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JP2008278178A - ネットワーク通信装置 - Google Patents

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哲也 桑原
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Abstract

【課題】IPPにより送信先の能力情報を用いた画像の転送を容易に行うことができるネットワーク装置を提供する。
【解決手段】通信制御部12は、宛先情報14の登録時あるいは宛先情報14を利用して相手先を選択した際などに、通信部11を通じて相手先へ能力情報を要求して取得し、宛先情報14に含めて記憶部13に記憶させておく。画像の転送時には、取得した能力情報に従い、相手先の能力の範囲内で応用機能の設定を制限し、設定可能な範囲での応用機能の設定を受け付ける。そして、IPPによる画像の転送時に、設定されている応用機能を相手先へ通知して画像を転送する。これにより、ファクシミリ通信と同様に、容易に能力交換を行って、データ交換ネットワークを用いて画像の転送を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、データ交換ネットワークを通じて画像を送信する技術に関するものである。
画像を伝送する装置として、電話回線を用いたファクシミリ装置が従来より利用されてきた。さらに近年では、LANやインターネットなどのデータ交換ネットワークを利用して画像を伝送する機能も備えられ、利用されてきている。電話回線を用いたファクシミリ通信では、手順の中で能力情報を通知するため、送信元と送信先の能力の範囲内での通信を行うことができた。しかし、データ交換ネットワークを利用した通信では、手順の中で送信元で送信先の能力情報を取得することができない。
例えば一般的に広く行われている電子メールを用いて画像を転送する方法では、電子メールを送信するための手順であるSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)の通信手順では送信先の情報を取得することはできない。そのため、例えば特許文献1などでは、やり取りするコマンドおよび応答をそれぞれ電子メールとしてやり取りし、その中で能力情報を取得している。このように従来のデータ交換ネットワークを用いて画像の転送を行うには、電話回線を用いたファクシミリ通信のように能力情報を用いた通信は容易ではなく、より簡単に能力情報に従って画像を送信する方法が待たれている。
一方、データ交換ネットワークに接続されたプリンタにより情報を出力するためのプロトコルとして、IPP(Internet Printing Protocol)がある。このIPPは、送信先の能力情報を取得できる数少ないプロトコルである。このプロトコルは上述のようにプリント出力を行うためのものであるため、送信元では出力先として例えばIPPをサポートしているプリンタドライバを選択し、そのプリンタドライバ経由で情報の転送を行っている。従って、いわゆるネットワークファクシミリ装置などでは、IPPを利用した出力を行うことができなかった。
特開2002−135513号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、送信先の能力情報を用いた画像の転送を容易に行うことができるネットワーク装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、ネットワーク通信装置において、データ交換ネットワークを通じIPPを用いて通信が可能な通信手段と、前記通信手段を通じて他のネットワーク装置へ画像を送信する通信制御手段を有し、前記通信制御手段は、前記通信手段を介して相手先の通信装置の能力情報をIPPにより取得し、該能力情報に従って画像を送信することを特徴とするものである。
さらに、一般的なファクシミリ装置等と同様に宛先情報を記憶する記憶手段を設け、宛先情報として宛先のネットワーク装置がIPPを使用することを登録可能なように構成することができる。この宛先情報としてIPPを使用可能なネットワーク装置を登録する際には、当該ネットワーク装置からIPPにより能力情報を取得し、その能力情報に応じて宛先情報の登録を行うことができる。この登録された能力情報は、画像を相手先へ送信する際に参照し、その能力情報に従って画像送信の際の各種の設定を制限することができる。また、宛先情報により指定されたネットワーク装置とのIPPによる通信時に取得した該ネットワーク装置の能力情報に従って、そのネットワーク装置に対応する宛先情報を更新するように構成することもできる。
また、画像を送信する際にカバーページを作成し、該カバーページと画像とを送信することもできる。このとき、宛先情報として登録されている情報、あるいはさらに装置に登録されている送信元情報を使用してカバーページを作成することができる。
本発明によれば、IPPにより相手先から能力情報を得て、その能力情報に従って相手先の能力の範囲内で画像の転送を容易に行うことができるという効果がある。また、このようにIPPによる通信が可能であれば、従来のファクシミリ装置等において電話番号を宛先情報として登録しておくのと同様に、IPPを用いた宛先情報を登録しておき、簡単にIPPを使用するネットワーク通信装置に対して画像を転送することができる。このとき、予めIPPにより相手先の能力情報を得ておけば、画像を転送するための各種の設定を行う際に、相手先の能力の範囲内で設定することができる。このように本発明は、様々な効果を奏するものである。
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1,3,4は通信装置、2はデータ交換ネットワーク、11,16は通信部、12は通信制御部、13は記憶部、14は宛先情報、15は設定情報、17は画像読取部、18は画像形成部、19は操作部である。データ交換ネットワーク2は、例えばLANやインターネットなどのネットワーク通信路であり、ここでは通信装置1とともに通信装置3,4が通信可能に接続されている。もちろん、通信装置1,通信装置3および通信装置4の接続形態は任意であり、通信装置3,4は通信装置1と通信可能であればよい。またデータ交換ネットワーク2には、さらに様々なネットワーク機器が接続されていてよい。なお、以下の説明では通信装置3から画像の転送指示を受けて、通信装置4へ画像を転送するものとする。
通信装置1は、データ交換ネットワーク2を通じて通信装置3,4などとの通信を行い、特にこの例では通信装置4に対してIPPを用いた画像の転送が可能である。ここでは、通信装置1は通信部11、通信制御部12、記憶部13、通信部16、画像読取部17、画像形成部18、操作部19等を含んで構成された、いわゆる複合機としての構成を示している。このうち、通信部16、画像読取部17は、画像形成部18については設けずに構成することができ、またそのほかの構成を含んでいてもよい。
通信部11は、データ交換ネットワークを通じて他のネットワーク機器と通信が可能であり、特にIPPによる通信が可能である。
通信制御部12は、通信装置1における通信制御を行うものであり、通信部11を通じて他のネットワーク装置からの画像の転送指示を受けたり、指示された画像をIPPにより転送する制御を行う。IPPによる画像の転送時には、通信部11を介して転送先の通信装置4から能力情報をIPPにより取得し、その能力情報に従って画像を転送する。また、図1に示す例では、通信部16を通じて画像のファクシミリ通信も行う。
さらに通信制御部12は、記憶部13に記憶されている宛先情報14や設定情報15の管理なども行う。例えば、宛先情報14としてIPPを使用可能なネットワーク装置を登録する際には、そのネットワーク装置からIPPにより能力情報を取得し、能力情報に応じて宛先情報14の登録を行う。また、宛先情報14を使用して相手先を設定し、画像を送信する際には、宛先情報14に含まれている能力情報を参照し、その能力情報に従って画像送信時の設定を制限する。さらに、相手先とのIPPによる通信時に取得した相手先の能力情報に従って、相手先に対応する宛先情報を更新する。なお、設定情報15には通信装置1を利用するユーザ情報などが設定されている。また、通信制御部12は画像転送時に宛先情報14と設定情報15を用いてカバーページを作成し、画像とともに相手先へ転送する機能も有している。
記憶部13は、通信装置1において記憶する必要がある種々の情報を記憶する。例えば画像読取部17で読み取った画像や外部から送られてきた画像などや、通信履歴情報など、様々な情報を記憶しておくことができる。特にここでは、宛先情報14や設定情報15などを記憶している。
宛先情報14は、いわゆる電話帳などと呼ばれるものであり、相手先の名称などと対応づけて送信時に相手先を特定する情報が登録される。特にここではIPPアドレスおよび能力情報を登録可能である。なお、通信部16からファクシミリ通信を行う際の電話番号(FAX番号)や、電子メールを利用したインターネットFAXを利用する際の電子メールアドレスなどについても登録可能である。
設定情報15は、この通信装置1あるいはユーザを特定するための情報が設定されている。例えば設置場所(会社名や部署名)あるいはユーザ名や、電話番号(FAX番号)、電子メールアドレスなどを登録しておくことができる。また、他のネットワーク機器からIPPにより能力情報の問い合わせを受けた場合に応答するため、通信装置1における能力情報も設定情報15に含めておいてもよい。
通信部16は、公衆回線などを用いてファクシミリ通信を行う。この通信部16を設けずに構成してもよい。
画像読取部17は、原稿上の画像を読み取る。読み取った画像は画像形成部18で出力される他、外部へ転送することができる。また画像形成部18は、画像を例えば用紙等の媒体上に形成する。形成する画像は、外部から受け取った画像や画像読取部17で読み取った画像などである。また、通信装置1からユーザに対して提供する各種の情報、例えば通信履歴などについても画像として形成出力することができる。
操作部19は、入力手段や出力手段などを含み、ユーザからの各種の指示を受け取り、またユーザに対して各種の情報を提示する。例えば画像の転送時に相手先を指示することができる。このとき、宛先情報14を利用して行うことができる。また、画像転送時の各種の設定、例えば、部数や、仕上げ指示、カラー/白黒指定、両面/片面指定などを行うこともできる。なお、外部の例えば通信装置3などから画像転送の指示を受ける場合には、これらの設定も指示元から受けることになる。
次に、本発明の実施の一形態における動作の一例について説明してゆく。まず、本発明では予め宛先情報の一つとして、IPPを使用する通信装置を登録しておくことができるので、その概要について説明する。図2は、宛先情報の設定画面の一例の説明図である。宛先情報の登録は、通信装置1の操作部19から、あるいは外部の例えば通信装置3から通信装置1へアクセスすることにより行うことができる。図2に示した例では、通信装置3から設定する場合の宛先情報の設定画面の一例を示している。
この例では、各宛先情報を識別するための番号と、名前とその読み、会社名とその読みおよび部署名、住所(郵便番号、都道府県、市区町村、番地)、電話番号などの宛先をわかりやすくする情報とともに、通信時に相手先を特定するためのファクス番号、メールアドレス、それにIPPアドレスが設定できるようになっている。もちろん、設定可能な項目はこの例に限定されるものではない。
このように、従来より利用されていた公衆回線などを用いたファクシミリ通信用のファクス番号と、電子メールを用いて画像を転送する場合に用いる電子メールアドレスとともに、本願発明ではIPPアドレスを設定可能である。なお、この例では通信時に用いるファクス番号、メールアドレス、IPPアドレスのうち、いずれかは設定する必要がある。
IPPアドレスを設定した場合、図中の矢印で示した「能力確認」ボタンを操作することによって、設定したIPPアドレスのネットワーク機器から能力情報を取得することができる。より具体的には、「能力確認」ボタンが操作されると、通信制御部12は設定されているIPPアドレスに対してIPPにより“Get−Printer−Attributes”コマンドを送出し、その応答として各種の能力情報を取得することができる。例えば、pages−per−minute(白黒毎分印刷枚数),pages−per−minute−color(カラー毎分印刷枚数)、multiple−document−handling−supported(複数文書処理、ソートするか否かなど)、copies−supported(部数)、finishings−supported(仕上げ処理)、sides−supported(面指定)などの能力情報を取得することができる。このうち、pages−per−minute−colorはカラー出力が可能な場合のみ返されるので、この応答の有無によりカラー出力が可能か否かを判断することができる。図2に示す例では、白黒毎分印刷枚数(モノクロプリント)が35枚、カラー毎分印刷枚数(カラープリント)が35枚、設定可能な最大部数が999部、ソート、両面プリントが可能であり、仕上げ処理としてホチキス止めが可能である旨の能力情報を得た場合を示しており、これらの能力情報が「能力確認」ボタンの左側に表示されている。もちろん、得られる能力情報はそれぞれのネットワーク機器によって異なることは言うまでもない。
画面上部の「設定」ボタンを操作することによって、入力された情報および能力確認を行った場合には得られた能力情報が宛先情報14として記憶部13に記憶される。なお、宛先情報の登録時に能力確認を行わなくてもよいし、ユーザが行わずに登録時に自動的に能力情報の取得を行うように構成してもよい。ここでは外部の例えば通信装置3から宛先情報の登録を行うものとして例示したが、同様の設定を通信装置1の操作部19から行ってもよい。その場合、操作部19に設けられている表示手段の表示能力が低い場合が想定され、表示画面は図2とは異なる場合があるが、同様の項目の入力が可能なように構成される。
次に、宛先情報を利用した画像の転送時の動作について説明するが、単に画像を転送する際のユーザの操作は、基本的にはほとんどファクシミリ送信や電子メールによる送信の場合と同様であり、宛先を指定して送信を指示すればよい。図3は、宛先指定時の表示画面の一例の説明図である。図3に示した表示画面の例は、通信装置1の操作部19に提示される場合を想定している。図3(A)に示した表示画面において、矢印で(1a)として示した「ファクス宛先表」のボタンを操作することにより、宛先情報14にファクス番号が登録されている宛先が一覧表示される。また、矢印で(1b)として示した「メールアドレス」のボタンを操作することにより、宛先情報14にメールアドレスが登録されている宛先が一覧表示される。同様に、矢印で(1c)として示した「プリンタ」ボタンを操作することにより、宛先情報14にIPPアドレスが登録されている宛先が一覧表示される。ここでは、(1c)として示した「プリンタ」ボタンを操作して一覧表示された宛先の中から、矢印で(2)として示した「支社A」が宛先として選択されたものとしている。
宛先を選択後、別途設けられているスタートボタンを操作すれば、画像読取部17で原稿の画像を読み取って、その画像を相手先の「支社A」へIPPにより転送する。画像読取部17で画像を読み取る代わりに、予め記憶部13が記憶している画像を操作部19で指定して転送することも可能である。また、予めIPPにより転送先の能力情報が取得されている場合には、その能力情報に従って相手先の能力の範囲内となるように読み取った画像を変換し、転送する。
「プリンタ」ボタンを操作して一覧表示された宛先の中から宛先が選択された後、図3(A)の矢印で(3)として示した「能力確認」のボタンを操作することにより、選択された相手先の能力情報をIPPによって取得することができる。取得した能力情報は、相手先に対応する宛先情報14に登録される。これにより、宛先情報14の登録時に能力情報を取得しなかった場合には新たに能力情報が登録され、既に能力情報が取得されている場合も最新の能力情報に更新される。
また、「プリンタ」ボタンを操作して一覧表示された宛先の中から宛先が選択され、既に能力情報が取得されている場合に、図3(A)の矢印で(4)として示した「応用機能」を操作すると、例えば図3(B)に示すような応用機能の設定画面が提示される。このとき設定可能な機能は、相手先の能力情報に従って選択され、相手先が有していない能力については設定が制限される。図3(B)では、部数、両面機能、ホチキス止め機能、パンチ機能について設定可能な場合を示している。これらの設定可能な機能が、得られている相手先の能力情報により変更される。
なお、能力確認は画像の転送開始が指示されてから画像の転送を行う前に行い、取得した能力情報に従って自動的に画像の変換を行って転送するように構成してもよい。また、応用機能の設定についても、能力情報に関係なく設定を行った後に、能力情報に適合しない部分をユーザに提示したり、あるいは自動的に能力情報に応じた変換を行うように構成してもよい。
図4は、宛先指定時の表示画面の別の例の説明図、図5は、相手先設定画面の一例の説明図である。図4に示した表示画面の例は、画像の転送を指示する通信装置3において宛先の指定を行う場合を想定している。図4に示した表示画面において、矢印で(1)として示したIPP宛先設定欄の「宛先表/変更」のボタンを操作することにより、通信装置1の宛先情報14にIPPアドレスが登録されている宛先が図5に示すように一覧表示される。この表示例ではカラー機能の有無を表示している。これは、予め能力情報を取得して宛先情報14に登録されている場合に、その能力情報に従って表示することができる。もちろん、能力情報として取得できる情報であれば、カラー機能以外の機能でも表示することができる。
図5に示した宛先の一覧表示において、宛先を選択すると左端の矩形部分にチェックが入り、矢印で(2)として示した「追加」ボタンを操作することにより、選択された宛先が画面右半分に示した送信宛先欄に画像の転送先として追加される。その後、矢印で(3)として示した「OK」ボタンを操作することで画像を転送する相手先が設定される。
図4の画面に戻り、上部のタブを選択することによって、図3の例と同様に各種の応用機能を設定することができる。この場合も、選択された相手先に応じた応用機能の設定を行うことができる。あるいは、各種の機能設定を行った後に、相手先の能力情報をもとに能力の範囲内であるか否かをチェックするように構成してもよい。
図4に示した表示画面の一例では、画像を送信する相手先によらずに使用できる機能の一つとして、カバーページを作成する機能を利用可能な例を示している。この例では、矢印で(4)として示した矩形のボックスにチェックを入れることにより、カバーページの作成機能を利用することができる。
図6は、作成されるカバーページの一例の説明図である。カバーページの作成機能により作成されるカバーページには、選択された相手先の宛先情報14が、矢印で(a)として示した「To」欄(送り先欄)に挿入される。また、矢印で(b)として示した「From」欄(送り元欄)には通信装置1の設定情報15として設定された情報が挿入される。さらに、図4の矢印で(5)として示した入力領域に、件名やコメントなどを入力することにより、入力された件名やコメントなどが、カバーページの矢印で(c)として示した「Subject」欄、および、矢印で(d)として示した本文欄に挿入される。このようにして自動的にカバーページが作成される。作成されたカバーページは、画像とともに転送される。
図7は、画像転送時に行う通信手順の一例の説明図である。ここでは、通信装置1から通信装置4に対して画像を転送するものとして示している。まず、通信装置4から能力情報を取得する。(21)において、通信装置1は通信装置4に対してIPPにより“Get−Printer−Attributes”コマンドを送出し、その応答として(22)において通信装置4が有する機能を能力情報として通信装置1に対して返信する。これにより、通信装置1は通信装置4の能力情報を取得することができる。取得した能力情報は、通信装置4に対応する宛先情報14に含めて登録しておく。
この能力情報の取得の通信処理は、通信装置1において通信装置4の宛先情報14の登録を行う際に、自動的にあるいは例えば図2で示した「能力確認」ボタンの操作により行ったり、画像を転送する相手先として通信装置4が選択されたときに、自動的に、あるいは例えば図3(A)に示した「能力確認」ボタンが操作された際に行うことができる。または、画像の転送開始が指示された時に行ってもよい。これらのいずれか1回以上において能力情報の取得を行えばよく、重複して行った場合には最新の能力情報により宛先情報14に含まれる能力情報を更新すればよい。
画像の転送が指示され、実際に画像を転送する際には、(23)において通信装置1は通信装置4に対してCreate−Jobコマンドを送出した後、(24)においてSend−Documentコマンドで使用する機能を指示する。例えばcopies属性により部数を指定したり、multiple−document−handling属性によりソートするか否かなどの複数文書の処理による指定を行ったり、finishings属性により仕上げ処理について指定したり、sides属性により両面処理などの面指定を指定するなど、各種の指定を行うことができる。
その後、(25)において、Send−Documentコマンドで画像を転送する。この(25)の通信を繰り返して複数の画像を転送する。最後の画像を転送する際には(26)でlast−document属性をtrueとして画像を送信する。このようにして、通信装置1から通信装置4へ画像を転送することができる。
上述の説明では、1つの相手先が設定され、その相手先に画像を転送するものとして説明してきた。しかしこれに限らず、相手先を複数設定することによって、同じ画像を複数の相手先へ転送することができる。例えば図3(A)に示した画面において複数の相手先を選択したり、図5に示した画面において複数の相手先を選択または追加の操作を行えば、複数の相手先を設定することができる。このような場合には、図7に示したような処理をそれぞれの相手先に対して行えばよい。
さらに、相手先としてはIPPで通信できる相手先に限らない。例えば図3(A)に示す画面で矢線(1a)で示した「ファクス宛先表」のボタンを操作して表示される相手先や矢線(1b)で示した「メールアドレス」のボタンを操作して表示される相手先を含めて複数の相手先を設定し、同じ画像を転送することも可能である。この場合、ファクシミリ送信は通信部16から行い、また電子メールによる画像の転送はIPPとは異なるSMTPにより通信部11から行うことになる。それぞれの通信路およびプロトコルに従った処理を行えばよい。
このように複数の相手先が設定された場合、相手先によってそれぞれ能力が異なることが想定される。このような場合、それぞれの相手先の能力に応じて画像の転送を行えばよい。例えば、カラー画像の転送を行う相手先としてカラーの能力を有している通信装置と白黒の能力しか有していない通信装置が相手先として設定された場合には、カラーの能力を有している通信装置に対してはカラー画像を転送し、白黒の能力しか有していない通信装置に対してはカラー画像を白黒に変換して転送するとよい。これにより、全てカラー画像を転送する場合に比べて転送データ量を削減することができる。
複数の相手先が設定されたときの機能の設定や転送する画像については、最も機能の高い相手先に合わせて設定を許可し、それぞれの相手先の能力に応じた機能の範囲内で設定を行うとともに画像の変換を行って、画像を転送すればよい。上述のカラー画像の転送の例も、この場合に該当する。あるいは、最も能力の低い相手先に合わせて設定を許可し、その設定により全ての相手先へ画像を転送するように構成してもよい。もちろん、相手先との通信を行う際に用いる通信路、プロトコルが異なる場合の設定についても同様である。
以上の説明では、通信装置1が画像の転送元となった場合の動作について主に説明した。しかしこれに限らず、通信装置1が通信装置4と同様にIPPによって画像の転送を受ける機能を有していてもよい。想定されているIPPの利用形態では、画像の転送を受けたプリンタがプリント出力することになるが、通信装置1でIPPにより受け取った画像は、必ずしも画像形成部18で形成しなくてもよく、例えば記憶部13に記憶しておいて他の通信装置へ転送あるいは配信するように構成することも可能である。
図8は、IPPで受け取った画像を中継する場合の通信手順の一例の説明図である。図中、5,6は通信装置である。図8に示す例において、通信装置1は、通信装置5からIPPにより転送されてきた画像を中継して、通信装置6へファクシミリ送信する場合を示している。通信装置5はIPPにより画像を転送する機能を有している装置であり、通信装置6は公衆回線などを用いてファクシミリ通信の機能を有している装置である。通信装置1は、図1に示した通信部11を通じて通信装置5との通信を行い、通信部16を通じて通信装置6との通信を行う。
(31)において、通信装置5は通信装置1に対してIPPにより“Get−Printer−Attributes”コマンドを送出し、その応答として(32)において通信装置1は能力情報を通信装置5に対して返信する。このとき、通信装置1は中継転送が可能である旨を応答するとよい。例えばprinter−infoなどにより応答することができる。あるいは、printer−make−and−modelにより製造元およびモデルを応答し、この応答を受け取った通信装置5が製造元およびモデルから中継転送が可能か否かなどを判断してもよい。
なお、この時点で転送先が通信装置5から通知されている場合には、自装置の能力情報を応答せずに、転送先の能力情報を応答してもよい。例えば予め転送先となる通信装置の能力情報を収集して蓄積しておいたり、能力情報が要求されたときに転送先から能力情報を取得して中継転送すれば実現できる。
通信装置5から画像が転送されてくる際には、まず(33)において通信装置1は通信装置5からCreate−Jobコマンドを受け取った後、(34)においてSend−Documentコマンドで設定する各種の機能とともに転送先が記述されたファイルを受け取る。受け取ったファイルに例えば通信装置6のファクシミリ番号が記述されているとすれば、(41)において、そのファクシミリ番号を用いてFAX送信ジョブを作成する。この時点で通信部16から通信装置6へ発呼し、回線接続後にファクシミリ手順を開始してもよい。なお、設定されている機能に応じてファクシミリ手順の中で通信装置6との能力交換を行う。
その後、(35)において、Send−Documentコマンドで転送されてくる画像を受け取り、その画像を適宜ファクシミリ画像に変換し、(42)で通信装置6へファクシミリ送信する。この(35)の通信と(42)の通信を繰り返して複数の画像を中継転送する。最後の画像を転送する際には(36)でlast−document属性をtrueとした画像を受け取るので、その画像を(43)でファクシミリ送信し、終了したら(44)でFAX送信ジョブをクリアして処理を終える。
このようにして、通信装置1はIPPの受信機能を用い、通信装置5から転送されてくる画像を中継し、通信装置6へ転送することができる。ここではIPPで受け取った画像をファクシミリ送信する例を示しているが、もちろん、IPPによる転送や電子メールによる転送、あるいはクライアント装置からの取り出し要求によりHTTPやFTPでの転送なども可能である。また、ファクシミリ受信または電子メールで受信した画像をIPPにより転送することも可能である。
さらに、例えば(34)で受け取る転送先リストに複数の転送先が記述されている場合には、それぞれの転送先に対して通信装置1が画像を中継転送すればよい。例えばファクシミリ番号が複数記述されていた場合には、(41)〜(44)の処理をそれぞれのファクシミリ番号について行えばよい。もちろん、転送先としてファクシミリ番号だけでなく、電子メールアドレスや、通信装置1においてプリント出力する指定などが混在していてもよく、それぞれに応じた処理を行えばよい。
本発明の実施の一形態を示すブロック図である。 宛先情報の設定画面の一例の説明図である。 宛先指定時の表示画面の一例の説明図である。 宛先指定時の表示画面の別の例の説明図である。 相手先設定画面の一例の説明図である。 作成されるカバーページの一例の説明図である。 画像転送時に行う通信手順の一例の説明図である。 IPPで受け取った画像を中継する場合の通信手順の一例の説明図である。
符号の説明
1,3〜6…通信装置、2…データ交換ネットワーク、11,16…通信部、12…通信制御部、13…記憶部、14…宛先情報、15…設定情報、17…画像読取部、18…画像形成部、19…操作部。

Claims (5)

  1. データ交換ネットワークを通じIPPを用いて通信が可能な通信手段と、前記通信手段を通じて他のネットワーク装置へ画像を送信する通信制御手段を有し、前記通信制御手段は、前記通信手段を介して相手先の通信装置の能力情報をIPPにより取得し、該能力情報に従って画像を送信することを特徴とするネットワーク通信装置。
  2. さらに、宛先情報を記憶する記憶手段を有し、前記宛先情報として宛先のネットワーク装置がIPPを使用することを登録可能であり、前記通信制御手段は、前記宛先情報としてIPPを使用可能なネットワーク装置を登録する際に、該ネットワーク装置からIPPにより能力情報を取得し、該能力情報に応じて前記宛先情報の登録を行うことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク通信装置。
  3. 前記通信制御手段は、画像を相手先へ送信する際に前記記憶手段に記憶されている該相手先に対応する宛先情報に含まれている能力情報を参照し、該能力情報に従って画像送信時の設定を制限することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク通信装置。
  4. さらに、宛先情報を記憶する記憶手段を有し、前記宛先情報として宛先のネットワーク装置がIPPを使用することを登録可能であり、前記通信制御手段は、前記宛先情報により指定されたネットワーク装置とのIPPによる通信時に取得した該ネットワーク装置の能力情報に従って該ネットワーク装置に対応する宛先情報を更新することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク通信装置。
  5. 前記通信制御手段は、画像を送信する際にカバーページを作成し、該カバーページと画像とを送信することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のネットワーク通信装置。
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