JP6104153B2 - 液注出容器 - Google Patents
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Description
このような液注出容器として、容器本体の口部に、注出口から液を案内する注出筒と、液を容器本体内に回収する液回収部とを具えた注出キャップを取着し、その上部に計量キャップを装着したものが従前より知られており、液回収および液詰め替えのために、注出キャップの傾斜した底面に、スリットを設けた注出筒を立設し、底面に注出口とともに液回収部や空気置換部を設けたものもよく知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1記載の注出キャップBのように、容器本体Cにネジ部2で螺合締結しただけのものでは、注出キャップBを軟質材とした場合、計量蓋Aの回転により注出キャップが共回りして容器本体Cから外れてしまったり、使用者が計量蓋Aを正確に螺合させないまま無理に回転させることによってよじれが生じ、やはり注出キャップBが容器本体Cから外れてしまうという問題があった。
口部1には、上部から嵌合凸条4に続く係止凹条5が設けられ、その下部には軸方向に突出する縦リブ6が周方向に複数設けられ、それぞれ容器本体側の環状嵌合部、軸方向嵌合部を形成している。
複数の縦リブ6の配置は、少なくとも周方向1個所で縦リブ6間の間隙が広くなった位置決め溝7が形成されるように設定されている。
注出キャップBは、本実施例では低密度ポリエチレン等のシール性のよい軟質材から成形されているが、本発明はこれに限定されるものではない。
傾斜筒壁18,傾斜底壁19からなる底壁10と、底壁10の周縁に連設する筒状壁13と、注出筒11の基部外周面により形成される液回収空間Sは、延出開口部Paで容器内部と連通し、スリット12で注出筒11内と連通している。
外筒27の内周面には、口部1の嵌合凸条4が嵌合する嵌合凹条28,係止凹条5に嵌合する係止凸条29が形成され、口部1外周との間に環状嵌合部を形成している。
このように本実施例では、容器本体Aの嵌合凸条4に続く係止凹条5に注出キャップBの嵌合凹条28、係止凸条29が嵌合しているので、嵌合凸条4と係止凸条29とで確実に係合するとともに密封性を高めているが、必ずしも容器本体Aと注出キャップBとにそれぞれ凸条と凹条の両方を設ける必要はなく、いずれか一方だけでもよい。
複数の縦溝30の周方向配置は、容器本体Aの位置決め溝7に対応する部位で縦溝30の間が幅広になって位置決めリブ31が形成されるように設定され、位置決めリブ31が位置決め溝7に嵌合して容器本体Aと注出キャップBとの周方向の位置合わせを行う機能を果たす。
また、本実施例では、容器本体A側に縦リブ6を設け、注出キャップB側に縦溝30を設けているが、逆に容器本体A側に縦溝を、注出キャップB側に縦リブを設けてもよく、さらに、位置決めのための位置決め溝7,位置決めリブ31は必ずしも必要ではなく、縦リブ6と縦溝30は、それぞれ少なくとも周方向1個所にあればよい。
なお、注出口部14の詳細形状は、本実施例におけるこれらの構成に限定されるものではなく、スリット12を有する注出筒11と底壁10と筒状壁13とによって開口部Pに連通する液回収空間Sが形成されるものであれば、種々の変更が可能である。
すくなくとも計量キャップ本体39は、計量のために透明または半透明の材質で成形されることが望ましい。
また、本実施例の頂壁40はドーム状をなしているが、これに限定されるものではない。
嵌合ねじ筒42は、頂壁40の外周縁にフランジ状に外方に張り出した環状壁47と、環状壁47の内周側に垂設された内周壁48と、環状壁47の外周側に垂設された外周ねじ壁49とからなり、外周ねじ壁49の内周には上部ねじ筒16のおねじ部32に螺合するめねじ部50が形成されている。
また、環状壁47の内面には上部ねじ筒16の上面に当接して密封するシール突条51が形成されている。
封緘リング44の下部には、内周側に収納凹所57を形成する薄肉部58が形成され、薄肉部58の下端部の周方向複数個所には、内側上方に向かって折り返すように突出した折り返し片59が設けられている。
折り返し片59は、計量キャップCが注出キャップBに締め込まれたとき、内周縁上端部が注出キャップBの外筒27の下端ないしは下端より下方に位置するようになり、開封時には外筒27の下端に係合して封緘リングの上昇を阻止する弾性フック部として機能する。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
おねじ部32にめねじ部50が螺入して、図中矢印のように計量キャップCが下降していくと、封緘リング44の下端部に設けられた折り返し片59が外筒27(嵌合筒部15)の外周面に接するようになり、図6(c)に示すように、折り返し片59は収納凹所57に折りたたまれるように弾性変形して収納され、組み付け作業の障害にはならない。
このとき同時に、折り返し片59は、その内周縁上端が外筒27の下端より下方に位置するようになり、その弾性力により元の形状に復帰して内側上方に突出する。
また、環状壁47の下面に設けられたシール突条51が、上部ねじ筒16の上面に強く圧接され、キャップ内を密封する。
なお、本実施例では、折り返し片59は開封時に外筒27の下端部に係合するようにしたが、容器本体Aの側に折り返し片59との係合部を設けてもよい。
このとき、外筒27は容器本体Aに嵌合することによってわずかに外方に張り出し、外筒27の外周面にゆるやかに嵌装されていた封緘リング44は、外筒27の外周面に接して拘束するようになり、容器本体Aとの前記環状嵌合部、軸方向嵌合部の係合を確実に保持する。
図6(b)に示すように、計量キャップCを螺脱方向に回転すると、嵌合筒部15は環状嵌合部、軸方向嵌合部によって容器本体Aに拘束されているため、計量キャップCの上昇とともに折り返し片57が外筒27の下端に係合するようになり、その後の封緘リング44の上昇を阻止する。
また、外筒27の外周面との摩擦により封緘リング44の回転も抑制され、弱化部43の薄肉リブ55が破断するようになる。
弱化部43が破断すると、外筒27の外周に封緘リング44を残したまま、計量キャップCが螺脱上昇して、注出キャップBから取り外される。
計量キャップC内の計量された内容液は、液案内筒41に案内されて、所定個所に注出され、その後、計量キャップCは再度注出キャップBに螺着されて液注出容器を密封することができる。
また、液注出容器の内容液がなくなり、パウチ容器などの詰め替え用容器から液を注入する際には、スリット12が上方に向かって広がっているので開口部Pに注入しやすく、底壁10と筒状壁13によって大きな液回収空間Sが確保されているので、容易に液の詰め替えをすることができる。
B 注出キャップ
C 計量キャップ
P 開口部
Pa 延出開口部
S 液回収空間
1 口部
2 ネックリング
3 肩部
4 嵌合凸条(環状嵌合部)
5 係止凹条(環状嵌合部)
6 縦リブ(軸方向嵌合部)
7 位置決め溝(軸方向嵌合部)
10 底壁
11 注出筒
12 スリット
13 筒状壁
14 注出口部
15 嵌合筒部
16 上部ねじ筒
18 傾斜筒壁
19 傾斜底壁
20 最下部
25 上壁
26 内筒
27 外筒
28 嵌合凹条(環状嵌合部)
29 係止凸条(環状嵌合部)
30 縦溝(軸方向嵌合部)
31 位置決めリブ(軸方向嵌合部)
32 おねじ部
39 計量キャップ本体
40 頂壁
41 液案内筒
42 嵌合ねじ筒
43 弱化部
44 封緘リング
47 環状壁
48 内周壁
49 外周ねじ壁
50 めねじ部
51 シール突条
53 フランジ部
54 貫通孔
55 薄肉リブ
57 収納凹所
58 薄肉部
59 折り返し片(弾性フック部)
Claims (4)
- 容器本体の口部に、容器内部と連通する開口部と注出筒とを具えた注出キャップを取着し、その上部に計量キャップを螺合装着した液注出容器において、
注出キャップは、開口部を形成する底壁と、開口部に連通するスリットが設けられ底壁に立設された注出筒と、底壁の周縁に連設し注出筒の周囲に液回収空間を形成する筒状壁とからなる注出口部と、注出口部の外周側に連設して容器本体の口部に嵌合する嵌合筒部と、計量キャップと螺合する上部ねじ筒とからなり、
嵌合筒部には、容器本体の口部外周との間に環状嵌合部および軸方向嵌合部が設けられており、
計量キャップは、計量キャップ本体と、計量キャップ本体と破断可能な弱化部を介して連結され、嵌合筒部外周面に嵌装される封緘リングとからなり、
封緘リングは、開封時に嵌合筒部又は容器本体に係合可能な弾性フック部を具えていることを特徴とする液注出容器。 - 嵌合筒部の環状嵌合部は、口部外周に形成された環状凸条または環状凹条の少なくともいずれかと嵌合するそれぞれ環状凹条または環状凸条であり、軸方向嵌合部は、口部外周の周方向の少なくとも一個所に軸方向に設けられたリブまたは溝と嵌合する、それぞれ溝またはリブが設けられていることを特徴とする請求項1記載の液注出容器。
- 弾性フック部は、封緘リング下端部内周側に設けられた折り返し片であり、封緘リングの外周壁の内周側下部には、計量キャップを注出キャップに組み付ける際に、弾性フック部を収容可能な収納凹所が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の液注出容器。
- 注出キャップは、シール性の高い軟質材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液注出容器。
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