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JP3978644B2 - 拡幅道路の施工方法 - Google Patents

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啓介 塩田
聡 松永
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  • Road Paving Structures (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、傾斜地にある既存道路の幅を拡幅する際の拡幅道路の施工方法に関し、特に拡幅道路の施工に際して交通遮断を行う必要を回避することができる拡幅道路の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
山間部斜面や海岸、川縁などの傾斜地には傾斜面を横切るように延びる道路を設けていることが多い。そして、この傾斜地に既設された既存道路において、例えば、交通量の増加や大型車の通行開放などに伴って、道路の拡幅が必要になるときがある。この場合、傾斜地に既設された既存道路では、平地の道路に比較してその拡幅が難しく、とりわけ勾配の強い斜面での拡幅工事は困難である。
【0003】
この傾斜地における既存道路の拡幅方法として、例えば、既存道路の山側斜面を切り崩した部分に道路を拡幅する手法がある。しかし、この手法では、多量の土砂が発生するばかりでなく、傾斜が急な場合には、山側斜面を切り崩せないことがある。
これら問題を解消する技術として、例えば、特開平10−227002号公報及び特開2000−282403号公報に開示された拡幅道路の施工方法が知られている。
【0004】
このうち、特開平10−227002号公報に開示された拡幅道路の施工方法は、図16に示すように、既存道路101の山側端及び谷側端のそれぞれに複数の基礎杭103、104を道路の延長方向に所定間隔で打設し、これら基礎杭103、104の頭部を、既存道路101から谷側に向けて水平に延びた張出し桁106を有する基礎桁105で結合し、そして、張出し桁106上に床版107を載置し、この床版107上に舗装108を施して既存道路101の谷側に拡幅道路102を施工するものである。
【0005】
また、特開2000−282403号公報に開示された拡幅道路の施工方法は、図17に示すように、既存道路(図示せず)の谷側に複数の基礎杭201を打設し、この基礎杭201の上に杭頭ブロック202を接合するとともに、杭頭ブロック202上に格点部203a間を横桁203bで連結した格点桁203を載置・接合し、さらに、縦方向の格点桁203の格点部203a間を複数の主桁204で接合・連結し、これら格点桁203及び主桁204の上に床版(図示せず)を載置して拡幅部を構築し、そして、既存道路と拡幅部との境界接合を行うとともに床版の上に舗装を行って拡幅道路(図示せず)を施工するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の拡幅道路の施工方法にあっては、以下の問題点があった。
即ち、特開平10−227002号公報に開示された拡幅道路の施工方法にあっては、既存道路101そのものに基礎杭103,104を打設し、基礎杭103,104の頭部を、張出し桁106を有する基礎桁105で結合し、張出し桁106上に床版107を載置して拡幅道路102を施工するものであるため、杭打ち機や基礎桁105、床版107を施工するための重機や基礎桁105等をすべて既存道路101上に配置して行う必要があった。このため、既存道路101上が重機等で塞がれ、交通遮断を回避することができなかった。
【0007】
また、特開2000−282403号公報に開示された拡幅道路の施工方法にあっても、基礎杭201を打設するための杭打ち機や桁203、204及び床版等を施工するため重機等を既存道路上に配置する必要があり、交通遮断を回避することができなかった。
特に、山間部などでは既存道路を通行止めすることで、交通に当たって長大な迂回をする必要が生じ、近隣の居住者に多大な不便を強いていた。また、実質的に迂回路を設定できない場合には、時間を定めて交通の遮断と往来を繰り返すといった作業工程管理が必要となり、居住者に不便を強いるのみならず、道路施工工事自体も重機の配置替えや作業の中断といったことで極めて効率の悪い作業となってしまっていた。
【0008】
従って、本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、拡幅道路の施工に際して交通遮断を行う必要を回避することができる拡幅道路の施工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る拡幅道路の施工方法は、傾斜地に既設されている既存道路の谷側に、境界接合部を介して拡幅道路を前記既存道路に沿って構築する拡幅道路の施工方法において、前記既存道路の谷側に、該既存道路の交通を確保しつつ、手述べ工法により杭、桁、覆工受桁、及び覆工板からなる桟道本体を施工する工程と、該桟道本体の施工が完了した後、道路交通を前記既存道路から前記桟道本体に切り替え、前記境界接合部を構築する工程と、該境界接合部が構築された後、道路交通を前記桟道本体から前記既存道路に切り替え、前記覆工板及び覆工受桁を取り外して、前記桁上に床版を施工すると共に該床版上に舗装を行って拡幅道路を構築する工程とを具備したことを特徴としている。
【0010】
この拡幅道路の施工方法によれば、既存道路の交通を確保しつつ既存道路の谷側に手述べ工法により杭、桁、覆工受桁、及び覆工板からなる桟道本体の施工を行い、桟道本体の施工が完了した後、道路交通を既存道路から桟道本体に切り替えて、境界接合部を構築する。その後、道路交通を桟道本体から既存道路に切り替えて、覆工板及び覆工受桁を取り外して、桁上に床版を施工すると共に床版上に舗装を行い、拡幅道路を構築するようにしている。従って、拡幅道路の施工に際して交通遮断を行う必要を回避することができる。
【0011】
また、本発明のうち請求項2に係る拡幅道路の施工方法は、請求項1記載の発明において、前記境界接合部を構築する工程が、前記既存道路の谷側斜面を掘削すると共に掘削された掘削部に延出する張出し桁を前記桁に架設する工程と、前記張出し桁間に端床桁を架設する工程と、前記掘削部に土留め擁壁を構築する工程と、前記土留め擁壁、前記端床桁及び前記張出し桁上に床版を施工すると共に該床版上に舗装を行う工程とを含むことを特徴としている。
【0012】
この拡幅道路の施工方法によれば、桟道本体を施工した後、既存道路の谷側斜面を掘削すると共に掘削された掘削部に延出する張出し桁を前記桁に架設し、張出し桁間に端床桁を架設し、掘削部に土留め擁壁を構築し、土留め擁壁、端床桁及び張出し桁上に床版を施工すると共に床版上に舗装を行うことで、境界接合部を構築することができる。この際に、交通遮断を行う必要はない。
【0013】
なお、請求項1において、「手述べ工法」とは、発進基地上の杭打ち機等の重機により、既存道路の谷側に、杭、桁、覆工受桁及び覆工板の順番に1スパン分の桟道本体の施工を行った後、前記重機を前記1スパン分の桟道本体の覆工板上に進行させて次のスパン分の桟道本体の施工を行い、この施工が完了した後、前記重機を前記次のスパン分の桟道本体の覆工板上に進行させて更に次のスパン分の桟道本体の施工を進めてこの作業を繰り返し、既存道路の谷側に複数スパンの桟道本体を施工する工法をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は既存道路、境界接合部、及び拡幅道路を示す部分断面斜視図である。図2は杭、桁及び床版を構成する部材を説明するための斜視図である。
図1に示すように、傾斜地に既設されている既存道路1Aの谷側に、境界接合部1Bを介して拡幅道路1Cが前記既存道路1Aに沿って構築される。
【0015】
そして、拡幅道路1Cは、既存道路1Aの谷側斜面2に既存道路1Aに沿って打設された複数の杭3と、これら杭3上に杭3を架渡すように設置された桁6と、桁6上に施工された床版7と、床版7上に施工された舗装8とで構築される。
ここで、各杭3は、図2に示すように、地盤に打設される鋼管杭等の基礎杭3aと、基礎杭3a上に接合される杭頭ブロック3bとで構成されている。また、桁6は、杭頭ブロック3b上に載置・接合される格点部4a間を横桁4bで連結した格点桁4と、既存道路1Aに沿う方向の格点部4a間を連結する主桁5とで構成されている。さらに、床版7は、例えばI形鋼格子床版7aにコンクリートを打設して構成される。
【0016】
次に、拡幅道路1Cの施工方法について図3乃至図15を参照して説明する。図3は桟道本体を施工している状態を示す正面から見た概略断面図、図4は手述べ工法を説明するもので、(A)は杭打ち機等の重機が発進基地にあるときの作業状態を示す概略側面図、(B)は重機が桟道本体の所定スパン上にあるときの作業状態を示す概略側面図、(C)は重機が桟道本体の最終スパンの作業を行っている状態を示す概略側面図である。図5は手述べ工法において、杭打ち機等の重機が桟道本体の所定スパン上にあるときの作業状態を具体的に説明するための概略側面図である。図6は桟道本体の施工が終了し、道路交通を桟道本体に切り替えた状態を示す正面から見た概略断面図である。図7は既存道路上の掘削機で境界接合部における谷側斜面を掘削している状態を示す正面から見た概略断面図である。図8は既存道路上の重機により張出し桁を架設している状態を示す正面から見た断面図である。図9は張出し桁の横桁に対する架設状態を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は張出し桁の上壁部及び横桁の上壁部の底面図である。図10は既存道路上の重機により端床桁を架設している状態を示す正面から見た概略断面図である。図11は端床桁の張出し桁に対する架設状態を示す図10の矢印A方向から見た矢視図である。図12は既存道路上のコンクリートミキサーでコンクリートを打設して掘削部に土留め擁壁を構築している状態を示す正面から見た概略断面図である。図13は境界接合部における土留め擁壁、端床桁及び張出し桁上に床版を施工すると共に床版上に舗装を行った状態を示す正面から見た概略断面図である。図14は覆工受桁及び覆工板を取り外して格点桁及び主桁上に床版を施工する共に床版上に舗装を行った状態を示す正面から見た概略断面図である。図15は境界接合部における舗装上に設置された高欄を取り外して拡幅道路が完成した状態を示す正面から見た概略断面図である。
【0017】
拡幅道路1Cを施工するには、先ず、図3に示すように、傾斜地に既設された既存道路1Aの谷側に、既存道路1Aの交通を確保しつつ、手述べ工法により杭桟道本体20を施工する。図3においては、車両50が既存道路1A上を通行可能となっている。桟道本体20は、既存道路1Aに沿って地盤に打設される鋼管杭等の複数の基礎杭3aと、基礎杭3a上に接合される杭頭ブロック3bと、杭頭ブロック3b上に載置・接合される格点部4a間を横桁4bで連結した格点桁4と、既存道路1Aに沿う方向の格点部4a間を連結する主桁5と、主桁5上に設置された覆工受桁12と、覆工受桁12上に設置された覆工板13とで構成された複数スパンの構成となっている。
【0018】
この手述べ工法は、図4(A)に示すように、発進基地A上の杭打ち機等の重機Cにより既存道路1Aの谷側に、図5に示す基礎杭3a、杭頭ブロック3b、格点桁4、主桁5、覆工受桁12及び覆工板13の順番に1スパン分の桟道本体20の施工を行った後、重機Cを1スパン分の桟道本体20の覆工板13上に進行させて次のスパン分の桟道本体20の施工を行い、この施工が完了した後、重機Cを次のスパン分の桟道本体20の覆工板13上に進行させて更に次のスパン分の桟道本体20の施工を進めて、図4(B)、(C)に示すように、この作業を繰り返し、全スパン分の桟道本体20を施工するものである。最終スパン分の桟道本体20の施工が完了したら、杭打ち機等の重機Cは終着基地B上に移動する。手述べ工法において、基礎杭3aが重機Cにより打設されてから杭頭ブロック3bが基礎杭3aの頭部に接合され、重機Cにより格点桁4の格点部4aが杭頭ブロック3b上に載置されると共に溶接により杭頭ブロック3b上に接合され、重機Cにより主桁5が格点部4a間に配置されるとともに主桁5と格点部4aとが高力ボルトによる添接板継手等により接合され、重機Cにより格点部4a上に覆工受桁12を載置するとともに覆工受桁12上に覆工板13が載置される。
【0019】
桟道本体20の施工が完了した後、図6に示すように、道路交通を既存道路1Aから桟道本体20に切り替え、車両50が桟道本体20の覆工板13上を通行可能にする。
そして、道路交通を既存道路1Aから桟道本体20に切り替えた後、境界接合部1Bの施工を行う。具体的には、図7に示すように、掘削機Dを既存道路1A上に進行させ、掘削機Dにより境界接合部1Bにあたる既存道路1Aの谷側斜面2を掘削する。この掘削により、既存道路1Aの路肩には掘削部14が形成される。
【0020】
掘削部14を形成した後、図8に示すように、既存道路1A上の重機Cにより複数の張出し桁15を格点桁4の横桁4bの掘削部14側の端部に位置させ、添接板16及び高力ボルト17により各張出し桁15を横桁4bの前記端部に架設する。各張出し桁15は、図9に示すように、横桁4bの延びる方向に沿って互いに平行に延びる上壁部15a及び下壁部15bと、上壁部15aと下壁部15bとを連結する連結壁部15cとから構成され、図9に最もよく示すように、横桁4bの上壁部と張出し桁15の上壁部15a、横桁4bの下壁部と張出し桁15の下壁部15b、及び横桁4bの連結壁部と張出し桁15の連結壁部15cとを添接板16及び高力ボルト17により接合する。張出し桁15を横桁4bに接合するには、溶接等の他の方法であってもよい。
【0021】
張出し桁15を架設した後、図10に示すように、既存道路1A上の重機Cにより端床桁18を各張出し桁15の先端間に架設する。各端床桁18は、図11に示すように、張出し桁15に対して直交する方向に沿って互いに平行に延びる上壁部18a及び下壁部18bと、上壁部18aと下壁部18bとを連結する連結壁部18cとから構成され、各張出し桁15の先端に形成された板部15dと連結壁部18cとを添接板19及び高力ボルト22により接合する。端床桁18を張出し桁15に接合するには、溶接等の他の方法であってもよい。張出し桁15及び端床桁18は、後述する土留め擁壁9を構築するためにコンクリートを打設する際の型枠として機能する。
【0022】
端床桁18を架設した後、図12に示すように、既存道路1A上のコンクリートミキサーEで掘削部14にコンクリートを打設して土留め擁壁9を構築する。土留め擁壁9を構築した後、図13に示すように、土留め擁壁9、端床桁18、及び張出し桁15上に床版10を施工すると共に床版10上に舗装11を行う。これにより、境界接合部1Bは構築される。この際に、車両50は依然として桟道本体20の覆工板13上を通行可能となっている。
【0023】
境界接合部1Bが完成した後、図14に示すように、舗装11上に高欄19を既存道路1Aに沿って設置し、その後、道路交通を既存道路1Aに切り替える。これにより、車両50は既存道路1A上を通行可能となる。その後、覆工板13及び覆工受桁12を全スパンにわたって取り外し、格点桁4及び主桁5上に床版7を施工すると共に床版7上に舗装8を行う。そして、図15に示すように、高欄19を外して拡幅道路1Cは完成し、車両50は既存道路1A及び拡幅道路1C上を通行可能となる。
【0024】
以上の拡幅道路1Cの施工方法にあっては、既存道路1Aの交通を確保しつつ既存道路1Aの谷側に手述べ工法により杭3、桁6、覆工受桁12、及び覆工板13からなる桟道本体20の施工を行い、桟道本体20の施工が完了した後、道路交通を既存道路1Aから桟道本体20に切り替えて、境界接合部1Bを構築し、その後、道路交通を桟道本体20から既存道路1Aに切り替えて、覆工板13及び覆工受桁12を取り外して、桁6上に床版7を施工すると共に床版7上に舗装8を行うようにしているので、拡幅道路1Cの施工に際して交通遮断を行う必要を回避することができる。
【0025】
【実施例】
長さ100mの拡幅道路の施工工事において、従来の既存道路を交通遮断した場合の施工方法による工期及び交通遮断期間と、本発明の施工方法による工期及び交通遮断期間とを比較した。
この結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003978644
【0027】
表1を参照すると、従来の施工方法の場合は、杭及び桁工事、床版工事、及び境界接合部の工事を総合した工期が7ヶ月であるが、交通遮断期間が7ヶ月となり、周辺住民のライフラインに大きな支障が生じた。
これに対して、本発明の施工方法の場合は、杭及び桁工事、床版工事、及び境界接合部の工事を総合した工期が8ヶ月で従来の施工方法よりも1ヶ月長くなるが、交通遮断をする必要が全くなく、周辺住民のライフラインに支障は生ぜず、交通を確保しながら拡幅道路の施工を行うことができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る拡幅道路の施工方法によれば、既存道路の交通を確保しつつ既存道路の谷側に手述べ工法により杭、桁、覆工受桁、及び覆工板からなる桟道本体の施工を行い、桟道本体の施工が完了した後、道路交通を既存道路から桟道本体に切り替えて、境界接合部を構築する。その後、道路交通を桟道本体から既存道路に切り替えて、覆工板及び覆工受桁を取り外して、桁上に床版を施工すると共に床版上に舗装を行い、拡幅道路を構築するようにしているので、拡幅道路の施工に際して交通遮断を行う必要を回避することができる。
【0029】
また、本発明のうち請求項2に係る拡幅道路の施工方法によれば、請求項1記載の発明において、前記境界接合部を構築する工程が、前記既存道路の谷側斜面を掘削すると共に掘削された掘削部に延出する張出し桁を前記桁に架設する工程と、前記張出し桁間に端床桁を架設する工程と、前記掘削部に土留め擁壁を構築する工程と、前記土留め擁壁、前記端床桁及び前記張出し桁上に床版を施工すると共に該床版上に舗装を行う工程とを含むので、桟道本体を施工した後、既存道路の谷側斜面を掘削すると共に掘削された掘削部に延出する張出し桁を前記桁に架設し、張出し桁間に端床桁を架設し、掘削部に土留め擁壁を構築し、土留め擁壁、端床桁及び張出し桁上に床版を施工すると共に床版上に舗装を行うことで、境界接合部を構築することができる。この際に、交通遮断を行う必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】既存道路、境界接合部、及び拡幅道路を示す部分断面斜視図である。
【図2】杭、桁及び床版を構成する部材を説明するための斜視図である。
【図3】桟道本体を施工している状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図4】手述べ工法を説明するもので、(A)は杭打ち機等の重機が発進基地にあるときの作業状態を示す概略側面図、(B)は重機が桟道本体の所定スパン上にあるときの作業状態を示す概略側面図、(C)は重機が桟道本体の最終スパンの作業を行っている状態を示す概略側面図である。
【図5】手述べ工法において、杭打ち機等の重機が桟道本体の所定スパン上にあるときの作業状態を具体的に説明するための概略側面図である。
【図6】桟道本体の施工が終了し、道路交通を桟道本体に切り替えた状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図7】既存道路上の掘削機で境界接合部における谷側斜面を掘削している状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図8】既存道路上の重機により張出し桁を架設している状態を示す正面から見た断面図である。
【図9】張出し桁の横桁に対する架設状態を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は張出し桁の上壁部及び横桁の上壁部の底面図である。
【図10】既存道路上の重機により端床桁を架設している状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図11】端床桁の張出し桁に対する架設状態を示す図10の矢印A方向から見た矢視図である。
【図12】既存道路上のコンクリートミキサーでコンクリートを打設して掘削部に土留め擁壁を構築している状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図13】境界接合部における土留め擁壁、端床桁及び張出し桁上に床版を施工すると共に床版上に舗装を行った状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図14】覆工受桁及び覆工板を取り外して格点桁及び主桁上に床版を施工する共に床版上に舗装を行った状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図15】境界接合部における舗装上に設置された高欄を取り外して拡幅道路が完成した状態を示す正面から見た概略断面図である。
【図16】従来例の拡幅道路の施工方法を示す概略断面図である。
【図17】従来の他の例の拡幅道路の施工方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1A 既存道路
1B 境界接合部
1C 拡幅道路
2 谷側斜面
3 杭
3a 基礎杭
3b 杭頭ブロック
4 格点桁
4a 格点部
4b 横桁
5 主桁
6 桁
7 床版
7a I形鋼格子床版
8 舗装
9 土留め擁壁
10 床版
11 舗装
12 覆工受桁
13 覆工板
14 掘削部
15 張出し桁
15a 上壁部
15b 下壁部
15c 連結壁部
15d 板部
16 添接板
17 高力ボルト
18 端床桁
18a 上壁部
18b 下壁部
18c 連結壁部
19 高欄
20 桟道本体
21 添接板
22 高力ボルト
50 車両
101 既存道路
102 拡幅道路
103,104 基礎杭
105 基礎桁
106 張出し桁
107 床版
108 舗装
201 基礎杭
202 杭頭ブロック
203 格点桁
203a 格点部
203b 横桁
204 主桁
A 発進基地
B 終着基地
C 重機
D 掘削機
E コンクリートミキサー

Claims (2)

  1. 傾斜地に既設されている既存道路の谷側に、境界接合部を介して拡幅道路を前記既存道路に沿って構築する拡幅道路の施工方法において、
    前記既存道路の谷側に、該既存道路の交通を確保しつつ、手述べ工法により杭、桁、覆工受桁、及び覆工板からなる桟道本体を施工する工程と、
    該桟道本体の施工が完了した後、道路交通を前記既存道路から前記桟道本体に切り替え、前記境界接合部を構築する工程と、
    該境界接合部が構築された後、道路交通を前記桟道本体から前記既存道路に切り替え、前記覆工板及び覆工受桁を取り外して、前記桁上に床版を施工すると共に該床版上に舗装を行って拡幅道路を構築する工程とを具備したことを特徴とする拡幅道路の施工方法。
  2. 前記境界接合部を構築する工程が、前記既存道路の谷側斜面を掘削すると共に掘削された掘削部に延出する張出し桁を前記桁に架設する工程と、前記張出し桁間に端床桁を架設する工程と、前記掘削部に土留め擁壁を構築する工程と、前記土留め擁壁、前記端床桁及び前記張出し桁上に床版を施工すると共に該床版上に舗装を行う工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の拡幅道路の施工方法。
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