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JP5127333B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドのワイピング機能を備えたインクジェット記録装置関するものである。
インクジェット記録方式においては、インクジェット記録ヘッドの加圧液室内のインクを急激に加圧して、吐出口からインクを記録媒体に向けて吐出させることにより、その記録媒体上に画像を記録する。インクの加圧手段としては、電気熱変換体(ヒータ)が発する熱エネルギーを利用するもの、圧電素子の機械的エネルギーを利用するものなど、種々の方式が提案されている。
このようなインクジェット記録方式は、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる関係上、インク中の溶媒の蒸発により、吐出口近傍のインクが増粘したり、吐出口が形成される吐出口形成面(「ノズル面」ともいう)にインク成分が固化するおそれがある。このようなインクの増粘物や個化物が存在した場合には、インクの吐出不良を起こすおそれがある。そのため、所定の時間間隔あるいは記録ヘッドの回復動作時に、ワイパーによりノズル面をワイピングして清掃するワイピング手段が用いられている。
近年、インクジェット記録方式を含む種々の記録方式においては、高精細な画像を記録するために、記録媒体上における高い発色性を要求されてきている。このような要求を満たすインクの中には、インク中の溶媒の蒸発速度が速く、ノズル面にインクの増粘物や固化物が強固に付着するものもある。
特許文献1には、ノズル形成面に強固に付着したインク成分を除去する方法として、ノズル面をワイピングするワイパーに、クリーニング液(処理液)を付与する方法が提案されている。
特開平10―138502号公報
特許文献1のように、クリーニング液を介してワイピングを行う方法においては、ワイピングを行った後、ワイパーに付着したインクを除去することが重要である。なぜならば、ワイパーに付着したインクが除去されずに残っていた場合には、新鮮なクリーニング液をワイパーに付与しても、ワイパーに付着したままのインクによってクリーニング液が汚されて、ワイピング効果の低下を招くおそれがあるからである。
また、ワイピング効果を高めるために複数のワイパーを用いた場合には、クリーニング液を用いるか否かに拘わらず、それらのワイパーに付着したインクが除去されずに残ることにより、同様にワイピング効果の低下を招くおそれがある。
本発明の目的は、ワイパーの付着物を極力除去することにより、インクジェット記録ヘッドを効率よくワイピングして高品位の画像を記録することができるインクジェット記録装置提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、インク吐出口が設けられた吐出口面を有する記録ヘッドと、前記吐出口面をワイピングする第1のワイピング面を有する第1のワイパーと、該第1のワイパーの後に前記吐出口面をワイピングする第2のワイピング面を有する第2のワイパーと、前記第1のワイパー及び前記第2のワイパーを保持するワイパー保持部と、を備え、該ワイパー保持部を移動させることにより前記第1のワイピング面または前記第2のワイピング面を前記吐出口面に接触させるインクジェット記録装置において、前記第1のワイピング面または前記第2のワイピング面に付着した付着物を掻き取る掻き取り部材を備え、前記第1のワイピング面を前記掻き取り部材に接触させることによって前記第1のワイピング面の裏面の第1の非ワイピング面と前記第2のワイピング面とを接触させ、前記第1の非ワイピング面によって前記第2のワイピング面を清掃することを特徴とする。
本発明によれば、ワイピング方向の前側に位置する第1ワイパーがワイピング方向の後側に位置する第2ワイパーをクリーニングすることにより、特に、第2ワイパーの付着物を極力除去して、インクジェット記録ヘッドを効率よくワイピングすることができる。この結果、インクジェット記録ヘッドのインクの吐出状態を良好に維持して、高品位の画像を記録することができる。しかも、短時間に効率よくインクジェット記録ヘッドをワイピングすることにより、記録に要する時間を短縮することもできる。
また、第1および第2ワイパーにクリーニング液を付与することにより、それらのワイパーの付着物をより効率よく除去することができる。このように、第1ワイパーによる第2ワイパーのクリーニング動作と、クリーニング液の付与と、を組み合わせることにより、クリーニング液の少ない使用量によってもワイパーの付着物を効率よく除去することができる。これにより、記録物のコスト低減を図ることができると共に、クリーニング液を収納タンクの容量を減らして、インクジェット記録装置の小型化を図ることもできる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明が適用されるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置の概略図である。
図1において、1はインクジェット記録ヘッドであり、インクを吐出可能な複数のノズルがノズル列として形成されている。そのノズル列は、後述する主走査方向と交差する方向(例えば、直交する方向)に形成されている。ノズルは、電気熱変換体(ヒータ)やピエゾ素子などを用いて、吐出口形成面(以下、「ノズル面」ともいう)2に形成された吐出口からインクの吐出が可能である。電気熱変換体を用いた場合には、その発熱によりノズル内のインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出することができる。3はキャリッジであり、記録ヘッド1と、その記録ヘッド1にインクを供給するためのインクタンク31と、が搭載される。4および5は、記録ヘッド1のノズル面2をワイピングするための第1および第2ワイパーである。
6は、ノズル面2をキャッピング可能なキャップ部、7は、キャリッジ3を矢印Xの主走査方向に往復移動させるためのキャリッジモーター、8は、キャリッジ3の往復移動可能にガイドするガイドシャフトである。32は、不図示の記録媒体を主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する矢印Yの副走査方向に搬送するための搬送ローラである。キャリッジ3と共に記録ヘッド1を主走査方向に移動させつつ記録ヘッド1の吐出口からインクを吐出する動作と、記録媒体を副走査方向に搬送する動作と、を繰り返すことにより、記録媒体上に順次画像を記録することができる。
9は回復部モータであり、第1および第2ワイパー4,5を矢印A1,A2方向に移動させたり、キャップ部6を矢印B1,B2の上下方向に移動させたり、キャップ部6内に導入する負圧を発生させるための駆動源として備えられている。本例の場合、矢印A1,A2方向は、主走査方向に沿う方向である。10は、第1および第2ワイパー4,5にクリーニング液(「処理液」ともいう)を付着させるための処理液付与器(クリーニング液の付与手段)であり、処理液を保持可能な材質によって形成された処理液保持部10A(図3参照)を備えている。さらに処理液付与器10には、第1および第2ワイパー4,5に付着したインクを掻き取るためのスクラバー(図2,図3参照)が備えられている。第1および第2ワイパー4,5、キャップ部6、処理液塗付器10、および回復部モータ8はユニット化されており、以下、これらをまとめて回復部と称する。
図2は回復部の拡大斜視図であり、同図中の11は、処理液が貯蔵されている処理液貯蔵部である。本例の処理液付与器10は、ワイパー4,5が処理液保持部10Aに接触することにより、それらのワイパー4,5に処理液を付与する構成となっている。しかし、処理液付与器10は、ワイパーに処理液を付与する構成であればよく、例えば、処理液をワイパーに直接吹き付ける構成であってもよい。
図3は、記録ヘッド1がキャップ部6の上方に移動したときにおける側面図であり、処理液14を介してノズル面2をワイピングする際の動作を説明するための図である。ワイパー4,5は、それを保持するワイパー保持部13と共に、矢印A1,A2方向に移動される。矢印A1方向は、ワイパー4,5がノズル面2をワイピングするための方向(ワイピング方向)であり、ワイパー4は、ワイパー5よりもワイピング方向の前側に位置する。
まず、図3(a)のような初期状態にあるワイパー保持部13が矢印A1方向に移動することにより、図3(b)のように、ワイパー4,5によって記録ヘッド1のノズル面2をワイピングする。このようにしてノズル面2をワイピングした後、ワイパー保持部13は、図3(c)のように、処理液塗付器10のスクラバー12に向かってさらに矢印A1方向に移動する。19および20は、ノズル面2をワイピングした際に第1および第2ワイパー4,5に付着したインク滴である。これらインク滴19,20は、スクラバー12に接触することによりワイパー4,5から除去される。
その後、ワイパー保持部13がさらに矢印A1方向に移動し、図3(d)のように、ワイパー4,5が処理液塗付器10の処理液保持部10Aに接触する。これにより、処理液保持部10Aに保持されている処理液14がワイパー4,5に付与される。
その後、ワイパー保持部13が矢印A2方向に移動することにより、図3(e)のように、ワイパー4,5がスクラバー12の位置を通過する。そして、図3(f)のように、記録ヘッド1を回復部から離れた位置に移動させた状況において、ワイパー保持部13がさらに矢印A2方向に移動する。これにより、図3(a)の初期状態に戻る。
このような一連の動作を繰り返すことによって、記録ヘッド1のノズル面2は、処理液14を介してワイパー4,5によりワイピングされる。
図4は回復部における各部の寸法関係を説明する模式図である。本例では、第1ワイパー4の自由長L1を4.75mm、第2ワイパー5の自由長L2を4.5mmとした。また、ワイパー4,5の間隔LBを2.5mm、スクラバー12に対する第1ワイパー4の侵入量LBを1.5mmとした。また、矢印A1,A2方向におけるワイパー4,5の厚みは、0.5mmとした。
図5は、このようなワイピング動作をさらに詳細に説明するための図である。
第1ワイパー4において、4Aはノズル面2をワイピングする面(以下、「ワイピング面」ともいう)、4Bはノズル面2をワイピングしない面(以下、「非ワイピング面」ともいう)である。第2ワイパー5において、5Aはノズル面2をワイピングする面(以下、「ワイピング面」ともいう)、5Bはノズル面2をワイピングしない面(以下、「非ワイピング面」ともいう)である。ノズル面2をワイピングしたワイパー4および5には、図5の(a)のように、インク滴19および20が付着する。
インク滴19が付着した第1ワイパー4は、図5(b)のように、スクラバー12と接触した際に湾曲し、第1ワイパー4の非ワイピング面4B側の部分が第2ワイパー5のワイピング面5Aに接触する。それらのワイパー4,5の接触部Pは、第2ワイパー5の頭部5Cに近い位置、つまりノズル面2に近い位置となる。
そして、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bを第2ワイパー5のワイピング面5Aに接触させたまま、ワイパー保持部13が処理液付与器10に向かって矢印A1方向に移動する。これにより、図5(c)および図5(d)のように、第1ワイパー4に付着したインク滴19がスクラバー12により除去される。同時に、図5(c)および図5(d)のように、第1ワイパー4が第2ワイパー5を湾曲させる。これに伴い、接触部Pの位置は、ワイパー頭部5Cから遠ざかるように、第2ワイパー5のワイピング面5Aに沿って矢印C方向にずれる。これにより、第2ワイパー5のワイピング面5Aに付着したインク滴20は、ワイパー頭部5Cから遠ざかる矢印C方向、つまりノズル面2から遠ざかる方向に掃き寄せられる。したがって、先にノズル面2をワイピングする第1ワイパー4によって、後にノズル面2をワイピングする第2ワイパー5のワイピング面5Aがクリーニングされる。
本例の場合、第1ワイパー4はノズル面2を最初にワイピングするワイパーであり、第2ワイパー5はノズル面2を最後にワイピングするワイパーである。本例のように、最後にワイピングする第2ワイパー5のワイピング面5Aをクリーニングすることは、ノズル面2をワイピングする上において効果的である。
そして図5(e)のように、第2ワイパー5がスクラバー12に接触することにより、そのワイピング面5Aは、スクラバー12によって再度清掃される。その後、図5(f)のように、第1および第2ワイパー4,5が処理液保持部10Aに接触することにより、それらのワイパー4,5のワイピング面4A,5Aに処理液14が付着する。
その後、ワイパー保持部13が矢印A2方向に移動することにより、図5(g)のように、処理液14が付着したワイパー4,5がスクラバー12に接触する。その際、ワイパー4,5のワイピング面4A,5Aはスクラバー12に接触しない。そのため、それらのワイピング面4A,5Aに付着した処理液14は、除去されずに残される。
このように本例においては、図6に示すように、第1ワイパー4のワイピング4Aと、第2ワイパー5のワイピング面5Aと、に処理液14を付着させた。そして、第2ワイパー5のワイピング面5Aに対して、第1ワイパー4の頭部4Cのエッジ部4Dを摺接させることにより、そのワイピング面5Aをクリーニングする。
実際に、A4サイズの記録媒体にベタ画像を3枚記録する毎に、本例のワイピング動作を行なって、計30枚のA4サイズの記録媒体にベタ画像を記録したところ、良好な記録結果を得ることができた。このような本例に対して、比較例においては、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bが第2ワイパー5のワイピング面5Aと接触しないように、ワイパー4,5の間隔LAを広く設定した。この比較例の場合には、A4サイズの記録媒体にベタ画像を2枚記録する毎にワイピング動作を行なって、計30枚のA4サイズの記録媒体にベタ画像を記録したところ、良好な記録結果を得ることができた。しかし、A4サイズの記録媒体にベタ画像を3枚記録する毎にワイピング動作を行なって、計30枚のA4サイズの記録媒体にベタ画像を記録したところ、ワイピング動作前の3枚目の記録媒体の記録画像の一部がかすれて、記録不良が発生した。この記録不良の原因は、ノズル近傍のノズル面2に付着したインク滴の増粘物であった。つまり、本例と比較例は、ノズル面2におけるインク増粘物の付着の有無に差、つまりワイピング効果に差が生じた。
すなわち本例の場合、最後にノズル面2をワイピングする第2ワイパー5は、図5(b)、(c)、(d)のように第1ワイパー4と当接することによって清掃され、その後、図5(e)のようにスクラバー12に当接することによってさらに清掃される。しかし比較例の場合、最後にノズル面2をワインピングする第2ワイパー5は、第1ワイパー4による清掃は受けられず、スクラバー12による清掃しか受けられない。したがって本例における第2ワイパー5は、比較例のものよりも清浄となり、供与された処理液14を汚さずにノズル面2をワイピングできる。つまり、本例と比較例において、処理液の洗浄力に差が生じた。
(第2の実施形態)
第2の実施形態においては、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bとエッジ部4Dにも積極的に処理液14を付着させることにより、ワイパーの清掃効果を上げる。本例において、ワイパー4,5およびスクラバー12などの構成は、前述した第1の実施形態と同様である。但し本例においては、第1の実施形態に比して、ワイパー保持部13をより処理液付与器10寄りに移動させ、かつ処理液保持部10Aの表面の粗さを荒くして、第1ワイパー4が処理液保持部10Aにひっかかりやすくしている。
図7は、本例におけるワイピング動作を説明するための図である。
ノズル面2をワイピングしてからスクラバー12に接触した第1および第2ワイパー4,5は、図7(a)のように、A2方向に反って処理液保持部10Aに接触する。この時点にて、第2ワイパー5のワイピング面5Aと、第1ワイパー4のワイピング面4Aと、に処理液14が塗布される。ワイパーがA2方向に反るとは、例えば図7(a)中におけるワイパー4,5の形態と同様に、自由端部(ノズル面2との接触端部)が基端部よりもA2方向に位置するように反ることである。
その後、ワイパー保持部13が図7(b)のようにA2方向に移動する。その際、ワイパー4,5と処理液保持部10Aとの間に摩擦力が発生する。この摩擦力は、A2方向に反っているワイパー4,5を逆のA1方向に反らすように作用する。ワイパーをA1方向に反らすとは、例えば図7(b),(c)中における第1ワイパー4の形態と同様に、自由端部(ノズル面2との接触端部)を基端部よりもA1方向に位置させるように反らすことである。
第2ワイパー5は、ワイパー保持部13がA2方向に移動する際に処理液保持部10Aと接触する期間、つまり摩擦力を受ける時間が第1ワイパー4よりも短い。そのため第2ワイパー5は、A2方向に反っている状態から、逆のA1方向に反る状態に至るまでの間に、処理液保持部10Aから離れてしまう。したがって第2ワイパー5は、図7(b)のようにA2方向に反った状態のまま、矢印A2方向に移動することになる。
第1ワイパー4は、第2ワイパー5よりも長いために、ワイパー保持部13がA2方向に移動する際に処理液保持部10Aに対して接触する接触領域が第2ワイパー5よりも広い。そのため、第1ワイパー4は、第2ワイパー5よりも大きな摩擦力を受ける。しかも第1ワイパー4は、ワイパー保持部13がA2方向に移動する際に処理液保持部10Aと接触する期間が第1ワイパー4よりも長いため、摩擦力を受ける時間も長い。したがって第1ワイパー4は、処理液保持部10Aに接触しつつA2方向に移動する間に、図7(b)のように、A1方向に反るように反転して、非ワイピング面4Bが処理液保持部10Aに接触することになる。この結果、図4(c)のように、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bにも処理液14が供与されることになる。
このように、第1ワイパー4に対しては、ワイピング面4Aと非ワイピング面4Bとの両方に処理液14が供与されることなる。その非ワイピング面4Bに付着した処理液は、図7(d)のようにスクラバー12に接触する。しかしスクラバー12は、A1方向には移動せず、A2方向には移動できるように構成されている。そのため、図7(d)のように、第1ワイパー4のエッジ部4DがA2方向からスクラバー12に接触したときにスクラバー12がA2方向に移動し、第1ワイパー4の頭部4Cだけがスクラバー12に接触することになる。故に、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bに付着した処理液14は、スクラバー12により除去されることはない。
第1ワイパー4の非ワイピング面4Bに付与された処理液14は、ノズル面2と接触しないため、汚染されることはほとんどない。したがって、第2ワイパー5のワイピング面5Aの汚れは、第1ワイパー4によるクリーニング動作により、非ワイピング面4Bに付与された清浄な処理液14を介して、ノズル面2から遠ざかるように矢印C方向に掃き寄られる。この時、第2ワイパー5のワイピング面5Aの汚れは、処理液14により再溶解されるため、ノズル面2を最後にワイピングする第2ワイパー5のワイピング面5Aは、ノズル面2と接触する部分がより清浄な状態となる。したがって、より効果的なワイピングが可能となる。
実際に、A4サイズの記録媒体にベタ画像を5枚記録する毎に、本例のワイピング動作を行なって、計30枚のA4サイズの記録媒体にベタ画像を記録したところ、良好な記録結果を得ることができた。
本例では、第1ワイパー4をA2方向に反る状態からA1方向に反る状態に反転させるために、処理液保持部10Aの表面を荒くして摩擦力を大きくした。しかし、これに限定するものではなく、例えば、第1ワイパー4の自由長L1(図4参照)を長くしてもよく、また、処理液14の粘度を調整して、第1ワイパー4が処理液保持部10Aに接触した際の摩擦力を多くしてもよい。
(第3の実施形態)
前述した第2の実施形態では、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bに処理液14を塗布するために、第1ワイパー4が処理液保持部10Aに接触している期間中に、そのワイパー4を反転させた。しかし、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bに処理液14を塗布する方法は、このような方法のみに限定されるものではない。
図8は、本発明の第3の実施形態におけるワイパー動作の説明図である。
第1および第2ワイパー4,5は、記録ヘッド1のノズル面2をワイピングしてからスクラバー12に接触した後、図8(a)のように処理液保持部10Aに接触する。この時、第1ワイパー4のワイピング面4Aと、第2ワイパー5のワイピング面5Aに処理液14が塗布される。
そしてワイパー保持部13は、図8(b)のような位置にてA1方向の移動を停止する。その位置は、第1ワイパー4が処理液保持部10Aの位置を通り過ぎ、かつ第2ワイパー5が未だ処理液保持部10Aと接触したままとなる位置である。その後、ワイパー保持部13がA2方向に移動する。そして、図8(c)のように、ワイパー保持部13が処理液保持部10Aの位置から遠ざかる際に、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bが処理液保持部10Aに接触する。これにより、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bに処理液14が塗布される。
実際に、A4サイズの記録媒体にベタ画像を5枚記録する毎に、本例のワイピング動作を行なって、計30枚のA4サイズの記録媒体にベタ画像を記録したところ、良好な記録結果を得ることができた。
(第4の実施形態)
前述した第1,第2,および第3の実施形態では、図5(c),(d)のように、スクラバー12を用いて、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bと、第2ワイパー5のワイピング面5Aを接触させた上、それらの接触位置Pを矢印C方向にずらした。しかし、このように第1および第2ワイパー4,5を接触させてから、それらの接触位置をずらすための構成は、上述した実施形態のみに特定されない。
例えば、図9のように、スクラバー12と処理液保持部10Aとの間に突起部29を設けてもよい。この突起部29は、ワイパー保持部13がA1方向に移動するときに、前述した実施形態におけるスクラバー12と同様に機能する。すなわち、図9のように、第1ワイパー4の非ワイピング面4Bと、第2ワイパー5のワイピング面5Aを接触させた上、それらの接触位置Pを矢印C方向にずらす。
(他の実施形態)
本発明は、吐出口からインクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置に対して、広く適用することができる。したがって本発明は、例えば、前述したようなシリアルスキャンタイプのみならず、記録媒体の幅方向の全域に渡って延在する長尺なインクジェット記録ヘッドを用いたフルラインタイプのインクジェット記録装置にも適用することができる。
また、第1および第2ワイパーは、インクジェット記録ヘッドと相対移動することにより、インクジェット記録ヘッドの吐出口形成面を一方向(ワイピング方向)にワイピングすることができればよい。したがって、前述した実施形態の場合とは逆に、ワイピング動作のためにインクジェット記録ヘッドを移動させてもよい。第1および第2ワイパーはワイピング方向にずれて位置し、また、第1ワイパーは、第2ワイパーよりもワイピング方向の前側に位置すればよい。したがって第1および第2ワイパーにおいて、ワイピング方向側の面(一方向側の面)がワイピング面となり、ワイピング方向側と反対の面(一方向側と反対の面)が非ワイピング面となる。インクジェット記録ヘッドをワイピングするためのワイパーは、このような第1および第2ワイパーを少なくとも含めばよく、他のワイパーを含めて3つ以上備えてもよい。
また、第1ワイパーと第2ワイパーとを接触させるための作動機構は、第1ワイパーの非ワイピング面側に位置する部分によって第2ワイパーのワイピング面をクリーニングするように、第1ワイパーを前記第2ワイパーに接触させることができればよい。したがって、前述したように第1ワイパーを第2ワイパーに向かって変形させるような作動のみに特定されない。また、第1ワイパーを変形させるためには、スクラバー12や突起部29などの接触部と、第1ワイパーと、を相対移動させて、それらを接触させればよく、前述した実施形態の場合とは逆に、前者の接触部を移動させることも可能である。前述した実施形態のように、移動機構によってワイパーを移動させる場合には、そのワイパーの移動軌跡上に接触部を位置させることができればよい。
また、クリーニング液の付与機構は、ワイパーにクリーニング液を付与することができればよく、前述したように、ワイパーと、クリーニング液を保持するための保持部と、を接触させる構成のみに特定されない。その保持部は、ワイパーと相対移動することにより、ワイパーに接してクリーニング液を付与することができればよく、前述した実施形態の場合とは逆に、保持部を移動させるようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の要部の斜視図である。 図1における回復部の拡大斜視図である。 (a)から(f)は、図2の回復部によるワイピング動作の説明図である。 図2の回復部における各部の寸法の説明図である。 (a)から(g)は、図2の回復部におけるワイパーと処理液付与器との関係の説明図である。 図2の回復部におけるワイパーの処理液付着状況の説明図である。 (a)から(d)は、本発明の第2の実施形態におけるワイパーと処理液付与器との関係の説明図である。 (a)から(c)は、本発明の第3の実施形態におけるワイパーと処理液付与器との関係の説明図である。 本発明の第4の実施形態におけるワイパーと処理液付与器との関係の説明図である。
符号の説明
1 インクジェット記録ヘッド
2 吐出口形成面(ノズル面)
3 キャリッジ
4 第1ワイパー
5 第2ワイパー
4A,5A ワイピング面
4B,5B 非ワイピング面
10 処理液付与器
10A 処理液保持部
12 スクラバー
14 処理液
P 接触位置

Claims (3)

  1. インク吐出口が設けられた吐出口面を有する記録ヘッドと、前記吐出口面をワイピングする第1のワイピング面を有する第1のワイパーと、該第1のワイパーの後に前記吐出口面をワイピングする第2のワイピング面を有する第2のワイパーと、前記第1のワイパー及び前記第2のワイパーを保持するワイパー保持部と、を備え、該ワイパー保持部を移動させることにより前記第1のワイピング面または前記第2のワイピング面を前記吐出口面に接触させるインクジェット記録装置において、
    前記第1のワイピング面または前記第2のワイピング面に付着した付着物を掻き取る掻き取り部材を備え、前記第1のワイピング面を前記掻き取り部材に接触させることによって前記第1のワイピング面の裏面の第1の非ワイピング面と前記第2のワイピング面とを接触させ、前記第1の非ワイピング面によって前記第2のワイピング面を清掃することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1のワイパー及び前記第2のワイパーに付与する処理液を保持する処理液保持部を備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記吐出口面をワイピングする方向において、前記吐出口面の下流に前記掻き取り部材を配し、該掻き取り部材の下流に前記処理液保持部を配することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
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