JP2002069325A - 顔料分散液の製造方法及び顔料分散液 - Google Patents
顔料分散液の製造方法及び顔料分散液Info
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Abstract
粒子径の顔料分散液を短時間に効率的に製造することが
できる顔料分散液製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも顔料と液媒体と分散剤とから
なる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力
環境下に保持し、しかる後に分散処理を行う。実施例で
は、ピグメントレッド122と、イオン交換水と、PO
Eノニルフェニルエーテルの水溶液(界面活性剤系分散
剤)とからなる混合物を調製した。この混合物を真空デ
シケータに入れて攪拌しながら、デシケータ内を徐々に
減圧し、泡の発生が終了するのを確認した。真空デシケ
ータ内の圧力を徐々に常圧に戻した後、上記混合物が入
ったビーカーを取り出し、常圧下で10分間攪拌を行
い、ついで、サンドミルにて分散処理を行った結果、平
均粒子径121.8nmの顔料分散液が得られた。
Description
方法および、この製造方法で得られた顔料分散液に関
し、特に、インクジェット記録用インクに好適な、20
0nm以下の微小平均粒径の顔料分散液を効率的に製造
することができる顔料分散液製造方法に関するものであ
る。
インクとしては、特開昭63−51485号公報、特開
昭63−56575号公報、特開平1−198671号
公報等に開示されているように、各種の水溶性染料を水
単体または、水と水溶性溶剤からなる溶媒中に溶解し、
必要に応じて各種添加剤を添加したものが主流であっ
た。
印字を行った場合、被記録材上での記録画像の耐水性が
悪い(水をこぼしたりすると、容易に記録部分の染料が
滲んでしまう)という問題や、耐光性が悪い(記録部分
に光が当たると、色調変化や濃度低下が発生する)とい
う問題があった。
め、着色剤として染料の代わりにカーボンブラックや、
各種有機顔料を用いた、いわゆる顔料系インクをインク
ジェット記録方式に適用することが特開昭57−106
60号公報、特開昭57−10661号公報、特公平1
−15542号公報、特開平2−255875号公報、
特開平2−276876号公報等に開示されている。
被記録材上で乾燥したインクは着色材が顔料であるた
め、水がかかっても染料とは違って、溶解して滲むこと
がなく耐水性が良好である。また、顔料は染料と比較し
て光に対する反応性が低いため、顔料系インクの耐光性
は染料系インクよりも優れている。
液媒体と分散剤からなる混合物をボールミル、サンドミ
ル等の分散機で分散処理を行い、調製した顔料分散液に
必要に応じて各種添加剤を添加して製造されている。
料粉体(通常、顔料1次粒子の凝集体である2次粒子か
らなる)と、液媒体(水、有機溶剤等)と、分散剤とを
混合し、該混合物を分散機で分散処理している。しか
し、上記混合物の分散処理効率を上げるための特別な工
夫はなされていなかった。
料分散液では、ノズル詰まりを確実に防止するととも
に、印字画像の透明性を確保するために通常、200n
m以下、より好ましくは150nm以下の粒子径レベル
まで、顔料分散液中の顔料粒子を微細化する必要があ
る。そのためには、分散機において顔料粉体を、顔料1
次粒子のレベルまで限りなく微細化しなければならなか
った。
粉体の「濡れ」、すなわち顔料2次粒子表面および、2
次粒子内部の空隙の空気が液媒体及び/又は液媒体と分
散剤とにより置換される過程、(2)分散機により顔料
2次粒子が粉砕(微細化)される過程および、(3)微
細化した顔料粒子表面に分散剤が吸着し、微細顔料粒子
の「再凝集防止」が行われる過程とからなることが明ら
かにされている。
物を分散処理する前に、上記「濡れ」の過程を行ってお
くことで次の分散処理が効率的に進み、微細粒子径の顔
料分散液作製に要する時間が短縮される。ところが、従
来技術では上記「濡れ」の過程を行う際に、上記混合物
を単に長時間攪拌する(プレミックス)だけであり、顔
料2次粒子表面の「濡れ」は起こっても、単に攪拌時間
を長くするだけでは、2次粒子内部の一次粒子表面の
「濡れ」は生じないのが実情であり、そのため、分散時
間の短縮化を実現することはできなかった。
上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、顔料分
散液を効率良く調製することができる顔料分散液製造方
法および、この製造方法で得られた顔料分散液を提供す
ること、特に、インクジェット記録用インクに好適な、
微小粒子径の顔料分散液を短時間に効率的に製造するこ
とができる顔料分散液製造方法を提供することにある。
媒体と分散剤とからなる混合部または、顔料と液媒体と
からなる混合部(この場合は、分散剤を後で添加する)
を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下で保
持することにより、その後の分散処理時間を著しく短縮
することができることを見いだして本発明を完成するに
至った。
合物を減圧環境下、好ましくは6.65kPa以下の環
境下で攪拌しながら1分間以上保持することで、顔料2
次粒子内部の空隙の空気が引き出され(上記空気が引き
出されることは、混合物からの泡の発生で確認できる。
また、この泡の発生が終了することで、上記引き出しが
終了したことが判る)、その後該混合物を常圧以上の環
境下に、好ましくは1分間以上保持することにより、空
気が引き出された顔料2次粒子内部の空隙に液媒体、ま
たは液媒体と分散剤とが完全に浸透し、顔料2次粒子内
部の1次粒子表面の「濡れ」が充分に行われるため、分
散機による分散処理で「微細化」と、「再凝集防止」の
過程が極めて円滑に進行し、そのため短時間の分散処理
で微小粒子径の顔料分散液を作製することができるもの
と考えられる。
造方法は、少なくとも顔料と液媒体と分散剤とからなる
混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境
下に保持し、しかる後に分散処理を行うことを特徴とす
る。
少なくとも顔料と液媒体とからなる混合物を減圧環境下
に保持した後、常圧以上の圧力環境下に保持中及び/又
は保持後、該混合液に分散剤を加えて分散処理すること
を特徴とする。
請求項1または2において、混合物を減圧環境下に保持
している間に、該混合物を攪拌することを特徴とする。
請求項1,2または3において、減圧環境下の圧力が
6.65kPa(50mmHg)以下であることを特徴
とする。
請求項1,2,3または4において、減圧環境下に保持
する時間が1分間以上であることを特徴とする。
請求項1〜5のいずれかにおいて、減圧環境下での保持
を、混合物からの泡の発生が止まるまで継続することを
特徴とする。
請求項1〜6のいずれかにおいて、常圧以上の圧力環境
下に保持する時間が1分間以上であることを特徴とす
る。
請求項1〜7のいずれかにおいて、分散処理を高圧ホモ
ジナイザー、サンドミル、パールミル、ダイノーミルの
いずれかで行うことを特徴とする。
請求項1〜8のいずれかにおいて、液媒体が水性媒体で
あることを特徴とする。
は、請求項1〜9のいずれかにおいて、顔料が有機顔料
であることを特徴とする。
は、請求項1〜10のいずれかにおいて、分散剤が界面
活性剤であることを特徴とする。
は、請求項1〜11のいずれかにおいて、顔料として少
なくともカーボンブラックを含むことを特徴とする。
は、請求項1〜12のいずれかにおいて、顔料として少
なくともピグメントレッド122を含むことを特徴とす
る。
は、請求項1〜13のいずれかにおいて、顔料として少
なくともピグメントブルー15:3を含むことを特徴と
するものである。
は、請求項1〜14のいずれかにおいて、顔料として少
なくともピグメントイエロー138を含むことを特徴と
するものである。
は、請求項1〜15のいずれかにおいて、顔料分散液中
の顔料の平均粒子径が200nm以下であることを特徴
とするものである。
〜16のいずれかに記載の顔料分散液の製造方法で製造
されたことを特徴とする。
る。本発明の顔料分散液および該分散液の製造方法に使
用される顔料は、特に限定されるものではないが、例示
すれば以下のとおりである。黒色用としてはファーネス
ブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャ
ンネルブラック等のカーボンブラック類、または銅、
鉄、酸化チタン等の金属類、アルトニトロアニリンブラ
ック等の有機顔料が挙げられる。
ー138、ピグメントレッド122、ピグメントブルー
15:3、トルイジンレッド、パーマネントカーミンF
B、ファストイエロAAA、ジスアゾオレンジPMP、
レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、フタロシ
アンニンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサンバイ
オレット、ビクトリアピュアブルー、アルカリブルート
ナー、ファーネスイエロー10G、ジスアゾエローAA
MX、ジスアゾエローAAOT、ジスアゾエローAAO
A、黄色酸化鉄、ジスアゾエローHR、オルトニトリロ
アニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、バルカ
ンオレンジ、トルイジンレッド、塩素化パラレッド、ブ
リリアンファーストスカーレット、ナフトールレッド2
3、ピラゾンレッド、バリウムレッド2B、カルシウム
レッド2B、ストロンチウムレッド2B、マンガンレッ
ド2B、バリウムリソームレッド、ピグメントスカーレ
ッド3Bレーキ、レーキボルドー10B、アンソシン3
Bレーキ、アンソシン5Bレーキ、ローダミン6Gレー
キ、エオシンレーキ、べんがら、ファフトールレッドF
GR、ローダミンBレーキ、メチルバイオレッドレー
キ、ジオキサジンバイオレッド、ベーシックブルー5B
レーキ、ベーシックブルー6Gレーキ、ファストスカイ
ブルー、アルカリブルーRトナー、ピーコックブルーレ
ーキ、紺青、群青、レフレックスブルー2G、レフレッ
クスブルーR、ブリリアントグリーンレーキ、ダイアモ
ンドグリーンチオフラビンレーキ、フタロシアンニング
リーンG、グリーンゴールド、フタロシアニングリーン
Y、酸化鉄粉、さびこ、亜鉛華、酸化チタン、炭酸カル
シウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナ、アルミナホ
ワイト、アルミニウム粉、ブロンズ粉、昼光蛍光顔料、
パール顔料、ナフトールカーミンFB、ナフトールレッ
ドM、パーマネントカーミンFB、ファストエロG、ジ
スアゾエローAAA、ジオキサンバイオレッド、アルカ
リブルーGトナー等、その他顔料表面を樹脂等で処理し
たグラフトカーボン等の加工顔料等が使用できる。これ
らは、場合によっ2種類以上を混合して用いることもで
きる。
耐光性の点で黒色用としてはカーボンブラックが、イエ
ロー用としてはピグメントイエロー138が、マゼンタ
用としてはピグメントレッド122が、シアン用として
はピグメントブルー15:3が、それぞれ好ましく使用
できる。また、顔料分散液中の顔料濃度は5〜30重量
%が好ましく、これにより分散効率が向上する。
性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオ
ン性界面活性剤、高分子系界面活性剤、高分子重合物な
どを使用することができる。
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等
が、カチオン性界面活性剤としては塩化アルキルトリメ
チルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウ
ム等が、両性界面活性剤としてはアルキルジメチルアミ
ノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、
アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリ
ウムベタイン等が、それぞれ使用できる。
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン、ポリオキ
シプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル等が使用できる。
分子量ポリウレタン、ポリエステル系などが、高分子重
合物としては、顔料に対して親和性のある官能基(例え
ばカルボニル基、アミノ基など)を持つものが、それぞ
れ使用できる。
ることもできる。その例としては、セルロース樹脂、ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、ビニル樹脂等が挙げられ
る。これらの水溶性樹脂は、顔料を被記録剤に固着させ
るための固着剤としても添加できる。
び分散安定性の点で、界面活性剤が好ましく使用でき
る。
ずれを用いることもできるが、コストおよび環境安全性
の点で水性媒体が好ましい。この水性媒体とは、水単独
または、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒のことであ
り、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではな
く、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好まし
い。
しては、例えば以下に列挙するものがある。すなわち、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール等の、炭素数1〜4のアルキルアルコール類;
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類;アセトン、ジアセトンアルコール等の、ケトンま
たはケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘ
キサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリ
コール、ジエチレングリコール等の、アルキレン基が2
〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリ
セリン、エチレングリコールモノメチル(またはエチ
ル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(またはエ
チル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル
(またはエチル)エーテル等の、多価アルコールの低級
アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等が挙げられる。
エチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレン
グリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
料と液媒体と分散剤とからなる混合物を減圧環境下に保
持する装置(減圧下保持装置)としては、特別な構造の
ものを準備する必要はなく、通常の真空釜、真空乳化装
置や、少量の場合には真空デシケータ、減圧蒸留用のガ
ラスフラスコ等が使用できる。真空釜や真空デシケータ
を使用する際には、上記混合物を一旦、大気開放型の容
器に入れ、この容器を上記減圧下保持装置に入れて、外
部の真空ポンプ等により上記減圧下保持装置内を減圧す
れば良い。
フラスコを使用する場合には、上記混合物をそのまま直
接、このガラスフラスコに入れ、真空ポンプ等で減圧す
れば良い。なお、減圧環境下での上記混合物の突沸を防
止するとともに、顔料2次粒子内部の空気の引き出しを
円滑に行う目的で、減圧環境下に保持された混合物を攪
拌するのが好ましい。
シケータの場合では、上記混合物が入った容器と適当な
攪拌装置とを一緒に、これら真空釜や真空デシケータに
入れ、攪拌しながら減圧環境下に保持すれば良い。ま
た、減圧蒸留用のガラスフラスコや小型の真空デシケー
タの場合は、上記混合物にマグネット攪拌子を入れてお
けば、マグネチックスターラ等により、外部からの操作
で攪拌を行うことができる。さらに真空乳化装置などで
は、あかじめ装置内に液体攪拌機構が配備されているの
で、これをそのまま使用することで上記混合物の攪拌を
行うことができる。また、真空釜や真空デシケータに
は、上記混合物からの泡の発生状況が確認できるよう
に、減圧に耐えるガラス窓等を設けることが望ましい。
上の圧力環境に保持することにより空気が引き出され、
減圧状態になっている顔料2次粒子内部の空隙に上記空
気に替わって液媒体または、液媒体と分散剤とが押し込
まれ、顔料1次粒子表面がほぼ完全に「濡れる」ことに
なる。この場合、上記混合物を単に常圧下に保持しても
良いが、上記混合物を加圧釜等の加圧器に入れ、常圧よ
り高い圧力の環境下にこの混合物を保持するのがより好
ましい。
れる公知の分散機ならどのようなものでも使用でき、例
えばボールミル、ロールミル、サンドミル、アトライタ
ー、パールミル、ダイノーミル、高圧ホモジナイザー、
超音波分散機、アジテーターミル、グレンミル、コボル
ミル等が挙げられる。これらの中では、高圧ホモジナイ
ザー、サンドミル、パールミル、ダイノーミルが分散効
率の点で好ましく用いられる。
体的に説明する。なお、以下に示す「部」「%」はいず
れも重量基準のものである。 〔実施例1〕 <混合物(A)> ・ピグメントレッド122 24部 (クラリアント社製:トナーマゼンタE02) ・POE(n=40)ノニルフェニルエーテルの10%水溶液 120部 (界面活性剤系分散剤) ・イオン交換水 16部
(A)と、テフロン(登録商標)被覆攪拌子を入れた。
このビーカーを、内寸法260mm×180mm×26
0mmの圧力計付きで、強化アクリル樹脂板製の小型卓
上真空デシケータに入れ、この真空デシケータの底面下
に強力マグネチックスターラを設置した。このスターラ
をONにして混合物(A)を緩く攪拌しながら、外部に
設けた真空ポンプで上記デシケータ内を徐々に減圧し、
最終的には1330Paまで減圧した。この減圧下で混
合物(A)を10分間攪拌し続けたところ、泡の発生が
終了した。
常圧に戻した。その後、混合物(A)が入ったビーカー
を真空デシケータから取り出し、常圧下で10分間攪拌
を行った。ついで、上記減圧処理ずみの混合物(A)を
サンドミル(株式会社 カンペハピオ製のバッチ式卓上
サンドミル)にて、直径0.3mmのジルコニアボール
を使用して6時間分散処理を行ったところ、平均粒子径
121.8nmの顔料分散液(A)が得られた。上記平
均粒子径の測定では、日機装株式会社製のマイクロトラ
ックUPA150を使用した。
(A)を減圧環境下に保持しないことを除けばすべて実
施例1と同様にして顔料分散液(B)を得た。この顔料
分散液(B)の平均粒子径は148.4nmであった。
物(B)を使用する以外はすべて実施例1と同様にして
顔料分散液(C)を得た。この顔料分散液(C)の平均
粒子径は89.9nmであった。
(B)を減圧環境下に保持しないことを除けばすべて実
施例2と同様にして顔料分散液(D)を得た。この顔料
分散液(D)の平均粒子径は116.0nmであった。
の混合物(C)を使用し、実施例1と同じ方法で減圧環
境下に保持した後、常圧下で下記の分散剤水溶液(A)
を加え、30分間攪拌した。 <分散剤水溶液(A)> ・POE(n=12)モノスチリルフェニルエーテル 20部 ・イオン交換水 40部
を3時間分散処理し、顔料分散液(E)を得た。この顔
料分散液(E)の平均粒子径は117.9nmであっ
た。
(C)を減圧環境下に保持しないことを除けばすべて実
施例3と同様にして顔料分散液(F)を得た。この顔料
分散液(F)の平均粒子径は148.9nmであった。
係る顔料分散液製造方法では、少なくとも顔料と液媒体
と分散剤とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、
常圧以上の圧力環境下に保持し、しかる後に分散処理を
行う(請求項1)か、または、少なくとも顔料と液媒体
とからなる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上
の圧力環境下に保持中及び/又は保持後、該混合液に分
散剤を加えて分散処理を行う(請求項2)ことにより、
顔料分散液を効率良く調製することができる。そして本
発明によれば、特に、インクジェット記録用インクに好
適な、微小粒子径の顔料分散液を短時間に効率的に製造
することができる。
剤を所定のものに特定する(請求項9〜16)ことによ
り、インクジェット記録用インクに好適な、微小粒子径
の顔料分散液を提供することができる(請求項17)。
Claims (17)
- 【請求項1】 少なくとも顔料と液媒体と分散剤とから
なる混合物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力
環境下に保持し、しかる後に分散処理を行うことを特徴
とする顔料分散液の製造方法。 - 【請求項2】 少なくとも顔料と液媒体とからなる混合
物を減圧環境下に保持した後、常圧以上の圧力環境下に
保持中及び/又は保持後、該混合液に分散剤を加えて分
散処理することを特徴とする顔料分散液の製造方法。 - 【請求項3】 混合物を減圧環境下に保持している間
に、該混合物を攪拌することを特徴とする請求項1また
は2に記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項4】 減圧環境下の圧力が6.65kPa以下
であることを特徴とする請求項1,2または3に記載の
顔料分散液の製造方法。 - 【請求項5】 減圧環境下に保持する時間が1分間以上
であることを特徴とする請求項1,2,3または4に記
載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項6】 減圧環境下での保持を、混合物からの泡
の発生が止まるまで継続することを特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項7】 常圧以上の圧力環境下に保持する時間が
1分間以上であることを特徴とする請求項1〜6のいず
れかに記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項8】 分散処理を高圧ホモジナイザー、サンド
ミル、パールミル、ダイノーミルのいずれかで行うこと
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の顔料分散
液の製造方法。 - 【請求項9】 液媒体が水性媒体であることを特徴とす
る請求項1〜8のいずれかに記載の顔料分散液の製造方
法。 - 【請求項10】 顔料が有機顔料であることを特徴とす
る請求項1〜9のいずれかに記載の顔料分散液の製造方
法。 - 【請求項11】 分散剤が界面活性剤であることを特徴
とする請求項1〜10のいずれかに記載の顔料分散液の
製造方法。 - 【請求項12】 顔料として少なくともカーボンブラッ
クを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに
記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項13】 顔料として少なくともピグメントレッ
ド122を含むことを特徴とする請求項1〜12のいず
れかに記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項14】 顔料として少なくともピグメントブル
ー15:3を含むことを特徴とする請求項1〜13のい
ずれかに記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項15】 顔料として少なくともピグメントイエ
ロー138を含むことを特徴とする請求項1〜14のい
ずれかに記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項16】 顔料分散液中の顔料の平均粒子径が2
00nm以下であることを特徴とする請求項1〜15の
いずれかに記載の顔料分散液の製造方法。 - 【請求項17】 請求項9〜16のいずれかに記載の顔
料分散液の製造方法で製造されたことを特徴とする顔料
分散液。
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