JP2014156990A - 空気調和機の熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィン21において隣接する扁平管31の間の部分である伝熱部23は、風上側と風下側とのそれぞれに1箇所以上のフィンピッチ調整用の切り起こし26、27を備え、少なくとも風上側の切り起こし26は、その切り起こし面が空気通過方向に沿うように形成され、フィン21の伝熱部23の少なくとも風上側に1つ以上のリブ24を備え、フィン21は扁平管31の風上側端よりも風上側に突出して段方向に連続する排水部28aを形成する一方、フィン21の風下側端は扁平管31の風下側端の位置と同じとして風下側に突出しない構成とし、フィン21の排水部28aの突出長さをX、扁平管31の長軸方向の長さをYとしたとき、0.05≦X/Y≦0.4とした。
【選択図】図3
Description
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器を備えた室外機の分解斜視図である。図2は、図1の熱交換器の斜視図である。図1において室外機は、熱交換器1、ファン2及び圧縮機3等を備えている。図1の室外機は、いわゆる横吹タイプの室外機を示している。
扁平管31は、内部が仕切られて複数の通路31aが形成されており、この各通路31aに冷媒が流れる。また、フィン21の風下側の端部には、扁平管31が挿入される管挿入部22が段方向(図3の上下方向)に所定間隔で複数形成されている。管挿入部22は、フィン21の風下側の端部から風上側に延びる細長い切り欠きで形成されており、この管挿入部22に風下側から扁平管31が挿入されるようになっている。
熱交換器1は熱交換部11をここでは2つ備えているが、この座屈強度[N/m]の測定では、1つの熱交換部11に対して行う。測定は、熱交換部11の空気通過方向の両端のうちの一方側を土台40上に置き、おもり41により重力方向に熱交換部11に荷重を掛け、フィン21が座屈する荷重を測定する。この測定を、図6(a)〜(c)のそれぞれの熱交換部11について行い、座屈強度を算出した結果を表1に示す。なお、図6(b)は、フィン21が扁平管31より風上側に突出している排水部28aの突出長さXが図6(a)よりも長く、また、図6(c)は、フィン21が風上側と風下側共に扁平管31より突出している構成を示している。
フィン21の突出長さXが短い場合、暖房運転時において室外機を蒸発器として用いる際に扁平管31及びフィン21で発生した凝縮水を排水できず、凝縮水が扁平管31及びフィン21に保持される。この場合、その保持部分で着霜して空気が流れなくなり、熱交換器1の性能が低下する。つまり、突出長さXと排水量との間には関係がある。
図7より、X/Y<0.05の場合は、Xが長くなるほど排水量は増加し、X/Y≧0.05の場合は、排水量が一定となることがわかる。
図8は、図3に示す熱交換部を3列備えた熱交換器におけるCOPとX/Yとの関係を表す図である。
図8より、X/Y<0.05の間は、Xが長くなるほどCOPは増加し、X/Y≧0.05の場合は、Xが大きいほどCOPは緩やかに増加する。X/Y≧0.05の場合にXが大きいほどCOPが緩やかに増加するのは、Xが長くなるとフィン21の伝熱面積が増加し、熱交換器1の伝熱量が増加するためである。
(2)フィン21の少なくとも風上側は、扁平管31よりも風上側に突出して段方向(上下方向)に連続する排水部28aを形成しており、また、フィン21の風下側端28bは扁平管31よりも風下側に突出しない構成である。
(3)フィン21の伝熱部23の風上側に1つ以上のリブ24を備える。
(4)排水部28aの突出長さをX、扁平管31の長軸方向の長さをYとしたとき、0.05≦X/Y≦0.4とする。
実施の形態2は、実施の形態1のフィン21に更にルーバー50を備えたものである。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態2は、図4に示した実施の形態1のフィン21のリブ24とリブ25との間に、段方向に延びる複数のルーバー50を空気通過方向に並設した構成を有している。ルーバー50は、フィン21から切り起こされ、フィン21に対して傾斜した脚部51と、フィン21と平行な切り起こし部52とを有している。このようにルーバー50を設けたことにより、空気の乱れが発生し、乱流熱伝達率が向上することができる。なお、ここでは、ルーバー50を複数設けた構成を示したが、少なくとも1つ設けられていればよい。
図14より、フィン21にルーバー50を備えた構成の方が、どの前面速度[m/s]においても管外熱伝達率[W/m2K]が大きいことが分かる。
実施の形態3は、実施の形態2のルーバー50の積層方向の長さについて規定したものである。以下、実施の形態3が実施の形態2と異なる部分を中心に説明する。
リブ24の高さをフィンピッチfpの0.3倍とし、ルーバー50の積層方向の長さHを、H=k×fpとする。この場合、管外熱伝達率とkとの関係は次の図16のようになる。
図16より、k≦0.3のとき、つまりルーバー50がリブ24の長さと同じかそれより低いとき、管外熱伝達率[W/m2K]は変わらない。しかし、k>0.3のとき、つまりルーバー50がリブ24の長さよりも長いとき、管外熱伝達率は大きくなる。これはルーバー50の風上側にリブ24があるため、k≦0.3のときは渦の状態でルーバー50に空気が流入し、渦の速度は小さい。このため、ルーバー50は管外熱伝達率に寄与しない。一方、k>0.3のときはルーバー50はリブ24よりも高さがあるため、ルーバー50に流入する空気に乱れが発生し、乱流熱伝達率が向上する。
実施の形態4は、実施の形態2のルーバー50の段方向の長さについて規定したものである。以下、実施の形態4が実施の形態2と異なる部分を中心に説明する。
リブ24及びリブ25の段方向の長さL1と、複数のルーバー50のうち、最も長いルーバー50の段方向の長さL2とが、L2=k×L1の関係とする。ここでL1は、リブ24、25と扁平管31との間のフラット部60が撓まない、最大の長さである。そして、リブ24、25の高さをフィンピッチの0.3倍とし、ルーバー50の高さをフィンピッチの0.6倍とした場合の管外熱伝達率とkの関係は次の図18のようになる。
図18より、kが大きいほど管外熱伝達率[W/m2K]は大きくなり、k=1で最大となる。これはkが大きいほどルーバー50による乱流熱伝達が促進され、管外熱伝達率が大きくなるためである。
上記実施の形態1〜4のそれぞれの構成に更に、フィン21において切り起こし26の段方向両側に更にリブ70を設けた構成としてもよい。
Claims (6)
- 空気通過方向に空気が通過するように間隔を空けて積層された複数のフィンと、前記複数のフィンに直交するように挿入され、内部を冷媒が通過し、前記空気通過方向に対して垂直方向の段方向へ複数段設けられた複数の扁平管とを備えた熱交換部を備え、前記熱交換部が積層方向に曲げ部を有し、
前記扁平管は、その断面の長軸方向が前記空気通過方向となるように、前記フィンの風下側端部に設けられた管挿入部に挿入され、
前記フィンにおいて隣接する前記扁平管の間の部分である伝熱部は、風上側と風下側とのそれぞれに1箇所以上のフィンピッチ調整用の切り起こしを備え、
少なくとも風上側の前記切り起こしは、その切り起こし面が前記空気通過方向に沿うように前記フィンに配置され、
前記フィンの前記伝熱部の少なくとも風上側に1つ以上のリブを備え、
前記フィンは、前記扁平管の風上側端よりも風上側に突出して前記段方向に連続する排水部を形成する一方、前記フィンの風下側端は前記扁平管の風下側端の位置と同じとして風下側に突出しない構成とし、
前記フィンの前記排水部の突出長さをX、前記扁平管の前記長軸方向の長さをYとしたとき、0.05≦X/Y≦0.4としたことを特徴とする空気調和機の熱交換器。 - 前記フィンにおいて、前記空気通過方向に互いに隣接する前記リブの間に、段方向に延びるルーバーを備え、前記ルーバーは、前記フィンから切り起こされ、前記フィンに対して傾斜した脚部と、前記フィンと平行な切り起こし部とを有することを特徴とする請求項1記載の空気調和機の熱交換器。
- 前記ルーバーの前記積層方向の長さを、前記リブの前記積層方向の長さよりも長くしたことを特徴とする請求項2記載の空気調和機の熱交換器。
- 前記リブと前記ルーバーとのそれぞれの段方向の長さを略等しくしたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の空気調和機の熱交換器。
- 前記フィンにおいて風上側の前記切り起こしの段方向両側にリブを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の空気調和機の熱交換器。
- 前記熱交換部を、前記空気通過方向である列方向に複数列備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の空気調和機の熱交換器。
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