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JP2010216718A - フィン付き熱交換器 - Google Patents

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JP2010216718A
JP2010216718A JP2009063851A JP2009063851A JP2010216718A JP 2010216718 A JP2010216718 A JP 2010216718A JP 2009063851 A JP2009063851 A JP 2009063851A JP 2009063851 A JP2009063851 A JP 2009063851A JP 2010216718 A JP2010216718 A JP 2010216718A
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Kensho Yamamoto
憲昭 山本
Masaharu Ebihara
正春 海老原
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Panasonic Corp
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】熱交換器に付着した凝縮水の滴下を防ぎ、高い熱交換能力を有し、かつ通風抵抗が低く、空調機器や冷凍機器への収納性の高い、コンパクトなフィン付き熱交換器を提供する。
【解決手段】略くの字状に形成した前面側熱交換器20と背面側熱交換器40を配置し、前面側熱交換器20の風上前縁および風上後縁の曲線を半径60〜75mmの円弧で形成し、円弧の両端と円弧の中心点とを結ぶ角度を60〜85度とし、フィンに付着した凝縮水を円滑に流下し易い構成とすると共に、2種類以上の外径の伝熱管を前面側熱交換器下部のフィンには2列もしくは1列、前面側熱交換器上部および背面側熱交換器のフィンには2列もしくは3列で所定の外径の伝熱管を所定の間隔で配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機の室内ユニットに搭載されるフィン付き熱交換器に関するものである。
一般に空気調和機の室内ユニットは、図5に示すように、ケーシング101に、前面の吸込み口102aおよび上面の吸込み口102bなど一箇所以上の吸込み口と、下面の吹出し口103など一箇所以上の吹出し口とが設けられ、このケーシング101内に貫流送風機105とフィン付き熱交換器104とが収納されている。
この従来のフィン付き熱交換器104は、ケーシング101内の前面側に配置され、上下方向中央部近辺で折り曲げ加工された主たる前面側熱交換器104Aと、ケーシング101内の背面側に配置された背面側熱交換器104Bと、前面側熱交換器104Aの前面にそれぞれ補助的に取り付けられた補助熱交換器104C、104Dとから構成されている。そして、前面側熱交換器104Aおよび背面側熱交換器104Bにより貫流送風機105を風上側から取り囲むような形態に配置して、限られた空間にできるだけ大きいフィン付き熱交換器を収納している。なお、補助熱交換器104C、104Dは熱交換能力を向上させるために設けているものだが、主たる前面側熱交換器104Aや背面側熱交換器104Bとは別の工程で製造した後、主たる前面側熱交換器104Aや背面側熱交換器104Bに追加接続されて取り付けられるもので、図5では、主たる前面側熱交換器104Aに追加接続されている場合を示している。また、前面側熱交換器104Aの折り曲げ部近辺には、単に前面側熱交換器104Aを折り曲げてフィンがない空間があいてしまうと、殆ど熱交換しないで気流がフィン付き熱交換器を通過してしまうおそれがあるため、このようなことがないように、スペーサ106が配設されている。
これに対して、前面側熱交換器104Aの折り曲げ加工を不要にし、このスペーサ106をなくしながら、熱交換しないで気流がフィン付き熱交換器を通過してしまうようなことを防止する構造として、前面側熱交換器を円弧状に形成した構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1には、図6および図7に示すように、前面側熱交換器201Aのフィン202の形状を貫流送風機203の周面の一部を囲むように円弧状に形成した空気調和機の室内ユニットが開示されている。この前面側熱交換器201Aに略直角に挿通された伝熱管204は、複数列設けられており、これらの伝熱管204の風上側列と風下側列とで互いに二等辺三角形を描くように配置されている。したがって結果的に、円弧形状部分の内側に配置されている風下側の伝熱管204の段ピッチBは、円弧形状部分の外側に配置されている風上側列の伝熱管204の段ピッチAよりも小さくなって形成されている。
この構成によれば、スペーサ106が不要になるとともに、製造時のフィン202の材料においてスペーサ106に対応する箇所で廃材を生じないため、フィン202の材料の廃材を少なくでき、また各伝熱管204同士を連通させるヘアピンやリターンベンドの曲げピッチの種類が、A、B、Cの3種類だけで済む利点がある。また、スペーサ106を設けていないため、スペーサ106に対応する箇所分だけフィン202の面積が増加することとなり、熱交換能力が向上する。
特開平9−42699号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成のフィン付き熱交換器では、前面側熱交換器201Aが円弧状であり、フィン202の上部の傾斜が緩くなるため、フィン付き熱交換器を蒸発器として用いている場合に、フィン202の上部に凝縮する水が滞留したり、最悪の場合には、凝縮水がフィン202に沿って流れずに、貫流送風機203に水滴が落下して、吹出し口205から水滴が飛散するおそれがある。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、フィン付き熱交換器の形態を改善し、空気調和機の室内ユニットの限られた空間にできるだけ大きなフィン付き熱交換器を収納し、熱交換能力の大幅な向上と貫流送風機動力の大幅な低減をはかるとともに、蒸発器として使用したときフィン表面に凝縮する水をフィンに沿って円滑に流下させることができるフィン付き熱交換器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るフィンつき熱交換器は、ケーシングの吸込み口から貫流送風機までの風回路の途中または貫流送風機から吹出し口までの風回路の途中に配置される前面側熱交換器と背面側熱交換器とで構成し、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器をそれぞれ所定の間隔で平行に並べられてその間を気体が流動する多数のフィンと、このフィンに略直角に挿入されて内部を冷媒が流動する多数の伝熱管とで構成し、前記前面側熱交換器のフィンの風上側前縁および風下側後縁のそれぞれを同じ鈍角をなす2本の直線状の風上前縁と、2本の直線状の風下後縁と、前記風上前縁と前記風下後縁のそれぞれの2本を結ぶ1本の曲線状の風上前縁と、1本の曲線状の風下後縁とで略くの字状に形成するとともに、前記風上前縁および前記風上後縁の曲線を半径60〜75mmの円弧で形成し、前記円弧の両端と円弧の中心点とを結ぶ角度を60〜85度とし、前記前面側熱交換器のフィンの前記貫流送風機に近い側の領域における前記風上前縁と風下後縁との距離を20〜37mmとし、前記前面側熱交換器のフィンの前記貫流送風機に近い側の領域及び曲線状の前記風上前縁と曲線状の前記風下後縁とで挟まれた領域に挿入される前記伝熱管の外径を5〜8mmとし、気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置し、前記前面側熱交換器の前記フィンの前記貫流送風機から遠い側の領域における直線状の前記風上前縁と直線状の前記風下後縁との距離、及び背面側熱交換器のフィンの風上前縁と風下後縁との距離を25〜30mmとすると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入される伝熱管の外径を3〜7mmとし、気体の主流方向に沿う列方向に前記伝熱管を2列および3列に配置し、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器のフィンに挿入される伝熱管の外径寸法を2種類以上で構成したもので、通風抵抗をあまり上げることなく、高い熱交換能力を得る事ができ、したがって同一騒音時の風量を向上させて高い熱伝達率を発揮する事ができる。また、貫流送風機に近い側の領域および前面側熱交換器の曲線状の領域に外径5〜8mmの伝熱管を2列および1列配置し、前面側熱交換器の貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器に外径3〜7mmの伝熱管を3列配置することで、熱交換器全体としての通風抵抗の差異を少なくして風速分布を改善し、高い熱交換能力を発揮する事ができる。よって限られた空間に、より大きなフィンつき熱交換器を収納して、より大きな熱交換能力を発揮する事ができる。また、前面側熱交換器は後で折り曲げ加工する必要がなく、折り曲げたとき必要となるスペーサも必要ない。また、このフィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合、前面側熱交換器および背面側熱交換器のそれぞれにおけるフィンに凝縮する水滴は連続した両フィンを伝い滑らかに流下することができ、前面側熱交換器の上側は、直線状の風上全縁と風下後縁とで囲まれ、鉛直に近い一定の角度で傾斜しているので、蒸発時にフィンの表面に凝縮した水滴がフィン上で滞留することがない。
本発明によれば、空気調和器の室内ユニットの限られた空間に容易に収納することができ、しかも通風抵抗が小さく、熱交換能力に優れ、また蒸発器として使用したとき、フィン表面に凝縮する水をフィンに沿って円滑に流下させることができるフィン付き熱交換器を構成できる。
第1の発明は、ケーシングの吸込み口から貫流送風機までの風回路の途中または貫流送風機から吹出し口までの風回路の途中に配置される前面側熱交換器と背面側熱交換器とで構成し、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器をそれぞれ所定の間隔で平行に並べられてその間を気体が流動する多数のフィンと、このフィンに略直角に挿入されて内部を冷媒が流動する多数の伝熱管とで構成し、前記前面側熱交換器のフィンの風上側前縁および風下側後縁のそれぞれを同じ鈍角をなす2本の直線状の風上前縁と、2本の直線状の風下後縁と、前記風上前縁と前記風下後縁のそれぞれの2本を結ぶ1本の曲線状の風上前縁と、1本の曲線状の風下後縁とで略くの字状に形成するとともに、前記風上前縁および前記風上後縁の曲線を半径60〜75mmの円弧で形成し、前記円弧の両端と円弧の中心点とを結ぶ角度を60〜85度とし、前記前面側熱交換器のフィンの前記貫流送風機に近い側の領域における前記風上前縁と風下後縁との距離を20〜37mmとし、前記前面側熱交換器のフィンの前記貫流送風機に近い側の領域及び曲線状の前記風上前縁と曲線状の前記風下後縁とで挟まれた領域に挿入される前記伝熱管の外径を5〜8mmとし、気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置し、前記前面側熱交換器の前記フィンの前記貫流送風機から遠い側の領域における直線状の前記風上前縁と直線状の前記風下後縁との距離、及び背面側熱交換器のフィンの風上前縁と風下後縁との距離を25〜30mmとすると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入される伝熱管の外径を3〜7mmとし、気体の主流方向に沿う列方向に前記伝熱管を2列および3列に配置し、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器のフィンに挿入される伝熱管の外径寸法を2種類以上で構成している。
この構成により、通風抵抗をあまり上げることなく、高い熱交換能力を得る事ができ、したがって同一騒音時の風量を向上させて高い熱伝達率を発揮する事ができる。また、貫流送風機に近い側の領域および前面側熱交換器の曲線状の領域に外径5〜8mmの伝熱管を2列および1列配置し、前面側熱交換器の貫流送風機から遠い側の領域および背面側熱交換器に外径3〜7mmの伝熱管を3列配置することで、熱交換器全体としての通風抵抗の際を少なくして風速分布を改善し、高い熱交換能力を発揮する事ができる。よって限られた空間に、より大きなフィンつき熱交換器を収納して、より大きな熱交換能力を発揮する事ができる。また、前面側熱交換器は後で折り曲げ加工する必要がなく、折り曲げたとき必要となるスペーサも必要ない。また、このフィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合、前面側熱交換器および背面側熱交換器のそれぞれにおけるフィンに凝縮する水滴は連続した両フィンを伝い滑らかに流下することができ、前面側熱交換器の上側は、直線状の風上全縁と風下後縁とで囲まれ、鉛直に近い一定の角度で傾斜しているので、蒸発時にフィンの表面に凝縮した水滴がフィン上で滞留することがない。
第2の発明は、前面側熱交換器の貫流送風機から遠い側の領域のフィンおよび、背面側熱交換器の上端から中央の領域のフィンに、気体の主流方向に沿う列方向に伝熱管を3列に配置し、背面側熱交換器の下端側の領域のフィンに気体の主流方向に沿う列方向に前記伝熱管を2列に配置した構成としている。この構成により、一般に風速が小さくなる背面側熱交換器の下端側の領域の通風抵抗を低減し、風速分布を改善することができるので、同一騒音時の風量を向上させて優れた能力を発揮する事ができる。
第3の発明は、前面側熱交換器の貫流送風機に近い側の領域、及び曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域のフィンに1種類の外形寸法の伝熱管を挿入し、当該
フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の入口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の出口側として用いると共に、冷媒が3経路で流れるように構成し、前記伝熱管以下の外形寸法の2種類の外形寸法の伝熱管を前面側熱交換器の貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の出口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の入口側として用いると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器の風上前縁側の伝熱管1列は前記2種類の伝熱管の大きい方の外形寸法とし、冷媒が1経路で流れるように構成し、風下後縁側の伝熱管2列は前記2種類の伝熱管の小さい方の外形寸法とし、冷媒が4経路で流れるように構成し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は風下後縁側の伝熱管2列を経て前記風上前縁側の伝熱管1列を冷媒が流れる構成とし、該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合は風上前縁側の伝熱管1列を経て前記風下後縁側の伝熱管2列を冷媒が流れる構成としている。
この構成により、管内の熱伝達率向上と冷媒流通抵抗低減を両立させ得るとともに、前面側熱交換器の貫流送風機に近い側の領域、及び曲線状の領域に2列および1列配置した伝熱管の外径を、前面側熱交換器の貫流送風機より遠い側の領域、及び背面側熱交換器に3列に配置した伝熱管の外径以上とすることで、熱交換器の風速分布の略均一化を実現し、高い熱交換能力を発揮する事ができる。
特にフィン付き熱交換器を凝縮器として用いる場合、前面側熱交換器の貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器の風上前縁側の伝熱管1列を冷媒が1経路で流れるように構成することで、凝縮器の過冷却域を十分に確保することが可能となり、熱交換能力を大幅に増大させることが可能となる。
第4の発明は、前面側熱交換器の貫流送風機に近い側の領域、及び曲線状の風上前縁と曲線状の風下後縁とで挟まれた領域のフィンに1種類の外形寸法の伝熱管を挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の入口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の出口側として用いると共に、冷媒が4経路で流れるように構成し、前記伝熱管以下の外形寸法の2種類の伝熱管を前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の出口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の入口側として用いると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器の風上前縁側の伝熱管1列は前記2種類の伝熱管の大きい方の外形寸法とし、冷媒が1経路で流れるように構成し、風下後縁側の伝熱管2列は前記2種類の伝熱管の小さい方の外形寸法とし、冷媒が6経路で流れるように構成し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は前記風下後縁側の伝熱管2列を経て前記風上前縁側の伝熱管1列を冷媒が流れる構成とし、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合は前記風上前縁側の伝熱管1列を経て前記風下後縁側の伝熱管2列を冷媒が流れる構成としている。
この構成により、冷媒循環量が大きい場合でも、管内の熱伝達率向上と冷媒流通抵抗低減を両立させ得るとともに、前面側熱交換器の貫流送風機に近い側の領域、及び曲線状の領域に2列および1列配置した伝熱管の外径を、前面側熱交換器の貫流送風機より遠い側の領域、及び背面側熱交換器に3列に配置した伝熱管の外径以上とすることで、熱交換器の風速分布の略均一化を実現し、高い熱交換能力を発揮する事ができる。
特にフィン付き熱交換器を凝縮器として用いる場合、前面側熱交換器の貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器の風上前縁側の伝熱管1列を冷媒が1経路で流れるように構成することで、凝縮器での冷媒の過冷却を少ない伝熱管の本数で速やかに確保する
ことが可能となり、熱交換能力を大幅に増大させることが可能となる。
第5の発明は、前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域のフィン部に挿入される伝熱管および背面側熱交換器におけるフィンの風上前縁の直線部と風下後縁の直線部とで挟まれた部分の伝熱管3列の配置ピッチを、10.0〜16.0mmとし、前面側熱交換器における貫流送風機に近い側の領域のフィン部に挿入される伝熱管を気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置すると共に、前記気体の主流方向に直角方向となる段方向に前記伝熱管の配置ピッチを13.0〜20.0mmとしている。この構成により、フィン効率を向上させるとともに高い空気側熱伝達率を得る事ができ、更に熱交換器全体としての通風抵抗の差異を少なくして風速分布を改善することができるので、同一騒音時の風量を向上させて優れた能力を発揮する事ができる。
第6の発明は、フィン付き熱交換器の伝熱管とフィンの風上前縁または風下後縁との最短距離を、1.0mm以上とし、更には貫流送風機に最も近い前面側熱交換器の風下後縁と前記貫流送風機との距離を13mm以上としている。この構成により、フィン付き熱交換器を蒸発器として用いた場合、フィンの表面に付着し流下する凝縮水が伝熱管に当たって、フィンの風上前縁または風下後縁から飛び出してしまうという現象を抑制し、更には風下後縁から貫流送風機との距離を13mm以上にすることで、フィン表面に付着した凝縮水が貫流送風機に吸い込まれて吹き出し口から飛び出すのを防ぐと共に、貫流送風機に流入する風速が不均一な場合に発生する異音を防ぐことができる。
第7の発明は、列方向及び段方向に隣接する2つの伝熱管の間で、内部を流れる冷媒同士に温度差がある場合、前記2つの伝熱管の列間および段間のフィンに段方向および列方向に概略沿う方向に切り込みを設けると共に、前記フィンの前縁から完全に後加工で切断できるように外径3〜6mmの穴を設けている。この構成により、フィンを通した伝熱管同士の熱伝導による熱交換ロスを防ぐことができるので、熱交換能力を低下させることのないフィン付き熱交換器を構成できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について説明する。まず、本実施の形態に係るフィン付き熱交換器が搭載される空気調和機の室内ユニットについて図1および図2に基づき説明する。図1はこの室内ユニットの縦断面図、図2はフィン付き熱交換器のフィンの縦断面図である。
図1および図2において、この空気調和機の室内ユニット1のケーシング2には、前面と上面とに吸込み口3a、3bが設けられ、また下面に吹出し口4が設けられ、ケーシング2内には、貫流送風機5とフィン付き熱交換器10とが収納されている。
このフィン付き熱交換器10は、ケーシング2内の前面側に配置された前面側熱交換器20と、ケーシング2内の背面側に配置された背面側熱交換器40とから構成されており、前面側熱交換器20は、フィン21の風上側前縁および風下側後縁のそれぞれを同じ鈍角をなす2本の直線状の風上前縁22,23と、2本の直線状の風下後縁24,25と、風上前縁22,23と風下後縁24,25のそれぞれの2本を結ぶ1本の曲線状の風上前縁26と、1本の曲線状の風下後縁27とで略くの字状に形成されている。またこれら前面側熱交換器20および背面側熱交換器40は、貫流送風機5を風上側から取り囲むように配置されている。
本実施の形態では、図2に示すように、曲線状の風上前縁26と風下後縁27を円弧状とし、それらの半径Rを60〜75mmとし、その円弧の両端と円弧の中心とを結ぶ角度θを60〜85度となるように形成している。
また、図1および図2に示すように、気体(空気である)の主流方向(流れ方向)に対して直角方向となる、いわゆる段方向の伝熱管の間隔、すなわち段ピッチ、および気体の主流方向に沿う、いわゆる列方向の数、すなわち列数については、略くの字状の前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁22,23と直線状の風下後縁24,25とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から近い側の領域と、貫流送風機5から遠い側の領域および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42および直線状の風下後縁43で挟まれた領域とでは、異なるように形成されている。
すなわち、前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁22,23と直線状の風下後縁24,25とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁25とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域の風上前縁と風下後縁との距離X1,X2を25mm〜30mmとし、フィン21、41にそれぞれ挿入される伝熱管としては、3〜7mmの範囲の外径の2種類の伝熱管30、31を用い、前面側熱交換器20のフィン21のうち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁25とで挟まれた領域および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域のうち、上端から中央の領域の列方向には3列配置し、背面側熱交換器40の下端側の領域41aの列方向には2列配置し、また段方向のピッチAについては10〜16mmとして形成している。
また、前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁22,23と直線状の風下後縁24,25とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5に近い側の領域、すなわち直線状の風上前縁22と直線状の風下後縁24とで挟まれた領域の風上前縁と風下後縁との距離Yを20mm〜37mmとし、この貫流送風機5に近い側の領域および前面側熱交換器20における曲線状の風上前縁26と曲線状の風下側後縁27とで挟まれた領域のフィン21にそれぞれ挿入される伝熱管としては、5〜8mmの範囲の外径の1種類の伝熱管32を用い、列方向には略2列配置し、また段方向のピッチBについては13〜20mmとして形成している。
また、例えば、冷房定格能力が4.0kW程度以下で最適な運転効率となる小能力のエアコンの室内機の冷媒経路構成を考えた場合に、図3に本実施の形態に係るフィン付き熱交換器10を蒸発器として使用した際の冷媒の流れを示す。
すなわち、前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁22,23と直線状の風下後縁24,25とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁25とで挟まれた領域および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域に3列で挿入される3〜7mmの範囲の外径の伝熱管の風上前縁側1列を冷媒は冷媒経路50の1経路で流れ、その後、分流器51を経て伝熱管30の風下後縁側2列を伝熱管31の冷媒経路52a、52b、52c、52dの4経路で流れる。その後、冷暖房運転時は全開の状態で冷媒が流通し、除湿運転時はある程度閉の状態となり絞りの役割を果たす分流器53を通った後、冷媒は前面側熱交換器20の貫流送風機5に近い側の領域、すなわち直線状の風上前縁22と直線状の風下後縁24とで挟まれた領域、および前面側熱交換器20における曲線状の風上前縁26と曲線状の風下側後縁27とで挟まれた領域に2列で挿入される5〜8mmの範囲の外径の伝熱管32を冷媒経路54a、54b、54c
の3経路で流れ、フィン付き熱交換器10から流出される。
上記構成により、熱交換器全体として風速分布が略均一で伝熱管管内熱伝達率と圧力損失のバランスがとれた最適な熱交換器性能を実現できる。
また、例えば、冷房定格能力が4.0kW程度以上となる高能力で伝熱管内の冷媒流速が速く、圧力損失が大きい場合は、圧力損失低減のために冷媒経路数を増加させた図4に示すような冷媒経路が推奨される。
すなわち、前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁25とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域に3列で挿入される3〜7mmの範囲の外径の伝熱管の風上前縁側1列を冷媒は冷媒経路60の1経路で流れ、その後、分流器61を経て伝熱管30の風下後縁側2列を伝熱管31の冷媒経路62a、62b、62c、62d、62e、62fの6経路で流れる。その後、冷媒は前面側熱交換器20の貫流送風機5に近い側の領域、すなわち直線状の風上前縁22と直線状の風下後縁24とで挟まれた領域、および前面側熱交換器20における曲線状の風上前縁26と曲線状の風下側後縁27とで挟まれた領域に2列で挿入される5〜8mmの範囲の外径の伝熱管32を冷媒経路64a、64b、64c、64dの4経路で流れ、フィン付き熱交換器10から流出される。
このように除湿運転時に絞りの役割を果たす機構が必要ない場合は、複数の冷媒経路62a、62b、62c、62d、62e、62fで流れた冷媒を必要に応じて合流させ、より下流側の冷媒経路64a、64b、64c、64dへ分流器を介せず流す構成としてもよい。
また、本実施の形態では、前面側熱交換器20の貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁25とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域に挿入された3列の伝熱管30,31のうち、風上前縁23,42側の1列に挿入される伝熱管30の外径を風下後縁側の2列に挿入される伝熱管31の外径より大きく設定し、冷媒を冷媒経路50の1経路で流す構成としている。これにより、伝熱管管内熱伝達率と圧力損失のバランスがとれた最適な熱交換器性能を実現できる。
また、冷媒流速が非常に大きく、圧力損失が大きい場合は、前面側熱交換器20のフィン21の直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機5から遠い側の領域、すなわち直線状の風上前縁23と直線状の風下後縁25とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40のフィン41の直線状の風上前縁42と直線状の風下後縁43とで挟まれた領域に挿入された3列の伝熱管のうち、風上前縁側の1列に挿入される伝熱管30に冷媒を2経路以上で流す構成(図示せず)としてもよい。
上記冷媒経路構成は一例であり、他の組み合わせで実現しても同じ意味をなすものである。
また、本実施の形態では、図1、図2に示すように伝熱管30、32とフィンの風上前縁との距離C、および伝熱管31、32とフィンの風下後縁との距離Dを最短でも1.0mm以上とし、更には貫流送風機5に最も近い前面側熱交換器20の風下後縁24と貫流送風機5との距離Eを10mm以上としたため、フィン付き熱交換器10を蒸発器として用いた場合、フィン21、41の表面に付着し流下する凝縮水が伝熱管30、31、32
に当って、フィン21、41の風上前縁22、23、26,42または風下後縁24、25、27、43から飛び出してしまうという現象を抑制することができる。
また、フィン付き熱交換器10を段方向で再熱器と蒸発器に分けて使用して除湿運転を行う場合、前面側熱交換器20における貫流送風機5から遠い側の領域すなわち風上前縁23と風下後縁25とで挟まれた領域、および背面側熱交換器40を再熱器として用い、前面側熱交換器20における貫流送風機5に近い側の領域すなわち風上前縁22と風下後縁24とで挟まれた領域、および前面側熱交換器20におけるフィン21の曲線状の風上前縁26と曲線状の風下側後縁27とに挟まれた領域を蒸発器として用いることにより、再熱器と蒸発器の熱負荷を適切にバランスさせて良好な除湿運転を行うことができる。また、再熱器は蒸発器の鉛直方向上側に配置しているので、蒸発器の領域のフィン21に結露する凝縮水が、再熱器のフィンの表面に当って再蒸発して、部屋を加湿してしまうのを防止することができる。
また、伝熱管30、31、32の、列方向もしくは段方向に隣接する2つ以上の伝熱管の間において、内部を流れる流体に温度差がある場合、2つ以上の伝熱管の列間、もしくは段間のフィン21、41に段方向、もしくは列方向に概略沿う方向に切り込み11を設け、更にフィン21、41の風上前縁23,42方向より刃を挿入して後加工で完全に切断できるように外径3〜6mmの穴12a、12b、12cを設け、後加工で当該箇所を切断することにより、フィン21、41を通した熱伝導による熱交換ロスを防ぐことができるので、熱交換能力を低下させることがない。
このような構成をとることで、前面側熱交換器20におけるフィン21および背面側熱交換器40におけるフィン41の上端から下端までを連続した構成とできるので、フィン付き熱交換器10を蒸発器として使用する場合、フィン21、41に凝縮する水滴は連続したそれぞれのフィン21,41を伝い滑らかに流下する。更に前面側熱交換器20のフィン21の上側は、風上前縁23の直線と風下後縁25の直線とに囲まれた鉛直に近い一定の角度で傾斜しているので、蒸発時にフィン21の表面に凝縮する水滴が滞留することがない。すなわち、フィン21,41の風上前縁22、23、26,42または風下後縁24、24、27、43から飛び出してしまうという現象を抑制することができ、フィン表面に凝縮する水滴による通風抵抗の増加を抑制できる。
以上、本発明は上記の実施の形態に限らず、種々変更して実施し得るものである。
本発明に係るフィン付き熱交換器は、熱交換器におけるフィンの形状、寸法の改善、伝熱管の寸法、配置の改善に関するもので、特に空気調和機の室内ユニットに適用することができる他、伝熱管内を流れる冷媒と外部を流れる空気との間で熱交換を行う機器にも適用することができる。
本発明の実施の形態1に係るフィン付き熱交換器を搭載した空気調和機の室内ユニットの断面図 同フィン付き熱交換器のフィンの側面図 本発明の実施の形態1に係るフィン付き熱交換器を冷房能力4.0kW程度以下で最適な運転効率となる小能力のエアコンに適用した場合の冷媒経路構成の例を表す図 本発明の実施の形態1に係るフィン付き熱交換器を冷房能力4.0kW程度以上で最適な運転効率となる大能力のエアコンに適用した場合の冷媒経路構成の例を表す図 従来のフィン付き熱交換器が搭載された空気調和機の室内ユニットの断面図 (a)従来の他の例を示すフィン付き熱交換器のフィンの概略側面図(b)同フィン付き熱交換器を搭載した空気調和機の室内ユニットの概略断面図 同フィン付き熱交換器における伝熱管の配置ピッチの管径を示す図
1 室内ユニット、
2 ケーシング
3a,3b 吸込み口
4 吹出し口
5 貫流送風機
10 フィン付き熱交換器
11 切り込み
12a,12b,12c 切断用穴
20 前面側熱交換器
21 フィン
22,23,26 風上前縁
24,25,27 風下後縁
30,31,32 伝熱管
40 背面側熱交換器
41 フィン
42 風上前縁
43 風下前縁
50 冷媒経路
52a,52b,52c,52d 冷媒経路
54a,54b,54c 冷媒経路
60 冷媒経路
62a,62b,62c,62d,62e,62f 冷媒経路
64a,64b,64c,64d 冷媒経路
51,53,61 分流器
X1 風上前縁と風下後縁との距離
X2 風上前縁と風下後縁との距離
Y 風上前縁と風下後縁との距離

Claims (7)

  1. 前面側に吸込み口および下面側に吹出し口がそれぞれ設けられたケーシングとこのケーシングに収納される貫流送風機とから風回路を構成する空気調和機の室内ユニットに搭載されるフィン付き熱交換器であって、
    前記吸込み口から貫流送風機までの風回路の途中または貫流送風機から吹出し口までの風回路の途中に配置される前面側熱交換器と背面側熱交換器とから構成され、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器はそれぞれ所定の間隔で平行に並べられてその間を気体が流動する多数のフィンと、このフィンに略直角に挿入されて内部を冷媒が流動する多数の伝熱管とから構成され、前記前面側熱交換器のフィンの風上側前縁および風下側後縁のそれぞれを同じ鈍角をなす2本の直線状の風上前縁と、2本の直線状の風下後縁と、前記風上前縁と前記風下後縁のそれぞれの2本を結ぶ1本の曲線状の風上前縁と、1本の曲線状の風下後縁とで略くの字状に形成するとともに、
    前記風上前縁および前記風上後縁の曲線を半径60〜75mmの円弧で形成し、前記円弧の両端と円弧の中心点とを結ぶ角度を60〜85度とし、前記前面側熱交換器のフィンの前記貫流送風機に近い側の領域における前記風上前縁と風下後縁との距離を20〜37mmとし、前記前面側熱交換器のフィンの前記貫流送風機に近い側の領域及び曲線状の前記風上前縁と曲線状の前記風下後縁とで挟まれた領域に挿入される前記伝熱管の外径を5〜8mmとし、気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置し、前記前面側熱交換器の前記フィンの前記貫流送風機から遠い側の領域における直線状の前記風上前縁と直線状の前記風下後縁との距離、及び背面側熱交換器のフィンの風上前縁と風下後縁との距離を25〜30mmとすると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入される伝熱管の外径を3〜7mmとし、気体の主流方向に沿う列方向に前記伝熱管を2列および3列に配置し、前記前面側熱交換器および前記背面側熱交換器のフィンに挿入される伝熱管の外径寸法を2種類以上で構成したことを特徴とするフィン付き熱交換器。
  2. 前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域のフィンおよび、前記背面側熱交換器の上端から中央の領域のフィンに、気体の主流方向に沿う列方向に伝熱管を3列に配置し、前記背面側熱交換器の下端側の領域のフィンに気体の主流方向に沿う列方向に前記伝熱管を2列に配置したことを特徴とする請求項1に記載のフィン付き熱交換器。
  3. 前記前面側熱交換器の前記貫流送風機に近い側の領域、及び曲線状の前記風上前縁と曲線状の前記風下後縁とで挟まれた領域のフィンに1種類の外形寸法の伝熱管を挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の入口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の出口側として用いると共に、冷媒が3経路で流れるように構成し、
    前記伝熱管以下の外形寸法の2種類の伝熱管を前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の出口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の入口側として用いると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器の風上前縁側の伝熱管1列は前記2種類の伝熱管の大きい方の外形寸法とし、冷媒が1経路で流れるように構成し、風下後縁側の伝熱管2列は前記2種類の伝熱管の小さい方の外形寸法とし、冷媒が4経路で流れるように構成し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は前記風下後縁側の伝熱管2列を経て前記風上前縁側の伝熱管1列を冷媒が流れる構成とし、該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合は前記風上前縁側の伝熱管1列を経て前記風下後縁側の伝熱管2列を冷媒が流れる構成としたことを特徴とする請求項1から2のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  4. 前記前面側熱交換器の前記貫流送風機に近い側の領域、及び曲線状の前記風上前縁と曲線
    状の前記風下後縁とで挟まれた領域のフィンに1種類の外形寸法の伝熱管を挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の入口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の出口側として用いると共に、冷媒が4経路で流れるように構成し、前記伝熱管以下の外形寸法の2種類の伝熱管を前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器のフィンに挿入し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は、冷媒の出口側として用い、蒸発器として使用する場合は冷媒の入口側として用いると共に、前記前面側熱交換器の前記貫流送風機から遠い側の領域、及び背面側熱交換器の風上前縁側の伝熱管1列は前記2種類の伝熱管の大きい方の外形寸法とし、冷媒が1経路で流れるように構成し、風下後縁側の伝熱管2列は前記2種類の伝熱管の小さい方の外形寸法とし、冷媒が6経路で流れるように構成し、当該フィン付き熱交換器を凝縮器として使用する場合は前記風下後縁側の伝熱管2列を経て前記風上前縁側の伝熱管1列を冷媒が流れる構成とし、当該フィン付き熱交換器を蒸発器として使用する場合は前記風上前縁側の伝熱管1列を経て前記風下後縁側の伝熱管2列を冷媒が流れる構成としたことを特徴とする請求項1から2のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  5. 前記前面側熱交換器におけるフィンの直線状の風上前縁と直線状の風下後縁とで挟まれた二つの領域のうち、貫流送風機から遠い側の領域のフィン部に挿入される伝熱管および背面側熱交換器におけるフィンの風上前縁の直線部と風下後縁の直線部とで挟まれた部分の伝熱管3列の配置ピッチを、10.0〜16.0mmとし、前記前面側熱交換器における貫流送風機に近い側の領域のフィン部に挿入される伝熱管を気体の主流方向に沿う方向となる列方向に2列および1列配置すると共に、前記気体の主流方向に直角方向となる段方向に前記伝熱管の配置ピッチを13.0〜20.0mmとしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  6. 伝熱管とフィンの風上前縁または風下後縁との最短距離を、1.0mm以上とし、更には貫流送風機に最も近い前面側熱交換器の風下後縁と前記貫流送風機との距離を13mm以上としたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
  7. 列方向及び段方向に隣接する2つの伝熱管の間で、内部を流れる冷媒同士に温度差がある場合、前記2つの伝熱管の列間および段間のフィンに段方向および列方向に概略沿う方向に切り込みを設けると共に、前記フィンの前縁から完全に後加工で切断できるように外径3〜6mmの穴を設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のフィン付き熱交換器。
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