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JP2019079961A - 半導体加工用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】低温保管した際に、樹脂膜形成層と剥離フィルムとの間のエア噛みの発生を防ぐことのできる、半導体加工用シートを提供する。【解決手段】基材を有する支持シート11上に樹脂膜形成層12を備え、樹脂膜形成層12上に治具固定用テープ14を備え、樹脂膜形成層12上及び治具固定用テープ14上に剥離フィルム15を備えてなり、治具固定用テープ14の厚さが25μm以上65μm以下である、半導体加工用シート101。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハのダイシング工程において、ダイシングダイボンディングシートまたは裏面保護膜形成用複合シートとして利用される半導体加工用シートに関する。
半導体ウエハのダイシング工程では、半導体素子をリードフレームや有機基板などに接合するためのフィルム状接着剤とダイシングテープとが組み合わされたダイシングダイボンディングシートが使用されている。また、いわゆるフェースダウン(face down)方式と呼ばれる実装法を用いた半導体装置の半導体チップの裏面保護のために、保護膜形成用フィルムとダイシングテープとが組み合わされた保護膜形成用複合シートも使用されている。
これら、ダイシングダイボンディングシート、保護膜形成用複合シート等の半導体加工用シートとして、例えば、図3に示される半導体加工用シート102は、基材を有する支持シート11上に樹脂膜形成層12を備えて構成され、樹脂膜形成層12によって図示しない半導体ウエハに貼付されて使用される。また、半導体加工用シート102は、樹脂膜形成層12の周縁部近傍の領域上にリングフレーム等の治具に固定するための、治具固定用テープ14’を備え、樹脂膜形成層12上及び治具固定用テープ14’上に剥離フィルム15が積層されている。
これらの半導体加工用シートは、芯棒に巻き付けて円筒状のロールにしてから、当該ロールの幅方向両端にロールプロテクタを装着して、保管し、搬送されることが多い(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開2004−10216号公報 特開2013−95470号公報
これらの半導体加工用シートは、ロールプロテクタで保持された状態で保管されることがある。そのような場合、低温で長期間保管されると、半導体加工用シートに皺が発生じたり、積層部材同士で、剥離し易くなるという問題がある。
そこで本発明は、ロールに巻き付けられた状態で長期間低温保管しても、皺の発生や、積層部材同士の剥離の発生を防止できる半導体加工用シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねたところ、半導体加工用シート102の樹脂膜形成層12が治具固定用テープ14’を介して剥離フィルム15で保護されており、半導体加工用シート102の皺や剥離の発生は、治具固定用テープ14’により段差となった所の樹脂膜形成層12と剥離フィルム15との間で、隙間が生じ、その隙間が、低温保管時に、樹脂膜形成層12と剥離フィルム15と間で樹脂膜形成層12の中央付近に移動して、エア噛み16となって現れ、半導体加工用シート102の皺や剥離の原因になっていることを見出した。なお、エア噛みとは、ロール状態で保管された際に、樹脂膜形成層12と剥離フィルム15の間で生じる意図しない部分剥離のことである。
その結果、発明者らは、治具固定用テープの厚さを薄くすることによって、半導体加工用シートの皺や剥離の発生を防ぐことが可能であることを見出した。また、治具固定用テープを薄くし過ぎても取り扱いが難しく、半導体ウエハを取り付ける際に、皺が発生し易くなることを見出した。
本発明は、基材を有する支持シート上に樹脂膜形成層を備え、前記樹脂膜形成層上にリング形状の治具固定用テープを備え、前記樹脂膜形成層上及び前記治具固定用テープ上に剥離フィルムを備えてなり、前記治具固定用テープの厚さが25μm以上65μm以下である、半導体加工用シートを提供する。
本発明の半導体加工用シートにおいては、前記治具固定用テープが、芯材と、該芯材の上側面及び下側面の両方の側に、粘着剤層を備えることが好ましい。
本発明によれば、ロールに巻き付けられた状態で長期間低温保管しても、皺の発生や、積層部材同士の剥離の発生を防止できる半導体加工用シートが提供される。
本発明の半導体加工用シートの一の実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の半導体加工用シートの他の実施形態を模式的に示す断面図である。 従来の半導体加工用シートの例を模式的に示す断面図である。
<<半導体加工用シート>>
本発明の半導体加工用シートについて、図面を引用しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の半導体加工用シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。
ここに示す半導体加工用シート101は、基材を有する支持シート11上に樹脂膜形成層12を備え、樹脂膜形成層12の周縁部近傍の領域上にリング形状の治具固定用テープ14を備え、樹脂膜形成層12上及び治具固定用テープ14上に剥離フィルム15を備えてなり、治具固定用テープ14の厚さが25μm以上65μm以下であるものである。
治具固定用テープの厚さが25μm以上65μm以下であることにより、半導体加工用シートをロールに巻き付けられた状態で長期間低温保管しても、皺の発生や、積層部材同士の剥離の発生を防止できる。すなわち、治具固定用テープの厚さが65μm以下と薄いことにより、樹脂膜形成層と剥離フィルムとの間の密着面積を大きくすることができ、長期間低温保管してもそれによりエア噛みの発生を防止することで、皺や層間の剥離の発生を防止することができる。また、治具固定用テープの厚さを25μm以上とすることにより、取り扱いが容易となり、半導体ウエハを取り付ける際の皺の発生を防止することが可能となる。治具固定用テープの厚さは26μm以上60μm以下がより好ましく、26μm以上55μm以下が特に好ましい。
半導体加工用シート101においては、支持シート11の一方の表面(以下、「第1面」と称することがある)11aに樹脂膜形成層12が積層され、樹脂膜形成層12の支持シート11が設けられている側とは反対側の表面(以下、「第1面」と称することがある)12aの一部、すなわち、周縁部近傍の領域上にリング形状の治具固定用テープ14が積層され、樹脂膜形成層12の第1面12aのうち、治具固定用テープ14が積層されていない面と、治具固定用テープ14の樹脂膜形成層12と接触していない反対側の表面(第1面14a)に、剥離フィルム15が積層されている。ここで、治具固定用テープ14の第1面14aとは、治具固定用テープ14の樹脂膜形成層12と接触している側とは反対側の表面であり、治具固定用テープ14の第1面14a及び内側の側面14cの境界が明確に区別できない場合もある。
従来の半導体加工用シート101’と比較すると、本発明の半導体加工用シート101の場合、治具固定用テープ14の厚さが、従来の半導体加工用シート101’の治具固定用テープ14’の厚さよりも薄くできているので、治具固定用テープ14の内側の側面14cが剥離フィルム15としっかり接触しているか又は非接触部分は小さくなっており、そのためロール状態での長期低温保管時においても、当該非接触部分から剥離が進行することがなく、層間剥離を抑制することができる。
治具固定用テープ14は、例えば、粘着剤組成物を含有する単層構造のものであってもよく、図2に示すような、芯材となるシート142の両面に粘着剤組成物を含有する層141が積層された複数層構造のものであってもよい。
図1に示す半導体加工用シート101は、剥離フィルム15が取り除かれた状態で、樹脂膜形成層12の第1面12aが、半導体ウエハ(図示略)の回路が形成されている面(本明細書においては「回路形成面」と略記することがある)とは反対側の面(本明細書においては「裏面」と略記することがある)に貼付され、さらに、治具固定用テープ14の第1面14aがリングフレーム等の治具に貼付されて、使用される。
半導体加工用シート101を樹脂膜形成層12側の上方から見下ろして平面視したときに、樹脂膜形成層12は、例えば、円形状等の形状を有する。
本発明の半導体加工用シートは、図1に示す半導体加工用シート101に限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において、図1に示すものにおいて一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
本発明の半導体加工用シートとして、ダイシングダイボンディングシートは、基材を有する支持シート上にフィルム状接着剤を備え、前記フィルム状接着剤上に半導体ウエハを貼付して使用される。また、本発明の半導体加工用シートとして、保護膜形成用複合シートは、基材を有する支持シート上に保護膜形成用フィルムを備え、前記保護膜形成用フィルム上に半導体ウエハを貼付して使用される。本発明の半導体加工用シートは、ダイシングダイボンディングシートであってもよく、保護膜形成用複合シートであってもよい。
本発明の半導体加工用シートとして、例えば、ダイシングダイボンディングシートは、基材を有する支持シート上にフィルム状接着剤を備え、前記フィルム状接着剤の周縁部近傍の領域上にリング形状の治具固定用テープを備え、前記フィルム状接着剤上及び前記治具固定用テープ上に剥離フィルムを備えてなり、前記治具固定用テープの厚さが25μm以上65μm以下であるものであり、フィルム状接着剤が、前記樹脂膜形成層に相当する。ダイシングダイボンディングシートは、フィルム状接着剤によって半導体ウエハに貼付し、治具固定用テープによってリングフレーム等の治具に仮固定して使用される。
本発明の半導体加工用シートとして、保護膜形成用複合シートでは、半導体ウエハが貼付される前記保護膜形成用フィルムが、本発明の半導体加工用シートの前記樹脂膜形成層に相当する。
以下、本発明の半導体加工用シートとして、このダイシングダイボンディングシートを構成する各層について説明する。
<支持シート>
前記支持シートは基材を有するものであり、基材からなる(基材のみを有する)ものであってもよいし、基材と基材以外の他の層とを有するものであってもよい。前記他の層を有する支持シートとしては、例えば、基材上に粘着剤層を備えたものが挙げられる。
後述するフィルム状接着剤は、支持シート上に設けられる。したがって、例えば、支持シートが、基材上に粘着剤層を備えたものである場合には、粘着剤層上に樹脂膜形成層としてのフィルム状接着剤が設けられ、支持シートが基材からなるものである場合には、基材に樹脂膜形成層としてのフィルム状接着剤が直接接触して設けられる。
支持シートの厚さは、目的に応じて適宜選択できるが、20μm〜200μmであることが好ましく、25μm〜150μmであることがより好ましく、30μm〜100μmであることが特に好ましい。
ここで、「支持シートの厚さ」とは、支持シート全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる支持シートの厚さとは、支持シートを構成するすべての層の合計の厚さを意味する。なお、支持シートの厚さの測定方法としては、例えば、任意の5箇所において、接触式厚み計を用いて厚さを測定し、測定値の平均を算出する方法等が挙げられる。
[基材]
前記基材の構成材料は、各種樹脂であることが好ましく、具体的には、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPEと略すことがある)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPEと略すことがある)、高密度ポリエチレン(HDPE等と略すことがある))、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PETと略すことがある)、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリウレタンアクリレート、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、フッ素樹脂、これらのいずれかの樹脂の水添加物、変性物、架橋物又は共重合物等が挙げられる。切削屑抑制、エキスパンド性の観点から、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、エチレン−メタクリル酸(EMAA)共重合体フィルム、エチレン−(メタ)アクリレート(EMMA)共重合体フィルムが好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を包含する概念とする。(メタ)アクリル酸と類似の用語につても同様であり、例えば、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」及び「メタクリロイル基」の両方を包含する概念である。
基材を構成する樹脂は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
基材は1層(すなわち、単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよい。基材が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよく、一部の層のみが同一であってもよい。そして、複数層が互いに異なる場合、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。ここで、複数層が互いに異なるとは、各層の材質及び厚さの少なくとも一方が互いに異なることを意味する。
なお、本明細書においては、基材の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよく、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
基材の厚さは、目的に応じて適宜選択できるが、20μm〜200μmであることが好ましく、25μm〜150μmであることがより好ましく、30μm〜100μmであることが特に好ましい。
ここで、「基材の厚さ」とは、基材全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる基材の厚さとは、基材を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。なお、基材の厚さの測定方法としては、例えば、任意の5箇所において、接触式厚み計を用いて厚さを測定し、測定値の平均を算出する方法等が挙げられる。
基材は、その上に設けられる粘着剤層等の他の層との密着性を向上させるために、サンドブラスト処理、溶剤処理、エンボス加工処理等による凹凸化処理や、コロナ放電処理、電子線照射処理、プラズマ処理、オゾン・紫外線照射処理、火炎処理、クロム酸処理、熱風処理等の酸化処理等が表面に施されたものであってもよい。
また、基材は、表面がプライマー処理を施されたものであってもよい。
また、基材は、帯電防止コート層、フィルム状接着剤複合シートを重ね合わせて保管する際に、基材が他のシートに接着することや、基材が吸着テーブルに接着することを防止する層等を有するものであってもよい。
これらの中でも基材は、半導体ウエハのダイシング時のブレードの摩擦による基材の断片の発生が抑制される点から、特に表面が電子線照射処理を施されたものが好ましく、一方で、ピックアップを容易に行う観点からは電子線照射処理を施していないものが好ましい。
[粘着剤層]
前記粘着剤層は、公知のものを適宜使用できる。
粘着剤層は、これを構成するための各種成分を含有する粘着剤組成物を用いて形成できる。粘着剤組成物中の、常温で気化しない成分同士の含有量の比率は、通常、粘着剤層の前記成分同士の含有量の比率と同じとなる。なお、本明細書において、「常温」とは、特に冷やしたり、熱したりしない温度、すなわち平常の温度を意味し、例えば、15〜30℃の温度等が挙げられる。
前記粘着剤層が、エネルギー線硬化性成分を含んでいる場合には、エネルギー線を照射してその粘着性を低下させることで、半導体チップのピックアップがより容易となる。粘着剤層にエネルギー線を照射して粘着性を低下させる処理は、フィルム状接着剤複合シートを被着体に貼付した後に行ってもよいし、被着体に貼付する前に予め行っておいてもよい。
本発明において、「エネルギー線」とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、その例として、紫外線、電子線等が挙げられる。
紫外線は、例えば、紫外線源としてUV−LED、高圧水銀ランプ、ヒュージョンHランプ又はキセノンランプ等を用いることで照射できる。電子線は、電子線加速器等によって発生させたものを照射できる。
本発明において、「エネルギー線硬化性」とは、エネルギー線を照射することにより硬化する性質を意味し、「非エネルギー線硬化性」とは、エネルギー線を照射しても硬化しない性質を意味する。
前記粘着剤組成物で好ましいものとしては、例えば、アクリル重合体とエネルギー線重合性化合物とを含有するもの(粘着剤組成物(i))、水酸基を有し、且つ重合性基を側鎖に有するアクリル重合体(例えば、水酸基を有し、且つウレタン結合を介して重合性基を側鎖に有するもの)と、イソシアネート系架橋剤と、を含有するもの(粘着剤組成物(ii))が挙げられ、さらに溶媒を含有するものが好ましい。
前記粘着剤組成物は、上述の成分以外に、さらに光重合開始剤や、着色剤(顔料、染料)、劣化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、シリコーン化合物、連鎖移動剤等の各種添加剤を含有するものでもよい。
前記粘着剤組成物は、保管中における目的としない架橋反応の進行を抑制するための反応遅延剤を含有するものでもよい。前記反応遅延剤としては、例えば、架橋反応を進行させる触媒となる成分の作用を阻害するものが挙げられ、好ましいものとしては、例えば、前記触媒に対するキレートによってキレート錯体を形成するものが挙げられる。好ましい反応遅延剤として、より具体的には、分子中にカルボニル基(−C(=O)−)を2個以上有するものが挙げられ、分子中にカルボニル基を2個有するものであれば、例えば、ジカルボン酸、ケト酸、ジケトン等が挙げられる。
支持シートが粘着剤層を有するとき、粘着剤層の厚さは、目的に応じて適宜選択できるが、1〜100μmであることが好ましく、1〜60μmであることがより好ましく、1〜30μmであることが特に好ましい。 ここで、「粘着剤層の厚さ」とは、粘着剤層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる粘着剤層の厚さとは、粘着剤層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。なお、粘着剤層の厚さの測定方法としては、例えば、任意の5箇所において、接触式厚み計を用いて厚さを測定し、測定値の平均を算出する方法等が挙げられる。
粘着剤組成物は、アクリル重合体等、粘着剤層を構成するための各成分を配合することで得られ、例えば、配合成分が異なる点以外は、後述する接着剤組成物の場合と同様の方法で得られる。
粘着剤層は、前記基材の表面に粘着剤組成物を塗工し、乾燥させることで形成できる。
このとき必要に応じて、塗工した粘着剤組成物を加熱することで、架橋してもよい。加熱条件は、例えば、100〜130℃で1〜5分とすることができるが、これに限定されない。また、剥離フィルムの剥離処理面に粘着剤組成物を塗工し、乾燥させることで形成した粘着剤層を、基材の表面に貼り合わせ、必要に応じて前記剥離フィルムを取り除くことでも、基材上に粘着剤層を形成できる。
粘着剤組成物の基材の表面又は剥離材の剥離層表面への塗工は、公知の方法で行えばよく、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が挙げられる。
<フィルム状接着剤>
樹脂膜形成層としての前記フィルム状接着剤は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されず、公知のものを適宜用いることができる。
前記フィルム状接着剤は、硬化性を有するものであり、熱硬化性を有するものが好ましく、感圧接着性を有するものが好ましい。熱硬化性及び感圧接着性をともに有するフィルム状接着剤は、未硬化状態では各種被着体に軽く押圧することで貼付できる。また、フィルム状接着剤は、加熱して軟化させることで各種被着体に貼付できるものであってもよい。フィルム状接着剤は、硬化によって最終的には耐衝撃性が高い硬化物となり、この硬化物は、厳しい高温・高湿度条件下においても十分な接着特性を保持し得る。
フィルム状接着剤は1層(単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよい。フィルム状接着剤が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
前記フィルム状接着剤の厚さは、特に限定されないが、1〜50μmであることが好ましく、3〜40μmであることがより好ましい。フィルム状接着剤の厚さが前記下限値以上であることにより、被着体(半導体チップ)に対してより高い接着力が得られる。一方、フィルム状接着剤の厚さが前記上限値以下であることにより、後述する分割工程においてフィルム状接着剤をより容易に切断でき、また、ダイシングブレードを用いたダイシング時において、切削屑の発生量をより低減できる。
ここで、「フィルム状接着剤の厚さ」とは、フィルム状接着剤全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなるフィルム状接着剤の厚さとは、フィルム状接着剤を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
好ましいフィルム状接着剤としては、例えば、重合体成分(a)及びエポキシ系熱硬化性樹脂(b)を含有するものが挙げられる。エポキシ系熱硬化性樹脂(b)としては、例えば、エポキシ樹脂(b1)及び熱硬化剤(b2)からなるものが挙げられる。
また、フィルム状接着剤としては、その各種物性を改良するために、重合体成分(a)及びエポキシ系熱硬化性樹脂(b)以外に、さらに必要に応じて、これらに該当しない他の成分を含有していてもよい。前記他の成分で好ましいものとしては、例えば、硬化促進剤(c)、充填材(d)、カップリング剤(e)、架橋剤(f)、エネルギー線硬化性樹脂(g)、光重合開始剤(h)、汎用添加剤(i)等が挙げられる。汎用添加剤(i)は、公知のものでよく、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されないが、好ましいものとしては、例えば、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、着色剤(染料、顔料)、ゲッタリング剤等が挙げられる。
フィルム状接着剤は、その構成材料を含有する接着剤組成物を用いて形成できる。例えば、フィルム状接着剤の形成対象面に接着剤組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、目的とする部位にフィルム状接着剤を形成できる。接着剤組成物の組成や製造方法、接着剤組成物を用いるフィルム状接着剤の製造方法に関しては、特開2016−135856号公報や、国際公開2016/140248号等に記載の例を参考に実施することができる。
<治具固定用テープ>
治具固定用テープは、半導体加工用シートをリングフレーム等のダイシング用の治具に仮固定するために、樹脂膜形成層上に備えられるものである。好ましくは、図1に示すように、樹脂膜形成層の周縁部近傍の領域上に設けられる。
治具固定用テープは、JIS Z0237;2009に準拠したシリコンウエハ(鏡面)に対する粘着力が、好ましくは0.1N/25mm以上であり、より好ましくは0.5〜6N/25mmであり、特に好ましくは1〜5N/25mmである。
上記の粘着力が0.1N/25mm以上であることにより、治具固定用テープと金属製の治具との密着性が十分となり、半導体装置の製造工程中にリングフレーム等の治具と治具固定用テープとがその界面で剥離することなく、該工程を円滑に行うことができる。
また、上記の粘着力が6N/25mm以下であることにより、リングフレーム等の治具から治具固定用テープを剥離する際に、治具への糊残り(治具固定用テープを構成する粘着剤組成物の残渣)の発生を防ぐことができる。残渣が半導体装置内に混入すると、半導体装置の信頼性が低下するおそれがあり、また、残渣により半導体装置の製造工程間における搬送等に用いられる搬送アーム等の装置が汚染されるおそれがある。
治具固定用テープは、粘着剤組成物を含有する単層構造のものであってもよく、芯材となるシートの両面に粘着剤組成物を含有する層が積層された複数層構造のものであってもよい。粘着剤組成物としては前述の粘着剤組成物と同様のものが挙げられ、芯材となるシートとしては、前述の基材と同様のものが挙げられる。
治具固定用テープは、例えば、後述の剥離フィルム上に固定用テープを形成し、固定用テープに刃を入れて、円形状の切れ目を形成し、内側部分の固定用テープを剥離して取り除くことにより、リング形状の治具固定用テープとすることができる。
<剥離フィルム>
剥離フィルムとしては、特に限定されず、市販の剥離フィルムを使用することができ、たとえばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。
剥離フィルムの樹脂膜形成層に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下である。下限値は通常25mN/m程度である。このような表面張力が比較的低い剥離フィルムは、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また剥離フィルムの表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系、ゴム系などが用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記の剥離剤を用いて剥離フィルムの基体となるフィルム等の表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどにより塗布して、剥離剤が塗布された剥離フィルムを常温下または加熱下に供するか、または電子線により硬化させて剥離剤層を形成させればよい。
剥離フィルムの表面粗さ(Ra)としては、10〜100nmが好ましく、15〜60nmが好ましく、20〜50nmが好ましい。
<<半導体加工用シートの製造方法>>
半導体加工用シートは、上述の各層を対応する位置関係となるように順次積層することで製造できる。各層の形成方法は、先に説明したとおりである。
例えば、基材上に上述の接着剤組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、基材上に樹脂膜形成層を積層し、剥離フィルム上に形成された治具固定用テープと樹脂膜形成層と積層して、半導体加工用シートとすることができる。
一方、例えば、基材上に積層済みの粘着剤層の上に、さらに樹脂膜形成層としてフィルム状接着剤を積層する場合には、粘着剤層上に上述の接着剤組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、フィルム状接着剤を直接形成し、剥離フィルム上に形成されたリング形状の治具固定用テープとフィルム状接着剤と積層して、ダイシングダイボンディングシートとすることが可能である。このように、いずれかの組成物を用いて、連続する2層の積層構造を形成する場合には、前記組成物から形成された層の上に、さらに組成物を塗工して新たに層を形成することが可能である。ただし、これら2層のうちの後から積層する層は、別の剥離フィルム上に前記組成物を用いてあらかじめ形成しておき、この形成済みの層の前記剥離フィルムと接触している側とは反対側の露出面を、既に形成済みの残りの層の露出面と貼り合わせることで、連続する2層の積層構造を形成することが好ましい。このとき、前記組成物は、剥離フィルムの剥離処理面に塗工することが好ましい。剥離フィルムは、積層構造の形成後、必要に応じて取り除けばよい。
すなわち、基材上に粘着剤組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、基材上に粘着剤層を積層しておき、別途、剥離フィルム上に接着剤組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、剥離フィルム上にフィルム状接着剤を形成しておき、このフィルム状接着剤の露出面を、基材上に積層済みの粘着剤層の露出面と貼り合わせて、フィルム状接着剤を粘着剤層上に積層する。更に、剥離フィルムを剥離してフィルム状接着剤を露出させ、剥離フィルム上に形成された治具固定用テープとフィルム状接着剤とを積層することで、ダイシングダイボンディングシートが得られる。
なお、基材上に粘着剤層を積層する場合には、上述の様に、基材上に粘着剤組成物を塗工する方法に代えて、剥離フィルム上に粘着剤組成物を塗工し、必要に応じて乾燥させることで、剥離フィルム上に粘着剤層を形成しておき、この粘着剤層の露出面を、基材の一方の表面と貼り合わせることで、積層してもよい。
いずれの方法においても、剥離フィルムは目的とする積層構造を形成後の任意のタイミングで取り除けばよい。
このように、ダイシングダイボンディングシートを構成する基材以外の層はいずれも、剥離フィルム上にあらかじめ形成しておき、目的とする層の表面に貼り合わせる方法で積層できるため、必要に応じてこのような工程を採用する層を適宜選択して、ダイシングダイボンディングシートを製造すればよい。
また、半導体加工用シートは、既知の形状のリングフレームに固定できる形にプリカット加工を施し、複数個の樹脂膜形成層が長尺状のシートに所定間隔で配置された、複数シート巻のロールとして製造することもできる。
半導体加工用シートとして、ダイシング・ダイボンディング工程で利用されるダイシングダイボンディングシートを例に挙げて説明したが、これに限定されず、保護膜形成用複合シートの場合も、同様である。保護膜形成フィルムの組成や製造方法、保護膜形成フィルムを用いる保護膜形成用複合シートの製造方法に関しては、特開2016−015456号公報や、特開2016−141749号公報等に記載の例を参考に実施することができる。
以下、ダイシングダイボンディングシートの実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
接着剤組成物の製造に用いた成分を以下に示す。
・重合体成分
(a)−1:アクリル酸メチル(以下、「MA」と略記する)(95質量部)及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」と略記する)(5質量部)を共重合してなるアクリル系樹脂(重量平均分子量800000、ガラス転移温度9℃)。
・エポキシ樹脂
(b1)−1:アクリロイル基が付加されたクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製「CNA147」
・熱硬化剤
(b2)−1:フェノール樹脂(エア・ウォーター株式会社製HE100C−25)
・充填材
(d)−1:シリカフィラー(アドマテックス社製,YA050C−MJE)
・カップリング剤
(e)−1:シランカップリング剤(信越化学工業株式会社製 KBE−402)
・架橋剤
(f)−1:トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート三量体付加物(東ソー社製「コロネートL」)
(接着剤組成物の製造)
52.0質量部の重合体成分(a)−1、18.2質量部のエポキシ樹脂(b1)−1、3.0質量部の熱硬化剤(b2)−1、25.0質量部の充填材(d)−1、0.43質量部のカップリング剤(e)−1、及び0.37質量部の架橋剤(f)−1を、メチルエチルケトンに溶解又は分散させて、23℃で撹拌することで、接着剤組成物1を得た。
(フィルム状接着剤の製造)
ポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ38μm)の片面がシリコーン処理により剥離処理された剥離フィルムの剥離処理面に、上記で得られた接着剤組成物を塗工し、115℃で3分加熱乾燥させることにより、厚さ5μmのフィルム状接着剤を形成した。
次いで、このフィルム状接着剤の露出面に、厚さ80μmのポリエチレンフィルム(LDPE基材:表面張力33mN/m)を貼付し、LDPE基材、フィルム状接着剤、剥離フィルムの順に積層してなるテープを得た。
(粘着剤組成物)
粘着性樹脂として、アクリル酸−2−エチルヘキシル(2EHA、85質量部)、及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEA、15質量部)を共重合してなるアクリル系重合体(重量平均分子量700000、ガラス転移温度−63℃)(100質量部)と、架橋剤としてトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート三量体付加物(東ソー社製「コロネートL」)(28.28質量部)と、溶剤であるトルエン(204質量部)とを含有する粘着剤組成物を調製した。
[実施例1]
剥離フィルム(リンテック社製SP−PS381031(C))の剥離処理面(表面粗さRa:20nm)に、上記で得られた粘着剤組成物を塗工し、115℃で3分加熱乾燥させることにより、厚さ5μmの粘着剤層を得た。芯材としての、両面コロナ処理を施したポリプロピレン製フィルム(厚さ40μm)の片面にこの粘着剤層を貼合し、中間体1を得た。その後、同じ剥離フィルムに同じ粘着剤組成物を塗工し、厚さ5μmの粘着剤層を形成し、中間体1の心材の表面であって、粘着剤層が積層されていない面に貼合することで固定用テープを作製した。
治具固定用テープの片面の剥離フィルムを剥離し、直径230mmの円形の刃を、粘着剤層/芯材/粘着剤層に入れて、固定用テープに、内径230mmの円形の切れ目を形成し、内側部分のテープを剥離して取り除いた。
その後、フィルム状接着剤テープの剥離フィルムを剥離し、円形に抜かれたリング形状の治具固定用テープと圧力0.3MPa、速度1.5m/minで貼合した。その後、治具の外周形に合わせて切り込み入れ、不要部を除去し、実施例1の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
同様に、固定用テープに直径330mmの円形の切れ目を形成し、内側部分のテープを剥離して取り除いて、12インチウエハ用半導体加工用シートを作製することもできる。
[実施例2]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ38μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例2の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[実施例3]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ25μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例3の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[実施例4]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ16μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例4の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[実施例5]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリプロピレン製フィルム(厚さ50μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例5の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[実施例6]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ60μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例6の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[比較例1]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ12μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例1の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[比較例2]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ6μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例2の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[比較例3]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリプロピレン製フィルム(厚さ60μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例3の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[比較例4]
芯材として、両面コロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート製フィルム(厚さ75μm)を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例4の8インチウエハ用半導体加工用シートの50シート巻きのロールを作製した。
[低温保管評価(−5℃)]
各サンプルの50シート巻きのロールに、ロールプロテクタを装着した後、アルミ蒸着袋で密閉した。そのロールを温度−5℃で4日間保管した後、常温に戻し、アルミ蒸着袋から取り出し、シートを表層側から引き出して、フィルム状接着剤と剥離フィルムとの間にエア混入や皺が発生したシートの枚数を確認した。最大長さが5mm以上のエア噛み、皺があるものをNGとし、NG数/50枚(全サンプル枚数)で評価をした。
[低温保管評価(5℃)]
−5℃の場合と同様に、各サンプルのロールを温度5℃で4日間保管した後、常温に戻し、エア混入や皺が発生したシートの枚数を確認した。5mm以上のエア噛み、皺があるものをNGとし、NG数/50枚(全サンプル枚数)で評価をした。
[マウント評価]
テープマウンター装置(リンテック株式会社製、Adwill RAD-2700F)を使用し、貼付速度20mm/sで、各サンプル10枚を、剥離フィルムを剥離しながら、厚さ350μmの8インチウエハとリングフレームに貼付した。ウエハ貼付温度は40℃とした。その際に層間のエア噛み混入、貼付時の皺が発生したものをNGとし、NG数/全枚数で、NGが発生しないもの、すなわち0/10を〇、NGが一つでも発生したものを×として評価した。
[エキスパンド評価]
テープマウンター装置(リンテック株式会社製、Adwill RAD−2500m)を使用して、貼付速度20mm/sで、8インチウエハ用半導体加工用シートの各サンプル2枚を、剥離フィルムを剥離しながら、厚さ350μmの8インチウエハに貼付した。ダイシング装置(株式会社ディスコ社製、DFD6361)を使用してチップサイズ10mm×10mmとなるように個片化した後、エキスパンダー装置(リンテック株式会社製、ME−300B)にて速度1mm/s、エキスパンド量10mm、温度23℃でエキスパンドした際に、リングフレーム固定用テープの割れ、剥離が生じたものを×,問題が生じなかったものを○として評価した。
Figure 2019079961
治具固定用テープの厚さが25μm以上65μm以下である、実施例1〜6の半導体加工用シートでは、5℃での低温保管評価で5mm以上のエア噛み、皺が観察されず、良好であり、また、マウント評価、エキスパンド評価も良好であった。治具固定用テープの厚さが25μm未満である、比較例1,2の半導体加工用シートでは、低温保管評価は良好であったものの、マウント評価又はエキスパンド評価が不良であった。治具固定用テープの厚さが65μmを超える、比較例3,4の半導体加工用シートでは、低温保管評価が不良であった。
本発明の半導体加工用シートは、半導体装置の製造のためのダイシングダイボンディングシート、保護膜形成用複合シートとして利用可能である。
101、101’、102・・・半導体加工用シート、11・・・支持シート、11a・・・支持シートの第1面、12・・・樹脂膜形成層、12a・・・樹脂膜形成層の第1面、14、14’・・・治具固定用テープ、14a・・・治具固定用テープの第1面、14c・・・治具固定用テープの内側の側面、16・・・エア噛み、141・・・粘着剤組成物を含有する層、142・・・芯材となるシート

Claims (2)

  1. 基材を有する支持シート上に樹脂膜形成層を備え、前記樹脂膜形成層上に治具固定用テープを備え、前記樹脂膜形成層上及び前記治具固定用テープ上に剥離フィルムを備えてなり、
    前記治具固定用テープの厚さが25μm以上65μm以下である、半導体加工用シート。
  2. 前記治具固定用テープが、芯材と、該芯材の上側面及び下側面の両方の側に、粘着剤層を備える、請求項1に記載の半導体加工用シート。
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