JP2003192745A - 紫外線硬化性組成物 - Google Patents
紫外線硬化性組成物Info
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Abstract
縮が比較的小さく、硬化時の応力が低減化された硬化物
を与える紫外線硬化性組成物を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリロイル基を1分子あたり
の平均として3個以上有するポリエステルアクリレート
(A)、(メタ)アクリロイル基を1分子あたりの平均
として1個以上有する共役ジエン系ポリマー(B)、
(メタ)アクリルモノマー(C)および光開始剤(D)
を必須成分とする紫外線硬化性組成物。
Description
物に関する。本発明の紫外線硬化性組成物は、相溶性及
び透明性に優れ、かつ硬化時の体積収縮が比較的小さ
く、例えば接着剤、コーティング剤などの用途に有用で
ある。
ポリエステルアクリレート樹脂は、光硬化性、耐熱性、
耐薬品性などに優れた特性を有しており、従来より、例
えば木工家具などの木質素材用のコート材、紙または金
属容器類の印刷インキ、電子部品の被覆樹脂及び封止
材、プラスチック材料用ハードコートなどの各種の用途
での利用または用途開発が行われてきた。
ステルアクリレート樹脂のようなポリマーは、例えば光
硬化時に比較的大きな体積収縮を伴うことが一般的に知
られており、接着剤、コーティング剤あるいは成形品な
どの分野において、精密さが要求される用途では、硬化
時に大きな応力がかかり、硬化物の割れ、剥がれなどの
原因となるという問題点があった。しかして、本発明の
目的は、硬化時の体積収縮が比較的小さく、硬化時の応
力が低減化された、相溶性、透明性に優れる紫外線硬化
性組成物を提供することにある。
目的は、(メタ)アクリロイル基を1分子あたりの平均
として3個以上有するポリエステルアクリレート
(A)、(メタ)アクリロイル基を1分子あたりの平均
として1個以上有する共役ジエン系ポリマー(B)、
(メタ)アクリルモノマー(C)および光開始剤(D)
を必須成分とする紫外線硬化性組成物を提供することに
より達成される。
いて成分(A)として使用する(メタ)アクリロイル基
を1分子あたりの平均として3個以上有するポリエステ
ルアクリレート(以下、ポリエステルアクリレート
(A)と略称することがある)は、例えば、多価アルコ
ールと多塩基酸から構成される、1分子あたりの平均と
して3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール
の該水酸基を(メタ)アクリル酸ハライドなどと反応さ
せて1分子あたりの平均として3個以上の(メタ)アク
リロイル基を導入することにより製造することができ
る。ここで、1分子あたりの平均として3個以上の水酸
基を有するポリエステルポリオールを構成する多価アル
コールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノ
ナンジオール、3−メチルペンタンジオール、ネオペン
チルグリコール、デカンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールプ
ロパンのエチレンオキシド付加体、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキシド付加体などが挙げられる。一
方、多塩基酸としては、こはく酸、アジピン酸、フタル
酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、デカンジ
カルボン酸、テトラブロモフタル酸、テトラクロルフタ
ル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ピロメリッ
ト酸などを挙げることができる。
市販品としても入手可能であり、例えば、東亜合成
(株)製、商品名「アロニックスM−8030」、「ア
ロニックスM−8060」、「アロニックスM−810
0」、「アロニックスM−8530」、「アロニックス
M−8560」などが挙げられる。
(B)として使用する(メタ)アクリロイル基を1分子
あたりの平均として1個以上有する共役ジエン系ポリマ
ー(以下、共役ジエン系ポリマー(B)と略称すること
がある)は、例えば、共役ジエン系ポリマーをまず合成
し、次にこの共役ジエン系ポリマーに二塩基性不飽和酸
無水物を反応させた後、引き続き、得られたポリマー中
の酸無水物基の一部または全部に、エステル部分にヒド
ロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを反応
させることにより得られる。また、共役ジエン系ポリマ
ー(B)を得る他の方法としては、水酸基を有する共役
ジエン系ポリマーと、エステル部分にヒドロキシル基を
有する(メタ)アクリル酸エステルを、2,4−トリレ
ンジイソシアネート化合物などのジイソシアネート化合
物を介して反応させる方法;カルボキシル基を有する共
役ジエン系ポリマーと、エステル部分にグリシジル基を
有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させる方法;
水酸基を有する共役ジエン系ポリマーと、エステル部分
に酸ハライド基を有する(メタ)アクリル酸エステルを
反応させる方法などが挙げられる。
は、共役ジエン系ポリマーをまず合成し、次にこの共役
ジエン系ポリマーに二塩基性不飽和酸無水物を反応させ
た後、引き続き、得られたポリマー中の酸無水物基の一
部または全部に、エステル部分にヒドロキシル基を有す
る(メタ)アクリル酸エステルを反応させることにより
得ることができる。
共役ジエン系ポリマーを構成する共役ジエン化合物とし
ては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ジメチルブタジエン、1−フェニルブ
タジエン、2−フェニルブタジエン、1,1−ジフェニ
ルブタジエン、1,2−ジフェニルブタジエン、2,3
−ジフェニルブタジエンなどが挙げられる。共役ジエン
系ポリマーはこれらの共役ジエン化合物の1種類単独で
構成されていてもよく、2種類以上から構成されていて
もよい。共役ジエン系ポリマーとしては、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、またはイソプレンとブタジエンの
混合物の共重合体などが特に好ましい。
ブタジエン、イソプレンなどの上記した共役ジエン化合
物を、ナトリウムナフタレン錯体、n−ブチルリチウ
ム、s−ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチ
ウム、ペンチルリチウムなどのアルキルリチウムなどを
開始剤としてアニオン重合させることにより製造するこ
ともできるし、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
ビスニトリル化合物、ベンゾイルパーオキサイドなどの
過酸化物を開始剤としてラジカル重合させることによっ
ても製造することができる。なお、これらの重合反応
は、通常、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンな
どの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒の存在下に、重
合温度−78℃〜150℃、重合時間1〜100時間と
いう条件で行うことができる。
入する前における数平均分子量に厳密な意味での制限は
ないが、通常、2,000〜100,000の範囲であ
るのが好ましく、5,000〜50,000の範囲であ
るのがより好ましい。数平均分子量が2,000未満で
ある場合、架橋密度が高くなり、得られる紫外線硬化性
組成物の硬化後のゴム弾性が損なわれる傾向となる。一
方、数平均分子量が100,000を越えると、得られ
る共役ジエン系ポリマー(B)の粘度が高くなり、作業
性が低下する傾向となることから好ましくない。なお、
本明細書でいう数平均分子量とは、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)によって測定したポリ
スチレン換算の数平均分子量を意味する。
ポリマーに、二塩基性不飽和酸無水物を反応させること
により酸無水物基を導入する。この反応は、例えば共役
ジエン系ポリマーと二塩基性不飽和酸無水物とを、ヘキ
サン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂肪族また
は芳香族炭化水素系溶媒などの反応に不活性な溶媒の存
在下または不存在下に、通常、常温〜200℃の範囲で
0.1〜100時間の範囲で攪拌して行うことができ
る。
は、例えば無水マレイン酸などを使用することができ
る。二塩基性不飽和酸無水物の使用量は、最終的に製造
する共役ジエン系ポリマー(B)がその1分子あたりの
平均として(メタ)アクリロイル基を1個以上有するこ
とができるだけの量の酸無水物基を共役ジエン系ポリマ
ーに導入することができる量であれば、その上限に特に
制限はないが、通常、共役ジエン系ポリマー100質量
部に対して0.1〜200質量部の範囲であるのが好ま
しく、1〜150質量部の範囲であるのがより好まし
い。共役ジエン系ポリマーに対しての酸無水物基の導入
量は、上記の条件で反応させることにより、通常、1分
子あたりの平均として通常1〜30個の範囲であり、2
〜20個の範囲に制御するのが好ましい。
マーに導入された酸無水物基の量は、例えばNMR、中
和滴定などの分析手段により定量することができる。
導入された酸無水物基の一部または全部に、エステル部
分にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルを反応させることにより、共役ジエン系ポリマー
(B)を得る。
ン、キシレンなどの脂肪族または芳香族炭化水素系溶媒
などの反応に不活性な溶媒の存在下または不存在下に、
通常、常温〜200℃で0.1〜100時間攪拌するこ
とにより行うことができる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシアクリレ
ートなどが挙げられる。これらの中でも、価格、入手の
容易などの観点からアクリル酸2−ヒドロキシエチル、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。エステ
ル部分にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルの使用量は、共役ジエン系ポリマー(B)が有す
る(メタ)アクリロイル基の数がその1分子あたりの平
均として1個以上有する必要があり、好ましくは2〜3
0個、より好ましくは3〜20個(である観点から、通
常、上記共役ジエン系ポリマーがその1分子あたりの平
均として有する酸無水物基に対して0.01〜1.5モ
ル倍の範囲であるのが好ましく、0.1〜1モル倍の範
囲であるのがより好ましい。共役ジエン系ポリマー
(B)がその1分子あたりの平均として有する(メタ)
アクリロイル基が1個未満では、ポリエステルアクリレ
ート(A)との相溶性が悪くなり、一方30個を越える
と共役ジエン系ポリマー(B)の粘度が高くなり作業性
の点で好ましくない。
酸無水物基の一部と、エステル部分にヒドロキシル基を
有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させた場合に
は、共役ジエン系ポリマー(B)に酸無水物基の一部が
残存する。この共役ジエン系ポリマー(B)を用いて本
発明の紫外線硬化性組成物を調製した場合、保存状態に
よっては、該組成物中に残存する酸無水物基と空気中の
水分とが徐々に反応して、該組成物が硬化することから
保存安定性に問題が生じる場合がある。かかる観点か
ら、必要に応じて、上記の反応により得られた(メタ)
アクリロイル基を1個以上有する共役ジエン系ポリマー
(B)中に残存する酸無水物基をアルコール化合物とさ
らに反応させることにより、カルボキシル基とエステル
基に変換しておくことができる。該アルコール化合物と
しては、特に限定されず、例えばメタノール、エタノー
ル、n−イソプロパノール、ブタノールなどが挙げられ
る。アルコール化合物の使用量に厳密な意味での制限は
ないが、共役ジエン系ポリマー(B)中に酸無水物基が
残存する場合に、その残存する酸無水物基に対して通常
1〜2モル倍の範囲であるのが好ましい。共役ジエン系
ポリマー(B)中に酸無水物基が残存する場合に、かか
る酸無水物基とアルコール化合物の反応は、ヘキサン、
ヘプタン、トルエン、キシレンなどの脂肪族または芳香
族炭化水素系溶媒などの反応に不活性な溶媒の存在下ま
たは不存在下に、通常、常温〜200℃で0.1〜10
0時間攪拌することにより行うことができる。
マー(B)は市販品としても入手可能であり、例えば、
RICON社製、商品名「RIC−3500」、「RI
C−3100」、日本曹達社製、商品名「TE−200
0」などが挙げられる。
(C)として使用する(メタ)アクリルモノマー(以
下、(メタ)アクリルモノマー(C)と略称することが
ある)としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アク
リレート、イソドデシル(メタ)アクリレート、トリデ
シル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、p−ノニルフェニル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリ
シクロ[5,2,1,0 2,6]デカニル(メタ)アク
リレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル
(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメ
チルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレート、p−クミルフェニル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ビスフェノールAジ(2−ヒドロキシ−
3−アクリロイルオキシプロピル)、ビスフェノールA
ジ(メタ)アクリレートまたはこれらのエチレングリコ
ール変性物;ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中で
も、(メタ)アクリルモノマー(C)は、(メタ)アク
リロイル基以外の極性基を有しない化合物であるのが好
ましく、イソボルニル(メタ)アクリレート、1,9−
ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペン
テニル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
に厳密な意味での制限はないが、本発明の紫外線硬化性
組成物における相溶性の観点からは、ポリエステルアク
リレート(A)と共役ジエン系ポリマー(B)の混合物
の合計量100質量部に対し、通常、10〜300質量
部の範囲であるのが好ましく、30〜150質量部の範
囲であるのがより好ましい。なお、上記のポリエステル
アクリレート(A)と共役ジエン系ポリマー(B)の混
合物における混合比には特に制限はない。
(D)として使用する光開始剤(以下、光開始剤(D)
と略称することがある)としては、例えば2−ヒドロキ
シ−2メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン[2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン]、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,
4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオ
キサイド、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンジル、2−クロロチオキサントンなどが挙げ
られる。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種
類以上を組み合わせて用いてもよい。光開始剤(D)の
使用量に厳密な意味での制限はないが、硬化性を良好に
する観点からは、ポリエステルアクリレート(A)、共
役ジエン系ポリマー(B)および(メタ)アクリルモノ
マー(C)の混合物の合計量100質量部に対し、通
常、0.1〜20質量部の範囲であるのが好ましく、
0.5〜10質量部の範囲であるのがより好ましい。ま
た、光硬化性を向上させる目的で、必要に応じてn−ブ
チルアミン、トリエチルアミンなどのアミン類をさらに
添加してもよい。アミン類を添加する場合、その添加量
は、ポリエステルアクリレート(A)、共役ジエン系ポ
リマー(B)および(メタ)アクリルモノマー(C)の
混合物の合計量100質量部に対し、通常0.01〜
5.0質量部、好ましくは0.05〜1.0質量部の範
囲である。
の主旨を損なわない範囲で、レベリング剤、滑剤、シリ
コーン系添加剤、酸化チタンなどのフィラー、ポリウレ
タン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどの重
合体などの添加剤をさらに添加してもよい。
テルアクリレート(A)、共役ジエン系ポリマー
(B)、(メタ)アクリルモノマー(C)、光開始剤
(D)、さらに必要に応じて添加剤を、室温下で、例え
ば攪拌翼、またはニーダーを用いての混合などの通常の
混合手段を用いて混合することによって調製することが
できる。
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、蛍光灯、自然光に含ま
れる紫外線などの紫外線発生源を照射することにより硬
化させることができる。なお、紫外線発生源による該組
成物への照射時間は、紫外線発生源から発生する紫外線
のエネルギーの大きさにもよっても異なるが、概ね0.
5〜300秒の範囲である。
び透明性に優れ、かつ硬化時の体積収縮が比較的小さ
く、硬化時の応力が低減化されるので、硬化物の割れ、
剥がれなどが低減され、例えば接着剤、コーティング剤
などの用途、特に精密さが要求される用途においても有
用である。
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例において用いた各成分の
詳細と略号は以下のとおりである。
−8030」
開始剤としてn−ヘキサン中でアニオン重合させること
により、数平均分子量20,000のポリイソプレンを
得た。このポリイソプレン100質量部に無水マレイン
酸5質量部を加え、180℃で15時間反応させること
により、1分子あたりの平均として酸無水物基を10個
有するポリイソプレンを得た。次に、このようにして得
られた無水マレイン酸変性ポリイソプレン100重量部
に6.35質量部のメタクリル酸2−ヒドロキシエチル
を加え、遮光した後に120℃で8時間反応させること
により、1分子あたりの平均としてメタクリロイル基を
10個有するポリイソプレン(B−1)を合成した。
ルリチウムを開始剤としてn−ヘキサン中でアニオン重
合させることにより、数平均分子量10,000のポリ
イソプレンを得た。このポリイソプレン100質量部に
無水マレイン酸20質量部を加え、180℃で15時間
反応させることにより、1分子あたりに酸無水物基を2
0個有するポリイソプレンを得た。次に、このようにし
て得られたポリイソプレン100質量部に3.5質量部
のメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを加え、遮光した
後に120℃で8時間反応し、さらに4.6質量部のメ
タノールを加え、残存した酸無水物基と120℃で6時
間反応させることにより1分子あたりの平均としてメタ
アクリロイル基を3個有するポリイソプレン(B−2)
を合成した。
−3500」(1分子あたりの平均としてメタアクリロ
イル基を10個有する数平均分子量6,000の変性ポ
リブタジエン)
(株)社製) C−2:1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪
有機化学工業(株)社製
名「ダロキュア−1173」(2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン[2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン])
は下記のように行なった。 相溶性 下記の実施例および比較例で得られた紫外線硬化性組成
物の均一性を目視により観察して評価した。 ○:相溶性良好(均一) ×:相分離が生じる
物を厚さ0.5mmの型枠に注入し、硬化時における酸
素の影響を受けないよう、組成物表面を厚さ50μmの
ポリエステルフィルムで覆った後、超高圧水銀灯(30
W/cm)を用いて、照射距離20cmの位置から、照
射時間96秒で紫外線を照射し、硬化物を得た。硬化物
よりポリエステルフィルムを剥がした後、目視により透
明な硬化物が得られた場合を○として評価した。
た硬化物のそり状態から目視で体積収縮を評価した。 ○:体積収縮 ○△:体積収縮少しあり ×:体積収縮大
(A)、共役ジエン系ポリマー(B)、(メタ)アクリ
ルモノマー(C)および光開始剤(D)を室温下、攪拌
翼を用いて20分混合することによって紫外線硬化性組
成物を調製した。得られた紫外線硬化性組成物を上記の
方法により評価した結果を表1に併せて示す。
を用いない紫外線硬化性組成物を実施例1〜9と同様の
方法で調製した。得られた紫外線硬化性組成物を上記の
方法により評価した結果を表2に併せて示す。
系ポリマー(B)の代わりに、数平均分子量が13,0
00のポリイソプレン(LIR)または数平均分子量が
13,000のポリブタジエン(LBR)を用い、実施
例1〜9と同様の方法で紫外線硬化性組成物を調製し
た。得られた紫外線硬化性組成物を上記の方法により評
価した結果を表2に併せて示す。
系ポリマー(B)の代わりに、クラレ製、商品名「LI
R−403」(1分子あたりの平均としてカルボキシル
基を3個有する数平均分子量が20,000の変性ポリ
イソプレン)を用い、実施例1〜9と同様の方法で紫外
線硬化性組成物を調製した。得られた紫外線硬化性組成
物を上記の方法により評価した結果を表2に併せて示
す。
有する紫外線硬化性組成物は相溶性、透明性に優れ、か
つ体積収縮の小さい硬化物が得られることがわかる。
れ、かつ硬化時の体積収縮が比較的小さい硬化物を得る
ことのできる紫外線硬化性組成物が提供される。
Claims (4)
- 【請求項1】 (メタ)アクリロイル基を1分子あたり
の平均として3個以上有するポリエステルアクリレート
(A)、(メタ)アクリロイル基を1分子あたりの平均
として1個以上有する共役ジエン系ポリマー(B)、
(メタ)アクリルモノマー(C)および光開始剤(D)
を必須成分とする紫外線硬化性組成物。 - 【請求項2】 共役ジエン系ポリマー(B)が、ポリブ
タジエン、ポリイソプレンまたはイソプレンとブタジエ
ンの混合物の共重合体に(メタ)アクリロイル基を1分
子あたりの平均として1個以上有するポリマーである請
求項1記載の紫外線硬化性組成物。 - 【請求項3】 ポリエステルアクリレート(A)と共役
ジエン系ポリマー(B)の混合物の合計量100質量部
に対して(メタ)アクリルモノマー(C)が10〜30
0質量部の範囲で配合されている請求項1または2に記
載の紫外線硬化性組成物。 - 【請求項4】 ポリエステルアクリレート(A)、共役
ジエン系ポリマー(B)および(メタ)アクリルモノマ
ー(C)の混合物の合計量100質量部に対して光開始
剤(D)が0.1〜20質量部の範囲で配合されている
請求項1〜3いずれか1項に記載の紫外線硬化性組成
物。
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JP2001393821A JP2003192745A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | 紫外線硬化性組成物 |
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