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JP2009072426A - 医用画像処理装置及び医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理装置及び医用画像処理方法 Download PDF

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JP2009072426A JP2007245365A JP2007245365A JP2009072426A JP 2009072426 A JP2009072426 A JP 2009072426A JP 2007245365 A JP2007245365 A JP 2007245365A JP 2007245365 A JP2007245365 A JP 2007245365A JP 2009072426 A JP2009072426 A JP 2009072426A
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Abstract

【課題】複数のスライス画像を複数の領域に区分して分離表示する際に、分離位置を容易に設定することができる医用画像処理装置を提供する。
【解決手段】被検体を撮影して得た複数のスライス画像及び被検体の撮影領域を示すスキャノ画像を取り込む画像取り込み部と、複数のスライス画像で構成される画像データ群を所定の領域毎に区分して分離するため、スキャノ画像に指標画像を重畳したガイド画像を表示部に表示し、指標画像によって分離位置を指定するガイド画像形成部と、スキャノ画像と指標画像を照合し、指標画像で指定された位置を境界として画像データ群を複数の領域に区分し、複数領域毎に分離してスライス画像を表示部に表示するための分離処理部とを具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、医用画像処理装置及び医用画像処理方法に係り、特に、撮影された複数のスライス画像を複数の領域に区分し、それぞれ分離して表示する際に、分離位置の設定を容易にした医用画像処理装置及び医用画像処理方法に関する。
一般に、病院等の機関で使用する医用システムでは、X線CT装置(コンピュータ断層撮影装置)や、MRI装置(磁気共鳴映像装置)等の画像診断装置(モダリティ)で撮影して得た医用画像情報を、ネットワークに接続された医用画像サーバに保管・管理し、医師等が必要に応じて画像観察端末(ビューア)等を通じて医用画像サーバにアクセスし、画像観察端末に画像を表示して診断できるようにしている。
また医用画像情報は、読影の前に検像装置(Quality Assurance Station)によって検像処理され、画像の輝度や濃度の調整、複数画像の並べ替え処理等が行われている。こうして検像処理によって整備された医用画像情報は医用画像サーバに保管され、画像観察端末によって読影することができる。
ところで、従来の医用システムでは、モダリティによって取得した複数のスライス画像を、複数領域に区分してそれぞれ分離して表示する場合がある。例えばモダリティにおいて複数オーダを一回で撮影した場合、画像観察端末、検像装置、医用画像サーバ等では、オーダ別に分けた画像情報が必要になる。また同様に、1つの検査内で1つのシリーズで被検体を撮影した場合は、読影等をする段階で1つのシリーズを検査部位毎に分けて表示する必要がある。
このように、スライス画像を複数の領域に区分してそれぞれ分離して表示する場合、一般的にはユーザ(検像技師等)がスライス画像の一覧を表示し、その一覧を眺めて分離位置を設定していた。或いは、画像情報に含まれる特殊な付帯情報(例えばシリーズ番号、撮影時刻情報、撮影時の座標情報等)を基に分離位置を決めていた。
しかしながら、ユーザが分離位置を設定する場合は、豊富な知識や熟練を要するし、特殊な付帯情報を使用して分離する場合は、画像情報に分離に必要な付帯情報が含まれていることが前提となり、必要な付帯情報が含まれていない場合は、分離することができないという不具合があった。
特許文献1には、医用画像を複数のグループに括って表示する際に、付帯情報に基づいてグループの境界情報を作成する例が記載されている。また特許文献2には、予め設定した範囲の画像データを、被検体の体軸方向に沿う位置情報を使用して、指定したシリーズに振り分けて登録する画像処理装置について記載されている。
しかしながら、特許文献1の例では、必要な付帯情報が含まれていない場合は分離することができないため、更なる改善が必要であった。また特許文献2の例では、画像データを複数に区分して表示する際の分離手法についての具体例は記載されていない。
特開2006−15125号公報 特開2006−68444号公報
従来、複数のスライス画像を特定の領域毎に区分してそれぞれ分離して表示する際、ユーザが分離位置を設定する場合は、知識や熟練を要し、付帯情報を使用して分離する場合は、分離に必要な付帯情報が含まれていることが前提となり、簡易にスライス画像を複数に区分することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑み、複数のスライス画像を複数の領域に区分して分離表示する際に、分離位置を容易に設定することができる医用画像処理装置及び医用画像処理方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の医用画像処理装置は、医用画像情報を表示可能な表示部と、被検体を撮影して得た複数のスライス画像及び前記被検体の撮影領域を示すスキャノ画像を取り込む画像取り込み部と、前記複数のスライス画像で構成される画像データ群を所定の領域毎に区分して分離するため、前記スキャノ画像に指標画像を重畳したガイド画像を前記表示部に表示し、前記指標画像によって前記分離位置を指定するガイド画像形成部と、前記スキャノ画像と前記指標画像を照合し、前記指標画像で指定された位置を境界として前記画像データ群を複数の領域に区分し、前記複数領域毎に分離して前記スライス画像を前記表示部に表示するための分離処理部と、を具備したことを特徴とする。
また、請求項8記載の本発明の医用画像処理方法は、被検体を撮影して得た複数のスライス画像及び前記被検体の撮影領域を示すスキャノ画像を入手し、前記複数のスライス画像で構成される画像データ群を所定の領域毎に区分して分離するため、前記スキャノ画像に指標画像を重畳したガイド画像を表示部に表示し、前記指標画像をユーザ操作によって変移させて前記分離位置を指定し、前記スキャノ画像と前記指標画像を照合し、前記指標画像で指定された位置を境界として前記画像データ群を複数の領域に区分し、前記複数領域毎に分離して前記スライス画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
本発明では、スキャノ画像を用いて、その画像にスライス画像の範囲を表示し、スプリッタ又は部位を表すテンプレート画像を表示することで、ユーザに分離位置をアシストすることができ、分離位置の設定を容易に行うことができる。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の医用画像処理装置が適用された医用システムの構成を示す構成図である。
図1の医用システムは、医用装置として、X線CT装置100、MRI装置200等のモダリティがネットワークNWに接続され、このネットワークNWには医用画像情報(画像データや付帯情報を含む)を保管する医用画像サーバ300が接続されている。さらにネットワークNWには検像装置400、画像観察端末(ビューア)500、入出力端末600等が接続されている。
X線CT装置100、MRI装置200は、被検体を撮影して画像データを生成するものである。検像装置400は、上記画像データを検像処理して画像の輝度や濃度の調整、或いは画像の向きの調整、複数画像の並べ替え処理、患者情報の整備等を行い、医用画像サーバ300に保管する。画像観察端末500は医用画像サーバ300に保管された画像データや患者情報を取り込んで処理し、各種の情報を表示するものである。また入出力端末600は、ネットワークNW上の各装置にログインして情報の入出力を行うPC(Personal Computer)である。
図1のシステムにおいて、医師は入出力端末600を利用して例えば放射線検査のオーダを出し、技師はオーダに基づきX線CT装置100を操作して検査を実施する。X線CT装置100等のモダリティで撮影された医用画像データは、検像装置400によって検像処理されて、医用画像サーバ300に格納される。
また医用画像データには、患者ID、患者名、年齢、性別、検査部位等の付帯情報が付されて医用画像サーバ300に保存され、付帯情報を基に各種の検索が可能になっている。さらに画像観察端末500は、例えば医用画像リスト、患者リストの作成処理や、ユーザ(医師、技師等)の要求によって画像データ等の各種情報を表示部に表示する。
図2は、X線CT装置100の一実施形態を示す全体構成図である。図2において、X線CT装置100は、架台(ガントリ)11を有し、この架台11内には回転リング12が設けられ、図示しない回転機構によって回転する。回転リング12内には、有効視野領域内に載置された被検体Pに対してX線を発生するX線管13が取り付けられている。
また、X線管13に対向して放射線検出器14が配置されており、回転リング12の中心部分は開口して、そこに寝台の天板15に載置された被検体Pが挿入される。被検体Pを透過したX線は放射線検出器14で検出されて電気信号に変換され、データ収集部(以下DASと称す)16で増幅され、デジタルデータに変換される。
放射線検出器14は、複数の検出器モジュールから構成されている。検出器モジュールは、それぞれシンチレータアレイ、フォトダイオードアレイから成る複数の検出素子アレイを含み、複数の検出器モジュールは、X線管13の焦点を中心とした円弧に沿って配列される。
DAS16からのデジタルデータ(投影データ)は、データ伝送装置17を介してコンピュータシステム20に伝送される。また、架台11には、架台駆動部18及びスリップリング19が設けられている。
コンピュータシステム20はコンソールに設けられ、データ伝送装置17からの投影データは、前処理部21に供給される。前処理部21では投影データに対してデータ補正等の前処理を行いバスライン201上に出力する。
バスライン201には、システム制御部22、入力部23、データ記憶部24、再構成処理部25、画像データ処理部26、表示部27等が接続されている。
システム制御部22はホストコントローラとして機能し、コンピュータシステム20の各部の動作や、架台駆動部18及び高電圧発生部28を制御する。データ記憶部24は断層画像等のデータを記憶するものであり、再構成処理部25は投影データから3D画像データを再構成する。画像データ処理部26はデータ記憶部24に保存されたデータ、または再構成したあとの画像データを処理する。表示部27は画像データ処理によって得られた画像等を表示する。
入力部23はキーボード、マウス等を有し、ユーザ(医師、オペレータ等)によって操作され、データ処理する上で各種の設定を行う。また、患者の状態や検査方法等の各種情報を入力するものである。
高電圧発生部28は、スリップリング19を介してX線管13に電力を供給し、X線の曝射に必要な電力(管電圧、管電流)を与えるものである。X線管13は、被検体Pの体軸方向に平行なスライス方向と、それに直交するチャンネル方向の2方向に広がるビームX線を発生する。
またバスライン201には、ネットワークインターフェース29が設けられ、X線CT装置100はネットワークNW(図1)に接続可能になっており、X線CT装置100によって撮影した画像データは、検像装置400で検像処理される。
X線CT装置100では、スキャン範囲を設定してボリュームスキャン(3Dスキャン)を行い、再構成処理部25で再構成することでその範囲内のボリュームデータを生成することができる。
また、X線管13をある回転角度に固定して天板15を移動させて広範囲をスキャンすることで、被検体Pを一方向から見たX線像のような平面透過像を取得することができる。この平面透過像は被検体の撮影領域を示す画像であり、一般的にスキャノ画像又はスカウト画像と呼ばれる(以下の説明ではスキャノ画像と称す)。
こうして取得したスキャノ画像データ及びボリュームデータはデータ記憶部24に記憶される。また、ボリュームデータから各断面上のデータを切り出すことで複数の断層像データ(スライス画像データ)を生成することができる。
また、複数のスライス画像を用いてスキャノ画像に相当する画像を生成することもできる。以下の説明では、スライス画像を用いて生成したスキャノ画像相当の画像もスキャノ画像と呼ぶことにする。
スキャノ画像データや、スライス画像データ等は、ネットワークインターフェース29を介して検像装置400に送信される。
図3は、検像装置400の内部構成を示すブロック図である。検像装置400は本発明の医用画像処理装置を構成するものである。
図3において、31は検像装置400をネットワークNWに接続するためのネットワークインターフェースである。32は画像データ取り込み部であり、例えばX線CT装置100からスキャノ画像及びスライス画像のデータ等を取り込む。
画像データ取り込み部32はバスライン33に接続されており、バスライン33には、制御部34、データ記憶部35、入力部36、分離処理部37、テンプレート画像記憶部38、表示部39が接続されている。
制御部34は、検像装置400全体の動作を制御するものであり、CPU等を含んで構成される。データ記憶部35は、画像データ取り込み部32によって取り込んだ画像データ等を一時的に保存するものである。入力部36は、マウス、キーボード等で構成され、ユーザによって操作可能であり、各種の指示を入力することができる。
分離処理部37は、データ記憶部35に保存された複数のスライス画像を、例えば検査部位毎に区分して分離するものであり、ユーザが入力部を介して入力したスプリッター(ラインカーソル)とスキャノ画像とをマッチング処理(照合)して、複数のスライス画像の分離位置を決定する。
或いはテンプレート画像記憶部38に記憶したテンプレート画像を読み出し、テンプレート画像とスキャノ画像とをマッチング処理(照合)して、複数のスライス画像の分離位置を決定する。
テンプレート画像記憶部38には、被検体の部位を表す複数のテンプレート画像、例えば頭部、胸部、脚部、腰部等の部位を示すシンボル的な画像が記憶されており、ユーザが入力部36を操作することで任意のテンプレート画像を選択することができる。
表示部39は、分離処理する前のスライス画像や、分離処理する際のガイド画像、分離処理した後のスライス画像等を表示するものであり、例えば液晶ディスプレイなどで構成される。
次に本発明の医用画像処理装置(検像装置400)の動作について説明する。図4は、複数のスライス画像で構成される画像データ群を検査部位毎などに区分して分離する際に、表示部39に表示されるガイド画像40の一例を示す。
図4において、41はスキャノ画像を示すものであり、例えば、X線CT装置100において、X線管13をある回転角度に固定して天板15を移動させて広範囲をスキャンすることで得た画像である。実際には、X線像のような画像であるが図では簡略的に示している。
また、制御部34から枠画像信号によって枠状の画像42が形成される。この枠状の画像42はスライス画像範囲(スライス画像が存在する範囲)を示しており、このスライス画像範囲内の画像が、データ記憶部35に取り込まれていることを示す。
さらに枠状の画像42で示すスライス画像範囲内にはスプリッタ43が表示されている。スプリッタ43は、制御部34からのラインカーソル信号によって形成される。このスプリッタ43は、ユーザが入力部36を操作することによりスライス画像範囲内を上下方向に移動することができ、スプリッタ43を移動することで、複数のスライス画像を検査部位毎などに区分して分離する際に、分離位置を指示することができる。
枠状の画像42及びスプリッタ43は、画像データ群を複数の領域に区分する際に利用する指標画像を構成するものである。制御部34は、データ記憶部35からスキャノ画像41を読み出し、このスキャノ画像41に指標画像42,43を重畳してガイド画像40を形成するガイド画像形成部としての機能を有する。
分離処理部37は、スプリッタ43とスキャノ画像41とをマッチング処理(照合)して、スプリッタ43がスキャノ画像41のどの位置にあるかを判別し、スプリッタ43の位置でスライス画像を複数の領域に区分(例えば二分)し、分離処理して表示部39に表示する。
マッチング処理においては、例えばスキャノ画像41のどの位置にスプリッタ43があるかを照合し、スプリッタ43が指す位置にあるスライス画像を指定する。複数のスライス画像には撮影部位の位置情報(座標情報)が含まれているため、スプリッタ43の位置に対応するスライス画像を特定することは容易である。
図5(a)は、スライス画像範囲内(枠42内)のスライス画像をデータ記憶部35から読み出し、表示部39に一覧表示した場合の例を示している。図5(a)は、スプリッタ43によって分離する前を示しており、例えば複数のスライス画像44が等間隔で配列され一列に表示されている。尚、矢印Aはスプリッタ43の位置を表している。
図5(b)は、スライス画像を検査部位毎などに区分して表示した場合の例を示している。この場合、表示部39にはガイド画像40が例えば子画面表示され、スプリッタ43を移動することによりスライス画像の分離位置を指示することができる。
これにより複数のスライス画像は、スプリッタ43で指示された位置で区分され、例えば矢印Aで示すように分離した位置で間隔が広げられ、複数のスライス画像が左右に分離して表示される。勿論、スプリッタ43の位置が変われば、分離位置(矢印Aで示す幅広の間隔部)もそれに応答して変化することになる。或いは上下段に分離して表示するようにしても良い。
スライス画像を検査部位毎などに区分する際、透明度等を所定の値に設定すれば、スキャノ画像41の特定部分、例えば肺の部分だけを明瞭に表示することがでるため、ユーザはスプリッタ43の位置を比較的正確に指示することができる。尚、表示部39には、分離処理する前の画像群と、分離したあとの画像群を同時に表示するようにしても良い。
図6は、テンプレート画像を利用して複数のスライド画像を分離する際のガイド画像40の一例を示している。図6(a)において、41はスキャノ画像を示す。また、45はテンプレート画像を示している。
テンプレート画像45は、テンプレート画像記憶部38に記憶された複数のテンプレート画像の中からユーザによって選択された画像であり、頭部、胸部、脚部、腰部等の部位を示す画像である。
図6(b)は胸部のテンプレート画像45を例示しており、ユーザが入力部36を操作して選択したものである。テンプレート画像45は、図6(a)のスキャノ画像41に重ね合わせて表示される。またテンプレート画像45は、入力部36のマウス等を使用して、表示位置を移動したり大きさを変えることができ、スキャノ画像41に重ね合わせることで、複数のスライス画像の内、分離したい部位を指示することができる。
テンプレート画像45は、画像データ群を複数の領域に区分する際に利用する指標画像を構成するものである。制御部34は、テンプレート画像記憶部38からユーザが指定したテンプレート画像45を読み出し、スキャノ画像41にテンプレート画像45を重畳してガイド画像40を形成するガイド画像形成部としての機能を有する。
分離処理部37は、テンプレート画像45とスキャノ画像41とをマッチング処理(照合)して、テンプレート画像45がスキャノ画像41のどの位置にあるかを判別し、テンプレート画像45に含まれる部位のスライス画像と、それ以外のスライス画像とを区分して、分離処理して表示部29に表示する。
図7は、表示部39に複数のスライス画像を一覧表示した場合の表示例を示している。図7(a)は、分離する前の表示例を示しており、例えば複数のスライス画像44が等間隔で配列され一列に表示されている。尚、矢印A,A’はテンプレート画像45で指示された分離位置を表している。
図7(b)は、スライス画像をテンプレート45を利用して区分して表示した場合の例を示している。この場合、表示部39にはガイド画像40が例えば子画面表示され、胸部のテンプレート画像45を利用してスライス画像の分離位置を指示する例を示している。
これにより複数のスライス画像は、テンプレート45内のスライス画像領域と、それ以外のスライス画像領域に区分され、例えば矢印A,A’で示すように分離した位置で間隔が広げられ、複数のスライス画像が分離されて表示される。この例では、矢印A−A’の範囲にある画像がテンプレート45内に位置する画像であり、それ以外の画像(一列目の矢印Aまでの画像と、2列目の矢印A’以降の画像)がテンプレート45を外れた画像を示す。
尚、テンプレート画像記憶部38には、被検体の他の部位(例えば頭部、脚部、腰部等)を表すテンプレート画像が記憶されており、ユーザが入力部36を操作することで任意のテンプレート画像を選択することができる。また腹部については、胃等の臓器を表すテンプレート画像を用意しておき、各臓器を指定してそれらの臓器が含まれるスライス画像を区分し、表示部39に表示するようにしても良い。
図8,図9は、本発明の医用画像処理装置の他の実施形態を説明する図である。
例えばX線CT装置100では、被検体に造影剤を注入する前と注入した後の断層画像を撮影することがある。この際、撮影時間を短縮するため、造影剤を注入する前は頭部から脚部側に向けて(図8(a)の矢印B方向に)スキャンし、造影剤注入後は逆に脚部側から頭部に向けて(図8(a)の矢印C方向に)スキャンすることがある。このようなスキャン方法は、ゴー・アンド・リバース(Go and Reverse)型と呼ばれている。
このような場合は、造影剤注入前の断層画像と造影剤注入後の断層画像は別々にグループ分けして表示させることが望ましい。また、逆方向にスキャンした断層画像はその順番を入れ替えて表示した方が、造影剤注入前の断層画像と比較しやすくなる。
即ち、図8(a)で示すように造影剤注入前の断層画像が1〜100番まであり、造影剤注入後の断層画像が101〜200番まであると仮定した場合、造影剤注入前の断層画像の配列は、1番が頭部側に相当し100番が脚部側に相当する。また造影剤注入後の断層画像の配列は、101番が脚部側に相当し200番が頭部側に相当する。
このため、造影剤注入前の断層画像1〜100番と造影剤注入後の断層画像101〜200番をそれぞれ比較する場合、造影剤注入後の断層画像は200番が先頭位置になるように入れ替えて表示した方が、比較する上で都合がよい(或いは逆に造影剤注入前の断層画像の順番を入れ替えても良い)。
図8(b)は、ゴー・アンド・リバース(Go and Reverse)型でスキャンしたスライス画像をスプリッタ43を用いて区分する場合の動作説明図である。
図8(b)は、表示部39に表示されるガイド画像40の一例を示しており、41はスキャノ画像を示し、枠状の画像42はスライス画像範囲(スライス画像が存在する範囲)を示している。さらに枠状の画像42で示すスライス画像範囲内にはスプリッタ43が表示されている。
このスプリッタ43は、ユーザが入力部36を操作することによりスライス画像範囲内を上下方向に移動することができ、スプリッタ43を移動することで、複数のスライス画像の分離位置を指示することができる。
分離処理部37は、スプリッタ43とスキャノ画像とをマッチング処理(照合)して、スプリッタ43がスキャノ画像のどの位置にあるかを判別し、スプリッタ43の位置に応じて、矢印B方向にスキャンしたときのスライス画像と、矢印C方向にスキャンしたときのスライス画像(並べ替えた画像)とを分離処理して表示部39に表示する。
図9(a)は、スプリッタ43が例えばスライス画像範囲内(枠42)の中間位置にある場合の表示例を示している。この場合は、スプリッタ43よりも上にある複数のスライス画像を分離して、表示部39の上段には造影剤注入前の1番〜50番までのスライス画像44(第1の画像データ群)が表示され、下段には造影剤注入後の200番から151番までのスライス画像44(第2の画像データ群)が表示される。
図9(b)は、スプリッタ43をさらに下方向に移動した場合の表示例を示している。この場合、表示部39の上段には例えば造影剤注入前の70番までのスライス画像44(第1の画像データ群)が表示され、下段には造影剤注入後の200番から131番までのスライス画像44(第2の画像データ群)が表示される。
さらに、スプリッタ43をスライス画像範囲の最も下まで移動した場合は、表示部39の上段には例えば造影剤注入前の100番までのスライス画像44(第1の画像データ群)が表示され、下段には造影剤注入後の200番から101番までのスライス画像44(第2の画像データ群)が表示される。尚、図9(b)の画面において、ガイド画像40を子画面表示するようにしているが、便宜上、図示は省略している。
こうして、スプリッタ43で指定された位置で区分されたスライス画像は、表示部39の上段と下段に分離して表示され、上段と下段にはそれぞれ同じ部位の画像が表示され、造影剤注入前と造影剤注入後の画像が比較しやすくなる。
また表示部39に表示される画像の枚数が多くなる場合は、スクロール表示したり、さらに多段に表示するなど、表示形態は任意に設定することができる。
尚、ゴー・アンド・リバース型でスキャンしたスライス画像を表示する場合は、予め制御部34に、図9で例示したような表示を行うためのアルゴリズムを備え、分離処理部37に、造影剤注入後のスライス画像の表示順番を入れ替えて出力する手段を備えておけばよい。また、ゴー・アンド・リバース型によるスライス画像を表示する場合は、入力部36からの指示によって表示切換えができるように設定しておく必要がある。
このように、本発明の実施形態では、スキャノ画像を利用し、そのスキャノ画像にスライス画像の範囲を表示し、さらにスプリッタ又はテンプレート画像で成る指標画像を表示してこの指標画像を変移(移動、変更)することにより、複数のスライス画像を任意の位置で区分し、分離して表示することができる。
しかもユーザは、特別な知識や熟練を要することなく分離することができるので、操作性を向上することができる。また区分した位置も明確になるため、分離する位置を修正する際も容易に行うことができる。
尚、本発明は、以上説明した実施形態に限られるものではない。例えば、図3に示す医用画像処理装置を検像装置400内に構成した例を説明したが、医用画像サーバ300や画像観察端末500内に図3と同様の回路機能を備えても良い。
また本発明では、画像データ群を複数の領域に区分して分離した際に、各領域内のスライス画像に同じグループIDを付けてデータベースに登録するようにしても良い。これにより、データベースを参照することでグルーピングを把握することができ、各領域の画像を表示部に表示するときはグループIDを基に任意のグループのスライス画像を表示部に表示することができる。
また特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置が適用された医用システムを示すシステム構成図。 同医用システムに用いられるX線CT装置の一実施例を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置におけるガイド画像を示す説明図。 本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置の動作を説明する説明図。 本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置におけるガイド画像の他の例を示す説明図。 本発明の一実施形態に係る医用画像処理装置の動作を説明する説明図。 本発明の他の実施形態に係る医用画像処理装置おけるガイド画像を示す説明図。 本発明の他の実施形態に係る医用画像処理装置の動作を説明する説明図。
符号の説明
100…X線CT装置
200…MRI装置
300…医用画像サーバ
400…検像装置
500…画像観察端末装置
31…ネットワークインターフェース
32…画像取り込み部
33…バスライン
34…制御部
35…データ記憶部
36…入力部
37…分離処理部
38…テンプレート画像記憶部
39…表示部
40…ガイド画像
41…スキャノ画像
42…枠画像
43…スプリッタ
44…スライス画像
45…テンプレート画像

Claims (11)

  1. 医用画像情報を表示可能な表示部と、
    被検体を撮影して得た複数のスライス画像及び前記被検体の撮影領域を示すスキャノ画像を取り込む画像取り込み部と、
    前記複数のスライス画像で構成される画像データ群を所定の領域毎に区分して分離するため、前記スキャノ画像に指標画像を重畳したガイド画像を前記表示部に表示し、前記指標画像によって前記分離位置を指定するガイド画像形成部と、
    前記スキャノ画像と前記指標画像を照合し、前記指標画像で指定された位置を境界として前記画像データ群を複数の領域に区分し、前記複数領域毎に分離して前記スライス画像を前記表示部に表示するための分離処理部と、を具備したことを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記スキャノ画像は、前記被検体を一方向から見たX線による透視画像で成ることを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
  3. 前記スキャノ画像は、前記複数のスライス画像を用いて生成されたことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
  4. 前記ガイド画像形成部は、前記スライス画像の存在範囲を示す枠画像信号とラインカーソル信号によって前記指標画像を形成し、
    前記ラインカーソル信号によって前記表示部にスプリッタを表示し、前記スプリッタの位置をユーザ操作よって移動可能にし、前記スプリッタの位置に応じて前記スライス画像を複数の領域に分離することを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
  5. 前記ガイド画像形成部は、前記被検体の撮影部位を表すテンプレート画像を前記指標画像として前記スキャノ画像に重ねて表示し、
    前記テンプレート画像で指定された範囲内のスライス画像と、それ以外のスライス画像とを区分して前記表示部に表示する特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
  6. 前記被検体の撮影部位を表す複数のテンプレート画像を記憶する記憶部を備えたことを特徴とする請求項5記載の医用画像処理装置。
  7. 前記複数のスライス画像で構成される画像データ群は、前記被検体に造影剤を注入する前に体軸方向に沿う第1の方向からスキャンして得た第1の画像データ群と、造影剤を注入した後に前記第1の方向と逆方向からスキャンして得た第2の画像データ群を含み、
    前記分離処理部は、前記第1の画像データ群と前記第2の画像データ群のいずれか一方を並べ替え、前記並べ替えた一方の画像データ群と他方の画像データ群の、前記指標画像で指定された領域の画像データをそれぞれ区分して表示可能にしたことを特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
  8. 被検体を撮影して得た複数のスライス画像及び前記被検体の撮影領域を示すスキャノ画像を入手し、
    前記複数のスライス画像で構成される画像データ群を所定の領域毎に区分して分離するため、前記スキャノ画像に指標画像を重畳したガイド画像を表示部に表示し、
    前記指標画像をユーザ操作によって変移させて前記分離位置を指定し、
    前記スキャノ画像と前記指標画像を照合し、前記指標画像で指定された位置を境界として前記画像データ群を複数の領域に区分し、
    前記複数領域毎に分離して前記スライス画像を前記表示部に表示することを特徴とする医用画像処理方法。
  9. 前記指標画像は、前記スライス画像の存在範囲を示す枠画像と、ラインカーソル信号によるスプリッタで構成され、
    前記スプリッタを前記枠画像の範囲内で移動可能とし、前記スプリッタの位置に応じて前記スライス画像を複数の領域に分離することを特徴とする請求項8記載の医用画像処理方法。
  10. 前記指標画像は、前記被検体の撮影部位を表すテンプレート画像で構成され、
    前記テンプレート画像で指定された範囲内のスライス画像と、それ以外のスライス画像とを区分して前記表示部に表示する特徴とする請求項8記載の医用画像処理方法。
  11. 前記複数のスライス画像で構成される画像データ群は、前記被検体に造影剤を注入する前に体軸方向に沿う第1の方向からスキャンして得た第1の画像データ群と、造影剤を注入した後に前記第1の方向と逆方向からスキャンして得た第2の画像データ群とを含み、
    前記第1の画像データ群と前記第2の画像データ群のいずれか一方を並べ替え、
    前記並べ替えた一方の画像データ群と他方の画像データ群の、前記指標画像で指定された領域の画像データをそれぞれ区分して前記表示部に表示することを特徴とする請求項8記載の医用画像処理方法。
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