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JP2021175975A - 検体検査装置、及び、検体検査システム - Google Patents

検体検査装置、及び、検体検査システム Download PDF

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JP2021175975A JP2021073589A JP2021073589A JP2021175975A JP 2021175975 A JP2021175975 A JP 2021175975A JP 2021073589 A JP2021073589 A JP 2021073589A JP 2021073589 A JP2021073589 A JP 2021073589A JP 2021175975 A JP2021175975 A JP 2021175975A
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功 縄田
Isao Nawata
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Motoji Haragashira
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Abstract

【課題】検査効率の向上を図ること。【解決手段】実施形態に係る検体検査装置は、検査部と、入出力部と、通信部と、制御部とを備える。前記検査部は、検体に含まれる検出対象を検出する。前記入出力部は、検査に関する情報を表示する表示部、及び、前記検査に関する情報の入力を受け付ける入力部を有する。前記通信部は、前記検査部を有するスレーブの検体検査装置と通信を行う。前記制御部は、前記スレーブの検体検査装置の制御に用いられる制御情報を前記通信部から送信させ、かつ、前記スレーブの検体検査装置から受信した検出結果を処理する。【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、検体検査装置、及び、検体検査システムに関する。
検体に含まれる検出対象を検出する検査を行う検体検査装置が知られている。検出対象は、例えば、鼻水などの体液成分等から採取される。検出対象としては、アデノウイルスやインフルエンザウイルスなどの被検物質が挙げられる。例えば、複数の検体検査装置を用いることにより、様々な検査を行うことができる。検体検査装置には入出力装置が設けられ、例えば、入出力装置により、各種入力が行われたり、検査結果の表示及び印刷が行われたりする。例えば、複数の検査を複数の装置で分けて行う場合、装置毎に入力や印刷などが行われるため、効率が悪い。そこで、検体検査装置をマスターとスレーブとで集中管理するようにした場合、検査効率のアップが期待される。
特表2014−532871号公報 特表2011−503617号公報 特表2015−519544号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、検査効率の向上を図ることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決される課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る検体検査装置は、検査部と、入出力部と、通信部と、制御部とを備える。前記検査部は、検体に含まれる検出対象を検出する。前記入出力部は、検査に関する情報を表示する表示部、及び、前記検査に関する情報の入力を受け付ける入力部を有する。前記通信部は、前記検査部を有するスレーブの検体検査装置と通信を行う。前記制御部は、前記スレーブの検体検査装置の制御に用いられる制御情報を前記通信部から送信させ、かつ、前記スレーブの検体検査装置から受信した検出結果を処理する。
図1は、本実施形態に係る検体検査装置が適用される検体検査システムの一例を示す図である。 図2は、図1に示す生体反応デバイスの構成の一例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る検体検査装置(マスターの検体検査装置)の構成の一例を示すブロック図である。 図4は、本実施形態に係る検体検査装置(スレーブの検体検査装置)の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、本実施形態における検体検査システムによる処理の手順を示すフローチャートである。 図6は、本実施形態における検体検査システムによる処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、本実施形態における検体検査システムによる処理の手順を示すフローチャートである。 図8Aは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図8Bは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図8Cは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図8Dは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図8Eは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図8Fは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図8Gは、本実施形態における検体検査システムによる処理を説明するための図である。 図9は、本実施形態の変形例における検体検査システムによる処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、本実施形態の変形例における検体検査システムによる処理の手順を示すフローチャートである。 図11は、本実施形態に係る検体検査装置におけるインジケータの構造の一例である第1の構造を示す側断面図である。 図12は、本実施形態に係る検体検査装置におけるインジケータの構造の一例である第2の構造を示す側断面図である。 図13は、本実施形態に係る検体検査装置におけるインジケータの調光の一例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、検体検査装置、及び、検体検査システムの実施形態を詳細に説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。
図1は、本実施形態に係る検体検査装置10が適用される検体検査システム1の一例を示す図である。図1に示すように、検体検査システム1は、複数の検体検査装置10、及び、生体反応デバイス2を備える。
生体反応デバイス2は、検体(例えば、鼻水などの体液成分等)に含まれる検出対象を検出する検査を行うために用いられる。生体反応デバイス2の詳細については後述する。生体反応デバイス2は、「デバイス」の一例である。
図1に示すように、検体検査装置10は、カバー20、本体部30、及び、インジケータ35を備える。
カバー20は、検体検査装置10に対して開閉可能に設けられる。具体的には、本体部30には、生体反応デバイス2を装着するための台が設けられ、カバー20は、当該台を覆うために設けられる。例えば、検出対象を検出する検査を行うときに、本体部30の台に生体反応デバイス2が装着され、台は、カバー20により覆われる。ここで、カバー20は、検体検査装置10に対して開閉可能に設けられる場合を例にしているが、検体検査装置10に対して着脱可能に設けられてもよい。
インジケータ35は、本体部30の前面に設けられている。インジケータ35については後述する。
図1において、複数の検体検査装置10は、例えば、検体検査装置10A、10B、10Cにより構成される。検体検査装置10A、10B、10Cのうち、検体検査装置10Aは、マスターの検体検査装置10であり、検体検査装置10B、10Cは、スレーブの検体検査装置10である。検体検査装置10Aは、ネットワークを介して、検体検査装置10B、10Cと通信可能に接続される。検体検査装置10A、10B、10Cは、例えば、病院等に設置された院内LAN(Local Area Network)に接続され、情報を送受信する。例えば、検体検査装置10B、10Cは、追加購入により、検体検査装置10Aが設置された検査室に設置されたものとする。
ここで、図1に示すように、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aには、入出力装置40が設けられている。入出力装置40は、後述のディスプレイやプリンタなどを有するため、コストとしては高価なものである。このため、スレーブの検体検査装置10である検体検査装置10B、10Cには、コスト面から入出力装置40を設けない方が好適である。入出力装置40は、「入出力部」の一例である。
次に、検体検査装置10の本体部30の台に装着される生体反応デバイス2について説明する。図2は、図1に示す生体反応デバイス2の構成の一例を示す図である。
生体反応デバイス2は、図2に示すように、本体部30の台である載置台4に載置され、筐体21、透明基板22、光導波路23及び保護部材24を有する。筐体21の下面の一部は開口しており、その開口部内には、透明基板22上に、光導波路23及び保護部材24を薄膜技術で形成したチップが嵌め込まれる。保護部材24の一部は開口されている(開口端24a)。また、筐体21、光導波路23及び保護部材24等によって反応容器201が形成される。なお、生体反応デバイス2は、その内部、すなわち反応容器201に、被検対象(被検物質)を含む試料溶液を収容可能に構成される。
筐体21は、例えば樹脂等で形成される。筐体21の下面には第1の凹部が形成されている。第1の凹部の上面の一部には反応容器201の上面及び側面を構成する第2の凹部が形成されている。そして、第1の凹部には上から順に保護部材24、光導波路23及び透明基板22が配置されている。また、第2の凹部の上面の一端部近傍に筐体21を上方に貫通してその内部の反応容器201に試料溶液及び試薬等を導入するための孔21aが形成され、他端部近傍に筐体21を上方に貫通して反応容器201から空気を逃がすための孔21bが形成されている。なお、孔21a及び孔21bは、それぞれ複数形成されてもよい。
透明基板22は、例えば樹脂又は光学ガラス等で形成される。透明基板22は、本体部30に設けられる光源311から入射された光を光導波路23へ通過させる。また、透明基板22は、光導波路23から入射された光を本体部30に設けられる光検出器312へ通過させる。
光導波路23は、光が透過する材料、例えば樹脂又は光学ガラス等により形成される。樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂等を用いることができる。光導波路23は、透明基板22から入射して透明基板22へと出射する光の光路となる。すなわち、光導波路23は、光ファイバーにおけるコア(心材)同様の役割機能を果たす。そして、保護部材24及び透明基板22は、光導波路23の素材とは異なった屈折率の素材で形成され、光導波路23との境界面で光を全反射させ、光を光導波路23内に閉じ込めるクラッドとしての機能役割を果たす。また、保護部材24及び透明基板22は、光導波路23を物理的に保護する。
光導波路23は、本体部30から透明基板22を介して入射された光を伝播させる。光導波路23では、反応容器201に収容された被検物質の濃度、すなわち反応状態により影響を受けた光が伝播される。
また、光導波路23に光が入射する付近の保護部材24側にはグレーティング23aが配置される。グレーティング23aは、光導波路23に入射される入射光L1を所定の角度で回折させる。グレーティング23aにおいて回折された光は、光導波路23と、透明基板22、保護部材24、又は混合液202により構成される面との界面に対し、臨界角の補角以下の角度で入射する。これにより、入射光L1は、光導波路23の界面において光導波路23内で繰り返し反射しながら伝播(導波)する。
光導波路23から光が出射する付近の保護部材24側にはグレーティング23bが配置される。グレーティング23bは、光導波路23により光導波された光を所定の角度で回折させる。グレーティング23bにおいて回折された光は、光導波路23から外部へ所定角度を有して出射される。
保護部材24は、筐体21の第2の凹部の位置に開口を有する。保護部材24は、光導波路23の上面に密着して配置されている。保護部材24は、光導波路23の上面に密着して配置されることで、平面保護層を構成する。また、保護部材24は、図2に示すように、光導波路23の主面(例えば上面)を露出させるための開口端24aを有する。開口端24aは、保護部材24の内側の開口を形成する鉛直面である。この開口端24aにより、光導波路23の上面が露出される。
反応容器201は、上面が筐体21の第2の凹部の上面により構成され、側面が筐体21の第2の凹部の側面及び保護部材24の開口端24aにより構成され、下面が光導波路23の上面により構成される。
反応容器201は、試料溶液及び試薬を収容し、試料溶液に含まれる被検物質と試薬とを反応させる。反応容器201を形成する面のうちの下面、すなわち光導波路23の上面には、複数の第1抗体211が固定される。第1抗体211は、被検物質に含まれる抗原212と抗原抗体反応により特異的に反応する物質である。第1抗体211は、例えば光導波路23の上面との間に生じる疎水性相互作用又は化学結合等により、光導波路23の上面に固定される。
反応容器201は、例えば、予め空の状態となっている。被検物質の測定時においては、例えば孔21aを介して、外部から反応容器201へ、試料溶液と試薬との混合液202が注入される。試料溶液には、抗原212を含む被検物質が含まれる。試薬には、試薬成分213が含まれる。試薬成分213には、例えば抗原212と抗原抗体反応により特異的に反応する第2抗体214と、第2抗体214が結合された磁性粒子215とが含まれる。磁性粒子215は、少なくとも一部がマグネタイト等の磁性体材料で形成されている。磁性粒子215は、例えば、磁性体材料から形成された粒子の表面が高分子材料で被覆されている。なお、磁性粒子215は、高分子材料で構成された粒子の表面を磁性体材料で被覆するように構成されてもよい。また、磁性粒子215は、混合液202において分散可能に構成されたものであればどのようなもので代替してもよい。
混合液202を注入することで、反応容器201には、光導波路23の上面に固定された第1抗体211に加えて、試料溶液中の被検物質に含まれる抗原212及び試薬に含まれる試薬成分213が収容される。反応容器201に混合液202が注入されると、反応容器201内の空気は、孔21bから外部へ排出される。
試薬成分213は、反応容器201に満たされた混合液202中を分散可能に移動する。このとき、磁性粒子215は、磁性粒子215に掛かる重力が、この重力と逆向きに掛かる混合液202中における浮力よりも大きくなるように選ばれる。第2抗体214が結合された磁性粒子215は、第2抗体214が、抗原212を介して第1抗体211と結合することで、光導波路23の上面近傍に固定される。なお、第2抗体214は、第1抗体211と同じものであっても、異なるものであってもよい。
生体反応デバイス2では、光導波路23の上面に固定された第1抗体211と被検物質に含まれる抗原212が反応することにより、第2抗体214が結合された磁性粒子215が光導波路23の上面近傍に固定される。光導波路23を導波する光は、光導波路23の上面近傍に固定される磁性粒子215により散乱及び吸収等される。この結果、光導波路23を導波する光は、減衰されて光導波路23から出射されることになる。すなわち、入射光L1は、第1抗体211と、磁性粒子215に固定化される第2抗体214とを結びつける抗原212の量に応じて減衰される。換言すると、入射光L1は、反応容器201内に収容された抗原212の量に応じて減衰される。
以下、反応容器201において、光導波路23の表面から鉛直上方向に距離Lだけ離れた領域、すなわち光導波路23の表面近傍に至る領域をセンシングエリア205と定義する。
光が光導波路23内を伝播する場合、光導波路23の上面において近接場光(以下、エバネッセント光と記載する)が発生する。センシングエリア205は、エバネッセント光が発生し得る領域である。センシングエリア205において、光導波路23の上面に固定された第1抗体211は、試料溶液中の被検物質に含まれる抗原212を介し、試薬成分213に含まれる磁性粒子215に固定化された第2抗体214と結合する。これにより、光導波路23の上面の近傍に第2抗体214が結合された磁性粒子215が保持される。
次に、反応容器201内において起こる抗原抗体反応等によって光導波路23を伝播する光が受ける影響ついて説明する。なお、第1抗体211、第2抗体214及び抗原212は、磁性粒子215と比較して、ごく小さい。図2では、結合反応を模式的に示すため、第1抗体211、抗原212、第2抗体214及び磁性粒子215を同様な大きさとして図示する。
磁性粒子215がセンシングエリア205内に進入すると、磁性粒子215に固定化される第2抗体214は、抗原212を介して光導波路23の上面に固定された第1抗体211と結合する。これにより、第2抗体214が結合された磁性粒子215は、センシングエリア205に留まる。磁性粒子215がセンシングエリア205に留まった状態で光導波路23の上面においてエバネッセント光が発生すると、センシングエリア205に留まっている磁性粒子215がこのエバネッセント光を散乱及び吸収等し、エバネッセント光を減衰させる。このセンシングエリア205におけるエバネッセント光の散乱及び吸収等は、光導波路23内を伝播する光に対して影響を及ぼす。すなわち、センシングエリア205においてエバネッセント光が減衰されることにより、光導波路23内を光導波する光も減衰される。したがって、センシングエリア205においてエバネッセント光が強く散乱及び吸収等されると、光導波路23内を伝播する光の強度が低下する。換言すると、センシングエリア205内に留まる磁性粒子215の量が多いほど、光導波路23から出力される光の強度が低下する。
ただし、センシングエリア205内に留まる磁性粒子215は、測定対象である抗原212を介して光導波路23の上面に固定された第1抗体211と、磁性粒子215に固定化される第2抗体214とが結合したものに限られない。このため、被検物質に含まれる抗原212の正確な濃度を測定するためには、測定に関与しない、すなわち抗原212と結合していない第2抗体214が結合された磁性粒子215をセンシングエリア205から遠ざける必要がある。具体的な方法としては、例えば磁場による近接作用により、第2抗体214が抗原212と結合していない磁性粒子215を移動させる方法がある。
これにより、最終的にセンシングエリア205に留まる磁性粒子215は、抗原212を介して光導波路23の上面に固定された第1抗体211と、第2抗体214とが結合されているものとなる。このため、生体反応デバイス2から出射される光の強度の値及び強度の時系列変化は、センシングエリア205に留まる磁性粒子215の量及び濃度等に対応する。
なお、生体反応デバイス2は、同一の測定項目について、同一の被検物質を複数チャンネルで同時に並行測定可能な構成であってもよい。このとき、生体反応デバイス2は、例えばチャンネル毎に独立した光導波路を有する。
次に、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aについて説明する。図3は、本実施形態に係る検体検査装置10Aの構成の一例を示すブロック図である。
まず、検体検査装置10Aの入出力装置40の構成について説明する。入出力装置40は、検体検査装置10Aの上面に搭載され、出力装置41、及び、入力装置42を備える。
出力装置41は、ディスプレイ411、及び、プリンタ412を有する。例えば、図1において、ユーザがディスプレイ411を視認しやすいように、検体検査装置10Aの入出力装置40の前面は傾斜している。
ディスプレイ411は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ411は、後述の処理回路34によって生成された各種の画像を表示したり、ユーザから各種の操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。例えば、ディスプレイ411は、液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等である。ディスプレイ411は、後述の処理回路34の制御に従い、例えば、各種操作画面、後述の光検出器312から供給された出射光L2の光強度を示す情報、光強度を示す情報の時系列データ、及び、検査に関する情報等を表示する。検査に関する情報は、例えば、検査の検査結果を含む。検査結果は、例えば抗原212の量(濃度、重量、個数等)又は有無である。ディスプレイ411は、「表示部」の一例である。
プリンタ412は、後述の処理回路34の制御の下、例えばディスプレイ411に表示される各種操作画面、後述の光検出器312から供給された出射光L2の光強度を示す情報、光強度を示す情報の時系列データ、及び被検物質の検査結果等を印刷する。プリンタ412は、「印刷部」の一例である。
入力装置42は、例えばトラックボール、スイッチ、ボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、及び表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイ等によって実現される。入力装置42は、ユーザの操作に対応した操作入力信号を後述の処理回路34に出力する。なお、本実施形態において入力インタフェース回路はマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を後述の処理回路34へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース回路の例に含まれる。入力装置42は、「入力部」の一例である。
次に、検体検査装置10Aの本体部30の構成について説明する。
本体部30は、図3に示すように、検知ユニット31を有する。検知ユニット31は、光源311、光検出器312、及び、読取装置313を有する。
光源311は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等のダイオードやキセノンランプ等のランプである。光源311は、図2に示すグレーティング23aに向けて光導波路23内に光を入射可能な位置に配置される。光源311は、入射光L1を、生体反応デバイス2の透明基板22を介して光導波路23内に入射する。
光検出器312は、混合液202が収容されている反応容器201内の反応状態に基づいた電気信号を出力する。具体的には、光検出器312は、光導波路23の外へ出射される出射光L2を検出し、検出された出射光L2の強度を示す電気信号、すなわち光検出強度に関するデジタルデータを生成する。光検出器312により生成された光検出強度に関するデジタルデータは後述の処理回路34に供給される。
なお、検知ユニット31は、同一の測定項目について、同一の被検物質を複数チャンネルで同時に並行測定可能な構成であってもよい。このとき、検知ユニット31は、例えばチャンネル毎に光源及び光検出器を有するとしてもよいし、光源及び光検出器を共有することもできる。
また、検知ユニット31は、本体部30に対するカバー20の開閉を検出する検出器を有する。当該検出器は、本体部30からカバー20が開けられたことを検出したときに、カバー20が開けられたことを表す情報を処理回路34に出力し、本体部30にカバー20が閉じられたことを検出したときに、カバー20が閉じられたことを表す情報を処理回路34に出力する。
読取装置313は、生体反応デバイス2に設けられた識別子から検出対象の種類を読み取り、生体反応デバイス2の種類を表す読取情報を処理回路34に出力する。具体的には、生体反応デバイス2の裏面には、生体反応デバイス2の種類を識別する識別子が設けられている。例えば、ウイルスAやウイルスBなどの抗原212を含む被検物質を検出対象とした場合、生体反応デバイス2の種類は、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2や、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2などである。例えば、生体反応デバイス2の裏面には、生体反応デバイス2の種類を識別するQRコード(登録商標)2aが印刷されている。読取装置313は、本体部30の装着台4に生体反応デバイス2が装着されたときに、生体反応デバイス2の裏面に印刷されたQRコード(登録商標)2aから生体反応デバイス2の種類を読み取り、当該生体反応デバイス2の種類を表す読取情報を処理回路34に出力する。
例えば、検出対象の種類は色分けされ、ウイルスA、ウイルスBの検査用の生体反応デバイス2には、それぞれ、緑色、青色が割り当てられている。具体的には、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2、及び、当該生体反応デバイス2に反応させる試薬のパッケージなどは、緑色で色分けされている。同様に、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2、及び、当該生体反応デバイス2に反応させる試薬のパッケージなどは、青色で色分けされている。
ここで、本実施形態では、生体反応デバイス2の種類を識別する識別子として、QRコード(登録商標)2aを用いているが、これに限定されず、例えば、バーコードなどを用いてもよい。
本体部30は、図3に示すように、更に、磁場発生器32、記憶回路33、及び、処理回路34を有する。
磁場発生器32は、図2に示す反応容器201内の反応、すなわち磁性粒子215に固定された第2抗体214と光導波路23の上面に固定された第1抗体211との抗原212を介した結合を促進させるエネルギーを発生する。具体的には、磁場発生器32は、図3に示すように、上磁場発生器32a及び下磁場発生器32bを有する。また、磁場発生器32は、図示しない駆動回路を有する。磁場発生器32は、処理回路34の制御の下、反応容器201に対して磁場を印加する。
下磁場発生器32bは、例えば永久磁石及び電磁石等で構成される。下磁場発生器32bは、生体反応デバイス2の下方に設けられる。具体的には、下磁場発生器32bは、生体反応デバイス2を装着する装着台4の下方に設けられる。例えば、下磁場の印加を開始するタイミング、下磁場の印加を停止するタイミングは予め決められている。下磁場発生器32bは、反応容器201内の反応を促進させるエネルギーである鉛直下向きの磁場を水平方向に一様に発生させる。発生された鉛直下向きの磁場により、第2抗体214が結合された磁性粒子215は、鉛直下方向の力を受けて下降する。このとき、下磁場発生器32bは、所定の強さの磁場を発生させることで、第2抗体214が結合された磁性粒子215を光導波路23に近づける。
上磁場発生器32aは、例えば永久磁石及び電磁石等で構成される。上磁場発生器32aは、図2に示すように、生体反応デバイス2の上方に設けられる。例えば、上磁場の印加を開始するタイミング、上磁場の印加を停止するタイミングは予め決められている。例えば、上磁場の印加を開始するタイミングは、下磁場の印加を停止したタイミングから所定時間が経過した時間に設定されている。上磁場発生器32aは、反応容器201において鉛直上向きの磁場を水平方向に一様に発生させる。発生された鉛直上向きの磁場により、第2抗体214が結合された磁性粒子215は、鉛直上方向の力を受けて上昇する。このとき、上磁場発生器32aは、所定の強さの磁場を発生させることで、第2抗体214が結合された磁性粒子215を選択的にセンシングエリア205から遠ざける。すなわち、上磁場発生器32aは、発生させる磁場の強さを調整することで、光導波路23の上面に固定される、第1抗体211と抗原212を介して結合する第2抗体214が結合された磁性粒子215のみをセンシングエリア205に留めることが可能となる。
記憶回路33は、磁気的若しくは光学的記録媒体又は半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を有する。記憶回路33は、検体検査装置10Aの回路で実行されるプログラムを記憶する。なお、記憶回路33の記憶媒体内のプログラム及びデータの一部又は全部は電子ネットワークを介してダウンロードされるように構成してもよい。
記憶回路33は、光検出器312から供給された出射光L2の光強度を示す情報、光強度を示す情報の時系列データ、及び測定対象となる被検物質の検査結果等を記憶する。
記憶回路33は、対象となる被検物質の測定を行うためのタイムスケジュールを記憶する。タイムスケジュールとは、例えば下磁場発生器32bにより発生される下磁場の印加が開始されるタイミング、下磁場の印加が停止されるタイミング、上磁場の印加が開始されるタイミング及び測定が実施されるタイミングである。これらのタイミングは、予め経験的、実験的に取得される。
処理回路34は、例えば検体検査装置10Aの各構成回路を制御するプロセッサである。処理回路34は、検体検査装置10Aの中枢として機能する。処理回路34は、記憶回路33から各動作プログラムを呼び出し、呼び出したプログラムを実行することで制御機能341、通信機能342、及び、測定機能343を実現する。制御機能341は、「制御部」の一例である。通信機能342は、「通信部」の一例である。測定機能343は、「検査部」の一例である。
測定機能343は、生体反応デバイス2、光源311、光検出器312、磁場発生器32を用いて、検体に含まれる検出対象を検出する検査を行う。
具体的には、測定機能343、光源311を制御し、所定の条件で光を発生させる。測定機能343では、処理回路34は、少なくとも測定開始から測定終了までの間、連続的又は間欠的に光源311から入射光L1を発生させる。
また、測定機能343は、記憶回路33に記憶されているタイムスケジュールに従って磁場発生器32を制御し、生体反応デバイス2の反応容器201内の反応を促進させるエネルギーの印加状態を切り替える。具体的には、上述のように、下磁場の印加を開始するタイミング、下磁場の印加を停止するタイミング、上磁場の印加を開始するタイミング、上磁場の印加を停止するタイミングは予め決められており、上磁場の印加を開始するタイミングは、下磁場の印加を停止したタイミングから所定時間が経過した時間に設定されている。測定機能343は、記憶回路33からタイムスケジュールを読出し、読み出したタイムスケジュールに基づいて磁場発生器32を制御し、磁場発生器32に磁場を発生させる。
また、測定機能343は、光検出器312から供給された光信号から被検物質の量(例えば、抗原濃度等)又は有無に関する検査結果を導出する。例えば、検査結果を導出するタイミングは予め決められており、上磁場の印加を開始するタイミングから所定時間が経過した時間に設定されている。測定機能343は、記憶回路33からタイムスケジュールを読出し、読み出したタイムスケジュールに基づいて、光検出器312から供給された光信号から検査結果を導出する。
例えば、測定機能343は、上磁場の印加を開始するタイミングから所定時間が経過した時間に達したときに、試料溶液が陽性又は陰性の可能性が高いかどうかを判定し、判定結果を検査結果として導出する。具体的には、測定機能343は、上磁場の印加を開始するタイミングから所定時間が経過した時間に達したときに取得した光信号の強度と、例えば記憶回路33に記憶された閾値を比較することで、判定を行う。ここで、取得した光信号の強度が閾値以下であった場合、測定機能343は、被検物質の測定結果として陽性の可能性が高いと判定し、判定結果を検査結果として導出する。一方、取得した光信号の強度が閾値より大きい場合、測定機能343は、被検物質の測定結果として陰性の可能性が高いと判定し、判定結果を検査結果として導出する。
制御機能341は、検査結果を出力装置41に出力させる。例えば、制御機能341は、出力装置41として、ディスプレイ411やプリンタ412を制御し、検査に関する情報をユーザに提示する。具体的には、制御機能341は、被検物質の量又は有無に関する検査結果をディスプレイ411に表示したり、プリンタで印刷したりすることにより、ユーザに提示する。
また、制御機能341は、自装置である検体検査装置10A、及び、検体検査装置10B、10Cを制御する。制御機能341の制御については後述する。
通信機能342は、検体検査装置10B、10Cと通信を行う。
次に、スレーブの検体検査装置10である検体検査装置10B、10Cについて説明する。図4は、本実施形態に係る検体検査装置10B、10Cの構成の一例を示すブロック図である。
上述のように、検体検査装置10B、10Cには、コスト面から入出力装置40が設けられていない。
なお、測定機能343は、生体反応デバイス2、光源311、光検出器312、磁場発生器32を用いて、検体に含まれる検出対象を検出する検査を行う。通信機能342は、検体検査装置10Aと通信を行う。制御機能341は、検体検査装置10Aからの制御により動作する。制御機能341の制御については後述する。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路60に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、記憶回路60にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図3、図4における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
ここで、検体検査システムは、マスターの検体検査装置10とスレーブの検体検査装置10とで構成された複数の検体検査装置10を備えているため、例えば、ユーザは、マスターの検体検査装置10を1台のみ操作することで、複数の検体検査装置を操作して様々な検査を同時に行うことができ、検査効率を向上することができる。また、スレーブの検体検査装置10には、コスト面から入出力装置40が設けられていないので、同時に複数の検査が行える検体検査システムを安価に構成することができる。しかし、スレーブの検体検査装置10に入出力装置40が設けられていないことから、上記の検体検査システムでは、以下の課題が生じる。
例えば、スレーブの検体検査装置10に入出力装置40が設けられていないため、何の検査を予定しているのかが分からないという課題が生じる。具体的には、スレーブの検体検査装置10である検体検査装置10BによりウイルスBの検査が行われる場合、ユーザは、見間違えなどにより、検体検査装置10Bとは別の検体検査装置を使用してしまう可能性がある。例えば、ユーザは、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2を検体検査装置10Cに装着してしまう可能性がある。例えば、ユーザは、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2を検体検査装置10Bに装着してしまう可能性がある。このように、本実施形態における検体検査システムでは、検体検査装置10に装着された生体反応デバイス2の種類が間違えている場合、検査のやり直しなどが生じてしまい、検査効率が下がる可能性がある。
また、スレーブの検体検査装置10に入出力装置40が設けられていないため、何を検査しているのかが分からないという課題が生じる。具体的には、スレーブの検体検査装置10である検体検査装置10BによりウイルスBの検査が行われている場合、検体検査装置10Bでは、検査時においてカバー20が閉じられているため、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2に色分けされた青色を確認することができない。この状況においては、ユーザは、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示された画面を視認することにより、現在、何の検査項目の検査が行われているのかを確認することができる。しかし、ユーザは、別の作業を行っている等の理由で、画面表示している検体検査装置10Aに近づくことができない場合、現在、何の検査項目の検査が行われているのかを、一目で確認することができない。ユーザが確認のために検体検査装置10Aに近づく場合、ユーザが行っている作業を中断することになり、検査効率が下がる可能性がある。
そこで、本実施形態における検体検査システムでは、検査効率の向上を図るために、図1、図3及び図4において、検体検査装置10A〜10Cの本体部30にインジケータ35を設けている。インジケータ35は、異なる色を発光可能な発光部を有する。インジケータ35が発光可能な色としては、例えば、緑色や青色が挙げられる。インジケータ35の発光部は、ユーザが視認しやすいように形成されている。例えば、インジケータ35の発光部は、本体部30の前面から突出するように、凸形状に形成されている。
そして、本実施形態における検体検査システムでは、検査効率の向上を図ることができるように、以下の処理を行う。本実施形態に係る検体検査装置10は、マスターの検体検査装置10において、測定機能343と、入出力装置40と、通信機能342と、制御機能341とを備える。測定機能343は、検体に含まれる検出対象を検出する。入出力装置40は、検査に関する情報を表示するディスプレイ411、及び、検査に関する情報の入力を受け付ける入力装置42を有する。通信機能342は、スレーブの検体検査装置10と通信を行う。ここで、スレーブの検体検査装置10は、測定機能343を有する。制御機能341は、スレーブの検体検査装置10の制御に用いられる制御情報を通信機能342から送信させる。例えば、マスターの検体検査装置10及びスレーブの検体検査装置10は、インジケータ35を更に備え、マスターの検体検査装置10の制御機能341は、制御情報を通信機能342から送信させることにより、検査を実施する装置として選択された検体検査装置10のインジケータ35を、当該検査の検出対象の種類に応じた色で発光するように制御する。また、制御機能341は、スレーブの検体検査装置10から受信した検出結果を処理する。
図5〜図7は、本実施形態における検体検査システム1による処理の手順を示すフローチャートである。図8A〜図8Gは、本実施形態における検体検査システム1による処理を説明するための図である。
図5のステップS100では、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aの制御機能341は、例えばHIS(Hospital Information System)サーバから検査オーダを受け付け、検査オーダに基づいて、オーダされた実施予定の検査の一覧を表示した上で、検出対象として検査項目の選択を受け付ける。例えば、図8Aに示すように、制御機能341は、検査項目の選択を受け付ける画面をディスプレイ411に表示し、制御機能341は、入力装置42を介して、実施される検査項目の選択を受け付ける。
具体的には、制御機能341は、検体検査装置10A、10B、10Cの稼働状況を認識しており、検査項目の選択を受け付ける領域110と、検体検査装置10Aの稼働状態を表示する領域120と、検体検査装置10Bの稼働状態を表示する領域130と、検体検査装置10Cの稼働状態を表示する領域130とを重ねてディスプレイ411に表示させる。例えば、領域110、120、130、140は、それぞれ表示の位置が異なるタブを含み、領域110、120、130、140のタブには、それぞれ、領域110、120、130、140を識別するための「項目」、「1」、「2」、「3」が表記されている。
まず、制御機能341は、領域110の全体と、領域120、130、140のタブのみとをディスプレイ411に表示させる。この場合、領域110には、検査項目の選択を受け付ける検査項目欄111、112、113が表示される。例えば、検査項目欄111、112、113は、行毎に表示されていて、表示されている行を選ぶことにより、検査項目が選択される。
検査項目欄111には、検査項目「ウイルスA」、検体である患者のID「111111」、氏名「YYYY」、使用状態「3」が表示される。ここで、検査項目欄111の使用状態「3」とは、検体検査装置10Cにより、ID「111111」、氏名「YYYY」の患者に対して、「ウイルスA」の検査が実施されていることを意味する。この場合、検体検査装置10Cは、検査を実施している検体検査装置であり、検査項目欄111は、ユーザにより選択できない状態となっている。
検査項目欄112には、検査項目「ウイルスA」、検体である患者のID「123456」、氏名「XXXX」、使用状態「待機」が表示される。ここで、検査項目欄112の使用状態「待機」とは、ID「123456」、氏名「XXXX」の患者に対して、「ウイルスA」の検査が実施されていないことを意味する。また、検査項目欄113には、検査項目「ウイルスB」、検体である患者のID「123456」、氏名「XXXX」、使用状態「待機」が表示される。ここで、検査項目欄113の使用状態「待機」とは、ID「123456」、氏名「XXXX」の患者に対して、「ウイルスB」の検査が実施されていないことを意味する。この場合、検体検査装置10A、10Bは、検査を実施していない検体検査装置であり、検査項目欄112、113は、ユーザにより選択可能な状態となっている。
ここで、ユーザにより検査項目欄112、113が選択された場合、制御機能341は、検出対象として検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」の選択を受け付ける。例えば、検査項目欄112、113に表示されている患者は、ID「123456」、氏名「XXXX」の患者であるため、ユーザにより検査項目欄112又は検査項目欄113が選択された場合、制御機能341は、検出対象として検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」の選択を受け付ける。
図5のステップS101では、検体検査装置10Aの制御機能341は、選択された検出対象として検査項目を各検体検査装置に割り当てる。
具体的には、制御機能341は、検体検査装置10A、10B、10Cの中から、検査可能な検体検査装置を選択する。例えば、制御機能341は、インジケータ35を発光させる後述の指示が送られていない検体検査装置10A、10Bを選択する。そして、制御機能341は、ステップS100において選択を受け付けた検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」を、それぞれ、検体検査装置10A、10Bに割り当てる。
又は、制御機能341は、検体検査装置10A、10B、10Cの中から、検査可能な検体検査装置の一覧を表示した上で、検査可能な検体検査装置の選択を、入力装置42を介して受け付ける。例えば、制御機能341は、入力装置42の操作により、検査可能な検体検査装置10A、10Bの選択を受け付ける。そして、制御機能341は、ステップS100において選択を受け付けた検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」を、それぞれ、検体検査装置10A、10Bに割り当てる。
図5のステップS102では、検体検査装置10Aによる検査項目「ウイルスA」の検査が実施され、検体検査装置10Bによる検査項目「ウイルスB」の検査が実施される。
まず、検体検査装置10Aによる検査項目「ウイルスA」の検査について説明する。
図6のステップS110では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスA」に色分けされた緑色で、検体検査装置10Aのインジケータ35を点灯させる。
具体的には、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスA」の検査の実施前において、緑色で点灯するように、検体検査装置10Aのインジケータ35を制御する。例えば、図8Bに示すように、検体検査装置10Aの制御機能341は、緑色で、検体検査装置10Aのインジケータ35を点灯させる。
なお、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスA」を表す色で点灯するように、検体検査装置10Aのインジケータ35を制御しているが、これに限定されない。例えば、インジケータ35が文字列を表示可能である発光部を有する場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスA」を文字列で表示するように、検体検査装置10Aのインジケータ35を制御してもよい。
図6のステップS111では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Aにより実施される検査のガイド情報として、カバー20を開けるためのガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、図8Cに示すように、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域120のタブは、緑色で表記されている。ここで、ユーザは、検体検査装置10Aのインジケータ35に点灯している色と同色である緑色で表記された領域120のタブを選択したものとする。この場合、制御機能341は、領域120の全体と、領域110、130、140のタブのみとをディスプレイ411に表示させる。この場合、領域120には、欄121、122、123、124が表示される。欄121には、検査項目「ウイルスA」が表示される。欄122には、検体である患者のID「123456」、氏名「XXXX」が表示される。欄123には、検体検査装置10Aのカバー20を開けるためのガイド情報として、例えば、メッセージ「ランプが点灯している機器のカバーを開けてください。」が表示される。欄124には、欄123のガイド情報がイラストで表示される。
図6のステップS112では、検体検査装置10Aの検知ユニット31は、本体部30からカバー20が開けられたことを検出したときに、カバー20が開けられたことを表す情報を出力する。
図6のステップS113では、検体検査装置10Aの制御機能341は、カバー20が開けられたことを表す情報に応じて、検体検査装置10Aにより実施される検査のガイド情報として、生体反応デバイス2を装着させるためのガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、図8Dに示すように、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域120において、欄123には、検体検査装置10Aに生体反応デバイス2を装着させるためのガイド情報として、例えば、メッセージ「検査カートリッジを取り付けてください。」が表示される。欄124には、欄123のガイド情報がイラストで表示される。
図6のステップS114では、検体検査装置10Aの読取装置313は、検体検査装置10Aに装着された生体反応デバイス2の種類を確認する。
具体的には、読取装置313は、検体検査装置10Aに生体反応デバイス2が装着されたときに、生体反応デバイス2の裏面に印刷されたQRコード(登録商標)2aから生体反応デバイス2の種類を読み取り、当該生体反応デバイス2の種類を表す読取情報を出力する。このとき、検体検査装置10Aの制御機能341は、読取装置313から出力された読取情報を取得する。
図6のステップS115では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Aに割り当てた検査項目「ウイルスA」と、取得した読取情報が表す生体反応デバイス2の種類とを照合し、生体反応デバイス2の種類が検査項目「ウイルスA」に用いられるデバイスであるか否かを表す照合結果をディスプレイ411に表示させる。
例えば、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類が、検体検査装置10Aに割り当てた検査項目「ウイルスA」の検査用の生体反応デバイス2ではないものとする。すなわち、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2が検体検査装置10Aに正しく装着されていない場合(図6のステップS115;No)、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Aに装着された生体反応デバイス2の種類が間違えていることを、例えば、ポップアップ画面などでユーザに通知する。その後、再度、ステップS113の処理が行われる。
例えば、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類が、検体検査装置10Aに割り当てた検査項目「ウイルスA」の検査用の生体反応デバイス2であるものとする。すなわち、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2が検体検査装置10Aに正しく装着されている場合(図6のステップS115;Yes)、ステップS116の処理が行われる。
図6のステップS116では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Aにより実施される検査のガイド情報として、生体反応デバイス2への送液を促すガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、図8Eに示すように、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域120において、欄123には、生体反応デバイス2の孔21aから反応容器201に試料溶液と試薬との混合液202を注入するよう促すガイド情報として、例えば、メッセージ「検査カートリッジに送液してください。」が表示される。欄124には、欄123のガイド情報がイラストで表示される。
図6のステップS117では、検体検査装置10Aの制御機能341は、生体反応デバイス2への送液を促すガイド情報をディスプレイ411に表示させてから、所定時間が経過したときに、検体検査装置10Aにより実施される検査のガイド情報として、カバー20を閉じるためのガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、図8Fに示すように、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域120において、欄123には、カバー20を閉じるためのガイド情報として、例えば、メッセージ「カバーを閉じてください。検査を開始します。」が表示される。欄124には、欄123のガイド情報がイラストで表示される。
図6のステップS118では、検体検査装置10Aの検知ユニット31は、本体部30にカバー20が閉じられたことを検出したときに、カバー20が閉じられたことを表す情報を出力する。
図6のステップS119では、検体検査装置10Aの測定機能343は、カバー20が閉じられたことを表す情報に応じて、検体検査装置10Aにより実施される検査を開始する。同時に、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスA」に色分けされた緑色で、検体検査装置10Aのインジケータ35を点滅させる。
具体的には、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスA」の検査の実施中において、緑色で点滅するように、検体検査装置10Aのインジケータ35を制御する。このように、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査の実施前と実施中とで異なる発光形態で発光するように、検体検査装置10Aのインジケータ35を制御する。
図6のステップS119では、検体検査装置10Aの制御機能341は、測定機能343の検査が終了したか否かを監視する。
測定機能343の検査が終了していない場合(図6のステップS119;No)、再度、ステップS119の処理が行われる。
一方、測定機能343の検査が終了した場合(図6のステップS119;Yes)、検体検査装置10Aの測定機能343は、検査項目「ウイルスA」の検査結果を記憶回路33に記憶させ、ステップS120の処理が行われる。
図6のステップS120では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Aのインジケータ35を消灯する。
図6のステップS121では、検体検査装置10Aの制御機能341は、測定機能343により実施された検査項目「ウイルスA」の検査結果を出力装置41に出力させる。例えば、制御機能341は、出力装置41として、ディスプレイ411やプリンタ412を制御し、検査結果をユーザに提示する。具体的には、制御機能341は、検査結果をディスプレイ411に表示したり、プリンタで印刷したりすることにより、ユーザに提示する。
次に、検体検査装置10Bによる検査項目「ウイルスB」の検査について説明する。検体検査装置10Aの制御機能341は、以下のように、スレーブの検体検査装置である検体検査装置10Bの制御に用いられる制御情報を通信機能342から送信させ、かつ、検体検査装置10Bから受信した検出結果を処理する。
図7のステップS130では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」に色分けされた青色で、検体検査装置10Bのインジケータ35を点灯させるよう指示する。
具体的には、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」の検査の実施前において、青色で点灯するように、検体検査装置10Bのインジケータ35を制御する。この場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、制御信号として、検査項目「ウイルスB」に応じた青色でインジケータ35を点灯させるための点灯指示を、通信機能342を介して、検体検査装置10Bに送信する。ここで、制御信号または点灯指示は、「制御情報」の一例である。
なお、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」を表す色で点灯するように、検体検査装置10Bのインジケータ35を制御しているが、これに限定されない。例えば、インジケータ35が文字列を表示可能である発光部を有する場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」を文字列で表示するように、検体検査装置10Bのインジケータ35を制御してもよい。
図7のステップS131では、検体検査装置10Bの制御機能341は、検体検査装置10Aから送信された点灯指示に応じて、検査項目「ウイルスB」を表す色で、検体検査装置10Bのインジケータ35を点灯させる。
図7のステップS132では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bにより実施される検査のガイド情報として、カバー20を開けるためのガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、図8Gに示すように、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域130のタブは、青色で表記されている。ここで、ユーザは、検体検査装置10Bのインジケータ35に点灯している色と同色である青色で表記された領域130のタブを選択したものとする。この場合、制御機能341は、領域130の全体と、領域110、120、140のタブのみとをディスプレイ411に表示させる。この場合、領域130には、欄131、132、133、134が表示される。欄131には、検査項目「ウイルスB」が表示される。欄132には、検体である患者のID「123456」、氏名「XXXX」が表示される。欄133には、検体検査装置10Bのカバー20を開けるためのガイド情報として、例えば、メッセージ「ランプが点灯している機器のカバーを開けてください。」が表示される。欄134には、欄133のガイド情報がイラストで表示される。
また、ステップS132において、検体検査装置10Aの通信機能342は、カバー20を開けるためのガイド情報をディスプレイ411に表示したことを表す通知を、検体検査装置10Bに送信する。
図7のステップS133では、検体検査装置10Bの検知ユニット31は、検体検査装置10Bの本体部30からカバー20が開けられたことを検出したときに、検体検査装置10Bのカバー20が開けられたことを表す情報を出力する。ここで、ステップS132の通知は、「制御情報」の一例である。例えば、検体検査装置10Bの通信機能342は、ステップS132の通知に対する返信として、検体検査装置10Bのカバー20が開けられたことを表す情報を、検体検査装置10Aに送信する。
図7のステップS134では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bのカバー20が開けられたことを表す情報に応じて、検体検査装置10Bにより実施される検査のガイド情報として、生体反応デバイス2を検体検査装置10Bに装着させるためのガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域130において、欄133には、検体検査装置10Bに生体反応デバイス2を装着させるためのガイド情報として、例えば、メッセージ「検査カートリッジを取り付けてください。」が表示される。欄134には、欄133のガイド情報がイラストで表示される。
また、ステップS134において、検体検査装置10Aの通信機能342は、検体検査装置10Bに生体反応デバイス2を装着させるためのガイド情報をディスプレイ411に表示したことを表す通知を、検体検査装置10Bに送信する。
図7のステップS135では、検体検査装置10Bの読取装置313は、検体検査装置10Bに装着された生体反応デバイス2の種類を確認する。
具体的には、検体検査装置10Bの読取装置313は、検体検査装置10Bに生体反応デバイス2が装着されたときに、生体反応デバイス2の裏面に印刷されたQRコード(登録商標)2aから生体反応デバイス2の種類を読み取り、当該生体反応デバイス2の種類を表す読取情報を出力する。ここで、ステップS134の通知は、「制御情報」の一例である。例えば、検体検査装置10Bの通信機能342は、ステップS134の通知に対する返信として、検体検査装置10Bの読取装置313から出力された読取情報を、検体検査装置10Aに送信する。このとき、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bから出力された読取情報を取得する。
図7のステップS136では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bに割り当てた検査項目「ウイルスB」と、取得した読取情報が表す生体反応デバイス2の種類とを照合し、生体反応デバイス2の種類が検査項目「ウイルスB」に用いられるデバイスであるか否かを表す照合結果をディスプレイ411に表示させる。
例えば、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類が、検体検査装置10Bに割り当てた検査項目「ウイルスB」の検査用の生体反応デバイス2ではないものとする。すなわち、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2が検体検査装置10Bに正しく装着されていない場合(図7のステップS136;No)、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bの本体部30に装着された生体反応デバイス2の種類が間違えていることを、例えば、ポップアップ画面などでユーザに通知する。その後、再度、ステップS134の処理が行われる。
例えば、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類が、検体検査装置10Bに割り当てた検査項目「ウイルスB」の検査用の生体反応デバイス2であるものとする。すなわち、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2が検体検査装置10Bに正しく装着されている場合(図7のステップS136;Yes)、ステップS137の処理が行われる。
図7のステップS137では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bにより実施される検査のガイド情報として、検体検査装置10Bに装着された生体反応デバイス2への送液を促すガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域130において、欄133には、生体反応デバイス2の孔21aから反応容器201に試料溶液と試薬との混合液202を注入するよう促すガイド情報として、例えば、メッセージ「検査カートリッジに送液してください。」が表示される。欄134には、欄133のガイド情報がイラストで表示される。
また、ステップS137において、検体検査装置10Aの通信機能342は、検体検査装置10Bに装着された生体反応デバイス2への送液を促すガイド情報をディスプレイ411に表示したことを表す通知を、検体検査装置10Bに送信する。
図7のステップS138では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bに装着された生体反応デバイス2への送液を促すガイド情報をディスプレイ411に表示させてから、所定時間が経過したときに、検体検査装置10Bにより実施される検査のガイド情報として、検体検査装置10Bのカバー20を閉じるためのガイド情報をディスプレイ411に表示させる。
具体的には、検体検査装置10Aのディスプレイ411に表示されている領域130において、欄133には、検体検査装置10Bのカバー20を閉じるためのガイド情報として、例えば、メッセージ「カバーを閉じてください。検査を開始します。」が表示される。欄134には、欄133のガイド情報がイラストで表示される。
また、ステップS138において、検体検査装置10Aの通信機能342は、検体検査装置10Bのカバー20を閉じるためのガイド情報をディスプレイ411に表示したことを表す通知を、検体検査装置10Bに送信する。
図7のステップS139では、検体検査装置10Bの検知ユニット31は、検体検査装置10Bの本体部30にカバー20が閉じられたことを検出したときに、検体検査装置10Bのカバー20が閉じられたことを表す情報を出力する。ここで、ステップS137、S138の通知は、「制御情報」の一例である。例えば、検体検査装置10Bの通信機能342は、ステップS137、S138の通知に対する返信として、検体検査装置10Bのカバー20が開けられたことを表す情報を、検体検査装置10Aに送信する。
図7のステップS140では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」に色分けされた青色で、検体検査装置10Bのインジケータ35を点滅させる。
具体的には、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」の検査の実施中において、青色で点滅するように、検体検査装置10Bのインジケータ35を制御する。このように、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査の実施前と実施中とで異なる発光形態で発光するように、検体検査装置10Bのインジケータ35を制御する。この場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、制御信号として、検査項目「ウイルスB」に応じた青色でインジケータ35を点滅させるための点滅指示を、通信機能342を介して、検体検査装置10Bに送信する。ここで、制御信号または点滅指示は、「制御情報」の一例である。
図7のステップS141では、検体検査装置10Bの制御機能341は、検体検査装置10Aから送信された点滅指示に応じて、検査項目「ウイルスB」を表す色で、検体検査装置10Bのインジケータ35を点滅させる。同時に、検体検査装置10Bの測定機能343は、点滅指示に応じて、検体検査装置10Bにより実施される検査を開始する。
図7のステップS142では、検体検査装置10Bの制御機能341は、測定機能343の検査が終了したか否かを監視する。
測定機能343の検査が終了していない場合(図7のステップS142;No)、再度、ステップS119の処理が行われる。
一方、測定機能343の検査が終了した場合(図7のステップS142;Yes)、ステップS143の処理が行われる。
図7のステップS143では、検体検査装置10Bの通信機能342は、検体検査装置10Bにより実施される検査が終了したことを報告するための情報を、検体検査装置10Aに送信する。
図7のステップS144では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bにより実施される検査が終了したことを報告するための情報に応じて、検体検査装置10Bのインジケータ35を消灯させる。
この場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、制御信号として、インジケータ35を消灯させるための消灯指示を、通信機能342を介して、検体検査装置10Bに送信する。ここで、制御信号または消灯指示は、「制御情報」の一例である。
図7のステップS145では、検体検査装置10Bの制御機能341は、検体検査装置10Aから送信された消灯指示に応じて、検体検査装置10Bのインジケータ35を消灯させる。
図7のステップS146では、検体検査装置10Bの通信機能342は、消灯指示に応じて、検体検査装置10Bにより実施された検査項目「ウイルスB」の検査結果を、検体検査装置10Aに送信する。検体検査装置10Aの測定機能343は、検査項目「ウイルスB」の検査結果を記憶回路33に記憶させる。
図7のステップS147では、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bにより実施された検査項目「ウイルスB」の検査結果を出力装置41に出力させる。例えば、制御機能341は、出力装置41として、ディスプレイ411やプリンタ412を制御し、検査結果をユーザに提示する。具体的には、制御機能341は、検査結果をディスプレイ411に表示したり、プリンタで印刷したりすることにより、ユーザに提示する。
以上の説明により、本実施形態に係る検体検査装置10では、測定機能343は、検体に含まれる検出対象を検出する。入出力装置40は、検査に関する情報を表示するディスプレイ411、検査の検査結果を印刷するプリンタ412、及び、検査に関する情報の入力を受け付ける入力装置42を有する。通信機能342は、スレーブの検体検査装置10と通信を行う。ここで、スレーブの検体検査装置10は、測定機能343を有しているが、スレーブの検体検査装置10には入出力装置40が設けられていない。この場合、制御機能341は、スレーブの検体検査装置10の制御に用いられる制御情報を通信機能342から送信させる。例えば、マスターの検体検査装置10及びスレーブの検体検査装置10は、インジケータ35を更に備え、マスターの検体検査装置10の制御機能341は、制御情報を通信機能342から送信させることにより、検査を実施する装置として選択された検体検査装置10のインジケータ35を、当該検査の検出対象の種類に応じた色で発光するように制御する。また、制御機能341は、スレーブの検体検査装置10から受信した検出結果を処理する。なお、本実施形態では、スレーブの検体検査装置10に入出力装置40が設けられていない場合について説明したが、スレーブの検体検査装置10には、入出力装置40が設けられてもよい、または、マスターの検体検査装置10の入出力装置40とは異なる入出力装置が設けられてもよい。また、スレーブの検体検査装置10に入出力装置40が設けられていない場合について説明したが、スレーブの検体検査装置10には、検査の検査結果を印刷するプリンタ412が設けられてもよい。
そこで、本実施形態における検体検査システムでは、マスターの検体検査装置10がスレーブの検体検査装置10を制御することにより、検査効率の向上を図ることができる。
例えば、マスターの検体検査装置10がスレーブの検体検査装置10を制御することにより、ユーザは、何の検査を予定しているのかを把握することができる。具体的には、スレーブの検体検査装置10である検体検査装置10BによりウイルスBの検査が行われる場合、検体検査装置10Bは、検査項目「ウイルスB」に応じた青色で、インジケータ35を発光させている。このため、ユーザは、検体検査装置10Bのインジケータ35に発光された青色を視認することにより、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2を検体検査装置10Bに装着することができる。これにより、本実施形態では、ユーザが見間違えなどにより検体検査装置10Bとは別の検体検査装置を使用するリスクが下がる。このように、本実施形態における検体検査システムでは、ユーザが正しく生体反応デバイス2を検体検査装置10に装着することができるため、検査効率が向上する。
また、マスターの検体検査装置10がスレーブの検体検査装置10を制御することにより、ユーザは、何を検査しているのかを把握することができる。具体的には、スレーブの検体検査装置10である検体検査装置10BによりウイルスBの検査が行われている場合、検査時において検体検査装置10Bのカバー20が閉じられているが、検体検査装置10Bは、検査項目「ウイルスB」に応じた青色で、インジケータ35を発光させている。このため、ユーザは、別の作業を行っているときに、画面表示している検体検査装置10Aに近づかなくても、現在、何の検査項目の検査が行われているのかを、検体検査装置10Bのインジケータ35の発光により、一目で確認することができる。このように、本実施形態における検体検査システムでは、ユーザが行っている作業を中断することなく、現在、何の検査項目の検査が行われているのかを確認することができるため、検査効率が向上する。
なお、本実施形態における検体検査システムでは、検体検査装置10単体においても、検査効率の向上を図ることができる。
例えば、マスターの検体検査装置10が、生体反応デバイス2を用いて、検体に含まれる検出対象を検出する検査を行う測定機能343と、異なる色を発光可能なインジケータ35と、制御機能341とを備えることにより、ユーザは、何の検査を予定しているのかを把握することができる。具体的には、制御機能341は、検出対象の種類に応じた色であって、生体反応デバイス2に色分けされた色、及び、生体反応デバイス2に反応させる試薬のパッケージに色分けされた色と同色で発光するように、インジケータ35を制御する。例えば、検体検査装置10によりウイルスAの検査が行われている場合、制御機能341は、検査項目「ウイルスA」に応じた緑色であって、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2に色分けされた色、及び、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2に反応させる試薬のパッケージに色分けされた色と同じ緑色で、インジケータ35を発光させる。このため、ユーザは、検体検査装置10のインジケータ35に発光された緑色を視認することにより、ウイルスA検査用の生体反応デバイス2を検体検査装置10に装着することができる。このように、本実施形態における検体検査システムでは、ユーザが正しく生体反応デバイス2を検体検査装置10に装着することができるため、検査効率が向上する。
(その他の実施形態)
これまで実施形態について説明したが、上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aは、例えばHISサーバから検査オーダを受け付けたときの処理について説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、検査オーダを受けずに行う処理について説明する。検査オーダを受けずに行う処理では、例えば、複数の検体検査装置10のうち、検査可能な検体検査装置10であって、ユーザにより選択された検体検査装置10に生体反応デバイス2が装着される。この場合、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aは、選択された検体検査装置10による検査を受け付ける。
図9、図10は、本実施形態の変形例における検体検査システム1による処理の手順を示すフローチャートである。
ここで、ユーザが、検査可能な検体検査装置10として検体検査装置10Aを選択し、検体検査装置10AにウイルスA検査用の生体反応デバイス2を装着した場合について、図9を用いて説明する。
図9における処理では、図6における処理に対して処理手順が異なり、例えば、ステップS111、S112、S114、S200、S110、S116〜S122が実行される。ここで、図9における処理では、図6におけるステップS115に代えて、ステップS200が実行される。
具体的には、図9に示すように、まず、ステップS111、S112、S114が実行される。例えば、ステップS114において、読取装置313は、検体検査装置10Aに生体反応デバイス2が装着されたときに、生体反応デバイス2の裏面に印刷されたQRコード(登録商標)2aから生体反応デバイス2の種類を読み取り、当該生体反応デバイス2の種類を表す読取情報を出力する。このとき、検体検査装置10Aの制御機能341は、読取装置313から出力された読取情報を取得する。その後、ステップS200の処理が行われる。
図9のステップS200では、制御機能341は、取得した読取情報が表す生体反応デバイス2の種類から検出対象の検査を受け付ける。例えば、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類は、ウイルスAの検査用の生体反応デバイス2である。この場合、制御機能341は、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類に基づいて、検出対象として検査項目「ウイルスA」の検査を受け付ける。その後、ステップS110の処理が行われる。
例えば、ステップS110において、制御機能341は、検査項目「ウイルスA」の検査の実施前において、緑色で点灯するように、検体検査装置10Aのインジケータ35を制御する。その後、ステップS116〜S122が実行される。
次に、ユーザが、検査可能な検体検査装置10として検体検査装置10Bを選択し、検体検査装置10BにウイルスB検査用の生体反応デバイス2を装着した場合について、図10を用いて説明する。
図10における処理では、図7における処理に対して処理手順が異なり、例えば、ステップS132〜135、S210、S130、S131、S137〜S147が実行される。ここで、図10における処理では、図7におけるステップS136に代えて、ステップS210が実行される。
具体的には、図10に示すように、まず、ステップS132〜S135が実行される。例えば、ステップS135において、検体検査装置10Bの読取装置313は、検体検査装置10Bに生体反応デバイス2が装着されたときに、生体反応デバイス2の裏面に印刷されたQRコード(登録商標)2aから生体反応デバイス2の種類を読み取り、当該生体反応デバイス2の種類を表す読取情報を出力する。このとき、検体検査装置10Bの通信機能342は、ステップS134の通知に対する返信として、検体検査装置10Bの読取装置313から出力された読取情報を、検体検査装置10Aに送信する。このとき、検体検査装置10Aの制御機能341は、検体検査装置10Bから出力された読取情報を取得する。その後、ステップS210の処理が行われる。
図10のステップS210では、制御機能341は、取得した読取情報が表す生体反応デバイス2の種類から検出対象の検査を受け付ける。例えば、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類は、ウイルスB検査用の生体反応デバイス2である。この場合、制御機能341は、読取情報が表す生体反応デバイス2の種類に基づいて、検出対象として検査項目「ウイルスB」の検査を受け付ける。その後、ステップS130、S131の処理が行われる。
例えば、ステップS130において、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査項目「ウイルスB」の検査の実施前において、青色で点灯するように、検体検査装置10Bのインジケータ35を制御する。この場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、制御信号として、検査項目「ウイルスB」に応じた青色でインジケータ35を点灯させるための点灯指示を、通信機能342を介して、検体検査装置10Bに送信する。
次に、ステップS131において、検体検査装置10Bの制御機能341は、検体検査装置10Aから送信された点灯指示に応じて、検査項目「ウイルスB」を表す色で、検体検査装置10Bのインジケータ35を点灯させる。その後、ステップS137〜S147が実行される。
以上の説明により、本実施形態の変形例に係る検体検査装置10では、上述した効果に加えて、ユーザにより選択された検体検査装置10に生体反応デバイス2が装着された場合をトリガにして、当該選択された検体検査装置10による検査を受け付けることができる。
ここで、インジケータ35の構造について説明する。
図11は、本実施形態に係る検体検査装置10におけるインジケータ35の構造の一例である第1の構造を示す側断面図である。図11に示すように、インジケータ35は、基板351と、基板351に設けられたマルチカラーLED(Light Emitting Diode)352と、マルチカラーLED352を覆うケース353とを備える。
基板351は、検体検査装置10の本体部30の前面に設けられる。マルチカラーLED352は、基板351に設けられ、複数の色を発光可能な発光部である。例えば、マルチカラーLED352は、光の三原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の混合により任意の色を発光する。マルチカラーLED352は、任意の色を発光するために、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色のLEDが近接して配置されている。
このようなマルチカラーLED352において、例えば茶色や灰色などの明度の低い色を発光させる際に、次のような場合が考えられる。まず、例えば外部からの光がマルチカラーLED352に入射したときの反射光により、ユーザは、当該LEDが発光しているか否かを区別し難い場合がある。すなわち、当該LEDが発光しない場合に、ユーザには暗く見えない場合がある。次に、マルチカラーLED352は、3色のLEDが近接して配置された構造であるため、光が均一に混合されない場合がある。
そこで、図11に示す例において、ケース353は、光混合部材353aと、遮光部材353bとを有する。
光混合部材353aは、ドーム形状であり、マルチカラーLED352により発光された複数の色を混合させる。光混合部材353aとしては、例えば、白色半透明樹脂が用いられる。遮光部材353bは、光混合部材353a上に設けられ、外部からの光を遮断する。遮光部材353bとしては、例えば、黒色の遮光塗料が用いられる。また、ドーム形状であるケース353の頂部には、遮光部材353bを貫通して光混合部材353aを露出する開口部353cが形成されている。
例えば、マルチカラーLED352により発光された複数の色は、光混合部材353aであるドーム形状の内壁に反射しながら、光混合部材353aにより混合される。光混合部材353aの構造では、開口部353cが形成された部分(露出部分)は肉薄であるため、光混合部材353aにより色が均一に混合された光は、開口部353cから出射される。
これにより、図11に示す例では、光混合部材353aにより色が均一に混合された光が開口部353cから出射される。また、図11に示す例では、遮光部材353bにより外部からマルチカラーLED352に入射する光を遮断するため、ユーザは、当該LEDが発光しているか否かを区別することができる。すなわち、当該LEDが発光しない場合に、ユーザには暗く見える。
ここで、図11に示す例では、光混合部材353aにより色が均一に混合された光が、ドーム形状であるケース353の頂部に形成された開口部353cから出射されるため、出射される光の範囲が少ない。このため、視認性を向上させるために、光混合部材353aにより色が均一に混合された光を出射するための出射口を大きくする必要がある。そこで、図12に示す例では、出射口を大きくして、視認性を向上させている。
図12は、本実施形態に係る検体検査装置10におけるインジケータ35の構造の一例である第2の構造を示す側断面図である。図12に示すように、インジケータ35は、基板351と、基板351に設けられたマルチカラーLED352と、マルチカラーLED352を覆うケース354とを備えている。すなわち、図12に示す例では、インジケータ35は、図11に示す例におけるケース353に代えて、ケース354を備えている。ケース354は、光混合部材354aと、遮光部材354bと、減光部材354cとを有する。
遮光部材354bは、ケース354の側面に設けられ、外部からの光を遮断する。遮光部材354bは、例えば、黒色の遮光塗料が用いられたケースである。光混合部材354aは、遮光部材354bのマルチカラーLED352と対向する位置に設けられ、マルチカラーLED352により発光された複数の色を混合させる。光混合部材354aとしては、例えば、白色半透明フィルムが用いられる。減光部材354cは、遮光部材354bと光混合部材354aとを覆う部材であり、光混合部材354aにより色が均一に混合された光が減光部材354cから出射される。減光部材354cとしては、例えば、ND(Neutral Density)フィルタなどの減光フィルムが用いられる。遮光部材354bと減光部材354cは、明度の低い色の視認性を向上させるために設けられる。
例えば、マルチカラーLED352により発光された複数の色は、光混合部材354aと基板351との間で反射されることで混合される。或いは、例えば、マルチカラーLED352により発光された複数の色は、光混合部材354aの内部で反射することで混合される。図12に示す例では、光混合部材354aが遮光されずに、光混合部材354a上に減光部材354cが設けられているため、光混合部材354aにより色が均一に混合された光は、減光部材354cから出射される。
これにより、図12に示す例では、光混合部材354aにより色が均一に混合された光が減光部材354cから出射される。また、図12に示す例では、遮光部材354bにより外部からマルチカラーLED352に入射する光を遮断するため、ユーザは、当該LEDが発光しているか否かを区別することができる。すなわち、当該LEDが発光しない場合に、ユーザには暗く見える。更に、図12に示す例では、光混合部材354aにより色が均一に混合された光を出射するための出射口を、図11に示す例に比べて大きくすることができるため、視認性を向上させると共に、光混合部材354a上に減光部材354cが設けられていることにより、明度の低い色の視認性を向上させることができる。
ここで、インジケータ35の調光について説明する。
図13は、本実施形態に係る検体検査装置10におけるインジケータ35の調光の一例を説明するための図である。例えば、マスターの検体検査装置10である検体検査装置10Aにおいて、ユーザが入力装置42を用いてインジケータ35の調光を要求した場合、検体検査装置10Aの制御機能341は、当該要求を受け付けて、図13に示すような画面360をディスプレイ411に表示させる。図13において、画面360上の「LED1」、「LED2」、「LED3」は、インジケータ35を点灯させる色として、ユーザにより設定される。例えば、「LED1」、「LED2」は、それぞれ、検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」に色分けされた色として、ユーザにより設定される。
図13に示す画面360では、検体検査装置10A、10B、10CのマルチカラーLED352において、光の三原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のLED(光源)の明るさをそれぞれ調整するための調整部361〜363と、設定ボタン364とを有する。調整部361〜363の各々は、ユーザが入力装置42を用いて色の値を調整するためのボタンを含み、設定される色の値が大きくなるほど、当該色の光源は明るくなる。図13において、色の値は、初期値として「0」が表示されている。例えば、ユーザが、調整部361〜363の操作により、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の値を最大値に設定して、設定ボタン364を操作した場合には、インジケータ35から出射される光は白色になる。
また、ユーザが、調整部361〜363の操作により、赤色(R)の値を最大値に設定し、緑色(G)、青色(B)の値を最小値に設定して、設定ボタン364を操作した場合には、インジケータ35から出射される光は赤色になる。同様に、ユーザが、調整部361〜363の操作により、緑色(G)の値を最大値に設定し、赤色(R)、青色(B)の値を最小値に設定して、設定ボタン364を操作した場合には、インジケータ35から出射される光は緑色になる。同様に、ユーザが、調整部361〜363の操作により、青色(B)の値を最大値に設定し、赤色(R)、緑色(G)の値を最小値に設定して、設定ボタン364を操作した場合には、インジケータ35から出射される光は、青色になる。
このように、ユーザが、調整部361〜363の操作により、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の値を任意の値に設定して、設定ボタン364を操作することにより、検体検査装置10Aの制御機能341は、インジケータ35から出射される光として、例えば茶色や灰色などの明度の低い色を発光させることができる。
ここで、インジケータ35の調光は、例えば、検体検査装置10が出荷される直前である出荷時、又は、検体検査装置10が病院等に設置される設置時に行われる。例えば、ユーザは、検査項目「ウイルスB」に色分けされた色として青色を設定する場合、調整部361〜363の操作により、青色(B)の値を最大値に設定し、赤色(R)、緑色(G)の値を最小値に設定して、設定ボタン364を操作する。このとき、検体検査装置10Aの制御機能341は、ユーザが画面360上で設定した色を表す情報を、検査項目を表す情報と、当該検査項目の検査に用いられる生体反応デバイス2の種類を識別するQRコード(登録商標)2aを表す情報とを対応付けて、当該検体検査装置10Aの記憶回路33に格納する。
例えば、本実施形態において、検体検査装置10Aの制御機能341は、HISサーバから検査オーダを受け付けたときに、ユーザにより検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」が選択された場合、検査項目「ウイルスA」、「ウイルスB」に色分けされた色として、それぞれ、ユーザが画面360上で設定した緑色、青色で、検査可能な検体検査装置である検体検査装置10A、10Bのインジケータ35を点灯させる。
また、本実施形態の変形例において、検体検査装置10Aの制御機能341は、当該検体検査装置10Aに装着された生体反応デバイス2のQRコード(登録商標)2aから当該生体反応デバイス2の種類を読取装置313が読み取ったときに、読み取った生体反応デバイス2の種類から検査項目「ウイルスA」の検査を受け付けた場合、検査項目「ウイルスA」に色分けされた色として、ユーザが画面360上で設定した緑色で、検査可能な検体検査装置である検体検査装置10Aのインジケータ35を点灯させる。
このように、検体検査装置10Aの制御機能341は、検査オーダやQRコード(登録商標)2aから検査項目を受け付けた場合、受け付けた検査項目に色分けされた色として、ユーザが画面360上で設定した色で、インジケータ35を点灯させることができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、検査効率の向上を図ることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 検体検査システム
10A 検体検査装置
10B、10C 検体検査装置
40 入出力装置
42 入力装置
341 制御機能
342 通信機能
343 測定機能
411 ディスプレイ
412 プリンタ

Claims (20)

  1. 検体に含まれる検出対象を検出する検査部と、
    検査に関する情報を表示する表示部、及び、前記検査に関する情報の入力を受け付ける入力部を有する入出力部と、
    前記検査部を有するスレーブの検体検査装置と通信を行う通信部と、
    前記スレーブの検体検査装置の制御に用いられる制御情報を前記通信部から送信させ、かつ、前記スレーブの検体検査装置から受信した検出結果を処理する制御部と、
    を備える検体検査装置。
  2. 前記スレーブの検体検査装置は、前記入出力部が設けられていない、または、前記入出力部とは異なる入出力部を備えている、
    請求項1に記載の検体検査装置。
  3. 前記検査の検査結果を印刷する印刷部、
    を更に備え、
    前記スレーブの検体検査装置は、前記印刷部を備えていない、
    請求項1または2に記載の検体検査装置。
  4. 異なる色を発光可能なインジケータ、
    を更に備え、
    前記スレーブの検体検査装置は、前記インジケータを有し、
    前記制御部は、
    前記検査を実施する装置として自装置が選択された際は、当該検査の検出対象の種類に応じた色で発光するように、前記インジケータを制御し、
    前記検査を実施する装置として前記スレーブの検体検査装置が選択された際は、当該検査の検出対象の種類に応じた色で発光するように、前記スレーブの検体検査装置の前記インジケータを制御する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の検体検査装置。
  5. 前記検査部は、デバイスを用いて、前記検査を行い、
    前記制御部は、前記検出対象の種類に応じた色であって、前記デバイスに色分けされた色、及び、前記デバイスに反応させる試薬のパッケージに色分けされた色と同色で発光するように、前記選択された検体検査装置の前記インジケータを制御する、
    請求項4に記載の検体検査装置。
  6. 前記表示部は、検査オーダに基づいて実施予定の検査の一覧を表示し、
    前記制御部は、
    実施される検査の選択を、前記入力部を介して受け付け、
    前記選択を受け付けた前記検査を、前記選択された検体検査装置に割り当てる、
    請求項5に記載の検体検査装置。
  7. 前記制御部は、前記自装置及び前記スレーブの検体検査装置の少なくとも1つを含む検体検査装置の中から、検査可能な検体検査装置を選択する、
    請求項6に記載の検体検査装置。
  8. 前記表示部は、前記自装置及び前記スレーブの検体検査装置の少なくとも1つを含む検体検査装置の中から、検査可能な検体検査装置の一覧を表示し、
    前記制御部は、前記検査可能な検体検査装置の選択を、前記入力部を介して受け付ける、
    請求項6に記載の検体検査装置。
  9. 前記制御部は、
    前記選択された検体検査装置に前記デバイスが装着されたとき、前記デバイスに設けられた識別子から前記デバイスの種類を取得し、
    前記選択された検体検査装置に割り当てた前記検査と、前記選択された検体検査装置から出力された前記デバイスの種類とを照合し、当該デバイスの種類が当該検査に用いられるデバイスであるか否かを表す照合結果を前記表示部に表示させる、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載の検体検査装置。
  10. 前記制御部は、
    ユーザにより選択された検体検査装置に前記デバイスが装着されたとき、前記デバイスに設けられた識別子から前記デバイスの種類を取得し、
    前記選択された検体検査装置から出力された前記デバイスの種類に基づいて、前記検出対象の前記検査を受け付け、
    前記検査を受け付けた前記検出対象の種類に応じた色で発光するように、前記選択された検体検査装置の前記インジケータを制御する、
    請求項5に記載の検体検査装置。
  11. 前記制御部は、前記検出対象の種類を文字列で表示するように、前記選択された検体検査装置の前記インジケータを制御する、
    請求項4〜10のいずれか一項に記載の検体検査装置。
  12. 前記制御部は、前記検査の実施前及び実施中において、前記検出対象の種類に応じた色で発光するように、前記選択された検体検査装置の前記インジケータを制御する、
    請求項4〜11のいずれか一項に記載の検体検査装置。
  13. 前記制御部は、前記検査の実施前と実施中とで異なる発光形態で発光するように、前記選択された検体検査装置の前記インジケータを制御する、
    請求項12に記載の検体検査装置。
  14. 前記インジケータは、凸形状に形成された発光部を有する、
    請求項4〜10のいずれか一項に記載の検体検査装置。
  15. 前記表示部は、前記検査のガイド情報を表示する、
    請求項1〜14のいずれか一項に記載の検体検査装置。
  16. 検体に含まれる検出対象を検出する検査部と、
    検査に関する情報を表示する表示部、及び、前記検査に関する情報の入力を受け付ける入力部を有する入出力部が設けられたマスターの検体検査装置と通信を行う通信部と、
    前記マスターの検体検査装置からの制御により動作する制御部と、
    を備える検体検査装置。
  17. デバイスを用いて、検体に含まれる検出対象を検出する検査を行う検査部と、
    異なる色を発光可能なインジケータと、
    前記検出対象の種類に応じた色であって、前記デバイスに色分けされた色、及び、前記デバイスに反応させる試薬のパッケージに色分けされた色と同色で発光するように、前記インジケータを制御する制御部と、
    を備える検体検査装置。
  18. 前記インジケータは、
    複数の色を発光可能な発光部と、
    前記発光部を覆うケースと、
    を備え、
    前記ケースは、
    前記発光部により発光された前記複数の色を混合させる光混合部材と、
    外部からの光を遮断する遮光部材と、
    を有する請求項4又は17に記載の検体検査装置。
  19. 前記遮光部材は、前記ケースの側面に設けられ、
    前記光混合部材は、前記遮光部材の前記発光部と対向する位置に設けられ、
    前記ケースは、
    前記遮光部材と前記光混合部材とを覆う減光部材、
    を更に有する請求項18に記載の検体検査装置。
  20. マスターの検体検査装置及びスレーブの検体検査装置を具備し、
    前記マスターの検体検査装置は、
    検体に含まれる検出対象を検出する検査部と、
    検査に関する情報を表示する表示部、及び、前記検査に関する情報の入力を受け付ける入力部を有する入出力部と、
    前記検査部を有するスレーブの検体検査装置と通信を行う通信部と、
    前記スレーブの検体検査装置の制御に用いられる制御情報を前記通信部から送信させ、かつ、前記スレーブの検体検査装置から受信した検出結果を処理する制御部と、
    を備え、
    前記スレーブの検体検査装置は、
    前記検査を行う検査部と、
    前記マスターの検体検査装置と通信を行う通信部と、
    前記マスターの検体検査装置からの制御により動作する制御部と、
    を備える検体検査システム。
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