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JP2017210175A - ドア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】横ビームの剛性を高めることができるドア構造を提供する。【解決手段】ドア構造1は、後部ドア2の外形に沿った形状の枠部11と、枠部11に接続され車幅方向に延在する横ビーム30と、横ビーム30よりも下方に配置され後部ドア2を車体3に係止するロック部材40と、ロック部材40に接続され横ビーム30へ向けて延設されたバルクヘッド50と、を備えている。横ビーム30は、上端側に設けられたビーム上側接合部33と、下端側に設けられたビーム下側接合部34と、を有している。バルクヘッド50は、ビーム上側接合部33とビーム下側接合部34との両方に接合されている。【選択図】図7

Description

本発明は、ドア構造に関する。
自動車等の車両のドアには、種々の補強対策が採られている。例えば、特許文献1には、車体後部の開口を開閉可能に覆うテールゲートに関し、ドアインナパネルに対して上下方向に延在するバルクヘッドを接合する技術が記載されている。特許文献1のドアインナパネルは上下方向中央付近において車幅方向に延在する横ビームを一体的に備えており、バルクヘッドは横ビームとドアインナパネルの下端とを繋いでいる。
特許第5380519号公報
特許文献1では、横ビームとドアインナパネルの下端とがバルクヘッドで繋がれているが、横ビームの剛性を高める効果は期待できない。したがって、荷重が加わった際に横ビームが変形してしまうため、横ビームの変形に伴ってドアアウタパネルも変形してしまい、車両の意匠性を損失する虞があった。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、横ビームの剛性を高めることができるドア構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るドア構造は、車体の開口を開閉可能に覆うドア構造であって、ドアの外形に沿った形状の枠部と、前記枠部に接続され、前記ドアの横幅方向に延在する横ビームと、前記横ビームよりも下方に配置され、前記ドアを前記車体に係止するロック部材と、前記ロック部材に接続され、前記横ビームへ向けて延設されたバルクヘッドと、を備えている。前記横ビームは、上端側に設けられた上側接合部と、下端側に設けられた下側接合部と、を有している。前記バルクヘッドは、前記上側接合部と前記下側接合部との両方に接合されている。
本発明によれば、ロック部材に接続され横ビームへ向けて延設されたバルクヘッドは、横ビームの上側接合部と下側接合部との両方に接合されるので、荷重に対する横ビームの剛性を十分に高めることができる。これにより、荷重が加わった際に横ビームが変形し難くなるため、ドアアウタパネルの変形による意匠性の損失が抑制される。
また、前記バルクヘッドは、前記横ビームに対し、車外側から接合されていることが好ましい。
このようにすると、車外側から荷重が作用した場合に、バルクヘッドと横ビームとの接合が外れ難くなると共に荷重作用の高さ位置にも影響され難くなり、バルクヘッドに加わった荷重をバルクヘッドと横ビームで協働して受けることができるので、車内方向への変位量を最小にできる。また、バルクヘッドをドアの意匠面に接合したとしても、バルクヘッドと意匠面との距離を近付けてバルクヘッドの構造を簡単にできる。
また、前記横ビーム及び前記バルクヘッドの車外側に配置されたアウタパネルを備えており、前記バルクヘッドと前記横ビームと前記アウタパネルとは、同じ箇所で一体的に接合されていることが好ましい。
このようにすると、バルクヘッドと横ビームとアウタパネルが同じ箇所で一体的に接合されるので、3部材のいずれかに加わる荷重を協働して受けることが可能となり、ドア全体の剛性を大幅に向上させることができる。また、3部材の接合箇所の上方にガラスを配置した場合には、ガラスを安定して保持することができる。
また、前記アウタパネルは、上方に配置されたアッパパネルと、前記アッパパネルの下方に配置され前記アッパパネルとは別体のロアパネルと、を有しており、前記バルクヘッドは、前記アッパパネルと前記ロアパネルの両方に接合されていることが好ましい。
このようにすると、アッパパネルとロアパネルが別体なので、成形性に囚われない外観性に優れたドアを製造することができる。バルクヘッドがアッパパネルとロアパネルの両方に接合されることにより、バルクヘッドを介した補強がなされているので、アウタパネルが2分割されても、アウタパネル全体としての剛性低下を抑制することができる。
また、前記アッパパネルと前記ロアパネルとは、相互に連結するための連結面をそれぞれ有しており、前記連結面は、上下方向において、前記上側接合部と前記下側接合部との間に位置していることが好ましい。
このようにすると、横ビームがバルクヘッドを介して間接的にアッパパネルとロアパネルとの連結面を補強するので、アウタパネルが2分割されても、アウタパネル全体としての剛性低下を抑制することができる。
また、前記バルクヘッドには、前記ドアの振動を抑制する制振部材が取り付けられていることが好ましい。
このようにすると、ロック部材に対し横ビームよりも近くに位置するバルクヘッドに制振部材が取り付けられるので、ロック部材から入力される振動に対する振動吸収効率を高めることができる。
本発明に係るドア構造によれば、横ビームの剛性を高めることができる。
本発明の実施形態に係るドア構造を具備する自動車の斜視図である。 実施形態のドア構造からアウタパネルを外した状態を示す斜視図である。 実施形態のドア構造を車両後方から見た背面図である。 実施形態のドア構造を車両前方から見た正面図である。 横ビームを示す斜視図である。 バルクヘッドを示す斜視図である。 図3のVII−VII線断面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。なお、方向を説明する際は、運転者からみた前後左右上下に基づいて説明する。また、「車幅方向」は「左右方向」と同義である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るドア構造1は、自動車Vの後部ドア2に適用されている。後部ドア2は、車体3の後部に形成されたテールゲート開口4を開閉可能に覆うものである。後部ドア2は、車体3に対して上端を中心として回動可能に構成されている。後部ドア2は、上端側が上方へ向かうほど前方に位置するように傾斜しており、全体として側面視略く字状を呈する。
図1及び図2に示すように、後部ドア2は、車内側に配置されるインナパネル10と、インナパネル10の車外側に配置されるアウタパネル20と、インナパネル10とアウタパネル20との間に配置される横ビーム30、ロック部材40及びバルクヘッド50と、を備えている。各部材は、いずれも金属材料から成る。
図2に示すように、インナパネル10は、枠部11と、ロック部材取付部12と、左右一対の補強部13,13と、を有している。枠部11は、後部ドア2の外形(テールゲート開口4の形状)に沿った形状を呈する。枠部11は、インナ上枠部11aとインナ下枠部11bと左右一対のインナ側枠部11c,11cとで構成されており、車両背面視で四角枠状を呈する。インナ側枠部11c,11cは、インナ下枠部11bの左右の端部から上方へ延びると共に、上下方向中間付近から前斜め上方へ延びるように屈曲している。インナ上枠部11aは、インナ下枠部11bに対して上方かつ前方に位置している。
ロック部材取付部12は、ロック部材40を取り付けるための部位である。ロック部材取付部12は、インナ下枠部11bの車幅方向中央に設けられている。ロック部材取付部12には、矩形状のインナ側ラッチ開口12aが貫通して形成されている。
図4に示すように、補強部13は、インナ下枠部11bの車幅方向中央とインナ側枠部11cとを連結しており、枠部11を補強する部位である。補強部13は、インナ下枠部11bからインナ側枠部11cへ向かうほど上方に位置するように傾斜している。すなわち、一対の補強部13,13は、略V字状(逆ハ字状)に配置されている。補強部13の上端は、インナ側枠部11cの屈曲部11d付近に繋がっている。一対の補強部13,13の下端は、ロック部材取付部12を間に挟んでインナ下枠部11bに繋がっている。
図2に示すように、横ビーム30は、左右のインナ側枠部11c,11cに跨るように後部ドア2の横幅方向(実施形態では車幅方向)に延在する部材である。横ビーム30の左右の端部は、インナ側枠部11c,11cに溶接で接合されており、補強部13とインナ側枠部11cとが交わる箇所及び屈曲部11dに対して前後方向で重なる位置に配置されている。横ビーム30は、枠部11の内側を上下に仕切っている。これにより、枠部11の内側の上部には、インナ上枠部11aと左右のインナ側枠部11c,11cと横ビーム30とに囲まれた四角枠状のインナ窓枠部14が形成されている。横ビーム30は、インナ窓枠部14の下枠を構成している。横ビーム30については後に詳述する。
ロック部材40は、横ビーム30よりも下方に配置され、後部ドア2を車体3に係止する部材である。ロック部材40は、車体3に設けられる図示せぬ係合部に係合するラッチ機構41と、ロック部材取付部12とラッチ機構41との間に介在するラッチ補強部材42と、を有している。なお、各図ではラッチ機構41を二点鎖線で模式的に描画している。ラッチ補強部材42は、ロック部材取付部12上に溶接で接合されている。ラッチ機構41とラッチ補強部材42は、ネジ等の締結具で相互に接合されている。ラッチ補強部材42は、インナ側ラッチ開口12aに連通する矩形状の補強側ラッチ開口42aを有している。インナ側ラッチ開口12aと補強側ラッチ開口42aは、ラッチ機構41を車体3の係合部に臨ませるための貫通孔である。
バルクヘッド50は、ロック部材40のラッチ補強部材42に接続され、横ビーム30へ向けて延設された部材である。すなわち、バルクヘッド50は、ロック部材40と横ビーム30とを繋ぐように上下方向に延在している。バルクヘッド50は、後部ドア2の車幅方向中央に設けられており、ロック部材40に対し横ビーム30よりも近くに位置している。バルクヘッド50については後に詳述する。
図3に示すように、アウタパネル20は、横ビーム30及びバルクヘッド50の車外側に配置され、後部ドア2の外側意匠面を成す部材である。アウタパネル20は、上方に配置されたアッパパネル21と、アッパパネル21の下方に配置されアッパパネル21とは別体のロアパネル22と、を有している。
アッパパネル21は、主としてインナパネル10のインナ窓枠部14を後方から覆っている。アッパパネル21は、アウタ上枠部21aとアウタ下枠部21bと左右一対のアウタ側枠部21c,21cとで構成されており、インナ窓枠部14の形状に適合する四角枠状に形成されている。すなわち、アウタ上枠部21aとアウタ下枠部21bと左右一対のアウタ側枠部21c,21cとによって、四角枠状のアウタ窓枠部が形成されている。インナ窓枠部14及びアッパパネル21には、リヤウインドウガラス60が設置されている。
アウタ側枠部21c,21cは、アウタ下枠部21bの左右の端部から前斜め上方へ延びるように屈曲している。アウタ上枠部21aは、アウタ下枠部21bに対して上方かつ前方に位置している。アウタ下枠部21bの上縁(アッパパネル21の下側開口縁)には、横ビーム30とバルクヘッド50に接合されるアッパ側接合部21dが前方かつ上方へ延出している。
ロアパネル22は、主として枠部11のうちインナ窓枠部14以外の部位及びバルクヘッド50を後方から覆っている。ロアパネル22は、上下方向及び左右方向に延在している。ロアパネル22は、略横長矩形状を呈する。
次に、図5、図6を参照して、横ビーム30及びバルクヘッド50について詳述する。
図5に示すように、横ビーム30は、上方へ向かうほど後方に位置するように傾斜する第1傾斜面31と、第1傾斜面31の下端に連続し下方へ向かうほど後方に位置するように傾斜する第2傾斜面32と、を有している。横ビーム30は、軽量化を図るための貫通孔を複数有しており、貫通孔は第1傾斜面31と第2傾斜面32にそれぞれ形成されている。
第1傾斜面31は、車幅方向中央へ向かうほど高さ寸法が大きくなるように形成されている。第2傾斜面32は、車幅方向外側へ向かうほど高さ寸法が大きくなるように形成されている。第1傾斜面31と第2傾斜面32には、バルクヘッド50に接合されるビーム上側接合部33とビーム下側接合部34がそれぞれ設けられている。ビーム上側接合部33は、第1傾斜面31の上端に沿って前後方向かつ左右方向に延在している。ビーム下側接合部34は、第2傾斜面32の下端の車幅方向中央側を矩形状に後方に膨出させることで形成されており、左右一対設けられている。ビーム上側接合部33とビーム下側接合部34は、上下方向に相互に離間して配置されている。
図6に示すように、バルクヘッド50は、左右一対の補強壁51,51と、左右の補強壁51,51同士を連結する連結壁52と、を有している。
補強壁51は、上下方向かつ前後方向に延在しており、上下方向に長尺な壁状部位である。補強壁51の下端は、ロック部材40のラッチ補強部材42の上面に溶接で接合されている(図2参照)。補強壁51の後端には、外向きに延出するフランジ部51dが全長に亘って形成されている。
補強壁51は、ロアパネル22に取り付けるための第1ロア取付部51a及び第2ロア取付部51bと、インナパネル10に取り付けるためのインナ取付部51cと、を有している。第1ロア取付部51aは、フランジ部51dの先端の上部側から後方へ延出した後、外向きに延出している。第1ロア取付部51aの基端側には、前後方向に延びるビード51eが上下方向に間隔を空けて複数形成されている。第2ロア取付部51bは、フランジ部51dの先端の下部から外向きにさらに延出している。インナ取付部51cは、補強壁51の前端の下部から内向きに延出している。
連結壁52は、左右方向かつ上下方向に延在しており、左右の補強壁51,51の上部同士を連結する壁状部位である。連結壁52の上端には、横ビーム30及びアッパパネル21に接合されるバルクヘッド上側接合部52aが前方かつ上方へ延出している。バルクヘッド上側接合部52aの下側には、横長矩形状の貫通孔52cが形成されている。連結壁52のうち貫通孔52cよりも下側の面部は、横ビーム30に接合されるバルクヘッド下側接合部52bとして機能する。
ここで、図7を参照して、バルクヘッド50と周辺部材の取付構造について詳述する。
バルクヘッド50の上端側の車内側は、横ビーム30の上端に形成されたビーム上側接合部33と横ビーム30の下端に形成されたビーム下側接合部34との両方に溶接で接合されている。詳しくは、バルクヘッド上側接合部52aは、ビーム上側接合部33に上下に重ねられて溶接で接合されている。バルクヘッド下側接合部52bは、ビーム下側接合部34に前後に重ねられて溶接で接合されている。バルクヘッド50は、横ビーム30に対し、車外側である上方又は後方から接合されている。
バルクヘッド50の下端の車内側は、インナ取付部51cを介して、インナパネル10に後方から溶接で接合されている。バルクヘッド50の上下方向中間の車内側には、取付ブラケット70が取り付けられている。取付ブラケット70には、図示せぬドアライニングがクリップで固定される。
バルクヘッド50のうち取付ブラケット70よりも上方に位置する部位には、ダイナミックダンパー80が直に取り付けられている。ダイナミックダンパー80は、後部ドア2の振動を抑制する制振部材である。ダイナミックダンパー80は、上下方向においてロック部材40と横ビーム30との間に位置している。すなわち、ダイナミックダンパー80は、ロック部材40に対して横ビーム30よりも近くに位置している。
バルクヘッド50の上端の車外側は、バルクヘッド上側接合部52aを介して、アッパパネル21のアッパ側接合部21dに下方から溶接で接合されている。バルクヘッド50の上端側の車外側は、第1ロア取付部51aを介して、ロアパネル22に前方から溶接で接合されている。バルクヘッド50の下端の車外側は、第2ロア取付部51bを介して、ロアパネル22に前方から溶接で接合されている。すなわち、バルクヘッド50は、アッパパネル21とロアパネル22の両方に溶接で接合されている。これにより、バルクヘッド50を介してアッパパネル21とロアパネル22とを繋げて、両者の連結強度を高めた構造となる。
アッパパネル21とロアパネル22とは、相互に連結するためのアッパ側連結面21eとロア側連結面22aを有している。アッパ側連結面21eは、アッパパネル21の下端から後方へ延出している。ロア側連結面22aは、ロアパネル22の上端から前方へ延出している。アッパ側連結面21eとロア側連結面22aは、上下に重ねられて溶接で接合されている。
横ビーム30のビーム下側接合部34と、バルクヘッド50とロアパネル22の接合部である第1ロア取付部51aとは、同じ高さ位置にある。アッパ側連結面21eとロア側連結面22aは、第1ロア取付部51aよりも上方であって、上下方向においてビーム上側接合部33とビーム下側接合部34との間に位置している。横ビーム30のビーム上側接合部33と、バルクヘッド50のバルクヘッド上側接合部52aと、アウタパネル20のアッパ側接合部21dとの三者は、上下に重ねられて溶接で一体的に接合されている。ビーム下側接合部34は、バルクヘッド50(第2ロア取付部51b)を介して、ロアパネル22に接合されている。横ビーム30は、バルクヘッド50を介して間接的にアッパパネル21とロアパネル22との連結面であるアッパ側連結面21e及びロア側連結面22aを補強している。横ビーム30とバルクヘッド50とアウタパネル20の接合箇所の上方には、リヤウインドウガラス60が配置されている。
本実施形態に係るドア構造1は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
本実施形態によれば、ロック部材40に接続され横ビーム30へ向けて延設されたバルクヘッド50は、横ビーム30のビーム上側接合部33とビーム下側接合部34との両方に接合されるので、荷重に対する横ビーム30の剛性を十分に高めることができる。これにより、荷重が加わった際に横ビーム30が変形し難くなるため、アウタパネル20の変形による意匠性の損失が抑制される。
また、本実施形態によれば、バルクヘッド50は横ビーム30に対し車外側から接合されていることにより、車外側から荷重が作用した場合に、バルクヘッド50と横ビーム30との接合が外れ難くなると共に、荷重作用の高さ位置にも影響され難くなる。これにより、バルクヘッド50に加わった荷重をバルクヘッド50と横ビーム30で協働して受けることができるので、車内方向への変位量を最小にできる。さらに、バルクヘッド50を後部ドア2の外側意匠面であるアウタパネル20に接合することにより、バルクヘッド50とアウタパネル20との距離を近付けて、バルクヘッド50の構造を簡単にできる。
また、本実施形態によれば、バルクヘッド50と横ビーム30とアウタパネル20が同じ箇所で一体的に接合されるので、3部材のいずれかに加わる荷重を協働して受けることが可能となり、後部ドア2全体の剛性を大幅に向上させることができる。さらに、3部材の接合箇所の上方に配置したリヤウインドウガラス60を安定して保持することができる。
また、本実施形態によれば、アウタパネル20がアッパパネル21とロアパネル22に2分割されているので、成形性に囚われない外観性に優れた後部ドア2を製造することができる。
また、本実施形態によれば、バルクヘッド50がアッパパネル21とロアパネル22の両方に接合されることにより、バルクヘッド50を介した補強がなされているので、アウタパネル20が2分割されても、アウタパネル20全体としての剛性低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、横ビーム30がバルクヘッド50を介して間接的にアッパパネル21とロアパネル22との連結面であるアッパ側連結面21e及びロア側連結面22aを補強するので、アウタパネル20が2分割されても、アウタパネル20全体としての剛性低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、ロック部材40に対し横ビーム30よりも近くに位置するバルクヘッド50にダイナミックダンパー80が取り付けられるので、ロック部材40から入力される振動に対する振動吸収効率を高めることができる。
以上、本実施形態に係るドア構造1について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、実施形態では後部ドア2に本発明を適用したが、フロントサイドドアやリヤサイドドアに対しても本発明を適用することができる。
実施形態では、各部材の接合手段として溶接を例示したが、ボルト等の締結具で各部材を接合してもよい。
V 自動車
1 ドア構造
2 後部ドア(ドア)
3 車体
4 テールゲート開口(開口)
10 インナパネル
11 枠部
20 アウタパネル
21 アッパパネル
21d アッパ側接合部
21e アッパ側連結面(連結面)
22 ロアパネル
22a ロア側連結面(連結面)
30 横ビーム
33 ビーム上側接合部(上側接合部)
34 ビーム下側接合部(下側接合部)
40 ロック部材
50 バルクヘッド
51a 第1ロア取付部
51b 第2ロア取付部
51c インナ取付部
52a バルクヘッド上側接合部
52b バルクヘッド下側接合部
60 リヤウインドウガラス
80 ダイナミックダンパー(制振部材)

Claims (6)

  1. 車体の開口を開閉可能に覆うドア構造であって、
    ドアの外形に沿った形状の枠部と、
    前記枠部に接続され、前記ドアの横幅方向に延在する横ビームと、
    前記横ビームよりも下方に配置され、前記ドアを前記車体に係止するロック部材と、
    前記ロック部材に接続され、前記横ビームへ向けて延設されたバルクヘッドと、を備えており、
    前記横ビームは、上端側に設けられた上側接合部と、下端側に設けられた下側接合部と、を有しており、
    前記バルクヘッドは、前記上側接合部と前記下側接合部との両方に接合されていることを特徴とするドア構造。
  2. 前記バルクヘッドは、前記横ビームに対し、車外側から接合されていることを特徴とする請求項1に記載のドア構造。
  3. 前記横ビーム及び前記バルクヘッドの車外側に配置されたアウタパネルを備えており、
    前記バルクヘッドと前記横ビームと前記アウタパネルとは、同じ箇所で一体的に接合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドア構造。
  4. 前記アウタパネルは、上方に配置されたアッパパネルと、前記アッパパネルの下方に配置され前記アッパパネルとは別体のロアパネルと、を有しており、
    前記バルクヘッドは、前記アッパパネルと前記ロアパネルの両方に接合されていることを特徴とする請求項3に記載のドア構造。
  5. 前記アッパパネルと前記ロアパネルとは、相互に連結するための連結面をそれぞれ有しており、
    前記連結面は、上下方向において、前記上側接合部と前記下側接合部との間に位置していることを特徴とする請求項4に記載のドア構造。
  6. 前記バルクヘッドには、前記ドアの振動を抑制する制振部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のドア構造。
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