JP3113895B2 - 蓄電池用鉛合金 - Google Patents
蓄電池用鉛合金Info
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- JP3113895B2 JP3113895B2 JP02103306A JP10330690A JP3113895B2 JP 3113895 B2 JP3113895 B2 JP 3113895B2 JP 02103306 A JP02103306 A JP 02103306A JP 10330690 A JP10330690 A JP 10330690A JP 3113895 B2 JP3113895 B2 JP 3113895B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は蓄電池用鉛(Pb)合金の改良に関するもので
ある。
ある。
従来の技術とその課題 従来、鉛蓄電池の格子やブッシング等の鉛部品には、
アンチモン(Sb)3.5〜6重量%(以下、%は全て重量
%)を含むPb−Sb系合金が用いられている。この場合、
Sbは、本来非常に柔らかくて鉛蓄電池用格子あるいは鉛
部品としては不適当な純鉛に、必要な機械的強度を与え
ると共に、鋳造性を良好にするために添加されている。
しかし、Sbは高価であり、またSb含有量が多くなるほど
鉛蓄電池の自己放電量や使用中の減液量が増える。
アンチモン(Sb)3.5〜6重量%(以下、%は全て重量
%)を含むPb−Sb系合金が用いられている。この場合、
Sbは、本来非常に柔らかくて鉛蓄電池用格子あるいは鉛
部品としては不適当な純鉛に、必要な機械的強度を与え
ると共に、鋳造性を良好にするために添加されている。
しかし、Sbは高価であり、またSb含有量が多くなるほど
鉛蓄電池の自己放電量や使用中の減液量が増える。
鉛蓄電池は自動車用,産業用など種々な用途に使用さ
れているが、近年、とくに保守の簡易化が要求されてき
ている。保守を簡便にするためにはSbを含まない合金、
例えばPb−カルシウム(Ca)系合金を使用するのが好ま
しい。しかし、その場合には深い充放電サイクル使用下
では寿命が短くなるという問題があり、Pb−Sb系合金を
使わざるを得ない場合がある。
れているが、近年、とくに保守の簡易化が要求されてき
ている。保守を簡便にするためにはSbを含まない合金、
例えばPb−カルシウム(Ca)系合金を使用するのが好ま
しい。しかし、その場合には深い充放電サイクル使用下
では寿命が短くなるという問題があり、Pb−Sb系合金を
使わざるを得ない場合がある。
そこで、鉛蓄電池用格子あるいは鉛部品中のSb含有量
をできるだけ少なくすることが試みられているが、単に
Sb含有量を減少させるだけでは、鋳造時に割れが発生
し、良好な製品が得られなかった。
をできるだけ少なくすることが試みられているが、単に
Sb含有量を減少させるだけでは、鋳造時に割れが発生
し、良好な製品が得られなかった。
課題を解決するための手段 われわれは、Sb含有量を減少させると共に、割れのな
い良好な鋳造製品を得るため、鋭意研究を重ねた結果、
実用上ほぼ問題のない製品を得ることができた。その要
旨とするところは、Sb1.6〜3.5%,ひ素(As)0.2%未
満,錫(Sn)0.06〜1.0%,銅(Cu)0.002〜0.01%未
満,セレン(Se)0.006〜0.1%,残部鉛から成る鉛合金
を用いることである。
い良好な鋳造製品を得るため、鋭意研究を重ねた結果、
実用上ほぼ問題のない製品を得ることができた。その要
旨とするところは、Sb1.6〜3.5%,ひ素(As)0.2%未
満,錫(Sn)0.06〜1.0%,銅(Cu)0.002〜0.01%未
満,セレン(Se)0.006〜0.1%,残部鉛から成る鉛合金
を用いることである。
実施例 以下、本発明を実施例でもって詳細に説明する。
直径約30cmの鉄製釜に50Kgの溶湯を入れ、No.1〜19で
は450℃に、No.20では520℃に、No.21では550℃に加熱
し、縦10cm,横10cm,厚さ1.8mmの鉛蓄電池用格子を手鋳
造した。その後、鋳造した格子を外径10cmの棒に巻き付
け、格子に発生した割れの大きさおよび数によってその
状態を次の3種類に分類した。
は450℃に、No.20では520℃に、No.21では550℃に加熱
し、縦10cm,横10cm,厚さ1.8mmの鉛蓄電池用格子を手鋳
造した。その後、鋳造した格子を外径10cmの棒に巻き付
け、格子に発生した割れの大きさおよび数によってその
状態を次の3種類に分類した。
A:小さな割れもなく良好。
B:小さな割れが少しはあるが問題なし。
C:小さな割れが多くある、または大きな割れがあり不
良。
良。
結果を第1表に示す。
また、これらの格子を用い、容量約28Ahの自動車用鉛
蓄電池を常法にしたがって製作し適宜必要な試験を行な
った。
蓄電池を常法にしたがって製作し適宜必要な試験を行な
った。
第1表から明らかなように、本発明による合金(第1
表の備考欄に*印で示したもの)では鋳造格子を棒に巻
き付けても割れは見られないか、あるいは割れが見られ
ても小さいものがわずかにあるだけで、鉛蓄電池に用い
る際には何等問題のない状態であった。NO.6の従来品で
はSb含有量が多いため、本発明のようにSeを添加しなく
ても割れのない良好な格子が鋳造できた。ただ、このよ
うな格子を使用すると、最初に述べたように自己放電が
大きく、また電池使用中の電解液の減少も激しいため、
できるだけ保守を簡便にしようという目的にそぐわな
い。一方、NO.1の合金ではSb含有量が少なく、大きな割
れが発生した。
表の備考欄に*印で示したもの)では鋳造格子を棒に巻
き付けても割れは見られないか、あるいは割れが見られ
ても小さいものがわずかにあるだけで、鉛蓄電池に用い
る際には何等問題のない状態であった。NO.6の従来品で
はSb含有量が多いため、本発明のようにSeを添加しなく
ても割れのない良好な格子が鋳造できた。ただ、このよ
うな格子を使用すると、最初に述べたように自己放電が
大きく、また電池使用中の電解液の減少も激しいため、
できるだけ保守を簡便にしようという目的にそぐわな
い。一方、NO.1の合金ではSb含有量が少なく、大きな割
れが発生した。
Asは機械的強度や正極に用いた場合の耐食性を改善す
るために添加するもので、正極の場合には一般に0.07%
程度以上が好ましいが、0.2%以上添加しても耐食性
は、さらにはほとんど改善されず、コストが上昇するの
みである。また、負極の場合には正極の場合のような耐
食性は必要でないので他の添加元素や格子の形状などに
よって電池組立時の取扱性に問題がなければ添加しなく
てもよく、とくに蓄電池設置場所との関連で充電時のア
ルシン(AsH3)を発生させない必要がある場合には添加
しないほうがよい。
るために添加するもので、正極の場合には一般に0.07%
程度以上が好ましいが、0.2%以上添加しても耐食性
は、さらにはほとんど改善されず、コストが上昇するの
みである。また、負極の場合には正極の場合のような耐
食性は必要でないので他の添加元素や格子の形状などに
よって電池組立時の取扱性に問題がなければ添加しなく
てもよく、とくに蓄電池設置場所との関連で充電時のア
ルシン(AsH3)を発生させない必要がある場合には添加
しないほうがよい。
NO.9の合金では割れは少ししか観察されなかったが、
鉛蓄電池の正極に用いると、長期放置後の定電圧充電
時、充電しにくいという問題があった。NO.12の合金の
場合には本発明品と同様に割れも少なく、電池性能上の
問題もなかった。しかし、高価なSnをNO.3,10,11などの
本発明品以上に添加しても電池性能上のより一層の改善
もとくに見られずコストの上昇を招くのみである。
鉛蓄電池の正極に用いると、長期放置後の定電圧充電
時、充電しにくいという問題があった。NO.12の合金の
場合には本発明品と同様に割れも少なく、電池性能上の
問題もなかった。しかし、高価なSnをNO.3,10,11などの
本発明品以上に添加しても電池性能上のより一層の改善
もとくに見られずコストの上昇を招くのみである。
NO.13の合金ではCu含有量が少ないため、割れが多数
発生した。しかし、0.002%とNO.14の合金に含有されて
いる程度でも割れは少ししか発生しなかった。ただし、
NO.17のようにCu含有量が少し多くなると、鉛蓄電池に
使用した際、自己放電や減液量が大きく、Sb含有量を多
くした場合と同様な状態となった。
発生した。しかし、0.002%とNO.14の合金に含有されて
いる程度でも割れは少ししか発生しなかった。ただし、
NO.17のようにCu含有量が少し多くなると、鉛蓄電池に
使用した際、自己放電や減液量が大きく、Sb含有量を多
くした場合と同様な状態となった。
NO.18の合金ではSe含有量が少なく、Seの結晶微細化
剤としての効果が発揮されず、大きな割れが発生した。
Se含有量としてはNO.3,19,20の合金に含まれている程度
でよく、これらの合金ではほとんど割れは発生しなかっ
た。NO.21の合金でも割れはほとんど発生せず、非常に
良好な格子が鋳造できたが、Seを0.2%添加するために
は溶湯温度を約550℃以上にする必要があり、燃料費の
上昇や溶湯の急速な酸化による鋳造作業性の低下だけで
なく、他の添加物、とくにSnの酸化損失によって合金組
成が不安定になった。
剤としての効果が発揮されず、大きな割れが発生した。
Se含有量としてはNO.3,19,20の合金に含まれている程度
でよく、これらの合金ではほとんど割れは発生しなかっ
た。NO.21の合金でも割れはほとんど発生せず、非常に
良好な格子が鋳造できたが、Seを0.2%添加するために
は溶湯温度を約550℃以上にする必要があり、燃料費の
上昇や溶湯の急速な酸化による鋳造作業性の低下だけで
なく、他の添加物、とくにSnの酸化損失によって合金組
成が不安定になった。
発明の効果 上述の実施例から明らかなように、本発明による蓄電
池用鉛合金は、Sb含有量が少なくても鋳造割れが発生せ
ず、電池に用いた際にも良好な性能が得られ、その工業
的価値は非常に大きい。
池用鉛合金は、Sb含有量が少なくても鋳造割れが発生せ
ず、電池に用いた際にも良好な性能が得られ、その工業
的価値は非常に大きい。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−25427(JP,A) 特開 昭50−47134(JP,A) 特開 昭51−53230(JP,A) 特開 昭60−187649(JP,A) 特開 昭62−170155(JP,A) 特開 昭63−65041(JP,A) 特公 昭58−18420(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/68 C22C 11/10
Claims (1)
- 【請求項1】アンチモン1.6〜3.5重量%、ひ素0.2重量
%未満、錫0.06〜1.0重量%、銅0.002〜0.01重量%未
満、セレン0.006〜0.1重量%、残部鉛から成ることを特
徴とする蓄電池用鉛合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02103306A JP3113895B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 蓄電池用鉛合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02103306A JP3113895B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 蓄電池用鉛合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH042055A JPH042055A (ja) | 1992-01-07 |
JP3113895B2 true JP3113895B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=14350544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02103306A Expired - Fee Related JP3113895B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 蓄電池用鉛合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3113895B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101792873A (zh) * | 2010-03-26 | 2010-08-04 | 如皋市天鹏冶金有限公司 | 一种低锑多元铅合金及其生产工艺和应用 |
CN109402528A (zh) * | 2018-11-06 | 2019-03-01 | 浙江炊大王炊具有限公司 | 一种富硒铁锅及其制造方法 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5508125A (en) * | 1994-03-21 | 1996-04-16 | Globe-Union Inc. | Battery straps made of a lead-based alloy containing antimony, arsenic, tin and selenium |
US20010031394A1 (en) | 1998-10-30 | 2001-10-18 | Christian P. Hansen | Lead alloy for lead-acid battery terminals |
US20050238952A1 (en) * | 2004-04-22 | 2005-10-27 | Prengaman R D | High tin containing alloy for battery components |
CN100452496C (zh) * | 2007-05-21 | 2009-01-14 | 赵恒祥 | 铅酸蓄电池板栅合金材料及其制备方法 |
CN113540701B (zh) * | 2021-06-28 | 2023-08-04 | 天能电池集团股份有限公司 | 一种铅蓄电池接线端子及其制备方法 |
-
1990
- 1990-04-18 JP JP02103306A patent/JP3113895B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101792873A (zh) * | 2010-03-26 | 2010-08-04 | 如皋市天鹏冶金有限公司 | 一种低锑多元铅合金及其生产工艺和应用 |
CN109402528A (zh) * | 2018-11-06 | 2019-03-01 | 浙江炊大王炊具有限公司 | 一种富硒铁锅及其制造方法 |
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JPH042055A (ja) | 1992-01-07 |
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