JP2000220500A - エンジンのアイドル制御装置 - Google Patents
エンジンのアイドル制御装置Info
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Abstract
速機側の応答性の違いを考慮してエンジン出力の補正を
行い、ドライバの違和感を排除する。 【解決手段】 エンジンEの動力伝達経路PTに配置さ
れトルクコンバータ22を有する自動変速機18と、セ
レクタレバー26の操作位置を検出するインヒビタスイ
ッチ27と、自動変速機の油温を検出するオイル温度セ
ンサ29と、タービン回転数Ntを検出するタービン回
転数センサ28と、エンジンの出力を調整するISCバ
ルブ9と、セレクタレバー26が中立レンジと走行レン
ジとの間で切り換えられると、油温Otに相関する状態
量が所定値以上の場合はシフトレンジの切り換えを検出
してから、所定値未満の場合はタービン回転数に変化が
生じたことを検出してから、それぞれレンジの切り換え
による負荷変動に対応したエンジン出力補正を行うコン
トロールユニット6を備える。
Description
付の自動変速機を結合したエンジンに装着されるアイド
ル制御装置、特に、変速レンジのシフト時の負荷変動に
対応してエンジンの回転数を変化させることができるよ
うにしたエンジンのアイドル制御装置に関する。
エンストを起こさない範囲で低く設定され、燃費の向上
を図るようにしており、その上で、エンジン負荷の変動
時のアイドル回転数の落ち込みや吹き上がり等の回転変
動を検出した際に、エンジン出力を増減操作して回転変
動を防止している。しかし、アイドル回転数の落ち込み
等の回転変動を検出して出力調整を行っても、追加した
調整量がエンジン回転数の落ち込みや回転変動に対して
有効に作用するトルクを発生するのは回転数の低下後よ
り所定時間の経過後であり、その応答性は機関形式や制
御手段固有の特性によって個々に異なり、この応答性の
バラツキによる制御性の低下が問題となっていた。
ンバータ付の自動変速機を装備した車両のアイドル回転
数制御においては、停車時のシフトレバーの切り換え位
置、例えば、P,R,N,D,3,2,L等の各レンジ
に応じてアイドル時の出力値をそれぞれ増減切り換える
制御が一般的に行われている。即ち、走行レンジである
D,R,3,2,L等の場合と停止レンジであるP,N
等の場合とで自動変速機側からエンジンに加わる負荷が
増減変化する。このため、シフトレンジに応じた負荷と
釣り合う出力を発生するようエンジン出力制御を行い、
アイドル回転数の過度の増減変動を防止するようにして
いる。
ンヒビタスイッチ信号を用い、停止レンジより走行レン
ジへの切り換えが検出された時に、そのシフトに伴い自
動変速機側の負荷が増変化するが、ISC(アイドルス
ピードコントロール)バルブにより吸入空気量の増大処
理を行い、出力アップを図り、目標アイドル回転数の低
下を防止する。あるいは、走行レンジより停止レンジへ
の切り換え時に、そのシフトに伴い自動変速機側の負荷
が減少するが、ISCバルブにより吸入空気量の減処理
を行い、出力ダウンを図り、目標アイドル回転数の急増
を抑えている。
機では、シフトレバーのシフト操作に対して実際にエン
ジンが受ける負荷の変動が生じるまでに時間的なずれが
生じる。例えば、Nレンジ(停止レンジ)からDレンジ
(走行レンジ)へのシフトアップ時には、自動変速機側
の負荷がエンジンに加わる前に、シフトレバーのシフト
操作の検出に応答してアイドル回転数調整手段が作動
し、エンジン回転数が高められ、いわゆる、空吹きが発
生し易い。また、DレンジからNレンジへのシフトダウ
ン時には、Dレンジでエンジンが受けている負荷が解除
されないうちにシフト操作の検出に応答して回転数調整
手段が作動し、エンジン回転数が落ちて、エンストを発
生する可能性がある。
操作後、所定の遅延時間経過後に所定のエンジン出力増
を図るようにしたり、あるいは、特公平6−65855
号公報に開示されるように、トルクコンバータのタービ
ン回転数変化により自動変速機側の負荷変動を検出し、
この後エンジンのアイドル回転数を補正するものがあ
る。
と走行レンジでの自動変速機側の負荷の違い分、エンジ
ン出力を変更するアイドル制御において、特に、極低温
時は自動変速機内のオイル(ATF)の粘性増大によ
り、ドライバに与える違和感が増大する状況がある。即
ち、自動変速機側の負荷がオイル粘性に比例するため、
極低温ではエンジン出力で補強すべき出力差が大きくな
り、大きめの補正を必要とする。更に、極低温では自動
変速機内部のクラッチ等の摩擦係合要素に連通する管路
抵抗が増大し、クラッチ等の作動にレスポンス遅れが大
きく生じ、切り換えタイミングがずれ易い。このよう
に、極低温では大きめのエンジン出力補正が必要であ
り、クラッチ等作動のレスポンス遅れ大きく、これらが
共に影響してエンジンの吹き上がりが生じ、ドライバに
違和感を与える。そこで、特公平6−65855号公報
に開示されるように、トルクコンバータのタービン回転
数変化により負荷変動を検出してからエンジンのアイド
ル回転数を補正して吹き上がりやエンストの防止を図
り、ドライバの違和感を低減させたものがある。
変化に応じてアイドル制御を開始した場合、自動変速機
の油温が低い領域では効果があるものの、油温が比較的
高い領域ではオイルの粘性が低く、応答性が高くなるた
め、タービン回転数が変化を生じてからエンジンの出力
変更制御を開始していたのでは、自動変速機側の負荷変
動に対してエンジン出力の補正が遅れ、エンストが生
じ、ドライバに違和感を与えてしまう問題がある。
変化に応じて自動変速機側の応答性の違いを考慮してエ
ンジン出力の補正を適正タイミングで行い、ドライバの
違和感を排除できるエンジンのアイドル制御装置を提供
することにある。
めに、請求項1の発明では、エンジン出力を車輪に伝達
する動力伝達経路に配置される自動変速機を備え、同自
動変速機が流体式トルクコンバータを有し、上記自動変
速機のシフトレンジを切り換えるセレクタレバーの操作
位置をレバー位置検出手段で検出し、油温検知手段によ
り上記自動変速機の油温に相関する状態量を検出又は推
定し、タービン回転数検出手段により上記トルクコンバ
ータのタービン回転数を検出し、上記エンジンの出力を
エンジン出力調整手段により調整し、制御手段を備え、
同制御手段は上記セレクタレバーの中立レンジと走行レ
ンジとの間での切り換えが行われる際に、上記油温に相
関する状態量が所定値以上の場合は上記レンジの切り換
えを検出してから、所定値未満の場合は上記タービン回
転数に変化が生じたことを検出してから、それぞれレン
ジの切り換えによる負荷変動に対応したエンジン出力補
正を行うよう上記エンジン出力調整手段の作動を制御す
るようにしている。
の場合はレンジの切り換えを検出してから、レンジの切
り換えによる負荷変動に対応したエンジンの出力補正を
行うので、自動変速機の応答性が高い油温領域ではエン
ジンの出力補正を早めることができるし、油温に相関す
る状態量が所定値未満の場合はタービン回転数に変化が
生じたことを検出してからレンジの切り換えによる負荷
変動に対応したエンジンの出力補正を遅らせることがで
きる。これにより、自動変速機の油温により粘性の違い
に起因して発生する自動変速機側の応答性の違いに合わ
せてエンジン出力補正のタイミングを適切に設定するこ
とができる。
たエンジンのアイドル制御装置1を示した。このアイド
ル制御装置1は、直列4気筒のエンジンEに装着され
る。エンジンEの出力は動力伝達経路PTを介して駆動
車輪21に接続される。動力伝達経路PTはエンジンE
の出力軸に連結されるトルクコンバータ22及び前後進
切り換え機構23及び図示しない自動変速機構を有した
自動変速機18、ペラシャフト19、ディファレンシャ
ル20及び駆動車輪Wを備え、この順に回転力が伝達さ
れる。
弁3を有し、スロットル弁3の回転軸301は吸気通路
2の外部でスロットルレバー4に連結される。スロット
ルレバー4はステップモータ5によって開閉駆動され、
ステップモータ5は後述のコントロールユニット6によ
り制御される。回転軸301の他端側にはスロットル弁
3の開度情報を吸入空気量情報として出力するスロット
ル開度センサ7が取付けられ、その検出信号はコントロ
ールユニット6に出力される。吸気通路2内のスロット
ル弁2を迂回して吸気バイパス路8が形成され、同路8
がISCバルブ9によって開閉制御される。ISCバル
ブ9はバネ901によって閉弁付勢され、アクチュエー
タとしてのステップモータ11によって一定量づつ開弁
作動でき、同モータは後述のコントロールユニット6に
接続されている。なお、符号12はファーストアイドル
エアバルブを示し、同バルブがアイドル時の暖機補正を
冷却水温に応じて自動的に行うように構成されている。
するステップモータ5及びISCバルブ9のポジション
(開度位置)を操作するステップモータ11とがエンジ
ンの出力を調整するエンジン出力調整手段を構成する。
なお、ISCバルブ9には同バルブ9のポジション(開
度位置)に対応する開度位置情報を発するISCポジシ
ョンセンサ13が装着される。吸気通路2は吸入気体を
スロットルボデー14からサージタンク15を介してイ
ンテークマニホールド16に流入し、エンジンE内の図
示しない燃焼室で燃料と混合されて燃焼後排気ガスとな
り、排気マニホルド17を経て図示しない排気系を通過
して大気中に放出される。
エンジンの出力軸に直結されたポンプ221と、このポ
ンプの回転エネルギをオイルを介して受けるタービン2
22と、ポンプ221からタービン222に伝達される
トルクを増大させるステータ223と、タービン222
に一体結合され前後進切り換え機構23に回転力を出力
するタービン軸224と、ポンプ221に駆動されオイ
ル(ATF)の供給源となるギアポンプ225とを備え
る。前後進切り換え機構23は、図示しない遊星歯車列
とその遊星歯車列の各回転要素の駆動を規制する摩擦係
合手段である前進クラッチ231及び後進ブレーキ23
2と、これら摩擦係合手段への圧油の給排を行うオイル
供給回路24とを備える。前後進切り換え機構23は、
前進クラッチ231のみが接合するとタービン軸224
と図示しない遊星歯車列内のキャリアと一体の出力軸2
33側が図示しない変速機構で変速されながら一体化さ
れることにより、エンジン回転と同方向の回転が出力軸
233側に出力され、後進ブレーキ232のみが接合す
るとタービン軸224の回転が図示しない遊星歯車列内
で反転して出力軸233側に出力される。
からの圧油を前進クラッチ231と後進ブレーキ232
及び図示しない遊星歯車列内の潤滑及び冷却機構部に供
給する。ギアポンプ225からの圧油はエンジン回転変
動にかかわらず、所定のライン圧に調整され、更にその
圧油はマニュアルバルブ25で油路を選択的に切り換え
られ、それぞれ油圧制御されて前進クラッチ231ある
いは後進ブレーキ232に所定の給油モードで供給され
る。マニュアルバルブ25は手動のシフトレバー26に
リンク系261を介し連結され、シフトレバーの切り換
え位置、例えば、P,R,N,D,3,2,L等の各シ
フトレンジに切り換え保持される。ここで前進レンジで
あるD,3,2,Lに保持されると圧油を前進クラッチ
231側に供給する回路を開放し、後進レンジRに保持
されると圧油を後進ブレーキ232側に供給する回路を
開放し、停止レンジP,Nに保持されると前進クラッチ
231及び後進ブレーキ232の圧油を共に排除し、駆
動車輪21側とタービン軸224側とを遮断し、タービ
ン軸224側をフリー状態に保持する。
すステップモータ5及びステップモータ11と、自動変
速機18の油圧制御がコントロールユニット6で成され
る。コントロールユニット6は、各種制御を行うCPU
(中央処理装置)601を有し、このCPU601には
データバス等のバスラインを介してROM(リード・オ
ンリー・メモリ)602及びRAM(ランダム・アクセ
ス・メモリ)603、入出力ポート604,605がそ
れぞれ接続されている。ROM602には入力ポート6
04を介し入力された各種の信号に基づいてCPU60
1が運転状態等を判断し、各部を適切に制御するための
各種プログラムやデータが格納されている。
は、エンジン制御機能、動力伝達経路制御機能の他に、
特に、セレクタレバー26が中立レンジNと走行レンジ
R,D,3,2,Lとの間で切り換えられると、油温O
tが所定値Ot1以上の場合はシフトレンジ26の切り
換えを検出してから、所定値Ot1未満の場合はタービ
ン回転数Ntに変化Δntが生じたことを検出してか
ら、それぞれレンジの切り換えによる負荷変動に対応し
たエンジン出力補正ΔDtを行うようエンジン出力調整
手段(ステップモータ11)の作動を制御するアイドル
制御手段としての機能を備える。ここで、所定値Ot1
はオイル供給回路24内の各摩擦係合手段が極低温オイ
ルの流動抵抗で作動に顕著な遅れを生じさせるというこ
とが生じない状態にあると見做される油温として予め設
定されている。RAM603はCPU601が処理を行
うためのワーキングメモリであり、各種信号や制御信号
が一時的に格納されるようになっている。
に対設されたレバー位置検出手段としてのインヒビタス
イッチ27からシフトレバ位置信号S(P,Nレンジの
時にオン、それ以外でオフ)が、スロットルセンサ7か
らスロットル開度θsが、タービン軸224に対設され
るタービン回転数センサ28からタービン回転数Nt
(車速V相当値)が、オイル供給回路24内に配設され
るオイル温度センサ29から油温Otが、ISCポジシ
ョンセンサ13からISCバルブ9の目標ポジション
(開度位置)Poiが、エンジン回転センサ30からエ
ンジン回転数Neが、水温センサ31から水温Wtが、
アクセル開度センサ32より図示しないアクセルペダル
の開度θaが、吸気温センサ33より吸気温Atがそれ
ぞれ入力されるようになっている。
調整手段を成すステップモータ5やステップモータ1
1、あるいは前進クラッチ231や後進ブレーキ232
の図示しない油圧制御弁がそれぞれの図示しない駆動回
路を介し接続される。このように構成されたエンジンの
アイドル制御装置1の動作について図3及び図4の制御
プログラムや図2のブロック図を参照して説明する。コ
ントロールユニット6はエンジンキーのオンに応じメイ
ンルーチンを実行する。図3に示すように、ステップa
1で初期値、フラグセット等の機能をセットし、ステッ
プa2で各センサよりのデータを読み込む。そしてステ
ップa3では周知の点火時期制御処理を、ステップa4
では周知の燃料噴射量制御処理を、ステップa5では後
述するアイドル回転速度制御処理を、ステップa6では
その他のエンジン制御処理を順次行い、リターンするよ
うにしている。
に達した際の制御処理を図4に沿って説明する。ここで
のステップb1では各運転データ、各アイドル制御パラ
メータ等が取り込まれ、続いてステップb2で図示しな
いクランキングスイッチのオンか否かを判断し、これよ
りクランキング時であるとステップb3に進み、水温W
tに応じた始動基本目標ポジションPo(Wt)をマッ
プm1によって算出し、同ポジションPo(Wt)をこ
こでの目標ポジションPoaとし、ステップb4に進
む。ステップb4,b5では目標ポジションPoaの外
乱規制のため上下限のクリップ処理を行い、クリップ処
理済の目標ポジションPobを算出し、次いで、ISC
バルブ9の現ポジションPiをクリップ処理済の目標ポ
ジションPobに修正すべくステップモータ11をフィ
ードバック制御する。
時でないことより、ステップb6に進むと、ここではセ
レクタレバー26が中立レンジN,Pと走行レンジR,
D,3,2,Lとの間で切り換えられたか否かを、イン
ヒビタスイッチ27からのシフトレバ位置信号Sで判定
し、非切り換え時にはステップb7に進み、切り換え時
にはステップb8に進む。ステップb7ではセレクタレ
バー26が安定状態にあり、現エンジン運転情報よりポ
ジションフィードバック制御に入る。ここでは水温Wt
や吸気温Atに応じた各基本目標ポジションP(W
t),P(At)をマップm2、m3より読取り、その
中の最大値をここでの目標ポジションPoaとして設定
する。その上で、ステップb4,b5に進み、目標ポジ
ションPoaの上下限のクリップ処理を行い、クリップ
処理済の目標ポジションPobを算出し、ISCバルブ
9の現ポジションPiを目標ポジションPobに修正す
べくステッパモータ11をフィードバック制御すること
となる。
レンジN,Pと走行レンジR,D,3,2,Lとの間で
切り換えられたとしてステップb8に達するとする。こ
こでは、オイル温度センサ29から求めた油温Otが所
定値Ot1以上か否か判断し、以上の場合はステップb
9に、そうでないとステップb10に進む。オイル供給
回路24内の油温Otが所定値Ot1未満の場合、ステ
ップb10,b11,b12,b13に進む。ここで
は、まず、ステップb8経由後のタービン回転数Ntの
最大値Ntmaxを逐次求めながら、タービン回転数セ
ンサ28から求めたタービン回転数Ntの変化を今回値
と最大値Ntmaxとの差より変化値Δnt〔=Ntm
ax−Nt(n)〕として求め、次いで、変化値Δnt
が変化判定用のしきい値Δnt1を上回るのを待つ。即
ち、オイル供給回路24内の各摩擦係合手段が極低温オ
イルの流動抵抗で作動に顕著な遅れを生じる可能性があ
るとして、同部の各摩擦係合手段が確実に切り換えられ
タービン軸224に駆動車輪21側の回転負荷が加わっ
た状態を変化値Δntがしきい値Δnt1を上回ること
により検出する。
い値Δnt1を上回ると、ステップb9に達し、ここで
回転数フィードバック制御に入る。ステップb9では、
水温(Wt)に応じた基本目標回転数Ne(Wt)をマ
ップm4より読取り、これを目標回転数Neoaとして
算出する。更にステップb14,d15では実エンジン
回転数Neiと目標回転数Neoaの偏差ΔNeを求
め、その偏差ΔNe相当の目標偏差補正ゲインIをマッ
プm5より求める。次いで、ここでの目標ポジションP
oaを目標偏差補正ゲインI(ΔNe)と前回の目標ポ
ジションPobの加算によって求め、ステップb4,d
5に進む。そして、目標ポジションPoaの上下限のク
リップ処理を行い、クリップ処理済の最新の目標ポジシ
ョンPobを算出し、ISCバルブ11の現ポジション
Piを目標ポジションPobに修正すべくフィードバッ
ク制御することとなる。
t1以上と判定される場合、すなわち、オイル供給回路
24内の各摩擦係合手段がオイルの流動抵抗で作動遅れ
を生じさせることのない温度雰囲気下にあると判定され
る場合は、P,NレンジとR,D,3,2,Lレンジと
の間でのセレクタレバーの切り換えが検出されると、直
ちに、ステップb9、b14、d15、b4、d5の回
転数フィードバック制御に入り、上述と同様に基本目標
回転数Ne(Wt)を目標回転数Neoとし、実エンジ
ン回転数Neiと目標回転数Neoaの偏差ΔNeを求
め、偏差ΔNe相当の目標偏差補正ゲインI(ΔNe)
を求め、同ゲインIと現目標ポジションPoの加算によ
って目標ポジションPoaを求め、同目標ポジションの
クリップ処理を行ってクリップ処理済の目標ポジション
Pobを算出し、ISCバルブ9の現ポジションPoi
を目標ポジションPobに修正すべくフィードバック制
御することとなる。
ルーチン側でアクセル開度θaが所定量変化したとの判
定が成されると、アイドル制御ルーチンから離脱して、
現車速が所定の停車判定速度より小さい場合に周知の発
進処理に進み、そこで、アクセル開度θa及びエンジン
回転数Neに応じた目標トルクを発生できるような目標
スロットル開度を算出し、同スロットル開度に実スロッ
トル開度θsを調整すべくエンジン出力調整手段として
のステップモータ5が駆動され、スロットル弁3が回動
制御されることとなる。
御装置1では、油温Otが所定値Ot1以上の場合はレ
ンジの切り換えを検出したら直ちに、レンジの切り換え
による負荷変動に対応したエンジンの出力補正をステッ
プb9、b12、d13、b4、d5の回転数フィード
バック制御により行うので、即ち、自動変速機18の応
答性が高い油温領域ではこれにエンジンの出力補正が遅
れないように早めに出力補正することができる。一方、
油温Otが所定値Ot1未満の場合はタービン回転数に
変化が生じ、摩擦係合手段である前進クラッチ231及
び後進ブレーキ232の切り換えが完了したことをター
ビン回転数Ntの変化値Δntより検出してから(ステ
ップb13)、レンジの切り換えによる負荷変動に対応
したエンジンの出力補正を同じくステップb9、b1
4、d15、b4、d5の回転数フィードバック制御に
より遅らせて行うことができ、エンジンの出力補正がレ
ンジの切り換え前に先行して行われることを防止でき
る。
御装置1では、自動変速機の油温による粘性の違いに起
因して発生する自動変速機側の応答性の違いに合わせて
エンジン出力補正のタイミングを適切に設定することが
できる。上述のエンジンのアイドル制御装置1は、油温
Otと所定値Ot1を比較し、油温が所定値以上ではシ
フトレンジの切り換えを検出してから、所定値未満では
タービン回転数Ntの変化値Δntに変化(Δnt>変
化判定値Δnt1)が生じたことを検出してから、それ
ぞれレンジの切り換えによる負荷変動に対応したエンジ
ン出力補正を行うようエンジン出力調整手段であるIS
Cバルブ9の現ポジションPiを目標ポジションPoに
修正するが、この油温Otに代えて、冷却水温度Wt等
の油温に相関する状態量を検出又は推定するその他の油
温検知手段を用いても良く、この場合も、図1のエンジ
ンのアイドル制御装置と同様の作用効果を得られる。
ンジンの出力を調整するエンジン出力調整手段としてス
テップモータ11駆動のISCバルブ9及びステップモ
ータ5駆動のスロットル弁3を併設していたが、場合に
よりステップモータ5駆動のスロットル弁3のみ用い、
エンジンの全運転域でのエンジンの出力調整を行うよう
構成しても良く、この場合も、図1のエンジンのアイド
ル制御装置と同様の作用効果を得られる。
ービン回転数Ntの変化をその今回値とステップb8経
由後の最大値との差である変化値Δnt〔=Ntmax
−Nt(n)〕として求め、その変化値Δntが一定回
転数であるしきい値Δnt1以上変化したらタービン回
転数Ntが変化と判定していたが、これに代えて、ター
ビン回転数Ntの今回値Nt(n)がステップb8開始
後の最大値Ntmaxの設定比率Ntmax×α以上変
化するとタービン回転数Ntが変化したと判定してもよ
く、あるいはタービン回転数Ntの変化率Ntt/dt
が負になったらタービン回転数Ntが変化と判定しても
良く、更に、タービン回転数Ntの今回値と前回値との
差矢費に基づいてタービン回転数に変化が生じたことを
検出するようにしても良く、これらの場合も、図1のエ
ンジンのアイドル制御装置と同様の作用効果を得られ
る。
は電制スロットル+ステッパモータ式ISCとして説明
したが、もちろん通常のスロットル+バイパスソレノイ
ド式ISCの場合でもよく、要はコントロールユニット
(ECU)によってコントロールされるISCバルブが
あれば何れにでも適用可能である。
態量が所定値以上の場合はレンジの切り換えを検出して
から、レンジの切り換えによる負荷変動に対応したエン
ジンの出力補正を行うので、自動変速機の応答性が高い
油温領域ではエンジンの出力補正を早めることができる
し、油温に相関する状態量が所定値未満の場合はタービ
ン回転数に変化が生じたことを検出してからレンジの切
り換えによる負荷変動に対応したエンジンの出力補正を
遅らせることができる。これにより、自動変速機の油温
により粘性の違いに起因して発生する自動変速機側の応
答性の違いに合わせてエンジン出力補正のタイミングを
適切に設定することができ、エンストや空吹きの発生に
よりドライバへ違和感を与えるということを確実に防止
できる。
ドル制御装置の全体構成図である。
ック図である。
段が用いるメイン制御ルーチンのフローチャートであ
る。
段が用いるアイドル制御ルーチンのフローチャートであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】エンジン出力を車輪に伝達する動力伝達経
路に配置され流体式トルクコンバータを有する自動変速
機と、 同自動変速機のシフトレンジを選択するセレクタレバー
の操作位置を検出するレバー位置検出手段と、 上記自動変速機の油温に相関する状態量を検出又は推定
する油温検知手段と、 上記トルクコンバータのタービン回転数を検出するター
ビン回転数検出手段と、 上記エンジンの出力を調整す
るエンジン出力調整手段と、 上記セレクタレバーが中立レンジと走行レンジとの間で
切り換えられると、上記油温に相関する状態量が所定値
以上の場合は上記シフトレンジの切り換えを検出してか
ら、所定値未満の場合は上記タービン回転数に変化が生
じたことを検出してから、それぞれレンジの切り換えに
よる負荷変動に対応したエンジン出力補正を行うよう上
記エンジン出力調整手段の作動を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンのアイドル制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02128799A JP3843631B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | エンジンのアイドル制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02128799A JP3843631B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | エンジンのアイドル制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000220500A true JP2000220500A (ja) | 2000-08-08 |
JP3843631B2 JP3843631B2 (ja) | 2006-11-08 |
Family
ID=12050930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02128799A Expired - Lifetime JP3843631B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | エンジンのアイドル制御装置 |
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---|---|
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Cited By (5)
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1999
- 1999-01-29 JP JP02128799A patent/JP3843631B2/ja not_active Expired - Lifetime
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