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JP2018057694A - 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びプログラム。 - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びプログラム。 Download PDF

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JP2018057694A JP2016198890A JP2016198890A JP2018057694A JP 2018057694 A JP2018057694 A JP 2018057694A JP 2016198890 A JP2016198890 A JP 2016198890A JP 2016198890 A JP2016198890 A JP 2016198890A JP 2018057694 A JP2018057694 A JP 2018057694A
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野歩 宮沢
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Abstract

【課題】 トモシンセシス撮影において、所望の断層画像を高精細に生成することで医師の読影を支援することができる情報処理装置を提供する。【解決手段】 異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる複数の放射線画像を取得し、複数の放射線画像から再構成される第1の断層画像であって、第1の平面に平行な第1の断層画像に基づいて生成された3次元画像に含まれる、第1の平面と交わる平面である第2の平面を指定し、指定された第2の平面に平行な第2の断層画像を、3次元画像に基づいて生成し、第2の平面に平行な第3の断層画像を、複数の放射線画像から再構成する。【選択図】 図5

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びプログラムに関する。
近年、放射線を検出してデジタル画像を出力するFPD(Flat Panel Detector)が普及し、FPDにより取得される一連の投影像から3次元画像を得る撮影手法である、トモシンセシス撮影が行われるようになった。トモシンセシス撮影により得られた3次元画像の観察においてユーザは、被検体のある断面方向の断層画像を初めに観察し、詳細な観察が必要な部位を検討する場合がある。特許文献1には、トモシンセシス撮影により得られた一連の投影像を用いて、断面画像からなる3次元画像を再構成することが開示されている。
特開2005−13736号公報
観察に用いられる可能性がある全ての断面画像を生成するのは、時間のかかる処理となるおそれがある。
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる複数の放射線画像を取得する取得手段と、前記複数の放射線画像から再構成される第1の断層画像であって、第1の平面に平行な第1の断層画像に基づいて生成された3次元画像に含まれる平面を指定する指定手段と、前記指定手段により指定された前記3次元画像に含まれる第2の平面であって、前記第1の平面と交わる平面である第2の平面に平行な第2の断層画像を、前記3次元画像に基づいて生成する生成手段と、前記第2の断層画像を前記複数の放射線画像から再構成する再構成手段と、有することを特徴とする。
本発明の実施形態に係る情報処理装置によれば、第1の断層画像に基づいて生成される3次元画像から、ユーザの指定に基づいて第2の断層画像を生成し、当該第2の断層画像を適切な再構成手法により再構成して生成することができる。これにより、本発明の実施形態に係る情報処理装置は、ユーザのワークフロー効率を低下させることなく、所望の平面の再構成画像をユーザに提示することができる。
本発明の実施形態に係る再構成処理の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る再構成処理の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置を含むシステムの構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る再構成処理の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る情報処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る情報処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置により表示される画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
トモシンセシス撮影では、異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる一連の投影像である複数の放射線画像を取得する。トモシンセシス撮影では、一連の投影像である複数の放射線画像から3次元画像を再構成し、再構成された3次元画像から断面画像を表示することができる。
FPDを用いた放射線撮影では、静止画撮影やマルチフレーム動画撮影を行うことができる。たとえば、FPDの静止画撮影やマルチフレーム動画撮影の機能を活かしてトモシンセシス撮影を行うことができる。トモシンセシス撮影は、放射線検出装置の一例であるFPDと、放射線発生装置の一例であるX線管との少なくともいずれかを移動させながら、被検体に対して複数の方向から放射線を照射した投影像である複数の放射線画像を取得する。トモシンセシス撮影で得られた一連の投影像である複数の放射線画像(以下、投影画像と称する。)に対して再構成処理を施すことで、複数の再構成画像データ(以下、再構成画像と称する。)が取得される。
トモシンセシス撮影において取得可能な再構成画像のうち、ユーザは特定の平面に平行な断層画像を観察して、より詳細な観察が必要な部位を検討することがある。たとえば、後述する図3に示すような機構でトモシンセシス撮影を行う場合には、ユーザはテーブル305に平面に平行な断層面、すなわち被検体のコロナル断面方向の断層画像(以下、コロナル画像と称する。)を観察して、より詳細な観察が必要な部位を検討することがある。そしてユーザは、特により詳細な観察が必要な部位に関して、コロナル画像だけではなく、任意の断層面(以下、オブリーク断面と称する。)の断層画像(以下、オブリーク画像と称する。)を取得し、観察する。
具体的には、ユーザは被検体に対する関心領域がコロナル画像に表示されるように断層ピッチを設定して再構成を行う。たとえばユーザはコロナル画像を観察し、腫瘍や骨の亀裂を発見し、より詳細な観察を行いたい場合がある。ユーザは腫瘍の形状や骨に入った亀裂の状態に応じて、それらの病変の全容を観察するために、オブリーク画像を取得して表示させる。
FPDが放射線を受光する平面に平行な断層面が最も高精細(高解像度)に再構成が可能である。そのため、本実施形態では、図3に示す機構でトモシンセシス撮影を行う場合としてコロナル断面方向の断層画像とオブリーク断面画像とを利用する場合を例に説明する。本発明はこれに限定されず、いかなる断面方向の画像を用いる場合にも適用可能である。
図1は、3次元ボリュームデータ(3次元画像とも称する。)からオブリーク画像を生成する処理の一例を説明するための図である。3次元ボリュームデータはGPU407(図4)のビデオメモリ上で管理される。図1(a)に示すように、ボクセルデータ102における任意の座標上のピクセル103の画素値は、8つの周辺ピクセル101の画素値から補完して取得可能である。よって、ユーザは、3次元ボリュームデータとして管理される画像データに対して、図1(b)に示す通り任意の位置と、たとえばコロナル断面に対する角度を指定することで、任意の平面におけるオブリーク断面105を指定することができる。
一般的にトモシンセシス撮影時に設定される断層ピッチはミリメートル間隔であり、近年の一般的なFPDの画素ピッチである約125マイクロメートルの約10から30倍程度である。この場合、周辺ピクセル101の上下間の間隔すなわち断層ピッチが、FPDの画素ピッチより大きくなるため、補完処理によって取得される任意座標103のピクセル値の精度は断層ピッチに反比例する。すなわち断層ピッチが広いほど、GPU407により3次元ボリュームデータに基づいて表示されるオブリーク断面の画素値の精度は低くなっていく。
図2は、トモシンセシス撮影で得られた投影画像に基づいて、コロナル画像を逆投影法により再構成する処理の一例を説明するための図である。図3に示す機構により撮影された投影画像からコロナル画像を再構成する場合、被検体のコロナル断面はFPD203と平行である。したがって、コロナル画像の画素204間の画素ピッチを、FPD203の画素ピッチと同等に設定することが可能である。図3に示す機構によるトモシンセシス撮影において、同一の投影画像から再構成される他の断層画像よりも、コロナル画像を最も精度良く再構成出来ると考えられる。
断層ピッチをFPD203の画素ピッチよりも大きく設定する場合、被検体201における各再構成画像の断層位置はたとえば再構成画像205a及び再構成画像205bのようになる。これに対して、被検体201の内部に関心領域202が存在した場合、関心領域202を詳細に観察するために、ユーザはオブリーク画像205を取得する。しかしながら図2に示す例では、関心領域202に関する情報は再構成画像205bにしか含まれていない。したがって、オブリーク断面画像205の画素値の精度が低く、関心領域202に関して正確な情報が得られず、診断精度が低下するおそれがある。
3次元ボリュームデータから生成されるオブリーク画像の精度を向上するための一つの方法として、断層ピッチをFPD203の画素ピッチと同等にすることが挙げられる。しかしながら、最初から細かい断層ピッチで再構成を行うと、再構成にかかる時間が長くなり、生じるデータ量が増加してしまう。したがって、ユーザのワークフロー効率を低下させてしまうおそれがある。病変といった関心領域の有無や正確な位置が分からない場合には、最初は断層ピッチを比較的大きく設定して再構成を行い、詳細に観察したい部分があれば断層ピッチを狭めたり、オブリーク断面を表示したりすることが、ワークフロー効率の観点で好ましい。
図3は、本発明の実施形態に係る情報処理装置を含むX線撮影システム301の構成の一例を示す図である。本発明の実施形態に係る情報処理装置は、制御装置307である。X線撮影システム301は、X線管302、照射スイッチ303、X線制御部304、テーブル305、FPD306、制御装置307、操作部308、表示部309を有する。X線撮影システム301内の通信は、各構成を接続するケーブルを介した有線通信や、無線通信により実現される。
X線管302は、X線制御部304の制御によりX線を照射する。照射スイッチ303は、ユーザがX線の照射を指示するための操作入力を受け付ける。X線制御部304は、X線管302を制御する。ユーザが照射スイッチ303を押下すると、X線制御部304はX線管302からX線を照射させる。ユーザが照射スイッチ303を放すと、X線制御部304はX線管302からのX線の照射を停止させる。X線制御部304は、X線管302の管電圧、管電流といった撮影制御条件を制御装置307に送信する。また、X線制御部304は、X線管302のFPD306に対する角度である撮影角度、X線管302の移動距離であるX線管移動距離といった、X線管302に関する位置情報を制御装置307に送信する。たとえばX線制御部304はX線管302にX線を照射させるための高圧発生装置である。あるいは、X線制御部304は、X線制御装置307に含まれる撮影制御部504に統合されていてもよい。
X線制御部304はX線撮影に先だって、X線管302がX線を照射する際の条件の初期値であるデフォルト撮影条件と、X線管302の初期位置であるデフォルト位置情報とを受信する。X線制御部304は制御装置307から受信した情報に基づいてX線管302を制御し、X線撮影が可能な状態に遷移させる。X線制御部304は、X線撮影に際してX線の照射開始と照射終了を制御する。X線制御部304はX線撮影で実際に実施された条件である撮影実施条件や、X線管302の位置情報を制御装置307に送信する。
テーブル305は、被検体を載せるための架台である。FPD306は、制御装置307と接続され、X線を検出して、X線画像データを取得する。FPD306は、X線画像データを、読み取りエリアやビニングサイズといった情報を含む撮影実施情報と、FPD306の移動距離であるFPD移動距離といった位置情報と共に制御装置307へ送信する。また、FPD306は制御装置307からX線撮影におけるFPD306の初期位置であるデフォルト位置情報を受信する。FPD306は制御装置307からの制御を受けて、X線撮影が可能な状態に遷移する。
制御装置307は、X線制御部304、FPD306を制御することにより、X線撮影を制御する。また、制御装置307はX線制御部304とFPD306から受信した情報を用いてX線画像データを取得する。制御装置307は、操作部308と表示部309とが接続されている。また、ネットワーク313を介して、HIS/RIS314、PACS315、Viewer316、Printer317と接続されている。以下では、X線撮影の一例としてトモシンセシス撮影を行い、複数の投影画像ならびに再構成画像を取得する場合を例に説明する。
制御装置307は、画像処理部310、制御部311、通信部312を含む。画像処理部310は、受信したX線画像データに対する画像処理を行う。当該画像処理には、たとえば階調処理やノイズ低減処理、投影画像から再構成画像を得るための再構成処理を含む。画像処理部310はX線画像データと、X線管302とFPD306の位置情報を使用して、ユーザにより設定された再構成パラメータに基づいて再構成処理を行う。
ここで、再構成パラメータには再構成方式、フィルタタイプ、フィルタDC、カットオフ周波数、断層ピッチ、スライス枚数、ノイズ低減パラメータの少なくとも1つ以上を含む。再構成方式とは、FBP(Filtered Back Projection)法やシフト加算法、逐次近似再構成法といった再構成に関するアルゴリズムを示す情報である。フィルタタイプとは、再構成処理を行う際に使用するフィルタを示す情報である。フィルタDCとは、再構成処理を行う際に使用するフィルタのDCパラメータを示す情報である。カットオフ周波数とは、再構成処理を行う際に使用するフィルタのカットオフ周波数を示す情報である。断層ピッチとは、再構成される断層画像すなわちフレーム間の厚みを示す情報である。スライス枚数は、再構成処理を行う際の断層画像の数である総フレーム数を示す情報である。ノイズ低減パラメータとは、再構成処理を行う際にノイズ低減処理を適用するか否かを示す情報、及びノイズ低減処理を適用する際の影響度を示す情報である。
制御部311は、X線撮影システム301で行われる検査の実施を制御し、当該検査に含まれる撮影の実施を制御する。制御部311は、検査の状態を管理し、適宜HIS/RIS314に進捗の情報を送信する。検査の状態とは、検査が開始される前の状態、検査が開始された状態、検査が開始されたが保留された状態、検査が終了した状態のいずれかである。制御部311は、FPD306により取得された放射線画像であるX線画像を取得する。制御部311はX線管302及びFPD306の位置情報を取得し、たとえばトモシンセシス撮影において取得された複数の投影画像の再構成処理に関する判定を行い、画像処理部310に情報を送信する。制御部311の詳しい構成と機能については図5に基づいて後述する。
通信部312は、通信回路406(図4)を介して、X線制御部304、FPD306との情報の送受信を行う。通信部312は、X線の照射を制御するための情報といった、撮影の制御に関わる情報をX線制御部304及びFPD306に送信する。また、通信部312は、X線画像データや位置情報といった、撮影を実施して得られた情報をX線制御部304及びFPD306から受信する。さらに、通信部312は検査を制御するための情報や、検査を実施して得られた情報を、ネットワーク313を介してHIS/RIS314やPACS315といった外部装置との間で送受信する。
操作部308は、ユーザによる操作入力を受け付ける入力インターフェースである。操作部308は、キーボードやマウス、あるいはマルチタッチモニタなど入力可能なインターフェースであればいずれでも構わない。操作部308はユーザの操作入力に応じて、制御装置307へ入力情報を送信する。また、操作部308は制御装置307からの要求を受信して入力インターフェースの表示切り替えを行う。
表示部309は、出力インターフェースである。たとえば表示部309は、X線撮影を制御するためのコントロールソフトウェアのユーザインターフェースを表示する。表示部309は単独のディスプレイであってもよいし、X線撮影システム301に含まれるいずれかの装置に組み込まれたディスプレイであってもよい。表示部309は複数のディスプレイで構成されていてもよい。表示部309は制御装置307からの制御に応じて、表示を行う。
HIS(Hospital Information System)/RIS(Radiology Information System)314は、放射線科における患者情報や検査要求情報などの情報を管理するシステムである。PACS(Picture Archiving and Communication System)315は、画像保存を主目的としたサーバである。Viewer316は、PACS315と接続され、主に高精細モニタによってX線撮影システム301で撮影した画像の検像作業や詳細な後処理、診断を行うための端末である。Printer317は、X線画像データや再構成画像データを紙やフィルムといった媒体にプリント出力する。
図4は、制御装置307のハードウェア構成の一例を示す図である。制御装置307は、CPU401、ROM402、RAM403、HDD404、入力検出部405、通信回路406、GPUボード407、ディスプレイドライバ408を含む。これらは、データバス等のシステムバスを介して互いに接続されている。CPU(Central Processing Unit)401は、制御装置307全体の制御を行うものであり、ROM402に格納されている命令プログラムを実行することで制御を実施する。また、CPU401は、ディスプレイドライバ408を介して表示部309へ入出力制御を行い、入力検出部405を介した操作部308への入出力制御を行う。RAM403は、CPU401が命令プログラムによる制御を行う際に作業用の記憶領域を確保するためのメモリである。HDD404は、X線画像や再構成画像を含む各種のデータを保存する補助記憶装置である。通信回路406は、通信部312を構成する通信インターフェースであり、制御部311とX線制御部304、FPD306、ネットワーク313の間でデータの送受信を行う。GPUボード407は、GPU、及びビデオメモリを含む汎用グラフィックスボードである。GPUボード407は、画像処理部310を構成し、主にX線画像や再構成画像の画像処理や表示処理、再構成画像を取得するための再構成処理を行う。制御装置307は、このような演算装置を使用するにより、専用ハードウェアを必要とせずに高速に再構成処理などの演算や画像表示を行うことができる。ディスプレイドライバ408は、制御部311からの入出力制御指示によって表示部309を制御する。ディスプレイドライバ408はROM402、RAM403、HDD404に含まれていてもよい。CPU401及びGPUはプロセッサの一例である。ROM402、RAM403、HDD404はメモリの一例である。
図5は制御装置307の機能構成の一例を示す図である。制御部311は、設定保存部501、検査実施情報保存部502、再構成オブリーク断面判定部503、撮影制御部504、検査制御部505、入出力制御部506、3次元ボリュームデータ再構成範囲判定部507、送受信制御部508を含む。
設定保存部501は、撮影手技情報やトモシンセシス撮影における再構成に関する設定など、X線撮影システム301の動作に関連する情報を保存する。設定保存部501に保存される情報は、ユーザによる制御装置307への操作入力及びHIS/RIS314といった外部装置からの入力に基づいて登録され、更新され、削除され、検索される。ここで、当該設定とは、たとえば撮影条件や画像処理パラメータ、再構成パラメータ、ストレージ転送、プリント出力に関する設定である。撮影手技情報には、撮影部位や撮影方向など撮影手技を特定するための情報が含まれる。撮影手技を特定するための情報とは、たとえば撮影手技を一意に特定する撮影手技IDである。また、撮影手技情報には、X線一般撮影、トモシンセシス撮影、といった撮影の種別を示す情報が含まれる。設定保存部501には、撮影実施から取得された画像に対する処理や、画像の送信など、撮影手技毎に設定可能な項目に関する情報が保存される。トモシンセシス撮影における再構成に関する設定の詳細については、図14を用いて後述する。設定保存部501は、データベースで構成される。
検査実施情報保存部502(以下では、保存部502と称する。)は、過去に実施された検査情報を保存する。保存部502に保存される情報は、ユーザによる制御装置307への操作入力及びHIS/RIS314といった外部装置からの入力に基づいて登録され、更新され、削除され、検索される。検査実施情報には、過去に実施された検査における撮影手技情報や各種の設定値が含まれる。保存部502は、データベースで構成される。
再構成オブリーク断面判定部503(以下では、判定部503と称する。)は、オブリーク画像の再構成に関する判定を行う。判定部503は、撮影手技情報やトモシンセシス撮影における再構成設定及び操作部308から受信する再構成指示に関する情報に基づいて当該判定を行う。判定部503は、表示するオブリーク断面画像を判定し、表示するオブリーク断面画像を高精細に再構成するか否かを判定する。
撮影制御部504は、通信部312を介して、X線管302、FPD306を制御し、トモシンセシス撮影を含むX線撮影の実施を制御する。撮影制御部504は、撮影制御部504は撮影可否、撮影実施条件、位置情報に関する情報を、当該撮影に関わる構成との間で送受信する。また、撮影制御部504は、再構成処理実施に関わる制御、X線画像データの保存など1回のX線撮影フロー、再構成処理実施フロー全般の制御を行う。さらに撮影制御部504は、撮影システム301で得られた医用画像に関する画像情報を生成する。画像情報は。画像データと、当該画像データに関連付けられる付帯情報とを含む。付帯情報とは、たとえば当該医用画像を一意に特定する画像ID、当該医用画像の種別を示す情報、各種のパラメータ、オブジェクト配置情報、実施された撮影条件である。当該医用画像の種別を示す情報とは、たとえばトモシンセシス撮影においては、投影画像であるか、再構成画像であるかを示す情報である。各種のパラメータとは、たとえば画像処理に関するパラメータ、幾何変換に関するパラメータである。オブジェクト配置情報とは、画像データ上に重畳表示する付帯情報である。オブジェクト配置情報とは、たとえばアノテーション、撮影方向を示すマーカー、計測データ、切り出し範囲、マスクの情報である。
検査制御部505は、検査の実施を制御する。検査制御部505は、HIS/RIS314からの情報に基づいて、検査に必要な情報を取得する。検査に必要な情報とは、たとえば患者情報、実施予定の検査情報、撮影手技情報である。検査制御部505は取得した情報に基づいて撮影制御部504に情報を送信し、保存部502に保存されている情報を更新する。また、検査制御部505は、入出力制御部506を介して、当該検査に関連して表示部309に表示させる画面の表示制御を行う。さらに検査制御部505は、当該検査で得られた画像の保存、出力に関する制御を行う。
入出力制御部506は、操作部308及び表示部309からの情報の入力を制御する。また、入出力制御部506は、表示部309に表示するための情報の出力を制御する。たとえば、検査制御部505から通知される情報に基づいて、表示部309に表示させる情報の出力制御を行う。
3次元ボリュームデータ再構成範囲判定部507(以下では、判定部507と称する。)は、3次元ボリュームデータとして再構成する場合の再構成範囲を判定する。判定部507は、撮影手技情報やトモシンセシス撮影の再構成に関する設定、及び操作部308からユーザにより入力される情報に基づいて当該判定を行う。
送受信制御部508は、ネットワーク313を介して行われる、HIS/RIS314やPACS315といった外部装置との情報の送受信を制御する。たとえば、制御部508は、HIS/RIS314から受信した検査情報に基づいて撮影された画像を、PACS315に送信するか否かを判定する。そして、制御部508は、PACS315に送信すると判定された画像を、通信部312を介してPACS315に送信させる。
図6は制御装置307により表示部309に表示される画面の一例を示す図である。図6に示される画面は、トモシンセシス撮影を実施している際に表示部309に表示される撮影画面601の一例である。撮影画面601は、画像表示部602、ステータス表示部603、シングルビュー指示部604、マルチビュー指示部605、フレームビュー指示部606、患者情報表示部607、検査情報表示部608、撮影手技表示部609、再構成指示部610、撮影済みサムネイル611、再構成済みサムネイル612、撮影予定サムネイル613、撮影順序繰り上げ指示部614、撮影順序繰り下げ指示部615、検査編集指示部616、Window Level編集部617、Window Width編集部618、画像処理指示部619、計測処理指示部620、アノテーション配置指示部621、検査保留指示部622、画像送信指示部623、検査終了指示部624、アノテーション表示指示部625、右回転指示部626、左回転指示部627、左右反転指示部628、上下反転指示部629、白黒反転指示部630、Lマーク配置指示部631、Rマーク配置指示部632、切り出し設定指示部633、マスク処理指示部634、再撮影指示部635、写損指示部636、Undo指示部637、リセット指示部638を含む。
画像表示部602は、X線撮影及び再構成処理によって取得した画像データを表示する領域である。たとえば、画像表示部602にはX線撮影システム301で撮影されたX線画像や、再構成処理により得られた再構成画像がプレビュー表示される。動画の撮影時には、画像表示部602には、撮影されたX線画像がリアルタイムでプレビュー表示される。そして、画像表示部602にはユーザにより選択された画像がプレビュー表示される。画像表示部602に表示されている画像上には、設定に応じて患者情報、検査情報、照射条件といった情報のアノテーションが表示される。検査が開始された直後で、X線画像が撮影されていない初期状態では、画像表示部602に画像は表示されない。
ステータス表示部603は、X線撮影システム301でX線撮影が可能か否かを示すステータスの情報を表示する領域である。ステータス表示部603には、X線制御部304やFPD306から通知されたステータスの情報が、ユーザにとって判別し易いような色や文字で表示される。通信部312を介してX線制御部304やFPD306からステータスの通知を受信した撮影制御部504は、検査制御部505へステータス変更を通知する。検査制御部505は、X線制御部304やFPD306のステータスの組み合わせによって、表示内容を判定する。そして、検査制御部505は、入出力制御部506へステータス表示部603の表示を制御するための情報を送信する。例えば、X線制御部304がX線を照射することができない状態である、あるいはFPD306がX線を検出することができない状態である場合には、入出力制御部506は、ステータス表示部603に「Not Ready」と表示する。また、X線制御部304がX線を照射することができる状態であり、かつFPD306がX線を検出することができる状態である場合には、入出力制御部506はステータス表示部603に「Ready」と表示する。入出力制御部506は、「Ready」を表示する際の背景色を、「Not Ready」を表示する際の背景色と容易に区別可能な色で表示する。
シングルビュー指示部604は、画像表示部602に画像の1フレームを表示するシングルビューへ切り替えるためのボタンである。複数のフレームで構成される画像を、シングルビューで画像表示部602に表示させる場合、表示中にキーボードやマウスの操作によって、異なるフレームを表示させたり、動画を再生させたりすることができる。マルチビュー指示部605は、画像表示部602を複数の表示領域として格子状に区切り、複数の画像を並列して表示するマルチビューへ切り替えるためのボタンである。たとえば、マルチビューで画像表示部602に設定される複数の表示領域のそれぞれには、実施中の検査で撮影された画像群を並列して表示することができる。実施中の検査において2つ以上の画像が撮影されるまでは、マルチビュー指示部605は無効となり、ユーザはマルチビューを指示することができない。フレームビュー指示部606は、画像表示部602を複数の表示領域として格子状に区切り、動画のフレーム画像群を並列して表示するフレームビューへ切り替えるためのボタンである。画像表示部602にプレビュー表示する画像として選択されている画像が、動画や再構成画像のようなマルチフレーム画像でない場合には、フレームビュー指示部606は無効となり、ユーザはフレームビューを指示することができない。
患者情報表示部607は、患者名、患者IDといった患者情報が表示される領域である。検査情報表示部608は、検査IDや検査記述といった検査情報が表示される。また、検査で撮影実施予定として登録されている撮影手技がそれぞれ撮影手技表示部609として並べて表示される。撮影手技表示部609は、撮影手技ごとに1つずつ表示される。撮影手技表示部609内には、撮影手技の名称を含む撮影手技情報が表示されており、かつ再構成指示部610が含まれている。再構成指示部610は、画像表示部602にプレビュー表示する画像として選択されている画像を含む、トモシンセシス撮影で得られた投影画像に対して再構成処理を実施するためのボタンである。再構成指示部610は、トモシンセシス撮影以外の撮影手技に対する撮影手技表示部309には表示されない。また、撮影画面601に複数のトモシンセシス撮影の撮影手技表示部309がある場合には、画像表示部602にプレビュー表示する画像として選択されている画像を含まない撮影手技表示部309の再構成指示部610は無効となる。再構成指示部610より再構成処理を実施する指示がユーザにより与えられると、再構成処理を実施し、再構成画面901(図9)が表示される。再構成が実施され、再構成画像が生成される度に撮影手技表示部609内に再構成済みサムネイル612が追加され、再構成画像がサムネイル表示される。ユーザが再構成済みサムネイル612を選択すると、選択された再構成画像が画像表示部602上にプレビュー表示される。また、実施中の撮影の次に予定されている撮影が含まれる撮影手技部609には、ブランクの撮影予定サムネイル613が表示される。当該予定されている撮影が完了すると、撮影予定サムネイル613が撮影済みサムネイル611に切り替わり、撮影画像がサムネイル表示される。撮影済みサムネイル611を選択するとX線撮影より取得された静止画又は動画が、画像表示部602上にプレビュー表示される。予定されている撮影を実施する前に、当該予定された状態を解除すると、撮影予定サムネイル613は非表示となる。
撮影順序繰り上げ指示部614は、撮影を実施する前の撮影手技の撮影順序を繰り上げる指示を行うためのボタンである。指示部614のボタンをユーザが押下すると、検査制御部505は、押下された時点で次回に撮影が予定されていた撮影手技の撮影順序を一つ分繰り上げる。検査情報表示部608には、繰り上げが指示された撮影手技が、繰り上げが指示された撮影手技よりも一つ上位に表示されていた撮影手技との表示順序を入れ替えて表示される。選択されている撮影手技が同一の検査情報表示部608内の撮影を実施する前の撮影手技の中で先頭の順位になっている場合には、撮影順序繰り上げ指示部614は無効化される。撮影順序繰り下げ指示部615は、撮影を実施する前の撮影手技の撮影順序を繰り下げる指示を行うためのボタンである。指示部614のボタンをユーザが押下すると、検査制御部505は、押下された時点で次回に撮影が予定されていた撮影手技の撮影順序を一つ分繰り下げる。検査情報表示部608には、繰り下げが指示された撮影手技が、繰り下げが指示された撮影手技よりも一つ下位に表示されていた撮影手技との表示順序を入れ替えて表示される。選択されている撮影手技が同一の検査情報表示部608内の撮影を実施する前の撮影手技の中で最後の順位になっている場合には、撮影順序繰り下げ指示部615は無効化される。検査編集指示部616は、実施中の検査の内容を編集する指示を行うためのボタンである。検査編集指示部616をユーザが押下することに伴い、実施中の検査に含まれる、撮影が予定されている撮影手技の順序変更、削除、追加といった操作を行うことができる。
Window Level編集部617、Window Width編集部618はそれぞれ、画像表示部602にプレビュー表示するように選択されている画像のWindow Level、Window Widthを編集するための領域である。編集ボックスの表示値を変更する操作入力や、画像表示部602上でマウスをドラッグする操作入力によりWindow Level及びWindow Widthを編集することができる。Window Level及びWindow Widthの値は、画像表示部602にプレビュー表示されている画像に対して、それぞれ適用される。
画像処理指示部619は、画像処理に関する操作ペイン(不図示)の表示と非表示とを切り替える指示のためのボタンである。計測処理指示部620は、計測に関する操作ペイン(不図示)の表示と非表示とを切り替える指示のためのボタンである。アノテーション配置指示部621は、アノテーションに関する操作ペイン(不図示)の表示と非表示とを切り替える指示のためのボタンである。
検査保留指示部622は、実施中の検査の保留を指示するためのボタンである。検査制御部505は、検査保留指示部622への操作入力に応じて、当該実施中の検査を保留する処理を実行する。画像送信指示部623は、実施中の検査において撮影された画像を外部装置へ送信するよう指示するためのボタンである。送受信制御部508は、画像送信指示部623への操作入力があった時点において実施中の検査において既に撮影された撮影画像を、通信部312を介してPACS315に送信する。検査終了指示部624は、実施中の検査の終了を指示するボタンである。検査制御部505は、検査終了指示部624への操作入力に応じて、当該実施中の検査を終了する処理を実施する。また画像送信部623は、検査終了指示部624への操作入力に応じて、当該終了する検査において撮影された画像を、通信部312を介してPACS315に送信する。
アノテーション表示指示部625は、画像表示部602上に表示されるアノテーションの表示と非表示とを切り替える指示のためのボタンである。右回転指示部626は、プレビュー表示中の画像を右回転させる指示のためのボタンである。左回転指示部627は、プレビュー表示中の画像を左回転させる指示のためのボタンである。左右反転指示部628は、プレビュー表示中の画像を左右反転させる指示のためのボタンである。上下反転指示部629は、プレビュー表示中の画像を上下反転させる指示のためのボタンである。白黒反転指示部630は、プレビュー表示中の画像のWindow値を反転させる指示のためのボタンである。Lマーク配置指示部631は、プレビュー表示中の画像上に撮影方向を示すマーカーである「L」を配置する指示のためのボタンである。Rマーク配置指示部632は、プレビュー表示中の画像上に撮影方向を示すマーカーである「R」を配置する指示のためのボタンである。当該撮影方向を示すマーカーは、指示部631や指示部632への操作入力によって表示と非表示とを切り替えられる。切り出し設定指示部633は、プレビュー表示中の画像を外部転送する場合に実際に転送する領域となる切り出し範囲に関する設定を指示するためのボタンである。マスク処理指示部634は、プレビュー表示中の画像に対するマスク処理を指示するためのボタンである。再撮影指示部635は、プレビュー選択中の画像を含む撮影手技に対して再撮影を指示するためのボタンである。ここで再撮影とは、再撮影を指示された画像に対して写損処理を実施し、同一の撮影手技を新規で追加する処理である。写損指示部636は、プレビュー選択中の画像に対して写損を指示するためのボタンである。写損処理が実施されると、画像情報に含まれる写損設定がONに切り替えられる。Undo指示部637は、プレビュー選択中の画像に対する処理の履歴を新しい順に戻すUndo処理を指示するためのボタンである。リセット指示部638は、プレビュー選択中の画像に対する処理を全て破棄し、撮影直後の状態に戻すリセット処理を指示するためのボタンである。
図7は、取得された投影画像から再構成画像を生成して表示するための、制御装置307の処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明における撮影手技情報は、少なくとも上述した撮影手技IDと、画像種別、撮影や再構成に関するデフォルト設定の情報を含む。また、以下の説明における画像情報は、上述した画像データと付帯情報とを含む。
ステップS701において、制御装置307は、撮影制御部504の制御によりFPD306から投影画像を取得する。
ステップS702において、画像処理部310は、ステップS701で取得した投影画像から再構成を実施する。そして、画像処理部310はFPD306に平行な断面方向の複数の再構成画像を取得する。本実施形態においては、FPD306に平行な断面方向は被検体のコロナル断面方向である。より具体的には、撮影制御部504は画像処理部310に少なくとも撮影手技情報と投影画像の画像情報とを送信して、画像処理部310に再構成を実施させる。画像処理部310は、画像情報に含まれる投影画像の画像データ及び撮影手技情報に含まれるデフォルト設定の再構成パラメータを使用して再構成を実施する。画像処理部310は、再構成画像の画素ピッチをFPD306の画素ピッチと同等にして再構成を行うことで、高精細なコロナル断面画像を生成する。再構成を実施すると、画像処理部310は生成した複数の再構成画像の画像データを撮影制御部504へ送信する。撮影制御部504は、再構成画像の画像データを受信すると、当該再構成画像の画像情報を新規に生成する。検査制御部505は、当該再構成画像の画像情報を保存部502に保存する。
ステップS703において、撮影制御部504は、設定保存部501から高精細オブリーク断面画像を自動で再構成するか否かに関する設定の情報を取得する。当該断面画像を自動で再構成する設定がなされている場合には、ステップS704に進む。当該断面画像を自動で再構成する設定がなされていない場合には、ステップS707に進む。当該設定に関する詳細は図14に基づいて後述する。
ステップS704において、撮影制御部504は、設定保存部501から高精細オブリーク断面画像の再構成方法に関する設定の情報を取得する。当該再構成方法が「有効範囲一括」に設定されている場合には、ステップS705へ進む。「有効範囲一括」以外の場合には、ステップS707に進む。当該設定に関する詳細は図14に基づいて後述する。
ステップS705において、撮影制御部504は、設定保存部501から一括再構成タイミング設定の情報を取得する。当該タイミング設定が「撮影直後」に設定されている場合には、ステップS706に進む。当該タイミング設定が「撮影直後」以外の場合には、ステップS707に進む。
ステップS706において、画像処理部310は、制限角度範囲内の全ての高精細オブリーク断面画像を再構成する。ここで制限角度範囲とは、オブリーク断面を表示する際に、制限されるオブリーク角度の範囲を指す。トモシンセシス撮影では、被検体に対する限定された撮影角度で撮影された投影画像を取得する。撮影制御部504は、判定部503に少なくとも撮影手技情報、投影画像の画像情報を送信し、再構成を行うオブリーク角度を判定させる。判定部503は、投影画像の画像情報に含まれる撮影条件に基づいて、再構成するオブリーク断面のオブリーク角度を判定する。一例として、投影画像のX線撮影時の撮影角度が±40°であり、オブリーク角度の刻み幅が1°刻みである場合について説明する。判定部503は、撮影角度の範囲と刻み幅に基づいて、再構成を行うオブリーク角度を、−40°から+40°まで1°刻みの、−40°、−39°、・・・、0°、・・・、+39°、+40°と判定する。これにより、計81枚の高精細オブリーク断面画像の再構成を行うと判定される。ただし、判定部503は、画像情報ごとに高精細オブリーク断面画像を生成した履歴の情報を保持する。当該履歴の情報には、既に生成されたオブリーク画像のオブリーク角度を示す情報が含まれる。よって、判定部503は、判定時に既に高精細オブリーク断面画像が再構成されているオブリーク角度については判定結果から除外する。これにより、一度再構成を行ってメモリ上に保持している高精細オブリーク断面画像を重複して再構成しないように制御でき、再構成にかかる時間を低減することができる。なお、オブリーク角度の刻み幅は1°刻みに限定されず、任意の値に設定されてもよい。判定部503は、判定したオブリーク角度の情報、すなわち高精細オブリーク断面画像の再構成を行う角度に関する情報を撮影制御部504に送信する。撮影制御部504は、少なくとも判定部503から受信したオブリーク角度の情報と投影画像の画像情報とを画像処理部310へ送信し、高精細オブリーク断面画像の再構成を行わせる。画像処理部310は、撮影制御部504から受信したオブリーク角度の高精細オブリーク断面画像を、撮影制御部504から受信した画像情報に含まれる投影画像から再構成する。画像処理部310は、依頼された1つ以上のオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像を再構成する。そして、画像処理部310は、受信したオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像の再構成が完了したことを撮影制御部504に通知する。撮影制御部504は、当該通知を受けて、高精細オブリーク断面画像をメモリ上に保持したままステップS708へ進む。ここで、高精細オブリーク断面画像を生成するための手法について説明する。
図8は、逆投影法により高精細オブリーク断面画像を生成する処理の一例を示す図である。逆投影法によって断層画像を再構成する場合、対象となる被検体201内の任意の座標に画素204が対応付けられる。そして、画素204に対して撮影角度ごとに取得した投影画像にフィルタ処理を施した画像の各画素値を足しこむことで、各断層位置に対応する断層画像が生成される。
FPD306に対して傾斜が0°のコロナル断面画像を生成する場合は、図2に示す通り、対象となる被検体201内の任意の座標に画素204をコロナル断面方向に平行に配置して再構成を実施する。しかしながら図2に示すような再構成の手法では、上述したように、オブリーク断面画像はコロナル断面画像を用いて補間処理を施した3次元ボリュームデータから取得されるため、精度が落ちてしまう。
本実施形態においては、オブリーク断面画像を高精細に再構成する際には、被検体201内の任意の座標に画素204を任意のオブリーク角度に平行な方向に配置して再構成を実施する。例えば、図8ではオブリーク角度−45°の場合を示している。これにより、オブリーク角度−45°方向に対してFPD203の画素ピッチと同等の精度で再構成できる。オブリーク角度−45°に対応するオブリーク画像801a、801bを、図2に示す手法よりも高精細な画像として取得することができる。このように、図8に示す再構成方法によって、画像処理部310は、依頼された各オブリーク角度に対応した高精細オブリーク断面画像を全て再構成する。
なお、図8ではオブリーク角度−45°に平行な方向に対する複数の再構成画像を生成する例について示したが、ステップS706では、オブリーク角度ごとに最も関心が高いと想定されるアイソセンタを通る1画像のみを再構成することとする。図7の説明に戻る。
高精細オブリーク断面画像を自動で再構成しない設定である場合、または高精細オブリーク断面画像を再構成する方法が「有効範囲一括」でない場合、または一括再構成タイミング設定が「撮影直後」でない場合は、いずれもステップS707へ進む。
ステップS707において、画像処理部310は、3次元ボリュームデータを生成する。撮影制御部504は、少なくとも撮影手技情報とステップS702で再構成したコロナル断面方向の全ての再構成画像とを判定部507へ送信する。判定部507は、受信した情報に基づいて3次元ボリュームデータの再構成範囲を判定する。3次元ボリュームデータの再構成範囲を判定する処理は、入力データとして再構成画像総数、各再構成画像間の断層ピッチ、再構成画像データの解像度、及び選択関心領域1308の領域情報を使用する。そして当該処理は、3次元ボリュームデータにおけるボクセルデータの大きさ(図1(a))、及び3次元ボリュームデータのx/y/z軸方向それぞれにおけるボクセル数(図1(b))を出力する。本実施形態においては、FPD306の移動方向と平行方向であるx/y軸方向は、投影画像データの画素ピッチと同一とする。また、FPD306の移動方向と直行する断層の厚み方向であるz軸方向は、ステップS702で再構成したコロナル断面方向の再構成画像の各断層ピッチと同一とする。また、3次元ボリュームデータのx/y/z軸方向それぞれのボクセル数は、x/y軸方向は投影画像データにおけるFPD306の読み出しエリアに対応する画素数と同一に設定する。また、z軸方向は入力されたコロナル断面方向の再構成画像の総数から1少ない画素数とする。一例として、投影画像データの読み出しエリアがx:2208ピクセル×y:2688ピクセル、画素ピッチ125μm、コロナル断面の再構成画像の各断層ピッチ1mm、断層枚数80枚の場合を示す。ボクセルデータの大きさは、x/y軸方向は125μmに設定される。z軸方向は、断層ピッチと同じ1mmに設定される。3次元ボリュームデータのx軸方向のボクセル数は、2208個に設定される。y軸方向のボクセル数は、2688個に設定される。z軸方向のボクセル数は、断層枚数80−1=79個に設定される。判定部507は、少なくとも3次元ボリュームデータの各ボクセルの大きさとx/y/z軸方向それぞれの長さとを、判定結果として撮影制御部504に送信する。撮影制御部504は、画像処理部310へ少なくとも投影画像の画像情報と、ステップS702で再構成したコロナル断面方向の全ての再構成画像と、判定部507による判定結果とを送信する。画像処理部310は、当該判定結果に準じた3次元ボリュームデータの領域を確保する。そして画像処理部310は、コロナル断面方向の全ての再構成画像を用いて図1(a)に示す補間処理を実施し、確保した3次元ボリュームデータ領域に図1(b)に示す3次元ボリュームデータを生成する。画像処理部310は、3次元ボリュームデータの生成を完了したことを撮影制御部504に通知する。そして撮影制御部504は、3次元ボリュームデータをメモリ上に保持したままステップS708へ進む。
ステップS708において、撮影制御部504は、初期表示する画像種別の設定が「オブリーク断面画像」であるか否か判定する。撮影制御部504は、設定保存部501から初期表示の画像種別に関する設定の情報を取得する。初期表示の画像種別の設定が「オブリーク断面画像」でない場合は、ステップS709へ進む。初期表示の画像種別の設定が「オブリーク断面画像」である場合は、ステップS710へ進む。
ステップS709において、入出力制御部506は、ステップS702で再構成したコロナル断面画像を表示部309に表示させる。撮影制御部504は、再構成を完了したことを検査制御部505に通知する。当該通知において撮影制御部504は、撮影手技情報と、投影画像及び再構成画像の画像情報と、表示画像種別情報とを送信する。ここで表示画像種別情報には、少なくとも表示部309に表示する画像の画像種別と、コロナル断面画像を表示する場合の断層位置と、オブリーク断面画像を表示する場合のオブリーク角度との情報を含む。表示する画像の画像種別の情報とは、「コロナル断面画像」、「オブリーク断面画像」、「高精細オブリーク断面画像」のいずれの画像であるかを示す情報である。ステップS709においては、撮影制御部504は表示画像種別に「コロナル断面画像」であることを示す情報と、任意の断層位置の情報とを入力する。検査制御部505は、画像処理部310から再構成が完了したことの通知を受け、初期表示画像種別の設定に基づいて、入出力制御部506を介して表示部309に画像を表示させる画像を判定する。検査制御部505は、メモリ上に保持されている複数のコロナル断面における再構成画像のうち、表示する再構成画像データを取得して、入出力制御部506を制御して当該取得された再構成画像データを表示部309に表示させる。これにより、図7に示す処理を終了する。
ステップS708において取得された、初期表示画像種別の設定が「オブリーク断面画像」である場合には、ステップS710へ進む。
ステップS710において、撮影制御部504は、制限角度範囲内の全ての高精細オブリーク断面画像が存在するか否か判定する。撮影制御部504は、メモリ上にステップS706で再構成した制限角度範囲内の全ての高精細オブリーク断面画像が存在するか確認する。存在する場合はステップS711に進む。存在しない場合はステップS712に進む。
ステップS711において、デフォルト表示オブリーク角度設定における高精細オブリーク断面画像を表示する。撮影制御部504は、検査制御部505へ再構成完了通知を送信する。この時、表示画像種別に「高精細オブリーク断面画像」、表示オブリーク角度に初期表示画像種別設定のデフォルトオブリーク角度を設定する。検査制御部505は、再構成完了通知を受信すると、メモリ上に保持されている複数の高精細オブリーク断面画像からデフォルト表示オブリーク角度に対応した高精細オブリーク断面画像を取得して入出力制御部506へ画像表示依頼通知を送信する。入出力制御部506は、画像表示依頼通知を受信すると表示部309を介して高精細オブリーク断面画像を表示して処理を終了する。一方、ステップS710において、ステップS710において、制限角度範囲内の全ての高精細オブリーク断面画像が存在しない場合は、ステップS712へ進む。
ステップS712において、検査制御部505は、高精細オブリーク断面画像を自動で再構成する設定の情報を設定保存部501から取得する。高精細オブリーク断面画像を自動で再構成する設定がなされている場合には、ステップS713に進む。高精細オブリーク断面画像を自動で再構成する設定がなされていない場合には、ステップS714に進む。
ステップS713において、画像処理部310はデフォルト設定のオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像を再構成する。撮影制御部504は、デフォルト設定のオブリーク角度の情報を画像処理部310へ送信し、当該オブリーク角度の高精細オブリーク断面画像を再構成させる。画像処理部310は、受信したオブリーク角度の情報に基づいて、投影画像から高精細オブリーク断面画像を再構成する。画像処理部310は、高精細オブリーク断面画像の再構成が完了したことを撮影制御部504に通知する。撮影制御部504は、高精細オブリーク断面画像の再構成が完了したことを示す通知を受けて、高精細オブリーク断面画像をメモリ上に保持したままステップS711へ進む。
ステップS711において、デフォルト表示オブリーク角度設定における高精細オブリーク断面画像を表示する。撮影制御部504は、検査制御部505へ再構成完了通知を送信する。検査制御部505は、再構成完了通知を受信すると、初期表示画像種別設定に設定されているデフォルト表示オブリーク角度に基づいて再構成画像を表示する。メモリ上に保持されている複数の高精細オブリーク断面画像からデフォルト表示オブリーク角度に対応した高精細オブリーク断面画像を取得して入出力制御部506へ画像表示依頼通知を送信する。入出力制御部506は、画像表示依頼通知を受信すると表示部309を介して高精細オブリーク断面画像を表示して処理を終了する。
ステップS712において、高精細オブリーク断面画像を自動で再構成する設定がなされていない場合には、ステップS714へ進む。
ステップS714において、撮影制御部504は、3次元ボリュームデータからデフォルト設定のオブリーク角度におけるオブリーク断面画像を取得する。撮影制御部504は画像処理部310に、少なくとも撮影手技情報と、コロナル断面の再構成画像に関する画像情報と、オブリーク断面画像を取得するオブリーク角度の情報とを送信する。画像処理部310は、コロナル断面の再構成画像に関する画像情報に基づいて生成された3次元ボリュームデータをメモリ上から取得する。そして画像処理部310は、当該3次元ボリュームデータから、指定されたオブリーク角度に対応するオブリーク断面画像を取得してメモリ上に保持する。画像処理部310は、撮影制御部504へオブリーク断面画像の取得を完了したことを通知し、ステップS715に進む。
ステップS715において、入出力制御部506は、表示部309に取得したオブリーク断面画像を表示させる。撮影制御部504は、オブリーク断面画像を取得したことを完了したことを示す通知を受けて、検査制御部505へ再構成が完了したことを通知する。撮影制御部504は、表示画像種別に「オブリーク断面画像」であることを示す情報を設定する。また撮影制御部504は、表示オブリーク角度として、初期表示画像種別設定のデフォルト設定であるオブリーク角度を設定する。検査制御部505は、再構成が完了したことを示す通知を受けて、メモリ上に保持されている表示対象のオブリーク断面画像を取得する。そして検査制御部505は、入出力制御部506を介して当該オブリーク断面画像を表示部309に表示させる制御を行う。入出力制御部506は、表示部309に当該オブリーク断面画像を表示する。これにより図7に示す処理を終了する。
以上の処理により、トモシンセシス撮影において投影画像の撮影を実施した直後から、任意の断面における再構成画像を表示することができる。また、各種の事前設定により、再構成から表示までの時間と画像精度のどちらを優先するか、ユースケースに応じた適切な表示処理を行うことができる。したがって、トモシンセシス撮影ワークフローの効率化とオブリーク断面画像による画像診断精度の向上を実現することができる。
図9は、トモシンセシス撮影における再構成に関する処理を行う再構成画面901の一例を示す図である。再構成画面901は、画像表示部902、フレーム指定スライダー903、コロナル断面表示指示部904、オブリーク断面表示指示部905、フレームビュー指示部906、再構成方式選択部907、再構成フィルタタイプ選択部908、再構成フィルタDC編集部909、カットオフ周波数編集部910、断層ピッチ編集部911、スライス枚数編集部912、ノイズ低減処理編集部913、再構成処理指示部914、全オブリーク断面画像高精細再構成指示部915、デフォルト設定指示部916、表示スライス画像指定部917、Window調整表示指示部918、再生処理表示指示部919、再構成キャンセル指示部920、再構成確定指示部921、アノテーション表示指示部922、右回転指示部923、左回転指示部924、左右反転指示部925、上下反転指示部926、白黒反転指示部927、Undo指示部928、リセット指示部929、個別高精細再構成部930、フレーム再生範囲設定部931を有する。
画像表示部902は、再構成処理により得られた再構成画像の画像データを表示する領域である。また画像表示部902には、再構成処理の実施中には、ユーザに再構成処理を実施中であることを報知するプログレスバーが表示される。画像表示部902には、再構成処理が完了すると再構成画像がプレビュー表示される。
フレーム指定スライダー903は、プレビュー表示中の再構成画像におけるフレーム位置を示し、フレーム一の切り替えを行うための領域である。画像表示部902に再構成画像がプレビュー表示されると、スライダー横の上端から下端までに、当該表示中の再構成画像の全有効フレーム分のメモリが均等に表示される。ここで、有効フレーム分のみを指定可能に表示することにより、誤って無効フレームを表示させる指示を行ってしまう可能性を低減できる。フレーム指定スライダー903上を選択あるいはドラッグする操作入力により、選択されたメモリに対応するフレームが画像表示部902に表示される。
コロナル断面表示指示部904は、画像表示部902にコロナル断面画像を表示するよう指示するためのボタンである。指示部904への操作入力が行われると、表示スライス画像指定部917には、図9(c)に示すようなコロナル断面の表示を切り替えるための指示ペインが表示される。オブリーク断面表示指示部905は、画像表示部902にオブリーク断面画像を表示するよう指示するためのボタンである。指示部905への操作入力が行われると、指定部917には、図9(b)に示すようなオブリーク断面の表示を切り替えるための指示ペインが表示される。フレームビュー指示部906は、画像表示部902を複数の表示領域として格子状に区切り、プレビュー表示中の再構成画像のフレーム画像群を並列して表示するフレームビューへ切り替えるためのボタンである。画像表示部902にオブリーク断面画像を表示している際には、フレームビュー指示部906は無効となり、ユーザはフレームビュー表示を指示することができない。
再構成方式選択部907は、FBP(Filter Back Projection)法やシフト加算法、逐次近似再構成法といった再構成方式を選択するための領域である。選択部907には、選択肢となる各再構成方式の名称が画面上に一覧表示され、選択されている再構成方式が他の再構成方式と区別可能に表示される。また、再構成方式の選択はマウスのクリック操作や、マウスホイールやキーボードといった入力デバイスを介した操作により行われる。これにより、パラメータ変更に伴う表示オブリーク断面画像の高精細再構成実施を行う際に、直感的に選択中の再構成方式が理解可能となり、かつ選択の切り替えも容易となる。
再構成フィルタタイプ選択部908は、再構成処理を行う際に使用するフィルタタイプを選択するための領域である。再構成方式選択部907と同様に、選択肢となる各フィルタタイプの名称が画面上に一覧表示され、選択されているフィルタタイプが他のフィルタタイプと区別可能に表示される。なお、図9(a)において、再構成方式選択部907及び再構成フィルタタイプ選択部908は、リスト状に各名称を表示しているが、上記の条件を満たす構成であればいかなる表示方法であっても構わない。
再構成フィルタDC編集部909は、再構成処理を行う際に使用するフィルタのDCパラメータを編集するための領域である。カットオフ周波数編集部910は、再構成処理を行う際に使用するフィルタのカットオフ周波数を編集するための領域である。断層ピッチ編集部911は、再構成時の断層ピッチを編集するための領域である。スライス枚数編集部912は、再構成処理を行う際の総フレーム数を編集するための領域である。ノイズ低減処理編集部913は、再構成処理を行う際にノイズ低減処理を適用するか否かを切り替え、適用する際の影響度を編集するための領域である。編集部909〜913の各編集部のように、パラメータとして数値を指定する場合はそれぞれの編集部においてマウスのクリック操作や、マウスホイールやキーボードなどの入力デバイスを介した操作により行うことができる。これらの構成により、パラメータ変更に伴う表示オブリーク断面画像の高精細再構成実施を行う際に、選択中の再構成方式を容易に把握することができ、かつ選択肢を容易に切り替えることができる。
再構成指示部914は、再構成処理の実施を指示するボタンである。ボタンが押下された時点で入力されている再構成パラメータを使用して再度再構成が実施される。この時の再構成では、プレビュー表示中の再構成画像と同じ投影画像が用いられる。
高精細再構成部915は、再構成画面901上で編集中の再構成画像において表示可能である全てのオブリーク断面を、高精細に再構成する指示を行うためのボタンである。オブリーク断面画像として表示指定できる角度は、前述の通り撮影角度以内とするように制御される。よって、指示部915に対する操作入力が行われると、制限角度内における所定のオブリーク角度刻み幅におけるオブリーク角度のオブリーク断面画像の高精細画像が再構成され、生成された複数のオブリーク断面画像がメモリ上に保持される。そして、生成された複数のオブリーク断面画像のうち、指示部915に対する操作入力が行われた時点で画像表示部902に表示されていたオブリーク断面画像のオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像を、画像表示部902に表示する。指示部915は、対象となる再構成画像が既に表示可能な全てのオブリーク角度について高精細なオブリーク断面画像が生成されている場合には無効となる。
デフォルト設定指示部916は、プレビュー表示中のトモシンセシス撮影手技に設定される、再構成パラメータのデフォルト設定の変更を指示するためのボタンである。指示部916への操作入力により、検査制御部505は当該表示中の再構成パラメータを設定保存部501に送信する。これにより検査制御部505は、設定保存部501に保存されている当該トモシンセシス撮影手技の再構成パラメータを更新する。
表示スライス画像指定部917は、複数の再構成画像のうち、画像表示部902にプレビュー表示する再構成画像を指定するための領域である。指定部917には、プレビュー表示中の再構成画像がオブリーク断面画像である場合には図9(b)に示すオブリーク断面の表示を切り替えるための指示ペインが表示される。また、指定部917には、プレビュー表示中の再構成画像がコロナル断面画像である場合には、図9(c)に示すコロナル断面の表示を切り替えるための指示ペインが表示される。
図9(b)は、オブリーク断面の表示を切り替えるための指示ペインである。当該指示ペインには、表示オブリーク角度指定部932、表示オブリーク角度確定指示部933、オブリーク断面指針画像表示部934、オブリーク断面中心点指示部935が含まれる。表示オブリーク角度指定部932は、表示するオブリーク断面画像のオブリーク角度を編集するための領域である。+ボタンと−ボタンに対する操作入力によって、角度を示す値を増減することができる。また、角度を示す値は、キーボードやタッチパネルによる自由入力やマウスホイールを使用した操作入力により編集される。表示オブリーク角度確定部933は、編集したオブリーク角度を確定し、画像表示部902に表示させるオブリーク断面の表示切り替えを指示するためのボタンである。オブリーク断面指針画像表示部934は、疑似的に表示される3次元領域に、現在指定されている中心点の位置や、現在指定されているオブリーク角度における縮小画像を示す指針画像を表示するための領域である。なお、表示部934上でマウスホイールなどを介した操作入力を行うことにより、オブリーク角度を編集し、確定することができる。オブリーク断面中心点指示部935は、指針画像内の任意の位置に、オブリーク断面の中心点を移動する指示を行うための領域である。
図9(c)は、コロナル断面の表示を切り替えるための指示ペインである。当該指示ペインには、表示断層位置指定部936、表示断層位置確定指示部937、コロナル断面指針画像表示部938が含まれる。表示断層位置指定部936は、表示するコロナル断面画像の断層位置を編集するための領域である。指定部936は、アイソセンタからの距離によって断層位置を指定することができる。+ボタンと−ボタンに対する操作入力によって、断層位置を示す値を増減することができる。また、断層位置を示す値は、キーボードやタッチパネルによる自由入力やマウスホイールを使用した操作入力により編集される。なお、断層位置を示す値は物理的な位置が理解できる値であればアイソセンタからの距離に限定されない。表示断層位置確定部937は、編集した断層位置を示す値を確定し、画像表示部902に表示させるコロナル断面の表示切り替えを指示するためのボタンである。コロナル断面指針画像表示部938は、疑似的に表示される3次元領域に、現在指定されている断層位置における縮小画像を示す指針画像を表示するための領域である。なお、表示部938上でマウスホイールなどを介した操作入力を行うことにより、断層位置を示す値を編集し、確定することができる。
Window調整部918は、Window調整ペインの表示と非表示とを切り替えるためのボタンである。調整部918への操作入力により、Window調整ペインとしてWindow Level編集部617とWindow Width編集部618とが表示される。これにより、ユーザはWindow値の調整を行うことができる。再び調整部918へ操作入力を行うことにより、Window調整ペインが非表示になる。
再生処理部919は、再生処理ペインの表示と非表示とを切り替えるためのボタンである。再生処理部919への操作入力により、再生処理ペインが表示される。これにより、ユーザは、再構成画像のフレーム群に対する連続再生、コマ送り、コマ戻しといった指示を行うことができる。再び再生処理部919へ操作入力を行うことにより、再生処理ペインが非表示になる。
再構成キャンセル部920は、画像表示部902にプレビュー表示されている再構成画像の破棄を指示するためのボタンである。再構成キャンセルが指示された場合、再構成画面901は撮影画面601へ遷移する。当該プレビュー表示されていた再構成画像と、当該再構成画像の画像情報は保存されない。再構成キャンセルに伴い表示された撮影画面601では、再構成画面901が表示される前にプレビュー表示されていた画像が、画像表示部602にプレビュー表示される。
再構成確定部921は、プレビュー中の再構成画像に対する処理を確定し、当該再構成画像を保存する指示を行うためのボタンである。確定部921への操作入力に伴い、画像表示部902にプレビュー表示されている再構成画像はHDD404に保存される。そして、再構成画面901は撮影画面601へ遷移する。撮影画面601では、再構成処理が確定した再構成画像を含むトモシンセシス撮影手技の撮影手技表示部609に、再構成済みサムネイル612が追加された後、画像表示部602にプレビュー表示される。
アノテーション表示指示部922、右回転指示部923、左回転指示部924、左右反転指示部925、上下反転指示部926、白黒反転指示部927、Undo指示部928、リセット指示部929は、いずれも画像表示部902に表示中の画像に対する処理を指示するためのボタンである。これらは、それぞれ図6のアノテーション表示指示部625、右回転指示部626、左回転指示部627、左右反転指示部628、上下反転指示部629、白黒反転指示部630、Undo指示部637、リセット指示部638とそれぞれ同様の処理を指示するものであるため、上述した説明を援用することによりここでは詳しい説明を省略する。
個別高精細再構成部930は、画像表示部902にプレビュー表示中のオブリーク断面画像に対応するオブリーク角度の、高精細オブリーク断面画像の再構成を指示するためのボタンである。個別高精細再構成部930は、既に高精細オブリーク断面画像を画像表示部902に表示している場合は無効となる。指示部930に対する操作入力が行われた時点で、画像表示部902にプレビュー表示中のオブリーク断面画像に対応するオブリーク角度のみ、高精細オブリーク断面画像が再構成される。そして、生成された再構成画像1画像分をメモリ上に保持し、画像表示部902にプレビュー表示する。このように任意のオブリーク角度に対してのみ高精細再構成を実施可能とすることで再構成時間の短縮、メモリ容量の軽減が実現できる。
フレーム再生範囲設定部931は、範囲を指定して往復再生を実施する際の再生範囲を指定するための領域である。設定部931は、最小フレーム番号、中心フレーム番号、最大フレーム番号をそれぞれ指定する複数のつまみを含む。それぞれのつまみにより指定された最小フレーム番号から最大フレーム番号までの範囲が、往復再生の再生範囲として設定される。
図10は、コロナル断面の再構成画像を表示してからオブリーク断面の再構成画像を表示する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS1001において、入出力制御部506は表示部309にコロナル断面画像を表示させる。撮影制御部504は、コロナル断面画像を表示する指示を受けつけると、投影画像を撮影した直後に再構成してメモリ上に保持しているコロナル断面画像を検査制御部505に送信する。検査制御部505は入出力制御部506を介して、表示部309に当該コロナル断面画像を表示させる。
ステップS1002において、入出力制御部506は、ユーザの操作入力によるオブリーク断面画像の表示指示を受けつける。
ステップS1003において、検査制御部505は、設定保存部501から高精細オブリーク断面画像を自動で再構成するか否かに関する設定の情報を取得する。自動で再構成する設定がなされている場合にはステップS1004に進む。自動で再構成する設定がなされていない場合にはステップS1009に進む。
ステップS1004において、検査制御部505は、高精細オブリーク断面画像の再構成方法に関する設定の情報を取得する。高精細オブリーク断面画像の再構成方法が「有効範囲一括」に設定されている場合には、ステップS1005に進む。再構成方法が「有億範囲一括」以外に設定されている場合には、ステップS1009に進む。
ステップS1005において、検査制御部505は、設定保存部501から一括再構成タイミングに関する設定の情報を取得する。一括再構成タイミングが「オブリーク断面表示時」に設定されている場合にはステップS1006に進む。一括再構成タイミングが「オブリーク断面表示時」以外に設定されている場合にはステップS1008に進む。
ステップS1006において、画像処理部310は、制限角度範囲内の全ての高精細オブリーク断面画像を再構成する。ステップS1006における処理は、図7のステップS706と同様である。画像処理部310は、高精細オブリーク断面画像の再構成を完了したことを撮影制御部504に通知する。再構成された高精細オブリーク断面画像はメモリ上に保持され、ステップS1007へ進む。
ステップS1007において、入出力制御部506は、表示部309にデフォルト設定のオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像を表示させる。撮影制御部504は、少なくとも撮影手技情報、投影画像及び再構成画像の画像情報、表示画像種別情報を検査制御部505に送信する。表示画像種別には「高精細オブリーク断面画像」であることを示す情報が設定される。また、表示オブリーク角度には、初期表示画像種別設定におけるデフォルト設定のオブリーク角度の情報が設定される。検査制御部505は、撮影制御部504から受信した情報に基づいて、メモリ上に保持されている複数の高精細オブリーク断面画像から当該オブリーク角度に対応した高精細オブリーク断面画像を特定する。そして検査制御部505は、特定した高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させるよう入出力制御部506を制御する。入出力制御部506は、検査制御部505からの制御に基づいて、高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。これにより図10に示す処理を終了する。
一方、一括再構成タイミング設定が「オブリーク断面表示時」でない場合は、ステップS1008へ進む。
ステップS1008において、撮影制御部504は、制限角度の範囲内で全ての高精細オブリーク断面画像が存在するか否かを判定する。撮影制御部504は、メモリ上に保持されている高精細オブリーク断面画像が、制限角度の範囲内の全ての角度において生成されているか否かを判定する。制限角度の範囲内の全ての角度において高精細オブリーク断面画像が存在する場合にはステップS1007に進む。制限角度の範囲内で高精細オブリーク断面画像が存在しない角度がある場合には、ステップS1010へ進む。
ステップS1010において、画像処理部310は、3次元ボリュームデータからデフォルト設定のオブリーク角度におけるオブリーク断面画像を取得する。撮影制御部504は、画像処理部310に少なくとも撮影手技情報、コロナル断面の再構成画像に関する画像情報、オブリーク断面画像を取得するオブリーク角度を送信する。画像処理部310は、コロナル断面の再構成画像に関する画像情報を元にそれから生成した対象3次元ボリュームデータをメモリ上から取得する。その後、対象3次元ボリュームデータから指定されたオブリーク角度に対応するオブリーク断面画像を取得してメモリ上に保持した後、撮影制御部504へオブリーク断面画像取得完了通知を送信して、ステップS1011へ進む。
ステップS1011において、入出力制御部506は、表示部309に取得したオブリーク断面画像を表示させる。撮影制御部504は、表示画像種別が「オブリーク断面画像」であることを示す情報と、表示オブリーク角度が初期表示のデフォルト設定のオブリーク角度を示す情報とを、検査制御部505に送信する。検査制御部505は、メモリ上に保持されているオブリーク断面画像の中から、表示対象のオブリーク断面画像を取得して入出力制御部506を制御し、当該表示対象のオブリーク断面画像を表示部309に表示させる。入出力制御部506は、検査制御部505からの制御に基づいて、当該表示対象のオブリーク断面画像を表示部309に表示させる。これにより、図10に示す処理を終了する。
一方、高精細オブリーク断面画像を自動で再構成する設定がなされていない場合、あるいは高精細オブリーク断面画像の再構成方法が「有効範囲一括」でない場合は、いずれもステップS1009へ進む。
ステップS1009において、撮影制御部504は、デフォルト設定のオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像が存在するか否か判定する。当該高精細オブリーク断面画像が存在しない場合はステップS1010に進み、存在する場合はステップS1012に進む。
ステップS1012において、入出力制御部506は、デフォルト設定のオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像を、表示部309に表示させる。撮影制御部504は、表示画像種別が「高精細オブリーク断面画像」であることを示す情報と、表示オブリーク角度が初期表示画像種別のデフォルト設定のオブリーク角度であることを示す情報とを検査制御部505に送信する。検査制御部505は、初期表示画像種別のデフォルト設定のオブリーク角度に対応した高精細オブリーク断面画像をメモリ上に保持されている高精細オブリーク断面画像から取得する。そして、入出力制御部506を制御して、当該取得された高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。入出力制御部506は、検査制御部505の制御に基づいて、当該高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。これにより、図10に示す処理を終了する。
図11は、表示部309に表示されている画像のオブリーク角度を変更する際の制御装置307の処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS1101において、撮影制御部504は、3次元ボリュームデータから取得したオブリーク断面画像が表示部309に表示されているか否かを判定する。撮影制御部504は、検査制御部505を介して、再構成画面901の画像表示部902上に表示されている画像の画像種別に関する情報を取得する。画像表示部902に表示されている画像の画像種別が3次元ボリュームデータから取得したオブリーク断面画像でない場合にはステップS1106に進み、3次元ボリュームデータから取得したオブリーク断面画像である場合にはステップS1102に進む。
ステップS1102において、入出力制御部506は、表示部309に高精細オブリーク画像の表示指示部を表示させる。高精細オブリーク画像の表示指示部とは、たとえば図9に示した個別高精細再構成部930である。検査制御部505は、表示部309にオブリーク断面画像を表示している場合に、指示部930を表示部309に表示させるように入出力制御部506を制御する。または、検査制御部505は、ユーザの操作入力に従って指示部930を表示部309に表示させるように入出力制御部506を制御してもよい。
ステップS1103において、入出力制御部506は、高精細オブリーク画像の表示指示を受信する。ユーザは操作部308を介して高精細再構成部915又は個別高精細再構成部930に対して操作入力を行う。入出力制御部506は当該操作入力の内容を検査制御部505へ送信する。検査制御部505は、撮影制御部504に当該再構成に関する撮影手技情報と、生成するオブリーク断面を示す情報とを送信する。生成するオブリーク断面を示す情報は、個別高精細再構成部930への操作入力の場合には、一つのオブリーク角度に対応するオブリーク断面の情報である。また、生成するオブリーク断面の数は、高精細再構成部915への操作入力の場には、全てのオブリーク角度に対応するオブリーク断面の情報である。
ステップS1104において、画像処理部310は、高精細オブリーク断面画像を再構成する。撮影制御部504は、生成するオブリーク断面の情報を画像処理部310へ送信する。画像処理部310は、撮影制御部504から受信した情報に基づいて、対応する高精細オブリーク断面画像を再構成する。そして画像処理部310は、高精細オブリーク断面画像の再構成が完了したことを撮影制御部504に通知する。撮影制御部504は、当該通知を受けて、再構成された高精細オブリーク断面画像をメモリ上に保持する。そしてステップS1105へ進む。
ステップS1105において、入出力制御部506は、ステップS1104において生成した高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。撮影制御部504は、表示画像種別として「高精細オブリーク断面画像」であることを示す情報と、表示部309に表示させるオブリーク画像のオブリーク角度の情報とを検査制御部505に送信する。ステップS1104において制限角度範囲内の全ての高精細オブリーク断面画像を再構成した場合は、オブリーク角度の情報は、初期表示画像種別のデフォルト設定のオブリーク角度に設定される。また、ステップS1104において画像表示部902に表示中のオブリーク断面画像のみを再構成した場合は、オブリーク角度の情報は、当該表示中のオブリーク角度に設定される。検査制御部505は、撮影制御部504からの情報に基づいて、メモリ上に保持されている複数の高精細オブリーク断面画像から、表示させるオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像を取得する。そして、検査制御部505は入出力制御部506を制御して、当該取得された高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。
ステップS1106において、入出力制御部506は、画像表示部902に表示させるオブリーク断面画像のオブリーク角度を変更する指示を受け付ける。ユーザは操作部308を介して、表示スライス画像指定部917などに対する操作入力を行い、オブリーク角度を変更する指示を行う。入出力制御部506は、操作入力の内容を撮影制御部504へ送信する。撮影制御部504は、少なくともオブリーク角度を変更する画像に関する撮影手技情報と、変更を指示されたオブリーク角度を示す情報とを取得する。
ステップS1107において、撮影制御部504は、指示されたオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像が存在するか否か判定する。撮影制御部504は、ステップS1106において指示されたオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像がメモリ上に存在するか否かを判定する。メモリ上に当該高精細オブリーク断面画像が存在する場合にはステップS1108へ進み、存在しない場合にはステップS1111に進む。
ステップS1108において、入出力制御部506は、ステップS1106で指示されたオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像を表示する。撮影制御部504は、少なくとも表示部309に表示させる画像についての撮影手技情報、当該画像に関連する投影画像及び再構成画像の画像情報、及び表示画像種別を示す情報を検査制御部505に送信する。ここで、表示画像種別には「高精細オブリーク断面画像」であることを示す情報と、表示部309に表示させるオブリーク角度がステップS1106で指示されたオブリーク角度であることを示す情報とが設定される。検査制御部505は、撮影制御部504から受信した情報に基づいて、メモリ上に保持されている複数の高精細オブリーク断面画像から、ステップS1106で指示されたオブリーク角度に対応した高精細オブリーク断面画像を取得する。検査制御部505は入出力制御部506を制御して、当該取得した高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。これにより、図11に示す処理を終了する。
一方で、ステップS1107において、指定されたオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像がメモリ上に存在しない場合は、ステップS1109へ進む。
ステップS1109において、画像処理部310は、ステップS1106で指示されたオブリーク断面画像を3次元ボリュームデータから取得する。撮影制御部504は、少なくとも撮影手技情報、コロナル断面の再構成画像に関する画像情報、オブリーク断面画像を取得するオブリーク角度の情報を画像処理部310に送信する。画像処理部310は、撮影制御部504から受信した、コロナル断面の再構成画像に関する画像情報に基づいて、当該コロナル断面画像から生成した3次元ボリュームデータをメモリ上から取得する。そして画像処理部310は、当該3次元ボリュームデータから、ステップS1106で指示されたオブリーク角度に対応するオブリーク断面画像を取得してメモリ上に保持する。画像処理部310は、当該3次元ボリュームデータからオブリーク断面画像を取得したことを通知し、ステップS1110へ進む。
ステップS1110において、入出力制御部506は、ステップS1109で取得されたオブリーク断面画像を表示部309に表示させる。撮影制御部504は、画像処理部310から、オブリーク断面画像を取得したことを示す通知を受信すると、検査制御部505に当該オブリーク断面画像の表示画像種別に関する情報を送信する。ここで、表示画像種別には、「オブリーク断面画像」であることを示す情報と、表示部309に表示させるオブリーク角度がステップS1106で指示されたオブリーク角度であることを示す情報とが設定される。検査制御部505は、撮影制御部504から受信した情報に基づいて、メモリ上に保持されている情報の中から、表示部309に表示させるオブリーク断面画像を取得する。検査制御部505は、入出力制御部506を制御して当該オブリーク断面画像を表示部309に表示させる。
ステップS1111において、判定部503は、待機時間のカウントを開始する。撮影制御部504は、画像表示部902に表示されている断層画像に関する画像情報と、パラメータ毎の待機設定の情報とを判定部503に送信する。ここで、パラメータ毎の待機設定は、設定保存部501に保存されている。判定部503は、撮影制御部504からの情報に基づいて、待機時間のカウントを開始する。
ステップS1112において、判定部503は、オブリーク角度を変更するユーザの指示、またはパラメータを変更するユーザの指示を受信したか否かを判定する。ユーザは操作部308を介して、これらの指示を制御装置307に入力する。入出力制御部506は撮影制御部504に対して、少なくとも撮影手技情報、表示変更対象の画像情報、及び変更の内容を送信し、オブリーク角度又はパラメータを変更する指示があったことを通知する。撮影制御部504は、通知された変更の内容に基づいて画像処理部310に、当該変更の対象であるオブリーク断面の画像データに画像処理を行わせる。入出力制御部506は、表示部309に、画像処理部310により処理されたオブリーク断面画像を表示させる。また、撮影制御部504は、判定部503に対して、オブリーク断面画像の表示を変更したことを通知する。
ステップS1113において、判定部503は、表示変更に関する待機設定に関する情報を取得する。本実施形態では、たとえばステップS1112において再構成画面901上の再構成方式選択部907から再構成方式が変更された場合、判定部503は、再構成方式に設定されている待機設定の情報を取得する。待機設定がONの場合、ステップS1111に戻り、判定部503は待機時間を0からカウントを開始する。待機設定がOFFの場合、ステップS1114へ進む。
ステップS1116において、判定部503は、待機時間をカウントする。所定の待機時間が経過すると、高精細オブリーク断面判定部503は、表示部309に表示されているオブリーク断面画像に確定すると判定する。所定の待機時間まで達していない場合、高精細オブリーク断面判定部503は待機時間のカウントを継続しつつ、ステップS1112へ戻り指示を受け付ける。
ステップS1114において、高精細オブリーク断面判定部503は、カウントしていた待機時間をクリアする。
ステップS1115において、画像処理部310は、表示変更を指示されたオブリーク角度における高精細オブリーク断面画像のみ再構成する。判定部503は、判定部503は、撮影制御部504に指示された表示変更が確定したことを通知する。撮影制御部504は、画像処理部310にオブリーク角度情報を送信し、再構成を要求する。当該オブリーク角度情報には、「表示変更が指示されたオブリーク角度」を示す情報が入力される。画像処理部310は、受信したオブリーク角度に対応する高精細オブリーク断面画像を再構成する。生成された高精細オブリーク断面画像は、メモリ上に保持される。
ステップS1108において、入出力制御部506は、ステップS1115において再構成された高精細オブリーク断面画像を表示部309に表示する。撮影制御部504は、検査制御部505に表示画像種別と表示オブリーク角度の情報を送信する。表示画像種別には「高精細オブリーク断面画像」を示す情報が入力される。表示オブリーク角度には「表示変更が指示されたオブリーク角度」を示す情報が入力される。
なお、ステップS1111乃至ステップS1114における待機時間のカウントにおいて、所定の値を使用してもよいし、編集可能なパラメータ毎に設定される値を使用してもよい。また、ステップS1111では表示オブリーク角度が編集された場合に待機時間のカウントを開始する例を示したが、待機時間をカウントするか否かを予め設定しておいてもよい。また、図11に示した例では低精細なオブリーク断面画像を表示した後に高精細オブリーク断面画像を再構成して表示を更新する例を示したが、必ずしも低精細なオブリーク断面画像を表示しなくてもよい。
以上の処理により、制御装置307はオブリーク断面表示時に高精細オブリーク断面画像への表示を更新することができる。これにより、ユーザはあるオブリーク角度を指定した場合にすみやかに該当する角度のオブリーク画像を観察することができる。詳細な観察を行わず、すぐに次のオブリーク角度を指定した場合には、待機時間が経過せずに次の角度が指示されることになり、画像処理部310は不要な高精細オブリーク画像を生成しない。詳細な観察を行う場合には、待機時間が経過して画像処理部310は当該オブリーク角度の、より高解像度なオブリーク断面画像を生成する。すなわち、ユーザのワークフローを低下させず、また制御装置の負荷を不要に増加させずに、オブリーク断面画像を用いたユーザの診断の精度を向上することが可能となる。
図12は、オブリーク断面画像上に関心領域が設定された場合に高精細な3次元ボリュームを再構成して表示する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS1201において、入出力制御部506は表示部309にオブリーク断面画像を表示させる。撮影制御部504は、メモリ上に保持しているオブリーク断面画像、あるいは存在している場合は高精細オブリーク断面画像を取得する。撮影制御部504は取得したオブリーク断面画像又は高精細オブリーク画像を入出力制御部506に送信し、表示部309に表示させる。
ステップS1202において、入出力制御部506は、表示部309に表示されている画像上への関心領域の設定の指示を受け付ける。ユーザは操作部308を介して、再構成画面901の画像表示部902に表示されているオブリーク断面画像に対して、関心領域を設定することができる。入出力制御部506は撮影制御部504に、少なくとも関心領域が選択されたオブリーク断面画像に関する画像情報と、当該関心領域の座標情報を含む情報を送信する。
ステップS1203において、検査制御部505は設定保存部501から高精細3次元ボリュームデータを自動で再構成するか否かを示す設定に関する情報を取得する。当該設定がONの場合はステップS1204に進み、OFFの場合は図12に示す処理を終了する。
ステップS1204において、検査制御部505は設定保存部501からオブリーク断面と平行な方向の断面画像からなる3次元ボリュームデータを再構成するか否かを示す設定に関する情報を取得する。当該設定がONの場合はステップS1205に進み、OFFの場合はステップS1207に進む。
ステップS1205において、判定部507は、オブリーク断面に平行な方向の断面画像からなる高精細3次元ボリュームデータの再構成範囲を算出する。撮影制御部504は、判定部507に、ボリュームデータの厚さの設定に関する情報を少なくとも送信する。判定部507は、受信した情報に基づいて、3次元ボリュームデータを再構成する範囲を判定する。本実施形態においては、判定部507は、x軸方向、y軸方向、z軸方向の全てを、投影画像データの画素ピッチと同一の値に設定する。ここで、z軸方向はオブリーク角度に直行する方向である。また、3次元ボリュームデータのx軸方向のボクセル数は、投影画像データの読み出しエリアのx軸方向におけるピクセル数と同一に設定される。y軸方向のボクセル数は、指定されたオブリーク角度におけるオブリーク断面画像が表現する物理的長さを、ボクセルデータのy軸方向の長さで割った値が設定される。また、z軸方向のボクセル数はボリュームデータの厚さの設定値をボクセルデータのz軸方向の長さで割った値が設定される。
たとえば、投影画像データの読み出しエリアがx:2208ピクセル×y:2688ピクセルであり、画素ピッチが125μm、オブリーク角度45°、及びボリュームデータの厚さ設定値が5mmであるとする。ボクセルデータの大きさは、x軸方向、y軸方向、z軸方向の全てで125μmに設定される。3次元ボリュームデータのx軸方向のボクセル数は、2208個に設定される。また、オブリーク角度0°の場合のy軸方向の物理的長さ(2688×125μm=336000μm)と指定オブリーク角度45°を用いて正弦定理よりオブリーク角度45°におけるy軸方向の物理的長さaが求まる(a/sin90°=336000μm/sin45°より、a≒475175.8μm)。そして、y軸方向のボクセル数は、オブリーク角度45°におけるy軸方向の物理的長さaをボクセルデータのy軸方向の大きさ125μmで割った3801個に設定される。z軸方向のボクセル数は、5mmを125μmで割った40個に設定される。
ステップS1206において、画像処理部310は、オブリーク断面に平行な方向の断面画像からなる高精細3次元ボリュームデータを再構成する。画像処理部310は、ステップS1205において算出された結果に準じた3次元ボリュームデータ領域を確保する。そして、画像処理部310は、コロナル断面方向の再構成画像を用いて図1(a)に示す補間処理を実施し、確保した3次元ボリュームデータ領域に3次元ボリュームデータを生成して格納する。コロナル断面方向の再構成画像からオブリーク断面に平行な方向の断面画像を生成する例を示したが、他の方法であってもよい。たとえば、画像処理部310は図8を用いて上述したように、投影画像から、当該オブリーク断面に平行な方向の断面画像を生成することにより、3次元ボリュームデータを生成してもよい。ステップS1205において算出された結果における3次元ボリュームデータのz軸方向の長さを、ボクセルデータのz軸方向の大きさで割ることで、指定されたオブリーク角度に応じた高精細オブリーク断面画像の総数と各々の断層位置とが定まる。画像処理部310は、撮影制御部504に、3次元ボリュームデータの生成が完了したことを通知する。
ステップS1207において、検査制御部505は、コロナル断面方向の断面画像からなる高精細3次元ボリュームデータを再構成するか否かを示す設定に関する情報を設定保存部501から取得する。当該設定がONの場合はステップS1208に進み、OFFの場合はステップS1210に進む。
ステップS1208において、判定部507は、コロナル断面方向の断面画像からなる3次元ボリュームデータの再構成範囲を算出する。判定部507は、ボクセルのx軸方向、y軸方向、z軸方向全ての大きさを投影画像データの画素ピッチと同一に設定する。また、3次元ボリュームデータのx軸方向のボクセル数は、投影画像データの読み出しエリアのx軸方向におけるピクセル数と同一に設定される。y軸方向のボクセル数は、投影画像データの読み出しエリアのy軸方向におけるピクセル数と同一に設定される。また、z軸方向のボクセル数は、選択関心領域1308のy軸方向の物理的長さを断層の深さ方向に換算した長さを、ボクセルのz軸方向の長さで割った値に設定される。
たとえば、投影画像データの読み出しエリアがx:2208ピクセル×y:2688ピクセルであり、画素ピッチが125μm、オブリーク角度45°、及び選択関心領域1308のy軸方向の長さが100ピクセルであるとする。ボクセルデータの大きさは、x軸方向、y軸方向、z軸方向の全てにおいて125μmに設定される。3次元ボリュームデータのx軸方向のボクセル数は、2208個に設定される。y軸方向のボクセル数は、2688個に設定される。また、関心領域のy軸方向の物理的長さaを求める。オブリーク角度0°時の画素ピッチが125μmである場合、オブリーク角度45°の場合の画素ピッチbは正弦定理を用いてb/sin90°=125/sin45°よりb≒176.78μmとなる。よって、関心領域のy軸方向の物理的長さa=176.78×100=17678μmとなる。そして、断層の深さ方向に換算した値cは、同じく正弦定理を用いてc/sin45°=17678/sin90°よりc≒12506.6μmとなる。よって、z軸方向のボクセル数は、cをボクセルデータのz軸方向の大きさで割った100個に設定される。
ステップS1209において、画像処理部310は、コロナル断面方向に平行な断面画像からなる高精細3次元ボリュームデータを再構成する。画像処理部310は、当該高精細3次元ボリュームデータを生成し、撮影制御部504に対して生成が完了したことを通知する。
ステップS1210において、撮影制御部504は、表示方法に関する設定に基づいて高精細3次元ボリュームデータから表示部309に表示するための2次元再構成画像を取得する。表示される2次元再構成画像は、当該表示方法に関する設定に依るが、関心領域が設定されたオブリーク画像と平行な断層画像であってもよいし、コロナル断面画像であってもよい。撮影制御部504は、設定保存部501から3次元ボリュームデータの表示方法に関する設定を取得する。表示方法に関する設定は、表示部309に表示する2次元画像を表示する枚数や、表示の態様を示す。たとえば、表示方法に関する設定は、一枚の2次元画像を表示する設定や、複数枚の2次元画像を並列して表示する設定を含む。撮影制御部504は、ステップS1202において設定された関心領域を含む断面画像を取得する。
ステップS1211において、入出力制御部506はステップS1210で取得された2次元再構成画像を表示部309に表示させる。
以上の処理により、オブリーク断面画像に対して関心領域が設定された際に、自動でオブリーク角度に平行な方向、あるいはコロナル断面に平行な方向の高精細画像を生成して表示することができる。関心領域が設定されたことに応じて、当該関心領域が表示される領域に絞って3次元ボリュームデータが再構成されるため、再構成処理にかかる時間や、処理に要するデータ容量を低減することができる。2次元画像に対して設定される関心領域であっても、当該関心領域は3次元の広がりを有する場合がある。ある断面の2次元画像に対して関心領域が指定されたことに応じて、異なる方向の断面の複数の2次元画像からなる高精細な3次元ボリュームデータが生成されるので、異なる方向から立体的に当該関心領域をユーザは観察することができる。これにより、ユーザの診断精度が向上する。
図13は、高精細3次元ボリュームデータを取得し、表示する場合の再構成画面901の一例である。ここでは、図9に示した例との差分を中心に説明する。
図12に例示したように、本実施形態において高精細3次元ボリュームデータは関心領域の設定に応じて生成される。図13に示す例では、関心領域1307が設定されている。さらに、一つの断面画像上に複数の関心領域が設定されてもよい。図13に示す例では、関心領域1307が設定されているオブリーク断面画像上に、さらに関心領域1308が設定されている。これにより、関心領域1308に対する高精細3次元ボリュームデータが図12に例示した処理により生成される。図13に示す例では、複数の関心領域のうち、関心領域1308が選択されている状態である。
再構成画面901は、オブリーク断面に平行な方向の再構成に関する指示部1301〜1306を含む。指示部1301は、画像表示部902に表示されているオブリーク断面画像のオブリーク角度と平行な方向の断面画像からなる高精細3次元ボリュームデータの再構成を指示するためのボタンである。指示部1302は、選択されている関心領域1308に対応する範囲の、コロナル断面に平行な方向の断面画像からなる高精細3次元ボリュームデータの再構成を指示するためのボタンである。指示部1303は、オブリーク断面画像の表示と非表示とを切り替えるためのボタンである。指示部1304は、高精細オブリーク断面画像の表示と非表示とを切り替えるためのボタンである。指示部1305は、選択された関心領域1308に対応する範囲の高精細コロナル断面画像の表示と非表示とを切り替えるためのボタンである。指示部1303〜1305は個別に操作可能である。画像表示部902に表示される画像の枚数に応じて、入出力制御部506は表示の態様を変化させる。図13に示す例では指示部1303〜1305の全てで表示が指示されているので、画像表示部902には3枚の画像が表示されている。
指示部1306は、画像表示部902に表示されている画像の表示状態を、選択されている関心領域に基づいて更新することを指示するためのボタンである。
図13(b)は、画像表示部902に表示されている画像の表示状態を変更するための指示部917の一例である。指定部917には、画像表示部902上に表示されている断層画像に対する変更を指示するための領域が並列表示される。図13に示す例では、画像表示部902に表示されている3枚の画像の夫々に対して、変更を指示するための領域が表示されている。画像表示部902に表示されている「基準オブリーク断面」に関する領域には、選択された関心領域を示す領域1312が表示されている。領域1312は、選択されている関心領域1308の位置を示す。選択されている関心領域が変更されると、領域1312の表示も連動して変更される。表示するオブリーク角度が変更されたり、選択されている関心領域が変更されたりした場合、再構成画面901の表示も併せて変更される。ユーザは、このようにオブリーク角度や選択されている関心領域が変更された場合に「ボリュームデータ表示を残す」ように予め設定しておくことができる。「ボリュームデータ表示を残す」ように設定されている場合、オブリーク角度や関心領域が変更されても、表示されている「オブリーク断面平行方向高精細画像」及び「コロナル断面方向高精細画像」は当該変更の前後で変化しない。オブリーク角度や関心領域が変更された場合に「ボリュームデータ非表示」とするように設定されている場合は、変更が指示され、更新されたオブリーク断面画像のみが画像表示部902に表示される。
指示部917には、オブリーク断面と平行な方向の高精細画像の表示に関する指示部として、指示部1309〜1311が含まれる。指定部1309は、表示する高精細オブリーク断面画像の断層位置を編集するための領域である。基準となるオブリーク断面画像の相対位置を0として、上下方向に+ボタン及び−ボタンで断層位置が編集される。+ボタン及び−ボタン押下に応じて断層位置が編集されるほか、キーボードやタッチパネルによる自由入力やマウスホイールを使用した編集も可能である。指示部1310は、編集した高精細オブリーク断面画像の表示する断層位置を確定するためのボタンである。指示部1311は、現在指定されているオブリーク断面の断層位置と対応する縮小画像を表示する領域である。また指示部1311上でマウスホイールなどの操作によって表示する断層位置が編集される。
図14は、トモシンセシス撮影と再構成に関する設定を行う設定画面1401の一例である。設定画面1401は、設定1402〜1411、キャンセル部1412、確定部113を含む。
設定1402は、トモシンセシス撮影において最初に表示させる画像の画像種別を定める設定である。図14に示す例では、当該画像種別は少なくとも「コロナル断面」、「オブリーク断面」のいずれかから設定可能である。「オブリーク断面」が選択された場合は、そのオブリーク角度も併せて設定される。
設定1403は、選択されたオブリーク角度の高精細オブリーク断面画像を自動で再構成することを定める設定である。設定1403がOFFの場合は、再構成画面901上でユーザにより高精細オブリーク断面画像の再構成を指示する操作入力が行われるまで、高精細オブリーク断面画像の再構成は行われない。
設定1404は、設定1403がONの場合に、複数の高精細オブリーク断面画像を一括で再構成するか、表示オブリーク角度の指定毎に1画像ずつ再構成するかを定める設定である。図14に示す例では、設定1404は「有効範囲内一括」と「指定オブリーク断面毎」から選択される。別の例では、有効範囲内の任意の範囲のみ一括で再構成するように設定可能であってもよい。設定1404は、設定1403がOFFの場合は無効となる。
設定1405は、設定1404が「有効範囲内一括」に設定されている場合に、再構成を行うタイミングを定める設定である。図14に示す例では、設定1405は「撮影直後」と「オブリーク断面表示時」とから選択される。別の例では、投影画像が撮影された任意のタイミングを設定可能としてもよい。
設定1406は、表示部309に断面画像を表示するための各パラメータが編集された場合に、対応する高精細な断面画像の再構成を実施するまでの待機するように、パラメータ毎に定めるための設定である。待機する設定がOFFの場合は、該当するパラメータが変更されたタイミングで高精細な断面画像の再構成が開始される。待機する設定がONの場合は、該当するパラメータが変更されてから再構成を実施するまで待機時間が設けられる。設定1406は、設定1403がOFFに設定されている場合は無効となる。なお、設定1406のパラメータは図14に示した例に限定されず、たとえばトモシンセシス撮影の撮影手技ごとに設定可能であってもよい。
設定1407は、ある断面画像上に関心領域が設定された場合に、自動で高精細3次元ボリュームデータを再構成することを定める設定である。設定1407がOFFの場合は、再構成画面901上で実施が指示されるまで高精細3次元ボリュームデータ再構成は行われない。
設定1408は、ある断面画像上に関心領域が設定された場合に、当該断面画像のオブリーク角度に平行な方向に対して高精細3次元ボリュームデータ再構成を実施することを定める設定である。設定1408がONの場合、3次元ボリュームデータ全体の厚さも併せて設定される。設定1408は、設定1407がOFFに設定されている場合は無効となる。
設定1409は、ある断面画像上に関心領域が設定された場合に、コロナル断面と平行な方向に対して高精細3次元ボリュームデータ再構成を実施することを定める設定である。設定1409は、設定1407がOFFに設定されている場合は無効となる。図14に示す例では、設定1408及び設定1409において高精細3次元ボリュームデータ再構成を実施する断面として「オブリーク断面平行方向」と「コロナル断面方向」の2つに関して設定が行われるが、再構成によって生成可能な3次元ボリュームデータであればいかなる断面方向の設定が可能であってもよい。たとえば、アキシャル断面やサジタル断面に平行な方向や、特定のオブリーク角度への平行方向などが選択可能であっても構わない。
設定1410は、3次元ボリュームデータを新規に生成した場合に、画像表示部902に当該3次元ボリュームデータを表示させる態様を定める設定である。図14に示す例では、設定1410は「単一表示」、「2画像並列表示」、「3画像並列表示」から選択可能である。さらに、「単一表示」「2画像並列表示」の場合は、表示する3次元ボリュームデータが設定される。
設定1411は、3次元ボリュームデータが表示部309に表示されている際にオブリーク角度や関心領域が変更された場合における、3次元ボリュームデータの表示の態様を定める設定である。
キャンセル部1412は、設定画面1401における編集内容の破棄を指示するボタンである。確定部1413は、設定画面1401における編集内容を確定し、設定保存部501への保存を指示するボタンである。
上述したように、本発明の実施形態は従来のトモシンセシス撮影のワークフロー効率を低下させることなく、オブリーク断面画像による診断精度を向上させることができる。
[変形例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
上述の各実施形態における情報処理装置は、単体の装置として実現してもよいし、複数の装置を互いに通信可能に組合せて上述の処理を実行する形態としてもよく、いずれも本発明の実施形態に含まれる。共通のサーバ装置あるいはサーバ群で、上述の処理を実行することとしてもよい。情報処理装置および情報処理システムを構成する複数の装置は所定の通信レートで通信可能であればよく、また同一の施設内あるいは同一の国に存在することを要しない。
本発明の実施形態には、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムのコードを読みだして実行するという形態を含む。
したがって、実施形態に係る処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明の実施形態の一つである。また、コンピュータが読みだしたプログラムに含まれる指示に基づき、コンピュータで稼働しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
上述の実施形態を適宜組み合わせた形態も、本発明の実施形態に含まれる。

Claims (12)

  1. 異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる複数の放射線画像を取得する取得手段と、
    前記複数の放射線画像から再構成される第1の断層画像であって、第1の平面に平行な第1の断層画像に基づいて生成された3次元画像に含まれる、前記第1の平面と交わる平面である第2の平面を指定する指定手段と、
    前記指定された前記第2の平面に平行な第2の断層画像を、前記3次元画像に基づいて生成する生成手段と、
    前記第2の平面に平行な第3の断層画像を、前記複数の放射線画像から再構成する再構成手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記生成手段は前記3次元画像に含まれない情報を補完することにより前記第2の断層画像を生成し、
    前記再構成手段は、前記第1の断層画像を再構成するために用いられた前記複数の放射線画像から、前記第2の断層画像を再構成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記第2の平面上の断層画像を前記第2の断層画像として生成し、
    前記再構成手段は、前記第2の平面上の断層画像を前記第3の断層画像として再構成することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  4. 前記3次元画像を表示部に表示させる表示制御手段をさらに有し、
    前記指定手段は、前記表示部に表示された前記3次元画像に対する操作入力に基づいて、前記3次元画像に含まれる平面を指定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記表示制御手段は、前記生成手段により生成された前記第2の断層画像を前記表示部に所定の時間表示させた後に、前記再構成手段により再構成された前記第2の断層画像を表示部に表示させることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記第1の平面は、前記複数の放射線画像を撮影するための放射線検出装置が前記放射線を受光する平面に平行な平面であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記放射線を被検体に照射するための放射線発生装置と前記複数の放射線画像を撮影するための放射線検出装置とを制御して、前記複数の放射線画像の撮影を制御する撮影制御手段をさらに有し、
    前記再構成手段は前記撮影制御手段により制御された、前記放射線発生装置と前記放射線検出装置との位置に関する情報を用いて前記第2の断層画像を再構成することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記第2の断層画像と前記第3の断層画像はそれぞれ、前記被検体の同一の領域の断層画像であって、前記第3の断層画像は、前記第2の断層画像よりも高解像度であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる複数の放射線画像を取得する取得ステップと、
    前記複数の放射線画像から再構成される第1の断層画像であって、第1の平面に平行な第1の断層画像に基づいて生成された3次元画像に含まれる、前記第1の平面と交わる平面である第2の平面を指定する指定ステップと、
    前記指定された前記第2の平面に平行な第2の断層画像を、前記3次元画像に基づいて生成する生成ステップと、
    前記第2の断層画像を表示部に表示させる第1の表示ステップと、
    前記第2の断層画像と同一の領域の断層画像であって、前記第1の表示ステップよりも高解像度な第3の断層画像を前記表示部に表示させる第2の表示ステップと、
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  10. 異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる複数の放射線画像を取得する取得ステップと、
    前記複数の放射線画像から再構成される第1の断層画像であって、第1の平面に平行な第1の断層画像に基づいて生成された3次元画像に含まれる、前記第1の平面と交わる平面である第2の平面を指定する指定ステップと、
    前記指定された前記第2の平面に平行な第2の断層画像を、前記3次元画像に基づいて生成する生成ステップと、
    前記第2の平面に平行な第3の断層画像を、前記複数の放射線画像から再構成する再構成ステップと、
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  11. 異なる複数の方向から放射線を被検体に照射することにより得られる複数の放射線画像を取得する取得手段と、
    前記複数の放射線画像から再構成される第1の断層画像であって、第1の平面に平行な第1の断層画像に基づいて生成された3次元画像に含まれる、前記第1の平面と交わる平面である第2の平面を指定する指定手段と、
    前記指定された前記第2の平面に平行な第2の断層画像を、前記3次元画像に基づいて生成する生成手段と、
    前記第2の平面に平行な第3の断層画像を、前記複数の放射線画像から再構成する再構成手段と、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  12. 請求項9又は請求項10のいずれか1項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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