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JP2000178486A - インクジェット用分散染料インク - Google Patents

インクジェット用分散染料インク

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Publication number
JP2000178486A
JP2000178486A JP35642498A JP35642498A JP2000178486A JP 2000178486 A JP2000178486 A JP 2000178486A JP 35642498 A JP35642498 A JP 35642498A JP 35642498 A JP35642498 A JP 35642498A JP 2000178486 A JP2000178486 A JP 2000178486A
Authority
JP
Japan
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disperse dye
weight
ink
parts
disperse
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP35642498A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukie Kawatsu
幸恵 川津
Shigeo Aoyama
青山  茂夫
Shoji Nishihara
昭二 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノズル目詰まりが無く、保存安定性が良好で、
また、捺染品質にも優れるインクジェット用分散染料イ
ンクを提供する。 【解決手段】 インクジェット用分散染料インクにおい
て、分散染料、親水性部分に重合度30以上80以下のポリ
エチレンオキサイドを含み疎水性部分がアルキルフェニ
ル基である両親媒性化合物、スチレン・アクリル酸塩共
重合体、および水性溶媒を含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
分散染料インクに関する。さらに詳しくは、特定の2種
類の分散剤を組みあわせて使用するインクジェット用分
散染料インクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットによる無製版印刷
を行なう方式が提案され、布の捺染にもインクジェット
方式による捺染方法が用いられている。従来のスクリー
ン印刷等を用いる捺染方法と比較して、インクジェット
方式による捺染方法は無製版という以外にも省資源、省
エネルギー、高精細表現が容易等、様々な利点がある。
ポリエステル繊維等の疎水性繊維布は、水に不溶の分散
染料により染色される。従って、これらの布をインクジ
ェット方式により捺染するためには、水に不溶の分散染
料を水中に微粒子化して分散し、安定なインクジェット
用分散染料インクを得る必要がある。
【0003】従来から分散染料を水系溶媒中に分散させ
る技術は知られている。分散染料の水系分散のための代
表的な分散剤としては、例えば、ナフタレンスルホンの
酸のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩等が挙げ
られる。いずれも既存の染色法において工業的に行われ
ている分散法に利用されるものである。しかし、これら
はインクジェットに用いる微粒子分散体を効率よく安定
に得ることはできない。従来の捺染法では、そのような
レベルの微粒子は必要とされていなかった。
【0004】インクジェット用分散染料インクに用いら
れる分散剤として、例えば特開平9-71742には、エチレ
ンオキサイドを有する特定構造の硫酸塩が、また、分散
染料ではないが、特開平4-7372には、水に難溶な顔料の
分散剤として特定の構造式を有するポリオキシアルキル
フェニル硫酸塩が開示されている。さらに、特開平8-14
3802には、分散染料インクに弱い界面活性能を有するポ
リエチレンオキサイドを含む水溶性有機溶剤が用いられ
ている。しかし分散染料が分散しているインクの場合、
これらに用いられている物質のエチレンオキサイドの重
合度は、どれも20以下であり、これらの物質が分散染料
表面に吸着した場合のポリエチレンオキサイドに起因す
る立体反発力は十分ではなく、分散染料の分散安定性へ
の寄与は小さいと考えられる。そのため、これらの物質
を用いても分散染料の分散は不十分であり、ノズル目詰
まりや分散安定性を解決するにはいたらなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノズ
ル目詰まりが無く、保存安定性が良好で、また、捺染品
質にも優れるインクジェット用分散染料インクを提供す
る事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
用分散染料インクは、分散染料、親水性部分に重合度30
以上80以下のポリエチレンオキサイドを含み疎水性部分
がアルキルフェニル基である両親媒性化合物、スチレン
・アクリル酸塩共重合体、および水性溶媒を含むことを
特徴とする分散染料インクである。
【0007】本発明は、親水性部分に重合度30以上80以
下のポリエチレンオキサイドを含み疎水性部分がアルキ
ルフェニル基である両親媒性化合物とスチレン・アクリ
ル酸塩共重合体の2種類の分散剤を含むことを特徴とす
る分散染料インクである。両親媒性化合物のみでも、ス
チレン・アクリル酸塩共重合体のみでも、分散染料の安
定な分散体は得られない。また、本発明の両親性化合物
に含まれるポリエチレンオキサイドの重合度は30以上80
以下でなければ、本発明の効果は得られない。我々の見
出したところによれば、分散染料は、染料粒子表面に官
能基がないために、分散染料を分散させるには染料粒子
表面と両親媒性化合物、スチレン・アクリル酸塩共重合
体が持つ疎水基との相互作用が重要となってくる。本発
明の両親媒性化合物、スチレン・アクリル酸塩共重合体
は、分散染料粒子と相互作用のある疎水性部分によって
吸着して、分散染料粒子の凝集力を弱め、染料粒子の分
散安定性の高いインクにすることができる。従って微粒
子分散染料粒子を低粘度で均一に分散させることが可能
になり、印字品質、インクの保存性に優れ、印字ヘッド
でノズル目詰まりを起こすことのない分散染料インクを
提供することができる。
【0008】本発明の両親媒性化合物、スチレン・アク
リル酸塩共重合体が上述の効果を示すメカニズムは定か
ではないが、分散染料において一般的な溶媒である水あ
るいは水と有機溶媒の混合溶媒からなる水性溶媒中で、
分散染料粒子表面に本発明の両親媒性化合物中およびス
チレン・アクリル酸塩共重合体の疎水性部分が強く吸着
した状態になり、両親媒性化合物中の親水性部分である
ポリエチレンオキサイドに起因する立体反発力およびス
チレン・アクリル酸塩共重合体のアクリル酸塩ユニット
に起因する静電反発力の2種類の反発力によって、分散
染料同士の凝集力を低下させているのではないかと推測
される。この2種類の反発力が存在する事が重要と考え
られる。ポリエチレンオキサイドに起因する立体反発力
のみ、アクリル酸塩ユニットに起因する静電反発力のみ
では同様の効果は得られない。またスチレン・アクリル
酸塩共重合体は、スチレンユニットが分散染料表面に強
く吸着した状態になり、アクリル酸塩ユニットに起因す
る静電反発力によって、分散染料同士の凝集力を低下さ
せる効果がある。
【0009】本発明の両親媒性化合物は、親水性部分に
ポリエチレンオキサイドを含み、このポリエチレンオキ
サイドの重合度が30〜80の範囲にあることが必要であ
る。重合度30以上であると立体反発力により、分散染料
同士の凝集力を増加させないようにできる。また重合度
が80以下であると水への溶解性が高くなりすぎることを
防ぎ、溶液中でフリーに存在する両親媒性化合物の割合
を低くすることができる。
【0010】また、本発明の両親媒性化合物は、疎水性
部分のアルキルフェニルエーテルのアルキル基の炭素数
が、5〜15であるのが好ましい。これは疎水性が弱くな
って、分散染料粒子表面への吸着性が低くならないよう
にし、また水への溶解性が低くなりすぎて、粘度が増加
しないようにするためである。
【0011】一般的に殆どの分散染料は芳香環を含んで
いるので、本発明の両親媒性化合物のアルキルフェニル
エーテルの芳香環と染料中に存在する芳香環あるいは複
素環との相互作用により、該両親媒性化合物は分散染料
粒子に強固に吸着して、効果的に分散染料同士の凝集力
を低下させると考えられる。
【0012】本発明の両親媒性化合物は、上記の特徴を
有すればどのようなものでもいいが、代表的な構造を
(化1)に示す。
【0013】
【化1】
【0014】(化1)中、Rは炭素数5〜15のアルキル
基を表し、nは30〜80の整数を表す。本発明のスチレン
・アクリル酸塩共重合体のアクリル酸塩は、例えばナト
リウム等の金属塩やアンモニウム塩などでよい。
【0015】本発明のスチレン・アクリル酸塩共重合体
は、スチレン、アクリル酸塩が主成分であれば、該スチ
レン・アクリル酸塩共重合体中に第3成分が存在して
も、本発明の効果には影響を与えない。例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、αーメチルスチレン、t−ブチ
ルスチレン、4−ビニルピリジンなどである。
【0016】本発明のスチレン・アクリル酸塩共重合体
の分子量は、5000≦m≦30000の範囲であることがより好
ましい。これは静電反発力により、分散染料同士の凝集
力を低下させ、一方で複数の分散染料粒子に吸着して凝
集した粗大粒子を形成しないようにするためである。
【0017】本発明のスチレン・アクリル酸塩共重合体
と前記両親媒性化合物の添加量の和は、全インク組成物
に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%であ
る。この範囲内にしておけば、分散染料インクの粘度を
低下させ、分散染料粒子の分散性と分散安定性を高める
ことができる。
【0018】本発明では水性溶媒として、水あるいは水
と、湿潤やノズル目詰まり防止などを目的とした化合物
との混合溶媒が用いられる。前記化合物としては、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリ
セリン、トリエチレングリコール、トリプロピレングリ
コール、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコー
ル、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、N
−メチルー2ーピロリドン、2ーピロリドン、γーブチ
ロラクトン、1、3ージメチルー2ーイミダゾリジノ
ン、スルフォラン、トリメチロールプロパン、ネオペン
チルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコ
ールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル、βージヒドロキシエチルウレア、
ウレア、アセトニルアセトンン、ペンタエリスリトー
ル、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチ
レングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、
トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレ
ングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテー
ト、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテー
ト、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、シクロヘキサノール、、1ーブタノール、2、5ー
ヘキサンジオール,エタノール、n−プロパノール、2
−プロパノール、1ーメトキシー2ープロパノール、フ
ルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、1、2ーブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル,1,3−ブタンジオール,2,4−ペンタンジオー
ル,1,5−ペンタンジオール,2−メチル−2,4−ペ
ンタンジオール,1,2−シクロヘキサンジオール,
1,4−シクロヘキサンジオール,トリメチロールエタ
ン,トリメチロールプロパン,1、2、4ーブタントリ
オール,1,2,6−ヘキサントリオール,1、2、5
ーペンタントリオール、3ーメチルー1、5ーペンタン
ジオール、3ーヘキセンー2、5ージオール、アセト
ン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、酢酸エチル、プロピレンカーボネート、ジメチル
スルホキシド、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0019】また本発明の分散染料インクは、アセチレ
ニックグリコールを添加することにより、インクの泡立
ちを抑制することができる 分散染料インクは、少なくとも分散染料、親水性部分に
ポリエチレンオキサイドを含み疎水性部分がアルキルフ
ェニル基である両親媒性化合物、スチレン・アクリル酸
塩共重合体、および水性溶媒を含む混合液を分散し、必
要に応じて各種添加剤を加えて、インク化を行う。ま
た、分散染料濃度の高い分散体をまず作製し、これに溶
媒、各種添加剤などを加えて希釈し、インク化して使用
する事も可能である。
【0020】本発明の分散染料は、シアン、マゼンタ、
イエロー、レッド、グリーン、ブルー、バイオレット、
オレンジなどの従来公知の分散染料が何ら区別すること
なく用いられる。
【0021】グリーン分散染料としては、例えばC.I.Di
sperse Green 6:1、C.I.Disperse Green 9が挙げられ
る。
【0022】ブルー分散染料としては、例えばC.I.Disp
erse Blue 56、C.I.Disperse Blue60、C.I.Disperse Bl
ue 73、C.I.Disperse Blue 87、C.I.Disperse Blue 11
3、C.I.DisperseBlue 128、C.I.Disperse Blue 143、C.
I.Disperse Blue 165等が挙げられる。
【0023】バイオレット分散染料としては、例えばC.
I.Disperse Violet 33等が挙げられる。
【0024】レッド分散染料としては、例えばC.I.Disp
erse Red 54、C.I.Disperse Red 72、C.I. Disperse Re
d 86、C.I.Disperse Red 92、C.I.Disperse Red 111、
C.I.Disperse Red 126、C.I.Disperse Red 135、C.I.Di
sperse Red 145、C.I.Disperse Red 164、C.I.Disperse
Red 181、C.I.Disperse Red 221、C.I.Disperse Red34
8等が挙げられる。
【0025】オレンジ分散染料としては、例えばC.I.Di
sperse Orenge 13、C.I.Disperse Orenge 29、C.I.Di
sperse Orenge 49、C.I.Disperse Orenge 66、C.I.Disp
erseOrenge 119等が挙げられる。
【0026】イエロー分散染料としては、例えばC.I.Di
sperse Yellow 5、C.I.Disperse Yellow 42、C.I.Dispe
rse Yellow 54、C.I.Disperse Yellow 79、C.I.Dispers
e Yellow 83、C.I.Disperse Yellow 99、C.I.Disperse
Yellow 119、C.I.Disperse Yellow 126、C.I.Disperse
Yellow 160、C.I.Disperse Yellow 198、C.I.Disperse
Yellow 224等が挙げられる。
【0027】本発明で使用する分散染料はこれらに限定
されるものでなく、また新規に合成されたものでもよ
い。またこれら分散染料を複数混合しても用いられる。
分散染料は乾燥状態または湿潤状態のどちらの形態でも
使用可能である。
【0028】また、本発明の分散染料インク中での分散
染料粒径は100nm以下10nm以上が好ましい。100nm以下の
微粒子を用い、分散安定性が確保されると粗大粒子の形
成が防止され、捺染時に分散染料の粗大粒子が原因で生
じるスペック(布上に現れる小さな斑点)、タール化
(タール状の染料の二次凝集物の繊維への付着)等を防
止する事ができる。また10nm以上にすれば、単位体積中
の粒子数の増大により粘度が上昇し、分散安定性が阻害
されることを防ぐことができる。
【0029】本発明の分散染料の使用量は、全インク組
成物に対して0.1〜20重量%が好ましく、より好ましい
範囲は1.0〜10重量%である。この範囲内にしておけ
ば、インクとしての色調および光学濃度を満足し、ま
た、分散染料の粘度および分散安定性を満足させること
ができる。
【0030】本発明で得られた分散染料インクの表面張
力は、20〜70dyne/cmの表面張力が好ましい。また、25
℃における粘度は10cp以下が好ましい。さらに好まし
い範囲は5cp以下である。上記の表面張力および粘度
を有することにより、本発明で得られた分散染料インク
はインクジェットプリンタによる安定な印字が可能とな
る。
【0031】本発明の微粒子分散染料インクを製造する
分散機としては、一般に使用される分散機なら如何なる
ものでもよいが、例えば、ロールミル、ボールミル、遠
心ミル、遊星ボールミル等の容器駆動媒体ミル、サンド
ミル等の高速回転ミルあるいは攪拌槽型ミル等の媒体攪
拌ミルが挙げられる。具体的な微粒子分散染料インクの
製造方法としては、0.01〜1.0mmの粒子径のセラミッ
クビーズを用いて遊星ボールミルあるいはサンドミルで
インクを分散する方法がある。この場合に、遊星ボール
ミルでは加速度5〜50G、サンドミルではセラミックビ
ーズの充填率50〜90%で周速5〜20m/sで行うと好まし
い。
【0032】本発明ではまた、印字ヘッドの目詰まり防
止剤、インクの消泡剤、乾燥防止剤、殺菌剤、保湿剤、
pH調整剤、印字への耐水性付与剤などのインクジェッ
トプリンタ用インクで従来から用いられている各種添加
剤を併用することが可能である。
【0033】本発明のインクジェット用分散染料インク
はポリエステル等の疎水性繊維布上に捺染される。イン
クジェットプリンターはコンティニアスタイプ、オンデ
マンドタイプ(ピエゾ方式、サーマル方式)の種々のタ
イプのプリンターから必要に応じて選択できる。
【0034】捺染する布は必要に応じて、捺染前に捺染
糊等により前処理を行なっても良い。また、捺染した布
は加熱することにより発色を行ない、その後必要に応じ
て、還元洗浄等の後処理を行なっても良い。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、具体的な実施例をあげて本
発明をさらに詳細に説明する。
【0036】
【実施例】 (実施例1) 分散染料(C.I.ディスパースブルー 60) 10重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール400)(エチレンオキサイドの重合度: 40) 4重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル62) 1重量部 アセチレニックグリコール 1重量部 イオン交換水 84重量部 上記の組成物を遊星ボールミルで30時間粉砕後、分散し
て分散液Aを得た。
【0037】 分散液A 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0038】 (実施例2) 分散染料(C.I.ディスパースレッド 73) 13重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール700)(エチレンオキサイドの重合度: 70) 6重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル62) 1重量部 アセチレニックグリコール 0.5重量部 イオン交換水 79.5重量部 上記の組成物を遊星ボールミルで30時間粉砕後、分散し
て分散液Bを得た。
【0039】 分散液B 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 1.5ペンタンジオール 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0040】 (実施例3) 分散染料(C.I.ディスパースイエロー 64) 10重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール700)(エチレンオキサイドの重合度: 70) 10重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル62) 2重量部 アセチレニックグリコール 1.5重量部 イオン交換水 76.5重量部 上記組成物を遊星ボールミルで30時間粉砕後、分散して
分散液Cを得た。
【0041】 分散液C 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0042】 (実施例4) 分散染料(C.I.ディスパースオレンジ 29) 10重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール400)(エチレンオキサイドの重合度: 40) 4重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル61J) 1重量部 アセチレニックグリコール 1.5重量部 イオン交換水 83.5重量部 上記組成物を遊星ボールミルで30時間分散して分散液D
を得た。
【0043】 分散液D 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0044】 (実施例5) 分散染料(C.I.ディスパーバイオレット 26) 10重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 オクタポール400)(エチレンオキサイドの重合度 :40) 4重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル61J) 1重量部 アセチレニックグリコール 1.5重量部 イオン交換水 83.5重量部 上記組成物を遊星ボールミルで30時間分散して分散液E
を得た。
【0045】 分散液E 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0046】 (比較例1) 分散染料(C.I.ディスパースレッド 73) 10重量部 ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物(花王製、デモールN) 10重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール700)(エチレンオキサイドの重合度: 70) 2重量部 アセチレニックグリコール 0.9重量部 イオン交換水 77.1重量部 上記の組成物を遊星ボールミルで30時間粉砕後、分散し
て分散液Fを得た。
【0047】 分散液F 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0048】 (比較例2) 分散染料(C.I.ディスパースブルー 60) 13重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール700)(エチレンオキサイドの重合度: 70) 7重量部 アセチレニックグリコール 0.5重量部 イオン交換水 79.5重量部 上記の組成物を遊星ボールミルで30時間粉砕後、分散し
て分散液Gを得た。
【0049】 分散液G 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 1.5ペンタンジオール 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0050】 (比較例3) 分散染料(C.I.ディスパースイエロー 64) 10重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル62) 10重量部 アセチレニックグリコール 1.5重量部 イオン交換水 78.5重量部 上記の組成物を遊星ボールミルで30時間粉砕後、分散し
て分散液Hを得た。
【0051】 分散液H 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0052】 (比較例4) 分散染料(C.I.ディスパースオレンジ 29) 10重量部 両親媒性化合物(三洋化成製 ノニポール100)(エチレンオキサイドの重合度: 10) 4重量部 スチレン・アクリル酸塩共重合体(ジョンソンポリマー製、ジョンクリル61J) 1重量部 アセチレニックグリコール 1.5重量部 イオン交換水 83.5重量部 上記組成物を遊星ボールミルで30時間分散して分散液I
を得た。
【0053】 分散液I 50重量部 ジエチレングリコール 5重量部 ポリエチレングリコール(分子量 200) 10重量部 イオン交換水 35重量部 上記組成で混合後、インクジェット用分散染料インクを
作製した。
【0054】(粒径、粘度)分散染料の粒径は遠心沈降
式粒度分布計(島津製作所製、SA-CP4)で、分散染料イ
ンクの粘度は粘度計(東機産業製、R100型)を用いて25
℃で測定した。
【0055】(ノズル目詰まりテスト)ノズル目詰まり
は、インクジェットプリンター(エプソン製、MJ-510
C)を使用し、一定量の文字を印字後、キャッピングし
ない状態で50℃、7日間放置した後ノズル目詰まり回復
のためのクリーニング走査を行ない、何回の走査回数で
正常な印字が可能かどうか判断した。
【0056】 (保存安定性テスト)各実施例、比較例で得られたイン
クを60℃で2週間の保存安定性試験を行ない、保存安定
性試験の前後で、粘度、粒径の変化を評価した。
【0057】 評価ランク 保存安定性試験の前後で、粘度、粒径の変化が±10%以内:○ ±15%以内:△ ±20%以上:× (捺染プリントテスト)各実施例、比較例で得られたイ
ンクを用い、インクジェットプリンター(エプソン製、
MJ-510C)により、A4サイズのポリエステル布に捺染を
おこなった。捺染後、180℃で8分間スチーム中で加熱
し、常法の洗浄処理を行なって、捺染物を得た。得られ
た捺染物の均染性を目視判定して、評価した。
【0058】 評価ランク 〇:印字部の発色ムラ(スペック、タール化等)がなく、鮮明。 △:印字部の発色ムラがあり、よれ、かすれが発生している。
【0059】 ×:印字部の発色ムラがあり、よれ、かすれが目立つ。濃度も薄 い 以下の評価結果を、表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1から明らかなように、本発明のインク
ジェット用分散染料インクは、分散染料粒子が微粒子化
されており、ノズル目詰まりが無く、保存安定性が良好
で、また、捺染品質に優れていることがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明のインクジェット用分散染料イン
クは、分散染料粒子が微粒子化されており、ノズル目詰
まりが無く、保存安定性が良好で、また、捺染品質に優
れていることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 昭二 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 4J039 AD03 AD09 AD10 AE07 AF07 BC07 BC09 BC12 BC13 BC20 BC31 BC36 BC50 BC55 BE08 BE12 BE22 CA06 EA41 EA42 EA44 FA03 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散染料、親水性部分に重合度30以上80
    以下のポリエチレンオキサイドを含み疎水性部分がアル
    キルフェニル基である両親媒性化合物、スチレン・アク
    リル酸塩共重合体、および水性溶媒を含むことを特徴と
    するインクジェット用分散染料インク。
  2. 【請求項2】 該両親媒性化合物のアルキルフェニル基
    のアルキル基の炭素数が5〜15であることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット用分散染料インク。
  3. 【請求項3】 該スチレン・アクリル酸塩共重合体の分
    子量が5000≦m≦30000の範囲であることを特徴とする請
    求項1記載のインクジェット用分散染料インク。
  4. 【請求項4】 該分散染料が粒子径100nm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット用分散
    染料インク。
  5. 【請求項5】 25℃において10cp以下の粘度を有する
    請求項1記載のインクジェット用分散染料インク。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009503240A (ja) * 2005-08-04 2009-01-29 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー インクジェットインクセット
JP2018044025A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 日本化薬株式会社 インク及びインクジェット記録方法
JP2018044026A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 日本化薬株式会社 インク及びインクジェット記録方法
JP2018044027A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 日本化薬株式会社 インク及びインクジェット記録方法

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JP2018044025A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 日本化薬株式会社 インク及びインクジェット記録方法
JP2018044026A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 日本化薬株式会社 インク及びインクジェット記録方法
JP2018044027A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 日本化薬株式会社 インク及びインクジェット記録方法

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