JP3450148B2 - ループ型ヒートパイプ - Google Patents
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Description
・家庭用の熱輸送装置として用いられるループ型ヒート
パイプに関するものである。
れている従来のループ型ヒートパイプの構成を示す説明
図である。図15は図14の蒸発器を径方向に破断して
示す正面図である。図において、1は蒸発器であって、
蒸発器1は内面壁に溝山20を持つ蒸発器容器3、この
溝山20に密着するように設けられたウイック2、ウイ
ック2と蒸発器容器3の溝山20との隙間に形成された
蒸気流路4、ウイック2に囲まれて液相の作動流体をた
める液ため5から構成される。6は蒸気管で、気相の作
動流体10を凝縮器7に導くものである。8は液管で、
液相の作動流体を蒸発器1に還流させる。9は印加され
る熱の流れを示す矢印、10は気相の作動流体の流れを
示す矢印、12は凝縮器7から流出する熱の流れを示す
矢印、13は気相の作動流体が凝縮し、液相化した作動
流体の流れを示す矢印である。ウイック2には全体に渡
って気孔径10〜12μmの一様な気孔をもつポリエチ
レンサーモプラスチックが使用されている。
ートパイプの動作原理について説明する。熱の流れを示
す矢印9が示すように、蒸発器1に印加された熱は、蒸
発器容器3に伝えられてウィック2と蒸発器容器3の溝
山20との接触部14において液相の作動流体を蒸発さ
せる。気相の作動流体10は蒸気流路4、蒸気管6を経
由して凝縮器7に流れ込む。凝縮器7に流入した気相の
作動流体10は、凝縮器7から流出する熱の流れを示す
矢印12が示すように冷却されて凝縮し、液化して液相
の作動流体15となる。
に液管8を経て蒸発器1に還流する。蒸発器1に戻った
液相の作動流体15は液ため5に溜まる。液相の作動流
体15は、ウィック2の毛細管力によりウィック2と蒸
発器容器3の溝山20との接合部14に運ばれて、蒸発
器1が吸収した熱によって気化して、気相の作動流体と
なる。
ープ型ヒートパイプでは、液ため5の容積が大きくなる
と液ため5の径も大きくなる。液ため5の底部に溜まっ
た液相の作動流体15は、図14の矢印16が示すよう
に、ウイック2の円周に沿ってウイック2の上部方向に
浸透するため、液ため5の径が大きくなるとウイック2
の径も大きくなり、従って、液相の作動流体が蒸発器容
器3の上部17に流れにくくなる。液相の作動流体のウ
イック2への浸透速度とウイック2からの蒸発速度のバ
ランスが崩れると、ウイック2の温度分布にばらつきが
生じて部分的に過熱が進み、蒸発器1と凝縮器7間の所
定の温度差で得られる熱輸送能力が低下する問題点があ
った。
と、液相の作動流体15がウイック2に均質に浸透する
前にウイック2の蒸発が進み、特にウイック2の上部の
作動流体を完全に蒸発させてしまう。そうすると、蒸気
流路4の気相の作動流体10がウイック2から液ため5
中に逆流する。ウイック2を通って逆流した気相の作動
流体が液ため5内の圧力を上昇させた結果、凝縮器7で
凝縮した液相の作動流体15が液ため5に還流されなく
なり、ループ型ヒートパイプ全体の機能を停止させる。
中の圧力が最も高くなり、液ため5の圧力が最も低くな
る。蒸気流路4と液ため5の間には液体循環の駆動力と
なるウイック2による毛管圧力差ΔPcが発生し、この
毛管圧力差による力が絶えずウイック2の外面と内面の
間にかかることになる。この毛管圧力差ΔPcはウイッ
クの気孔径Rpと作動流体の表面張力σを用いて次式で
表される。ΔPc=2σ/ Rp
・・・・(1)この式が示すように、毛管圧力
差ΔPcは、ウイック2の気孔径Rpが小さいほど大き
くなる。つまり、気孔径を小さくするほど、ウイック2
の外面と内面間にかかる力はおおきくなり、この力がウ
イックを内部に凹ませることになる。その結果、ウイッ
ク2外面と溝山20との接触部14での接触が不完全に
なり、ウイック2中に浸透している液相の作動流体15
の円滑な熱交換を阻害するという問題点があった。
に均質に浸透させるため、液ため5の内径を小さくする
と、液ため5の内容積が小さくなって必要な所定の液相
の作動流体を溜めることができなくなるという問題点が
あった。
0との接触部14で蒸発した気相の作動流体10は、蒸
発器容器3の端部とウィック2との接触部18が完全に
密封されていなければ、接触部18から液ため5内に逆
流し、液ため5内の圧力を上昇させる。その結果、凝縮
器7で凝縮した液相の作動流体15の液ため5への還流
を阻害してループ型ヒートパイプの機能を停止させると
いう問題点があった。
が、加熱された蒸発器容器3との接触面19において接
触して蒸発すると液ため5内の圧力が上昇し、凝縮器7
で放熱、凝縮した液相の作動流体の液ため5への還流が
阻害され、ループ型ヒートパイプの機能を停止させるに
至るという問題点があった。
るとき、蒸発器容器3が円筒状であれば、ウイック中の
液相の作動流体の蒸発がかたよった部分へ集中し、ウイ
ック中の圧力損失が大きくなるので、熱輸送能力が低下
するという問題点があった。
あるので、その製作コストが高いという問題点があっ
た。
て液ため5へ伝導された熱が、液ため5中の液相の作動
流体15を加熱して蒸発させ、気相の作動流体を液ため
5内に発生させる。液管8を通って液ため5に還流され
た液相の作動流体15は低温であるので、液ため5内の
気相の作動流体は液相の作動流体15との接触面におい
ても熱交換され、相変化することによって液相の作動流
体に戻る。しかし、液ため5内の気相の作動流体と凝縮
器7から還流した液相の作動流体が接触する表面積は、
液ため5内の液相の作動流体15の表面にのみ限られて
いるため、熱交換の効率が悪く、液ため5内の圧力を徐
々に上昇させる。液ため5内の圧力の上昇は、液相また
は気相の作動流体の循環を妨げ、ひいてはループ型ヒー
トパイプの機能を停止させるという問題点があった。
径Rpが小さいほど大きな毛管圧力差ΔPcを得ること
ができる。従来例では、気孔径Rpが10〜12μmと
大きな気孔径のものが使用されているため、毛管圧力差
ΔPcが小さくなり、その結果熱輸送能力も小さくなる
という問題点があった。
の熱伝導率が小さいため、蒸発器容器3に吸収された熱
はウイック2に効率的に伝導されない。そうすると、液
相の作動流体15が浸透しているウイック2と蒸発器容
器3との間における熱交換の効率が低下するという問題
点があった。
なされたものであり、大容積の液ためをもつ場合であっ
ても、重力の有無、熱流束の大小に拠らず、小さな温度
差で動作するループ型ヒートパイプを得ることを目的と
している。
型ヒートパイプは、内周壁に溝が形成された容器、上記
容器内の溝山と密着するように形成されたウイック、上
記ウイックを内壁面とし、液相の作動流体を供給する液
管と接続された液ため、上記容器の端部に接続された蒸
気管に気相の作動流体を上記容器の溝を経て導く蒸気流
路を有する蒸発器、上記蒸発管からの気相の作動流体を
導き液相の作動流体に凝縮し上記液管に環流する凝縮器
を備え、上記蒸発器の液ため内側に面した層のウイック
は上記蒸発器の容器内の溝山と密着する層のウイックよ
り気孔径または気孔率が大きいものである。
イプは、蒸気流路、蒸気管内の気相の作動流体と、上記
液管、液ため内の液相の作動流体とを分離するとともに
上記液ためを密封するシール体、上記シール体の上記液
ため側に設けた断熱材を備えたものである。
イプは、ウイックは一面からの深さに応じて、連続的に
気孔径または気孔率が変化するよう形成されたものであ
る。
イプは、気孔径又な気孔率の異なるウイックを少なくと
も2個有し、その内の少なくとも一つのウイックは非弾
性体を用いたものである。
イプは、蒸発器の容器の内面壁に形成された溝山と接す
るウイックで発生した気相の作動流体を蒸気流路に導く
微細溝が、上記ウイックと溝山との接触面に設けられて
いるものである。
イプは、微細溝は、容器の内面壁に形成された溝山と接
するウイックに設けられたものである。
イプは、蒸発器の容器の内面壁に形成された溝山と、こ
れに密着するように設けられたウイックとの接触面に、
熱伝導率の大きな金属膜形成多孔質層が設けられもので
ある。
イプは、凝縮器から液管を介して蒸発器に還流された液
相の作動流体を液ために導く液流路が、ウイック内部ま
たはウイック表面に接するように設けられたものであ
る。
イプは、蒸発器の液ためには、ウイックを延長しこれを
断熱材で熱遮蔽し、液相の作動流体を溜める液体リザー
バが設けられているものである。
ートパイプは、内周壁に溝が形成さ れた容器、上記容器
内の溝山と密着するように設けられたウイック、上記ウ
イックを内壁面とし、液相の作動流体を供給する液管と
接続された液ため、上記容器の端部に接続された蒸気管
に気相の作動流体を上記容器の溝を経て導く蒸気流路を
有する蒸発器、上記蒸発管からの気相の作動流体を導き
液相の作動流体に凝縮し上記液管に環流する凝縮器を備
え、上記ウイックは、上記蒸発器の容器内の溝山と密着
するように設けられた第一のウイックと、上記液ため内
部の液相の作動流体に一端を浸し、他端を上記第一のウ
イックに密着するように設けられた第二のウイックを有
し、上記第二のウイックは、上記第一のウイックよりも
気孔径または気孔率が大きいものである。
パイプの蒸発器1を示す軸方向断面図であり、図2から
図4は蒸発器を径方向から示す断面図である。1〜20
はウイック2を除いて上記従来のループ型ヒートパイプ
と同一である。21は蒸発器容器3の内壁面に設けられ
た溝山20に密着するように設けられたウイックの外面
部であり、アンモニアやアルコールなどの作動流体と化
学反応しない気孔径0.1〜10μの孔を持つ多孔質体
である延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン(EPTFE) を
用いて形成されている。
が大きくかつ非弾性体である多孔質セラミックを用いて
形成されている。23はウイック2の外面部21の材料
である延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン(EPTFE) の
弾性を利用して、液ため5と蒸気流路4間をシールする
ための突起を持ったウイックシール体であり、24は熱
伝導率が小さく、かつアンモニアやアルコールなどの作
動流体15と化学反応しない延伸多孔質ポリテトラフロ
ロエチレンなどを用いて形成された断熱材である。
ープ型ヒートパイプの動作原理について説明する。熱の
流れを示す矢印9が示すように、蒸発器容器3に印加さ
れた熱は、延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン(EPTF
E) からなるウィック2の外面部21と蒸発器容器3の
溝山20との接触部14で、ウイック2に浸透した液相
の作動流体に伝達されて、液相の作動流体を蒸発させ
る。液相の作動流体は、蒸発することで相変化して気相
の作動流体となり、この気相の作動流体10が凝縮器7
に流入して凝縮して放熱する。気相の作動流体10が凝
縮して相変化した液相の作動流体15が液管8を通り、
蒸発器1に還流するのは従来例と同様である。
ため5に溜まる。液ため5の底部に溜まった液相の作動
流体15は、図2中の25が示すように、気孔径の大き
な材料で形成されたウイック2の内面部22中を周方向
に浸透し、その後ウィック外面部21に浸透する。ウイ
ック外面部21に浸透した液相の作動流体15は、ウィ
ック外面部21の毛細管力によりウィック外面部21と
蒸発器容器3の溝山20との接合部14に運ばれ、熱を
吸収して蒸発する。上記のサイクルを繰り返すことによ
り熱を蒸発器1から凝縮器7に輸送する。
ため5の底部に溜まった液相の作動流体15は、矢印2
5が示すように、ウイック2の外面部21よりも気孔径
の大きな材料で形成されたウイック2の内面部22中を
周方向に浸透し、その後ウィック2の外面部21に浸透
する。気孔径を非一様とすることで、ウイック2中の流
れによる圧力損失を低減でき、液相の作動流体15がウ
イック全体を均一に浸透することが可能となる。そのた
め、熱輸送能力が増大し、また信頼性も高まった。
形成された3個のウイック、ウイック外面部21、ウイ
ック内面部22、そして、この二つのウイックの間に設
けられ、ウイック外面部21、ウイック内面部22、両
者の中間の気孔径または気孔率を有するウイック中間部
21aが積層されて形成されたウイックであっても、ま
たは、図4が示すように、1個のウイック2のなかで気
孔率や気孔径を連続的に変化させるように形成したウイ
ックであっても、外面部のウイック21の気孔径を小さ
く、内面部のウイックの気孔径を大きく形成していれ
ば、両者ともウイック中の圧力損失を軽減できる効果を
得ることができる。
循環の駆動力となるウイック2による毛管圧力差ΔPc
によるウイック2を圧縮する力が働く。しかし、この実
施例におけるループ型ヒートパイプは、ウイック2の内
面部22を非弾性体である多孔質セラミックを用いて形
成しているため、充分な剛性を得ることができ、ウイッ
ク22が内部に凹むことがない。その結果、ウイック外
面部21と溝山20との接触部14での接触が安定し、
この接触部14において熱交換が円滑に行われるという
利点が得られる。
ク2の外面部21の部材である延伸多孔質ポリテトラフ
ロロエチレン(EPTFE) の弾性を利用して、突起を持った
ウイックシール体23によりシールされている。従って
蒸発器容器3の溝山20との接触部14で発生した気相
の作動流体10が液ため5内への逆流を防ぐことがで
き、液ため5内の圧力の上昇を防止することができる。
このように、液ため内の圧力上昇に起因するヒートパイ
プの動作が停止するという問題をウイックシール体を用
いて液ためを完全に密封することにより解決することが
できる。
め5内の液相の作動流体15を蒸発させて液ため5内の
圧力を上昇させることにより、ループ型ヒートパイプの
動作を停止させるという問題を、熱伝導率が小さく、ア
ンモニアやアルコールなどの液相の作動流体と化学反応
しない延伸多孔質ポリテトラフロロエチレンを用いて形
成した断熱材24を液ため5に設けることにより解決す
ることができる。
の作動流体と化学反応せず、気孔径0.1 〜10μの孔を持
つ多孔質体である延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン
(EPTFE) を用いてウイック2を形成することで、ウイッ
ク2において大きな毛管圧力差ΔPcを得ることがで
き、熱輸送能力を大きくすることができる。ウイック2
を形成する材料としては、液相の作動流体15と化学反
応しないもので、気孔径0.1〜10μの孔を持つ多孔
質体であれば、延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン(E
PTFE) と用いたのと同様の効果を得ることができる。
パイプの蒸発器1を示す軸方向断面図である。1〜20
はウイック2を除いて上記従来のループ型ヒートパイプ
と同一のものである。21〜25は実施の形態1におけ
る構成要素と同じものである。実施の形態2において蒸
発器1は、内部が中空の容器となっている液体リザーバ
31を液ため5に隣接して設けている。液ため5の内部
に設けられたウイック2は液体リザーバ31まで延在さ
れ、液体リザーバにおいては、そのウイック2の外側を
覆うように断熱材24が設けられている。蒸発器1と液
体リザーバ31の接続部においてシール用突起32によ
り液ため5、液体リザーバ31は密封され、液ため内部
に気相の作動流体10が侵入するのを防止している。
原理は、実施の形態2のループ型ヒートパイプ、実施の
形態1に記載したループ型ヒートパイプとも同様である
ので記載は省略する。凝縮器7から蒸発器1に戻った液
相の作動流体15は液ため5および液体リザーバ31に
溜まる。液体リザーバ31に溜まった液相の作動流体1
5は、図3中の矢印33が示すように、ウイック2中を
軸方向に流れて蒸発器1中の液ため5に還流する。その
後液ため5からウィック2に液相の作動流体が浸透する
動作は実施例1と同様である。なお、ウイック2の外側
に設けられている断熱材が、液体リザーバ内の液相の作
動流体15が蒸発するのを抑制するので、液体リザー
バ、液ため内の圧力の上昇を防止することができ、従っ
て、液ため、液体リザーバ内には常に一定量の液相の作
動流体が確保されることになる。
と、ウイック2の液体リザーバ31から液ため5へ液相
の作動流体を輸送する作用により、液ため5の内径に関
わらず、必要な所定の量の液相の作動流体を液体リザー
バ31に溜めることができる。ウイック2は、気孔径が
大きく非弾性体の材料で形成されたウイック内面部22
と、気孔径がウイック内面部22より小さく弾性体の材
料で形成されたウイック外面部21とを積層して形成さ
れており、液体リザーバ31はこのウイック2を液ため
5と共有している。しかし、液体リザーバ31に設けら
れるウイックは、気孔径の大きいウイック内面部22の
みであっても、ウイック2が設けられた液体リザーバと
同様の効果を得ることができる。
点近傍にあるウイック2の外面部21は、シール用突起
32により密封されている。従って、蒸発器容器3内面
に形成された溝山20との接触部14で蒸発した蒸気1
0が、蒸気流路4から液体リザーバ31へ逆流するのを
防止することができ、液ため5内の圧力の上昇を抑制で
きる。そのため、凝縮器7で凝縮した作動液体15が凝
縮器7から液管8を通って液ため5に還流できなくなり
動作が停止するという問題を解決することができる。
パイプの蒸発器を示す図であり、(a)はこの蒸発器を
断面で示す平面図、(b)は断面で示す側面図である。
1〜20はウイック2、蒸発器容器3を除いて上記従来
のループ型ヒートパイプと同一である。21は、矩型状
をした蒸発器容器3の内壁面に形成された溝山20に接
するように設けられたウイックの外面部であり、気孔径
0.1〜10μの孔を持つ多孔質体である延伸多孔質ポ
リテトラフロロエチレン(EPTFE)を用いて形成されてい
る。
大きくかつ非弾性体である多孔質セラミックを用いて形
成されており、底面部42と上面部43とを連結する連
結ウイック44を有している。23はウイックの外面部
21の材料である延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン
(EPTFE) の延伸性を利用して、液ため5と蒸気流路4間
をシールするための突起を持ったウイックシール体であ
り、24は熱伝導率が小さく、かつアンモニアやアルコ
ールなどの作動流体15と化学反応しない延伸多孔質ポ
リテトラフロロエチレンなどを用いて形成された断熱材
である。
ープ型ヒートパイプの動作原理について説明する。熱の
流れを示す矢印9が示すように、蒸発器容器3に印加さ
れた熱は、蒸発器容器3の上面および下面にある延伸多
孔質ポリテトラフロロエチレン(EPTFE) からなるウィッ
クの外面部21と、蒸発器容器3に形成された溝山20
との接触部14において、ウイックに浸透した液相の作
動流体15に伝達されて、液相の作動流体15を蒸発さ
せる。液相の作動流体15は蒸発することで相変化して
気相の作動流体となり、この気相の作動流体10が凝縮
器7に流入して凝縮して放熱する。気相の作動流体10
が凝縮して相変化した液相の作動流体15が液管8を通
り、蒸発器1に還流するのは従来例と同様である。
ため5に溜まる。液ため5の底部に溜まった液相の作動
流体15は、図6中の矢印45が示すように、ウイック
の内面部22に設けられた連結ウイック44を介して底
面部42から上面部43へと浸透し、その後ウィックの
外面部21に浸透する。ウイックの外面部21に浸透し
た液相の作動流体15は、毛細管力により蒸発器容器3
に設けられた溝山20とウイックの外面部21との接触
部14に運ばれた後、再び加熱されて蒸発する。上記の
サイクルを繰り返すことにより熱を蒸発器1から凝縮器
7に輸送する。
矩型状に形成されているため、熱が印加される面が集中
的に加熱される。そのため、熱が印加されない面に設け
られたウイックの外面部21からの液相の作動流体15
の蒸発は抑制される。つまり、熱が印加される面に設け
られたウイックの外面部21へ液相の作動流体15が浸
透する効率は高められ、熱輸送能力が増大するという利
点が得ることができる。
流体を循環させる駆動力となる毛管圧力差ΔPcによる
ウイックの外面部21とウイックの内面部22を圧縮す
る力が働く。しかし、この実施の形態のループ型ヒート
パイプでは、ウイック2の内面部22と連結ウイック4
4を非弾性体である多孔質セラミックを用いて形成して
いるため、ウイック21、ウイック22はウイックを圧
縮する力ΔPcに耐えるだけの剛性を得ている。その結
果、ウイック外面部21と溝山20との接触部14での
接触が安定し、この接触部14において熱交換が円滑に
行われるという利点を得ることができる。
ったウイックシール体23を用いてシールすることによ
り、蒸発器容器3の溝山20とウイック21との接触部
14で蒸発した気相の作動流体10が、蒸気流路4から
液ため5へ逆流して液ため5内の圧力を上昇させ、凝縮
器7で凝縮した液相の作動流体15が凝縮器7から液管
8を通って液ため5に還流できなくなりヒートパイプ全
体の機能を停止させるという問題を防止することができ
る。
アルコールなどの液相の作動流体15と化学反応せず、
断熱性に富む延伸多孔質ポリテトラフロロエチレンから
形成された断熱材24を設けることで、液ため内部の液
相の作動流体と蒸発器容器3に印加された熱により蒸発
することを防ぎ、液ため5内の圧力の上昇に伴う装置の
停止という問題を防止することができる。
パイプを示す図で、(a)はこの蒸発器の側面図であ
り、(b)は正面断面図、(c)は蒸発器の側板を示す
内面図である。ウイック2を除いて1〜20は従来のル
ープ型ヒートパイプと同一である。21〜23は図1の
実施の形態1と同一のものである。蒸発器容器3は実施
の形態3と同一の平板状である。この容器3は側壁54
と、互いに対向して設けられた側板55、56から成
り、側板55、56は熱を吸収して内部のウイックに伝
える伝熱板である。熱が印加される面に設けられた伝熱
板は第一の側板55であり、熱が印加されない面の伝熱
板は第二の側板56である。第一の側板55と第二の側
板56の内壁面には、それぞれ同心円状に溝51が形成
され、同心円状の溝51は各溝を連通する連通溝52に
つながり、さらに周方向溝57に連通している。
めのバネであり、23は延伸多孔質ポリテトラフロロエ
チレン(EPTFE) 21の延伸性を利用して、液ため5と蒸
気流路4間をシールするためのウイックシール体であり
円筒形をしている。ウイックシール体23と側壁54の
間には蒸気空間60が設けられている。蒸気管6は円筒
形をした側壁54に設けられて蒸気空間60に連結され
ている。また、液管8は前記蒸発器容器3の第一の側板
55に対向する第2の側板56に連結され液ため5に連
通されている。
ープ型ヒートパイプの動作原理について説明する。蒸発
器容器3は蒸気管6が上部になるよう垂直に設置され、
熱の流れを示す矢印9が示すように、第一の側板55に
熱が印加される場合を示す。第一の側板55に印加され
た熱は、その一部は、対向して設けられた第二の側板5
6に流れ、第一の側板55と第二の側板56に密着する
ように設けられた延伸多孔質ポリテトラフロロエチレン
(EPTFE) からなるウィック外面部21と、第一の側板5
5と第二の側板56の同心円状の溝51との接触部14
において、液相の作動流体11に伝達され液相の作動流
体を蒸発させる。
動流体58は、図5中の点線58に示すように、溝51
を通って連通溝52を通り、さらに周方向溝57から蒸
気空間60に流れ、さらに蒸気管6に流入する。気相の
作動流体58が蒸気管6から凝縮器7に流入して凝縮
し、凝縮した液相の作動流体15が液管8を経由して蒸
発器1に戻るのは従来例と同様である。 蒸発器1に戻
った液相の作動流体15は液ため5に溜まる。液ため5
の底部に溜まった液相の作動流体15は、図7中の矢印
59に示すように、ウイックの内面部22中を上部へ浸
透した後、ウィック外面部21の毛細管力により、第一
の側板55、第二の側板56に形成された同心円状の溝
51と、ウイック外面部21との接触部14に運ばれ、
再び加熱されて蒸発する。上記のサイクルを繰り返すこ
とにより熱を蒸発器1から凝縮器7に輸送する。
同様に蒸発器容器3が矩型状であるため、ウイック21
からの蒸発が矩型状の面積が広い片面部分から生じる。
従って、円筒状の蒸発器のようにウイック中の液体流動
がかたよらず、液相の作動流体がウイック全体に均等に
浸透するので、ウイック中の圧力損失を抑えることがで
き、熱輸送能力が増大するという利点が得られる。ま
た、第一の側板55と第二の側板56に設けられた溝は
同心円状に形成されているので、旋盤加工により所定の
大きさの溝が形成でき、製作コストを抑制できるという
利点もある。なお本実施の形態では、第一の側板55と
第二の側板56の溝が直線状や曲線状、あるいは碁盤目
状に形成されていても同様の効果を得ることができる。
気流路4間が突起を持ったウイックシール体23により
シールされているため、第一の側板55に形成された同
心円状の溝51とウイック外面部21との接触部14で
蒸発した気相の作動流体10が、蒸気流路となる溝5
1、52、57、さらに蒸気空間60から液ため5内へ
逆流するのを防ぐことができ、液ため5内の圧力の上昇
が抑制される。そのため、凝縮器7で凝縮した液相の作
動流体15が凝縮器7から液管8を通って液ため5に還
流できなくなり動作が停止するという欠点がなくなる。
クシール体23の外周部の蒸気空間60と内部の液ため
5間の毛管圧力差ΔPcによる力がかかる。しかし、ウ
イックシール体23が円筒形をしているため、変形する
ことがなく、また、シール性能も損なわれることがない
という利点が得られる。
相の作動流体15は、熱伝導率の小さい気相の作動流体
が充満している蒸気空間60により囲まれており、直接
蒸発器容器3に接触することがない。つまり、蒸発器容
器3から液ため5への熱の伝導が遮断されるので、液た
め5中の液相の作動流体15が加熱されて蒸発すること
がない。その結果、液ため5内の圧力の上昇を抑制で
き、凝縮器7で凝縮した液相の作動流体15が凝縮器7
から液管8を通って液ため5に還流できなくなることに
起因する動作の停止を防止することができる。
状の側壁に比べて内部の液相の作動流体の圧力が高い場
合にその力に容易に耐えることができ、信頼性も向上す
る。また、製作も容易なので、製作費用も節約できると
いう利点が得られる。
イプの蒸発器容器3に使用される延伸多孔質ポリテトラ
フロロエチレン(EPTFE) からなるウィック21の成形法
を示す断面図である。図に示す21は平板状のウイック
をまるめて円筒状に接合したウイックであり61はその
接合部を示している。
ン(EPTFE) などの場合は、円筒形のものを直接製作する
ためには成形型が必要である。しかし、その型の製作費
用が高いという欠点があった。本実施の形態に示すよう
に、平板状のものを丸めて円筒形状にすることにより、
円筒形状のウイックを安く製作できるという利点が得ら
れる。
パイプを示す蒸発器の径方向断面図である。図中1〜1
7は従来例と同様である。71は第一のウイック71a
よりも気孔径の大きな第二のウイックで、液ため5内部
に設けられ、金網などから形成されている。第二のウイ
ック71は、一端を第一のウイック71aに固定され、
もう一端を液相の作動流体15に浸して、第一のウイッ
ク71aに固定されている。
7に熱輸送が行われる動作は実施の形態1と同様であ
る。本実施の形態においては、液ため5の底部に溜まっ
た液相の作動流体15は、第一のウイック71aよりも
気孔径の大きな第2のウイック71の内部を矢印71が
示すように上方に浸透し、その後第一のウィック71a
に浸透する。従って、第一のウイック71a中の流れに
よる圧力損失を小さくでき、液相の作動流体15が蒸発
器容器3の上部17に浸透しやすくなる。そのため蒸発
器容器3の上部17の過熱を抑制でき、熱輸送能力が増
大しまた信頼性を大きくする効果を得ることができる。
大きい場合、蒸発器容器3の溝山20との接触部14を
介して第一のウイック71aに熱が伝導され、第一のウ
イック71a中の液相の作動流体15が加熱されて蒸発
し、液ため5内の圧力を上昇させる。しかし、本実施の
形態では第二のウイック71を設けることにより、凝縮
器7から還流してくる液ため5の底部にたまった低温の
液相の作動流体15が、図中実線矢印に示すように第二
のウイック71を通って第一のウイック71aに浸透す
る。従って、液ため5中の蒸気と凝縮器7から還流して
くる低温の液体との熱交換のための表面積を大きくする
ことができ、液ため5中の蒸気と凝縮器7からの還流液
体との熱交換が行われやすくなる。その結果、液ため5
の蒸気温度および液ため5内の圧力を下げることがで
き、凝縮器7で凝縮した液相の作動流体15が凝縮器7
から液管8を通って液ため5に還流しやすくなるという
利点を得ることができる。
された溝山と密着するように設けられた第一のウイック
71aと、上記第一のウイック71aに一端を固定し、
もう一端は液相の作動流体15に浸して、第一のウイッ
ク71aに固定した第二のウイック71と、2個のウイ
ックを設けた蒸発器について説明した。しかし、ウイッ
クは2個だけでなく、少なくとも2個以上のウイックの
組み合わせでかつ、少なくとも一つは蒸発器容器内面に
形成された溝山に密着させるように設けたウイックで、
残りのウイックの端部がそのウイックに固定されて、他
端を液相の内部流体に浸した構造のものであれば、同様
の効果を得ることができる。
パイプの蒸発器3に使用されるウイック21の構造を示
す断面図である。図に示す81は延伸多孔質ポリテトラ
フロロエチレン(EPTFE) からなるウイック21に金属膜
を設けた金属膜形成多孔質層である。
器3に印加され、ウイック21と蒸発器容器3に設けら
れた溝山20との接触部14においてウイック21に伝
達された熱は、熱伝導率の大きな金属膜形成多孔質層8
1により、ウイック21の表面に均等に熱を伝導する。
金属膜形成多孔質層81は熱伝導率が大きいので、印加
された熱を効率的にウイック21に伝導する。そのた
め、蒸発器容器3とウイック21間の温度差が小さくて
も液相の作動流体15を蒸発させることができる。
形成された溝山20と接触するウイック外面部21に設
けられるのがよい。しかし、上記溝山20と上記ウイッ
ク外面部21の接触面に金属膜形成多孔質層が設けられ
るのであれば、ウイック外面部21に設けたのと同様の
効果を得ることができる。また、金属膜形成多孔質層8
1に代えて、金属からなる多孔質層をウイックの外面部
21に設けても同様の効果を得ることができる。
パイプの蒸発器を示す軸方向断面図であり、図12はこ
の蒸発器を示す径方向断面図である。1〜20は上記従
来のループ型ヒートパイプと同一である。23、24は
実施の形態1と同一である。91はウィック21中に設
けられた液流路であって一端は液管8と連通し、他端は
液ため5と連通している。
ープ型ヒートパイプの動作原理について説明する。矢印
9が示すように、蒸発器容器3に印加された熱は、ウィ
ック2と蒸発器容器3に形成された溝山20との接触部
14において、液相の作動流体15に伝導され、液相の
作動流体15を蒸発させる。気相の作動流体10が凝縮
器7に流入し、凝縮して相変化した液相の作動流体15
が、液管8を通って蒸発器1に戻るのは従来例と同様で
ある。蒸発器1に還流した液相の作動流体15は、ウイ
ック2中に設けられた液流路91を通った後、液ため5
に還流する。
一部は、ウイック2中に浸透するため、蒸発器容器3の
上部17にも浸透する。従って、蒸発器容器3の上部1
7の過熱を抑制でき、熱輸送能力が増大するという利点
が得られる。このとき、液流路91がかならずしもウイ
ック2中にある必要はなく、ウイック2に接触するよう
にして設けられていれば同様の効果を得ることができ
る。また、ウイックが2個以上のウイックを積層して形
成したものに液流路を設けたものであっても同様の効果
を得ることが出来る。
ヒートパイプの蒸発器の容器内面に設けられた溝山とウ
イック21との接触面を拡大して示す断面図である。
(b)は(a)を90度回転して示す断面図である。3
は蒸発器容器、20は蒸発器容器内面に形成された溝
山、21はウイック外面部、4は蒸気流路、4aは微細
溝、4bは微細溝の溝山、9は蒸発器容器に印加される
熱である。
ープ型ヒートパイプの動作原理について説明する。矢印
9が示すように蒸発器容器3に印加された熱は、溝山2
0に密着するようにウイック外面部21に設けられた微
細溝の溝山4bにおいて、ウイック外面部21を浸透し
てきた液相の作動流体(図示せず)と接触し、蒸発させ
る。ウイック外面部21に設けられた微細溝の溝山4b
と蒸発器容器内面に形成された溝山20との接触面14
において発生した気相の作動流体は、微細溝4aに流入
した後、蒸気流路4に導かれる。微細溝の溝山4bと蒸
気流路4は直角に交わるように接触部14において接触
しており、接触部14で発生した気相の作動流体を効率
的に蒸気流路4に放出できる。つまり、ウイック内の気
相の作動流体を効率的に蒸気流路に導くことで、ウイッ
ク内の熱を放熱できるため、熱輸送効率が高められ、小
さな温度差でも効果的に熱交換が行えるようになった。
ク外面部21に設けてある。しかし、蒸発器容器3内面
に形成された溝山20に微細溝を設けても、微細溝が、
溝山に隣接する蒸気流路4を相互に連通するような形状
であれば、ウイックおよび蒸発器容器の熱を効果的に放
熱できるので、熱輸送効率が高められるという効果があ
る。
れているので、以下に示すような効果を奏する。
は、内周壁に溝が形成された容器、上記容器内の溝山と
密着するように形成されたウイック、上記ウイックを内
壁面とし、液相の作動流体を供給する液管と接続された
液ため、上記容器の端部に接続された蒸気管に気相の作
動流体を上記容器の溝を経て導く蒸気流路を有する蒸発
器、上記蒸発管からの気相の作動流体を導き液相の作動
流体に凝縮し上記液管に環流する凝縮器を備え、上記蒸
発器の液ため内側に面した層のウイックは上記蒸発器の
容器内の溝山と密着する層のウイックより気孔径または
気孔率が大きいので、液相の作動流体をウイック内へ均
等に浸透させ、ウイックの局部過熱を防止することによ
り、熱交換の効率を上げることができる。
イプは、液ためを密封するシール体、シール体の上記液
ため側に設けた断熱材を備えることによって、蒸気流
路、蒸気管の気相の作動流体が、液ため内に逆流して、
液ため内の圧力を上昇させるのを防ぐことができる。
イプは、ウイックを一つしか有しない場合であって、そ
のウイックが一面からの深さに応じて、気孔率か気孔径
のいずれか一方を連続的に変化するように形成すること
で、複数のウイックを用いなくても、液相の作動流体を
ウイック全体に均等に浸透させることができる。
イプは、気孔径又な気孔率の異なる少なくとも2個のウ
イックを用いて成るウイックを有する場合であって、そ
の内の少なくとも一つのウイックに非弾性体を用いるこ
とにより、熱交換が行われる蒸発器容器の溝山とウイッ
クとの接触を安定的に保つのに必要な剛性を得ることが
できる。
イプは、蒸発器の容器の内面壁に形成された溝山と接す
るウイックで発生した気相の作動流体を蒸気流路に導く
微細溝が、上記ウイックと溝山との接触面に設けられて
いるので、ウイック中の気相の作動流体を微細溝から蒸
気流路に逃がすことができるので、ウイック中の液相の
作動流体の浸透がスムーズになり、従って熱交換の効率
を上げることができる。
イプは、蒸発器の容器の内面壁に形成された溝山と、こ
れに密着するように設けられた上記ウイックとの接触面
に、熱伝導率の大きな金属膜形成多孔質層が設けられた
ので、蒸発器容器に印加され た熱のウイックへの伝導が
スムーズになり、蒸発器容器とウイックの温度差を小さ
くすることができる。
イプは、凝縮器から液管を介して蒸発器に還流された液
相の作動流体を液ために導く液流路が、ウイック内部ま
たはウイック表面に接するように設けられたので、液相
の作動流体をウイックに均等に浸透させることができ、
熱輸送の効率を上げることができる。
イプは、蒸発器の液ためには、ウイックを延長しこれを
断熱材で熱遮蔽し、液相の作動流体を溜める液体リザー
バが設けられているので、液ため内へ、常に一定量の液
相の作動流体を供給することができ、熱輸送の効率を安
定させることができる。
ートパイプは、内周壁に溝が形成された容器、上記容器
内の溝山と密着するように設けられたウイック、上記ウ
イックを内壁面とし、液相の作動流体を供給する液管と
接続された液ため、上記容器の端部に接続された蒸気管
に気相の作動流体を上記容器の溝を経て導く蒸気流路を
有する蒸発器、上記蒸発管からの気相の作動流体を導き
液相の作動流体に凝縮し上記液管に環流する凝縮器を備
え、上記ウイックは、上記蒸発器の容器内の溝山と密着
するように設けられた第一のウイックと、上記液ため内
部の液相の作動流体に一端を浸し、他端を上記第一のウ
イックに密着するように設けられた第二のウイックを有
し、上記第二のウイックは、上記第一のウイックよりも
気孔径または気孔率が大きいことによって、第二のウイ
ックが第一のウイックに液相の作動流体を均等に浸透さ
せ、ウイックの局部過熱を防止することで熱交換の効率
を上げることができる。
す軸方向断面図である。
す径方向断面図である。
す径方向断面図である。
す径方向断面図である。
す軸方向断面図である。
発器を断面で示す平面図であり、(b)はこの蒸発器を
断面で示す側面図である。
発器を示す側面図、(b)はこの蒸発器を正面から示す
断面図、(c)はこの蒸発器の側板の内面図である。
成形法を説明する図である。
す径方向断面図である。
ウイックとの接触部を拡大して示す断面図である。
示す軸方向断面図である。
示す径方向断面図である。
蒸発器のウイックとの接触部を拡大して示す断面図であ
り、(b)は(a)を90度回転して示す断面図であ
る。
である。
流路 4a 微細溝 4b 微細溝の溝山 5 液ため 6 蒸気管 7 凝縮器 8 液管 9 印加される熱の流れを示す矢印 10 気相の作
動流体を示す矢印 12 凝縮器から放熱する熱の流れを示す矢印 13 液相の作動流体の流れを示す矢印 14 ウイックと溝山20の接触部 15 液相の作
動流体 16 ウイック中を周方向に浸透する液相の作動流体の
流れ 17 蒸発器容器の上部 18 蒸発器容器端部とウ
イックの接触部 19 液相の作動流体と蒸発器容器との接触面 20
溝山 21 ウイック外面部 22 ウイック内面部 23 ウイックシール体 24 断熱材 25 ウイック内面部中を周方向に浸透する液相の作動
流体を示す矢印 31 液体リザーバ 32 シール用突起 33 ウイック内面部中を軸方向に浸透する液相の作動
流体を示す矢印 42 ウイック内面部の底面部 43 ウイック内面
部の上面部 44 連結ウイック 45 連結ウイックを浸透する液相の作動流体を示す矢
印 51 同心円状の溝 52 連通溝 53 バネ
54 側壁 55 第一の側板 56 第二の側板 57 周方
向溝 58 蒸気相の作動流体を示す矢印 59 ウイック内面部中を軸方に浸透する液相の作動流
体を示す矢印 60 蒸気空間 61 平板状のウイックを丸めて円筒状に接合したウイ
ックの接合部 71 第二のウイック 71a 第一のウイック 72 第二のウイック中を浸透する液相の作動流体を示
す矢印 81 金属膜形成多孔質層 91 ウイック2中に設けられた液流路
Claims (10)
- 【請求項1】 内周壁に溝が形成された容器、上記容器
内の溝山と密着するように形成されたウイック、上記ウ
イックを内壁面とし、液相の作動流体を供給する液管と
接続された液ため、上記容器の端部に接続された蒸気管
に気相の作動流体を上記容器の溝を経て導く蒸気流路を
有する蒸発器、上記蒸発管からの気相の作動流体を導き
液相の作動流体に凝縮し上記液管に環流する凝縮器を備
え、上記蒸発器の液ため内側に面した層のウイックは上
記蒸発器の容器内の溝山と密着する層のウイックより気
孔径または気孔率が大きいことを特徴とするループ型ヒ
ートパイプ。 - 【請求項2】 上記蒸気流路、蒸気管内の気相の作動流
体と、上記液管、液ため内の液相の作動流体とを分離す
るとともに上記液ためを密封するシール体、上記シール
体の上記液ため側に設けた断熱材を備えたことを特徴と
する請求項1記載のループ型ヒートパイプ。 - 【請求項3】 上記ウイックは一面からの深さに応じ
て、連続的に気孔径または気孔率が変化するよう形成さ
れたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のル
ープ型ヒートパイプ。 - 【請求項4】 上記ウイックは、気孔径又な気孔率の異
なるウイックを少なくとも2個有し、その内の少なくと
も一つのウイックは非弾性体であることを特徴とする請
求項1または請求項2記載のループ型ヒートパイプ。 - 【請求項5】 上記蒸発器の容器の内面壁に形成された
溝山と接する上記ウイックで発生した気相の作動流体を
上記蒸気流路に導く微細溝が、上記ウイックと溝山との
接触面に設けられていることを特徴とする請求項1記載
のループ型ヒートパイプ。 - 【請求項6】 上記微細溝は、上記容器の内面壁に形成
された溝山と接する上記ウイックに設けられたことを特
徴とする請求項5記載のループ型ヒートパイプ。 - 【請求項7】 上記蒸発器の容器の内面壁に形成された
溝山と、これに密着するように設けられた上記ウイック
との接触面に、熱伝導率の大きな金属膜形成多孔質層が
設けられたことを特徴とする請求項1記載のループ型ヒ
ートパイプ。 - 【請求項8】 上記凝縮器から上記液管を介して上記蒸
発器に還流された液相の作動流体を上記液ために導く液
流路が、上記ウイック内部またはウイック表面に接する
ように設けられたことを特徴とする請求項1記載のルー
プ型ヒートパイプ。 - 【請求項9】 上記蒸発器の液ためには、上記ウイック
を延長しこれを断熱材で熱遮蔽し、液相の作動流体を溜
める液体リザーバが設けられていることを特徴とする請
求項1記載のループ型ヒートパイプ。 - 【請求項10】 内周壁に溝が形成された容器、上記容
器内の溝山と密着するように設けられたウイック、上記
ウイックを内壁面とし、液相の作動流体を供給する液管
と接続された液ため、上記容器の端部に接続された蒸気
管に気相の作動流体を上記容器の溝を経て導く蒸気流路
を有する蒸発器、上記蒸発管からの気相の作動流体を導
き液相の作動流体に凝縮し上記液管に環流する凝縮器を
備え、上記ウイックは、上記蒸発器の容器内の溝山と密
着するように設けられた第一のウイックと、上記液ため
内部の液相の作動流体に一端を浸し、他端を上記第一の
ウイックに密着するように設けられた第二のウイックを
有し、上記第二のウイックは、上記第一のウイックより
も気孔径または気孔率が大きいことを特徴とするループ
型ヒートパイプ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05316997A JP3450148B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | ループ型ヒートパイプ |
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