JP5693140B2 - 道路等の人工地盤及びその構築方法 - Google Patents
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Description
外径が継杭される下杭及び上杭より大径で、周壁の上下の水平方向に調整手段を備え、上下方向の内側のほぼ中央部に仮受部が設けられた継手管を有し、該継手管の下部を前記下杭の上部に嵌合して前記仮受部を該下杭の杭頭部に当接させ、前記調節手段により前記継手管の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記継手管を下杭に仮固定し、前記継手管の上部に前記上杭を嵌入してその先端部を前記仮受部に当接させ、前記調節手段により該上杭の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記上杭を継手管に仮固定し、前記下杭、上杭と継手管との間及び前記仮受部にモルタル又はコンクリートを充填してなる継杭を前記鋼管杭として使用したものである。
また、前記継手管の周壁に仕口部を設けたものである。
該格点ブロックを前記鋼管杭の上部に嵌合して前記仮受部を該鋼管杭の杭頭部に当接させ、前記調整手段により前記格点ブロックの水平方向の位置を調整すると共に、該調整手段により前記格点ブロックを鋼管杭に仮固定して、該鋼管杭と前記格点ブロックの外管との間にモルタル又はコンクリートを充填し、前記格点ブロックの仕口部材に桁部材を接合して相互に連結する道路等の人工地盤の構築方法であって、
外径が継杭される下杭及び上杭より大径で、周壁の上下の水平方向に調整手段を備え、上下方向の内側のほぼ中央部に仮受部が設けられた継手管を有し、該継手管の下部を前記下杭の上部に嵌合して前記仮受部を該下杭の杭頭部に当接させ、前記調節手段により前記継手管の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記継手管を下杭に仮固定し、前記継手管の上部に前記上杭を嵌入してその先端部を前記仮受部に当接させ、前記調節手段により該上杭の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記上杭を継手管に仮固定し、前記下杭、上杭と継手管との間及び前記仮受部にモルタル又はコンクリートを充填してなる継杭を前記鋼管杭として使用するものである。
また、地盤に打設された前記鋼管杭に取付けた格点ブロックの仕口部材及び該仕口部材に接合された前記桁部材の上に床版を施工するものである。
図1は本発明の実施の形態1に係る道路等の人工地盤を構築するための、鋼管杭に格点ブロックを取付けた状態を示す模式的説明図、図2は図1の分解図及び格点ブロックの平面図である。
両図において、1は基礎杭である鋼管杭で、杭頭部の近傍の外壁には、工場等において、上下方向に所定のピッチで複数のリング状のシアキー2が溶接接合されている。実施例では、鋼管杭1の外径Dpは500mm、シアキー2の外径は9mmで、上下方向に約200mmのピッチで4本設けた。
なお、図にはシアキー2を4段設けた場合を示したが、大型車交通による鉛直耐力、地震による水平耐力を確保する上では2段以上であれば良い。また、参考として、山間部の道路の拡幅に用いる人工地盤で杭間隔を6m程度とした場合、常時、施工時、地震時など想定しうる荷重組合せを全て考慮して設計すれば、一般的にはシアキー2は3段で充分であることを付記しておく。
この場合、モルタル又はコンクリートと接触する鋼管杭外側、外管内側の表面状態は問わない。すなわち、地際から突出している部分の杭に発生する直応力は軸力成分よりも曲げ成分が卓越すること、その曲げに対する二重管構造の抵抗機構は、モルタルまたはコンクリートが鋼管を支圧するいわゆる曲げ支圧の影響が支配的であること、鋼材の表面状態が耐力に及ぼす影響の定量的な評価は実用上難しいことを考慮すると、設計時にモルタルまたはコンクリートと鋼材表面との間の付着効果を考慮しない前提でシアキーの必要段数を決定すれば、鋼材の表面状態の程度は特に限定しなくてよい。
上記のような格点ブロック10は、あらかじめ工場等で製造され、構築現場に輸送される。
先ず、図3に示すように、現地において鋼管杭1を地盤Gの所定位置に打設する(この場合、鋼管杭1の打設方法は問わない)。ついで、鋼管杭1の杭頭部標高が設計で想定した値になるように、杭頭部をカットする。
次に、図4に示すように、格点ブロック10をクレーンで吊上げて、地盤Gに打設した鋼管杭1の上部にその外管11を嵌合する。
なお、格点ブロック10の位置調整及び仮固定のために、仮固定ボルト18をナット17に螺入して鋼管杭1の外壁を押圧する際、鋼管杭1に損傷を与えるおそれがある場合は、あらかじめ鋼管杭1の板厚を厚くしておくか、又は図8に示すように、鋼管杭1の仮固定ボルト18が当る位置に、鋼材からなる補強バンド19を設けてもよい。
なお上記の例では、ホース30を差し込んでモルタル又はコンクリート31を充填することとしたが、接続部材の下側に孔を設けてそこからモルタル又はコンクリート31を圧入しても良い。その場合には、ボルト挿通穴16の一部、グラウトシール25の一部、あるいは外管11に専用孔を設けて実施する。これでも、充填状況は開口部hから目視で確認できる。
以上により、地盤Gに打設された鋼管杭1への格点ブロック10の取り付けが終了する。
また、仮固定ボルト18により格点ブロック10を鋼管杭1に仮固定するようにしたので、鋼管杭1と外管11との間にモルタル又はコンクリート31を充填する際に、両者が相対移動することがない。
図13、図14は本発明の実施の形態2に係る道路等の人工地盤の構築方法の説明図である。
本実施の形態は、格点ブロック10が取付けられて地盤Gの所定の位置に設置された複数本の鋼管杭1に主桁40及び横桁48を接合し、その上に覆工版55を敷設してクレーン車56(以下、単にクレーンと記すことがある)等が走行しうるようにしたものである。
次に、図13(c)に示すように、例えばクレーン車56の横方向に位置するアジテータトラック57及びコンクリートポンプ車58により、ホース30から鋼管杭1bと格点ブロック10の外管11との間にモルタル又はコンクリート31を充填する(図13(c)にはクレーン車56は省略してある)。なお、橋軸直角方向の幅が広い場合などにおいては、覆工版55の上に杭打ち桟を搭載してもよい。
本実施の形態によれば、所定の位置に設置した鋼管杭1及び桁部材の上に覆工版55を敷設し、その上にクレーン車56等を走行させて構築作業を行うようにしたので、仮設構台を設けることなく工事を安全かつ確実に行うことができる。
実施の形態2においては、地盤Gに打設した鋼管杭1に格点ブロック10を取付けると、その都度鋼管杭1と外管11との間にモルタル又はコンクリート31を充填し、モルタル又はコンクリート31が固化したのち桁部材を取付ける場合を示したが、本実施の形態においては、鋼管杭1と格点ブロック10との間にその都度モルタル又はコンクリート31を充填せず、所定範囲にすべての鋼管杭1が設置されたのち、それぞれ鋼管杭1と外管11との間にモルタル又はコンクリート31を充填するようにしたものである。
所定範囲の工事が終ったときは、クレーン車56に代えて覆工版55上にアジテータトラック57及びコンクリートポンプ車58を配置し、前進又は後退させて順次覆工版55を取外し、覆工版55を取外した鋼管杭1と外管11との間にモルタル又はコンクリート31を充填する。モルタル又はコンクリートが固化したときは、桁部材上に床版50を施工する。
図15は本発明の実施の形態4に係る道路等の人工地盤に使用する鋼管杭の要部の説明図である。
本実施の形態は、例えば実施の形態1の鋼管杭1において、地表と格点ブロック10との間に水平材などを接合したい場合、鋼管杭1に直接水平材などを接合することは好ましくないので、実施の形態1の格点ブロック10の外管11を利用して、水平材などを接合するようにしたものである。
先ず、鋼管杭1の上下方向の所定の位置に、支持部材であるグラウトシール25を取付け、ついで、鋼管杭1の上方から外管11aを嵌合してグラウトシール25で支持させる。そして、仮固定ボルト18で芯出しを行って仮固定し、鋼管杭1と外管11aとの間にモルタル又はコンクリート31を充填する。なお、鋼管杭1の外周にもシアキー2を設けてもよい。
そして、仕口部21に、破線で示すように水平材49などを突き合わせ、添接板や高力摩擦ボルトに用いて一体的に接合する。
図16、図17は本発明の実施の形態5に係る道路等の人工地盤に使用する鋼管杭の説明図である。
図12(a)に示すように、山間部等の傾斜面に人工地盤を構築する場合、橋軸直角方向の断面に着目すると、長い鋼管杭101と短かい鋼管杭102とを設置しなければならない。しかし、一般に、鋼管杭は輸送上その長さが12〜15m程度に制限されており、これより長い鋼管杭を必要とする場合は、継杭しなければならない。
本実施の形態は、このような場合、実施の形態1に係る外管11を利用して継杭を行うようにしたものである。
これにより、下杭101aと上杭101bが継手管11bを介して一体に接合され、長尺の鋼管杭101となる。
図18は本発明の実施の形態6に係る道路等の人工地盤に使用する鋼管杭の要部の説明図である。
実施の形態5においては、下杭101aと上杭101bを接合する継手管11bに仕口部21を設け、この仕口部21に水平材49などを接合する場合を示したが、水平材49などの接合位置が、例えば継杭101の地表と継手管11bとの間、あるいは継手管11bと格点ブロック10との間など、継手管11bと異なる位置に接合したい場合がある。
本実施の形態によれば、実施の形態4の場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
Claims (4)
- 地盤に打設される鋼管杭と、外径が前記鋼管杭の外径より大径で周壁の水平方向に調整手段を備え、上部内側に仮受部が設けられた外管、及び該外管の上部外周に取り付けられた仕口部材からなる格点ブロックとを有し、
該格点ブロックを前記鋼管杭の上部に嵌合して前記仮受部を該鋼管杭の杭頭部に当接させ、前記調整手段により前記格点ブロックの水平方向の位置を調整すると共に、該調整手段により前記格点ブロックを鋼管杭に仮固定して、該鋼管杭と前記格点ブロックの外管との間にモルタル又はコンクリートを充填し、
前記格点ブロックの仕口部材に桁部材を接合して相互に連結する道路等の人工地盤であって、
外径が継杭される下杭及び上杭より大径で、周壁の上下の水平方向に調整手段を備え、上下方向の内側のほぼ中央部に仮受部が設けられた継手管を有し、
該継手管の下部を前記下杭の上部に嵌合して前記仮受部を該下杭の杭頭部に当接させ、前記調節手段により前記継手管の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記継手管を下杭に仮固定し、前記継手管の上部に前記上杭を嵌入してその先端部を前記仮受部に当接させ、前記調節手段により該上杭の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記上杭を継手管に仮固定し、前記下杭、上杭と継手管との間及び前記仮受部にモルタル又はコンクリートを充填してなる継杭を前記鋼管杭として使用したことを特徴とする道路等の人工地盤。 - 前記継手管の周壁に仕口部を設けたことを特徴とする請求項1記載の道路等の人工地盤。
- 地盤に打設される鋼管杭と、外径が前記鋼管杭の外径より大径で周壁の水平方向に調整手段を備え、上部内側に仮受部が設けられた外管、及び該外管の上部外周に取り付けられた仕口部材からなる格点ブロックとを有し、
該格点ブロックを前記鋼管杭の上部に嵌合して前記仮受部を該鋼管杭の杭頭部に当接させ、前記調整手段により前記格点ブロックの水平方向の位置を調整すると共に、該調整手段により前記格点ブロックを鋼管杭に仮固定して、該鋼管杭と前記格点ブロックの外管との間にモルタル又はコンクリートを充填し、
前記格点ブロックの仕口部材に桁部材を接合して相互に連結する道路等の人工地盤の構築方法であって、
外径が継杭される下杭及び上杭より大径で、周壁の上下の水平方向に調整手段を備え、上下方向の内側のほぼ中央部に仮受部が設けられた継手管を有し、
該継手管の下部を前記下杭の上部に嵌合して前記仮受部を該下杭の杭頭部に当接させ、前記調節手段により前記継手管の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記継手管を下杭に仮固定し、前記継手管の上部に前記上杭を嵌入してその先端部を前記仮受部に当接させ、前記調節手段により該上杭の水平方向の位置を調整すると共に、該調節手段により前記上杭を継手管に仮固定し、前記下杭、上杭と継手管との間及び前記仮受部にモルタル又はコンクリートを充填してなる継杭を前記鋼管杭として使用することを特徴とする道路等の人工地盤の構築方法。 - 地盤に打設された前記鋼管杭に取付けた格点ブロックの仕口部材及び該仕口部材に接合された前記桁部材の上に床版を施工することを特徴とする請求項3に記載の道路等の人工地盤の構築方法。
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