は数多く知られており、コーティング用途にお
ける使用が増加し、その要求特性も多種多彩になってき
ている。中でも、電気、電子部品などの精密部品用のコ
ーティング材、接着剤においては、硬化物の伸びが大き
く、優れた密着性を有し、かつ防湿、防水性に優れる材
料への需要が高まっている。また、近年、光硬化性の液
状物質に光を照射して硬化樹脂層を形成する工程を繰り
返すことにより、硬化樹脂層が積層されてなる立体形状
物を形成する光学的立体造形法が提案されている〔特開
昭60−247515号公報など参照〕。最近における
立体形状物への要求の多様化に伴って、例えばタイヤ、
ホース、パッキング、シール材などのゴム製品にこの立
体形状物を適用することが検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、充分な
硬化物の柔軟性と防湿、防水性のバランスを兼ね備えた
光硬化性樹脂組成物はこれまでに得られていないのが現
状である。また、従来公知の光硬化性樹脂組成物を上記
の光学的立体造形法に適用した場合には、ゴム製品に要
求されるゴム弾性、引張特性を兼ね備えた硬化物を形成
することができないという問題点があった。しかして、
本発明の目的は、上記の問題を解決すべく、硬化した状
態においても伸び率が高く優れたゴム弾性を有し、かつ
相溶性、透明性、柔軟性、密着性に優れており、特にコ
ーティング材やシール材に適用した場合に、防湿性、防
水性、透明性に優れる紫外線硬化性樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、(メタ)アクリロイル基を1分子あたりの平均
として1個以上を有する共役ジエン系ポリマー(A)、
(メタ)アクリルモノマー(B)および光開始剤(C)
からなり、(A)成分と(B)成分の混合比が質量比と
して10/90〜90/10の範囲であり、かつ、
(C)成分の配合割合が(A)成分および(B)成分の
合計量100質量部に対して0.01〜20質量部であ
ることを特徴とする紫外線硬化性樹脂組成物を提供する
ことによって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物
を構成する(メタ)アクリロイル基を1分子あたりの平
均として1個以上有する共役ジエン系ポリマー(A)
(以下、共役ジエン系ポリマー(A)と略称することが
ある)は、種々の方法で合成することができ、例えば、
共役ジエン系ポリマーをまず合成し、次にこの共役ジエ
ン系ポリマーに二塩基性不飽和酸無水物を反応させた
後、引き続き、得られたポリマー中の酸無水物基の一部
または全部に、エステル部分にヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより得
られる。また、共役ジエン系ポリマー(A)を得る他の
方法としては、水酸基を有する共役ジエン系ポリマー
と、エステル部分にヒドロキシル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルを、2,4−トリレンジイソシアネー
ト化合物などのジイソシアネート化合物を介して反応さ
せる方法;カルボキシル基を有する共役ジエン系ポリマ
ーと、エステル部分にグリシジル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルを反応させる方法;水酸基を有する共
役ジエン系ポリマーと、エステル部分に酸ハライド基を
有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させる方法な
どが挙げられる。
【0006】好適には、共役ジエン系ポリマー(A)
は、共役ジエン系ポリマーをまず合成し、次にこの共役
ジエン系ポリマーに二塩基性不飽和酸無水物を反応させ
た後、引き続き、得られたポリマー中の酸無水物基の一
部または全部に、エステル部分にヒドロキシル基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより
得ることができる。
【0007】共役ジエン系ポリマー(A)の原料となる
共役ジエン系ポリマーを構成する共役ジエン化合物とし
ては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ジメチルブタジエン、1−フェニルブ
タジエン、2−フェニルブタジエン、1,1−ジフェニ
ルブタジエン、1,2−ジフェニルブタジエン、2,3
−ジフェニルブタジエンなどが挙げられる。共役ジエン
系ポリマーはこれらの共役ジエン化合物の1種類単独で
構成されていてもよく、2種類以上から構成されていて
もよい。共役ジエン系ポリマーとしては、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、またはイソプレンとブタジエンの
混合物の共重合体などが特に好ましい。
【0008】上記原料となる共役ジエン系ポリマーは、
ブタジエン、イソプレンなどの上記した共役ジエン化合
物を、ナトリウムナフタレン錯体、n−ブチルリチウ
ム、s−ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチ
ウム、ペンチルリチウムなどのアルキルリチウムなどを
開始剤としてアニオン重合させることにより製造するこ
ともできるし、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
ビスニトリル化合物、ベンゾイルパーオキサイドなどの
過酸化物を開始剤としてラジカル重合させることによっ
ても製造することができる。なお、これらの重合反応
は、通常、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンな
どの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒の存在下に、重
合温度−78℃〜150℃、重合時間1〜100時間と
いう条件で行うことができる。
【0009】該共役ジエン系ポリマーの酸無水物基を導
入する前における数平均分子量に厳密な意味での制限は
ないが、通常、2,000〜100,000の範囲であ
るのが好ましく、5,000〜50,000の範囲であ
るのがより好ましい。数平均分子量が2,000未満で
ある場合、架橋密度が高くなり、得られる紫外線硬化性
樹脂組成物の硬化後のゴム弾性が損なわれる傾向とな
る。一方、数平均分子量が100,000を越えると、
得られる共役ジエン系ポリマー(A)の粘度が高くな
り、作業性が低下する傾向となることから好ましくな
い。なお、本明細書でいう数平均分子量とは、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測
定したポリスチレン換算の数平均分子量を意味する。
【0010】次に、上述の方法で得られた共役ジエン系
ポリマーに、二塩基性不飽和酸無水物を反応させること
により酸無水物基を導入する。この反応は、例えば共役
ジエン系ポリマーと二塩基性不飽和酸無水物とを、ヘキ
サン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂肪族また
は芳香族炭化水素系溶媒などの反応に不活性な溶媒の存
在下または不存在下に、通常、常温〜200℃の範囲で
0.1〜100時間の範囲で攪拌して行うことができ
る。
【0011】このような二塩基性不飽和酸無水物として
は、例えば無水マレイン酸などを使用することができ
る。二塩基性不飽和酸無水物の使用量は、最終的に製造
する共役ジエン系ポリマー(A)がその1分子あたりの
平均として(メタ)アクリロイル基を1個以上有するこ
とができるだけの量の酸無水物基を共役ジエン系ポリマ
ーに導入することができる量であれば、その上限に特に
制限はないが、通常、共役ジエン系ポリマー100質量
部に対して0.1〜200質量部の範囲であるのが好ま
しく、1〜150質量部の範囲であるのがより好まし
い。共役ジエン系ポリマーに対しての酸無水物基の導入
量は、上記の条件で反応させることにより、通常、1分
子あたりの平均として通常1〜30個の範囲であり、2
〜10個の範囲に制御するのが好ましい。
【0012】なお、上記の反応により共役ジエン系ポリ
マーに導入された酸無水物基の量は、例えばNMR、中
和滴定などの分析手段により定量することができる。
【0013】引き続いて、上記共役ジエン系ポリマーに
導入された酸無水物基の一部または全部に、エステル部
分にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルを反応させることにより、共役ジエン系ポリマー
(A)を得る。
【0014】この反応は、ヘキサン、ヘプタン、トルエ
ン、キシレンなどの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒
などの反応に不活性な溶媒の存在下または不存在下に、
通常、常温〜200℃で0.1〜100時間攪拌するこ
とにより行うことができる。
【0015】エステル部分にヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシアクリレ
ートなどが挙げられる。これらの中でも、価格、入手の
容易さなどの観点から、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。エ
ステル部分にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル
酸エステルの使用量は、共役ジエン系ポリマー(A)が
有する(メタ)アクリロイル基の数がその1分子あたり
の平均として1個以上有する必要があり、好ましくは1
〜30個、より好ましくは2〜10個である観点から、
通常、上記共役ジエン系ポリマーがその1分子あたりの
平均として有する酸無水物基に対して0.01〜1.5
モル倍の範囲であるのが好ましく、0.1〜1モル倍の
範囲であるのがより好ましい。共役ジエン系ポリマー
(A)がその1分子あたりの平均として有する(メタ)
アクリロイル基が1個未満では、得られる紫外線硬化性
樹脂組成物の硬化性が不十分となり、一方30個を越え
ると共役ジエン系ポリマー(A)の粘度が高くなり、作
業性が低下する傾向となることから好ましくない。
【0016】なお、共役ジエン系ポリマーに導入された
酸無水物基の一部と、エステル部分にヒドロキシル基を
有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させた場合に
は、共役ジエン系ポリマー(A)に酸無水物基の一部が
残存する。この共役ジエン系ポリマー(A)を用いて本
発明の紫外線硬化性樹脂組成物を調製した場合、保存状
態によっては、該樹脂組成物中に残存する酸無水物基と
空気中の水分とが徐々に反応して、該樹脂組成物が硬化
することから保存安定性に問題が生じる場合がある。か
かる観点から、必要に応じて、上記の反応により得られ
た(メタ)アクリロイル基を1個以上有する共役ジエン
系ポリマー(A)中に残存する酸無水物基をアルコール
化合物とさらに反応させることにより、カルボキシル基
とエステル基に変換しておくことができる。該アルコー
ル化合物としては、特に限定されず、例えばメタノー
ル、エタノール、n−イソプロパノール、ブタノールな
どが挙げられる。アルコール化合物の使用量に厳密な意
味での制限はないが、共役ジエン系ポリマー(A)中に
酸無水物基が残存する場合に、その残存する酸無水物基
に対して通常1〜2モル倍の範囲であるのが好ましい。
共役ジエン系ポリマー(A)中に酸無水物基が残存する
場合に、かかる酸無水物基とアルコール化合物の反応
は、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂
肪族または芳香族炭化水素系溶媒などの反応に不活性な
溶媒の存在下または不存在下に、通常、常温〜200℃
で0.1〜100時間攪拌することにより行うことがで
きる。
【0017】また、本発明で使用する共役ジエン系ポリ
マー(A)は市販品としても入手可能であり、例えば、
RICON社製、商品名「RIC−3500」、「RI
C−3100」、日本曹達社製、商品名「TE−200
0」などが挙げられる。
【0018】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物を構成す
る(メタ)アクリルモノマー(B)としては、例えばイ
ソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、モルフォリン(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート
などが挙げられる。これらの中でも、得られる紫外線硬
化性樹脂組成物の硬化後の柔軟性、防湿性、防水性が一
層優れたものとなる観点からは、イソボルニル(メタ)
アクリレートが特に好ましい。
【0019】共役ジエン系ポリマー(A)と(メタ)ア
クリルモノマー(B)の使用量比は、両者の混合比が質
量比として90/10〜10/90の範囲であることが
必要であり、好ましくは90/10〜50/50の範囲
である。共役ジエン系ポリマー(A)の使用量比が(メ
タ)アクリルモノマー(B)に対して質量比として10
/90よりも少ない場合、すなわち10質量%より少な
い場合には、得られる紫外線硬化性樹脂組成物の硬化後
の伸び特性が不十分となり、一方90/10よりも多い
場合、すなわち90質量%より多い場合には十分なゴム
弾性が得られない。
【0020】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物を構成す
る光開始剤(C)としては、例えば2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピオフェノン]、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6
−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイ
ド、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンジル、2−クロロチオキサントンなどが用いられ
る。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。光開始剤(C)の使用量
は、共役ジエン系ポリマー(A)および(メタ)アクリ
ルモノマー(B)成分の合計量100質量部に対して
0.01〜20質量部であることが必要であり、0.5
〜5質量部であるのがより好ましい。光開始剤(C)の
使用量が、共役ジエン系ポリマー(A)および(メタ)
アクリルモノマー(B)成分の合計量100質量部に対
して0.01質量部よりも少ない場合には、硬化性が不
十分であり、一方20質量部よりも多い場合には、硬化
性の顕著な向上効果はなく、経済性を損ねる。
【0021】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物には、本
発明の主旨を損なわない範囲で、レベリング剤、滑剤、
酸化防止剤、顔料、粘着付与樹脂、シリコーン系添加
剤、酸化チタンなどのフィラー;ポリウレタン、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリスチレンなどの重合体;N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどの(メ
タ)アクリルモノマー以外のラジカル重合性モノマー;
などの添加剤をさらに添加してもよい。
【0022】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物は、共役
ジエン系ポリマー(A)、(メタ)アクリルモノマー
(B)、光開始剤(C)、さらに必要に応じて添加剤
を、室温下で、例えば攪拌翼、またはニーダーを用いて
の混合などの通常の混合手段を用いて混合することによ
って調製することができる。
【0023】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物は、低圧
水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、蛍光灯、自然光に
含まれる紫外線などの紫外線発生源を照射することによ
り硬化させることができる。なお、紫外線発生源による
該組成物への照射時間は、紫外線発生源から発生する紫
外線のエネルギーの大きさにもよっても異なるが、概ね
0.5〜300秒の範囲である。
【0024】本発明の紫外線硬化性樹脂組成物は、硬化
した状態においても伸び特性が良好で破断伸度が高く、
かつ相溶性、透明性、柔軟性、防湿性に優れ、例えば接
着剤、粘着剤、コート剤、塗料、インキ、ポッティング
材、シーリング材、封止剤などの用途に有用である。
【0025】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。また、得られた紫外線硬化性樹脂組成物の評価は下
記のように行なった。
【0026】相溶性 下記の実施例および比較例で得られた紫外線硬化性樹脂
組成物の均一性を目視により観察して評価した。 ○:相溶性良好(均一である) ×:相分離が生じる
【0027】硬化状態 下記の実施例および比較例で得られた紫外線硬化性樹脂
組成物を、厚さ0.5mmの型枠に注入し、硬化時におけ
る酸素の影響を受けないよう、組成物表面を厚さ50μ
mのポリエステルフィルムで覆った後、超高圧水銀灯
(30W/cm)を用いて、照射距離20cmのところ
から、照射時間96秒で紫外線を照射し、硬化物を得
た。硬化物よりポリエステルフィルムを剥がした後、目
視により透明な硬化物が得られた場合を○として評価し
た。
【0028】破断強度および破断伸度 上記においてポリエステルフィルムを剥がして得られ
た硬化物を、25℃雰囲気で24時間放置後、3号ダン
ベルを用いて硬化物を打ち抜き試験片を作成し、20c
m/minの引張り速度で引張り試験を行い、破断強度
および破断伸度を測定した。
【0029】硬度 上記においてポリエステルフィルムを剥がして得られ
た硬化物を重ね合わせて厚さ8mmとした後、JIS−
A硬度計を用いて硬度を求めた。
【0030】吸水率 上記においてポリエステルフィルムを剥がして得られ
た硬化物から、縦3cm×横3cm×厚さ0.5mmの
試験片を作成し、90℃、湿度80%雰囲気下で72時
間放置した後の吸湿率を測定した。
【0031】透湿度 上記においてポリエステルフィルムを剥がして得られ
た硬化物から、縦3cm×横3cm×厚さ0.5mmの
試験片を作成し、40℃、湿度75%雰囲気下で24時
間放置し放置した後の透湿度を測定した。
【0032】参考例1[共役ジエン系ポリマー(A−
1)の合成] イソプレンモノマーを、n−ブチルリチウムを開始剤と
してn−ヘキサン中でアニオン重合させることにより、
数平均分子量20,000のポリイソプレンを得た。こ
のポリイソプレン100質量部に無水マレイン酸1.5
質量部を加え、180℃で15時間反応させることによ
り、1分子あたりの平均として酸無水物基を3個有する
ポリイソプレンを得た。次に、この1分子あたりの平均
として酸無水物基を3個有するポリイソプレン100質
量部に6.35質量部のメタクリル酸−2−ヒドロキシ
エチルを加え、遮光した後に120℃で10時間反応さ
せることにより、1分子あたりの平均としてメタクリロ
イル基を3個有するポリイソプレン(以下、共役ジエン
系ポリマー(A−1)と略称する)を合成した。
【0033】実施例1〜4 参考例1で得られた共役ジエン系ポリマー(A−1)、
(メタ)アクリルモノマー(B)としてイソボルニルア
クリレート(IBXAと略称;大阪有機化学工業株式会
社製)、および光開始剤(C)としてチバ・スペシャリ
ティ・ケミカルズ社製、商品名「ダロキュア−117
3」(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン[2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フェノン])を、表1に示す配合に従って、室温下、攪
拌翼を用いて20分混合して紫外線硬化性樹脂組成物を
得た。得られた紫外線硬化性樹脂組成物を上記の方法に
より評価した。結果を表1に併せて示す。
【0034】比較例1〜3 実施例において用いた共役ジエン系ポリマー(A)の代
わりに市販のウレタンアクリレートオリゴマー(根上工
業(株)社製、商品名「アートレジンUN−5200
A」、1分子平均として保有するアクリロイル基の数:
2個)を用い、(メタ)アクリルモノマー(B)として
IBXA、および光開始剤(C)としてチバ・スペシャ
リティ・ケミカルズ社製、商品名「ダロキュア−117
3」(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン[2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フェノン])を表2に示す配合にしたがって、実施例1
〜4と同様の方法により紫外線硬化性樹脂組成物を得
た。得られた紫外線硬化性樹脂組成物を上記の方法によ
り評価した。結果を表2に併せて示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1および表2の結果より、本発明で規定
する配合を有する紫外線硬化性樹脂組成物は、相溶性に
優れ、硬化した状態においても伸び特性が良好で、透明
性、柔軟性、防湿性に優れた硬化物が得られることがわ
かる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、硬化した状態において
も伸び特性が良好で破断伸度が高く、かつ相溶性、透明
性、柔軟性、密着性、防湿性に優れた硬化物を得ること
のできる紫外線硬化組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 秀雄 茨城県鹿島郡神栖町東和田36番地 株式会 社クラレ内 Fターム(参考) 4J027 AA04 BA07 BA08 CB10 CC05 CD06 CD08 CD09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリロイル基を1分子あたり
    の平均として1個以上を有する共役ジエン系ポリマー
    (A)、(メタ)アクリルモノマー(B)および光開始
    剤(C)からなり、(A)成分と(B)成分の混合比が
    質量比として10/90〜90/10の範囲であり、か
    つ、(C)成分の配合割合が(A)成分および(B)成
    分の合計量100質量部に対して0.01〜20質量部
    であることを特徴とする紫外線硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記共役ジエン系ポリマー(A)が、ポ
    リブタジエン、ポリイソプレンまたはイソプレンとブタ
    ジエンの混合物の共重合体に(メタ)アクリロイル基を
    1分子あたりの平均として1個以上有するポリマーであ
    る請求項1記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
JP2001393820A 2001-12-26 2001-12-26 紫外線硬化性樹脂組成物 Pending JP2003192750A (ja)

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