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JP2009193538A - コンテンツ伝送システム及び印刷装置特定方法 - Google Patents

コンテンツ伝送システム及び印刷装置特定方法 Download PDF

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JP2009193538A JP2008036458A JP2008036458A JP2009193538A JP 2009193538 A JP2009193538 A JP 2009193538A JP 2008036458 A JP2008036458 A JP 2008036458A JP 2008036458 A JP2008036458 A JP 2008036458A JP 2009193538 A JP2009193538 A JP 2009193538A
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Abstract

【課題】印刷装置が複数台存在する場合にも、送信装置から目的とする印刷装置に印刷コンテンツのデータを送信することができるようにする。
【解決手段】送信装置は印刷装置を特定するための識別情報を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入して送信する。受信装置はそのINVITEリクエストを受信し、SIP URIを取得して、SIP URIに含まれる識別情報に基づいて、送信装置からのコンテンツデータの送信先となる印刷装置を特定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータをネットワークを介して伝送するための技術に関するものである。なお、本明細書中において、「印刷コンテンツ」または単に「コンテンツ」とは、文書、画像、またはそれら組み合わせた情報などを言い、特に、印刷可能なものを言う。また、「コンテンツデータ」とは、上記コンテンツを表すデータをいう。
従来、企業が顧客に広告などを配信する場合、郵送やファクシミリなどが利用されていた。また、通信教育分野などにおいて、教材提供企業が受講者に教材などを配信する場合も、同様に、郵送やファクシミリなどが利用されていた。
郵送による場合、広告や教材などの印刷コンテンツ自体は、高品質で印刷されたものを提供できるものの、送付に多数の人手を要し、多くのコストがかかると共に、送付にも時間を要するという問題がある。
また、ファクシミリによる場合は、郵送に比較して、送付に人手や時間は要しないものの、通信費用は発生し、また、顧客先で受け取る印刷コンテンツ自体も高品質なものを期待できないという問題がある。
一方、近年では、インターネットの発達などによって、情報を無料に近い低コストで伝送することが可能となっている。また、高性能なプリンタや複合機などの開発によって、家庭内でも、比較的低コストで、高品質な印刷を行うことができるようになってきている。
そこで、パーソナルコンピュータやサーバなどを含む送信装置から、上記したインターネットなどのネットワークを介して、プリンタや複合機などを含む印刷装置に、印刷コンテンツのデータを、低コストで、かつ、高品質にて配信することができる、システムの開発が待たれている。
なお、ネットワークを利用した情報の伝送に関しては、例えば、下記の特許文献に記載のものが知られている。
特開2005−109701号公報 特開2003−178028号公報 特表2005−516320号公報
上記したシステムでは、印刷装置が複数台存在する場合において、それら複数の印刷装置の中から、目的とする印刷装置を如何にして特定して、送信装置から、その目的とする印刷装置に印刷コンテンツのデータを送信するかが課題となる。
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、印刷装置が複数台存在する場合にも、送信装置から目的とする印刷装置に印刷コンテンツのデータを送信することができる技術を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIP(Session Initiation Protocol)を利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムであって、
前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、
複数の印刷装置を接続し、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して受信して、前記コンテンツデータを前記複数の印刷装置のいずれかに送信する受信装置と、
を備え、
前記送信装置は、前記コンテンツデータの送信に先立って、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置を特定するための識別情報を含むSIP URI(Uniform Resource Identifier)を、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信し、
前記受信装置は、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信し、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得して、前記SIP URIに含まれる前記識別情報に基づいて、前記送信装置からの前記コンテンツデータの送信先となる前記印刷装置を特定することを特徴とするコンテンツ伝送システム。
このように、適用例1のコンテンツ伝送システムでは、送信装置が、コンテンツデータの送信先である印刷装置の識別情報を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入して送信する。受信装置は、そのINVITEリクエストを受信して、SIP URIを取得し、そのSIP URIに含まれる識別情報に基づいて、コンテンツデータの送信先となる印刷装置を特定する。この結果、送信装置と特定された印刷装置との間で通信が可能となるので、その後、送信装置は、その印刷装置に対し、コンテンツデータを送信して、その印刷装置で印刷コンテンツを出力させることができる。よって、このように、受信装置に複数の印刷装置が接続された構成においても、それら印刷装置の中から、目的とする印刷装置を特定して、送信装置からその印刷装置にコンテンツデータを送信することができる。
[適用例2]
適用例1に記載のコンテンツ伝送システムにおいて、前記受信装置は、コンピュータまたは印刷装置から成ることを特徴とするコンテンツ伝送システム。
このように、受信装置としては、コンピュータの他、印刷装置で構成することもできる。
[適用例3]
コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムであって、
前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、
前記ネットワークに接続される中継装置と、
前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、
前記ネットワークに接続され、前記印刷装置毎に、その印刷装置に割り当てられているSIP URI及びポート番号と、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、
を備え、
前記送信装置は、前記コンテンツデータの送信に先立って、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置のSIP URIを、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信し、
前記仲介サーバは、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレス及びポート番号を取得して、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信し、
前記中継装置は、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定することを特徴とするコンテンツ伝送システム。
このように、適用例3のコンテンツ伝送システムでは、送信装置が、コンテンツデータの送信先である印刷装置のSIP URIを、INVITEリクエストに挿入して送信する。仲介サーバは、そのINVITEリクエストを受信して、SIP URIを取得し、登録情報を参照して、SIP URIに関連付けられているIPアドレス及びポート番号を取得する。そして、それらIPアドレス及びポート番号をINVITEリクエストに挿入して送信する。中継装置は、そのINVITEリクエストを受信して、ポート番号を取得し、そのポート番号が割り当てられている印刷装置を特定する。この結果、送信装置と特定された印刷装置との間で通信が可能となるので、その後、送信装置は、その印刷装置に対し、コンテンツデータを送信して、その印刷装置で印刷コンテンツを出力させることができる。よって、このように、中継装置に複数の印刷装置が接続された構成であって、各印刷装置に異なるSIP URIが割り当てられている場合であっても、それら印刷装置の中から、目的とする印刷装置を特定して、送信装置からその印刷装置にコンテンツデータを送信することができる。
[適用例4]
コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムであって、
前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、
前記ネットワークに接続される中継装置と、
前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、
前記ネットワークに接続され、前記複数の印刷装置に対して1つ割り当てられているSIP URIと、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、
を備え、
前記送信装置は、前記コンテンツデータの送信に先立って、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置に割り当てられているポート番号を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信し、
前記仲介サーバは、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレスを取得すると共に、前記SIP URIに含まれる前記ポート番号を取得して、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信し、
前記中継装置は、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定することを特徴とするコンテンツ伝送システム。
このように、適用例4のコンテンツ伝送システムでは、送信装置が、コンテンツデータの送信先である印刷装置に割り当てられているポート番号を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入して送信する。仲介サーバは、そのINVITEリクエストを受信して、SIP URIを取得し、登録情報を参照して、SIP URIに関連付けられているポート番号を取得すると共に、SIP URIに含まれるポート番号を取得する。そして、それらIPアドレス及びポート番号をINVITEリクエストに挿入して送信する。中継装置は、そのINVITEリクエストを受信して、ポート番号を取得し、そのポート番号が割り当てられている印刷装置を特定する。この結果、送信装置と特定された印刷装置との間で通信が可能となるので、その後、送信装置は、その印刷装置に対し、コンテンツデータを送信して、その印刷装置で印刷コンテンツを出力させることができる。よって、このように、中継装置に複数の印刷装置が接続された構成であって、それら印刷装置に対してSIP URIが1つしか割り当てられていない場合であっても、それら印刷装置の中から、目的とする印刷装置を特定して、送信装置からその印刷装置にコンテンツデータを送信することができる。
[適用例5]
コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムにおいて、前記コンテンツデータの送信先である印刷装置を特定するための印刷装置特定方法であって、
前記コンテンツ伝送システムは、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、複数の印刷装置を接続し、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して受信して、前記コンテンツデータを前記複数の印刷装置のいずれかに送信する受信装置と、を備え、
前記印刷装置特定方法は、
(a)前記コンテンツデータの送信に先立って、前記送信装置が、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置を特定するための識別情報を含むSIP URIを、INVITEリクエストに含めた後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信する工程と、
(b)前記受信装置が、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信し、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得して、前記SIP URIに含まれる前記識別情報に基づいて、前記送信装置からの前記コンテンツデータの送信先となる前記印刷装置を特定する工程と、
を備える印刷装置特定方法。
適用例5の印刷装置特定方法によれば、適用例1と同様の効果を奏することができる。
[適用例6]
コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムにおいて、前記コンテンツデータの送信先である印刷装置を特定するための印刷装置特定方法であって、
前記コンテンツ伝送システムは、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、前記ネットワークに接続される中継装置と、前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、前記ネットワークに接続され、前記印刷装置毎に、その印刷装置に割り当てられているSIP URI及びポート番号と、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、を備え、
前記印刷装置特定方法は、
(a)前記コンテンツデータの送信に先立って、前記送信装置が、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置のSIP URIを、INVITEリクエストに含めた後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信する工程と、
(b)前記仲介サーバが、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレス及びポート番号を取得し、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信する工程と、
(c)前記中継装置が、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定する工程と、
を備える印刷装置特定方法。
適用例6の印刷装置特定方法によれば、適用例1と同様の効果を奏することができる。
[適用例7]
コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムにおいて、前記コンテンツデータの送信先である印刷装置を特定するための印刷装置特定方法であって、
前記コンテンツ伝送システムは、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、前記ネットワークに接続される中継装置と、前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、前記ネットワークに接続され、前記複数の印刷装置に対して1つ割り当てられているSIP URIと、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、を備え、
前記印刷装置特定方法は、
(a)前記コンテンツデータの送信に先立って、前記送信装置が、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置に割り当てられているポート番号を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信する工程と、
(b)前記仲介サーバが、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレスを取得すると共に、前記SIP URIに含まれる前記ポート番号を取得し、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信する工程と、
(c)前記中継装置が、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定する工程と、
を備える印刷装置特定方法。
適用例7の印刷装置特定方法によれば、適用例1と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は、上記したコンテンツ伝送システムなどの装置発明や印刷装置特定方法などの方法発明の態様に限ることなく、それら方法や装置を構築するためのコンピュータプログラムとしての態様や、そのようなコンピュータプログラムを記録した記録媒体としての態様など、種々の態様で実現することも可能である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
A−1.実施例の構成:
A−2.実施例の動作:
A−3.実施例の効果及び変形例:
B.第2の実施例:
B−1.実施例の構成:
B−2.実施例の動作:
B−3.実施例の効果:
C.第3の実施例:
C−1.実施例の構成:
C−2.実施例の動作:
C−3.実施例の効果:
D.変形例:
A.第1の実施例:
A−1.実施例の構成:
図1は本発明の第1の実施例としてのコンテンツ伝送シスムの概略構成を示すブロック図である。
図1に示すとおり、本実施例のコンテンツ伝送システムは、送信側であるパーソナルコンピュータ102と、SIP(Session Initiation Protocol)サーバ106と、受信側であるパーソナルコンピュータ110と、そのパーソナルコンピュータ110に接続されるプリンタ112,114で構成される。このうち、パーソナルコンピュータ102は、印刷コンテンツ(広告や通信教材など)の送信を希望する送信側ユーザによって管理される。また、パーソナルコンピュータ110及びプリンタ112,114は、送信された印刷コンテンツを受け取る受信側ユーザによって管理される。SIPサーバ106は、例えば、ネットワークサービス提供業者などによって管理される。
パーソナルコンピュータ102及びSIPサーバ106は、それぞれ、インターネットを含む、いわゆるブロードバンドネットワーク104に接続されている。また、パーソナルコンピュータ110も、ルータ108を介してネットワーク104に接続されている。
本実施例では、広告や通信教材などの印刷コンテンツは、コンテンツデータとして、後ほど詳述するように、送信側のパーソナルコンピュータ102から受信側のパーソナルコンピュータ110にPUSH型で送信される。ここで、このような印刷のために用いられるコンテンツデータとしては、例えば、JPEGデータ、GIFデータ、PNGデータ、TIFFデータ、プレーンテキストデータ、HTMLデータ、PDFデータ、PostScript(登録商標)データなど、画像やドキュメントを表現することが可能な各種データを用いることができる。また、プリンタ等の機種が分かっている場合には、印刷データの形態で送信するようにしてもよい。また、ここで、「PUSH型」とは、受信側が情報をリクエストしなくても、送信側が一方的に情報を端末に送り出して送信する方法を言う。なお、コンテンツデータの送信、すなわち、装置間におけるコンテンツデータの伝送には、データ転送プロトコルの一種であるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いるようにしている。
また、本実施例では、上述したコンテンツデータの送信に先立って、シグナリングプロトコルの一種であるSIP(Session Initiation Protocol)を用いて、SIPサーバ106を介して、装置間、すなわち、送信側のパーソナルコンピュータ102と受信側のパーソナルコンピュータ110との間におけるセッションの確立を行うようにしている。ここで、「セッション」とは、端末などのノード間でメディアストリームを送受信する関係を言う。
図2は図1における送信側のパーソナルコンピュータ102の主要構成を示すブロック図である。図2に示すように、パーソナルコンピュータ102は、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行うCPU10と、ネットワークを介して他の装置との間で各種データや情報などの伝送を行う通信部12と、キーボードやポインティングデバイスなどから成り、ユーザからの指示を入力するための入力部13と、プログラムを格納したり、データや情報を格納したりするためのメモリ14と、取得したデータや情報などを表示するためのモニタ15と、を主として備えている。このうち、メモリ14は、データや情報として、後述するような、送信先情報16や、コンテンツデータ17などを格納することが可能である。
図3は図1におけるSIPサーバ106の主要構成を示すブロック図である。図3に示すように、SIPサーバ106は、サーバコンピュータによって構成されており、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行うCPU20と、ネットワークを介して他の装置との間で各種データや情報などの伝送を行う通信部22と、プログラムを格納したり、データや情報を格納したりするためのメモリ24と、を主として備えている。このうち、メモリ24は、情報として、後述するような、登録情報26などを格納することが可能である。なお、SIPサーバ106は、上記構成要素以外にも、キーボードやポインティングデバイスなどの入力部やモニタなどの表示部などを備えているが、図では省略されている。
図4は一般的なSIPサーバの種別を示す説明図である。一般に、SIPサーバは、機能に応じて、図4に示すような種別に分けることができる。
レジストラは、SIPクライアント(すなわち、SIPユーザエージェント)からの登録要求を受け付けて、SIPクライアントのSIPアドレス(すなわち、SIP URI(Uniform Resource Identifier))や位置情報(すなわち、IP(Internet Protocol)アドレスなど)を、ロケーションサーバに登録する。ロケーションサーバは、SIPクライアントやサーバのSIPアドレスや位置情報などを格納するデータベースである。プロキシサーバは、SIPクライアント間において、リクエストやレスポンスを中継するサーバであって、SIPクライアント間におけるセッションの確立などを仲介する。リダイレクトサーバは、SIPクライアントからの問い合わせに対して、通信したい相手先の位置情報を通知する。プレゼンスサーバは、SIPクライアントに関するプレゼンス情報を取得し、管理すると共に、それらのプレゼンス情報を他のSIPクライアントに提供する。
図5は図1における受信側のパーソナルコンピュータ110の主要構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ110は、図5に示すように、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行うCPU30と、ネットワークを介して他の装置との間で各種データや情報などの伝送を行う通信部32と、プログラムを格納したり、データや情報を格納したりするためのメモリ34と、キーボードやポインティングデバイスなどから成り、ユーザからの指示を入力するための入力部40と、取得したデータや情報などを表示するためのモニタ42と、外部接続されたプリンタ112,114などにデータを出力するための出力インタフェース(I/F)部46と、を主として備えている。このうち、メモリ34は、データや情報として、コンテンツデータ36やプリンタ管理情報38などを格納することが可能である。また、通信部32は、LAN(ローカルエリアネットワーク)ケーブルなどを介してルータ108に接続されている。さらに、出力I/F部46には、USBケーブルなどを介して、2台のプリンタ112,114が接続されている。
このように、本実施例では、パーソナルコンピュータ110は、LANを介して、ルータ108経由で、インターネットを含むネットワーク104に接続されている。このとき、インターネットを含むネットワーク104では、グローバルIPアドレスが割り当てられるのに対し、LANなどのプライペートネットワークでは、プライペートIPアドレスが割り当てられることが多い。そのような場合、いわゆるNAT(Network Address Translation)越えの問題が存在するが、一般に知られているように、NAT越えの方法として、UPnP(Universal Plug and Play)の技術や、STUN(Simple Traversal of UDP through NAT)の技術や、TURN(Traversal Using Relay NAT)の技術や、ICE(Interactive Connectivity Establishment)の技術などを用いることによって、そのような問題は解決することができる。
なお、本実施例において、送信側のパーソナルコンピュータ102は、請求項における送信装置に、SIPサーバ106は、請求項における仲介サーバに、ルータ108は、請求項における中継装置に、受信側のパーソナルコンピュータ110は、請求項における受信装置に、プリンタ112,114は、請求項における印刷装置に、それぞれ相当する。
A−2.実施例の動作:
受信側のパーソナルコンピュータ110には、前述したとおり、2台のプリンタ112,114が接続されている。本実施例では、予め、これら2台のプリンタ112,114に対して、プリンタ番号として、図5に示すように、「1」,「2」が割り当てられており、パーソナルコンピュータ110のメモリ34には、それらプリンタ番号がプリンタ管理情報38として格納されている。なお、このようなプリンタ番号の割り当ては、例えば、パーソナルコンピュータ110において、専用のアプリケーションソフトを用いて、各プリンタにそれぞれ所望のプリンタ番号を設定することにより実現することができる。
一般に、呼制御としてSIPを利用する場合、SIPクライアントが、SIPサーバへ登録する際には、自身のSIP URI(SIPアドレス)を登録する。ここで、SIP URIは、例えば、「sip:south@west.com」という形式の識別子で表される。先頭には、SIPであることを示す識別子(スキーム)を置き(「sip」)、次にユーザ識別子を置き(「south」)、「@」で区切って、ホスト名を置く(「west.com」)という形式になっている。なお、ユーザ識別子には、ユーザIDや電話番号などが用いられる。また、ホスト名には、完全修飾ドメイン名(FQDN:Fully Qualified Domain Name)やIPアドレスが用いられる。さらに、ホスト名の後には、ポート番号や、オプションパラメータ(URIパラメータ)などを置くことも可能である。また、SIP URIに代えて、SIPのセキュアなURIとして、SIPS URIを用いることもできる。その場合、スキームとして、「sips」を置く。
URIパラメータとしては、様々な形式のものが指定可能であり、例えば、SIPクライアントが電話である場合、自身が電話であることを示すために、「user=phone」というURIパラメータを、以下のような形式で指定することが可能である。
sip:1234@west.com;user=phone
本実施例では、このURIパラメータを独自に拡張することで、例えば、下記のような形式にて、特定のプリンタを指定するようにしている。
・プリンタ番号での指定(プリンタ番号「1」)
URIパラメータ: printer=1
SIP URI: sip:1234@west.com;printer=1
・機種名での指定(機種名「PM-A820」)
URIパラメータ: user=pm-a820
SIP URI: sip:1234@west.com;user=pm-a820
そこで、図1において、まず、送信側のパーソナルコンピュータ102や受信側のパーソナルコンピュータ110は、それぞれ、起動すると、SIPサーバ106にSIPクライアントとしてアクセスする。そして、パーソナルコンピュータ102,110は、アクセスしたSIPサーバ106にそれぞれ登録要求を出し、SIP URIやIPアドレスなどの情報を送信する。
このとき、受信側のパーソナルコンピュータ110は、SIP URIとして、下記のごとく、パーソナルコンピュータ110に割り当てられているSIP URIに、接続されているプリンタ112,114のプリンタ番号及び機種名をURIパラメータとして含めて、それぞれ、SIPサーバ106に送信する。
・プリンタ112(プリンタ番号「1」,機種名「PM-A820」)
SIP URI: sip:1234@west.com;printer=1;user=pm-a820
・プリンタ114(プリンタ番号「2」,機種名「LP-8900」)
SIP URI: sip:1234@west.com;printer=2;user=lp-8900
また、パーソナルコンピュータ110は、IPアドレスとして、下記のごとく、ルータ108に割り当てられているグローバルIPアドレスを、SIPサーバ106に送信する。
IPアドレス: aaa.bbb.ccc.ddd
これに対し、SIPサーバ106は、レジストラ,ロケーションサーバとして機能し、図3に示すように、そのCPU20は、通信部22を介して、登録要求を受け付け、送信された情報を登録情報26としてメモリ24に登録する。
具体的には、登録情報26として下記のようなデータが登録されることになる。
SIP URI IPアドレス プリンタ番号 プリンタ機種名
sip:1234@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 1 PM-A820
2 LP-8900
なお、上記した例では、パーソナルコンピュータ110は、各プリンタの機種名(プリンタ情報)を、SIP URIに含ませて送信し、SIPサーバ106に登録情報26として登録するようにしたが、プレゼンス情報として、SIPサーバ106に通知するようにしてもよい。この場合、SIPサーバ106は、プレゼンスサーバとして機能し、通知されたプレゼンス情報を受け取って、メモリ24に格納する。このとき、パーソナルコンピュータ110は、SIPサーバ106に送信されるメッセージのうち、PUBLISHまたはSUBSCRIBEリクエストのボディの部分にプレゼンス情報を載せて通知する。また、REGISTERリクエストのボディの部分にプレゼンス情報を載せて通知することも可能である。なお、このようなプレゼント情報の通知を行うタイミングとしては、登録時に限らない。
こうして、SIPに関する事前準備が完了したら、SIPを利用した、装置間におけるセッションの確立を行うことが可能となる。
そこで、まず、送信側では、送信したい印刷コンテンツが用意されており、図2に示すパーソナルコンピュータ102のメモリ14に、コンテンツデータ17として格納されている。また、その印刷コンテンツを送信すべき各送信先のリストも用意されており、メモリ14に、送信先情報16として格納されている。
その後、パーソナルコンピュータ102のCPU10は、送信先情報16を読み出し、それに含まれる送信先リストを解析する。送信先リストには、送信先として、例えば、パーソナルコンピュータ110などのSIP URIが、接続されているプリンタのプリンタ番号を含めた形式にて記載されている。そして、パーソナルコンピュータ102のCPU10は、その送信先リストに従って、例えば、まず、パーソナルコンピュータ110に接続されているプリンタ112を、コンテンツデータの送信先、すなわち、印刷コンテンツの出力先として決定する。
そこで、まず、送信側のパーソナルコンピュータ102と受信側のパーソナルコンピュータ110との間で、図6に示すようなセッションの確立処理が開始される。
図6は図1におけるパーソナルコンピュータ102,110間のセッション確立処理のシーケンスを示す説明図である。図6において、時間は上から下に向かって流れている。また、カギ括弧内の数の順番に、処理シーケンスは進んでいく。
送信側のパーソナルコンピュータ102のCPU10は、自己のIPアドレスを受信側のパーソナルコンピュータ110に伝えるために、パーソナルコンピュータ110に向かって送信するINVITEリクエストのボディの中に、パーソナルコンピュータ102のIPアドレスを含ませる。さらに、CPU10は、コンテンツデータの送信先であるプリンタ(すなわち、目的とする受信側のプリンタ)112を指定するために、プリンタ112のプリンタ番号「1」を含めたSIP URI「sip:1234@west.com;printer=1」も、上記INVITEリクエストのToヘッダに挿入する。そして、CPU10は、そのINVITEリクエストを通信部12を介して送信する。送信側のパーソナルコンピュータ102から送信されたINVITEリクエストは、SIPサーバ106を介して、受信側のパーソナルコンピュータ110に受信される。
受信側のパーソナルコンピュータ110のCPU30は、通信部32を介して、INVITEリクエストを受信すると、このINVITEリクエストから、送信側のパーソナルコンピュータ102のIPアドレスを取得すると共に、プリンタ番号「1」を含めたSIP URI「sip:1234@west.com;printer=1」を取得する。そして、CPU30は、取得したSIP URIを解析すると共に、メモリ34に格納されているプリンタ管理情報38を参照して、印刷コンテンツの出力先としてプリンタ番号「1」のプリンタ、すなわち、プリンタ112が指定されたことを認識する。
その後、受信側のパーソナルコンピュータ110のCPU30は、自己のIPアドレスを送信側のパーソナルコンピュータ102に伝えるために、パーソナルコンピュータ102に向かって送信する200 OKレスポンスのボディの中に、ルータ108に割り当てられているグローバルIPアドレスを含ませる。そして、CPU30は、その200 OKレスポンスを通信部32を介して送信する。受信側のパーソナルコンピュータ110から送信された200 OKレスポンスは、SIPサーバ106を介して、送信側のパーソナルコンピュータ102に受信される。なお、SIPメッセージは、ルータ108を介して、パーソナルコンピュータ110へ送信される。
さらにその後、送信側のパーソナルコンピュータ102から送信したACKリクエストが、受信側のパーソナルコンピュータ110に到達したら、パーソナルコンピュータ102,110間のセッションは確立されたことになる。
次に、送信側のパーソナルコンピュータ102のCPU10は、メモリ14に格納されているコンテンツデータ17を読み出す。そして、200 OKレスポンスより取得した受信側のルータ108のIPアドレスと、ルータ108に設定されたNAT越えの設定に基づいて、パーソナルコンピュータ110に、SIPサーバ106を介することなく、直接アクセスして、HTTPに従って、読み出したコンテンツデータをPUSH型で送信する。
一方、受信側のパーソナルコンピュータ110のCPU30は、送信されたコンテンツデータを受信すると、一旦、メモリ34にコンテンツデータ36として保存する。
こうして、受信側のパーソナルコンピュータ110は、送信されたコンテンツデータの受信が完了したら、再び、SIPに従って、BYEリクエストをSIPサーバ106を介して送信側のパーソナルコンピュータ102に送信する。送信側のパーソナルコンピュータ102は、BYEリクエストを受信すると、200 OKレスポンスを、SIPサーバ106を介して受信側のパーソナルコンピュータ110に返す。これにより、パーソナルコンピュータ102,110間のセッションが解消される。以上が、セッション確立処理のシーケンスである。
一方、これと並行して、受信側のパーソナルコンピュータ110では、メモリ34に保存したコンテンツデータ36に基づく印刷処理を開始する。具体的には、受信側のパーソナルコンピュータ110のCPU30が、メモリ34からコンテンツデータ36を読み出すと共に、所望の印刷条件に従って、そのコンテンツデータに対して印刷関連処理を施し、印刷コンテンツの出力先として認識したプリンタ112(プリンタ番号「1」のプリンタ)において印刷実行可能なデータ形式に変換する。CPU30は、印刷命令と共に、変換後のコンテンツデータをプリンタ112に送信すると、プリンタ112は、そのコンテンツデータに基づいて印刷を行い、印刷コンテンツを出力する。
A−3.実施例の効果及び変形例:
以上説明したように、本実施例においては、送信側のパーソナルコンピュータ102が、印刷コンテンツの出力先として希望するプリンタを指定し、SIP URIに、そのプリンタのプリンタ番号を含めて送信すると、受信側のパーソナルコンピュータ110は、そのSIP URIを解析して、接続されている2台のプリンタの中から、印刷コンテンツの出力先として指定されたプリンタを認識し、そのプリンタに受信したコンテンツデータを送信して、そのプリンタで印刷コンテンツを出力させることができる。
ところで、上記した説明では、送信側のパーソナルコンピュータ102において、CPU10は、メモリ14に格納されているコンテンツデータ17を読み出して、そのまま送信するようにしていたが、送信先として指定したプリンタの機種名が分かっていれば、プリンタの機種に応じて、コンテンツデータに所望の加工を施した後、受信側のパーソナルコンピュータ110に送信することもできる。
そこで、これを実現するために、送信側のパーソナルコンピュータ102では、CPU10が、送信先リストに従って、コンテンツデータの送信先であるプリンタを決定したら、まず、SIPサーバ106にアクセスする。SIPサーバ106には、前述したとおり、登録情報26またはプレゼンス情報として、SIP URI等に対応して、プリンタの機種名が登録されているため、送信側のパーソナルコンピュータ102のCPU10は、SIPサーバ106から、送信先として決定したプリンタの機種名を取得する。SIPにおいて、SIPサーバ106から送信側のパーソナルコンピュータ102がそのようなプリンタの機種名を取得する方法としては、OPTIONSリクエストを用いる方法や、HTTPで問い合わせて、SIPサーバ106のAPI(Application Program Interface)で返す方法などが考えられる。送信側のパーソナルコンピュータ102では、その取得した機種名に基づいて、コンテンツデータに対し、その機種固有の加工を施した上で、受信側のパーソナルコンピュータ110に送信するようにしてもよい。
また、SIPサーバ106が、登録されているプリンタ毎に、印刷条件に関する情報(例えば、用紙サイズ,印刷品質,カラー/モノクロなど)を格納してもよく、その場合には、送信側のパーソナルコンピュータ102では、SIPサーバ106から、送信先として決定したプリンタについて、印刷条件に関する情報を取得し、その情報に基づいて、コンテンツデータに加工を施すようにしてもよい。なお、この場合、各プリンタ毎の印刷条件に関する情報は、受信側のパーソナルコンピュータ110がSIPサーバ106に対しプレゼンス情報として登録しておけばよい。
B.第2の実施例:
B−1.実施例の構成:
図7は本発明の第2の実施例としてのコンテンツ伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
図7に示すとおり、本実施例のコンテンツ伝送システムが、第1の実施例のコンテンツ伝送システムと、構成上異なる点は、受信側において、パーソナルコンピュータ110が存在せず、プリンタ116,118が、LANを介して、ルータ108経由で、インターネットを含むネットワーク104に接続されている点である。それ以外の構成は、第1の実施例の場合と同様であるので、それらについての説明は省略する。但し、図3に示したSIPサーバ106において、メモリ24に登録されている登録情報26の内容が、後述するように、第1の実施例の場合と異なっている。
図8は図7におけるプリンタ116または118の主要構成を示すブロック図である。プリンタ116または118は、図8に示すように、プログラムを実行することにより種々の処理や制御を行うCPU50と、ネットワークを介して他の装置との間で各種データや情報などの伝送を行う通信部52と、プログラムを格納したり、データや情報を格納したりするためのメモリ54と、タッチパネルなどから成り、ユーザからの指示などを入力するための操作部60と、液晶パネルなどから成り、取得したデータや情報などを表示するための表示部62と、プリンタコントローラやプリンタエンジンなどから成り、実際の印刷を行うための印刷部64と、を主として備えている。このうち、メモリ54は、データや情報として、コンテンツデータ56などを格納することが可能である。また、通信部52は、LANケーブルなどを介してルータ108に接続されている。
なお、本実施例において、送信側のパーソナルコンピュータ102は、請求項における送信装置に、SIPサーバ106は、請求項における仲介サーバに、ルータ108は、請求項における中継装置に、プリンタ116,118は、請求項における印刷装置に、それぞれ相当する。
B−2.実施例の動作:
受信側では、前述したとおり、ルータ108経由で2台のプリンタ116,118がネットワーク104に接続されている。本実施例では、予め、これら2台のプリンタ116,118に対して、それぞれ、異なるSIP URIが割り振られているものとする。
・プリンタ116
SIP URI: sip:1234@west.com
・プリンタ118
SIP URI: sip:5678@west.com
ところで、受信側において、これら2台のプリンタ116,118には、別々のローカルIPアドレスが割り当てられているが、後述するように、SIPサーバ106への登録は、ルータ108に割り当てられたグローバルIPアドレスとなるため、インターネットを含むネットワーク104から見た場合、IPアドレスによるプリンタの識別はできないことになる。
一方、UPnPによるNAT越えの際、グローバルIPアドレスとローカルIPアドレスの関連付けだけでなく、ポート番号の関連付けも行うことが可能である。インターネットを含むネットワーク104からは(言い換えれば、SIPサーバ106側からは)、グローバルIPアドレス(ルータ108のグローバルIPアドレス)とポート番号との組み合わせによって、ルータ108配下のプリンタとの通信が可能になる。
そこで、本実施例では、受信側において、2台のプリンタ116,118に対して、それぞれ、以下のローカルIPアドレスとポート番号(SIPサーバ106との通信用のポート番号)が割り当てられている。
IPアドレス ポート番号
プリンタ116: 192.168.1.101 5060
プリンタ118: 192.168.1.102 5065
すなわち、ルータ108では、このローカルIPアドレスとポート番号との関連付けがUPnPの仕組みによって保持されることになる。
従って、インターネットを含むネットワーク104からは(SIPサーバ106側からは)、ルータ108に割り当てられたグローバルIPアドレスとポート番号を指定することで、ルータ108配下の特定のプリンタと通信することが可能になる。但し、ルータ108に割り当てられたグローバルIPアドレスを「aaa.bbb.ccc.ddd」とする。
aaa.bbb.ccc.ddd:5060 → 192.168.1.101:5060 → プリンタ116
aaa.bbb.ccc.ddd:5065 → 192.168.1.102:5065 → プリンタ118
一方、SIPサーバ106においても、受信側における、SIP URI,IPアドレスの他に、上記したポート番号に関する情報を保持しておく必要がある。
SIP URI IPアドレス ポート番号
sip:1234@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5060
sip:5678@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5065
そこで、図7において、まず、送信側のパーソナルコンピュータ102や受信側の116,118は、それぞれ、起動すると、SIPサーバ106にSIPクライアントとしてアクセスする。そして、パーソナルコンピュータ102及びプリンタ116,118は、アクセスしたSIPサーバ106にそれぞれ登録要求を出し、SIP URIやIPアドレスなどの情報を送信する。
このとき、受信側のプリンタ116,118は、それぞれ、自己のSIP URIと、自己に割り当てられているポート番号とを、SIPサーバ106に送信する。
・プリンタ116
SIP URI: sip:1234@west.com
ポート番号: 5060
・プリンタ118
SIP URI: sip:5678@west.com
ポート番号: 5065
また、プリンタ116,118は、IPアドレスとして、下記のごとく、ルータ108に割り当てられているグローバルIPアドレスを、SIPサーバ106に送信する。
IPアドレス: aaa.bbb.ccc.ddd
これに対し、SIPサーバ106は、レジストラ,ロケーションサーバとして機能し、図3に示すCPU20は、登録要求を受け付け、送信された情報を登録情報26としてメモリ24に登録する。
具体的には、登録情報26として、前述した通り、下記のようなデータが登録されることになる。
SIP URI IPアドレス ポート番号
sip:1234@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5060
sip:5678@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5065
こうして、SIPに関する事前準備が完了したら、続いて、SIPを利用した、装置間におけるセッションの確立を行うことになる。
まず、送信側では、第1の実施例の場合と同様に、図2に示すパーソナルコンピュータ102のメモリ14に、送信したい印刷コンテンツとしてコンテンツデータ17が格納されている。また、その印刷コンテンツを送信すべき各送信先のリストも用意されていて、メモリ14に、送信先情報16が格納されている。
パーソナルコンピュータ102のCPU10は、送信先情報16を読み出し、それに含まれる送信先リストを解析する。送信先リストには、送信先として、例えば、プリンタ116や118などのSIP URIが記載されている。そこで、CPU10は、その送信先リストに従って、例えば、プリンタ116を、コンテンツデータの送信先として決定する。
そして、まず、送信側のパーソナルコンピュータ102と受信側のプリンタ116との間で、図6で示したようなセッションの確立処理が開始される。
送信側のパーソナルコンピュータ102のCPU10は、自己のIPアドレスを受信側のプリンタ116に伝えるために、プリンタ116に向かって送信するINVITEリクエストのボディの中に、パーソナルコンピュータ102のIPアドレスを含ませる。さらに、CPU10は、コンテンツデータの送信先であるプリンタ(すなわち、目的とする受信側のプリンタ)116を指定するために、そのプリンタ116のSIP URI「sip:1234@west.com」を、上記INVITEリクエストのToヘッダに挿入する。そして、CPU10は、そのINVITEリクエストを通信部12を介して送信する。なお、このとき、送信側では、指定したいプリンタ116のSIP URIだけ知っていればよく、プリンタ116に割り当てられているポート番号まで知っている必要はない。
送信側のパーソナルコンピュータ102から送信されたINVITEリクエストは、SIPサーバ106に受信される。SIPサーバ106のCPU20は、通信部22を介して、INVITEリクエストを受信すると、このINVITEリクエストから、送信先のSIP URI「sip:1234@west.com」を取得する。そして、CPU20は、メモリ24に格納されている登録情報26を参照して、取得したSIP URI「sip:1234@west.com」に対し、関連付けられているIPアドレス「aaa.bbb.ccc.ddd」に加えて、ポート番号「5060」も取得する。その後、CPU20は、そのIPアドレス「aaa.bbb.ccc.ddd」及びポート番号「5060」を、受信したINVITEリクエストに挿入して、そのINVITEリクエストを送信する。
こうして、SIPサーバ106によって中継されたINVITEリクエストは、次に、IPアドレス「aaa.bbb.ccc.ddd」である受信側のルータ108に受信される。ルータ108では、前述したとおり、ローカルIPアドレスとポート番号との関連付けがUPnPの仕組みによって保持されているため、ルータ108は、受信したINVITEリクエストからポート番号「5060」を取得し、そのポート番号「5060」に関連付けられたプリンタ116に対して、そのINVITEリクエストを送信する。こうして、プリンタ116は、送信側のパーソナルコンピュータ102から送信されたINVITEリクエストを受け取る。
その後、受信側のプリンタ116のCPU50は、自己のIPアドレスを送信側のパーソナルコンピュータ102に伝えるために、パーソナルコンピュータ102に向かって送信する200 OKレスポンスのボディの中に、ルータ108のIPアドレスを含ませる。そして、CPU50は、その200 OKレスポンスを通信部52を介して送信する。受信側のプリンタ116から送信された200 OKレスポンスは、SIPサーバ106を介して、送信側のパーソナルコンピュータ102に受信される。
さらにその後、送信側のパーソナルコンピュータ102から送信したACKリクエストが、受信側のプリンタ116に到達したら、パーソナルコンピュータ102とプリンタ116との間のセッションは確立されたことになる。
次に、送信側のパーソナルコンピュータ102のCPU10は、メモリ14に格納されているコンテンツデータ17を読み出し、200 OKレスポンスより取得した受信側のルータ108のIPアドレスと、ルータ108に設定されたNAT越えの設定に基づいて、プリンタ116に、SIPサーバ106を介することなく、直接アクセスして、HTTPに従って、読み出したコンテンツデータをPUSH型で送信する。
一方、受信側のプリンタ116のCPU50は、送信されたコンテンツデータを受信すると、一旦、メモリ54にコンテンツデータ56として保存する。
プリンタ116は、送信されたコンテンツデータの受信が完了したら、再び、SIPに従って、BYEリクエストをSIPサーバ106を介して送信側のパーソナルコンピュータ102に送信する。送信側のパーソナルコンピュータ102は、BYEリクエストを受信すると、200 OKレスポンスを、SIPサーバ106を介して受信側のプリンタ116に返す。これにより、パーソナルコンピュータ102とプリンタ116と間のセッションが解消される。
一方、これと並行して、受信側のプリンタ116では、メモリ54に保存したコンテンツデータ56に基づく印刷処理を開始する。具体的には、プリンタ116のCPU50が、メモリ54からコンテンツデータ56を読み出すと共に、所望の印刷条件に従って、そのコンテンツデータに対して印刷関連処理を施し、印刷実行可能なデータ形式に変換する。CPU50が、変換後のコンテンツデータを印刷部64に送ると、印刷部64は、そのコンテンツデータに基づいて印刷を行い、印刷コンテンツを出力する。
B−3.実施例の効果:
以上説明したように、本実施例においては、送信側のパーソナルコンピュータ102が、印刷コンテンツの出力先として希望するプリンタを指定し、そのプリンタのSIP URIをINVITEリクエストに挿入して送信する。SIPサーバ106は、そのINVITEリクエストに含まれたSIP URIに基づき、登録情報26を参照して、関連付けられているIPアドレスとポート番号とを取得し、そのIPアドレス及びポート番号に対して、そのINVITEリクエストを送信すると、そのINVITEリクエストを、ルータ108を介して、そのポート番号の割り当てられているプリンタに受信させることができる。この結果、送信側のパーソナルコンピュータ102は、出力先として指定したプリンタとの間で通信が可能となるので、その後、そのプリンタに対し、コンテンツデータを送信して、そのプリンタで印刷コンテンツを出力させることができる。
C.第3の実施例:
C−1.実施例の構成:
本実施例のコンテンツ伝送システムの構成は、第2の実施例のコンテンツ伝送システムの構成と同じであるため、それらについての説明は省略する。但し、図3に示したSIPサーバ106において、メモリ24に登録されている登録情報26の内容が、後述するように、第2の実施例の場合と異なっている。
なお、本実施例においても、送信側のパーソナルコンピュータ102は、請求項における送信装置に、SIPサーバ106は、請求項における仲介サーバに、ルータ108は、請求項における中継装置に、プリンタ116,118は、請求項における印刷装置に、それぞれ相当する。
C−2.実施例の動作:
受信側では、ルータ108経由で2台のプリンタ116,118がネットワーク104に接続されている。本実施例では、第2の実施例の場合と異なり、受信側に対し、SIP URIが1つしか割り振られていないものとする。
一方、SIPサーバ106では、通常、1つのSIP URIに対し、1つのIPアドレスしか関連付けを行うことができない。従って、受信側に割り当てられているSIP URIが「sip:1234@west.com」であるとして、仮に、プリンタ116がプリンタ118よりも先にSIPサーバ106への登録を行った場合、SIPサーバ106では、SIP URIとIPアドレスとについて、以下の関連付けが行われる。
sip:1234@west.com ←→ aaa.bbb.ccc.ddd
ところが、その後、プリンタ118がSIPサーバ106への登録を行った場合も、IPアドレスが同一であるため、SIPサーバ106では、上記と同じ関連付けが行われる。従って、SIPサーバ106側からは、IPアドレスだけでは、プリンタを特定することはできないこととなる。
そこで、本実施例では、プリンタがSIPサーバ106への登録を行う際には、IPアドレスと共に、そのプリンタに割り当てられているポート番号の指定も行うようにする。
図7において、まず、送信側のパーソナルコンピュータ102や受信側の116,118は、それぞれ、起動すると、SIPサーバ106にSIPクライアントとしてアクセスする。そして、パーソナルコンピュータ102及びプリンタ116,118は、アクセスしたSIPサーバ106にそれぞれ登録要求を出し、SIP URIやIPアドレスなどの情報を送信する。
このとき、受信側のプリンタ116,118は、それぞれ、下記のごとく、受信側に割り当てられているSIP URIに、自己に割り当てられているポート番号を指定して、SIPサーバ106に送信する。なお、SIP URIにポート番号を指定する方法については、RFC(Request For Comment)においても規定されている。
・プリンタ116
SIP URI: sip:1234@west.com:5060
・プリンタ118
SIP URI: sip:1234@west.com:5065
また、プリンタ116,118は、IPアドレスとして、ルータ108に割り当てられているグローバルIPアドレスを、SIPサーバ106に送信する。
IPアドレス: aaa.bbb.ccc.ddd
これに対し、SIPサーバ106は、レジストラ,ロケーションサーバとして機能し、図3に示すのCPU20は、登録要求を受け付け、送信された情報を登録情報26としてメモリ24に登録する。
具体的には、登録情報26として、下記のようなデータが登録されることになる。
SIP URI IPアドレス ポート番号
sip:1234@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5060
5065
こうして、SIPに関する事前準備が完了したら、続いて、SIPを利用した、装置間におけるセッションの確立を行うことになる。
まず、送信側では、第1及び第2の実施例の場合と同様に、図2に示すパーソナルコンピュータ102のメモリ14に、送信したい印刷コンテンツとしてコンテンツデータ17が格納されている。また、その印刷コンテンツを送信すべき各送信先のリストも用意されていて、メモリ14に、送信先情報16が格納されている。
パーソナルコンピュータ102のCPU10は、送信先情報16を読み出し、それに含まれる送信先リストを解析する。送信先リストには、送信先として、例えば、上記したように、プリンタ116や118などのポート番号を含めた形式にて、SIP URIが記載されている。そこで、CPU10は、その送信先リストに従って、例えば、プリンタ118を、コンテンツデータの送信先として決定する。
そして、まず、送信側のパーソナルコンピュータ102と受信側のプリンタ118との間で、図6で示したようなセッションの確立処理が開始される。
送信側のパーソナルコンピュータ102のCPU10は、自己のIPアドレスを受信側のプリンタ116に伝えるために、プリンタ118に向かって送信するINVITEリクエストのボディの中に、パーソナルコンピュータ102のIPアドレスを含ませる。さらに、CPU10は、コンテンツデータの送信先であるプリンタ(すなわち、目的とする受信側のプリンタ)118を指定するために、そのプリンタ118のポート番号を含めたSIP URI「sip:1234@west.com:5065」を、上記INVITEリクエストのToヘッダに挿入する。そして、CPU10は、そのINVITEリクエストを通信部12を介して送信する。
送信側のパーソナルコンピュータ102から送信されたINVITEリクエストは、SIPサーバ106に受信される。SIPサーバ106のCPU20は、通信部22を介して、INVITEリクエストを受信すると、このINVITEリクエストから、送信先のSIP URI「sip:1234@west.com:5065」を取得する。そして、CPU20は、メモリ24に格納されている登録情報26を参照し、取得したSIP URI「sip:1234@west.com:5065」に対し、関連付けられているIPアドレス「aaa.bbb.ccc.ddd」を取得する。また、SIP URI「sip:1234@west.com:5065」からポート番号「5065」も取得する。その後、CPU20は、そのIPアドレス「aaa.bbb.ccc.ddd」及びポート番号「5065」を、受信したINVITEリクエストに挿入して、そのINVITEリクエストを送信する。
こうして、SIPサーバ106によって中継されたINVITEリクエストは、次に、IPアドレス「aaa.bbb.ccc.ddd」である受信側のルータ108に受信される。ルータ108では、ローカルIPアドレスとポート番号との関連付けがUPnPの仕組みによって保持されているため、ルータ108は、受信したINVITEリクエストからポート番号「5065」を取得し、そのポート番号「5065」に関連付けされたプリンタ118に対して、そのINVITEリクエストを送信する。こうして、プリンタ118は、送信側のパーソナルコンピュータ102から送信されたINVITEリクエストを受け取る。
これ以降の動作は、印刷コンテンツの送信先がプリンタ118である点を除き、第2の実施例の場合と同様であるので、それらについての説明は省略する。
C−3.実施例の効果:
以上説明したように、本実施例においては、送信側のパーソナルコンピュータ102が、印刷コンテンツの出力先として希望するプリンタを指定し、そのプリンタのポート番号が含まれたSIP URIを、INVITEリクエストに挿入して送信する。SIPサーバ106は、そのINVITEリクエストに含まれたSIP URIに基づき、26を参照して、関連付けられているIPアドレスを取得すると共に、SIP URIからポート番号を取得し、そのIPアドレス及びポート番号に対して、そのINVITEリクエストを送信すると、そのINVITEリクエストを、ルータ108を介して、そのポート番号の割り当てられているプリンタに受信させることができる。この結果、送信側のパーソナルコンピュータ102は、出力先として指定したプリンタとの間で通信が可能となるので、その後、そのプリンタに対し、コンテンツデータを送信して、そのプリンタで印刷コンテンツを出力させることができる。
D.変形例:
なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
上記した第1の実施例では、受信側において、2台のプリンタ112,114は、パーソナルコンピュータ110に接続されており、パーソナルコンピュータ110が、SIP URIを解析して、接続されている2台のプリンタ112,114の中から、印刷コンテンツの出力先として指定されたプリンタを選択していた。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、図9に示すように、パーソナルコンピュータ110に代えて、プリンタ120を用いるようにしてもよい。
図9は第1の実施例に対する一変形例としてのコンテンツ伝送システムの概略構成を示すブロック図である。図9に示すプリンタ120は、第2及び第3の実施例におけるプリンタ116,118と同じように、ルータ108経由で、インターネットを含むネットワーク104に接続し得る機能を有すると共に、パーソナルコンピュータ110と同じように、配下に接続されているプリンタ112,114を管理し得る機能を有している。
従って、プリンタ120は、パーソナルコンピュータ110と同様に、ネットワーク104を介して、送信側のパーソナルコンピュータ102から送信されてSIP URIを受信すると、そのSIP URIを解析して、接続されている2台のプリンタ112,114の中から、印刷コンテンツの出力先として指定されたプリンタを認識し、そのプリンタに受信したコンテンツデータを送信して、そのプリンタで印刷コンテンツを出力させることができる。
上記した第1の実施例では、プリンタ毎にプリンタ番号を設定して、そのプリンタ番号でプリンタを特定するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、一意的に識別が可能であれば、機種名を用いて、プリンタを特定するようにしてもよい。また、プリンタの製造番号や、その他、プリンタを一意的に識別できる情報であれば、それらを用いて、プリンタを特定するようにしてもよい。
上記した各実施例や変形例では、パーソナルコンピュータやルータに接続されるプリンタの台数は2台であったが、3台以上であってもよい。また、上記した各実施例や変形例では、印刷装置として、プリンタを用いるようにしたが、スキャナ機能などを有する複合機を用いるようにしてもよい。
上記した第1の実施例では、パーソナルコンピュータにUSBケーブルなどで直接プリンタを接続する形態を例として説明したが、図10に示すように、パーソナルコンピュータにLANケーブルなどでLANを介してプリンタを接続するようにしてもよい。図10は第1の実施例に対する他の変形例としてのコンテンツ伝送システムの概略構成を示すブロック図である。また、装置同士は、ケーブルなど有線で接続される代わりに、いわゆる無線LANや、ブルートゥースや、赤外線など、無線で接続されてもよい。なお、図10に示す形態は、図9に示した変形例にも適用することができる。
上記した第1の実施例では、プリンタの機種名や印刷条件に応じて、コンテンツデータに加工を施す処理について言及したが、このような処理は、第2及び第3の実施例においても、実行することができる。
また、上記した説明では、機種名や印刷条件に関する情報に基づいて、コンテンツデータに加工を施すようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、コンテンツデータに応じて、各プリンタ毎の機種名や印刷条件に関する情報を参照して、そのコンテンツデータに適したプリンタを選択して、そのコンテンツデータの送信先として決定するようにしてもよい。具体的には、例えば、コンテンツデータがカラー画像である場合には、機種名や印刷条件に関する情報を参照して、カラー印刷が可能なプリンタAを送信先として決定し、コンテンツデータがモノクロ画像である場合には、モノクロ印刷のみしか対応していないプリンタBを送信先として決定するなどしてもよい。
上記した第1の実施例では、印刷コンテンツの出力先とするプリンタを指定するために、SIP URIに、そのプリンタのプリンタ番号を含めて送信するようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、INVITEリクエストのボディの中に、印刷コンテンツの出力先として指定したいプリンタのプリンタ番号を含めて送信するようにしてもよい。SIPでは、装置間におけるセッションの確立を行う際、メディア・セッションの内容を記述するのに、一般に、SDP(Session Description Protocol)を用いている。従って、プリンタ番号も、このSDPを用いて、INVITEリクエストのボディの中に記述することになる。
例えば、送信側において、複数の異なるコンテンツデータをそれぞれ別のプリンタに送信したい場合には、INVITEリクエストのボディにおいて、SDPにより、”c=”行を独自拡張して、IPアドレスの後にプリンタ番号を追記することにより、別々のプリンタを指定して異なるコンテンツデータをそれぞれ送信することが可能になる。具体的な記述内容は、例えば、以下のようになる。但し、先頭の数字は説明のために行番号である。
------------------------------------
1 : m=image 54111 tcp printrer
2 : u=http://hoge.com/image1.jpg
3 : c=IN IP4 aaa.bbb.ccc.ddd 1
4 : a=setup:active
5 : a=connection:new
6 : m=image 54111 tcp printer
7 : u=http://hoge.com/image2.jpg
8 : c=IN IP4 aaa.bbb.ccc.ddd 2
9 : a=setup:active
10: a=connection:new
------------------------------------
ここで、1〜5行目は、プリンタ番号「1」のプリンタに対する設定を示し、6〜10行目は、プリンタ番号「2」のプリンタに対する設定を示している。
上記した各実施例では、送信側が、受信側のプリンタを指定するようにしていたが、反対に、受信側が、送信元に応じて、受信したいプリンタを選択するようにしてもよい。
例えば、図7に示す構成において、第3の実施例の場合と同様に、受信側に対し、SIP URIが1つしか割り振られていない場合について考える。
プリンタ116,118に割り当てられたポート番号別に、送信元を指定することによって、受信側において、受信したいプリンタを振り分けることができる。すなわち、一種のフィルタリング処理と言える。各プリンタ116,118が、以下のような形式でSIPサーバ106への登録を行う。
・プリンタ116
SIP URI: sip:1234@west.com:5060;sender=sip:11@sample.com
・プリンタ118
SIP URI: sip;1234@west.com:5065;sender=sip:12@example.com
この結果、SIPサーバ106では、登録情報26として、下記のようなデータが登録されることになる。
SIP URI IPアドレス ポート番号 送信元
sip:1234@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5060 sip:11@sample.com
sip:1234@west.com aaa.bbb.ccc.ddd 5065 sip:12@example.com
これによって、送信側(「sip:11@samle.com」)において、送信先としてSIP URI「sip:1234@west.com」を、INVITEリクエストのToヘッダに挿入して、INVITEリクエストを送信すると、SIPサーバ106は、INVITEリクエストのFromヘッダから、送信元のSIP URI「sip:11@samle.com」を取得し、登録情報26を参照して、関連付けられているポート番号「5060」を指定して、ルータ108にINVITEリクエストを送信する。ルータ108では、前述したとおり、ローカルIPアドレスとポート番号との関連付けがUPnPの仕組みによって保持されているため、ルータ108は、指定されたポート番号「5060」に関連付けされたプリンタ116に対して、受信したINVITEリクエストを送信する。こうして、プリンタ116は、「sip:11@samle.com」である送信元から送信されたINVITEリクエストを受け取る。この結果、受信側が、意図するプリンタに振り分けることができる。
なお、SIPサーバに登録された送信元に関する情報は、送信元(たとえばコンテンツ提供者やサービス提供者)も自由に更新できるようにしてもよい(必要に応じて、認証などを経るようにしてもよい。)。こうすることにより、送信元の都合による送信元のSIP URIの変更があっても、柔軟に対応することができる。但し、この場合、最初、受信側が送信元の情報をSIPサーバ106に登録しておく必要はある。
本発明の第1の実施例としてのコンテンツ伝送シスムの概略構成を示すブロック図である。 図1における送信側のパーソナルコンピュータ102の主要構成を示すブロック図である。 図1におけるSIPサーバ106の主要構成を示すブロック図である。 一般的なSIPサーバの種別を示す説明図である。 図1における受信側のパーソナルコンピュータ110の主要構成を示すブロック図である。 図1におけるパーソナルコンピュータ102,110間のセッション確立処理のシーケンスを示す説明図である。 本発明の第2の実施例としてのコンテンツ伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 図7におけるプリンタ116または118の主要構成を示すブロック図である。 第1の実施例に対する一変形例としてのコンテンツ伝送システムの概略構成を示すブロック図である。 第1の実施例に対する他の変形例としてのコンテンツ伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
10…CPU
12…通信部
13…入力部
14…メモリ
15…モニタ
16…送信先情報
17…コンテンツデータ
20…CPU
22…通信部
24…メモリ
26…登録情報
30…CPU
32…通信部
34…メモリ
36…コンテンツデータ
38…プリンタ管理情報
40…入力部
42…モニタ
46…出力I/F部
50…CPU
52…通信部
54…メモリ
56…コンテンツデータ
60…操作部
62…表示部
64…印刷部
102…パーソナルコンピュータ
104…ネットワーク
106…SIPサーバ
108…ルータ
110…パーソナルコンピュータ
112,114,116,118,120…プリンタ

Claims (7)

  1. コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIP(Session Initiation Protocol)を利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムであって、
    前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、
    複数の印刷装置を接続し、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して受信して、前記コンテンツデータを前記複数の印刷装置のいずれかに送信する受信装置と、
    を備え、
    前記送信装置は、前記コンテンツデータの送信に先立って、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置を特定するための識別情報を含むSIP URI(Uniform Resource Identifier)を、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信し、
    前記受信装置は、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信し、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得して、前記SIP URIに含まれる前記識別情報に基づいて、前記送信装置からの前記コンテンツデータの送信先となる前記印刷装置を特定することを特徴とするコンテンツ伝送システム。
  2. 請求項1に記載のコンテンツ伝送システムにおいて、
    前記受信装置は、コンピュータまたは印刷装置から成ることを特徴とするコンテンツ伝送システム。
  3. コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムであって、
    前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、
    前記ネットワークに接続される中継装置と、
    前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、
    前記ネットワークに接続され、前記印刷装置毎に、その印刷装置に割り当てられているSIP URI及びポート番号と、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、
    を備え、
    前記送信装置は、前記コンテンツデータの送信に先立って、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置のSIP URIを、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信し、
    前記仲介サーバは、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレス及びポート番号を取得して、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信し、
    前記中継装置は、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定することを特徴とするコンテンツ伝送システム。
  4. コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムであって、
    前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、
    前記ネットワークに接続される中継装置と、
    前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、
    前記ネットワークに接続され、前記複数の印刷装置に対して1つ割り当てられているSIP URIと、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、
    を備え、
    前記送信装置は、前記コンテンツデータの送信に先立って、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置に割り当てられているポート番号を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信し、
    前記仲介サーバは、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレスを取得すると共に、前記SIP URIに含まれる前記ポート番号を取得して、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信し、
    前記中継装置は、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定することを特徴とするコンテンツ伝送システム。
  5. コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムにおいて、前記コンテンツデータの送信先である印刷装置を特定するための印刷装置特定方法であって、
    前記コンテンツ伝送システムは、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、複数の印刷装置を接続し、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して受信して、前記コンテンツデータを前記複数の印刷装置のいずれかに送信する受信装置と、を備え、
    前記印刷装置特定方法は、
    (a)前記コンテンツデータの送信に先立って、前記送信装置が、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置を特定するための識別情報を含むSIP URIを、INVITEリクエストに含めた後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信する工程と、
    (b)前記受信装置が、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信し、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得して、前記SIP URIに含まれる前記識別情報に基づいて、前記送信装置からの前記コンテンツデータの送信先となる前記印刷装置を特定する工程と、
    を備える印刷装置特定方法。
  6. コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムにおいて、前記コンテンツデータの送信先である印刷装置を特定するための印刷装置特定方法であって、
    前記コンテンツ伝送システムは、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、前記ネットワークに接続される中継装置と、前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、前記ネットワークに接続され、前記印刷装置毎に、その印刷装置に割り当てられているSIP URI及びポート番号と、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、を備え、
    前記印刷装置特定方法は、
    (a)前記コンテンツデータの送信に先立って、前記送信装置が、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置のSIP URIを、INVITEリクエストに含めた後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信する工程と、
    (b)前記仲介サーバが、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレス及びポート番号を取得し、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信する工程と、
    (c)前記中継装置が、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定する工程と、
    を備える印刷装置特定方法。
  7. コンテンツの印刷を行うためのコンテンツデータを、SIPを利用して、ネットワークを介して伝送するコンテンツ伝送システムにおいて、前記コンテンツデータの送信先である印刷装置を特定するための印刷装置特定方法であって、
    前記コンテンツ伝送システムは、前記コンテンツデータを前記ネットワークを介して送信する送信装置と、前記ネットワークに接続される中継装置と、前記中継装置にそれぞれ接続され、前記コンテンツデータを前記ネットワークから前記中継装置を介して受信して、前記コンテンツデータに基づいて印刷を行う複数の印刷装置と、前記ネットワークに接続され、前記複数の印刷装置に対して1つ割り当てられているSIP URIと、前記中継装置に割り当てられているIPアドレスと、を関連付けて、登録情報として保持する仲介サーバと、を備え、
    前記印刷装置特定方法は、
    (a)前記コンテンツデータの送信に先立って、前記送信装置が、前記コンテンツデータの送信先である前記印刷装置に割り当てられているポート番号を含むSIP URIを、INVITEリクエストに挿入した後、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して送信する工程と、
    (b)前記仲介サーバが、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記SIP URIを取得し、前記登録情報を参照して、前記SIP URIに関連付けられている前記IPアドレスを取得すると共に、前記SIP URIに含まれる前記ポート番号を取得し、前記IPアドレス及びポート番号を前記INVITEリクエストに挿入して、前記INVITEリクエストを送信する工程と、
    (c)前記中継装置が、前記INVITEリクエストを前記ネットワークを介して受信して、前記INVITEリクエストから前記ポート番号を取得し、前記ポート番号が割り当てられている前記印刷装置を特定する工程と、
    を備える印刷装置特定方法。
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