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JP3060319B2 - インク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置

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Publication number
JP3060319B2
JP3060319B2 JP638491A JP638491A JP3060319B2 JP 3060319 B2 JP3060319 B2 JP 3060319B2 JP 638491 A JP638491 A JP 638491A JP 638491 A JP638491 A JP 638491A JP 3060319 B2 JP3060319 B2 JP 3060319B2
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head
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京子 福島
衣 城田
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク、これを用いた
インクジェット記録方法、かかるインクを用いた機器に
関し、インクジェット用に特別に調整された塗工紙はも
ちろんのこと、それ以外のコピー紙、レポート用紙、ボ
ンド紙、連続伝票用紙等のオフィスや家庭で一般に使用
されている非塗工紙、いわゆる普通紙に対しても、高精
細、高画質記録が可能な高速定着タイプのインク、イン
クジェット記録方法、記録ユニット、インクジェット記
録装置及びインクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来からインクジェット用インクについ
ては、実に様々な組成のものが報告されている。中でも
近年はコピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋等のオ
フィスで一般に使用されている普通紙に対しても高速定
着し、かつ良好な品位の記録を行なう為に、組成及び物
性等の多様な面から詳細な研究開発が為されている。
【0003】例えば、一般にインク中には乾燥防止、目
詰まり防止等の目的でグリコール等の高沸点有機溶剤が
含有されており、このようなインクでサイズ度の高い普
通紙に記録を行なった場合には、インクが紙内部へ浸透
しにくく記録部の乾燥性が悪い為、記録物を手で触れる
とインクが手についたり、文字がこすれて汚れたりする
等の問題があった。
【0004】そこで、紙内部へのインクの浸透性を高め
る為に、特開昭55−29546号公報にはインク中に
多量の界面活性剤を添加する方法が提案されている。こ
の場合には紙によっては滲みが非常に多く発生したり、
インクジェット用ヘッドに充填した場合に、ヘッドの構
造条件によってはインクがオリフィス面より後退してし
まい吐出が行なわれなかったり、逆にオリフィス面全体
が濡れてしまいインクが吐出しない等のトラブルが見ら
れた。
【0005】又、特開昭56−57862号公報にはイ
ンクのpHを強アルカリ性にする方法も提案されている
が、この場合はインクを手で触れた場合に危険であり、
又、ある種のサイズ剤を用いた紙、例えば中性紙等に対
しては滲み、乾燥性とも良好でない場合がある等の欠点
がある。
【0006】又、特開昭56−147870号公報に
は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマーのアルキルエーテルを含有する記録液について
の提案がなされている。しかし、ブロックポリマーの場
合は界面活性剤の場合と同様な挙動を示す為、紙への浸
透性は、一般的によいが不規則なヒゲ状の滲みが生じや
すく、印字品位には問題が残っていた。
【0007】上記のほかにも今迄に種々の改良が試みら
れているが、前記の滲みと乾燥性更には目詰り性の問題
を全て十分に解決するというインクは今迄のところ知ら
れていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、コピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋等のオフ
ィスで一般に使用されている非塗工用紙、いわゆる普通
紙に記録した場合のインクの滲み及び記録物の遅乾性を
改善したインク、これを用いたインクジェット記録方
法、かかるインクを用いた機器を提供することにある。
【0009】又、本発明の別の目的はオフィスや家庭に
おける使用においても安全性の高いインクを提供するこ
とにある。
【0010】更に、本発明の他の目的はインクジェット
用ヘッドのノズルにおける目詰りを起こしにくい、信頼
性の優れたインク、これを用いたインクジェット記録方
法、かかるインクを用いた機器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の本
発明によって達成される。
【0012】即ち本発明の特徴とするところは、第1
に、水および水溶性染料を含む、インクジェット記録に
用いられるインクにおいて、 下記一般式〔1〕で表わ
されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンランダ
ムポリマーのアルキルエーテルを含有することを特徴と
するインクである。
【0013】R1−(X)−O−R2 …〔1〕 (式中、R1及びR2は水素原子又は炭素数10以下の
ルキル基を表わすが、同時に水素原子になることはな
い。また、Xはエチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドとのランダムポリマーを表わし、該Xにおけるエチ
レンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加重合数の
総和が5〜32である。)第2に、インク滴を記録信号
に応じてオリフィスから吐出させて被記録材に記録を行
なうインクジェット記録方法において、上記インクを用
いることを特徴とするインクジェット記録方法である。
【0014】第3に、インクを収容したインク収容部、
該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を備
えた記録ユニットにおいて、インクとして上記のインク
を用いることを特徴とする記録ユニットである。
【0015】第4に、インクを収容したインク収容部を
備えたインクカートリッジにおいて、インクとして上記
のインクを用いることを特徴とするインクカートリッジ
である。
【0016】第5に、インクを収容したインク収容部
と、該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部
を有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置
において、インクとして上記のインクを用いることを特
徴とするインクジェット記録装置である。
【0017】第6に、インク滴を吐出するための記録ヘ
ッド、インクを収容したインク収容部を有するインクカ
ートリッジ及び該インクカートリッジから記録ヘッドに
インクを供給するためのインク供給部を備えたインクジ
ェット記録装置において、インクとして上記のインクを
用いることを特徴とするインクジェット記録装置であ
る。
【0018】(本発明の好ましい態様)本発明者等は紙
上におけるインクの滲みと乾燥性、浸透性を改善する為
に様々なインク組成について鋭意検討の結果、上記一般
式〔1〕で表わされる化合物を含むインクが滲みと浸透
性の点でバランスのとれたものであり、更に目詰まり防
止性においても信頼性の高い物質であることを見出し、
本発明に至ったものである。
【0019】本発明者の知見によれば、紙上でのインク
の滲みに関しては、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとのランダムポリマーが優れたものである。
【0020】エチレンオキサイドのホモポリマーの場合
は滲みはさらに発生しにくいが、浸透性が不十分となり
逆にプロピレンオキサイドのホモポリマーの場合は浸透
性は良好であるが、滲みが多くなり印字品位が乱れてし
まう。
【0021】更に両者のブロックポリマーの場合には界
面活性剤的要素が強くなり、浸透性は良いのが滲みの点
でやはり問題が残ってしまう。
【0022】本発明は上記知見に基づきエチレンオキサ
イドとプロピレンオキサイドのランダムポリマーを骨格
としさらにポリマーの末端をアルキルエーテル化した化
合物を含有することにより、滲みの発生を押えつつ浸透
性が格段に向上したインクを得たものである。
【0023】次に本発明のインク各成分について説明す
る。
【0024】本発明で使用し主として本発明を特徴づけ
る前記一般式〔1〕で表わされる化合物はエチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドのランダムポリマーのア
ルキルエーテル化合物であり、いずれも従来公知の方法
で得られるものである。
【0025】上記化合物の具体例を前記一般式〔1〕に
おけるR1、R2、Xで表わせば第1表のとおりである
が、本発明はこれらの化合物例に限定されない。
【0026】
【表1】
【0027】上述の本発明に使用される化合物(1)
は、R1、R2、エチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドの付加重合数の選択において発明者が鋭意検討した
結果導かれたものであり、R1、R2については特に炭素
数10以下アルキル基が好ましい。
【0028】又エチレンオキサイドの含有量の割合がプ
ロピレンオキサイドより多い方が本発明の目的を達成す
るのに良好である。
【0029】以上の如き前記一般式〔1〕で表わされる
化合物は単独もしくは混合系で用いられるが、そのイン
ク中への添加量は、使用する色素や併用する他の液媒体
成分等によっても異なるが、0.01乃至50重量%程
度を、好適には、0.1乃至40重量%、より好適には
0.2乃至30重量%を占める割合である。
【0030】本発明のインクは、色素と共に上記特定の
化合物を含有することを特徴とするが、その他従来公知
のインクに使用されている水及び一般的な有機溶剤も併
用出来、例えば、有機溶剤としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−
ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5
のアルキルアルコール類又はこれらのハロゲン化誘導
体;ジメチルホルムアミド等のアミド類;アセトン、ジ
アセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピ
レン付加重合体;エチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリメチレングリコール、ブチレングリコー
ル、1、2、6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリ
コール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むア
ルキレングリコール類;チオジグリコール;グリセリ
ン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エー
テル、ジエチルグリコールモノメチル(又はエチル)エ
ーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチ
ル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテ
ル類;トリエチレングリコールジメチル(又はエチル)
エーテル、テトラエキレングリコールジメチル(又はエ
チル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエ
ーテル類;スルホラン、n−メチル−2−ピロリドン、
2−ピロリドン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン等が挙げられる。
【0031】上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般には
インクの全重量に対して重量%で2%〜50%、好まし
くは2%〜30%の範囲である。
【0032】上記の如き媒体は単独でも混合物としても
使用出来るが、最も好ましい液媒体組成は、水と1種以
上の有機溶媒からなり、該溶剤が少なくとも1種以上の
水溶性高沸点有機溶剤、例えば、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、グリセリン、1、2、6
−ヘキサントリオール、チオジグリコール等の多価アル
コール、2−ピロリドン等を含有するものである。
【0033】本発明のインクを構成する色素としては、
直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応染
料、分散染料、建築染料、可溶性建築染料、反応分散染
料、油性染料、各種顔料が挙げられるが、中でも水溶性
の染料はインクの性能上特に好ましいものである。
【0034】これら色素の含有量は液媒体成分の種類、
インクに要求される特性等に依存して決定されるが、一
般的にはインク全量中で重量%で約0.2〜20%、好
ましくは0.5〜10%、より好ましくは1〜5%を占
める割合である。
【0035】本発明のインクの主成分は上記の通りであ
るが、その他各種の分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、
表面張力調整剤、蛍光増白剤等を本発明の目的の達成を
妨げない範囲において必要に応じて添加することが出来
る。
【0036】例えば、ポリビニルアルコール、セルロー
ス類、水溶性樹脂等の粘度調整剤;カチオン、アニオン
或いはノニオン系の各種界面活性剤、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の表面張力調整剤;緩衝液
によるpH調整剤;防カビ剤等を挙げることが出来る。
【0037】又、インクを帯電するタイプのインクジェ
ット記録方法に使用されるインクを調合する為には、塩
化リチウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム等の無
機塩類等の比抵抗調整剤が添加される。尚、本発明のイ
ンクは、熱エネルギーによるインクの発泡現象によりイ
ンクを吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適
用する場合に特に好適であり、吐出が極めて安定とな
り、サテライトドットの発生等が生じないという特徴が
ある。但しこの場合には、熱的な物性値(例えば、比
熱、熱膨張係数、熱伝導率等)を調整する場合もある。
【0038】更に、本発明のインクは普通紙等に記録し
た場合のインクの滲み及び記録物の乾燥性、浸透性の問
題を解決すると同時に、記録ヘッドに対するマッチング
を良好にする面から、インク自体の物性として25℃に
おける表面張力が30〜68dyne/cm、粘度が1
5cp以下、好ましくは10cp以下、より好ましくは
5cp以下に調整されることが望ましい。
【0039】従って、上記物性にインクを調整し、普通
紙における問題を解決する為には、本発明のインク中に
含有される水分量としては50重量%以上、95重量%
以下、好ましくは60重量%以上、95重量%以下とさ
れるのが好適である。
【0040】本発明のインクは、熱エネルギーの作用に
より液滴を吐出させて記録を行なうインクジェット記録
方法にとりわけ好適に用いられるが、一般の筆記用具用
としても使用出来ることはいうまでもない。
【0041】本発明のインクを用いて記録を行なうのに
好適な方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のイン
クに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネ
ルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられ
る。
【0042】その装置の主要部であるヘッド構成例を図
1、図2、図3に示す。
【0043】ヘッド13はインクを通す溝14を有する
ガラス、セラミックス又はプラスチック板等と、感熱記
録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示され
ているが、これに限定されるものではない)とを接着し
て得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成さ
れる保護膜16、アルミニウム電極17−1、17−
2、ニクロム等で形成される発熱低抗体層18、蓄熱層
19、アルミナ等の放熱性のよい基板20よりなってい
る。
【0044】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成し
ている。
【0045】今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、オリフィス22より記録小滴24となり、被記録材
25に向かって飛翔する。図3には図1に示すヘッドを
多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッ
ドにはマルチ溝26を有するガラス板27と、図1に説
明したものと同様な発熱ヘッド28を密着して製作され
ている。
【0046】尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド1
3の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面で
ある。
【0047】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。
【0048】図4において、61はワイピング部材とし
てのブレードであり、その一端はブレード保持部材によ
って保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をな
す。ブレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接し
た位置に配設され、又、本例の場合、記録ヘッドの移動
経路中に突出した形態で保持される。62はキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐
出口面と当接し、キャッピングを行なう構成を備える。
更に63はブレード61に隣接して設けられるインク吸
収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経
路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、
キャップ62、吸収体63によって吐出回復部64が構
成され、ブレード61及び吸収体63によってインク吐
出口面に水分、塵埃等の除去が行なわれる。
【0049】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行なう記録ヘッド、66は記録ヘッド65
を搭載して記録ヘッド65の移動を行なう為のキャリッ
ジである。キャリッジ66はガイド軸67と慴動可能に
係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆
動されるベルト69と接続(不図示)している。これに
よりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能
となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接し
た領域の移動が可能となる。
【0050】51は被記録材を挿入する為の給紙部、5
2は不図示のモータにより駆動される紙送りローラであ
る。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向
する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれ
て排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
【0051】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64の
キャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避して
いるが、ブレード61は移動経路中に突出している。こ
の結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされ
る。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接
してキャッピングを行なう場合、キャップ62は記録ヘ
ッドの移動経路中に突出する様に移動する。
【0052】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。
【0053】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で
記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移
動に伴って上記ワイピングが行なわれる。
【0054】図5は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供
給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋
であり、その先端には、ゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容する吸収体である。
【0055】インク収容部としては、インクとの接液面
がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されている
ものが本発明にとって好ましい。
【0056】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが
一体になったものにも好適に用いられる。
【0057】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタンを用いることが
本発明にとって好ましい。
【0058】72は記録ユニット内部を大気に連通させ
る為の大気連通口である。
【0059】この記録ユニット70は、図4で示す記録
ヘッドに代えて用いられるものであって、キャリッジ6
6に対し着脱自在になっている。
【0060】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部及び%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。実施例1乃至5 下記の成分を混合して5時間撹拌後、水酸化ナトリウム
の0.1%水溶液にてpHを7.5に調節し、更にボア
サイズが0.22ミクロンのメンブランフィルター(商
品名フロロボアフィルター、住友電工(株)製)にて加
圧濾過し、本発明のインクA乃至Eを得た。
【0061】次に得られたインクA乃至Eを用いて、イ
ンクジェット記録装置として、発熱素子をインクの吐出
エネルギー源として利用したインクジェットプリンター
BJ130(商品名:キヤノン(株)製)を使用し、市
販のコピー用紙及びボンド紙に記録を行ない、得られた
記録物の定着性及びヒゲ状の滲みの発生率、プリント一
時停止後の再プリント時の目詰まり性、周波数応答性を
評価した。結果を第2表に示す。 インクA C.I.ダイレクトイエロー86 2部 ジエチレングリコール 5部 化合物例6 15部 水 78部 インクB C.I.アシツドレッド35 2部 グリセリン 7部 化合物例2 5部 化合物例3 5部 エチレングリコール 5部 水 76部 インクC C.I.フードブラック2 3部 トリエチレングリコール 10部 N−メチル−2−ピロリドン 2部 化合物例7 1部 水 84部 インクD C.I.ダイレクトブルー199 2.5部 ポリエチレングリコール(分子量300) 5部 ジエチレングリコール 10部 トリエチレングリコールモノメチルエーテル 2部 トリエタノールアミン 0.5部 化合物例11 3部 水 77部 インクE C.I.ダイレクトブラック154 2部 チオジグリコール 6部 ジエチレングリコール 9部 化合物例10 10部 水 73部比較例1乃至4 実施例1乃至5と同様な方法にて、下記全成分を処理し
て比較例1乃至4のインクF乃至Iを得て、実施例と同
様に各種評価を行なった。その結果を第2表に示す。イ
ンクF C.I.ダイレクトイエロー86 2部 ジエチレングリコール 20部 水 78部 インクG C.I.フードブラック2 3部 ジエチレングリコール 10部 トリエチレングリコール 10部 ノニオン系界面活性剤(商品名ニツサンノニオンP22
3日本油脂(株)製)0.5部 水 76.5部 インクH C.I.ダイレクトブラック154 2部 チオグリコール 6部 ジエチレングリコール 9部 化合物例10のポリマー部がブロックポリマーである化
合物 10部 水 73部 インクI C.I.フードブラック2 3部 トリエチレングリコール 10部 N−メチル−2−ピロリドン 2部 エタノール 1部 水 84部
【0062】
【表2】
【0063】 (1*)定着性評価 市販のコピー紙及びボンド紙に印字して10秒後、30
秒後に印字部を濾紙(商品名:No.5C、東洋濾紙
(株)製)にて擦った(25℃、60%RHにて印
字)。 ◎…10秒でカスレなし ○…10秒でカスレ小 △…30秒でカスレ小 ×…30秒でカスレ大 (2*)滲みの発生率 市販のコピー紙及びボンド紙にプリンタで300ドット
を連続しないように印 字した後、1時間以上放置し、その後顕微鏡でヒゲ状の
滲みが発生したドットの数を数え、%で表示した(25
℃、60%RHにて印字)。 ○:10%以下 △:11乃至30% ×:31%以上 (3*)プリント一時停止後の再プリント時の目詰まり プリント一時停止後の再プリント時の目詰まりについて
は、プリンタに所定のインクを充填して10分間連続し
て英数文字を印字した後プリントを停止し、キャップ等
をしない状態で10分間放置した後、再び英数文字を印
字して文字のカスレ、欠け等の不良箇所の有無により判
定した(25℃、60%RHにて評価)。 ○:一文字目から不良箇所なし。 △:一文字目の一部がカスレ又は欠ける。 ×:一文字目が全く印字できない。 (4*)周波数応答性の評価 得られた印字物の印字状態すなわちカスレや白抜け状態
及びスプラッシュやヨレ等の着弾点不良状態を肉眼で観
察し、評価した。 ◎…周波数に対するインクの追従性は良好であり、ベタ
印字及びキャラクタ印字共にカスレや白抜け、着弾点不
良が見られない。 ○…周波数に対するインクの追従性はほぼ良好であり、
キャラクタ印字ではカスレや白抜け、着弾点不良が見ら
れないが、ベタ印字においてわずかにカスレがみられ
る。 △…キャラクタ印字でカスレ、白抜けはみられないが一
部着弾点不良がみられる。又、ベタ印字ではカスレ、白
抜けがベタ全体の1/3程度みられる。 ×…べた印字においてカスレ、白抜けが多く、又キャラ
クタ印字においてもカスレや着弾点不良がたくさんみら
れる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクに
よれば、コピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋等の
オフィスで一般に使用されている非塗工用紙、いわゆる
普通紙に対しても滲みがなく、品位の優れた且つ浸透性
の良好な記録が可能となる。
【0065】又、本発明によれば、オフィスや家庭にお
ける使用においても安全性の高いインクを得ることがで
きる。
【0066】更に本発明のインクによれば、インクジェ
ット用ヘッドのノズルにおける目詰まりの発生しない信
頼性の高い記録を行なうことができ、特に熱エネルギー
によるインクの発泡現象によってインクを吐出させるタ
イプの記録においては周波数に対する応答性が格段に良
好となる。
【0067】本発明のインクを使用することによって、
信頼性の高い機器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド 15 発熱ヘッド 21 インク 25 被記録材 28 発熱ヘッド 40 インク袋 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 61 ワイピング部材 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 70 記録ユニット 71 ヘッド部 72 大気連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−283175(JP,A) 特開 昭63−132083(JP,A) 特開 昭62−89776(JP,A) 特開 平1−230685(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水および水溶性染料を含む、インクジェ
    ット記録に用いられるインクにおいて、 下記一般式
    〔1〕で表わされるポリオキシエチレンポリオキシプロ
    ピレンランダムポリマーのアルキルエーテルを含有する
    ことを特徴とするインク。 R1−(X)−O−R2 …〔1〕 (式中、R1及びR2は水素原子又は炭素数10以下の
    ルキル基を表わすが、同時に水素原子になることはな
    い。また、Xはエチレンオキサイドとプロピレンオキサ
    イドとのランダムポリマーを表わし、該Xにおけるエチ
    レンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加重合数の
    総和が5〜32である。)
  2. 【請求項2】 前記ポリマーのアルキルエーテルの含有
    量がインク全重量の0.01〜50重量%の範囲にある
    請求項1に記載のインク。
  3. 【請求項3】 一般式〔1〕におけるエチレンオキサイ
    ドの割合がプロピレンオキサイドの割合より大である請
    求項1のインク。
  4. 【請求項4】 前記液媒体が、水と水溶性有機溶剤の混
    合物を含む請求項1のインク。
  5. 【請求項5】 水の含有量が、インク全重量の50〜9
    5%の範囲にある請求項4のインク。
  6. 【請求項6】 水溶性有機溶剤の含有量が、インク全重
    量の2〜50%の範囲にある請求項のインク。
  7. 【請求項7】 インク滴を記録信号に応じてオリフィス
    から吐出させて被記録材に記録を行なうインクジェット
    記録方法において、上記インクが請求項1乃至6の何れ
    に記載のインクであることを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  8. 【請求項8】 前記被記録材が非塗工用紙である請求項
    に記載のインクジェット記録方法。
  9. 【請求項9】 インクに熱エネルギーを作用させてイン
    ク滴を吐出させる請求項に記載のインクジェット記録
    方法。
  10. 【請求項10】 インクを収容したインク収容部、該イ
    ンクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を備えた
    記録ユニットにおいて、前記インクが請求項1乃至6の
    何れかに記載のインクであることを特徴とする記録ユニ
    ット。
  11. 【請求項11】 インク収容部がポリウレタンで形成さ
    れている請求項10の記録ユニット。
  12. 【請求項12】 ヘッド部がインクに熱エネルギーを作
    用させてインク滴を吐出させるヘッドを含む請求項10
    に記載の記録ユニット。
  13. 【請求項13】 インクを収容したインク収容部を備え
    たインクカートリッジにおいて、前記インクが請求項1
    乃至6の何れかに記載のインクであることを特徴とする
    インクカートリッジ。
  14. 【請求項14】 インク収容部が、ポリオレフィンで形
    成された接液面を有する請求項13のインクカートリッ
    ジ。
  15. 【請求項15】 インクを収容したインク収容部と、該
    インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を有す
    る記録ユニットを備えたインクジェット記録装置におい
    て、前記インクが請求項1乃至6の何れかに記載のイン
    クであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 インク収容部が、ポリウレタンで形成
    されている請求項15のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 ヘッド部が、インクに熱エネルギーを
    作用させてインク滴を吐出させるヘッドを含む請求項
    に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 インク滴を吐出する為の記録ヘッド、
    インクを収容したインク収容部を有するインクカートリ
    ッジ及び該インクカートリッジから記録ヘッドにインク
    を供給する為のインク供給部を備えたインクジェット記
    録装置において、前記インクが請求項1乃至6の何れか
    に記載のインクであることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  19. 【請求項19】 インク収容部が、ポリオレフィンで形
    成された接液面を有する請求項18のインクジェット記
    録装置。
  20. 【請求項20】 記録ヘッドが、インクに熱エネルギー
    を作用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項
    18に記載のインクジェット記録装置。
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