以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。また、以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同である。
[第一の実施の形態]
まず、本発明の第一の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第一の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラムを例示して説明をする。
図1は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、ゲーム媒体設定部101、上限設定部102、ゲーム媒体付与部103、及びカウント部104を少なくとも備える。
ゲーム媒体設定部101は、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定する機能を有する。上限設定部102は、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する機能を有する。
ゲーム媒体付与部103は、ゲーム媒体設定部101により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲でユーザに付与する機能を有する。カウント部104は、ゲーム媒体付与部103により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントする機能を有する。
次に、本発明の第一の実施の形態におけるプログラム(ゲームプログラム)実行処理について説明する。図2は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
サーバ装置1は、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定し(ステップS1)、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する(ステップS2)。
次に、ステップS1により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、ステップS2により設定された所定の上限を超えない範囲で、ユーザに付与する(ステップS3)。ステップS3によりユーザにゲーム媒体を付与した場合、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントし(ステップS4)、終了する。
第一の実施の形態の一側面として、従来の抽選に代わる新しい方法でユーザへゲーム媒体を付与することが可能になる。
第一の実施の形態において、「ユーザ端末」とは、例えば、携帯電話、スマートホン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、据置型ゲーム機等、サーバ装置と通信可能で、ゲームの実行処理を可能なものをいう。「ユーザ」とは、例えば、ユーザ端末を操作し、ゲームをプレイするプレイヤをいう。「サーバ装置」とは、例えば、ユーザ端末からの要求に応じて処理を実行する装置をいう。「ゲーム」とは、例えば、サーバ装置及び/又はユーザ端末においてプログラムを起動して実行するコンピュータゲームをいい、ゲーム内容のジャンルは問わない。
「ゲーム媒体」とは、例えば、ゲームにおいてユーザが使用するデジタルコンテンツのことをいい、カード、キャラクタ、武器、防具、アイテム、アバター等が挙げられる。ゲーム媒体の「種類」とは、ゲーム媒体に設定されている名称、レア度、レベル、又は画像などの種類をいい、例えば、同一の名称を有するが、レア度やレベル等が異なるゲーム媒体などは、種類が異なる。「付与」とは、例えば、ゲーム媒体とユーザとを関連付け、ゲームにおいてユーザがゲーム媒体を使用できるようにすることをいう。ここで、「ゲーム媒体とユーザとを関連付け」とは、例えば、サーバ装置が管理するユーザ情報にゲーム媒体の情報が含まれるように、ユーザ情報を更新すること等をいう。なお、貸与のような一定期間だけユーザがゲーム媒体を使用できる場合も「付与」に含まれる。「付与を希望する」とは、例えば、ユーザ端末からサーバ装置へと付与の要求を行うことをいう。
「所定の上限」とは、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限であり、例えば、期間やユーザが属するグループなどに応じて、異なる上限を設定できるものである。また、「所定の上限」は、例えば、付与可能な状態に設定されたゲーム媒体の種類毎に設定しても良いし、付与可能な状態に設定された全てのゲーム媒体に共有されるように設定しても良い。「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」とは、実際に複数のユーザに付与した、付与可能な状態に設定されたゲーム媒体の合計数をいい、例えば、所定の上限の設定の方法に応じて、付与可能な状態に設定されたゲーム媒体の種類毎の合計数としても良いし、付与可能な状態に設定された全てのゲーム媒体の合計数としても良い。
[第二の実施の形態]
次に、本発明の第二の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第二の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラムを例示して説明をする。
第二の実施の形態におけるサーバ装置の構成は、図1のブロック図に示されるものを、必要な範囲で採用することができる。また、第二の実施の形態におけるプログラム実行処理のフローは、図2のフローチャートに示されるものを、必要な範囲で採用することができる。
第二の実施の形態において、ゲーム媒体設定部101は、所定の期間の経過によって、ユーザに付与可能なゲーム媒体の種類を再設定する。
第二の実施の形態の一側面として、所定の期間の経過によって、ユーザに付与可能なゲーム媒体の種類を再設定することで、ユーザが取得できるゲーム媒体の種類に多様性をもたせることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。
第二の実施の形態において、「ユーザ端末」、「ユーザ」、「サーバ装置」、「ゲーム」、「ゲーム媒体」、ゲーム媒体の「種類」、「付与」、「付与を希望する」、「所定の上限」、及び「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。「所定の期間」は、例えば、12時間、24時間、1週間、又はゲーム中のイベント開催期間等、特に制限なく適宜設定することができ、また、常に同じ期間である必要はない。「再設定」は、例えば、再設定のたびに、異なる設定内容としても良いし、同一の設定内容としても良い。
[第三の実施の形態]
次に、本発明の第三の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第三の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラムを例示して説明をする。
第三の実施の形態におけるサーバ装置の構成は、図1のブロック図に示されるものを、必要な範囲で採用することができる。また、第三の実施の形態におけるプログラム実行処理のフローは、図2のフローチャートに示されるものを、必要な範囲で採用することができる。
第三の実施の形態において、上限設定部102は、所定の期間の経過によって、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を再設定する。
第三の実施の形態の一側面として、所定の期間の経過によって、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を再設定することで、所定の期間中にゲーム媒体の付与を受けることができなかったユーザであっても、再度、ゲーム媒体の付与を受ける機会を得ることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。
第三の実施の形態において、「ユーザ端末」、「ユーザ」、「サーバ装置」、「ゲーム」、「ゲーム媒体」、ゲーム媒体の「種類」、「付与」、「付与を希望する」、「所定の上限」、及び「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。また、第三の実施の形態において、「所定の期間」、及び「再設定」は、第二の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
[第四の実施の形態]
次に、本発明の第四の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第四の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラムを例示して説明をする。
図3は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、グループ分類部111、ゲーム媒体設定部112、上限設定部113、ゲーム媒体付与部114、及びカウント部115を少なくとも備える。
グループ分類部111は、ユーザのステータス及び/又は属性に基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類する機能を有する。ゲーム媒体設定部112は、グループ分類部111により分類されたグループごとに、1種類以上の異なるゲーム媒体をユーザに付与可能な状態に設定する機能を有する。なお、グループごとに1種類以上の異なるゲーム媒体をユーザに付与可能な状態に設定するとは、例えば、グループAにゲーム媒体a、グループBにゲーム媒体b、グループCにゲーム媒体bを付与可能な状態に設定する態様も含み、各グループのいずれかにおいて、他のグループとは異なるゲーム媒体を付与可能な状態に設定するものであれば良い。また、各グループにおいて、付与可能な状態に設定するゲーム媒体のうち少なくとも1種類以上を異ならせても良い。
上限設定部113は、グループ分類部111により分類されたグループ及びゲーム媒体設定部112により設定されたゲーム媒体ごとに、所定の上限を設定する機能を有する。所定の上限を設定する態様としては、例えば、グループDに対してゲーム媒体d及びe、グループEに対してゲーム媒体e、f、及びgが付与可能な状態に設定されている場合、グループDに設定されたゲーム媒体d、グループDに設定されたゲーム媒体e、グループEに設定されたゲーム媒体e、グループEに設定されたゲーム媒体f、及びグループEに設定されたゲーム媒体gのそれぞれに対して、個別に上限を設定することが挙げられる。
ゲーム媒体付与部114は、ゲーム媒体設定部112により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、上限設定部113により設定された所定の上限を超えない範囲で、ユーザに付与する機能を有する。ゲーム媒体付与部114は、例えば、ユーザが所属するグループに対して設定された、付与可能なゲーム媒体の種類毎の上限の範囲で、ゲーム媒体をユーザに付与することができる。
カウント部115は、ゲーム媒体付与部114がゲーム媒体をユーザに付与した場合に、ゲーム媒体付与部114により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントする機能を有する。カウント部115は、例えば、ユーザが所属するグループに対して設定された、付与可能なゲーム媒体の種類毎に、付与したゲーム媒体の総数、又は付与可能なゲーム媒体の残数をカウントすることができる。
次に、本発明の第四の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図4は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
サーバ装置1は、ユーザのステータス及び/又は属性に基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類する(ステップS11)。次に、ステップS11により分類されたグループごとに、1種類以上の異なるゲーム媒体をユーザに付与可能な状態に設定する(ステップS12)。次に、ステップS11により分類されたグループ及びステップS12により設定されたゲーム媒体ごとに、所定の上限を設定する(ステップS13)。
次に、ステップS12により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、ステップS13により設定された所定の上限を超えない範囲で、ユーザに付与する(ステップS14)。ステップS14によりユーザにゲーム媒体を付与した場合、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントし(ステップS15)、終了する。
第四の実施の形態の一側面として、ユーザのステータス及び/又は属性に基づいて分類されるグループごとに、ユーザに付与可能な状態にするゲーム媒体の種類を設定することで、例えば、ユーザのゲーム進行度や嗜好等に沿ったゲーム媒体をユーザに付与可能とすることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。また、グループ及びゲーム媒体ごとに、ユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を設定することで、他のユーザとの駆け引きが重要になり、ゲームの戦略性を高めることが可能となる。
第四の実施の形態において、「ユーザ端末」、「ユーザ」、「サーバ装置」、「ゲーム」、「ゲーム媒体」、ゲーム媒体の「種類」、「付与」、「付与を希望する」、「所定の上限」、及び「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
「ユーザのステータス」とは、例えば、ユーザのレベル、ランキング、ゲームプレイ日数、又はユーザが操作するプレイヤキャラクタなどのレベル等、ユーザのゲームプレイに関係して変動するステータスをいう。ここで、「ランキング」とは、例えば、ゲーム進行やイベントクリアなどによって得られる評価値などを基準にして決定されるユーザの順位のことをいう。例えば、ランキングに基づいてグループ分類をする場合は、ランキング100位内のグループ、ランキング101位から200位までのグループ、ランキング201位から500位までのグループというようなグループに分類することができる。グループに含まれるユーザ数は同一であっても、異なっていても良い。「ユーザの属性」とは、例えば、ゲーム内でユーザの所属する勢力、国家、チーム等や、ユーザの応援するチームや選手、ユーザの性別や登録地域、又はユーザが操作するプレイヤキャラクタの所属するチームなどをいう。
[第五の実施の形態]
次に、本発明の第五の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第五の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、ユーザ端末で実行されるゲームプログラムを例示して説明をする。
図5は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ユーザ端末の構成を示すブロック図である。ユーザ端末3は、情報受信部301、ゲーム媒体提示部302、及びゲーム媒体数提示部303を少なくとも備える。
情報受信部301は、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に所定の上限を設定する上限設定手段と、ゲーム媒体設定手段により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を所定の上限を超えない範囲でユーザに付与するゲーム媒体付与手段と、ゲーム媒体付与手段により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントするカウント手段と、を有するサーバ装置から、サーバ装置が設定した複数のユーザに付与可能なゲーム媒体、及びサーバ装置がカウントした複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数に関する情報を、サーバ装置から受信する機能を有する。
ゲーム媒体提示部302は、情報受信部301が受信した情報に基づいて、複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示する機能を有する。ゲーム媒体数提示部303は、情報受信部301が受信した情報に基づいて、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をユーザに提示する機能を有する。
次に、本発明の第五の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図6は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
ユーザ端末3は、サーバ装置が設定した複数のユーザに付与可能なゲーム媒体、及びサーバ装置がカウントした複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数に関する情報を、サーバ装置から受信する(ステップS31)。
次に、ステップS31により受信した情報に基づいて、複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示する(ステップS32)。また、ステップS31により受信した情報に基づいて、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をユーザに提示し(ステップS33)、終了する。
第五の実施の形態の一側面として、従来の抽選に代わる新しい方法でユーザへゲーム媒体を付与することが可能になる。
第五の実施の形態において、「ユーザ端末」、「ユーザ」、「サーバ装置」、「ゲーム」、「ゲーム媒体」、ゲーム媒体の「種類」、「付与」、「付与を希望する」、「所定の上限」、及び「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。「提示」とは、例えば、付与可能な状態に設定されたゲーム媒体の名称、パラメータ、もしくは画像等や、既に付与されたゲーム媒体の総数もしくはゲーム媒体の残数を、表示画面上に表示することをいう。
[第六の実施の形態]
次に、本発明の第六の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第六の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とにおいて実現されるゲームシステムを例示して説明をする。
図7は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ゲームシステムの構成を示すブロック図である。ゲームシステム4は、ゲーム媒体設定部401、上限設定部402、ゲーム媒体提示部403、ゲーム媒体付与部404、カウント部405、及びゲーム媒体数提示部406を少なくとも備える。
ゲーム媒体設定部401は、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定する機能を有する。上限設定部402は、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する機能を有する。
ゲーム媒体提示部403は、ゲーム媒体設定部401により複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示する機能を有する。ゲーム媒体付与部404は、ゲーム媒体設定部401により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲で、ユーザに付与する機能を有する。
カウント部405は、ゲーム媒体付与部404により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントする機能を有する。ゲーム媒体数提示部406は、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をユーザに提示する機能を有する。
次に、本発明の第六の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図8は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
ゲームシステム4は、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定し(ステップS41)、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する(ステップS42)。
次に、ステップS41により複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示し(ステップS43)、ステップS41により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、ステップS42により設定された所定の上限を超えない範囲で、ユーザに付与する(ステップS44)。
ステップS44によりユーザにゲーム媒体を付与した場合、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントする(ステップS45)。また、ステップS45によりカウントされた、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をユーザに提示し(ステップS46)、終了する。
第六の実施の形態の一側面として、従来の抽選に代わる新しい方法でユーザへゲーム媒体を付与することが可能になる。
第六の実施の形態において、「ユーザ端末」、「ユーザ」、「サーバ装置」、「ゲーム」、「ゲーム媒体」、ゲーム媒体の「種類」、「付与」、「付与を希望する」、「所定の上限」、及び「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。第六の実施の形態において、「提示」とは、第五の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
[第七の実施の形態]
次に、本発明の第七の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第七の実施の形態として、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラムを例示して説明をする。
図9は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ゲームシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、ゲームシステムは、サーバ装置1と、通信ネットワーク2と、各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末3(3a、3b・・・3z)とから構成されている。サーバ装置1は、通信ネットワーク2を介してユーザ端末3と接続されている。なお、サーバ装置1はユーザ端末3と常時接続されていなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
図10は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、制御部11、RAM(Random Access Memory)12、ストレージ部13、及び通信インタフェース14を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成され、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置1の制御を行う。また、制御部11は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラム(ゲームプログラム含む)やデータ(ゲームデータを含む)を保存するための記憶領域である。制御部11は、プログラム及びデータをRAM12から読み出し、ユーザ端末3から受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
図11は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ユーザ端末の構成を示すブロック図である。ユーザ端末3は、制御部31、RAM32、ストレージ部33、サウンド処理部34、グラフィックス処理部37、通信インタフェース41、及びインタフェース部42を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
制御部31は、CPUやROMから構成される。制御部31は、ストレージ部33に格納されたプログラムを実行し、ユーザ端末3の制御を行う。RAM32は、制御部31のワークエリアである。ストレージ部33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。
制御部31は、プログラム及びデータをRAM32から読み出して処理を行う。制御部31は、RAM32にロードされたプログラム及びデータを処理することで、サウンド出力の指示をサウンド処理部34に出力し、描画命令をグラフィックス処理部37に出力する。
サウンド処理部34は、スピーカであるサウンド出力装置35に接続されている。制御部31がサウンド出力の指示をサウンド処理部34に出力すると、サウンド処理部34はサウンド出力装置35にサウンド信号を出力する。
グラフィックス処理部37は表示部38に接続されている。表示部38は表示画面39を有している。制御部31が描画命令をグラフィックス処理部37に出力すると、グラフィックス処理部37は、フレームメモリ(フレームバッファ)36に画像を展開し、表示画面39上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部38はタッチ入力部40を備えるタッチパネルの画面であっても良い。
グラフィックス処理部37は、フレーム単位で1枚の画像の描画を実行する。画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。グラフィックス処理部37は、制御部31だけで行ってきた描画に関する演算処理の一部を受け持ち、システム全体の負荷を分散させる役割を有する。
インタフェース部42には、入力部43(例えば、マウスやキーボード等)が接続され得る。ユーザによる入力部43からの入力情報はRAM32に格納され、制御部31は入力情報をもとに各種の演算処理を実行する。あるいは、インタフェース部43に記憶媒体読取装置を接続し、外部メモリ等からプログラム及びデータ等を読み込むことも可能である。また、タッチパネルを備えた表示部38を入力部43とすることもできる。
通信インタフェース41は無線又は有線により通信ネットワーク2に接続が可能であり、通信ネットワーク2を介してデータを受信することが可能である。通信インタフェース41を介して受信したデータは、外部メモリから読み込まれたデータと同様に、RAM32にロードされ、制御部31により演算処理が行われる。
図12は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、ゲームシステムの構成を示すブロック図である。ゲームシステム4は、グループ分類部411、ゲーム媒体設定部412、上限設定部413、ゲーム媒体提示部414、ゲーム媒体付与部415、カウント部416、ゲーム媒体数提示部417、ゲーム媒体抽選部418、ゲーム媒体判別部419、ゲーム媒体売却部420、及びゲーム媒体販売部421を少なくとも備える。
グループ分類部411は、ユーザのステータス及び/又は属性に基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類する機能を有する。グループ分類部411は、ユーザのプレイ結果に応じてユーザに付与されるランキングに基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類することが好ましい。ランキングに基づいてグループを分類することで、ゲーム内での実力が近しいユーザ同士を同一のグループとすることができる結果、後述のゲーム媒体設定部412により付与可能な状態に設定するゲーム媒体と、ユーザのニーズとを合致させることが容易になり、また、ユーザ間での駆け引きの重要性を高め、ゲームの戦略性をより高めることが可能となる。
また、グループ分類部411が、ユーザのランキングに基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類する場合は、所定のランキング集計期間が終了する毎に、再度、グループ分類を行うことが好ましい。このように構成することで、より高いランキングを獲得しようという動機をユーザに与えることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。
また、グループ分類部411は、例えば、ユーザのランキング及びユーザの所属するチームといった複数のグループ分類基準を用いて、複数のユーザを複数のグループに分類しても良い。また、グループ分類部411は、複数のユーザのそれぞれが2以上のグループに属するように、複数のユーザを複数のグループに分類しても良く、例えば、ユーザAを、ユーザAのランキングに基づいて分類されたグループGr1、及び、ユーザAの所属するチームに基づいて分類されたグループGt1の両方のグループに属するよう分類することもできる。このように構成することで、後述のゲーム媒体設定部412により付与可能な状態に設定するゲーム媒体と、ユーザのニーズとを合致させることがより容易になり、また、ユーザ間での駆け引きの重要性を高め、ゲームの戦略性をより高めることが可能となる。
ゲーム媒体設定部412は、グループ分類部411により分類されたグループごとに、1種類以上の異なるゲーム媒体をユーザに付与可能な状態に設定する機能を有する。ユーザのステータス及び/又は属性に基づいて分類されるグループごとに、ユーザに付与可能な状態にするゲーム媒体の種類を設定することで、例えば、ユーザのゲーム進行度や嗜好等に沿ったゲーム媒体をユーザに付与可能とすることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。
なお、グループごとに1種類以上の異なるゲーム媒体をユーザに付与可能な状態に設定するとは、例えば、グループAにゲーム媒体a、グループBにゲーム媒体b、グループCにゲーム媒体bを付与可能な状態に設定する態様も含み、各グループのいずれかにおいて、他のグループとは異なるゲーム媒体を付与可能な状態に設定するものであれば良い。また、各グループにおいて、付与可能な状態に設定するゲーム媒体のうち少なくとも1種類以上を異ならせても良い。
ゲーム媒体設定部412は、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定した後、所定の期間の経過によって、ユーザに付与可能なゲーム媒体の種類を再設定する機能を有することが好ましい。このように構成することで、その時々のユーザのニーズに沿ったゲーム媒体をユーザに付与可能とすることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。また、例えば、グループ分類をユーザのランキングに基づいて行う場合は、所定のランキング集計期間が終了した場合に、ユーザに付与可能なゲーム媒体の種類を再設定することが好ましい。
また、ゲーム媒体設定部412は、例えば、ユーザのランキングやユーザのレベル等、グループ間における優劣を付けることが可能な基準によってグループが分類されている場合、より優位なグループに対して、よりゲームプレイが有利になるゲーム媒体を付与可能な状態に設定することが好ましい。このように構成することで、より高いランキングやレベルを獲得しようという動機をユーザに与えることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームの趣向性を向上させることができる。
上限設定部413は、グループ分類部411により分類されたグループ及びゲーム媒体設定部412により設定されたゲーム媒体ごとに、所定の上限を設定する機能を有する。グループ及びゲーム媒体ごとに、ユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を設定することで、他のユーザとの駆け引きがより重要になり、ゲームの戦略性を高めることが可能となる。
上限設定部413は、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定した後、所定の期間の経過によって、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を再設定する機能を有することが好ましい。このように構成することで、所定の期間中にゲーム媒体の付与を受けることができなかったユーザであっても、再度、ゲーム媒体の付与を受ける機会を得ることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。また、例えば、グループ分類をユーザのランキングに基づいて行う場合は、上述の「所定のランキング集計期間」が終了した場合に、ユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を再設定することが好ましい。
ゲーム媒体提示部414は、ゲーム媒体設定部412により複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体を、ユーザに提示する機能を有する。なお、ゲーム媒体の提示をする際は、併せて、上限設定部413により設定された上限をユーザに提示することが好ましい。
ゲーム媒体付与部415は、ゲーム媒体設定部412により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、上限設定部413により設定された所定の上限を超えない範囲で、ユーザに付与する機能を有する。
ユーザにゲーム媒体を付与する場合は、ゲーム媒体の付与と引き換えに、例えば、課金又は課金を受け付けた場合にユーザに付与されるゲーム内アイテムもしくはポイント(以下、「課金等」ともいう)の消費等といった、何らかの対価をユーザに要求することが好ましい。ゲーム媒体の付与に対する対価をユーザに要求することで、ゲーム媒体の付与を受けるか否かといった判断が重要となり、ゲームの戦略性をより高めることが可能となる。なお、ゲーム媒体の付与に対価を要求せずに、例えば、ゲーム媒体をユーザに付与した場合、ユーザにゲーム進行に不利益となる効果を発生させても良い。ゲーム進行に不利益となる効果としては、例えば、ゲームを進行させるために必要なスタミナ等の消費が大きくなったり、ユーザのレベルを上げるために必要な経験値等の獲得量が少なくなったり等が挙げられる。
カウント部416は、ゲーム媒体付与部415がゲーム媒体をユーザに付与した場合に、ゲーム媒体付与部415により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントする機能を有する。上限設定部413により設定された上限から、ゲーム媒体付与部415により複数のユーザに付与されたゲーム媒体の総数を減じた数が、ユーザに付与可能なゲーム媒体の残数となり、その時点における、ユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限となる。
ゲーム媒体数提示部417は、カウント部416によりカウントされた、複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をユーザに提示する機能を有する。ゲーム媒体数提示部417は、前記総数又は前記残数と併せて、上限設定部413により設定された上限の数を、ユーザに提示することが好ましい。このように構成することにより、ユーザは、既に他のユーザに付与されたゲーム媒体の数を把握し、ゲーム媒体の付与を受けるか否かといった判断の基礎とすることができ、ゲームの戦略性をより高めることが可能となる。なお、前記総数又は前記残数の提示は、具体的な数字を提示しなくてもよく、例えば、「販売中」、「残り僅か」、「売り切れ」というように、販売状況を提示することによっておこなっても良い。
ゲーム媒体抽選部418は、ユーザが所有する仮想通貨と引き換えに抽選を行い、抽選結果に基づいてゲーム媒体をユーザに付与する機能を有する。例えば、ゲーム媒体抽選部418は、所定量の仮想通貨と引き換えに、予め設定された各ゲーム媒体の当選確率に基づいて抽選を行い、当選したゲーム媒体をユーザに付与する。
本実施の形態においては、ユーザにゲーム媒体を付与する方法として、上述のゲーム媒体付与部415によってユーザの希望するゲーム媒体を付与する方法と、ゲーム媒体抽選部418によって抽選結果に基づいてユーザにゲーム媒体を付与する方法との2通りの方法を備える。ゲーム媒体をユーザに付与する方法を複数備えていることで、ゲームの趣向性を向上させることが可能になる。
また、ゲーム媒体付与部415によって付与されるゲーム媒体と、ゲーム媒体抽選部418によって付与されるゲーム媒体とは、種類が異なるものであることが好ましい。例えば、ゲーム媒体付与部415によって付与されるゲーム媒体は、ゲーム媒体抽選部418によって付与されるゲーム媒体よりも、ゲームプレイが有利になるゲーム媒体であることが好ましい。このように構成することで、ゲーム媒体をユーザに付与する方法を複数備えていることによるゲームの趣向性の向上と、ゲーム媒体の付与を受けるか否かといった判断を求めることによるゲームの戦略性の向上とを、高いバランスで両立することが可能となる。
ゲーム媒体判別部419は、課金等と引き換えにユーザに付与されるゲーム媒体(例えば、ゲーム媒体付与部415によりユーザに付与されるゲーム媒体)と、仮想通貨と引き換えにユーザに付与されるゲーム媒体(例えば、ゲーム媒体抽選部418によりユーザに付与されるゲーム媒体)とを判別する機能を有する。ゲーム媒体の判別は、例えば、ゲーム媒体をユーザに付与する際に、課金等によって付与されたものか、及び/又は、仮想通貨と引き換えに付与されたものかを、ゲーム媒体と関連付けてサーバ装置に記憶しておき、その記憶された情報を取得することで行われる。なお、ゲーム媒体をユーザ端末の表示部に表示する際に、課金等によって付与されたものか、又は仮想通貨と引き換えに付与されたものかを、ユーザが認識できる態様で表示することが好ましい。
ゲーム媒体売却部420は、ユーザからの売却要求に応じて、ユーザが所有するゲーム媒体をゲーム内で使用できる仮想通貨に交換する機能を有する。ゲーム媒体販売部421は、他のユーザからの要求に応じて、課金等と引き換えに、ユーザが売却したゲーム媒体を他のユーザに付与する機能を有する。ゲーム媒体売却部420及びゲーム媒体販売部421を備えることにより、ユーザにとって利用価値の低いゲーム媒体を仮想通貨に交換し、また、ユーザにとって利用価値の高いゲーム媒体を課金等と引き換えに得ることができる結果、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能になる。なお、ゲーム媒体販売部421は、仮想通貨と引き換えに、ゲーム媒体の付与をおこなっても良い。また、課金等と引き換えにゲーム媒体を得るか、仮想通貨と引き換えにゲーム媒体を得るかを、ユーザに選択させる機能を有していても良い。
ゲーム媒体販売部421によるゲーム媒体の付与を受ける際に必要となる課金額や仮想通貨の量は、ゲーム媒体の有するパラメータやレア度等に基づいて、ゲームシステムによって制御することが好ましい。上記のように、不要なカードの売却と売却されたカードの購入とをユーザ間で直接おこなうのではなく、ゲームシステムを介しておこなうことにより、ユーザ間でリアルマネートレードが行われることを防止することが可能になる。
また、ゲーム媒体売却部420により仮想通貨と交換可能なゲーム媒体は、仮想通貨と引き換えにユーザに付与されたゲーム媒体のみとすることが好ましい。課金等によって付与されたゲーム媒体は、仮想通貨とは交換できないようにし、ゲーム媒体販売部421によって他のユーザに付与されないようにすることで、上記2通りのゲーム媒体付与方法をより一層差別化し、ゲームの趣向性を高めることができる。
次に、本発明の第七の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図13は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
以下の説明では、ゲームの一例として、ユーザが所有する(ユーザが使用可能な)仮想カードを用いてゲームを進行させ、ゲームの進行で得られる評価値によって、他者とランキングを競い合うゲームを挙げる。ユーザが所有する仮想カードの情報は、例えば、ユーザ情報としてサーバ装置又はユーザ端末によって管理され、ユーザに対するゲーム媒体の付与処理を行う際などに、ユーザ情報が更新される。
まず、ユーザ端末にて、ユーザの操作指示(ステップS51)に基づき、ゲームを進行させる。ゲームは、ゲームに用いるパラメータやスキル等が付された仮想カードを用いて行う。例えば、ロールプレイングゲームの場合、仮想カードには、攻撃力、守備力、最大ヒットポイント等のパラメータや、所定の効果を発動させるスキル等が付されている。ユーザは、任意の仮想カードを選択し、例えば、ボスを倒す、他のユーザに勝利する、目的地に到達する、又はイベントをクリアする等といった所定の目的を達成することを目指し、所定の目的を達成した場合に得られる評価値によって、他者とランキングを競い合う。
また、現実で行われるスポーツの試合について、結果や活躍する選手を予想するようなゲームの場合、例えば、選手を示す仮想カードに、活躍の内容(例えば、ホームランを打つ、ゴールを決める、MVPとして選出される等)を示す仮想カードをセットする等により、活躍する選手及び活躍の内容を予想する。活躍の内容を示す仮想カードには、予想が的中した場合に得られる基準の評価値が設定されている。選手を示す仮想カードには、活躍の内容を示す仮想カードをセットできる枚数や、基準の評価値に乗じる係数が設定されている。予想が的中した場合、ユーザは、基準の評価値に係数を乗じた値を評価値として獲得し、獲得した評価値によって、他者とランキングを競い合う。
なお、ゲームのジャンルとしては、上記のようなゲームに限定されるわけではなく、例えば、シミュレーションゲームやアクションゲーム等、ジャンルを問わず適用することができる。
ステップS51によりゲームが進行すると、ゲーム進行に関する情報が、所定のタイミングでユーザ端末からサーバ装置に送信される(ステップS52)。なお、ゲームの進行は、ユーザ端末において行っても良いし、ユーザ端末から操作情報を受信したサーバ装置において行っても良い。サーバ装置は、ゲーム進行に関する情報をユーザ端末から受信し(ステップS53)、ユーザのゲーム進行や所定の目的の達成状況に応じた所定の評価値をユーザに与え、所定のランキング集計期間における評価値の総計に基づいて、ユーザのランキングを決定する(ステップS54)。ゲームの戦略性及び趣向性を高めるという観点からは、ランキング集計期間中においても、暫定的なランキングをユーザに提示することが好ましい。
次に、決定されたランキングに基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類する(ステップS55)。グループ分類は、さらに、ランキングとは異なるグループ分類基準を用いて、複数のユーザを複数のグループに分類しても良い。
例えば、ユーザが所定の勢力を選択し、選択した勢力に関連する仮想カードを用いてゲームを進行するような場合、まず、選択した勢力によって複数のユーザをグループに分類した後、さらに、各勢力グループ内で、ランキングに基づく分類を行っても良い。また、ランキングに基づくグループ分類の他に、ランキングとは異なるグループ分類基準によって、グループ分類を行っても良い。この場合、例えば、ユーザAは、ランキングに基づいて分類されたグループGr1、及びユーザの選択した勢力に基づいて分類されたグループGt1といった2つのグループに分類される。
次に、ステップS55により分類されたグループごとに、異なる仮想カードをユーザに付与可能な状態に設定する(ステップS56)。付与可能な状態に設定する仮想カードの選定は、例えば、グループに含まれるユーザのランキングに基づくグループの序列、各種の仮想カードのゲーム内における流通数、開催中または開催予定のイベントの内容などに応じて、適宜おこなうことができる。また、仮想カード毎に予め選定確率を設定し、選定確率に基づいて選定をしてもよい。
なお、ランキングの高いユーザが含まれるグループには、ランキングの低いユーザが含まれるグループよりも、パラメータが高い仮想カード、レア度が高い仮想カード、又は使用した場合の効果が高い仮想カードといった、よりゲームプレイが有利になる仮想カードを付与可能な状態に設定することが好ましい。このように構成することで、より高いランキングを獲得しようという動機をユーザに与えることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。また、高いランキングを獲得したユーザには、有利な仮想カードを得る機会が提供されるため、ユーザの満足度も高いものとすることができる。
次に、付与可能な状態に設定された仮想カードごとに、グループに含まれる複数のユーザに対して適用される、付与可能な仮想カードの数の上限を設定する(ステップS57)。上限の設定は、グループに含まれるユーザの総数や、ゲーム内に流通している仮想カードの総数、又は仮想カードのレア度やパラメータ等に応じて、設定することにしても良い。例えば、グループに含まれるユーザの総数に所定の倍率(例えば、0.1)を乗じた値を上限としたり、仮想カードのレア度が高いほど上限を低く設定したりすることができる。なお、上限の設定は、仮想カードごとにではなく、付与可能な状態に設定された仮想カード全体に対して設定しても良い。
図14は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、グループ分類、付与可能なゲーム媒体の設定、及び付与可能なゲーム媒体の数の上限の設定の一例を示す図である。図14において、ユーザは、1週間の評価値の総計によるランキングに基づいて、ランキング1~100位のユーザが含まれるグループ501、ランキング101~1000位のユーザが含まれるグループ502、及びランキング1001位以下のユーザが含まれるグループ503のいずれかに分類されている。
グループ501に対しては、レア度が「UR(ウルトラレア)」である仮想カード511a~511cが、ユーザに付与可能な状態に設定される。ここで、仮想カード511a~511cは、同一のレア度を有しているが、異なる種類の仮想カードである。仮想カード511a~511cは、例えば、レア度が「UR」の仮想カードの中から、ゲーム内での流通数が少ないもの、開催中または開催予定のイベントを有利に進めることができるパラメータやスキルなどを有するもの、又は仮想カード毎に予め設定されている選定確率によって選定されたもの、などである。なお、仮想カード511a~511cは、それぞれ、同一の選定基準によって選定しても良く、異なる選定基準によって選定しても良い。
グループ502に対しては、レア度が「UR(ウルトラレア)」である仮想カード511c、及びレア度が「SR(スーパーレア)」である仮想カード512a~512bが、ユーザに付与可能な状態に設定される。グループ503に対しては、レア度が「SR(スーパーレア)」である仮想カード512c、及びレア度が「R(レア)」である仮想カード513a~513bが、ユーザに付与可能な状態に設定される。図14の例において、付与可能な状態に設定する仮想カードの選定は、グループの序列が高いグループに対してほど、レア度の高い仮想カードが多く選ばれるように行われている。なお、本実施の形態においては、「UR」、「SR」、「R」の順で、レア度が高い。
必要対価欄521には、各仮想カードの付与をユーザが要求した場合に、ユーザが支払う対価が記載されている。例えば、必要対価欄521aには、「1,000円」と記載されており、ユーザが仮想カード511aの付与を受けるためには、1,000円の支払いが必要であることを意味する。なお、例えば、課金によってアイテムやポイントを付与され、該アイテム等を支払いに用いるようなゲームの場合は、必要アイテム数等が記載されることになる。上限欄522には、ユーザに付与可能な仮想カードの数の上限が記載されている。例えば、仮想カード511aの上限欄522aには、「10枚」と記載されており、グループ501に含まれるユーザ全体に対して、10枚を超える付与は行われないことを意味する。
図14において、グループ501とグループ502の両グループに対して、仮想カード511cが付与可能な状態に設定されている。このように、異なるグループに対して同一の仮想カードを付与可能に設定する場合、ランキングの高いユーザが含まれるグループほど優位になるように、必要対価や上限数などにおいて差を設けてもよい。このように構成することで、より高いランキングを獲得しようとする動機をユーザに与えることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。また、高いランキングを獲得したユーザは、有利な条件で仮想カードを得ることが可能になるため、ユーザの満足度を高いものにすることができる。
図14では、ランキング集計期間である1週間ごとに、グループ分類、付与可能な仮想カードの設定、及び付与可能な仮想カードの数の上限の設定が行われる。このように構成することで、ユーザは、特定の1週間だけランキングの向上に努めれば、レア度の高い仮想カードを得る機会を得られるので、希望するカードが得られないことによるユーザの不満を解消することが可能になる。なお、図14の例では、ランキング集計期間を1週間としているが、ランキング集計期間としては、例えば、12時間、24時間、1週間など、特に制限なく設定することができる。
また、グループ501~503に対して付与可能な状態に設定される仮想カードの種類は、例えば、ランキング集計期間中などランキングが確定する前に、ユーザに対して提示することが好ましい。各グループにおいて付与可能な状態に設定される仮想カードを、事前にユーザに知らせることで、ユーザは、より上のランキングを目指すべきか否かの判断をすることが可能なる。その結果、例えば、多くの消費アイテムを用いて高位のランキングを獲得したにも関わらず、付与可能な状態に設定された仮想カードの中に欲しい仮想カードがなかったというような不満が生じることを防止することが可能になる。
図15は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、グループ分類、付与可能なゲーム媒体の設定、及び付与可能なゲーム媒体の数の上限の設定の一例を示す図である。図15において、ユーザは、自己の選択した勢力に基づいて、「火の勢力」を選択したユーザが含まれるグループ504、「水の勢力」を選択したユーザが含まれるグループ505、及び「雷の勢力」を選択したユーザが含まれるグループ506のいずれかに分類されている。
グループ504に対しては、「火の勢力」に関連する仮想カード514a~514cが、ユーザに付与可能な状態に設定される。ここで、「火の勢力に関連する仮想カード」とは、例えば、火の勢力に属する仮想キャラクタが描かれた仮想カードや、火の勢力に属する仮想キャラクタの能力を向上させる効果を持つ仮想カード等である。グループ505に対しては、「水の勢力」に関連する仮想カード515a~515cが、ユーザに付与可能な状態に設定される。グループ506に対しては、「雷の勢力」に関連する仮想カード516a~516cが、ユーザに付与可能な状態に設定される。必要対価欄521b及び上限欄522aに関する説明は、上記と同内容であるため、省略する。
図15においては、グループ分類、付与可能な仮想カードの設定、及び付与可能な仮想カードの数の上限の設定は、1日ごとに行われる。ユーザが選択した勢力を変更した場合は、変更後の勢力に基づいて、グループ分類が行われる。図15の例は、1日ごとに付与可能な仮想カードの設定を行うため、例えば、日毎に開催されるイベントが有利になる仮想カード等、その日のユーザのニーズに沿った仮想カードをユーザに付与可能とすることができる。
なお、グループ分類、付与可能な仮想カードの設定、及び付与可能な仮想カードの数の上限の設定は、図14に示す例のように行ってもよいし、図15に示す例のように行ってもよいが、ゲームの趣向性を高めるという観点から、図14に示す例、及び図15に示す例の両方を行うことが好ましい。
また、図15のグループ504~506について、さらに、図14に示すようなユーザのランキングに基づいたグループ分類を行っても良い。複数の分類基準を用いてユーザをグループに分類することで、ユーザのニーズに合致した仮想カードを提供できる可能性が高くなり、また、ユーザ間での駆け引きの重要性を高め、ゲームの戦略性をより高めることが可能となる。
ステップS56により付与可能な状態に設定された仮想カード、及びステップS57により設定された付与可能な仮想カードの数の上限に関する情報は、サーバ装置からユーザ端末へ送信され(ステップS58)、ユーザ端末は、該情報を受信する(ステップS59)。
次いで、ユーザに付与可能な状態に設定された仮想カード、仮想カードの付与を受けるために必要な対価、及び付与可能な仮想カードの数の上限等を、ユーザ端末の表示画面に表示する(ステップS60)。
表示された仮想カードの中に欲しい仮想カードがある場合、ユーザは、例えば、タッチパネルに表示された「購入ボタン」をタッチする等の操作を行う。ユーザ端末が、上記のような仮想カードの付与要求に関する操作を受け付けると(ステップS61)、仮想カードの付与要求に関する情報が、ユーザ端末からサーバ装置に送信され(ステップS62)、サーバ装置は、該情報を受信する(ステップS63)。
なお、ステップS62において送信される情報には、ユーザが付与を希望する仮想カードの枚数に関する情報が含まれていても良く、一人のユーザが複数枚の仮想カードの付与を受けても良いが、一人のユーザによる過度な買占めを防ぎ、他のユーザから不満が出ることを防ぐという観点からは、一人当たりの購入枚数に所定の制限を設けてもよい。
次いで、サーバ装置は、付与要求を受け付けた時点における、付与要求のあった仮想カードの付与数が、該仮想カードに設定された付与可能な数の上限に達していないかを判定する(ステップS64)。上限に達していると判定された場合(ステップS64にてNo)、仮想カードの付与は行われず(ステップS66)、ステップS60に戻る。この場合、例えば、上限に達したため仮想カードの付与はできない旨が、ユーザ端末の表示画面に表示される。
ステップS64において、上限に達していないと判定された場合(ステップS64にてYes)、課金又は課金を受け付けた場合にユーザに付与されるゲーム内アイテムと引き換えに、仮想カードをユーザに付与する処理を行う(ステップS65)。なお、仮想カードの付与処理は、例えば、サーバ装置が管理するユーザ情報に付与する仮想カードの情報が含まれるように、ユーザ情報を更新すること等で行われる。この際、付与する仮想カードの情報に、課金等によって付与されたことを示す情報を関連付けて、サーバ装置に記憶することが好ましい。次いで、ユーザに付与した仮想カードの枚数をカウントし、付与済みの仮想カードの総数及び/又は付与可能な仮想カードの残数を算出する(ステップS67)。
仮想カードの付与処理に関する情報や、付与済みの仮想カードの総数及び/又は付与可能な仮想カードの残数に関する情報は、サーバ装置からユーザ端末に送信され(ステップS68)、ユーザ端末は、該情報を受信する(ステップS69)。
次いで、付与済みの仮想カードの総数及び/又は付与可能な仮想カードの残数を、ユーザ端末の表示画面に表示し(ステップS70)、終了する。なお、ステップS67による付与済みの仮想カードの総数及び/又は付与可能な仮想カードの残数に関する情報の送信は、例えば、ユーザが仮想カードの購入画面を選択した際や、ユーザが更新要求を行った際に、随時行われることが好ましい。
次に、本発明の第七の実施の形態における、ゲーム媒体の抽選及び売却に関するプログラム実行処理の一例について説明する。図16は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
まず、タッチパネルに表示された「抽選実行ボタン」がユーザによってタッチされる等、ゲーム媒体の抽選を要求する所定の操作をユーザ端末が受け付けると(ステップS71)、ユーザ端末からサーバ装置へ、抽選要求に関する情報が送信される(ステップS72)。
なお、本実施の形態において、ゲーム媒体の抽選は、ユーザのゲームプレイの結果に応じてユーザに付与される仮想通貨を消費することにより行われる。また、抽選対象として設定されている仮想カードは、上述の課金等と引き換えにユーザに付与される仮想カードとは異なるものであり、課金等と引き換えにユーザに付与される仮想カードは、抽選によって付与されることはない。このように構成することで、課金等による仮想カードの付与と、抽選による仮想カードの付与との差別化を図り、ゲームの趣向性を向上させることができる。
サーバ装置は、抽選要求に関する情報を受信する(ステップS73)。次いで、抽選対象として予め当選確率が設定されている複数の仮想カードの中から抽選を行い(ステップS74)、当選した仮想カードとユーザとを関連付け、仮想カードをユーザに付与する処理を行う(ステップS75)。また、付与処理の際は、付与する仮想カードの情報に、仮想通貨と引き換えに付与されたことを示す情報を関連付けて、サーバ装置に記憶することが好ましい。
当選した仮想カードに関する情報は、サーバ装置からユーザ端末に送信される(ステップS76)。ユーザ端末は、該情報を受信し(ステップS77)、ユーザは、当選した仮想カードを用いて、ゲームを行うことが可能になる。
当選した仮想カードがユーザにとって不要なものである場合は、ユーザは、当選した仮想カードをゲームシステムに対して売却し、仮想通貨を得ることができる。ユーザ端末のタッチパネルに表示された「売却ボタン」がタッチされる等、仮想カードの売却を要求するための所定の操作をユーザ端末が受け付けると(ステップS78)、ユーザ端末からサーバ装置へ、仮想カードの売却に関する情報が送信される(ステップS79)。
サーバ装置は、該情報を受信し(ステップS80)、売却を要求された仮想カードが、課金等によって付与された仮想カードか否かを判定する(ステップS81)。課金等によって付与された仮想カードであると判定(ステップS81にてYes)された場合には、仮想カードの売却は行われず(ステップS83)、ステップS78に戻る。この場合、例えば、該仮想カードの売却はできない旨が、ユーザ端末の表示画面に表示される。なお、ステップS81において、課金等によって付与された仮想カードとは、上述のステップS65においてユーザに付与された仮想カード、及び、後述のステップS99において課金等によってユーザに付与された仮想カードをいう。
ステップS81において、課金等によって付与された仮想カードではないと判定(ステップS81にてNo)された場合は、該仮想カードとユーザとの関連付けを消去し、該仮想カードの情報を記憶部に記憶し、該仮想カードの売却価格として定められた量の仮想通貨をユーザに付与する処理を行い(ステップS82)、終了する。
次に、本発明の第七の実施の形態における、売却されたゲーム媒体の購入に関するプログラム実行処理の一例について説明する。図17は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
本実施の形態において、上述のようにゲームシステムに売却された仮想カードは、ゲームシステムによって、ユーザに販売される。ユーザは、販売されている仮想カードを、課金等と引き換えにして購入することができる。
ユーザ端末のタッチパネルに表示された所定のボタンがタッチされる等、ゲームシステムによって販売されている仮想カードの提示の要求をユーザ端末が受け付けると(ステップS91)、ユーザ端末からサーバ装置へ、仮想カードの提示要求に関する情報が送信される(ステップS92)。
サーバ装置は、提示要求に関する情報を受信すると(ステップS93)、販売中の仮想カードに関する情報を記憶部から取得し、該情報をユーザ端末へ送信する(ステップS94)。ここで、販売中の仮想カードとは、ユーザ及び他のユーザがゲームシステムに売却した仮想カードである。
ユーザ端末は、販売中の仮想カードに関する情報を受信する(ステップS95)。次いで、販売中の仮想カード及び販売価格が表示画面に表示され、仮想カードの選択及び選択した仮想カードの購入の要求に関する操作をユーザ端末が受け付けると(ステップS96)、ユーザ端末からサーバ装置へ、仮想カードの購入に関する情報が送信される(ステップS97)。サーバ装置は、該情報を受信する(ステップS98)。次いで、サーバ装置は、課金等と引き換えに、ユーザが購入を要求した仮想カードをユーザに関連付け、ユーザに付与する処理を行い(ステップS99)、終了する。なお、ステップS99の付与処理の際は、付与する仮想カードの情報に、課金等によって付与されたことを示す情報を関連付けて、サーバ装置に記憶することが好ましい。
ステップS99によりユーザに付与された仮想カードは、元々は、仮想通貨と引き換えに付与された仮想カードではあるが、ステップS99において、課金等によって付与されたものとなるため、ゲームシステムに対して売却できないように構成することが好ましい。
なお、上記ステップS91~S99では、課金等と引き換えに仮想カードを販売する例を説明したが、仮想カードの販売は、仮想通貨と引き換えにおこなっても良い。このように構成する場合、仮想通貨と引き換えに販売された仮想カードは、例えば、ゲームシステムに対して売却可能とすることができる。
第七の実施の形態において、「ユーザ端末」、「ユーザ」、「サーバ装置」、「ゲーム」、「ゲーム媒体」、ゲーム媒体の「種類」、「付与」、「付与を希望する」、「所定の上限」、及び「複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。また、第七の実施の形態において、「所定の期間」は、第二の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。また、第七の実施の形態において、「ユーザのステータス」、及び「ユーザの属性」は、それぞれ第四の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。第七の実施の形態において、「提示」とは、第五の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
第七の実施の形態において、「ゲームプレイが有利になるゲーム媒体」とは、例えば、ゲームに用いるパラメータが高いゲーム媒体や、使用した場合の効果が高いゲーム媒体、又はレア度の高いゲーム媒体等をいう。「レア度」とは、ゲーム媒体の希少性を示す指標であり、例えば、ゲーム媒体のレア度が高いほど、ユーザが入手できる機会が少なくなる。ゲーム媒体のレア度が高いほど、ゲーム媒体のパラメータや、レベルの上限などが高くなるように設計することができる。「仮想通貨」とは、ユーザのゲームプレイの結果に応じてユーザに付与されるゲーム内通貨や、ポイント、又はアイテム等をいい、課金によって付与されるポイントやアイテムは含まれない。「評価値」とは、例えば、ユーザのゲーム進行や所定の目的の達成状況に応じてユーザに与えられるポイント等をいい、ランキングを決定する際に用いられるものである。「所定のランキング集計期間」とは、ランキングを決定する際の基準となる評価値などを集計する期間のことをいい、例えば、12時間、24時間、1週間、又はゲーム中のイベント開催期間等、特に制限なく適宜設定することができ、また、常に同じ期間である必要はない。
第七の実施の形態の一側面として、ユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体をユーザに付与することにより、抽選において生じうる、何回抽選を行っても目的のゲーム媒体が得られないという不満をユーザに感じさせにくくなる。
第七の実施の形態の一側面として、ユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、複数のユーザに対して適用される所定の上限を設定することにより、そのゲーム媒体の付与を受けるべきか否かといった判断をユーザに要求することができる。また、他のユーザとの駆け引きを生じさせ、ゲームの戦略性を高めることが可能となる。
第七の実施の形態の一側面として、ユーザのゲームのプレイ結果に応じてユーザに付与されるランキングに基づいて複数のユーザを複数のグループに分類することで、ユーザのゲーム進行度や実力に相応のゲーム媒体をユーザに付与可能とすることができ、ユーザの満足度を高め、ゲームに対する興味の低下を抑制することが可能となる。また、実力が近くランキングを競い合う上でのライバル同士となるユーザ間で、ゲーム媒体の上限が共有されるため、他のユーザとの駆け引きがより重要になり、ゲームの戦略性を高めることが可能となる。
第七の実施の形態の一側面として、所定のランキング集計期間の終了時におけるユーザのランキングに基づいて複数のユーザを複数のグループに分類し、かつ、ユーザに付与可能なゲーム媒体の種類、及び、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を再設定することにより、より高いランキングを獲得しようとする動機をユーザに与えることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。
第七の実施の形態の一側面として、ランキングの高いユーザで構成されるグループに対して、ランキングの低いユーザで構成されるグループよりも、よりゲームのプレイが有利になるゲーム媒体を付与可能な状態に設定することで、より高いランキングを獲得しようとする動機をユーザに与えることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。
第七の実施の形態の一側面として、ユーザに付与可能な状態に設定されるゲーム媒体が、ゲームに用いるパラメータが付されたゲーム媒体であることで、例えば、ゲームを進行させ、高いランキングを獲得する上で重要となるゲーム媒体を、ユーザは、運に左右される抽選によらずに得ることが可能になり、ユーザの満足度を向上させることが可能になる。
第七の実施の形態の一側面として、ゲームシステムを介してユーザ間でゲーム媒体が売買可能であることで、ユーザは不要なゲーム媒体を売却し、必要なゲーム媒体を購入することが可能になる。例えば、あるユーザにとっては不要なゲーム媒体でも、他のユーザにとっては必要なゲーム媒体であるということはあり得るので、上記の構成を採用することにより、ユーザの満足度を向上させることが可能になる。また、ゲーム媒体を取得するための方法が増える結果、ゲームの趣向性を向上させることができる。
第七の実施の形態の一側面として、ゲームシステムを介してユーザ間で売買可能なゲーム媒体を、抽選によって得られたゲーム媒体に限定することで、課金等による仮想カードの付与と、抽選による仮想カードの付与との差別化をさらに図り、ゲームの趣向性を向上させることができる。また、ユーザ間でリアルマネートレードが行われることを防止することが可能になる。
[付記]
上で述べた実施の形態の説明は、下記の発明を、発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1] 各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラムであって、サーバ装置を、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定するゲーム媒体設定手段、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の総数に、所定の上限を設定する上限設定手段、ゲーム媒体設定手段により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲でユーザに付与するゲーム媒体付与手段、ゲーム媒体付与手段により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントするカウント手段、として機能させるゲームプログラム。
[2] ゲーム媒体設定手段が、所定の期間の経過によって、ユーザに付与可能なゲーム媒体の種類を再設定する、[1]に記載のゲームプログラム。
[3] 上限設定手段が、所定の期間の経過によって、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限を再設定する、[1]又は[2]に記載のゲームプログラム。
[4] サーバ装置を、ユーザのステータス及び/又は属性に基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類するグループ分類手段として機能させ、ゲーム媒体設定手段が、グループごとに、異なるゲーム媒体をユーザに付与可能な状態に設定するものであり、上限設定手段が、グループ及びゲーム媒体ごとに、所定の上限を設定するものである、[1]~[3]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[5] グループ分類手段が、ユーザのゲームのプレイ結果に応じてユーザに付与されるランキングに基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類するものである、[4]に記載のゲームプログラム。
[6] グループ分類手段が、所定のランキング集計期間の終了時におけるユーザのランキングに基づいて、複数のユーザを複数のグループに分類するものであり、所定のランキング集計期間が終了した場合に、ゲーム媒体設定手段により設定されるユーザに付与可能なゲーム媒体の種類、及び、上限設定手段により設定される複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数の上限が、再設定される、[5]に記載のゲームプログラム。
[7] ゲーム媒体設定手段が、ランキングの高いユーザで構成されるグループに対して、ランキングの低いユーザで構成されるグループよりも、よりゲームのプレイが有利になるゲーム媒体を付与可能な状態に設定するものである、[5]又は[6]に記載のゲームプログラム。
[8] ゲーム媒体設定手段によりユーザに付与可能な状態に設定されるゲーム媒体が、ゲームに用いるパラメータが付されたゲーム媒体である、[1]~[7]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[9] ゲーム媒体付与手段が、課金と引き換えに、または課金を受け付けた場合にユーザに付与されるゲーム内アイテムと引き換えに、ユーザにゲーム媒体を付与する、[1]~[8]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[10] サーバ装置を、ユーザからの売却要求に応じて、ユーザが所有するゲーム媒体をゲーム内で使用できる仮想通貨に交換するゲーム媒体売却機能、他のユーザからの要求に応じて、他のユーザが所有する仮想通貨とユーザが売却したゲーム媒体とを交換するゲーム媒体販売機能として機能させる、[1]~[7]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[11] サーバ装置を、ユーザが所有する仮想通貨と引き換えに抽選を行い、抽選結果に基づいてゲーム媒体をユーザに付与するゲーム媒体抽選手段、ゲーム媒体付与手段によりユーザに付与されるゲーム媒体と、ゲーム媒体抽選手段によりユーザに付与されるゲーム媒体とを判別するゲーム媒体判別手段、として機能させ、ゲーム媒体売却機能により仮想通貨と交換可能なゲーム媒体が、ゲーム媒体抽選手段によりユーザに付与されたゲーム媒体又はゲーム媒体販売機能によりユーザに付与されたゲーム媒体である、[10]に記載のゲームプログラム。
[12] [1]~[11]のいずれかに記載のゲームプログラムをインストールしたサーバ装置。
[13] 各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とにおいて実現されるゲームシステムであって、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定するゲーム媒体設定手段と、複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示するゲーム媒体提示手段と、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の総数に、所定の上限を設定する上限設定手段と、ゲーム媒体設定手段により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲でユーザに付与するゲーム媒体付与手段と、ゲーム媒体付与手段により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントするカウント手段と、前記総数又は前記残数をユーザに提示するゲーム媒体数提示手段と、を備えるゲームシステム。
[14] 各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、ユーザ端末で実行されるゲームプログラムであって、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定するゲーム媒体設定手段と、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する上限設定手段と、ゲーム媒体設定手段により設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲でユーザに付与するゲーム媒体付与手段と、ゲーム媒体付与手段により複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントするカウント手段と、を有するサーバ装置から、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体、及び前記総数又は前記残数に関する情報を受信する機能を有するユーザ端末を、複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示するゲーム媒体提示手段、前記総数又は前記残数をユーザに提示するゲーム媒体数提示手段、として機能させるゲームプログラム。
[15] [14]に記載のゲームプログラムをインストールしたユーザ端末。
[16] 各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とで実現されるゲームシステムにおける、サーバ装置で実行されるゲームプログラム制御方法であって、サーバ装置において、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定するゲーム媒体設定ステップと、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する上限設定ステップと、ゲーム媒体設定ステップにより設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲でユーザに付与するゲーム媒体付与ステップと、ゲーム媒体付与ステップにより複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントするカウントステップと、を有するゲームプログラム制御方法。
[17] 各々のユーザにより操作される複数のユーザ端末と、複数のユーザ端末と通信により接続可能なサーバ装置とを備えるゲームシステムにおいて実現されるゲーム制御方法であって、1種類以上のゲーム媒体を複数のユーザに付与可能な状態に設定するゲーム媒体設定ステップと、複数のユーザに付与可能な状態に設定されたゲーム媒体をユーザに提示するゲーム媒体提示ステップと、複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の数に、所定の上限を設定する上限設定ステップと、ゲーム媒体設定ステップにより設定されたゲーム媒体のうちユーザが付与を希望するゲーム媒体を、所定の上限を超えない範囲でユーザに付与するゲーム媒体付与ステップと、ゲーム媒体付与ステップにより複数のユーザに付与したゲーム媒体の総数、又は複数のユーザに付与可能なゲーム媒体の残数をカウントするカウントステップと、前記総数又は前記残数をユーザに提示するゲーム媒体数提示ステップと、を有するゲーム制御方法。