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JP2016198277A - トモシンセシス撮影の制御装置、x線撮影システム、制御システム、制御方法及びプログラム - Google Patents

トモシンセシス撮影の制御装置、x線撮影システム、制御システム、制御方法及びプログラム Download PDF

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拓也 大杉
Takuya Osugi
拓也 大杉
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Abstract

【課題】トモシンセシス撮影で得られるオブリーク画像による経過観察を容易にする制御装置を提供する。【解決手段】オブリーク断面を表示する際、過去検査のオブリーク断面の入力を促すとともに、過去検査のオブリーク断面のオブリーク角で新たにオブリーク断面を再構成して表示する。また、オブリーク断面のオブリーク角の変更可能領域および表示位置の変更可能領域を示し、過去検査のオブリーク断面をガイド表示し、操作者が変更可能な領域を指定した場合に、入力指示に応じたオブリーク断面を表示する。さらに、過去検査オブリーク断面の有効領域の形状に合うように新たに生成したオブリーク断面を補正可能であることを示し、操作者が補正指示をした場合に、過去検査オブリーク断面に応じてオブリーク断面を補正して表示する。【選択図】図1

Description

本明細書の開示は、トモシンセシス撮影の制御装置、X線撮影システム、制御システム、制御方法及びプログラムに関する。
トモシンセシス撮影では、X線発生器を移動させながら、被検者に異なる角度でX線を照射し、被検体を透過したX線をX線検出器で検出することで、撮影角度の異なる複数フレームの投影画像を連続的に撮影する。そして、撮影した複数フレームの投影画像に対し、FBP(フィルタード・バック・プロジェクション)法等の三次元再構成処理を適用することで、被検者の所定コロナル断面(X線検出器の検出面と平行な断面)や、X線検出器の検出面と交差する斜断面(オブリーク断面)における断層画像を生成する(特許文献1)。
特開2000−46760号公報
トモシンセシスで得られる断層画像は複数の断面で観察できる半面断面を指定する必要がある。特に、経過観察を行う場合、観察対象の断面を2断層画像間で揃えるための作業が行われるが、手動で行う場合手間が大きかった。
そこで本発明の実施形態に係る制御装置は、放射線検出器を用いたトモシンセシス撮影の制御装置であって、第一のトモシンセシス撮影により得られる複数の投影画像を取得する取得手段と、前記投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する指定手段と、第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する判定手段と、前記経過観察のための撮影であるとの判定、または第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて、前記指定されたオブリーク画像と、前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる表示制御手段と、を有することを特徴とする。
これにより、オブリーク画像による経過観察が容易になる。
本発明の実施形態に係るトモシンセシス撮影システムの構成を示す図である。 実施形態に係るトモシンセシス撮影の撮影系を示す図である。 トモシンセシス撮影に関連する位置及び距離に関する情報を示す図である。 実施形態に係る制御部の構成を示す図である。 実施形態に係る撮影制御装置のハードウェア構成を示す図である。 実施形態に係る検査開始から終了までの処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る経過観察表示のための処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る患者情報入力画面を示した図である。 実施形態に係る撮影手技選択画面を示した図である。 実施形態に係る撮影画面を示した図である。 実施形態に係る再構成画面におけるコロナル断面表示画面を示した図である。 実施形態に係る再構成画面におけるオブリーク断面表示画面を示した図である。 実施形態に係る再構成画面におけるオブリーク断面表示画面を示した図である。 実施形態に係る過去検査情報選択画面を示した図である。 実施形態に係る過去検査情報選択画面を示した図である。 本発明の実施形態に係る過去検査情報選択画面を示した図である。 本発明の実施形態に係る過去検査オブリーク画像比較表示画面を示した図である。 本発明の実施形態に係るオブリーク角の異なる過去検査画像と現在検査画像を表示した過去検査オブリーク画像比較表示画面において、オブリーク断面の有効領域補正を行った結果を示した図である。 本発明の実施形態に係る過去検査オブリーク画像比較表示画面におけるオブリーク断面編集用3Dスライダを示した図である。 本発明の実施形態に係る過去検査オブリーク画像比較表示画面におけるオブリーク断面編集用3Dスライダを示した図である。 その他の実施形態に係る検査開始から終了までの処理の流れを示したフローチャートである。
以下適宜図を参照しながら本発明の実施形態に係るトモシンセシス撮影が可能なX線撮影システムを説明する。トモシンセシス撮影とは、被検体を異なる複数の方向からX線撮影することにより、被検体の断層画像を得るための複数の投影画像を得る撮影方法である。
図1に基づいて本発明の実施形態に係る放射線撮影システムの例であるX線撮影システムの構成及び動作について説明する。なお、X線撮影システムはX線撮影装置と呼称することがある。
X線撮影システム101は、X線発生装置102と、X線検出器106と、撮影制御装置107とを有し、トモシンセシス撮影が可能な撮影システムである。撮影制御装置107はトモシンセシス撮影を制御する制御装置であり、放射線検出器106と通信する通信回路112と、GPU(GRAPHIC PROCESSING UNIT)を有する画像処理部110と、少なくとも1つの中央処理ユニットを有する制御部111を有する。制御部111は、X線検出器106の制御と、GPUによる画像処理の制御と、表示部109に表示させる表示内容の制御とを行う制御回路(制御ユニット)である。通信回路112は、トモシンセシス撮影により得られる被検体の複数の投影画像を放射線検出器106から取得する取得部として機能する。
X線発生装置102は電子が衝突することによりX線を発生させるターゲットと、発生されるX線束を整形する絞りとを有し、被写体に対してコーンビームあるいは四角錐状に整形されたX線を照射する。X線発生装置102は、撮影台105に固定され、移動機構制御部1051により制御される移動機構により移動しながらX線を照射する。移動機構制御部1051はX線の照射に伴い管電圧、管電流などの撮影実施条件や撮影角度、X線源移動距離などの位置情報をX線制御部104へ送信する。X線制御部104は、X線発生装置102、X線照射スイッチ103、撮影制御装置107と接続され、X線の照射開始と照射終了の制御及び撮影実施条件や位置情報の送信を行う。
X線発生装置102はX線制御部104からデフォルト撮影条件、デフォルト位置情報を受信し、撮影準備処理を行うこととしてもよい。X線照射スイッチ103は、X線発生装置102に接続されていてもよく、照射開始通知、照射終了通知をX線制御部104へ送信する。操作者がスイッチ押下すると、X線照射スイッチ103は照射開始通知を送信する。また、操作者がスイッチを放すとX線照射スイッチ103は照射終了通知を送信する。X線制御部104は撮影制御装置107よりデフォルト撮影条件、デフォルト位置情報を受信し、X線発生装置102へ通知することとしてもよい。
X線検出器106は、被検体を透過したX線を検出し、X線画像データへ変換する撮影部であり、X線を可視光に変換するシンチレータと、可視光を電気信号に変換する複数の画素が二次元的に配置されたセンサアレイとを有する。X線検出器106は撮影制御装置107と有線ケーブルあるいは無線を介して接続され、撮影制御部107からの制御に応じて例えばセンサアレイに対する電力の供給状態を変化させる。X線検出器106はX線画像データを撮影制御装置107に送信する。例えば通信回路112は、通信I/Fを介して、X線制御部104とX線検出器106へX線照射準備要求、X線照射準備キャンセル要求の送信を行う。また、通信回路112はX線制御部104とX線検出器106からX線画像データ、撮影情報、位置情報の受信を行う。
ここでX線検出器106は、変換したX線画像データを、読み取りエリアやビニングサイズなどの撮影実施情報を撮影制御装置107に送信してもよい。また、X線検出器移動距離などの位置情報をX線画像データとともに撮影制御装置107へ送信してもよい。さらには、X線検出器106は撮影制御装置107よりデフォルト位置情報を受信することに応じて撮影準備処理を行うこととしてもよい。
操作部108は、ユーザ所望の撮影条件、再構成条件等の画像処理条件を設定し、投影画像や再構成された画像を確認し、あるいは画像を外部の装置に送信するための操作入力を受け付ける。操作部108は、キーボード、マウス、例えば表示部109と一体的に形成されるタッチパネルその他、あるいはこれらの組み合わせで構成される。
表示部109は、X線撮影のコントロールソフトウェアのユーザインタフェースを表示してもよい。表示部109は単独のモニタやX線撮影装置に組み込まれたモニタなどであってよい。撮影された画像を表示するモニタは1つの撮影制御装置107に対して複数接続される場合もあり、撮影画像と過去画像がそれぞれ違うモニタにプレビュー表示される場合もある。その際は、表示部109は撮影制御装置107からの通知によってどの画像をどのモニタに表示するか判定し、判定されたモニタに表示を行う。
その他X線撮影システム101は、撮影制御装置107からネットワーク113を介してHIS/RIS114やPACS115、VIEWER116、プリンタ117と接続されていてもよい。HIS/RIS113は、放射線科における被検者情報や検査要求情報などの情報を管理する病院内/放射線科情報管理システムである。PACS115は、画像保存を主目的としたサーバであり、画像を記憶するメモリと、当該データの管理を行うコントローラとを有する。VIEWER116は、PACS115と接続され、主に高精細モニタによってX線撮影システム101で撮影した画像の検像作業や詳細な後処理、診断作業が実施される。プリンタ111は、X線画像データやトモシンセシス画像データをプリント出力する。この場合、撮影制御装置107の通信回路112はネットワーク113を介して、検査要求情報の受信、検査実施情報の送信、X線画像データやトモシンセシス画像データ出力を行う。
実施形態に係る制御部111は、X線検出器(撮影部)106を用いたトモシンセシス撮影の制御装置であり、トモシンセシス撮影の制御と、得られるオブリーク画像の出力制御とを両方実行する撮影装置である。
制御部111は、トモシンセシス撮影の撮影条件に基づいてX線検出器(撮影部)106に対しセンサアレイを制御するための信号を生成する撮影制御部123を有する。当該撮影制御部123の制御に応じてX線検出器106は、第一のトモシンセシス撮影により複数の投影画像を撮像する。通信回路112は、第一のトモシンセシス撮影により得られる複数の投影画像をX線検出器106から受信することにより取得する。指定部122は、当該投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する。当該断層画像またはオブリーク画像は、例えば画像処理部110により投影画像に基づき再構成される。判定部125は、第一のトモシンセシス撮影とは異なる第二のトモシンセシス撮影が、第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する。経過観察のための撮影とは、例えば手術や投薬、あるいは怪我などの状態の推移を継続的に観察するための撮影を指し、通常複数の撮影が行われる。ここでは、X線撮影システム101において、多くのトモシンセシス撮影が行われるとして、あるトモシンセシス撮影(第二のトモシンセシス撮影)が、それ以前に行われるトモシンセシス撮影(第一のトモシンセシス撮影)と同じ目的で行われる、経過観察の撮影であるか否かを判定する。かかる判定は、第二のトモシンセシス撮影の実行前または実行後に行われる。表示制御部124は、経過観察のための撮影であるとの判定に応じて、指定されたオブリーク画像と、第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる。かかる表示制御は、第二のトモシンセシス撮影の実行に応じて行われてもよいし、経過観察のための撮影であるとの判定と、第二のトモシンセシス撮影の実行との両方が行われることに応じて当該表示制御が行われてもよい。
このようにすることで、経過観察に適した表示を行うことができるため、技師による撮影が適正かどうかの確認を行いやすくなる。
実施形態に係る判定部125は、第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に基づいて経過観察のための撮影であるか否かを判定する。実施形態の1つでは、第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に、経過観察に係る撮影である場合には1を、経過観察に係る撮影でない場合には0の値を取るBOOLEAN型のパラメータであるフラグ情報を含むこととする。そして、各経過観察について付与される経過観察IDとも含むこととする。このフラグ情報が1であり、かつ経過観察IDが付与されている場合には経過観察に係る撮影であり、フラグ情報が0である場合には経過観察に係る撮影でないと判定する。このように、撮影情報に基づいて経過観察か否かを判定することで、経過観察か否かの判定のための操作入力の手間を減らすことができる。
表示制御部124により対応する二断面画像が表示された後は、当該二断面画像のうち1つを切り替える操作入力に応じて、他方の断面画像もこれに連動して切り替える。このような連動制御においては、表示制御部124は、第一のトモシンセシス画像で得られる第一の断層画像と、第二のトモシンセシス画像で得られる第二の断層画像とを、断面の対応関係を維持しつつ連動させて表示部に表示させる。このようにすることで複数の異なる断面画像での経過観察を容易にすることができる。
撮影制御部123は、X線検出器106やX線発生を統合的に制御する。撮影制御部123で生成される指示信号に応じて、通信回路112はX線検出器106に対し投影画像を撮像するための信号を出力する。ここで出力される信号には、X線検出器106のセンサアレイにバイアスを印加する指示や、透視撮影、静止画撮影などの撮影モードを切り替える指示を含む。例えば撮影制御部123は、設定された画像サイズの情報に対応する、X線画像として信号を読み取る画素を特定するための情報を得る。また、解像度の情報を、複数の画素を1画素分の出力に合算するビニング駆動の有無やビニングするピクセルの範囲を示す情報(2×2、3×3等)に変換する。撮影制御部123は通信回路112を介してこれら情報をX線検出器(撮影部)106に送信する。X線検出器106は、当該送信された情報に基づいて、X線画像として信号を読み取る画素を特定するための情報に応じて、センサアレイを駆動する駆動回路に対し、各画素のスイッチ素子をオンオフするタイミングを制御する。またX線検出器106は、センサアレイ内のビニング用の画素出力の合算スイッチ素子や、センサアレイからの出力を増幅する読出回路に含まれる列合算回路を動作させるよう制御する。
また、撮影制御部123は、X線制御部104によるX線発生のレート(フレームレート)や、管電流、管電圧、照射時間などの照射条件の情報、移動機構制御部1051によるX線発生装置102の照射角の大きさの範囲(±Θ)、X線検出器105の移動範囲の情報を含む。当該信号を受けたX線検出器106、X線制御部104、移動機構制御部1051は、信号に含まれる情報に応じた設定が行われ、照射スイッチ103によりトリガされるX線撮影の開始を待つこととなる。
X線撮影により得られる複数の投影画像から、例えば画像処理部111によるフィルタ逆投影処理あるいは逐次近似再構成処理により、断層画像が生成される。ここで生成される断層画像は、断面の異なる複数のコロナル画像(或いは、アキシャル画像、サジタル画像でもよい)であっても、所定の3次元領域で複数のボクセルを含むボリュームデータであってもよい。
この他X線撮影システムは、被検体を載せる架台である撮影台105を有していてもよい。例えば立位でのトモシンセシス撮影の場合には、テーブルは不要である。撮影台105には、X線検出器106を収納する収納部と、収納部の位置を移動させることによりX線検出器106を移動させるための移動機構とが設けられていてもよい。なお、X線検出器を移動させないトモシンセシス撮影の場合、移動機構は不要である。
ここで、図2を用いてトモシンセシス撮影に用いられる撮影台の構成例を示す。撮影台105は、被検体を保持する天板200と、X線発生装置102を保持するカラム201と、カラム201の基部202と、X線発生装置102を移動させる第一の移動機構と、移動機構を制御する移動機構制御部1051とを有する。カラム201は基部202に対して傾倒可能であり、カラム201にX線発生装置102が固定される。トモシンセシス撮影における投影画像データ収集時は、照射開始前に天板200とカラム201が垂直になる位置を中心として、X線発生装置102が天板200の長手方向に移動する。
さらに撮影台105は、X線検出器106を保持する保持部204と、保持部204のガイド部203と、X線検出器を移動させる第二の移動機構と、を有していてもよい。この場合、保持部204はガイド部203に沿って、同じく天板の長手方向に、かつX線発生装置102と逆方向へ、予め設定された距離分移動する。このようにして、照射開始と共にX線発生装置102とX線検出器106がそれぞれ逆方向に方向へと移動しながら再構成処理の元となる投影画像データの収集及び位置情報の取得を行う。
なお、X線検出器106は直線軌道、X線発生装置102は円弧上軌道を描いているが、X線発生装置102も直線軌道を描くように移動させてもよい。この場合、カラム201の長軸方向に対するX線発生装置102の位置を適宜変化させながらカラム201の長軸方向に対して垂直な方向に移動させてもよい。
カラム201及びX線検出器106の保持部204を移動させる第一及び第二の移動機構は、移動機構制御部1051により制御される。移動機構制御部1051は入力される制御パラメータに応じて、所定の速度で、所定のタイミングで所定の位置に配置されるようにX線発生装置102とX線検出器106とを移動させる。
そのほか、撮影台105の天板200の、重力方向に対する角度を変更可能としてもよい。立位の撮影が行われる場合には、天板200は重力方向に沿う方向に傾けられ、被検体を保持する保持部として機能する。
このほか、トモシンセシス撮影に用いられる撮影台は、X線発生装置102を移動させることができるような、他の実施形態をとることも可能である。
図3にトモシンセシス撮影の幾何的配置(ジオメトリ)を示す情報を説明する。かかる情報は、例えば投影画像データ収集時に取得され、上述の移動制御部から撮影制御装置107に送信される。
アイソセンタは、トモシンセシス撮影を行う上で中心となる位置である。再構成方法にもよるがアイソセンタを通るコロナル画像の画質が通常最も高画質となるため、望ましくは被検体の関心領域内を通るように撮影前に定められる。X線発生装置102とX線検出器106は、X線発生装置102のX線焦点とX線検出器106の検出面の中心(検出器中心位置)が常にアイソセンタを通るようにそれぞれ移動する。アイソセンタ位置は、例えば撮影台の天板の上面との距離(フルクラム、あるいはアイソセンタテーブルトップ間距離)で設定される。
撮影角度あるいは投影角度は、X線発生装置102とアイソセンタとを結ぶ直線と、X線検出器106の検出面の方線とのなす角度であり、画質にかかわるパラメータであるため、撮影前に定められる。
このほか、トモシンセシス撮影の幾何配置に影響するパラメータとして、画像化領域あるいは再構成領域がある。検出面と平行な方向に関しては、X線発生装置102がカラム中心位置にある場合のコリメータ光の照射領域で定める。また、検出面と垂直な方向はアイソセンタからの高さや、テーブルトップからの高さで定めることとしてもよい。また、表示部109にテーブル上に載置された被検体の模式図を表示させ、被検体の3次元領域を指定することで再構成領域を定めることとしてもよい。なお図3では、X線検出器106の前面にX線が照射されている前提となっているが、これに限らず、撮影対象領域に合わせて撮影領域を限定することも可能である。
このようにして定められたアイソセンタ、撮影角度(投影角度)、再構成領域に合わせて、X線源移動距離の範囲、検出器移動距離の範囲が定められる。テーブルトップX線検出器間距離はあらかじめ定められるが、これを可変としてもよい。これら情報は、例えば撮影制御装置107により定められ、あるいは撮影制御装置107に操作部108を介して入力され、保持される。
投影画像の撮影枚数は、予め撮影前に定められ、これによって、1撮影あたりのX線発生装置102及びX線検出器106の移動量が定められる。これによって、X線発生装置102の照射間隔が定められることになる。
各投影画像の撮影で撮影角度、X線源移動距離、X線検出器移動距離が変化することになる。X線発生装置102が曲線軌道を描く場合には、X線源被検体間距離、X線源検出器間距離も変化する。移動機構制御部1051は、これらのパラメータを、各投影画像を撮影するタイミング、すなわちX線照射毎に記録し、各投影画像に対応する幾何情報として撮影制御装置107に送信する。
なお、図3においては、X線発生装置102の移動方法としてカラム201が基部202との接点部分で傾倒する実施例を示しているが、カラム201が水平移動する方法であってもかまわない。
次に、図4に本発明の実施形態に係る制御部111の詳細な構成例について示す。制御部111は、上述した指定部122、撮影制御部123、表示制御部124、判定部125の他、検査情報を記憶する記憶部403と、特定部404を有する。
撮影制御部123は、通信回路112を介して、X線発生装置102、X線検出器106と撮影可否、撮影実施条件、位置情報のデータ送受信を行う。また、再構成処理実施に関わる制御、X線画像データの保存など1回のX線撮影フロー、再構成処理実施フロー全般の制御を行う。また撮影制御部123は、患者情報、実施予定検査情報、撮影手技情報の更新・登録制御、画面の遷移制御、トモシンセシス画像データの保存、トモシンセシス画像の追加処理など、検査実施のフロー全般の制御を行う。また撮影制御部123は、操作部108からの入力情報の受信制御、や画面遷移など表示部109への表示制御を行う。また撮影制御部123は、受信した検査情報に含まれる画像の画像出力可否を判定して、通信回路112へ画像を出力させる。
記憶部403は、撮影手技情報の保存、更新、削除、検索を行う。ここで示す撮影手技情報には、種々の情報が含まれる。例えば、撮影部位や撮影方向など撮影手技を特定するための情報、デフォルト撮影条件、デフォルト画像処理パラメータ、デフォルト再構成パラメータ、ストレージ転送設定、プリント出力設定など撮影実施から後処理、画像出力設定まで撮影手技毎に設定可能な項目全てである。記憶部403は、データベースで構成される。記憶部403は、検査情報の検査情報の登録、更新、削除、検索を行う。記憶部403はデータベースで構成される。
特定部404は、第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に基づいて、当該第二のトモシンセシス撮影に係る第一のトモシンセシス撮影の撮影情報を特定する。これは、例えば、第一のトモシンセシス撮影の撮影情報に含まれる経過観察IDと同一の経過観察IDを含む撮影情報を特定することにより行われる。そして、第一のトモシンセシス撮影の撮影情報から、当該第一のトモシンセシス撮影で得られた断層画像であって、指定部122二より指定されたオブリーク画像を特定する。当該特定処理は、第一のトモシンセシス撮影で得られた断層画像について、指定部122で断層画像が指定された場合に、当該指定された断層画像の位置姿勢を示す情報を含めることとしておく。そして特定部404が第一のトモシンセシス撮影の撮影情報に含まれる位置姿勢を示す情報を取得することで、当該位置姿勢を特定する。撮影情報に複数の位置姿勢を示す情報が含まれる場合には、複数の位置姿勢が特定され、当該複数の位置姿勢に対応する断層画像のそれぞれが、例えば特定部404により、第二のトモシンセシス撮影で得られる投影画像に基づいて取得される。もちろん、第二のトモシンセシス撮影で得られる投影画像から予め再構成され記憶部403に記憶された断層画像群から取得されてもよい。そして表示制御部124は当該取得された第二のトモシンセシス撮影に係る断層画像と、記憶部403に記憶された第一のトモシンセシス撮影に係りかつ指定部122により指定された断層画像とを並べて表示させる。
また別の実施形態では、特定部404は、対応する点の位置に基づいて第二のトモシンセシス撮影に係る断層画像の位置姿勢を特定する。この場合例えば特定部404は、第一のトモシンセシス撮影により得られる第一の断層画像と前記第二のトモシンセシス画像で得られる第二の断層画像とのそれぞれにおいて対応する点に基づいて、表示または出力対象とする断層画像を特定する。この場合、第一のトモシンセシス撮影で得られる断層画像において指定された点がある場合には、第二のトモシンセシス撮影において得られる断層画像であって、当該指定された点を通るオブリーク断面が特定される。そして当該指定された点を含むようにオブリーク画像の位置姿勢が特定される。
ここで、第一のトモシンセシス撮影と第二のトモシンセシス撮影の撮影範囲は多少のずれが生じる場合があり、かつ、被検体の位置姿勢もずれが生じる場合がある。よって、第一のトモシンセシス撮影に係る指定された点と同じ座標の点が、必ずしも第二のトモシンセシス撮影に係る対応する点とはならない。そこで、位置と姿勢をこの順で合わせる処理が必要となる。かかる処理は画像処理部110が画像処理により自動で合わせてもよいが、手動での位置合わせにも対応する。この場合表示制御部124は、第一のトモシンセシス撮影に係る、指定された点を含む断層画像を第一の領域に表示させ、かつ第二のトモシンセシス撮影に係る断層画像であって当該指定された点と座標が同一である点を含む断層画像を第二の領域に表示させる。ここで表示制御部124は、ユーザからの操作入力に応じて第二の領域に表示させる断層画像を切り替え、ユーザからの操作入力に応じて表示された断層画像中の1点を指定する。この場合、第一の領域に表示される断層画像も切り替えられるようにしてもよい。特定部404は、かかる指定された1点と、第一のトモシンセシス撮影に係る指定された点とを、互いに対応する位置として特定する。
そして特定部404は、第二の領域に表示される断層画像の位置姿勢を合わせる処理を行う。かかる処理は、仮に第一のトモシンセシス撮影でコロナル画像の一点が指定された場合であっても行われるようにしてもよい。このようにすると、コロナル断面の方向が第一と第二のトモシンセシス撮影で異なる場合にも対応することができる。表示制御部124は、第一の領域に表示される断層画像を変えないようにしつつ、第二の領域に表示される断層画像の姿勢を変更する。ここで例えば表示制御部124は、第二の領域に表示される断層画像の初期姿勢を第一の領域に表示された断層画像と同一に設定しておけば、姿勢合わせの作業が容易になる。
このように、対応する位置と姿勢との位置合わせを支援することにより、経過観察を行うための画像が適切に撮影されているかの確認が容易になる。
次に、図5に本発明におけるX線撮影システム101に関する制御部111のハードウェア構成について示す。制御部111は、CPU501、ROM502、RAM503、HDD504、入力検出部505、通信I/F506、グラフィックボード507より構成される。これらは、データバス等のバスを介して互いに接続されている。かかる制御部111のハードウェアは、市販の電子計算機を用いることとしてもよい。当該電子計算機に本発明の実施形態に係る、図6、7、22の処理を実現するための指令と図8乃至20並びに図23のGUIを実現するためのデータを含むプログラムがインストールされることで、制御部111の各機能が実現されることとなる。CPU(CENTRAL PROCESSING UNIT)501は、制御部111による制御を統合的に実行する演算処理回路であり、ROM502に格納されている命令プログラム、あるいはHDD504に記憶されRAM503に展開されるプログラムを実行することで制御を実施している。また、CPU501は、前記投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する処理を行う。また第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する処理を行う。そして、経過観察のための撮影であるとの判定に応じて、指定されたオブリーク画像と、第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる処理を行う。かかる表示処理は、または第二のトモシンセシス撮影の実行に応じて行われてもよい。RAM503は、CPUが命令プログラムによる制御を行う際に作業用の記憶領域を確保するためにも用いられる。HDD504は、X線画像データなど各種データを保存する補助記憶装置である。通信I/F506は、通信回路112を構成する通信インターフェースであり、制御部111とX線制御部104、X線検出器106、ネットワーク114の間でデータの送受信を行う。ここで通信I/F506は、トモシンセシス撮影に用いる放射線検出器から複数の投影画像を受信することにより取得する通信回路として機能する。また、通信I/F506は、指定されたオブリーク画像を、前記トモシンセシス撮影で得られた画像として、前記撮影条件の情報と前記オブリーク画像の位置姿勢を特定する情報とを付帯情報に含む、DICOMのセカンダリキャプチャ画像として出力する。なお、X線検出器(撮影部)106と通信する通信I/Fと、DICOM画像を出力する通信I/Fとは同一のハードウェアであってもよいし、それぞれに別のネットワークインタフェースカードを用いることとしてもよい。
グラフィックボード507は、画像処理部110の少なくとも一部と、表示制御部124の機能を実行するディスプレイドライバを兼ねる。グラフィックボード507は内部にGPU(GRAPHIC PROCESSING UNIT)を有しており、GPUによる画像処理、再構成処理、操作入力に応じたオブリーク断面の生成及び表示処理を行う。例えばグラフィックボード507は、特定された位置とトモシンセシス撮影のアイソセンタとを含む断面のオブリーク画像をディスプレイに表示させるグラフィックプロセッサとして機能する。一部の画像処理は、CPU501で行ってもよく、その場合にはCPU501とグラフィックボード507が画像処理部110に対応する。
続いて、図6を用いて本発明の実施形態に係るトモシンセシス撮影検査の開始から終了までの流れの一例を示す。
ステップS601で撮影制御部123は患者(被検者)検査情報を生成する。検査開始に先立って患者情報が作成される。ここで示す患者情報は、患者名、患者ID、年齢、生年月日、性別、慎重、体重、妊娠状態など患者を特定するための情報をすべて含む。表示制御部124は表示部109に患者情報入力画面801(図8)を表示する。撮影制御部123は、操作部108からの操作入力に応じて検査対象の患者情報を特定する。これに応じて撮影制御部123は、新規に実施予定検査情報を生成する。ここで示す実施予定検査情報には、上述の患者情報、検査IDや検査日時など検査を特定するための全てを含む検査情報、撮影部位など撮影手技を特定する全ての情報を含む撮影手技情報を含む。そして、撮影制御部123は患者情報確定通知に含まれている患者情報を実施予定検査情報に入力する。その後、撮影制御部408は記憶部403へ登録済みの全撮影手技情報を要求し、登録されている全撮影手技情報を取得する。撮影制御部408は、撮影手技情報を受信すると、表示制御部124に撮影手技選択画面901(図9)を表示させる。表示制御部124は、撮影手技選択画面901上に受信した撮影手技情報が全て表示させる。
ステップS602で撮影制御部123は検査情報を作成する。ここで示す検査情報作成には、実施予定撮影手技も含まれる。撮影制御部123は、操作部108からの検査開始が指示されることに応じて、検査情報及び実施予定撮影手技を患者情報確定時に生成した実施予定検査情報に入力する。
本実施形態では患者情報、検査情報、実施予定撮影手技をマニュアルで作成するが、別の実施形態ではHIS/RIS115から取得したワークリスト情報を選択することで、一度に患者情報、検査情報、実施予定撮影手技を作成する。この場合は、ステップS601が省略される。操作部108からの検査開始を指示する操作入力に応じて撮影制御部123は選択されたワークリスト情報に含まれる患者情報、検査情報及び実施予定撮影手技を患者情報確定時に生成した実施予定検査情報に入力する。
続いて、ステップS603で撮影制御部123は検査開始処理を実行する。ステップS602で検査実施情報の作成が完了すると、撮影制御部123は実施予定検査情報を検査情報として新規登録する。そして、記憶部403は新規登録した検査情報の検査ステータスを「実施中」に更新する。検査ステータスには、「未開始」、「実施中」、「保留中」、「終了」が含まれる。表示制御部124は、表示部109に実施予定検査情報についての撮影画面1001(図10)を表示する。撮影画面1001には、受信した検査情報に含まれている患者情報、検査情報、撮影手技情報が表示される。
ステップS604で撮影制御部123は開始した検査情報に含まれる実施予定撮影手技の中から、次に撮影を実施する撮影手技が選択される。これに応じて撮影制御部123によりトモシンセシス撮影の撮影条件が設定される。撮影手技の選択は、撮影画面1001に表示される撮影手技表示領域1009を押下することで選択される。操作部108からの撮影手技ボタンを押下する操作入力に応じて撮影制御部123は照射許可依頼通知を受信すると、撮影条件に基づいてX線検出器106に対し該センサを制御するための信号である照射許可依頼通知を通信回路112に出力させる。通信回路112は、照射許可依頼通知を受信すると、X線制御部104及びX線検出器106へ照射許可依頼通知を送信する。また、表示制御部124は表示部109に表示されている撮影画面1001のセンサステータス表示領域903の表示を切り替える。なお、照射許可依頼通知は、選択された撮影手技情報を含む。
X線制御部104は、照射許可依頼通知を受信すると、照射許可依頼通知に含まれる撮影手技情報に含まれるデフォルト撮影条件及びデフォルト位置情報をX線発生装置102に通知する。その後、X線発生装置102の条件設定及びデフォルト位置への移動が完了すると、X線制御部104は通信回路112へ照射許可通知を送信する。なお、照射許可通知は、照射が許可された撮影手技情報を含む。
X線検出器106は、照射許可依頼通知を受信すると、照射許可依頼通知に含まれる撮影手技情報に含まれるデフォルト位置情報を元にデフォルト位置へ移動する。X線検出器106は、X線検出準備が完了すると通信回路112へ照射許可通知を送信する。通信回路112は、X線制御部104及びX線検出器106の両方から照射許可通知を受信すると、撮影制御部123へ照射許可通知を送信する。
撮影制御部123は、照射許可通知を受信すると、撮影制御部123へ照射許可通知を送信する。撮影制御部123は照射許可通知を受信すると、表示制御部124へ照射許可通知を送信する。表示制御部124は照射許可通知を受信すると、表示部109に表示されている撮影画面1001のセンサステータス表示領域903の表示を切り替える。また、表示部109には、撮影画面1001上の撮影手技表示領域1009に撮影予定サムネイル912が表示される。このように、センサステータス表示領域903及び撮影手技表示領域1009の表示を切り替えることで、照射可能状態であること、及び次の照射で画像が追加される撮影手技が容易に判別可能となる。なお、ここまでは手動による撮影手技の選択の流れを示したが、本発明の実施形態では、検査開始や照射終了時など次の撮影準備ができる状態になるタイミングで自動的に撮影手技を選択することも可能である。この場合、次の撮影準備ができる状態になった時点で、撮影制御部123は、実施予定検査情報に含まれる実施予定撮影手技情報のうち、ステータスが「未撮影」の撮影手技情報を取得する。撮影手技情報のステータスには、「未撮影」の他に「撮影中」、「撮影完了」が含まれる。撮影制御部123は、「未撮影」の撮影手技情報の中で登録順序が先頭の撮影手技を選択し、照射許可要求を送信する。ただし、撮影手技を1つ選択する方法はこれに限定されない。これにより、操作者が撮影の度に次の撮影手技を手動選択する手間が省略され、ワークフローが軽減される。
また、ステップS601からS604と前後して、操作者あるいは検査実施に関わる担当者による被検体の配置が行われる。続いて、ステップS606において再構成の中心位置が設定される。主に、操作者あるいは検査実施に関わる担当者が被検体の関心領域を元に中心位置(以下、アイソセンタ位置)を計測し、操作部108よりアイソセンタ位置が入力される。操作部108からのアイソセンタ位置の入力があると撮影制御部123は選択中の撮影手技情報に含まれる位置情報にアイソセンタ位置情報を入力する。
ステップS607で透視撮影を用いた被検体の位置合わせが行われる。撮影制御部123は透視撮影で得られる画像の受信と表示とを制御する。特にトモシンセシス撮影では、被験者に対するX線の照射方向によって、アーチファクトの影響が大きく関わるため、患者の配置を確認するために透視を行い、被検体の配置位置が正しいか確認する。
X線照射スイッチ103が押下されると、X線照射スイッチ103はX線制御部104へ照射開始要求を送信する。X線制御部104は、照射開始要求を受信するとX線発生装置102へ照射開始指示を送信する。X線発生装置102は、照射開始指示を受け付けると、X線の照射を開始する。その後、X線発生装置102は、X線制御部104へ照射開始通知を送信する。X線制御部104は、照射開始通知を受信すると、通信回路112を介して、撮影制御部123へ照射開始通知を送信する。撮影制御部123は、照射開始通知を受信すると、実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報のうち、照射が開始された撮影手技のステータスを「撮影中」に更新する。また、撮影制御部123は、表示制御部124へ照射開始通知を送信する。表示制御部124は、照射開始通知を受信すると、撮影画面1001のセンサステータス表示領域903の表示を切り替える。
X線検出器106は照射されたX線を検出し、X線画像データへ変換する。また、X線検出器106はX線検出と同期して位置情報を取得する。X線検出器106は、通信回路112を介して、X線画像データ及び位置情報を撮影制御部123へ送信する。撮影制御部123は、X線画像データ及び位置情報を受信すると、位置情報を選択中の撮影手技へ入力する。また、撮影制御部123は表示制御部124を制御し、X線画像データを表示部109の撮影画面1001の画像表示領域902へX線画像データをライブ表示させる。
その後、X線照射スイッチ103が放されると、X線照射スイッチ103はX線制御部104へ照射停止要求を送信する。X線制御部104は、照射停止要求を受信するとX線発生装置102へ照射停止指示を送信する。X線発生装置102は、照射停止指示を受け付けると、X線の照射を停止する。その後、X線発生装置102は、X線制御部104へ照射終了通知及び撮影実施条件通知を送信する。なお、撮影実施条件通知は、撮影実施条件及び位置情報を含む。X線制御部104は、照射終了通知及び撮影実施条件通知を受信すると、通信回路112を介して、撮影制御部123へ照射終了通知及び撮影実施条件通知を送信する。撮影制御部123は、照射終了通知及び撮影実施条件通知を受信すると、実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報のうち、照射が終了した撮影手技のステータスを「撮影完了」に更新する。また、撮影制御部123は、照射実施条件を実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報のうち、照射が終了した撮影手技情報に入力する。撮影制御部123は、表示制御部124により表示部109に表示されている撮影画面1001のセンサステータス表示領域903の表示を切り替えさせ、かつ画像表示領域902上の対応する表示アノテーションを更新させる。
なお、ここではX線発生装置102は、照射終了通知と撮影実施条件通知を同時に送信する場合を示しているが、本発明はこれに限定されない。撮影実施条件は、照射中にリアルタイムで通知される場合や、照射終了後に照射終了通知と別のタイミングで送信されてもよい。また、撮影実施条件と位置情報はそれぞれ別のタイミングで送信されてもよい。
続いて、ステップS608において、投影画像の撮影が行われる。投影画像撮影時の処理の流れはステップS607における透視の場合とほぼ同様である。ただし、投影画像の撮影において、撮影制御部123は、X線画像データ及び位置情報を受信すると、位置情報を選択中の撮影手技へ入力し、X線画像データの保存を行う。また、撮影制御部123は、投影画像の照射終了通知を受信すると、位置情報から撮影中断状況を判定する。撮影制御部123は、撮影中断状況の判定結果に応じて、再構成処理可否、あるいはオブリーク断面表示可否を決定する。これにより、投影画像の撮影が中断された場合に、無駄に再構成を実施して無効なトモシンセシス画像を表示することを防ぐことが可能となる。同様に、情報が欠落したオブリーク断面が参照されることで、誤診を招く危険性を回避することが可能となる。
続いて、ステップS609において、再構成処理が行われる。撮影制御部123は、投影画像のX線画像データ及び位置情報を受信すると、表示制御部124へ再構成開始通知を送信する。同時に、画像処理部110へ再構成依頼通知を送信する。なお、再構成依頼通知は、撮影手技情報、X線画像データ、位置情報を含む。
ステップS610で表示制御部は再構成された画像の表示処理を実行する。表示制御部124は、再構成開始通知を受信すると、表示部109に再構成画面1101(図11)を表示させ、再構成画面1101の画像表示領域1002上にプログレスバーを表示させる。一方で、画像処理部110は、再構成依頼通知を受信すると、撮影手技情報のデフォルト再構成パラメータ、位置情報、X線画像データを用いて再構成処理を実施する。画像処理部110は、再構成処理が完了すると、再構成完了通知を撮影制御部123へ送信する。なお、再構成完了通知は、生成したトモシンセシス画像、再構成パラメータ、画像処理パラメータを含む。撮影制御部123は、再構成完了通知を受信すると、新規でトモシンセシス画像情報を生成し、再構成完了通知に含まれるトモシンセシス画像、再構成パラメータ、画像処理パラメータを入力する。そして実施予定検査情報に含まれる撮影手技情報のうち、再構成が完了した撮影手技に新規生成したトモシンセシス画像情報を追加する。表示制御部124は表示部109に表示されている画像表示領域1002に表示中のプログレスバーを非表示とする。そして、表示制御部109は、画像表示領域1002にトモシンセシス画像をプレビュー表示させ、表示アノテーションを更新させる。再構成画面1002により、トモシンセシス画像に対して、WINDOW処理、再生処理あるいは再構成パラメータを編集するための操作入力が可能となる。
その後、操作部108から再構成が確定するための操作入力があったことに応じて、撮影制御部123は再構成されたトモシンセシス画像を保存する。撮影制御部123は表示制御部124に対し、表示部109に表示される画面を撮影画面1001に遷移させる。加えて、トモシンセシス画像の撮影画像サムネイル911を追加し、プレビュー表示させる。
上述の通り再構成された断層画像が表示されている間に、トモシンセシス画像への後処理が行われる。トモシンセシス画像への後処理には、切り出し領域の編集、トモシンセシス画像の並列表示(マルチビュー)、再撮影指示、写損指示が含まれる。
ステップS611にて、判定部125はステップS610の表示処理中に再撮影が指示されたか否かに応じて再撮影を行うか否かを判定する。再撮影を行うと判定された場合にはステップS606に進み、当該再撮影に対応する撮影情報と同様の撮影手技が選択され、上述の通り撮影が実行される。なお、照射条件やアイソセンタ位置が誤っている場合が考えられるので、ステップS606の中心位置の設定から行われる。
ステップS612にて、撮影制御部123は未撮影の撮影情報に基づく次の撮影が行われるか否かを判定する。未撮影の撮影情報がある場合には次の撮影が行われると判定し、ステップS604に進み当該未撮影の撮影情報の一つが選択され、上述の通り撮影が行われる。撮影制御部123は未撮影の撮影情報に基づく次の撮影が行われるか否かを判定する。未撮影の撮影情報がある場合には次の撮影が行われると判定し、ステップS604に進み当該未撮影の撮影情報の一つが選択され、上述の通り撮影が行われる。
ステップS613にて、撮影制御部123は検査の終了が指示されたか否かを判定する。検査の終了は例えば操作部108による検査終了ボタン1017を押下する操作入力により指示される。当該入力があった場合に撮影制御部123で検査の終了が指示されたと判定する。検査の終了指示があった場合にはステップS614に進み、終了指示が無い場合にはステップS603に進み、表示制御部124により開始済み検査についての撮影画面が表示部109に表示される。
ステップS614において、検査終了処理が実施される。撮影制御部123は、記憶部403及び表示制御部124へ検査終了通知を送信する。なお、検査終了通知は実施予定検査情報を含む。なお、画像出力通知は、実施予定検査情報を含む。記憶部403は検査終了通知を受信すると、登録済みの検査情報から実施予定検査情報を検索して取得する。そして、記憶部403は取得した検査情報の検査ステータスを「終了」に更新する。表示制御部124は、検査終了通知を受信すると、表示部109に表示される画面を患者情報入力画面801に遷移させる。なお、操作部108が検査保留を受け付けた場合も、検査終了と同様の流れとなる。ただし、記憶部403は取得した検査情報の検査ステータスを「保留中」に更新する。
ステップS615において、画像出力が実施される。撮影制御部123は、検査終了に応じて通信回路112を介して画像出力処理を実施する。通信回路(出力部)112では、S610で出力画像として指定された画像についての、撮影制御部123で作成されたDICOM画像ファイルを出力する。
図7のフローチャートに従いステップS610に係る断層画像の表示に関する処理の流れを説明する。ステップS701で撮影制御部123に対して第二のトモシンセシス撮影に係る断層画像の表示を開始する旨の指示が入力される。かかる指示は、例えば図10の再構成ボタン1010が押下されることに応じて行われてもよいし、X線検出器106で撮影された複数の投影画像の取得と並行してまたは取得完了に応じて行われる、画像処理部110による再構成処理に応じて指示されてもよい。かかる再構成処理の途中で、表示可能な断層画像から順次表示させるように撮影制御部123に指示してもよいし、再構成処理が完了してから表示開始の指示を行うこととしてもよい。
ステップS701の実行により、ユーザは画像表示領域1102に表示される断層画像を切り替えて表示させることが可能となる。例えばここで指定部122は、表示対象とする断層画像(コロナル画像またはオブリーク画像)を指定する。なお、当該指定部122による指定に応じて、撮影制御部123によるステップS701の処理を行うこととしてもよい。
なお、この時点で、第一のトモシンセシス撮影は完了しており、当該撮影により得られる複数の投影画像は通信回路(取得部)112により取得されている。また、指定部122により第一のトモシンセシス撮影に係る投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像は指定されているものとする。なお、この時点で第一のトモシンセシス撮影は特定されている必要はない。
ステップS702で判定部122は、経過観察表示を行うか否かを判定する。例えば判定部122は、第二のトモシンセシス撮影が、第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する。かかる判定処理は、例えば記憶部403に記憶されている撮影情報のそれぞれを第一のトモシンセシス撮影に係る撮影情報としてりようする。判定部122は当該撮影情報に含まれる情報を参考に、第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影に該当するか否かを判定する。判定の結果経過観察に係る撮影であればステップS703に、経過観察に係る撮影でない場合にはステップS706に進む。
かかる処理は例えば、経過観察を行うか否かの判定と、第二のトモシンセシス撮影が経過観察のための撮影であるか否かの判定と、第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に含まれる経過観察IDと共通の経過観察IDを含む撮影情報を特定する処理とを含む。
例えば、第一のトモシンセシス撮影の撮影情報に経過観察IDとして001が含まれている状態で、第二のトモシンセシス撮影の撮影情報が撮影制御部123により取得され、かつ当該撮影情報に経過観察IDとして001が付与された場合を考える。かかる場合には、判定部122は、第二のトモシンセシス撮影が、第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であると判定する。なお、経過観察IDとして002が付与され、かつ第二のトモシンセシス撮影の撮影情報以外には経過観察ID002が付与されていない場合には、記憶部403に記憶されている撮影情報を第一のトモシンセシス撮影に係る撮影情報として逐次判定処理を行う。各判定処理では、第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影でないと判定されることとなる。
かかる判定処理は、撮影情報が存在していればよく、第一及び第二のトモシンセシス撮影が実行される前であっても、実行後であっても行われうる。
また別の実施形態では、第一のトモシンセシス撮影が事後的に特定される場合がある。例えば第一、第二の順でトモシンセシス撮影が行われた状態であり、第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に経過観察IDとして002が含まれている状態で、当該経過観察IDである002を含む撮影情報が存在しない場合を考える。この場合では、判定部125は記憶部403に記憶されている撮影情報を第一のトモシンセシス撮影に係る撮影情報として逐次判定処理を行う。各判定処理では、第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影でないと判定されることとなる。
ここで、第一のトモシンセシス撮影の撮影情報に、経過観察IDとして002が事後的に付与された場合には、判定部125は、第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるかと判定する。
ステップS703で特定部404は、比較対象となる断層画像を特定する。そのために特定部404は、例えば第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に基づいて第一のトモシンセシス撮影の断層画像であって指定部122により指定されたオブリーク画像の位置姿勢を特定する。
ステップS704で表示制御部124は、経過観察に適した表示画面に表示部109の表示を切り替える。例えば表示制御部124は、表示部109に表示される再構成画面1101を、経過観察のための比較表示画面1511に切り替えて表示させる。かかる表示画面では、ユーザが操作部108からの操作入力に応じて表示対象となる断層画像を切り替える。かかるステップS704の処理は、ステップS702の経過観察のための撮影であるとの判定、ステップS701の処理のトリガの1つとなる第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて行われる。このようにして、表示制御部124は、指定部122により指定されたオブリーク画像と、第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる。
ステップS705で撮影制御部123は経過観察のための表示の終了が指示されたか否かを判定し、表示の終了が指示されるまでは、上述の通り操作部108からの操作入力に応じて経過観察のための表示が実行できる。経過観察のための表示の終了の指示は、例えば比較表示画面1511の比較終了指示ボタン1505の押下に応じて撮影制御部123により行われる。ステップS705で経過観察表示の終了が指示された場合には、表示制御部123は、例えば表示部109の表示を比較表示画面1511から再構成画面1101を表示させる。
ステップS705で経過観察表示の終了が指示された場合、またはステップS702で経過観察でないと判定された場合、ステップS706で撮影制御部123は断層画像の表示を終了させる指示があったか否かを判定する。断層画像の表示を終了させる指示は、例えば再構成画面1101の再構成確定ボタン(確定ボタン)1122が押下されるか否かにより判定される。経過観察であるとの判定がされず(ステップS702でNO)、かつ、断層画像の表示を終了させる指示が無い場合(ステップS706でNO)には、表示部109には再構成画面1101または比較表示画面1511が表示される。これにより操作部108からの操作入力に応じた断層画像の表示が可能である。
ステップS706で断層画像の表示を終了させる指示があった場合には、ステップS710に係る表示処理が終了される。
図8乃至図19を参照しながら、本発明の実施形態に係る、表示制御部124により表示部109に表示される画面例を説明する。
まず、図8を用いて、図6におけるステップS601で表示される患者情報入力画面801の例を示す。患者情報入力画面801は、検査を実施対象となる患者の情報を入力する画面である。患者情報入力画面801は、患者情報入力領域802、患者情報リスト803、患者情報確定ボタン804、患者情報表示領域805、検査情報表示領域806、検査開始ボタン807より構成される。患者情報入力領域802は、患者情報に含まれる各項目の値の入力や選択を行う領域である。患者情報リスト803には、過去に実施された検査の患者情報がリスト表示される。患者情報リスト803のカラムには、1カラムに対して患者情報に含まれる項目が1つ表示される。リスト部分には、1行に1名の患者情報が表示される。リスト上の任意の患者情報を選択すると、選択した患者情報が患者情報入力領域802の各入力領域に入力される。患者情報確定ボタン804は、患者情報入力領域802に入力されている値を患者情報として確定させるためのボタンである。ボタンが押下されると、必須入力項目に値が入力されているか、また入力項目に規格に反していない正しい値が入力されているか確認し、問題がなければ患者情報として確定する。患者情報表示領域805は、確定された患者情報を表示する領域である。患者情報が確定されるまでは各項目に値が表示されておらず、患者情報が確定した時点で表示される。検査情報表示領域806には、入力された検査情報が表示される領域である。ここで示す検査情報には、検査ID、照会医師名、読影医師名、検査記述、施設名など検査を特定するための情報が含まれる。また、撮影予定として選択された撮影手技も含まれる。なお、1つの検査に対して撮影手技は少なくとも1つ以上選択可能である。検査情報表示領域806には、検査情報の各項目を表示する領域と選択された撮影手技を表示する領域が存在する。検査情報が入力されるまでは、各項目に値が表示されない。同様に、撮影手技も選択されるまでは表示されない。それぞれ、検査情報が入力された時、撮影手技が選択された時点で表示される。また、1回の撮影において、複数検査を一度に実施する事が可能である。その際は、検査情報表示領域806が検査数の分だけ並べて表示される。検査開始ボタン807は、検査の開始を指示するボタンである。ボタンが押下されると、患者情報、検査情報が入力されているか、かつ撮影手技が各検査で1つ以上選択されているか確認し、問題がなければ検査開始処理を実施する。撮影手技が選択されていない検査が1つでも存在する場合は、撮影手技選択画面901が表示される。
次に、図9を用いて、図6におけるステップS602で表示される撮影手技選択画面901の例を示す。撮影手技選択画面901は、実施予定検査において撮影予定撮影手技を選択する画面である。撮影手技選択画面901は、撮影手技表示領域902、撮影手技ボタン903、患者情報表示領域904、検査情報表示領域905、選択撮影手技ボタン906、検査開始ボタン907より構成される。撮影手技表示領域902には、記憶部403に保存されている撮影手技を1つずつ撮影手技ボタン903で表示する領域である。ボタンの表示場所は任意に変更可能である。また1ページで表示しきれない場合は、複数ページにわたって表示可能であり、ページ切り替え指示によって表示ページが切り替えられる。撮影手技ボタン903は、記憶部403に保存されている撮影手技毎に表示されるボタンである。撮影手技ボタンには、撮影手技の名称、使用センサ名が表示される。ボタンが押下されると、選択中の検査において撮影予定として選択が確定される。患者情報表示領域904は、確定された患者情報を表示する領域である。検査情報表示領域905は、入力された検査情報が表示される領域である。選択撮影手技ボタン906は、撮影手技表示領域902で選択された撮影手技ボタン903が表示される。検査には1つ以上の撮影手技を選択可能であるため、撮影手技ボタンが選択される度に、検査情報表示領域905の最後尾に選択撮影手技ボタン906が追加される。検査開始ボタン807は、検査の開始を指示するボタンである。ボタンが押下されると、患者情報、検査情報が入力されているか、かつ撮影手技が各検査で1つ以上選択されているか確認し、問題がなければ検査開始処理を実施する。検査開始処理が実施されると撮影画面1001へ遷移する。撮影手技が選択されていない検査が1つでも存在する場合は、撮影手技を選択するよう操作者に通知し、画面遷移を行わない。以上の構成となる撮影手技選択画面901が表示される。
次に、図10を用いて、図6におけるステップS603で表示される撮影画面1001の例を示す。撮影画面1001は、画像表示領域1002、ステータス表示領域1003、シングルビューボタン1004、マルチビューボタン1005、フレームビューボタン1006、患者情報表示領域1007、検査情報表示領域1008、撮影手技表示領域1009、再構成ボタン1010、撮影画像サムネイル1011、撮影予定サムネイル1012、WINDOW LEVEL編集部1013、WINDOW WIDTH編集部1014、検査保留ボタン1015、画像出力ボタン1016、検査終了ボタン1017、アノテーション表示ボタン1018、右回転ボタン1019、左回転ボタン1020、左右反転ボタン1021、上下反転ボタン1022、白黒反転ボタン1023、Lマーク配置ボタン1024、Rマーク配置ボタン1025、切り出し設定ボタン1026、マスク処理ボタン1027、再撮影ボタン1028、写損ボタン1029、UNDOボタン1030、リセットボタン1031により構成される。画像表示領域1002は、静止画撮影後の撮影画像、あるいは再構成処理後のトモシンセシス画像をプレビュー表示する。動画撮影中は撮影画像をリアルタイムでプレビュー表示する。撮影後にプレビュー選択を切り替えた場合はプレビュー選択された撮影画像がプレビュー表示される。また、設定に応じて患者情報、検査情報、照射条件などがアノテーション表示される。検査開始直後の初期状態では、画像は表示されない。ステータス表示領域1003は、X線制御部105やX線検出器104から通知されたステータスを操作者が判別し易いように、色や文字を区別して表示する領域である。通信回路112を介してX線制御部105やX線検出器104からステータス通知を受信した撮影制御部123はX線制御部105やX線検出器104のステータスの組み合わせによって、表示内容を判定する。そして撮影制御部123は表示制御部124へステータス表示切り替え指示を送信する。例えば、X線制御部105がX線照射不可あるいはX線検出器104がX線検出不可能な「場合は、センサステータス上に「NOT READY」を表示する。また、X線制御部105がX線照射可能及びX線検出器104がX線検出可能である場合は、センサステータス上に「READY」を表示し、背景色を「NOT READY」表示時と容易に区別可能な色に変更する。シングルビューボタン1004は、画像表示領域1002にプレビュー選択されている画像の1フレームを表示するシングルビューへ切り替えるボタンである。複数フレームの画像の場合、プレビュー表示中にキーボードやマウス操作によって別フレームの表示や動画再生も可能である。マルチビューボタン1005は、画像表示領域1002を格子状の複数表示領域に区切り、実施中の検査内で撮影された画像群を並列表示するマルチビューへ切り替えるボタンである。実施中の検査内で2つ以上の画像が撮影されるまではボタンは無効となり、マルチビュー不可能となる。フレームビューボタン1006は、画像表示領域1002を格子状の複数表示領域に区切り、プレビュー選択されている動画のフレーム画像群を並列表示するフレームビューへ切り替えるボタンである。プレビュー選択されている画像が動画像でない場合、ボタンは無効となり、フレームビュー不可能となる。患者情報表示領域1007は、患者名、患者IDといった患者情報が表示される領域である。検査情報表示領域1008は、検査IDや検査記述といった検査情報が表示されるまた、検査で選択されている撮影手技が撮影手技表示領域1009に並べて表示される。撮影手技表示領域1009には、再構成ボタン1010、撮影画像サムネイル1011と撮影予定サムネイル1012が含まれる。撮影手技表示領域1009には、撮影手技名称等の撮影手技情報と、実施した全ての撮影画像サムネイル1011が表示されている。検査開始直後の初期状態では、一度も撮影が行われていないため、撮影画像サムネイル1011は表示されない。再構成ボタン1010はプレビュー選択中の画像を含むトモシンセシス撮影手技に対して再構成処理の実施を指示するボタンである。トモシンセシス以外の撮影手技では表示されずに、表示領域が詰められる。また、トモシンセシス撮影手技が複数表示している場合は、プレビュー選択中の画像を含むトモシンセシス撮影手技以外は全てボタンが無効となる。再構成ボタン1010より指示を与えることで、一度再構成処理を行ったトモシンセシス撮影手技に対して再構成のやり直しを実施することが可能となる。撮影画像サムネイル1011上には、それぞれの撮影画像に対応したサムネイル画像、撮影種別マーク、類似マーク、写損マーク等が表示される。撮影種別マークは、静止画、透視、シネ、トモシンセシス画像の撮影種別を区別可能なマークである。例えば、シネは「C」、トモシンセシス画像は「T」となる。ただし、撮影種別の区別がつけられる印であれば、これに限定されない。撮影画像サムネイル1011を選択することでプレビュー表示が切り替わる。また、次回照射予定選択中の撮影手技表示領域1009には、次回照射時にサムネイル追加が予定される箇所にブランク表示された撮影予定サムネイル1012が表示される。照射予定選択状態を解除すると撮影予定サムネイル1012は非表示となる。WINDOW LEVEL編集部1013、WINDOW WIDTH編集部1014は、プレビュー選択中の画像に対するWINDOW LEVEL、WINDOW WIDTHを編集する箇所である。編集ボックスの表示値を変更する、あるいは画像表示領域1002上でマウスドラッグすることで編集がプレビュー表示中の画像に対して適用される。検査保留ボタン1015は、実施中の検査の保留を指示するボタンである。当該ボタンの押下に応じて撮影制御部123は検査保留処理を実施する。画像出力ボタン1016は、実施中の検査に含まれる撮影画像の画像出力を指示するボタンである。画像出力が指示された場合には、上述のS616の通り画像が出力される。検査終了ボタン1017は、実施中の検査の終了を指示するボタンである。当該ボタンの押下に応じて撮影制御部123は検査終了処理を実施する。アノテーション表示ボタン1018は、画像表示領域1002上に表示されるアノテーションの表示、非表示を切り替えるボタンである。右回転ボタン1019は、プレビュー表示中の撮影画像を右回転させるボタンである。左回転ボタン1020は、プレビュー表示中の撮影画像を左回転させるボタンである。左右反転ボタン1021は、は、プレビュー表示中の撮影画像を左右反転させるボタンである。上下反転ボタン1022は、プレビュー表示中の撮影画像を上下反転させるボタンである。白黒反転ボタン1023は、プレビュー表示中の撮影画像のWINDOW値を反転させるボタンである。Lマーク配置ボタン1024は、プレビュー表示中の撮影画像上に側性マーカー「L」を配置させるボタンである。ボタンはON/OFF切り替え可能であり、ONで「L」を配置し、OFFで「L」を削除する。Rマーク配置ボタン1025は、プレビュー表示中の撮影画像上に側性マーカー「R」を配置させるボタンである。ボタンはON/OFF切り替え可能であり、ONで「R」を配置し、OFFで「R」を削除する。切り出し設定ボタン1026は、プレビュー表示中の撮影画像に対する関心領域の切り出し設定を指示するボタンである。マスク処理ボタン1027は、プレビュー表示中の撮影画像に対するマスク処理を指示するボタンである。再撮影ボタン1028は、プレビュー選択中の画像を含む撮影手技に対して再撮影を指示するボタンである。ここで示す再撮影とは、再撮影を指示された画像に対して写損処理を実施し、同一撮影手技を新規で追加する処理を指す。写損ボタン1029は、プレビュー選択中の画像に対して写損を指示するボタンである。写損処理が実施されると、画像情報に含まれる写損設定がONに切り替えられる。UNDOボタン1030は、プレビュー選択中の画像に対する処理の履歴を新しい順に戻すUNDO処理を指示するボタンである。リセットボタン1031は、プレビュー選択中の画像に対する処理を全て破棄し、撮影直後の状態に戻すリセット処理を指示するボタンである。以上の構成となる撮影画面1001が表示される。
次に、図11を用いて、ステップS609またはステップS610で表示される再構成画面1101の例を示す。再構成画面1101は、画像表示領域1102、フレーム指定スライダ1103、画像操作ツールバー1104、コロナル断面表示ボタン1105、オブリーク断面表示ボタン1106、フレームビューボタン1107、再構成方式選択部1108、再構成フィルタタイプ選択部1109、再構成フィルタDC編集部1110、カットオフ周波数編集部1111、断層ピッチ編集部1112、スライス枚数編集部1113、ノイズ低減処理編集部1114、再構成処理ボタン1115、デフォルト設定ボタン1116、フレーム再生範囲設定部1117、WINDOW調整表示ボタン1118、再生処理表示ボタン1119、再構成キャンセルボタン1120、再構成確定ボタン1121、3Dスライダ1122、比較表示ボタン1123より構成される。画像表示領域1102は、再構成処理後のトモシンセシス画像をプレビュー表示する。また、再構成処理実施中は、操作者に再構成処理中であることを報知するプログレスバーが表示され、再構成処理完了と同時にトモシンセシス画像が表示される。フレーム指定スライダ1103は、プレビュー表示中のトモシンセシス画像における表示中のフレーム画像の確認や切り替えを行う。トモシンセシス画像のプレビュー表示と同時にスライダ横の上端から下端までに、プレビュー表示中トモシンセシス画像の全有効フレーム分のメモリが均等に表示される。ここで、有効フレーム分のみ指定可能に制御することにより、誤って無効フレームを表示してしまう危険性を減らしている。フレーム指定スライダ1103上を選択あるいはドラッグすることで選択されたメモリに対応した番号のフレームが画像表示領域1102に表示される。画像操作ツールバー1104は、プレビュー表示中のトモシンセシス画像に対する処理を指示するコントロールが配置される。配置されるコントロールは、撮影画面1001における918〜931と同様である。コロナル断面表示ボタン1105は、画像表示領域1102に表示するトモシンセシス画像をコロナル断面で表示するよう指示するボタンである。オブリーク断面表示ボタン1106は、画像表示領域1102に表示するトモシンセシス画像をオブリーク断面で表示するよう指示するボタンである。フレームビューボタン1107は、画像表示領域1102を格子状の複数表示領域に区切り、プレビュー表示中のトモシンセシス画像のフレーム画像群を並列表示するフレームビューへ切り替えるボタンである。オブリーク断面表示中は、無効となりフレームビュー表示不可能となる。再構成方式選択部1108は、FBP(FILTER BACK PROJECTION)法やシフト加算法といった再構成方式を選択するコントロールである。再構成フィルタタイプ選択部1109は、再構成処理を行う際に使用するフィルタタイプを選択するコントロールである。再構成フィルタDC編集部1110は、再構成処理を行う際に使用するフィルタのDCパラメータを編集するコントロールである。カットオフ周波数編集部1111は、再構成処理を行う際に使用するフィルタのカットオフ周波数を編集するコントロールである。断層ピッチ編集部1112は、再構成処理を行う際のフレーム間の厚みを編集するコントロールである。スライス枚数編集部1113は、再構成処理を行う際の総フレーム数を編集するコントロールである。ノイズ低減処理編集部1114は、再構成処理を行う際にノイズ低減処理を適用するか否かを切り替えるコントロール、及び適用する際の影響度を編集するコントロールである。再構成処理ボタン1115は、再構成処理の実施を指示するボタンである。ボタンが押下された時点で入力されている再構成パラメータを使用して再度再構成が実施される。この時、プレビュー表示中のトモシンセシス画像と同じ投影画像が用いられる。デフォルト設定ボタン1116は、プレビュー表示中のトモシンセシス撮影手技のデフォルト再構成パラメータの変更を指示するボタンである。ボタンが押下されると、撮影制御部406から表示中の再構成パラメータと共に再構成パラメータ変更通知が検査実施407へ送信される。撮影制御部123は、再構成パラメータ対象のトモシンセシス撮影手技の再構成パラメータを更新し、記憶部403へ「登録・更新」の処理依頼を送信する。フレーム再生範囲設定部1117は、範囲指定往復再生時の再生範囲を指定するコントロールである。最小フレーム番号、中心フレーム番号、最大フレーム番号を指定するつまみで構成される。それぞれのつまみを移動することで、指定した最小フレーム番号から最大フレーム番号までの範囲が再生範囲として設定される。注目点ボタン1118は、オブリーク画像を通る注目点を特定する。WINDOW調整表示ボタン1118は、WINDOW調整用コントロールの表示・非表示を切り替えるボタンである。WINDOW調整表示ボタン1118をONに切り替えると、3Dスライダ1122の表示領域にWINDOW調整用コントロールが表示される。WINDOW調整表示ボタン1118をOFFに切り替えると、WINDOW調整用コントロールが非表示となり、3Dスライダ1122が表示される。再生処理表示ボタン1119は、再生処理用コントロールの表示・非表示を切り替えるボタンである。再生処理表示ボタン1119をONに切り替えると、3Dスライダ1122表示領域に再生処理用コントロールが表示される。再生処理表示ボタン1119をOFFに切り替えると、再生処理用コントロールが非表示となり、3Dスライダ1122が表示される。再構成キャンセルボタン1120は、プレビュー中のトモシンセシス画像の破棄を指示するボタンである。再構成キャンセルが指示された場合、トモシンセシス画像及び画像情報を保存せずに、ステップS609が完了し、撮影画面1001へ遷移する。撮影画面1001では、再構成画面表示前にプレビューされている画像が継続してプレビュー選択される。再構成確定ボタン1121は、プレビュー中のトモシンセシス画像の保存確定を指示するボタンである。保存確定が指示された場合、プレビュー中のトモシンセシス画像をHDD505に保存する。その後、ステップS608が完了し、撮影画面1001へ遷移する。3Dスライダ1122は、生成したトモシンセシス画像のフレームを擬似的に3D表示し、表示フレームの指定を行うコントロールである。3Dスライダ1122上に、各トモシンセシス画像のフレームの位置関係を相対的に示した罫線が表示され、表示フレーム画像と同じフレーム番号の位置に縮小画像が表示される。3Dスライダ1122上の罫線を選択する、あるいはマウスでドラッグすることで表示フレームを容易に切り替えることができる。ここで、3Dスライダ1122上に表示される罫線は、トモシンセシス画像の有効フレーム分のみが表示されるまた、断層ピッチやスライス枚数の編集に連動して、再構成処理後の各トモシンセシス画像のフレームの位置関係を現在の状態に重ねてプレビュー表示する。これにより、操作者が断層ピッチやスライス枚数を変更した際の厚みの変化を容易に把握することが可能となる。以上の構成となる再構成画面1101が表示される。
比較観察ボタン1123は、経過観察のための表示を指示するためのボタンである。図7に示すフローチャートについての説明では、経過観察か否かの判定を撮影情報等に基づいて行うこととしていたが、実施形態の1つでは、かかる比較観察ボタン1123の押下に応じて経過観察のための表示画面である比較表示画面1511が表示される。
次に、図12を用いて、ステップS609またはステップS610で表示されるオブリーク断面表示時の再構成画面1101を示す。オブリーク断面表示ボタン1106が押下されると、画像表示領域1102に表示されるトモシンセシス画像の断面がコロナル断面からオブリーク断面に切り替わる。コロナル断面表示ボタン1105が押下されると、画像表示領域1102に表示されるトモシンセシス画像の断面がオブリーク断面からコロナル断面に切り替わる。オブリーク断面表示中は、フレーム指定スライダ1103によるフレーム指定や再生処理部1901からの再生指示は無視される。また、フレームビューボタン1107は無効になり、フレームビュー不可能となる。オブリーク断面表示中は、通常の3Dスライダ1122に変わり、オブリーク画像用の3Dスライダとして、オブリーク用スライダ1201と、断面回転ボタン1202と、縦調整ボタン1203と、横調整ボタン1204と、を含んでいてもよい。
オブリーク用スライダ1201が表示される。オブリーク用スライダ1201上に表示されているフレーム画像の表示角度の編集に対応してオブリーク角が変更される。オブリーク用スライダ1201で編集されたオブリーク角に連動して、画像表示領域1102にプレビュー表示されるトモシンセシス画像のオブリーク角も変更される。以上の構成となるオブリーク断面表示時の再構成画面1101が表示される。
断面回転ボタン1202が押下されると、オブリーク用スライダ1201は例えば鉛直方向を中心に90度回転した状態で表示される。図13はかかる断面回転ボタン1202が押下された場合のオブリーク用スライダ1201の表示例を示すものであり、図12のオブリーク用スライダ1201ではアイソセンタ位置を示す×印が側面部に表示されているが、図13のオブリーク用スライダ1201ではアイソセンタ位置が正面となっている。かかる断面回転ボタン1202は、例えばアイソセンタ位置あるいは再構成領域と表示対象のオブリーク断面との相対的な位置関係を示す、オブリーク断面を指定するための操作入力を受け付ける領域の表示形態を変更するアイコンの例である。例えば図13に示す例では、オブリーク断面とアイソセンタとの位置関係が見やすい為、アイソセンタの位置を参照しながらオブリーク断面の位置を調整する操作には向いている。このように調整の目的に応じてオブリーク用スライダ1201の表示形態を変更することで、オブリーク断面を指定する操作が容易になる。
再構成画面1101において、縦調整ボタン1203を操作することによるフレーム画像の表示角度の変更入力に対応してオブリーク角が変更される。オブリーク角の変更に連動して、画像表示領域1102にプレビュー表示されるトモシンセシス画像のオブリーク角も変更される。また、再構成画面1101において、横調整ボタン1204を操作することによるフレーム画像の水平位置の変更入力に対応してオブリーク断面の水平位置が変更される。水平位置の変更に連動して、画像表示領域1102にプレビュー表示されるトモシンセシス画像のオブリーク断面の水平位置も変更される。ここでは、縦調整ボタン1203によりトモシンセシス画像のオブリーク角が変更され、横調整ボタン1204によりトモシンセシス画像の水平位置が変更される。実施形態はこれに限らず、別の実施形態ではオブリーク角の変更は横調整ボタン1204により、オブリーク断面の水平位置の変更は縦調整ボタン1203により変更される。
断面回転ボタン1202が押下されると、オブリーク用スライダ1201が押下されるたび、90度以下の角度、例えば、15度、30度、45度、60度、75度ずつ表示角度を回転して表示できる。断面回転ボタン1202が押下されると、オブリーク用スライダ1201が回転され表示される。これに限らず、縦調整ボタン1203による変更入力と横調整ボタン1204による変更入力の対象をオブリーク角と断面の水平位置と相互に交換してもよい。あるいは、断面回転ボタン1202を押下されると、オブリーク用スライダ1201は表示角度を90度だけ回転して表示してもよい。さらに、回転中心点がオブリーク用スライダ1201の正面に表示されている場合は、縦調整ボタン1203はオブリーク角の変更入力、横調整ボタン1204は断面の水平位置の変更入力をできるようにしてもよい。一方で、回転中心点がオブリーク用スライダ1201の側面に表示されている場合は、縦調整ボタン1203は断面の水平位置の変更入力ができ、横調整ボタン1204はオブリーク角の変更入力がそれぞれできるという方法であっても良い。
図14は比較観察の対象となる過去の撮影情報及び当該撮影情報に係る断層画像を選択するため比較対象選択画面1401である。比較対象選択画面1401には少なくとも1つ以上の撮影情報1402が表示される。図14の例では、撮影情報表示1402が2つ表示されている。いずれも、元の撮影情報と被検者が同一であり、かつ撮影部位も同一の撮影情報である。実施形態の1つでは、再構成画面1101にて比較観察ボタン1123が押下されると、記憶部403に記憶されている撮影情報から同一被検者、同一部位の断層画像(オブリーク断面)の選択を促す撮影情報表示1402が表示される。撮影情報表示1402は夫々選択状態と非選択状態とが表示されるようになっており、図14に示す例では選択されている撮影情報に撮影情報表示1402左端のチェックボックスにチェックマークが表示される。なお、比較観察ボタン1123の押下に応じて、再構成表示画面1101から図15に示す比較対象選択画面1506や、図16に示す比較対象選択画面1510に遷移しても良い。
図14に示す比較対象選択画面1401には、確定ボタン1403とキャンセルボタン1404とが表示される。撮影情報表示1402においてキャンセルボタン1403を押下すると、再構成表示画面1101に遷移する。撮影情報表示1402において確定ボタン1403を押下すると図17に示す比較表示画面1511に遷移する。
図15は経過観察表示の対象となる撮影情報を選択する選択画面のその他の例である比較対象選択画面1506の例である。ここでは、第一の領域1501に比較対象となる、例えば過去の撮影(第一のトモシンセシス撮影)に係る断層画像が表示され、第二の領域1502に例えば撮影直後の撮影(第二のトモシンセシス撮影)に係る断層画像が表示される。第一の領域1501に表示される断層画像は、第一の領域1501及び第二の領域1502の下側に表示される、比較対象の断層画像の候補から選択された断層画像である。例えばユーザの操作入力に応じて選択された撮影情報に対応する断層画像が領域1503に枠付きで表示される。ボタン1504を押下すると、比較表示画面1506に表示し切れない断層画像を表示することができる。
比較対象選択画面1506または1510において、キャンセルボタン1505を押下すると、第一の領域1501に比較対象の断層画像が表示されていない場合は再構成画面1101に遷移する。一方で、過去検査画像表示部1501に過去検査画像が表示されている場合は比較表示画面1511に遷移する。比較対象選択画面1506及び1510は、再構成画面1101の画像表示領域1102に比較対象を選択するための領域に置き換えたものであり、比較観察ボタン1123とキャンセルボタン1505が両方とも表示される。比較観察ボタン1123の押下により比較対象を選択するための領域が表示され、キャンセルボタン1505の押下により当該比較対象を選択するための領域が表示されなくなる。
図16は経過観察表示の対象となる撮影情報を選択する選択画面のその他の例である比較対象選択画面1510の例である。かかる画面では、第一の領域1501が第二の領域1502の下部に表示され、第一の領域1501及び第二の領域1502の左側の領域に比較対象の断層画像の候補が選択可能に表示される。
なお上述の例では、比較観察ボタン1123を押下することにより過去検査のオブリーク断面を操作者が選択できるとしたが、たとえば自動で前回検査で撮影したオブリーク断面が選択され、表示されるとしても良い。あるいは初回検査で撮影したオブリーク断面が選択され、表示されるとしても良い。
図17は実施形態に係る経過観察のための表示画面である、比較表示画面1511の例である。かかる比較表示画面は、図15に示す比較対象選択画面1506における第一の領域1501と第二の領域1502とが図11の画像表示領域1102に代えて表示される。かかる表示画面においては、表示制御部124は第一のトモシンセシス画像で得られ第一の領域1501に表示される第一の断層画像群と、第二のトモシンセシス画像で得られ第二の領域1502に表示される第二の断層画像群とを、断面の対応関係を維持しつつ連動させて表示部に表示させる。例えば、第一の領域1501と第二の領域1502にコロナル断面が表示されている場合には、第一の断層画像群のスライスピッチと第二の断層画像群のスライスピッチの関係に応じて、対応する断面が表示されるように表示させる。スライスピッチが2:1の関係である場合には、一方の表示対象をN番目のスライスから隣のスライス(N+1番目のスライス)に変更することに応じて、他方の表示対象はM番目のスライスからその隣の隣のスライス(M+2番目のスライス)に変更される。なお、当該表示切り替えの連動を解除して、一方の領域の表示のみを切り替えることもできる。かかる、表示の連動と非連動との切り替えは、例えばトグルボタンを比較表示画面1511の比較観察ボタン1123の隣に表示させ、当該トグルボタンが押下された状態では連動、押下されていない状態であれば非連動とすることができる。非連動の表示制御では、例えば、第一の領域1501が選択された状態ではマウスホイールの操作やタッチパネルのフリックに応じて第一の断層画像群の表示を切り替える。そして、第二の領域1502が選択された状態では上記操作入力に応じて第二の断層画像群の表示を切り替える表示制御をおこなう。或いは、第一の領域1501内を起点とする操作入力、例えばフリックやマウスポインタを置いた状態でのホイール操作では第一の断層画像群の表示を切り替え、第一の領域1501内を起点とする操作入力では第一の断層画像群の表示を切り替える。
図17の例ではオブリーク画像同士の比較の例が示されている。この場合にも、コロナル断面同士の場合と同様に、表示制御の連動と非連動を切り替えられる。第一の領域1501が選択された状態で、かつ第一の領域にオブリーク画像が表示されている場合には、3Dスライダの表示はオブリーク用スライダ1507となる。一方で第二の領域1502が選択された状態で、かつ第二の領域にコロナル画像が表示されている場合には、3Dスライダの表示は通常の3Dスライダ1122となる。
オブリーク用スライダ1507では、第一の領域1501に対応する断面表示と、第二の領域1502に対応する断面表示とが表示される。オブリークスライダ1507の断面表示と、第一および第二の領域の枠の表示形態を対応させておくことで、各オブリーク画像と断面表示との対応関係が分かりやすくなる。
なお、1501と1502の一方の領域にオブリーク画像、他方の領域にコロナル画像を表示させる比較表示も可能である。この場合には、第一の領域1501が選択された状態ではオブリーク画像の操作、第二の領域1502が選択された状態ではコロナル画像の操作が行われる。領域毎にコロナル画像とオブリーク画像の表示を切り替えられるため、2つの撮影で撮影系がずれている場合には有用である。
なお、非連動の場合の表示制御は、対応する断面を特定するためにも用いられる。
フィットボタン1701は、第一および第二の領域1501、1502に表示されているオブリーク画像同士の形状が合うような処理を指示するためのアイコンであり、例えばいわゆるトグルボタンである。フィットボタン1701が押下されることにより少なくとも一方のオブリーク画像の形状が画像処理部110により補正される。トモシンセシス撮影における三次元再構成画像は直方体となるが、X線発生装置102からX線検出器106に投射される三次元領域は四角錘になる。よってフィルタード・バック・プロジェクション法により再構成されるオブリーク断面の有効領域は、底面から上方に行くほど狭まるので、台形となる。さらに、オブリーク角度によってはオブリーク断面の有効領域の台形形状が異なる。
比較表示画面1511に設けられたフィットボタン1701の押下に応じて、画像処理部110により第二の領域1502に表示されているオブリーク断面の有効領域が、第一の領域1501に表示されているオブリーク断面の有効領域の形状に変形させる。
図18にフィットボタン1701が押下状態となっている場合の表示画面を示す。この例では、第二の領域1502に表示されるオブリーク画像が、第一の領域1501に表示されるオブリーク画像に合わせて変形され、表示されている。
次に図19に示す表示内容に基づいて実施形態に係るオブリーク用スライダ1507を説明する。再構成画面1101において比較観察ボタン1123を押下することにより過去検査のオブリーク断面を操作者が選択し、比較表示画面1511のオブリーク用スライダ1201の表示はオブリーク用スライダ1507に遷移する。オブリーク用スライダ1507には現在の撮影(第二のトモシンセシス撮影)に係るフレーム画像2001と、少なくとも1枚以上の、第一のトモシンセシス撮影に係るフレーム画像2002が表示される。さらに、図15に基づいて上述した縦調整ボタン1203または横調整ボタン1204や、断面回転ボタン1202が表示されていてもよい。断面回転ボタン1202が押下されると、オブリーク用スライダ1507は押下のたびに90度以下の角度、例えば、15度、30度、45度、60度、75度だけ表示角度を回転され表示される。
図19のオブリーク用スライダ2003はオブリーク用スライダ1507を、たとえば90度回転して表示したものである。断面回転ボタン1202を押下されると、オブリーク用スライダ1507はオブリーク用スライダ1507が表示される。さらに、回転中心点がオブリーク用スライダ1201の正面に表示されている場合は、縦調整ボタン1203はオブリーク角の変更入力、横調整ボタン1204は断面の水平位置の変更入力がそれぞれできる。一方で、回転中心点がオブリーク用スライダ1201の側面に表示されている場合は、縦調整ボタン1203は断面の水平位置の変更入力ができ、横調整ボタン1204はオブリーク角の変更入力がそれぞれできるという方法であっても良い。また、たとえば縦調整ボタン1203による変更入力によってオブリーク角を変更した場合、オブリーク用スライダ1507において現在検査フレーム画像2001が回転中心を軸に底面となす角が変化する。断面回転ボタン1202を押下した場合、オブリーク用スライダ2003として表示される。
一方で、たとえば横調整ボタン1204による変更入力によって断面の水平位置を変更した場合、図20で示すように、オブリーク用スライダ1507において現在検査フレーム画像2001が回転中心を超えて断面の水平位置が変更される。断面回転ボタン1202を押下した場合、オブリーク用スライダ2003として表示される。
図21のフローチャートに従いその他の実施形態に係る処理の流れを説明する。本実施形態では、第二のトモシンセシス撮影前に経過観察か否かの判定を行う。図6のフローチャートと共通する内容は説明を省略する。
ステップS2101で、判定部125は、撮影手技の選択(S604)に応じて、当該選択された撮影手技が、経過観察のための撮影手技であるか否かを判定する。ここでいう撮影手技は、例えば上述の実施例で説明した撮影情報のうち、被検者の情報等を含まず、撮影部位、撮影方向、及び撮影方法(単純撮影、透視、DSAなど)の情報を含む。そして、かかる撮影手技の情報に、経過観察IDの情報を含みうる。ステップS2101の判定処理では、例えば撮影手技の情報に経過観察IDが含まれているか否かで、経過観察に係る撮影手技であるか否かを判定する。経過観察であると判定された場合にはステップS2102に進む。
ステップS2102で特定部404は、比較対象となる断層画像を特定する。ここでは、上述のステップS703と同様の処理により断層画像が特定される。
なお、上述の実施形態ではX線によるトモシンセシス撮影を行う撮影装置を説明したが、X線以外の放射線による断層撮影や、放射線以外の媒体を利用した断層撮影を行う装置に用いることとしてもよい。
上述の実施形態における撮影制御装置107は単体の装置であったが、別の実施形態ではこれを複数の情報処理装置を含む制御システムとなる。この場合、複数の情報処理装置はそれぞれ通信回路を有しており、当該通信回路により互いに通信可能である。複数の情報処理装置のうち1つは画像処理部110として機能し、また別の装置は撮影制御部123として機能させることができる。これら複数の情報処理装置は所定の通信レートで通信可能であればよく、同一の病院施設内あるいは同一の国に存在することを要しない。かかる制御システムでは、例えば画像処理部110を複数の制御システムで共通のサーバ装置或いはサーバ群とすることも可能である。
あるいは、図1に示すX線撮影システム101において、撮影制御装置107の機能の一部または全部を、X線センサを有するX線検出器106や、X線制御部104等、X線撮影システム101の他のユニットで行うこととしてもよい。この場合には、トモシンセシスを行う撮影システム全体で、上述の撮影制御装置107の機能が実現されることとなる。
上述の処理を、X線以外の放射線を用いた放射線画像に対して適用することとしてもよい。
また、本発明の実施形態には、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行する、という形態を含む。また、コンピュータが、読み出したプログラムに含まれる指令に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
上述の実施形態を適宜組み合わせた形態も、本発明の実施形態に含まれる。

Claims (11)

  1. 放射線検出器を用いたトモシンセシス撮影の制御装置であって、
    第一のトモシンセシス撮影により得られる複数の投影画像を取得する取得手段と、
    前記投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する指定手段と、
    第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する判定手段と、
    前記経過観察のための撮影であるとの判定、または第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて、前記指定されたオブリーク画像と、前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる表示制御手段と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記判定手段は、前記第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に基づいて経過観察のための撮影であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第二のトモシンセシス撮影の撮影情報に基づいて前記第一のトモシンセシス撮影の断層画像であって前記指定されたオブリーク画像の位置姿勢を特定する特定手段をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記第一のトモシンセシス撮影の撮影条件と、前記第二のトモシンセシス撮影の撮影条件とに基づいて前記指定されたオブリーク画像に対応する断面を特定する特定手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記第一のトモシンセシス撮影により得られる第一の断層画像と前記第二のトモシンセシス画像で得られる第二の断層画像とのそれぞれにおいて対応する点に基づいて前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像を特定する特定手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記表示制御手段は、前記第一のトモシンセシス画像で得られる第一の断層画像と、前記第二のトモシンセシス画像で得られる第二の断層画像とを、断面の対応関係を維持しつつ連動させて表示部に表示させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 放射線検出器を用いたトモシンセシス撮影の制御装置であって、
    第一のトモシンセシス撮影により得られる複数の投影画像を取得する通信回路と、
    前記投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する処理と、
    第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する処理と、
    前記経過観察のための撮影であるとの判定、または第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて、前記指定されたオブリーク画像と、前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる処理と、
    を実行する演算処理回路と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  8. 放射線を検出するセンサにより放射線画像を得る放射線検出器と、
    第一のトモシンセシス撮影により前記放射線検出器から得られる複数の投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する指定手段と、
    第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する判定手段と、
    前記経過観察のための撮影であるとの判定、または第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて、前記指定されたオブリーク画像と、前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる表示制御手段と、
    を有することを特徴とする放射線撮影システム。
  9. 放射線検出器を用いたトモシンセシス撮影の制御システムであって、
    第一のトモシンセシス撮影により得られる複数の投影画像を取得する取得手段と、
    前記投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定する指定手段と、
    第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定する判定手段と、
    前記経過観察のための撮影であるとの判定、または第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて、前記指定されたオブリーク画像と、前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させる表示制御手段と、
    を有することを特徴とする制御システム。
  10. 放射線検出器を用いたトモシンセシス撮影の制御方法であって、
    第一のトモシンセシス撮影により得られる複数の投影画像を取得するステップと、
    前記投影画像に基づき得られる被検体の断層画像である、オブリーク画像を指定するステップと、
    第二のトモシンセシス撮影が、前記第一のトモシンセシス撮影からの経過観察のための撮影であるか否かを判定するステップと、
    前記経過観察のための撮影であるとの判定、または第二のトモシンセシス撮影の実行の少なくともいずれかに応じて、前記指定されたオブリーク画像と、前記第二のトモシンセシス撮影により得られる投影画像に基づく断層画像であって該オブリーク画像に対応する断面の断層画像と、を並べて表示部に表示させるステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  11. 請求項10に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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