JP2000089903A - 光走査型タッチパネル - Google Patents
光走査型タッチパネルInfo
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Abstract
めのしきい値レベルを所望のタイミングで設定できる光
走査型タッチパネルを提供する。 【解決手段】 指示物Sが存在しない場合に、発光素子
11a,11bの発光動作を停止させ、その停止期間
に、走査光がオフである場合の受光素子13a,13b
での受光結果に所定値を加算することにより、走査光の
遮断範囲を検出するための比較用基準信号(しきい値レ
ベル)を設定する。
Description
テム等により情報が表示される表示装置の表示画面上で
の指示物の位置及び大きさを光学的に検出する光走査型
タッチパネルに関する。
ンピュータシステムの普及に伴って、コンピュータシス
テムにより情報が表示される表示装置の表示画面上を人
の指または特定の指示物により指示することにより、新
たな情報を入力したり、コンピュータシステムに対して
種々の指示を与えたりする装置が利用されている。
示装置の表示画面に表示された情報に対してタッチ方式
にて入力操作を行う場合には、その表示画面上での接触
位置(指示位置)を高精度に検出する必要がある。この
ような座標面となる表示画面上の指示位置を検出する方
法として、「キャロル方式」(米国特許4,267,4
43号)が知られている。この方法は、表示画面の前面
の枠に発光素子と受光素子とを対向配置させることによ
って表示画面の前面に光のマトリックスを構成し、指ま
たはペンの接触による光の遮断位置を検出している。こ
の方法では、高いS/Nが得られて大型の表示装置に適
用を拡張させることも可能であるが、発光素子及び受光
素子の配置間隔に検出の分解能が比例するので、検出の
分解能を高めるためにはその配置間隔を狭くする必要が
ある。従って、大画面に対してペン先等のような細い物
で接触した場合にもその接触位置を精度良く検出するた
めには、配置すべき発光素子及び受光素子の数が増大
し、構成が大嵩になると共に、信号処理も複雑になると
いう問題がある。
昭57−211637号公報に開示されている。この方
法は、レーザ光線のような絞った光を表示画面の外側か
ら角度走査し、反射手段を有する専用ペンからの反射光
の2つのタイミングから専用ペンが存在する角度をそれ
ぞれ求め、求めた角度を三角測量の原理にあてはめて位
置座標を計算にて検出する。この方法では、部品点数を
大幅に削減でき、また、高い分解能を有することも可能
である。しかしながら、専用の反射ペンを利用しなけれ
ばならない等、操作性に問題があり、また、指,任意の
ペン等の位置は検出することができない。
62−5428号公報に提案されている。この方法は、
表示画面の両側枠に光再帰性反射体を配置し、角度走査
したレーザ光線のこの光再帰性反射体からの戻り光を検
知し、指またはペンによって光線が遮断されるタイミン
グから指またはペンの存在角度を求め、求めた角度から
三角測量の原理にて位置座標を検出する。この方法で
は、部品点数が少なくて検出精度を維持でき、指,任意
のペン等の位置も検出できる。
く、その大きさも検出するようにした光学的検出方法
を、本発明と同一出願人により特願平9−254220
号に提案している。この方法は、表示画面とほぼ平行な
面内でレーザ光を角度走査する少なくとも2つの光送受
信部を表示画面の隅に配置し、表示画面の少なくとも3
つの辺に沿って光再帰性反射体を設け、走査平面内の
指,ペン等の指示物による走査光の遮断範囲を計測し、
三角測量の原理にて走査平面内における指示物の位置を
算出すると共に、その指示物の大きさも算出する。
にした上述の3つの従来例では、複数の光反射面を持つ
ポリゴンミラーを回転させて光の角度走査を実現してい
る。そして、光の角度走査時での光再帰性反射体からの
戻り光を検知し、その検知レベルが所定のしきい値レベ
ルより小さい範囲を指またはペンによって光線が遮断さ
れる遮断範囲として検出する。この所定のしきい値レベ
ルの設定は、重要な処理であり、そのレベルを、受光系
のノイズ,使用環境等に応じて頻繁に変えることが、指
示物の位置または大きさの算出精度の向上に結びつく。
場合には、光再帰性反射体からの戻り光がない期間が比
較的長いので、この戻り光がない期間を利用して、上記
しきい値レベルの設定を行うことができる。ところが、
走査効率を上げるためにポリゴンミラーの光反射面の個
数を多くした場合には、光再帰性反射体からの戻り光が
ない期間が短くなり、その期間内に上記しきい値レベル
の設定を行うことはできず、適切なしきい値レベルの設
定を適当なタイミングで行えないという問題がある。
は、照明光のような外乱光の影響を受けることが多い。
しかしながら、従来例では、外乱光の状態を考慮するこ
となく算出動作を行っていて、適切な外乱光の環境であ
るか否かを判断しておらず、外乱光の誤差要因によって
正確な算出結果を得られないという問題がある。
であり、ポリゴンミラーの光反射面の個数を多くした場
合にあっても、走査光の遮断範囲を検出するためのしき
い値レベルを所望のタイミングで設定できる光走査型タ
ッチパネルを提供することを目的とする。
を検知でき、外乱光によって正確な算出結果が得られな
い事態を防止できる光走査型タッチパネルを提供するこ
とにある。
タッチパネルは、所定領域と実質的に平行である面内で
光を角度走査する光走査部と、走査光の一部を受光する
受光素子と、前記所定領域に指示物で形成される走査光
の遮断位置を走査角度に対応した前記受光素子の出力に
基づいて計測する計測部とを備える光走査型タッチパネ
ルにおいて、走査光をオフする手段を設け、走査光がオ
フ状態にある場合の前記受光素子の受光出力レベルに基
づいて、前記計測部における前記受光素子の受光信号か
ら前記指示物による走査光の遮断位置を検出するための
比較用基準信号を生成するようにしたことを特徴とす
る。
査光をオフとして、そのオフ期間に、走査光がオフであ
る場合の受光素子での受光結果に基づいて、走査光の遮
断位置を検出するための比較用基準信号(しきい値レベ
ル)を設定する。よって、その比較用基準信号(しきい
値レベル)を所望のタイミングで設定できる。
請求項1において、指示物の存在の有無を検出する検出
手段を更に備え、該検出手段にて指示物がないと判断さ
れた場合に、走査光をオフして、前記比較用基準信号を
生成するようにしたことを特徴とする。
示物がないと判断された場合に、走査光をオフして比較
用基準信号(しきい値レベル)を設定する。よって、指
示物の位置,大きさの算出動作に支障をきたすことな
く、比較用基準信号(しきい値レベル)を設定できる。
請求項1において、所定時間を計時するタイマを更に備
え、該タイマが前記所定時間を計時する間に、走査光を
オフするようにしたことを特徴とする。
定時間の間に、走査光をオフして比較用基準信号(しき
い値レベル)を設定する。よって、指示物の位置,大き
さの算出動作に支障をきたすことなく、比較用基準信号
(しきい値レベル)を設定できる。
所定領域と実質的に平行である面内で光を角度走査する
光走査部と、走査光の一部を受光する受光素子と、前記
所定領域に指示物で形成される走査光の遮断位置を走査
角度に対応した前記受光素子の出力に基づいて計測する
計測部とを備える光走査型タッチパネルにおいて、走査
光をオフする手段と、所定時間を計時するタイマと、該
タイマで計時される前記所定時間走査光をオフして前記
光走査部を作動させた場合における前記受光素子での受
光結果の最大値と最小値との差を演算する演算手段と、
該演算手段にて演算された差と所定の基準値とを比較す
る比較手段とを備えることを特徴とする。
定時間にわたって走査光をオフして光走査部を作動さ
せ、その間の受光素子での受光結果の最大値と最小値と
の差を求め、求めた差を所定の基準値と比較する。この
差が大きい場合には外乱光の影響が大きく、この差が小
さい場合には外乱光の影響が小さいと考えられる。よっ
て、上記差を求めて基準値と比較することにより、外乱
光の影響の程度を検知できる。
示す図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明
の光走査型タッチパネルの基本構成を示す模式図であ
る。
コンピュータ等の電子機器におけるCRTまたはフラッ
トディスプレイパネル(PDP,LCD,EL等),投
射型映像表示装置等の表示画面であり、本実施の形態で
は横方向92.0cm×縦方向51.8cmで対角10
5.6cmの表示寸法を有するPDP(プラズマディス
プレイ)の表示画面として構成されている。
Sによりタッチするための目標区域として規定された平
面の範囲であるこの長方形の表示画面10の一つの短辺
(本実施の形態では右側の辺)の両隅の外側には、発光
素子,受光素子,ポリゴンミラー等を含む光学系を内部
に有する光送受ユニット1a,1bがそれぞれ設けられ
ている。また、表示画面10の右側の辺を除く3辺、つ
まり、上下両側の辺及び左側の辺の外側には再帰性反射
シート7が設けられている。これらの部品は筐体の前面
側に設置されている図示しない庇状の遮蔽体により遮蔽
された状態で配置されている。
この光遮蔽部材70は、両光送受ユニット1a,1b間
で直接光が入射されないように、具体的には光送受ユニ
ット1aから投射された光が光送受ユニット1bへ入射
されないように、また逆に光送受ユニット1bから投射
された光が光送受ユニット1aへ入射されないように、
両光送受ユニット1a,1bを結ぶ線上に設けられてい
る。またこの光遮蔽部材70は、光の反射率が実用上”
0”である物体で、再帰性反射シート7の高さとほぼ同
じ程度の高さに構成されている。
構成及び光路を示す模式図である。両光送受ユニット1
a,1bは、赤外線レーザ光を出射するレーザダイオー
ドからなる発光素子11a,11bと、発光素子11
a,11bからのレーザ光を平行光にするためのコリメ
ータレンズ12a,12bと、再帰性反射シート7から
の反射光を受光する受光素子13a,13bと、受光素
子13a,13bに入射される表示画面,照明灯等から
の外部光の可視光成分を遮断する可視光カットフィルタ
14a,14bと、反射光を受光素子13a,13bに
導くためのビームスプリッタ15a,15bと、発光素
子11a,11bからのレーザ光を角度走査するための
例えば4角柱状のポリゴンミラー16a,16bとを有
する。
り、90度以上の光の角度走査を実現する。受光素子1
3a,13bは、各1走査の開始時点においてポリゴン
ミラー16a,16bから走査されたレーザ光を受光す
ることにより、同期信号のタイミングを決定し、ポリゴ
ンミラー16a,16bの回転速度の補正のための情報
の生成に利用される。
ーザ光は、コリメータレンズ12a,12bにて平行光
にされ、後述するビームスプリッタ15a,15bを通
過した後、ポリゴンミラー16a,16bの回転によっ
て表示画面10と実質的に平行である面内を角度走査さ
れて再帰性反射シート7に投射される。そして、再帰性
反射シート7からの反射光が、ポリゴンミラー16a,
16b及びビームスプリッタ15a,15bにて反射さ
れた後、可視光カットフィルタ14a,14bを通っ
て、受光素子13a,13bに入射される。但し、投射
光の光路に指示物Sが存在する場合には投射光が遮断さ
れるため、反射光は受光素子13a,13bに入射され
ることはない。
子11a,11bを駆動する発光素子駆動回路2a,2
bと、受光素子13a,13bの受光量を電気信号に変
換する受光信号検出回路3a,3bと、ポリゴンミラー
16a,16bの動作を制御するポリゴン制御回路4と
が接続されている。また、参照符号5は指示物Sの位
置,大きさを算出すると共に、装置全体の動作を制御す
るMPUであり、6はMPU5での算出結果等を表示す
る表示装置である。
においては、図1に示されているように、例えば光送受
ユニット1bに関して説明すると、光送受ユニット1b
からの投射光は、受光素子13bに直接入射する走査開
始位置から光遮蔽部材70により遮蔽される位置を経て
図1上で反時計方向回りに走査され、再帰性反射シート
7の先端部分で反射される位置(Ps)に至る。そし
て、指示物Sの一端に至る位置(P1)に至るまでは再
帰性反射シート7により反射されるが、指示物Sの他端
に至る位置(P2)までの間は指示物Sによって遮断さ
れ、その後の走査位置(Pe)に至るまでは再帰性反射
シート7により反射される。
時計方向回りに光の走査が行われる。ここで、光送受ユ
ニット1aは図1上で時計方向回りに表示画面10の下
辺側を走査開始方向とし、逆に光送受ユニット1bは図
1上で反時計回り方向に表示画面10の上辺側を走査開
始方向とする理由について説明する。
10の上辺側または左辺側のいずれを走査開始方向とし
てもよいが、光送受ユニット1bから見た場合、表示画
面10の上辺の方が下辺よりも距離的に近いために反射
光量が大であること、及び再帰性反射シート7の反射面
が表示画面10の上辺ではほぼ直角であるために反射光
量が大であることにより、表示画面10の上辺側を走査
開始方向としている。換言すれば、光送受ユニット1b
の場合に表示画面10の下辺側を走査開始方向とする
と、表示画面10の下辺の方が上辺よりも距離的に遠い
ため、走査開始時点の反射光量が小さくなり、また再帰
性反射シート7の反射面が湾曲しているために反射光量
が小さくなる。但し、再帰性反射シート7の湾曲に関し
ては本質的な問題ではなく、湾曲させないような構成を
採ることも勿論可能である。
帰性反射シート7は両光送受ユニット1a,1bが配置
されている辺を開口部とし、表示画面10を囲むように
して”U”字状に配置されている。更に、参照符号7
a,7bにて示されているように、両光送受ユニット1
a,1bから再帰性反射シート7への光の投射角度が小
さくなる部分、具体的には両光送受ユニット1a,1b
が配置されている辺と直交する2辺(図1上では上側の
辺と下側の辺)の両光送受ユニット1a,1bから遠い
部分には鋸歯状に再帰性反射シートが設置されている。
7a,7bにより、例えば光送受ユニット1bからの投
射光はPsの位置から再帰性反射シートの鋸歯状部分7
bの一端の位置P3まで走査が進むに伴って再帰性反射
シート7への入射角度が次第に小さくなるため反射光量
もそれに伴って低下する。しかし、再帰性反射シートの
鋸歯状部分7bの一端の位置P3から他端の位置P4ま
での間は再帰性反射シートの鋸歯状部分7bにほぼ直角
に入射するので再帰性反射率のそれ以上の低下が回避さ
れる。
すブロック図である。ポリゴン制御回路4は、ポリゴン
ミラー16a,16bを回転させるパルスモータ21
と、パルスモータ21を駆動するパルスモータ駆動回路
22とを有する。
に駆動制御信号を送り、その駆動制御信号に応じて発光
素子駆動回路2a,2bが駆動されて、発光素子11
a,11bの発光動作が制御される。そして、オフ信号
がMPU5から発光素子駆動回路2a,2bへ出力され
ている間は、発光素子11a,11bの発光動作が停止
されて発光素子11a,11bからレーザ光が出射され
ないようになっている。
13a,13bでの反射光の受光信号をMPU5へ送
る。MPU5は、受光素子13a,13bからの受光信
号に基づいて、指示物Sの位置,大きさを算出し、その
算出結果を表示装置6に表示する。なお、表示装置6は
表示画面10を兼用することも可能である。また、MP
U5は、受光素子13a,13bからの受光信号に基づ
いて光走査開始のタイミングを検出する。更に、MPU
5は、パルスモータ21を駆動するための駆動制御信号
をパルスモータ駆動回路22へ送る。
出手順のアルゴリズム等を記憶しておく読出し専用メモ
リ(ROM)25と、前記算出手順の中途の値、指示物
Sの位置,大きさの算出値、走査光の遮断範囲を計測す
るためのしきい値等を記憶する書き込み可能なメモリ
(RAM)26と、検出した光走査開始のタイミングか
ら所定時間を計時するタイマ27とを内蔵している。
すブロック図である。なお、受光信号検出回路3bも受
光信号検出回路3aと同様の構成であり、必要な場合に
は参照符号の末尾の「a」を「b」に代えて説明する。
せた受光信号として出力するため、電流/電圧(I/
V)変換器30aにより受光素子13aからの出力信号
(電流)を電圧信号に変換する。電流/電圧変換器30
aから出力される電圧信号はローパスフィルタ31aを
通過してアンプ32aからコンパレータ33aの一方の
入力端子に比較対象の信号として入力される。このコン
パレータ33aの出力は第1タイマ34aに入力されて
おり、その出力はMPU5に入力されている。アンプ3
2aの出力はまたA/D変換器36aにも与えられてお
り、デジタル信号に変換されてMPU5に入力される。
なお、コンパレータ33aの他方の入力端子には、MP
U5から出力されたデジタル信号がD/A変換器35a
によりアナログ信号に変換されて比較のしきい値Ref
として入力される。このしきい値Refは、後述するよ
うにしてMPU5で設定される。
ンプ37aを介してコンパレータ38aの一方の入力端
子に比較対象の信号として入力されている。このコンパ
レータ38aの出力は第2タイマ39aに入力されてお
り、その出力はMPU5に入力されている。なお、コン
パレータ38aの比較のしきい値THはタイミング検出
時の最高出力と指示位置検出時の最高出力との間の適宜
のレベルに設定されている。
(3bも同一)及びMPU5の動作について説明する。
コンパレータ38aにおける比較のしきい値THは、タ
イミング検出時の最高出力と指示位置検出時の最高出力
との間のレベルであるので、コンパレータ38aは、受
光素子13aがポリゴンミラー16aからの直接反射光
を受光している期間においてのみ信号”1”を出力し、
それ以外の期間においては信号”0”を出力する。従っ
て、このコンパレータ38aの出力信号が”0”から”
1”に立ち上がるタイミングが、光走査開始のタイミン
グとなる。
の出力信号が”0”から”1”に立ち上がるタイミング
(光走査開始のタイミング)で計時動作を開始し、次
の”0”から”1”に立ち上がるタイミング(光走査開
始のタイミング)まで計時動作を継続する。即ち、第2
タイマ39aは、光走査開始のタイミング毎にリセット
されることになり、その計測結果はMPU5に出力され
る。このように、第2タイマ39aにて、コンパレータ
38aの出力信号が”0”から”1”に立ち上がる時間
間隔(光走査開始から次の光走査開始までの時間間隔)
を計時することにより、ポリゴンミラー16aの回転状
態をモニタできる。
によりデジタル信号に変換されてMPU5に入力される
ので、MPU5はある一定期間における受光素子13a
の出力信号をデジタル信号としてモニタすることが可能
である。
ル信号を出力してアナログ信号に変換した上でコンパレ
ータ33aの他方の入力端子に比較のしきい値Refを
与えることが可能である。そして、コンパレータ33a
は、アンプ32aの出力とMPU5から与えられるしき
い値Refとを比較し、アンプ32aの出力がしきい値
以上である場合に”1”を出力し、そうでない場合に”
0”を出力する。第1タイマ34aは、このコンパレー
タ33aからの”1”出力及び”0”出力の継続時間を
計時し、その計時結果をMPU5へ出力する。
る指示物Sの位置,大きさの算出動作について説明す
る。図5は、光走査型タッチパネルの実施状態を示す模
式図である。但し、図5では光送受ユニット1a,1
b、再帰性反射シート7,表示画面10以外の構成部材
は図示を省略している。また、指示物Sとして指を用い
た場合を示している。
ことにより、光送受ユニット1a,1b内のポリゴンミ
ラー16a,16bを回転させて、発光素子11a,1
1bからのレーザ光を角度走査する。この結果、再帰性
反射シート7からの反射光が受光素子13a,13bに
入射する。このようにして受光素子13a,13bに入
射した光の受光量は受光信号検出回路3a,3bの出力
である受光信号として得られる。
受ユニット1a,1bを結ぶ基準線から発光素子11
a,11bからのレーザ光がポリゴンミラー16a,1
6bで直接反射して受光素子13a,13bに入射する
角度を、θ0,φ0は両光送受ユニット1a,1bを結
ぶ基準線から再帰性反射シート7の端部までの角度を、
θ1,φ1は基準線から指示物Sの基準線側端部までの
角度を、θ2,φ2は基準線から指示物Sの基準線と逆
側端部までの角度をそれぞれ示している。
の受光素子13aによる受光信号の波形及びコンパレー
タ33aにおけるしきい値Refの波形を示し、図6
(b)に、そのときのコンパレータ33aによる比較出
力信号の波形を示す。なお、光送受ユニット1bの場合
もこれと同様である。
13a(13b)が発光素子11a(11b)から直接
受光する。この状態はコンパレータ38aの出力信号
が”0”から”1”に変化するタイミングとして検出さ
れ、更に第2タイマ39aによってその周期が計時され
る。これによってMPU5は、ポリゴンミラー16a
(16b)の回転周期をモニタ出来るので、それを回転
させているパルスモータ21の回転の補正を、必要に応
じてポリゴン制御回路4を制御することにより行う。ま
た、MPU5内のタイマ27によって、光走査開始から
所定の経過時間が計時される。
ー16a(16b)が4面の正多角形である場合には、
第2タイマ39aが計時する1周期においてポリゴンミ
ラー16a(16b)が1/4回転したことになる。
には、図6(a)に示されているθ00(φ00) のタイミ
ングにおいて、受光素子13a(13b)への直接の入
射に続いて再帰性反射シート7からの反射光が受光素子
13a(13b)に入射する。再帰性反射シート7から
の反射光量は、図6(a)に示されているように、最初
のθ0(φ0) の角度において再帰性反射シート7の最
も近い部分からの反射光を受光するため最大となり、そ
の後は漸減しつつ再帰性反射シート7の最も遠い対角線
方向の隅部で一旦最小となり、その後は漸増して90°
の角度において最低となって1周期の走査が終了する。
Refが設定されると、MPU5は、コンパレータ33
aの出力信号が”1”である、換言すればコンパレータ
33aへの入力信号のレベルがしきい値Ref以上であ
る時間を計時した第1タイマ34aの計時結果を入力す
る。装置が正常である場合には、受光素子13aへの直
接入射光に起因する比較的短時間の”1”出力と再帰性
反射シート7からの反射光に起因する比較的長時間の”
1”出力とがコンパレータ33aの出力信号として得ら
れる。しかし、受光素子13aへの直接入射光に起因す
る比較的短時間の”1”出力は第2タイマ39aによる
計時周期と同期しているので、図6(b)に示されてい
るように、MPU5は再帰性反射シート7からの反射光
に起因する比較的長時間の”1”出力の継続時間のみを
計測時間としてRAM26に記憶する。
受光素子13aによる受光信号の波形及びコンパレータ
33aにおけるしきい値Refの波形を示し、図7
(b)に、そのときのコンパレータ33aによる比較出
力信号の波形を示す。なお、光送受ユニット1bの場合
もこれと同様である。
が存在する場合には、光送受ユニット1a,1bから投
射された光の指示物Sからの反射光は受光素子13a,
13bに入射されない。従って、図5に示されているよ
うな状態では,走査角度が0°からθ0までの間では受
光素子13aには反射光は入射されず、走査角度がθ0
からθ1までの間では受光素子13aに反射光が入射さ
れ、走査角度がθ1からθ2までの間では受光素子13
aに反射光が入射されない。同様に、走査角度が0°か
らφ0までの間では受光素子13bには反射光は入射さ
れず、走査角度がφ0からφ1までの間では受光素子1
3bに反射光が入射され、走査角度がφ1からφ2まで
の間では受光素子13bに反射光が入射されない。
示すような受光信号のレベルとしきい値Refとの比較
結果、言い換えると受光信号の立ち上がりまたは立ち下
がりのタイミングから求められる(図8(a),(b)
参照)。従って、指示物Sとしての人の指による遮断範
囲を、dθ=θ2−θ1,dφ=φ2−φ1として求め
ることができる。
両光送受ユニット1a,1bを結ぶ基準線と受光素子1
3a,13bとの位置関係及び再帰性反射シート7の端
部の位置関係から既知であることは言うまでもない。
よる走査光の遮断範囲を検出するためのしきい値Ref
の設定動作について説明する。
光レベルを検出しない場合、つまり、指示物Sがないと
判断された場合、タイマ27が計時する所定時間の間
に、MPU5から発光素子駆動回路2a(2b)へオフ
信号を出力して、発光素子11a(11b)の発光動作
を停止させる。そして、この間にMPU5は、A/D変
換器36aを介して入力される受光素子13a(13
b)の受光出力に所定の値(マージン電圧)を加算し、
そのデジタル加算値をD/A変換器35aへ出力する。
D/A変換器35aは、MPU5から出力されたデジタ
ル信号をアナログ信号に変換してコンパレータ33aに
よる比較出力のためのしきい値(基準電圧)Refとし
て設定する。なお、このマージン電圧は、受光系におけ
るノイズに伴う受光量のゆらぎ、A/D変換時のデジタ
リング誤差、蓄積された時系列の受光データ等に基づい
て決定される。
て、光走査型タッチパネルの算出動作に対する外乱光の
影響の程度を検知する。タイマ27が計時する所定時間
の間に、MPU5から発光素子駆動回路2a(2b)へ
オフ信号を出力して発光素子11a(11b)の発光動
作を停止させた状態で、ポリゴンミラー16a(16
b)を回転させる。そして、この間において、A/D変
換器36aを介して入力される受光素子13a(13
b)の受光出力における最大値と最小値とを、MPU5
で検出する。この最大値と最小値との差を求め、その差
を基準値と比較し、その比較結果を出力する。
は、光走査型タッチパネルの算出動作に大きな影響を与
える外乱光(照明灯等)が存在し、その差が小さい場合
には、その算出動作に大きな影響を与える外乱光は存在
しないと言える。よって、例えば、前記基準値として上
記マージン電圧を採用する場合、その基準値(マージン
電圧)よりその差が大きいときには、光走査型タッチパ
ネルを使用できないような外乱光の環境であると判断
し、一方、その基準値(マージン電圧)よりその差が小
さいときには、光走査型タッチパネルを使用できる外乱
光の環境であると判断する。よって、その差と基準値
(マージン電圧)との比較結果を出力することにより、
光走査型タッチパネルが使用可能環境であるか否かを容
易に判別できる。
ら、指示物S(本例では指)の中心位置(指示位置)の
座標を求める処理について説明する。まず、三角測量に
基づく角度から直交座標への変換を説明する。図9に示
すように、光送受ユニット1aの位置を原点O、表示画
面10の右辺,上辺をX軸,Y軸に設定し、基準線の長
さ(光送受ユニット1a,1b間の距離)をLとする。
また、光送受ユニット1bの位置をBとする。表示画面
10上の指示物Sが指示した中心点P(Px,Py)
が、光送受ユニット1a,1bからX軸に対してθ,φ
の角度でそれぞれ位置している場合、点PのX座標P
x,Y座標Pyの値は、三角測量の原理により、それぞ
れ以下の(1),(2)式のように求めることができ
る。
るので、検出した受光信号の立ち上がり/立ち下がりの
タイミングでの検出角度を採用した場合、図10に示す
ように、指示物S(指)のエッジ部の4点(図10のP
1〜P4)を検出することになる。これらの4点は何れ
も指示した中心点(図10のPc)とは異なっている。
そこで、以下のようにして 中心点Pcの座標(Pc
x,Pcy)を求める。Px=Px(θ,φ),Py=
Py(θ,φ)とした場合に、Pcx,Pcyは、それ
ぞれ以下の(3),(4)式のように表せる。
+dθ/2,φ1+dφ/2を上記(1),(2)式の
θ,φとして代入することにより、指示された中心点P
cの座標を求めることができる。
値を求め、その角度の平均値を三角測量の変換式
(1),(2)に代入して、指示位置である中心点Pc
の座標を求めるようにしたが、最初に三角測量の変換式
(1),(2)に従って走査角度から4点P1〜P4の
直交座標を求め、求めた4点の座標値の平均を算出し
て、中心点Pcの座標を求めるようにすることも可能で
ある。また、視差、及び、指示位置の見易さを考慮し
て、指示位置である中心点Pcの座標を決定することも
可能である。
ー16a,16bの回転角速度が一定であるので、時間
を計時することにより走査角度の情報を得ることができ
る。図11は、受光信号検出回路3aからの受光信号
と、ポリゴンミラー16aの走査角度θ及び走査時間T
との関係を示すタイミングチャートである。ポリゴンミ
ラー16aの走査角速度が一定である場合、その走査角
速度をωとすると、走査角度θ及び走査時間Tには、下
記(5)式に示すような比例関係が成り立つ。 θ=ω×T …(5)
り時の角度θ1,θ2は、それぞれの走査時間t1,t
2と下記(6),(7)式の関係が成り立つ。 θ1=ω×t1 …(6) θ2=ω×t2 …(7)
走査角速度が一定である場合には、時間情報を用いて、
指示物S(指)の遮断範囲及び座標位置を計測すること
が可能である。
は、計測した遮断範囲から指示物S(指)の大きさ(断
面長)を求めることも可能である。図12は、この断面
長計測の原理を示す模式図である。図12において、D
1,D2はそれぞれ光送受ユニット1a,1bから見た
指示物Sの断面長である。まず、光送受ユニット1a,
1bの位置O(0,0),B(L,0)から指示物Sの
中心点Pc(Pcx,Pcy)までの距離OPc(r
1),BPc(r2)が、下記(8),(9)式の如く
求められる。
近似できるので、各断面長D1,D2は、下記(1
0),(11)式に従って計測可能である。
dθ≒dθ≒tandθ,sindφ≒dφ≒tand
φと近似できるので、(10),(11)式においてs
indθ,sindφの代わりに、dθまたはtand
θ,dφまたはtandφとしても良い。
ン・オフ制御の動作について説明する。本発明の光走査
型タッチパネルでは、光走査が停止した場合、または、
光走査速度が遅い場合には、発光素子11a,11bの
発光動作を停止して、レーザ光の連続照射に伴うオペレ
ータの肉体への危害を回避できるようにしている。
の起動時には、パルスモータ21によって回転されるポ
リゴンミラー16a,16bの回転数が定常回転数に達
するまでに一定の時間を要する。よって、オペレータの
安全性を考慮して、ポリゴンミラー16a,16bが定
常回転数に達した後に、発光素子11a,11bをオン
とする。その後、第2タイマ39aにて得られる走査開
始タイミングの間隔の測定結果に基づいて、光走査速度
をMPU5で監視する。そして、その光走査速度が所定
速度よりも小さくなった場合、具体的には、第2タイマ
39aで得られる測定結果が所定値よりも大きくなった
場合には、発光素子駆動回路2a,2bへオフ信号をM
PU5から出力して、発光素子11a,11bの発光動
作を停止させる。よって、レーザ光の走査速度が遅くな
った場合に、レーザ光が連続的にオペレータに照射され
ることを防止して、オペレータの安全性を確保する。
は、光学系の調整が必要となるので、パルスモータ21
を停止させて走査を中断したまま発光素子11a,11
bを発光させる必要がある。そこで、本発明の光走査型
タッチパネルでは、上述したような動作モード(走査速
度が遅い場合にレーザ光をオフとする機能)を行うか否
かを選択できるスイッチを設けている。このスイッチの
切り換え動作により、走査速度が所定速度より遅い場合
にレーザ光をオフとする動作モードと走査速度が遅くて
もレーザ光をオフとしない動作モードとを、状況に応じ
て使い分けることが可能である。
パネルでは、走査光をオフとして、そのオフ期間に、走
査光がオフである場合の受光素子での受光結果に基づい
て走査光の遮断位置を検出するための比較用基準信号
(しきい値レベル)を設定するようにしたので、その比
較用基準信号(しきい値レベル)を所望のタイミングで
設定できる。
は、指示物がないと判断された場合に、所定時間の間に
走査光をオフして、上記のような比較用基準信号(しき
い値レベル)の設定処理を行うようにしたので、指示物
の位置,大きさの算出動作に支障をきたすことなく、比
較用基準信号(しきい値レベル)を設定できる。
は、所定時間にわたって走査光をオフして光走査部を作
動させ、その間の受光素子での受光結果の最大値と最小
値との差を求め、求めた差を所定の基準値と比較するよ
うにしたので、外乱光の影響の程度を検知でき、誤った
検出動作を防ぐことができる。
す模式図である。
図である。
ある。
ある。
す模式図である。
その比較出力信号の波形を示す波形図である。
の比較出力信号の波形を示す波形図である。
トである。
である。
すタイミングチャートである。
Claims (4)
- 【請求項1】 所定領域と実質的に平行である面内で光
を角度走査する光走査部と、走査光の一部を受光する受
光素子と、前記所定領域に指示物で形成される走査光の
遮断位置を走査角度に対応した前記受光素子の出力に基
づいて計測する計測部とを備える光走査型タッチパネル
において、走査光をオフする手段を設け、走査光がオフ
状態にある場合の前記受光素子の受光出力レベルに基づ
いて、前記計測部における前記受光素子の受光信号から
前記指示物による走査光の遮断位置を検出するための比
較用基準信号を生成するようにしたことを特徴とする光
走査型タッチパネル。 - 【請求項2】 指示物の存在の有無を検出する検出手段
を更に備え、該検出手段にて指示物がないと判断された
場合に、走査光をオフして、前記比較用基準信号を生成
するようにした請求項1記載の光走査型タッチパネル。 - 【請求項3】 所定時間を計時するタイマを更に備え、
該タイマが前記所定時間を計時する間に、走査光をオフ
するようにした請求項1記載の光走査型タッチパネル。 - 【請求項4】 所定領域と実質的に平行である面内で光
を角度走査する光走査部と、走査光の一部を受光する受
光素子と、前記所定領域に指示物で形成される走査光の
遮断位置を走査角度に対応した前記受光素子の出力に基
づいて計測する計測部とを備える光走査型タッチパネル
において、走査光をオフする手段と、所定時間を計時す
るタイマと、該タイマで計時される前記所定時間走査光
をオフして前記光走査部を作動させた場合における前記
受光素子での受光結果の最大値と最小値との差を演算す
る演算手段と、該演算手段にて演算された差と所定の基
準値とを比較する比較手段とを備えることを特徴とする
光走査型タッチパネル。
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