JP4099437B2 - 血流イメージング装置および超音波診断装置 - Google Patents
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Description
この超音波診断装置500は、超音波探触子1と、その超音波探触子1から超音波を送信して超音波エコーを取得し該超音波エコーに基づいて受信信号eを出力する送受信部2と、前記受信信号eの同相成分Iおよび直交成分Qを出力する直交検波部3と、血流のパワーPを演算するパワー演算部4と、前記パワーPに応じて輝度を変えた血流イメージG51を生成する血流イメージ生成部55と、表示器6とを具備して構成されている。前記血流イメージG51は、例えば、パワーPが大きいほど高輝度の橙色で表示される。
上記第1の観点による血流イメージング装置では、色相等変更時刻での血流検出強度と流入閾値との関係に基づいてそれ以降の色相または階調範囲を決めるので、複数の血流において造影剤の到達時刻や血中濃度特性が近似している場合でも、造影剤の流入特性の違いによって各血流の色相や表示階調を異ならせることが可能となる。
上記第2の観点による血流イメージング装置では、色相等変更時刻での血流検出強度と流出閾値との関係に基づいてそれ以降の色相または階調範囲を決めるので、複数の血流において造影剤の到達時刻や血中濃度特性が近似している場合でも、造影剤の流出特性の違いによって各血流の色相や表示階調を異ならせることが可能となる。
上記第3の観点による超音波診断装置では、色相等変更時刻での血流検出強度と流入閾値との関係に基づいてそれ以降の色相または階調範囲を決めるので、複数の血流において造影剤の到達時刻や血中濃度特性が近似している場合でも、造影剤の流入特性の違いによって各血流の色相や表示階調を異ならせることが可能となる。
上記第4の観点による超音波診断装置では、色相等変更時刻での血流検出強度と流出閾値との関係に基づいてそれ以降の色相または階調範囲を決めるので、複数の血流において造影剤の到達時刻や血中濃度特性が近似している場合でも、造影剤の流出特性の違いによって各血流の色相や表示階調を異ならせることが可能となる。
上記第5の観点による超音波診断装置では、心拍周期に合わせて上記血流イメージを生成できるようになる。
また、複数の時刻に対応する血流を一枚の静止画像上に合成して表示することが可能となり、読影効率を向上することが出来る。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる超音波診断装置を示す構成図である。
この超音波診断装置100は、超音波探触子1と、その超音波探触子1から超音波を送信して超音波エコーを取得し該超音波エコーに基づいて受信信号eを出力する送受信部2と、前記受信エコー信号eの同相成分Iおよび直交成分Qを出力する直交検波部3と、血流のパワーPすなわち前記同相成分Iおよび前記直交成分Qの2乗和を演算するパワー演算部4と、基準時刻からの経過時間tを計測するタイマー11と、前記経過時間tが色相変更時刻tcとなる前と後とで色相を変えると共に前記パワーPに応じて輝度を変えた血流イメージG1を生成する血流イメージ生成部5と、前記タイマー11をリセットしたり前記色相変更時刻tcを設定するための操作部12と、CRT(Cathode Ray Tube)装置などの表示器6とを具備して構成されている。
すなわち、図2に示すように、前記血流イメージ生成部5は、t<tcの期間は色相を「赤色」とし、t≧tcの期間は色相を「青色」とし、各色の輝度を前記パワーPが大きいほど高くする。なお、2以上の色相変更時刻tcを設定してもよい。例えば、色相変更時刻tc1,tc2(tc1<tc2)を設定し、t<tc1の期間は色相を「赤色」とし、tc1≦t<tc2の期間は色相を「黄色」とし、t≧tc2の期間は色相を「青色」としてもよい。
ステップS1では、操作者(一般に医師や技師)は、前記操作部12を用いて、色相変更時刻tcを設定する。前記色相変更時刻tcは、対象とする血流により異なるが、例えば数秒〜10数秒程度の範囲で経験的に決定する。なお、走査開始後(下記ステップS3以降)に、前記色相変更時刻tcを設定したり,変更してもよい。
ステップS3では、被検体内の走査を開始する。
前記ステップS2の直前または前記ステップS3の直前または直後に被検体に造影剤を注入する。
ステップS6では、終了が指示されないなら前記ステップS4に戻り、終了が指示されたら処理を終了する。
ステップS8では、終了が指示されないなら前記ステップS7に戻り、終了が指示されたら処理を終了する。
t<tcの期間は、血流α1,β1のパワーPを反映した赤色の血流イメージG1が表示される。例えば、血流α1のパワーPがピーク値となる経過時間t1の時点では、図5の(a)に示すように、血流α1が明るい赤色で表示される。
t≧tcの期間は、血流α1,β1のパワーPを反映した青色の血流イメージG1が表示される。例えば、経過時間t=tcの時点では、図5の(b)に示すように、血流α1および血流β1が暗い青色で表示される。また、血流β1のパワーPがピーク値となる経過時間t2の時点では、図5の(c)に示すように、血流β1が明るい青色で表示される。
図6は、本発明の第2の実施形態にかかる超音波診断装置を示す構成図である。
この超音波診断装置200は、超音波探触子1と、送受信部2と、直交検波部3と、血流のパワーPを演算するパワー演算部4と、最新のパワーPと直前のピーク値Poとを比較し大きい方をピーク値P’として出力すると共に該ピーク値P’に対応する経過時間t’を出力するパワーピークホールド部21と、直前のピーク値Poとそれに対応する経過時間toを保持し前記パワーピークホールド部21へ出力する直前パワー・経過時間保持部22と、基準時刻からの経過時間tを計測するタイマー11と、前記経過時間t’が色相変更時刻tcの前か後かで色相を変えると共に前記ピーク値P’に応じて輝度を変えたパワーピークホールド血流イメージG2を生成する血流イメージ生成部25と、前記タイマー11をリセットしたり前記色相変更時刻tcを設定するための操作部12と、表示器6とを具備して構成されている。
前記血流イメージ生成部25は、前記経過時間t’がt’<tcならば、血流の色相を赤色とし、t’≧tcならば血流の色相を青色としたパワーピークホールド血流イメージG2を生成し、表示器6に表示する。
肝動脈の血流α2のパワーPがピーク値p1となる経過時間t1は、t1<tcである。前記経過時間t1は、例えば10秒である。前記色相変更時刻tcは、例えば12.5秒である。
門脈の血流β2のパワーPがピーク値p2となる経過時間t2は、t2≧tcである。前記経過時間t2は、例えば15秒である。
したがって、図8に示すように、経過時間t2以降のパワーピークホールド血流イメージG2では、肝動脈の血流α2が明るい赤色(前記ピーク値p1に対応する輝度)で表示され続けており、それに加えて門脈の血流β2が明るい青色(前記ピーク値p2に対応する輝度)で表示される。
図9は、本発明の第3の実施形態にかかる超音波診断装置を示す構成図である。
この超音波診断装置300は、超音波探触子1と、送受信部2と、直交検波部3と、血流のパワーPを演算するパワー演算部4と、基準時刻からの経過時間tを計測するタイマー11と、心電ECG(ElectroCardioGram)の入力時にR波に同期して経過時間tをリセットする同期部31と、経過時間tが色相変更時刻tcとなる前と後とで色相を変えると共に前記パワーPに応じて輝度を変えた血流イメージG1を生成する血流イメージ生成部5と、前記パワーPとそれに対応する経過時間tを連続的に記録するパワー・経過時間記憶部32と、各種の表示モードの血流イメージG1〜G7を生成する表示モード別血流イメージ生成部33と、後述する機能を有する操作部34と、前記血流イメージ生成部5または前記表示モード別血流イメージ生成部33の出力を選択するスイッチ35と、表示器6とを具備して構成されている。
操作者が前記操作部34を用いて表示モードを選択すると、表示モード選択信号Mが前記表示モード別血流イメージ生成部33へ送られる。
図15に示すように、モノクロモードでは、例えば256階調のグレイスケールを低階調側グレイスケールと高階調側グレイスケールの2つの階調範囲に分割し、経過時間tが階調変更時刻tc’より前の血流は前記低階調側グレイスケールを用い、経過時間tが階調変更時刻tc’以後の血流は前記高階調側グレイスケールを用いて表現する。したがって、経過時間t=t1(t1<tc’)の血流を再現する時点では、図16の(a)に示すように、血流α1は暗い無彩色で表示される。経過時間t=tc’の血流を再現する時点では、図16の(b)に示すように、血流α1,β1はやや明るい無彩色で表示される。経過時間t=t2(t2>tc)の血流を再現する時点では、図16の(c)に示すように、血流β1は明るい無彩色で表示される。このように、階調変更時刻tc’の前後で異なるグレイスケールを用いることで、モノクロ画像でも、血流α1,β1を正しく認識できるようになる。
図17に示すように、色相グラデーションモードでは、経過時間tに対して色相を多色で変化させて血流を表示する。すなわち、経過時間t=0の血流は赤色で表示し、経過時間tにつれて色相を表す波長を短くする。これにより、造影剤が浸潤する時刻が異なる複数の血流を、色相の変化から正しく認識できるようになる。
本発明は、パワードプラ法の血流イメージングに限定されず、Bモード法や超音波ハーモニック(harmonic)法の血流イメージングにも、適用することが出来る。
また、本発明は、超音波診断装置に限定されず、X線血管造影,CT(Computed Tomography)造影,MRアンジオグラフィー(Magnetic Resonance Angiography)の如き血流イメージング装置全般に適用することが出来る。なお、X線血管造影の場合には、被検体に挿入したカテーテル(catheter)により任意の部位に造影剤を投与することが可能なので、経過時間t(造影剤を静注してからの時間)に代えて、血流に造影剤が浸潤する可能性のある異なる時刻に対応して、血流の色相や輝度を変化させてもよい。
1 超音波探触子
2 送受信部
3 直交検波部
4 パワー演算部
5,25 血流イメージ生成部
6 表示器
11 タイマー
12,34 操作部
21 パワーピークホールド部
22 直前パワー・経過時間保持部
31 同期部
32 パワー・経過時間記憶部
33 表示モード別血流イメージ生成部
331 スルーモード処理部
332 ピークホールドモード処理部
333 流入閾値ホールドモード処理部
334 流出閾値ホールドモード処理部
335 重畳モード処理部
336 モノクロモード処理部
337 色相グラデーションモード処理部
35 スイッチ
Claims (5)
- 被検体を走査して造影剤が浸潤した血流を検出する走査手段と、
造影剤流入期間内における、前記造影剤を前記被検体に注入してからの色相等変更時刻を操作者が設定する色相等変更時刻設定手段と、
前記色相等変更時刻より前は所定の色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成すると共に前記色相等変更時刻より後は該色相等変更時刻での血流検出強度と流入閾値との関係に基づいて決められた色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成する血流イメージ生成手段と、
前記血流イメージを表示する血流イメージ表示手段とを具備したことを特徴とする血流イメージング装置。 - 被検体を走査して造影剤が浸潤した血流を検出する走査手段と、
造影剤流出期間内における、前記造影剤を前記被検体に注入してからの色相等変更時刻を操作者が設定する色相等変更時刻設定手段と、
前記色相等変更時刻より前は所定の色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成すると共に前記色相等変更時刻より後は該色相等変更時刻での血流検出強度と流出閾値との関係に基づいて決められた色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成する血流イメージ生成手段と、
前記血流イメージを表示する血流イメージ表示手段とを具備したことを特徴とする血流イメージング装置。 - 超音波探触子と、
前記超音波探触子から超音波を送信して超音波エコーを取得し該超音波エコーに基づいて受信信号を出力する送受信部と、
造影剤流入期間内における、前記造影剤を前記被検体に注入してからの色相等変更時刻を操作者が設定する色相等変更時刻設定手段と、
前記受信信号に基づいて前記色相等変更時刻より前は所定の色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成すると共に前記色相等変更時刻より後は該色相等変更時刻での血流検出強度と流入閾値との関係に基づいて決められた色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成する血流イメージ生成手段と、
前記血流イメージを表示する血流イメージ表示手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波探触子と、
前記超音波探触子から超音波を送信して超音波エコーを取得し該超音波エコーに基づいて受信信号を出力する送受信部と、
造影剤流出期間内における、前記造影剤を前記被検体に注入してからの色相等変更時刻を操作者が設定する色相等変更時刻設定手段と、
前記受信信号に基づいて前記色相等変更時刻より前は所定の色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成すると共に前記色相等変更時刻より後は該色相等変更時刻での血流検出強度と流出閾値との関係に基づいて決められた色相または階調範囲で血流を表した血流イメージを生成する血流イメージ生成手段と、
前記血流イメージを表示する血流イメージ表示手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項3又は請求項4に記載の超音波診断装置において、
前記血流イメージ生成手段は、心電に同期したタイミングで前記血流イメージを生成することを特徴とする超音波診断装置。
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