JP7321811B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1では、画像形成装置に着脱自在なトナーパックを用意し、トナーが不足すると、新たなトナーパックを画像形成装置本体に取り付ける。
新たにトナーを現像容器に補給した際、画像上の全面に薄くトナーが現像されてしまう画像不良(以下、補給かぶり)が発生する場合があることがわかった。補給かぶりが発生するメカニズムについて、以下に説明する。
現像装置内のトナーは、トナー供給ローラーにより現像ローラー上に供給される。また、画像形成装置によっては、下流に現像ブレードを配置し、トナーを所定の厚みに規制している。その後、現像されなかったトナーは、先ほどの供給ローラーで剥ぎ取られると同時に、新たなトナーが現像ローラー上に供給される。
この際、トナーは、現像ローラー、供給ローラー、現像ブレードなどの摺擦により電荷を付与され、現像するのに適正な単位質量当たりの電荷量(以下、トナートリボ)を持つことになる。ただ、現像装置内のトナーが画像形成とともに消費される場合は問題ないが、印字率の低い画像が連続するような場合、現像装置内のトナーが何度も現像ローラー、供給ローラー、現像ブレードなどに摺擦される機会が多くなる。そうすると、トナーが過剰な電荷量を持つ状態(以下、チャージアップ)となる。
結果、トナートリボが適正な量より大きくなり、現像性が低下し濃度が薄くなるという画像不良が発生する場合がある。すなわち、トナーには、チャージアップを抑制する特性が求められる。
さらに、新たにトナーを現像容器に補給した際、新しいトナーは、現像ローラー、供給ローラー、現像ブレードなどの摺擦を受けていない状態のため、トナートリボが低い。トナートリボが低い状態で現像ローラー上に供給されると、現像電界による静電気力や、現像ローラーとの鏡映力が小さくなり、感光ドラムとの非静電的な付着力が相対的に高くなる。その結果、画像上の全面に薄くトナーが現像されてしまう補給かぶりが発生する。すなわち、トナーには、良好な摩擦帯電の立ち上がり性も求められる。
本発明は、摩擦帯電の立ち上がり性が良く、チャージアップが抑制されたトナーを用いることで、現像性向上と補給かぶりを抑制する画像形成装置を提供する。
感光ドラムと、
現像剤と、
現像ローラーと、
該現像ローラーを支持すると共に、該現像ローラーに供給される該現像剤を収容する現像剤収容室を構成する枠体と、
を有し、
該現像剤収容室に収容された該現像剤を該現像ローラーに供給し、該露光手段による露光によって該感光ドラム上に形成された静電潜像を、該現像ローラーに供給された該現像剤を用いた一成分非磁性接触現像法によって現像する、
画像形成装置であって、
該画像形成装置が、現像により該現像剤が消費された際に、該現像剤収容室とは別の、該現像剤を収容した現像剤供給容器から、該現像剤を該現像剤収容室に供給する手段を有し、
該現像剤が、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであり、
該トナー粒子の表面が、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を有し、
該トナー粒子が、該結着樹脂を含有するトナー母粒子及び該トナー母粒子の表面の凸部を有し、
該凸部が、有機ケイ素重合体を含む、
ことを特徴とする画像形成装置。
以下、図面を用いて画像形成装置について説明する。なお、以下の例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また以下の例で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1(a)は、画像形成装置の概略構成を示すものである。この画像形成装置はモノクロプリンターである。
画像形成装置には像担持体としての円筒型の感光体、即ち、感光ドラム1が設けられている。感光ドラム1の周囲には、帯電手段としての帯電ローラー2、現像手段としての現像装置3が設けられている。また、帯電ローラー2と現像装置3との間の図中下方には、露光手段としての露光装置4が設けられている。また、感光ドラム1には転写ローラー5が圧接されている。
感光ドラム1は負帯電性の有機感光体である。この感光ドラム1は、アルミニウムのドラム状の基体上に感光層を有しており、駆動装置(不図示)によって図中矢印の方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。プロセススピードは、感光ドラム1の周速度(表面移動速度)に相当する。
露光装置4は、例えば、レーザースキャナー装置であり、ホストコンピュータ等の外部装置から入力された画像情報に対応したレーザー光を出力し、感光ドラム1の表面を走査露光する。この露光により、感光ドラム1の表面に画像情報に応じた静電潜像(静電像)が形成される。
なお、露光装置4としては、レーザースキャナー装置に限定されることはなく、例えば、感光ドラム1の長手方向に沿って複数のLEDが配列されたLEDアレイを採用してもよい。
このとき、現像ローラー31には、現像電圧印加手段としての現像高圧電源(不図示)により現像電圧が印加される。例えば、反転現像方式にて、静電潜像が現像される。すなわち、帯電処理後の感光ドラム1における、露光によって電荷が減衰した部分に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーを付着させることで、静電潜像をトナー像として現像する。
現像剤収容室37の内部には、さらに、撹拌羽根33が設けられておいる。撹拌羽根33は回動することで、現像ローラー31及びトナー供給ローラー32に向け、トナーを送り込む。撹拌羽根33は、図で示されるように時計回りで回転軸を中心に回転する。また、撹拌羽根33は、現像に使用されず現像ローラー31から剥ぎ取られたトナーを循環し、現像剤収容室37内のトナーの劣化度を均一化する役目も持つ。
クリーニング装置39は、クリーニングブレードを感光ドラム1に当接し、感光ドラム1上のトナーを回収する。クリーニングブレードは、ウレタンゴムなどから成る弾性部材で構成されたものを好適に用いることができる。
転写ローラー5は感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と転写ローラー5とが圧接する転写部を形成する。転写ローラー5には、転写電圧印加手段として不図示の転写高圧電源が接続され、所定のタイミングで所定の電圧が印加される。
トナー像転写後の転写材Sは、定着器9に搬送される。定着器9は、不図示の定着ヒーターと定着ヒーターの温度を測定する不図示のサーミスターを内蔵した定着フィルム91と、定着フィルム91に圧接するための加圧ローラー92を備えたフィルム加熱方式の定着器である。そして、転写材Sは、加熱及び加圧されることによりトナー像が定着されて、排紙ローラー対10を通過して機外へ排出される。
また、転写材Sに転写されずに感光ドラム1に残留した転写残トナーは、クリーニング装置39にて除去される。
装置に装着された現像装置3には、トナーボトル(現像剤供給ボトル)の取り付け口である開口部34が設けられている。この開口部34は、装置本体内部に位置しており、ここからトナーの補給が可能となっている。トナーボトル12の供給口と、開口部34とは、トナーボトルが開口部34に着脱可能なように、互いに構成されている。
図1(b)に示すように開口部34にトナーボトル12が取り付けられると、トナーボトル12から現像装置3にトナーが自重で移動し現像剤収容室37へのトナーの補給が行われる。ここで、図1(a)及び図1(b)からわかるように、トナーボトル12と現像装置3との接続部分は画像形成装置の内部に位置している。この構成をとることで、トナー補給時に画像形成装置の周囲へのトナー飛散を防止できる。なお、重力によりトナーボトル12から現像剤収容室37へトナーを移動させることができるが、移動の手段は制限されない。
図2は現像装置3を現像ローラー31の長手方向と直交する方向から見た概要図で、現像剤収容室37に収容される現像剤の残量が所定量を下回ったか否かを検出する為の構成を示す。22は光受光部で、光発光部23から出射される光を受光する。
現像剤収容室37に収容されるトナー20が十分多い場合には、トナーにより光発光部23からの光が遮光され、光受光部22は光を受光しない。一方、トナー残量が所定量(所定体積)を下回ると、光受光部22が、光発光部23からの光を受光し、トナー残量が所定量を下回ったことが制御部(不図示)により検出される。
制御部(不図示)は、不図示の信号線を介して入力される、光受光部22からの出力信号を認識し、トナー残量が所定量を下回ったことを検出・検知する。そして、制御部(不図示)が、光受光部22による光受光を検出した場合、トナー補給を促す出力を不図示の出力I/Fを介し外部機器に出力する。外部機器としては、例えば表示装置、スピーカー又はデータ送信装置などを挙げることができる。出力I/Fは有線であっても無線であってもよい。
トナーボトル12中の全てのトナーが現像剤収容室に供給される。従って、トナー補給後に、ユーザーがトナーボトル12を画像形成装置から取り外す際、トナーが外部にこぼれてしまうことを回避できる。
また、トナー補給後にトナーボトルが画像形成装置から取り外された後、トナーボトル12の開口部34には、図3に示されるようなキャップ35が取り付けられる。トナーボトルが空になっている場合に、キャップ35の構成を簡易にできるというメリットがある。
また、カバーが開いた状態を検知する代わりに、トナーボトル12の装着状態を検知するようにしてもよい。すなわち、不図示のセンサーで、トナーボトル12が、開口部34に装着されていることを検知すると、制御部(不図示)は、同様に、光ドラム1等のプロセス手段を駆動させた画像形成を許可しない。
トナーは、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、該トナー粒子の表面が、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を有することを特徴とする。
多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物は、トナーの帯電の立ち上がり性及びチャージアップ抑制に優れた材料であるため、チャージアップと補給かぶりを同時に抑制することができる。
多価酸は電子対を受け取り、負に帯電しやすい。そのため、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物も、負に帯電しやすく、帯電性に優れている。
さらに、第4族元素は、酸化数が+4の状態が最も安定である。そのため、多価酸と架橋構造を作り、その架橋構造により電子の移動を促進する。
上記性質により、トナー(以下、旧トナー)が存在する現像装置内に、さらに新規にトナー(以下、新トナー)が補給された場合、新トナーの帯電が急速に立ち上がる。
以上より、チャージアップと補給かぶりを同時に抑制することができると考えられる。
リン酸、炭酸、硫酸などの無機酸;ジカルボン酸、トリカルボン酸などの有機酸。
有機酸の具体例としては、以下のものがあげられる。
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのジカルボン酸。
クエン酸、アコニット酸、無水トリメリット酸などのトリカルボン酸。
該多価酸は、多価酸をそのまま用いてもよいし、多価酸とナトリウム、カリウム、リチウムなどとのアルカリ金属塩;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどとのアルカリ土類金属塩;又は、多価酸のアンモニウム塩として用いてもよい。
第4族元素としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどが挙げられる。
そのなかでも、第4族元素は、チタン及びジルコニウムの少なくとも一方を含有することが好ましい。
テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネートなどのチタンアルコキシド。
チタンジイソプロポキシビスアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムジ-2-エチルヘキソキシビス2-エチル-3-ヒドロキシヘキソキシド、チタンジイソプロポキシビスエチルアセトアセテート、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンジイソプロポキシビストリエタノールアミネート、チタンイソステアレート、チタンアミノエチルアミノエタノレート、チタントリエタノールアミネートなどのチタンキレート。
中でもチタンキレートは多価酸と反応しやすいため好ましい。また、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩がより好ましい。
ジルコニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシドなどのジルコニウムアルコキシド。
ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩などのジルコニウムキレート。
中でもジルコニウムキレートは多価酸と反応しやすいため好ましい。また、ジルコニウムラクテート、及び、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩がより好ましい。
ハフニウムを含む化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる。
ハフニウムラクテート、ハフニウムラクテートアンモニウム塩などのハフニウムキレート。
トナー粒子の表面に、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を存在させる方法としては、従来公知の様々な方法を用いることができるが、例えば下記方法がある。
例えば、トナー母粒子の分散液に、多価酸及び第4族元素を含む化合物を添加及び混合することで、多価酸と第4族元素を含む化合物とを反応させ、反応物を得ると同時に、分散液を撹拌しておくことで、トナー母粒子の表面に反応物を付着させてトナー粒子を得る方法が挙げられる。
具体的には、FMミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス社製)、スーパーミキサー、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)など、せん断力を与える高速撹拌機を用いて、トナー母粒子と該反応物の微粒子を混合するとよい。
上記方法によれば、トナー粒子上に、微小な粒子状の多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を、均一に分散させ、かつ、トナー母粒子と該反応物とが強固に接着した状態で得ることができる。このことにより、チャージアップと補給かぶりの抑制効果がより高まる。加えて、長期の使用によっても上記効果を維持可能な優れた耐久性を得ることができる。
該溶媒としては、どのようなものでも構わない。
該溶媒の具体例としては、以下のものが挙げられる。
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、1-ブタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、メタノール、エタノール、水。
より好ましくは、リン酸チタン及びリン酸ジルコニウムの少なくとも一方を含有することである。
該微粒子の個数平均粒径を上記範囲にすることで、該微粒子の脱離による部材汚染を抑制することができる。
該微粒子の個数平均粒径を上記範囲に調整する手法は、該微粒子の原料である多価酸と第4族元素を含む化合物の添加量や、それらが反応するときのpH、反応時の温度などが挙げられる。
該有機ケイ素化合物を併用することで、得られた反応物がより強固にトナー粒子に固着し、かつ、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物が疎水化され、環境安定性がさらに向上する。
そして、トナー母粒子の分散液中で、多価酸と第4族元素を含む化合物とを反応させ、得られた反応物をトナー母粒子表面に付着させる際に、得られた有機ケイ素化合物の加水分解物を縮合させ、トナー粒子を得る。
得られた縮合物はトナー粒子表面に移行する。該縮合物は粘性があるため、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を、トナー粒子の表面に密着させ、該反応物をより強固にトナー粒子に固着することができる。
また、該反応物の表面にも該縮合物は移行し、該反応物を疎水化し、環境安定性をさらに向上させることができる。
式(1)で示される化合物を用いることで、Rbで表される置換基がトナー母粒子との親和性を有するためトナー母粒子と強く固着し、得られた縮合物におけるケイ素重合体部が多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物との親和性を有することで該反応物と強く固着する。そのため、耐久性が向上し、チャージアップ及び補給かぶりがより抑制される。
トナー粒子の表面に多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物が存在する態様としては、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物が、有機ケイ素重合体を介してトナー粒子表面に付着していることが好ましい。また、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物は、機械的衝撃力により付着したものでないことが好ましい。
式(1)中、Raは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は(好ましくは炭素数1~4、より好ましくは炭素数1~3の)アルコキシ基を示し、Rbは、(好ましくは炭素数1~8、より好ましくは炭素数1~6の)アルキル基、(好ましくは炭素数1~6、より好ましくは炭素数1~4の)アルケニル基、(好ましくは炭素数6~14、より好ましくは6~10の)アリール基、(好ましくは炭素数1~6、より好ましくは1~4の)アシル基又はメタクリロキシアルキル基を示す。nは2~4の整数を示す。ただし、Ra及びRbが複数存在する場合、複数のRa、複数のRbの置換基は、それぞれ、同一でも異なってもよい。)
式(1)で示される有機ケイ素化合物としては、特段の制限なく、公知の有機ケイ素化合物を用いることができる。具体的には、以下の、官能基を二つ有する二官能シラン化合物、官能基を三つ有する三官能シラン化合物、官能基を四つ有する四官能シラン化合物が挙げられる。
二官能シラン化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシ
ラン、メチルエトキシジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシランなどの置換基としてアルキル基を有する三官能シラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシランなどの置換基としてアルケニル基を有する三官能シラン化合物;
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどの置換基としてアリール基を有する三官能シラン化合物;
γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジエトキシメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルエトキシジメトキシシランなどの置換基としてメタクリロキシアルキル基を有する三官能シラン化合物など。
四官能シラン化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどが挙げられる。
有機ケイ素重合体を含む凸部の形成方法には特段の制限はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、水系媒体中でトナー粒子を形成する場合には水系媒体中で重合工程などを行いながら前述のように有機ケイ素化合物の加水分解液を添加して凸部を形成させることができる。また、トナー母粒子が分散した水系媒体中で有機ケイ素化合物を縮合し、トナー母粒子上に凸部を形成する方法が挙げられる。また、乾式又は湿式でトナー母粒子上に有機ケイ素重合体を含む凸部を機械的な外力によって付着させる方法が挙げられる。
中でも、トナー母粒子と凸部を強固に固着させることが可能であることから、トナー母粒子が分散した水系媒体中で有機ケイ素化合物を縮合し、トナー母粒子表面に凸部を形成する方法が好ましい。
上記方法によってトナー母粒子表面に凸部を形成する場合、トナー母粒子が水系媒体に分散したトナー母粒子分散液を得る工程(工程1)、及び有機ケイ素化合物(及び/又はその加水分解物)をトナー母粒子分散液に混合し、有機ケイ素化合物をトナー母粒子分散液中で縮合反応させることでトナー母粒子上に有機ケイ素重合体を含む凸部を形成する工程(工程2)を含むことが好ましい。
トナー母粒子分散液中に残留する有機ケイ素化合物量を減らせることから、加水分解後に加えることが好ましい。
加水分解は公知の酸及び塩基を用いてpHを調整した水系媒体中で行うことが好ましい。有機ケイ素化合物の加水分解にはpH依存性があることが知られており、上記加水分解を行う場合のpHは、有機ケイ素化合物の種類によって適宜変更することが好ましい。例えば、有機ケイ素化合物としてメチルトリエトキシシランを用いる場合、上記水系媒体のpHが2.0以上6.0以下であることが好ましい。
例えば、有機ケイ素化合物としてメチルトリエトキシシランを用いる場合、上記水系媒体のpHが6.0以上12.0以下であることが好ましい。pHを調整することで、凸部の高さや凸部の幅を制御することが可能である。有機ケイ素化合物は、上記式(I)で表される化合物を用いることができる。
R-SiO3/2 (II)
(式(II)中、Rは、(好ましくは炭素数1~8、より好ましくは1~6の)アルキル基、(好ましくは炭素数1~6、より好ましくは1~4の)アルケニル基、(好ましくは炭素数1~6、より好ましくは1~4の)アシル基、(好ましくは炭素数6~14、より好ましくは6~10の)アリール基又はメタクリロキシアルキル基を示す。)
また、式(II)は有機ケイ素重合体が架橋していることを表している。有機ケイ素重合体が架橋構造を有することで、有機ケイ素重合体の強度が増すとともに、残存するシラノール基が少なくなることで疎水性が増す。よって、さらに耐久性に優れる。
式(II)中、Rが、メチル基、プロピル基、ノルマルヘキシル基等の炭素数1以上6以下のアルキル基、ビニル基、フェニル基、又はメタクリロキシプロピル基であることが好ましく、炭素数1以上6以下のアルキル基又はビニル基であることがより好ましい。上記構造を有する有機ケイ素重合体は、有機基の分子運動性が制御されることで硬さと柔軟性を併せ持つため、長期にわたって使用された場合においてもトナーの劣化が抑制され、優れた性能を示す。
上記微粒子を有することで、スペーサー効果によってトナー粒子表面に存在する多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物の部材への移行を抑制することが可能となる。よって、長期にわたる使用においてもトナーの帯電能力の低下及び帯電部材の帯電付与能の低下が抑制される。
中でも、上記微粒子はケイ素を含有する微粒子であることが好ましく、シリカ微粒子であることがより好ましい。
上記微粒子の含有量は、トナー粒子100.0質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
水系媒体中でトナー母粒子を製造した場合は、トナー母粒子を含む水系媒体を、そのまま、トナー母粒子の分散液として用いてもよい。また、洗浄やろ過、乾燥を行った後、水系媒体中に再分散させて、トナー母粒子の分散液としてもよい。
一方、乾式でトナー母粒子を製造した場合は、公知の方法によって水系媒体に分散させて、トナー母粒子の分散液としてもよい。トナー母粒子を水系媒体中に分散させるために、水系媒体が分散安定剤を含有していることが好ましい。
まず、結着樹脂を生成しうる重合性単量体、及び必要に応じて各種添加物を混合し、分散機を用いて、該材料を溶解又は分散させた重合性単量体組成物を調製する。
各種添加物として、着色剤、ワックス、荷電制御剤、重合開始剤、連鎖移動剤などが挙げられる。
分散機としては、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、又は超音波分散機が挙げられる。
次いで、重合性単量体組成物を、難水溶性の無機微粒子を含有する水系媒体中に投入し、高速攪拌機又は超音波分散機などの高速分散機を用いて、重合性単量体組成物の液滴を調製する(造粒工程)。
その後、該液滴中の重合性単量体を重合してトナー母粒子を得る(重合工程)。
また、液滴の造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じて重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることもできる。
重合性単量体を重合して樹脂粒子を得たあと、必要に応じて脱溶剤処理を行い、トナー母粒子の分散液を得るとよい。
ビニル系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;シリコーン樹脂。
これらの中でも、ビニル系樹脂が好ましい。なお、ビニル系樹脂としては、下記単量体の重合体又はそれらの共重合体が挙げられる。中でも、スチレン系単量体と不飽和カルボン酸エステルとの共重合体が好ましい。
、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸;マレイン酸無水物などの不飽和ジカルボン酸無水物;アクリロニトリルなどのニトリル系ビニル単量体;塩化ビニルなどのハロゲン含有ビニル単量体;ニトロスチレンなどのニトロ系ビニル単量体。
ブラック顔料としては、カーボンブラックなどが挙げられる。
イエロー顔料としては、モノアゾ化合物;ジスアゾ化合物;縮合アゾ化合物;イソインドリノン化合物;イソインドリン化合物;ベンズイミダゾロン化合物;アントラキノン化合物;アゾ金属錯体;メチン化合物;アリルアミド化合物が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、111、128、155、174、180、185などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
また、顔料とともに、着色剤として従来知られている種々の染料を併用してもよい。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどに代表される酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルなどに代表される金属又はこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムなどの金属との合金及びその混合物などが挙げられる。
ベヘン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、パルミチン酸パルミチルなどの1価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸エステル、又は、1価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステル;セバシン酸ジベヘニル、ヘキサンジオールジベヘネートなどの2価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸エステル、又は、2価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステル;グリセリントリベヘネートなどの3価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸エステル、又は、3価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステル;ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテートなどの4価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸エステル、又は、4価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステル;ジペンタエリスリトールヘキサステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテートなどの6価のアルコールと脂肪族モノカルボン酸エステル、又は、6価のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステル;ポリグリセリンベヘネートなどの
多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸エステル、又は、多価カルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステル;カルナバワックス、ライスワックスなどの天然エステルワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどの石油系ワックス及びその誘導体;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス及びその誘導体;高級脂肪族アルコール;ステアリン酸、パルミチン酸などの脂肪酸;酸アミドワックスが挙げられる。
ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
(1)流動性付与剤:シリカ、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック及びフッ化カーボン。
(2)研磨剤:金属酸化物(例えば、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化クロム)、窒化物(例えば、窒化ケイ素)、炭化物(例えば、炭化ケイ素)、金属塩(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム)。
(3)滑剤:フッ素系樹脂微粒子(例えば、フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン)、脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム)。
(4)荷電制御性粒子:金属酸化物(例えば、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ)、カーボンブラック。
以下に、各物性値の測定方法を記載する。
<トナー粒子などの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナー母粒子、トナー粒子又はトナー(測定方法の説明において、以下、単にトナー粒子と記載する)の重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1.0%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター(株)製)を用いて得られた値を設定する。
「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1,600μAに、ゲインを2に、電解水溶液をISOTON I
Iに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液200.0mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液30.0mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetra150」(日科機バイオス(株)製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2.0mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。なお、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)を用いて、トナー表面の多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物(好ましくは多価酸金属塩)を以下の方法により検出する。
トナーサンプルをTOF-SIMS(TRIFTIV:アルバック・ファイ社製)を用いて以下の条件で分析する。
・一次イオン種: 金イオン (Au+)
・一次イオン電流値: 2pA
・分析面積: 300×300μm2
・画素数: 256×256pixel
・分析時間: 3min
・繰り返し周波数: 8.2kHz
・帯電中和: ON
・二次イオン極性: Positive
・二次イオン質量範囲: m/z 0.5~1850
・試料基板:インジウム
上記条件で分析を行い、第4族の金属イオンと多価酸イオンとを含む二次イオン(例えばリン酸チタンの場合はTiPO3(m/z 127)、TiP2O5(m/z 207)等)に由来するピークが検出される場合、トナー表面に多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物が存在するものとする。
シリカを含有する微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定は、走査型電子顕微鏡「S-4800」(商品名;日立製作所製)を用いて行う。シリカを含有する微粒子が添加されたトナーを観察して、最大5万倍に拡大した視野において、ランダムに100個のシリカを含有する微粒子の一次粒子の長径を測定して個数平均粒径を求める。観察倍率は、シリカを含有する微粒子の大きさによって適宜調整する。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、トナーの断面を以下の方法により観察する。
まず、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを充分分散させた後、40℃の雰囲気下で2日間硬化させる。
得られた硬化物からダイヤモンド刃を備えたミクロトーム(EM UC7:Leica社製)を用い、厚さ50nmの薄片状のサンプルを切り出す。
続いて、得られたトナーの断面の構成元素を、エネルギー分散型X線分光法(EDX)を利用して解析し、EDXマッピング像(256×256ピクセル(2.2nm/ピクセル)、積算回数200回)を作製する。
作製したEDXマッピング像において、トナー母粒子の表面にケイ素元素に由来するシグナルが観察され、後述の有機ケイ素重合体の確認方法によって上記シグナルが有機ケイ素重合体に由来すると確認される場合、上記シグナルを有機ケイ素重合体の像とする。また、トナー母粒子の表面に連続的に有機ケイ素重合体の像が観察される場合、有機ケイ素重合体の像の端点同士を結んだ線分を基線とする。なお、ケイ素に由来するシグナルの強度がバックグラウンドのケイ素強度と同等になった部分を有機ケイ素重合体の像の端点とする。
凸部の基線を凸基線として、凸基線の長さを計測し、凸幅Wとする。凸幅Wの算術平均値は、好ましくは20nm以上500nm以下である。
また、EDXマッピング像において、凸部は、好ましくは半円状で存在している。半円状とは、曲面を有する半円状に近い形状のものであればよく、略半円状も含まれる。半円状には、例えば、半真円状や、半楕円状も含まれる。半円状は、円の中心を通る直線で切断されたもの、すなわち円を半分にした形状のものを含む。また半円状は、円の中心を通らない直線で切断されたもの、すなわち円の半分よりも大きい形状のものも、円の半分よりも小さい形状のものも含む。
上記TOF-SIMSによりトナー表面に多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物の存在を確認し、さらに、上記凸部について、その表面に多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物の金属に由来するシグナルが観察される場合、凸部の表面に多価酸と第4族
元素を含む化合物との反応物を有すると判断する。
トナー粒子表面の有機ケイ素重合体は、Si、及びOの元素含有量(atomic%)の比(Si/O比)を標品と比較することで確認する。
有機ケイ素重合体、及びシリカ微粒子それぞれの標品に対して、上記<有機ケイ素重合体の凸部及び該凸部表面の多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物の確認>に記載の条件でEDX分析を行い、Si、及びOそれぞれの元素含有量(atomic%)を得る。
有機ケイ素重合体のSi/O比をAとし、シリカ微粒子のSi/O比をBとする。AがBに対して、有意に大きくなる測定条件を選択する。
具体的には、標品に対して、同条件で10回の測定を行い、A及びB、それぞれの相加平均値を得る。得られた平均値がA/B>1.1となる測定条件を選択する。
<有機ケイ素重合体の凸部及び該凸部表面の多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物の確認>において観察されるトナー断面に観察されるケイ素が検出される部分のSi/O比が[(A+B)/2]よりもA側にある場合に当該部分を有機ケイ素重合体と判断する。
有機ケイ素重合体粒子の標品として、トスパール120A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)を、シリカ微粒子の標品として、HDK V15(旭化成)を用いる。
・イオン交換水 100.0部
・リン酸ナトリウム(12水和物) 8.5部
以上を混合したのち、室温で、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、10,000rpmにて撹拌しながら、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩(ZC-300、マツモトファインケミカル株式会社)60.0部(ジルコニウムラクテートアンモニウム塩として7.2部相当)を添加した。1.0mol/Lの塩酸を加えpHを7.0に調整した。温度を70℃に調整し、撹拌を維持しながら1時間反応を行った。
その後、遠心分離で固形分を取り出した。続いて、イオン交換水に再度分散、遠心分離で固形分を取り出すという工程を3回繰り返し、ナトリウムなどのイオンを除去した。再度、イオン交換水に分散させ、スプレードライで乾燥し、個数平均粒径が22nmのリン酸ジルコニウム化合物微粒子を得た。
イオン交換水390.0部を入れた反応容器に、リン酸ナトリウム(12水和物)11.2部を投入し、窒素パージしながら65℃で1.0時間保温した。T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、12,000rpmにて撹拌した。撹拌を維持しながら、イオン交換水10.0部に7.4部の塩化カルシウム(2水和物)を溶解した塩化カルシウム水溶液を反応容器に一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。さらに、反応容器内の水系媒体に1.0mol/Lの塩酸を投入し、pHを6.0に調整し、水系媒体を調製した。
・スチレン:60.0部
・カーボンブラック(Nipex35:オリオンエンジニアドカーボンズ社製):6.3部
上記材料をアトライタ(日本コークス工業株式会社製)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5.0時間分散させて、顔料が分散された着色剤分散液を調製した。
次いで、着色剤分散液に下記材料を加えた。
・スチレン 10.0部
・アクリル酸n-ブチル 30.0部
・ポリエステル樹脂 5.0部
(テレフタル酸と、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物との縮重合物、重量平均分子量Mw=10,000、酸価:8.2mgKOH/g)
・HNP9(融点:76℃、日本精蝋社製) 6.0部
上記材料を65℃に保温し、T.K.ホモミクサーを用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
水系媒体の温度を70℃、撹拌装置の回転数を12,000rpmに保ちながら、水系媒体中に重合性単量体組成物を投入し、重合開始剤であるt-ブチルパーオキシピバレート8.0部を添加した。そのまま撹拌装置にて12,000rpmを維持しつつ10分間造粒した。
高速撹拌装置からプロペラ撹拌羽根を備えた撹拌機に変更し、200rpmで撹拌しながら70℃を保持して5.0時間重合を行い、さらに85℃に昇温して2.0時間加熱することで重合反応を行った。
さらに、98℃に昇温して3.0時間加熱することで残留モノマーを除去し、イオン交換水を加えて分散液中のトナー母粒子濃度が30.0質量%になるように調整し、トナー母粒子が分散したトナー母粒子分散液を得た。
トナー母粒子の個数平均粒径(D1)は6.2μm、重量平均粒径(D4)は6.9μmであった。
・イオン交換水 70.0部
・メチルトリエトキシシラン 30.0部
上記材料を200mLのビーカーに秤量し、10%塩酸でpHを3.5に調整した。その後、ウォーターバスで60℃に加熱しながら1.0時間撹拌し、有機ケイ素化合物液を作製した。
<トナー1>
(多価酸金属塩付着工程)
反応容器内に下記サンプルを秤量し、プロペラ撹拌翼を用いて混合した。
・トナー母粒子分散液 500.0部
・チタンラクテート44%水溶液(TC-310:マツモトファインケミカル社製)
3.2部(チタンラクテートとして1.4部相当)
・有機ケイ素化合物液 10.0部
次に、1.0mol/LのNaOH水溶液を用いて、得られた混合液のpHを9.5に調整し、5.0時間保持した。温度を25℃に下げたのち、1.0mol/Lの塩酸でpHを1.5に調整して1.0時間撹拌後、イオン交換水で洗浄しながら、ろ過した。得られた粉体を恒温槽で乾燥した後、風力式分級機で分級することにより、トナー粒子1を得
た。トナー粒子1の個数平均粒径(D1)は6.2μm、重量平均粒径(D4)は6.9μmであった。
トナー粒子1をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在するが、凸部は形成されていなかった。また、トナー粒子表面にはチタンが存在することが確認された。さらに、トナー粒子1をTOF-SIMS分析することでトナー粒子の表面にリン酸チタン由来のイオンが検出された。
なお、前記リン酸チタン化合物は、チタンラクテートと、水系媒体中のリン酸ナトリウム、またはリン酸カルシウム由来のリン酸イオンとの反応物である。
トナー粒子1をそのままトナー1として用いた。
(凸形成工程)
反応容器内に下記サンプルを秤量し、プロペラ撹拌翼を用いて混合した。
・トナー母粒子分散液 500.0部
・有機ケイ素化合物液 35.0部
次に、1.0mol/LのNaOH水溶液を用いて、得られた混合液のpHを9.5に調整し、混合液の温度を50℃にした後に、プロペラ撹拌羽根を用いて混合しながら、1.0時間保持した。
(多価酸金属塩付着工程)
・チタンラクテート44%水溶液(TC-310:マツモトファインケミカル社製)
3.2部(チタンラクテートとして1.4部相当)
・有機ケイ素化合物液 10.0部
続いて、上記サンプルを秤量し、反応容器内に混合した後、1.0mol/LのNaOH水溶液を用いて、得られた混合液のpHを9.5に調整し、4.0時間保持した。温度を25℃に下げたのち、1.0mol/Lの塩酸でpHを1.5に調整して1.0時間撹拌後、イオン交換水で洗浄しながら、ろ過した。得られた粉体を恒温槽で乾燥した後、風力式分級機で分級することにより、トナー粒子2を得た。
トナー粒子2の個数平均粒径(D1)は6.2μm、重量平均粒径(D4)は6.9μmであった。トナー粒子2をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体を含む凸部が観察され、凸部の表面にはチタンが存在することが確認された。また、トナー粒子2をTOF-SIMS分析することでトナー粒子表面にリン酸チタン由来のイオンが検出された。
なお、前記リン酸チタン化合物は、チタンラクテートと、水系媒体中のリン酸ナトリウム、またはリン酸カルシウム由来のリン酸イオンとの反応物である。
トナー粒子2をそのままトナー2として用いた。
・トナー粒子1 100.0部
・疎水性シリカ微粒子(シリコーンオイル処理:個数平均粒径100nm) 1.0部
上記材料をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3,000rpmで20分間混合を行った。その後、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー3を得た。
トナー3をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在するが、凸部は形成されていなかった。また、トナー粒子表面にはチタンが存在することが確認された。さらに、トナー3をTOF-SIMS分析することでトナー粒子表面にリン酸チタン由来のイオンが検出された。
トナー母粒子分散液に、1モル/Lの塩酸を添加して、pHを1.5に調整して1時間撹拌後、イオン交換水で洗浄しながら、ろ過し、真空乾燥機を用いた乾燥させて、トナー
粒子3を得た。
・トナー粒子3 100.0部
・疎水性シリカ微粒子(ヘキサメチルジシラザン処理:個数平均粒径12nm)1.0部・多価酸金属塩微粒子 2.0部
上記材料をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3,000rpmで20分間混合を行った。その後、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー4を得た。
トナー4の個数平均粒径(D1)は6.2μm、重量平均粒径(D4)は6.9μmであった。トナー4をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在しなかった。また、トナー粒子表面にはジルコニウムが存在することが確認された。トナー4をTOF-SIMS分析したところ、トナー粒子表面にリン酸ジルコニウム由来のイオンが検出された。
・トナー粒子3 100.0部
・酸化チタン微粒子 0.5部
上記材料をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3,000rpmで20分間混合を行った。その後、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー5を得た。
トナー5をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在しなかった。トナー5をTOF-SIMS分析したところ多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物に由来するイオンは検出されなかった。
・トナー粒子3 100.0部
・リン酸三カルシウム微粒子(個数平均粒径482nm) 0.5部
・シリカ微粒子(個数平均粒径20nm) 1.0部
上記材料をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3,000rpmで20分間混合を行った。その後、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー6を得た。
トナー6をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在しなかった。トナー6をTOF-SIMS分析したところ多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物に由来するイオンは検出されなかった。
・トナー粒子3 100.0部
・シリカ微粒子(個数平均粒径20nm) 1.0部
上記材料をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3,000rpmで20分間混合を行った。その後、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー7を得た。
トナー7をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在しなかった。トナー7をTOF-SIMS分析したところ多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物に由来するイオンは検出されなかった。
・トナー粒子3 100.0部
・シリカ微粒子(個数平均粒径220nm) 1.0部
上記材料をSUPERMIXER PICCOLO SMP-2(株式会社カワタ製)に投入して、3,000rpmで20分間混合を行った。その後、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー8を得た。
トナー8をTEM-EDX観察したところ、トナー粒子表面に有機ケイ素重合体は存在しなかった。トナー8をTOF-SIMS分析したところ多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物に由来するイオンは検出されなかった。
市販のキヤノン製レーザービームプリンタLBP7600Cの改造機を用いた。改造点は、評価機本体及びソフトウェアを変更することにより、現像ローラーの回転速度を1.8倍の周速で回転するように設定した。具体的には、改造前の現像ローラーの回転速度は周速200mm/secであるのを、改造後の回転速度は360mm/secとした。
LBP7600Cのトナーカートリッジに、トナー10gを装填した。そして、そのトナーカートリッジを常温常湿NN(25℃/50%RH)の環境下で24時間放置した。当該環境下で24時間放置後のトナーカートリッジを上記LBP7600Cに取り付けた。
先ず、耐久評価前にトナーの摩擦帯電の立ち上がり評価を行った。そして、低印字率である0.5%の印字率画像をA4用紙横方向で1000枚までプリントアウトし、トナーチャージアップの評価を行った。
また耐久評価とは別に、トナー固着の評価を行った。これは、トナーボトル12を工場出荷後ユーザー先に輸送される途中で、高温高湿下に曝されることにより、トナー同士が固着し、適正に現像できず画像不良となるか判断するための評価となる。加速試験として、トナーをトナーボトル12に封入後、60℃50%RHの恒温室に5日間放置した。その後、トナーカートリッジに放置したトナー40gを装填し、上記同様の改造機にセット後プリントし、トナー固着の評価を行った。
ベタ画像を10枚出力する。10枚目の出力中に強制的にマシンを停止して、規制ブレードを通過した直後の現像ローラー上のトナー帯電量を測定した。現像ローラー上の帯電量の測定は、図4の透視図に示すファラデーケージを用いて行った。内部(図の右側)を減圧状態にして現像ローラー上のトナーが吸い込まれるようにし、トナーフィルター133を設けてトナーを捕集した。
なお、131は吸引部であり、132はホルダーである。この捕集したトナーの質量Mとクーロンメーターにて直接測定した電荷Qより、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、トナートリボ(Q/M)とした。現像性の良いトナートリボの範囲である-30μC/g以上-40μC/g未満をAランクとし、以下の通りランク付けした。B以上を良好と判断した。
(評価基準)
C:-50μC/g以上
B:-40μC/g以上-50μC/g未満
A:-30μC/g以上-40μC/g未満
B:-20μC/g以上-30μC/g未満
C:-20μC/g未満
LETTERサイズのXEROX4200用紙(XEROX社製、75g/m2)にベタ白(印字率0%)の画像をプリントアウトした。そして、「REFLECTMETER
MODEL TC-6DS」(東京電色社製)を用いて、プリントした白色度(反射率D1(%))と、プリントしていない紙の白色度(反射率D2(%))を測定し、その差分から、かぶり濃度(%)(=D2(%)-D1(%))を測定した。そして、かぶり濃
度(%)より、以下の通りランク付けした。B以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:1(%)未満
B:1(%)以上3(%)未満
C:3(%)以上6(%)未満
D:6(%)以上
LETTERサイズのXEROX4200用紙(XEROX社製、75g/m2)にハーフトーン(トナーの載り量:0.2mg/cm2)の画像をプリントアウトし、現像スジの状態から、以下の通りランク付けした。B以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:現像ローラー上にも、画像上にも排紙方向の縦スジは見られない。
B:現像ローラーの両端に周方向の細いスジが5本以下見られる。または画像上に排紙方向の縦スジがほんの少し見られる。
C: 現像ローラーの両端に周方向の細いスジが6本以上20本以下見られる。または画
像上に細かいスジが5本以下見られる。
D:現像ローラー上に21本以上のスジが見られる。または、画像上に1本以上の顕著なスジ、あるいは6本以上の細かいスジが見られる。
そのメカニズムについて、以下の様に考えている。
多価酸は電子対を受け取り、負に帯電しやすい。そのため、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物も、負に帯電しやすく、帯電性に優れている。
さらに、第4族元素は、酸化数が+4の状態が最も安定である。そのため、多価酸と架橋構造を作り、その架橋構造により電子の移動を促進し、帯電の立ち上がり性の向上と、チャージアップの抑制を達成することができる。
以上の様に、多価酸と第4族元素を含む化合物とが、反応物になることで初めて他の多価酸を含む化合物や、他の第4族元素を含む化合物をそれぞれ用いただけでは達成できない性能を達成することができる。
さらに、多価酸と第4族元素を含む化合物を有するトナーは電子の移動性に優れるために、現像装置内でトナーがチャージアップすることで高帯電のトナー同士が凝集する静電凝集を引き起こしにくい。これにより、新トナーと旧トナーとの混合性に優れるため、さらに迅速に帯電量を均一化することが可能である。
すなわち、トナーにおける、帯電の立ち上がり性、チャージアップ抑制という従来ではトレードオフであった特性を、強固な架橋構造による電子の移動促進により、成立させることができる。
さらには、現像剤収容室と現像剤供給容器が分かれているものの、一体で構成されたCRGとしてユーザーが交換でき、消費されたトナーを逐次現像剤供給容器から現像剤収容室に搬送される一体CRGにおいても、同様の効果が得られるのは言うまでもない。
12 トナーボトル
Claims (6)
- 露光手段と、
感光ドラムと、
現像剤と、
現像ローラーと、
該現像ローラーを支持すると共に、該現像ローラーに供給される該現像剤を収容する現像剤収容室を構成する枠体と、
を有し、
該現像剤収容室に収容された該現像剤を該現像ローラーに供給し、該露光手段による露光によって該感光ドラム上に形成された静電潜像を、該現像ローラーに供給された該現像剤を用いた一成分非磁性接触現像法によって現像する、
画像形成装置であって、
該画像形成装置が、現像により該現像剤が消費された際に、該現像剤収容室とは別の、該現像剤を収容した現像剤供給容器から、該現像剤を該現像剤収容室に供給する手段を有し、
該現像剤が、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであり、
該トナー粒子の表面が、多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を有し、
該トナー粒子が、該結着樹脂を含有するトナー母粒子及び該トナー母粒子の表面の凸部を有し、
該凸部が、有機ケイ素重合体を含む、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記トナー粒子が、前記凸部の表面に前記多価酸と第4族元素を含む化合物との反応物を有する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記有機ケイ素重合体が、下記式(II)で表される構造を有する、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
R-SiO3/2 (II)
(式(II)中、Rは、アルキル基、アルケニル基、アシル基、アリール基又はメタクリロキシアルキル基を示す。) - 前記Rが、炭素数1以上6以下のアルキル基、ビニル基、フェニル基、又はメタクリロキシプロピル基である、請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記トナーが、前記トナー粒子の表面に個数平均粒径が50nm以上500nm以下の微粒子を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記微粒子が、シリカ微粒子である、請求項5に記載の画像形成装置。
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