JPWO2007063590A1 - 中綿式筆記具 - Google Patents
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Abstract
Description
前記従来の中綿式筆記具では、中綿(繊維束5)が筆記部(15b)を一体に備えた構成であるため、中綿と筆記部とが別体である中綿式筆記具(特許文献2参照)に比較して、中綿(繊維束5)に含浸されているインクを、筆記部(15b)の前端側へスムーズに供給することができる。
すなわち、一般的な中綿式筆記具では、例えば、特許文献2に記載された中綿式筆記具(10)のように、中綿と筆記部とが別体に構成されている場合が多く、このような構成では、中綿と筆記部との接触箇所で、インクに対する流通抵抗を生じるため、中綿内のインクが筆記具部にスムーズに供給されずに、筆記掠れ等の不良を生じる可能性が高かったが、特許文献1に記載された発明では、中綿と筆記物とが一体であるため、前記のような流通抵抗を生じることがなく、その結果、筆記掠れを生じ難く、十分なインク吐出量を確保することができた。
また、同発明によれば、筆圧や落下衝撃に起因して、筆記部及び該筆記具に連続する中綿が、前方又は後方へずれてしまう場合があった。
第一の発明によれば、軸筒内周面の環状突起が、中綿の外周面側を局部的に押圧するため、中綿の外周面側における繊維間の距離が狭まり、インク流通面積も狭められることになる。
特に、軸筒の先端側内周面と中綿外周面との間にインクを流出させるような隙間が形成されるのを、環状突起によって阻むことができる。
よって、インクの過剰な流出を防ぐことができる。
また、環状突起が中綿外周面に食い込むため、筆圧や落下衝撃に起因して、中綿からなる筆記部が前方または後方へ移動してしまうのを防せぐことができる。
そして、挿入後の中綿には、ニつ折りにされる前の状態に戻ろうとする復元カが作用するため、その復元力によって、該中綿の外周面に環状突起が深く食い込む。
よって、中綿挿入の際の作業性が良好である上、中綿からなる筆記部が前方またほ後方へ移動してしまうのを、いっそう確実に防せぐことができる。
また、製造時において軸筒に対し中綿を軸方向に挿入する場合には、その挿入の際に、中綿が空気流通溝内に食い込んでしまうのを防ぐことができる。
この中綿式筆記具は、略筒状の軸筒40と、該軸筒40に内在された中綿60と、該軸筒40の後端に装着された尾栓50と、軸筒40の前端に着脱可能に装着されたキャップ70とを備え、中綿60の前端側を軸筒40前端から突出させて筆記部61としている。
これら一対の縦リブ41a,41aは、その一方の縦リブ41aを、他方の縦リブ41aに対し、近接して配置することで、これら一対の縦リブ41a,41a間の空気流通溝41dに、中綿60の外周面側が食い込んでしまうのを防いでいる。
一対の縦リブ41a,41a間の空気流通溝41dは、その前端側が後述する空気流通空間sに連通しており、通気孔42cによって外部から取り入れられる空気を、軸筒40内の後方へ流通させる。
そして、上記一対の縦リブ41a,41aは、軸筒本体部41内周面の周方向へわたって所定間隔置きに複数組配設される。
そして、軸筒本体部41内周面における前記雌螺子部41bよりも前方側の部分は、尾栓50の環状突部51を水密に圧接させるために、凹凸の無い圧接面41cとしている。
このキャップ嵌合部42の内部には、環状の空気流通空間sを隔てて、中綿固定筒部42bが形成されている。
通気孔42cは、軸筒40の周方向にわたって所定間隔置きに複数設けられている。
したがって、中綿60は、外部から取り込まれた空気を吸入しながらインクMをスムーズに吐出することになる。
また、当該中綿式筆記具Aに落下衝撃等が加わって、空気流通空間sにインクMが侵入した際には、そのインクMを空気流通空間sの前端面に当てるようにして、該インクMが通気孔42cから外部へ流出してしまうのを阻む。
この先口部43の内周面には、環状突起43aが形成され、該内周面における環状突起43a以外の部分は、中綿固定筒部42bの内周面と略同径に形成されている。
その圧入の際、中綿60の前端側部分(折り曲げ部分と逆側の部分)は外部に残され、この前端側部分が、後述する筆記部61を形成することになる。
なお、この中綿60の外周に、合成樹脂等からなる被覆材は設けられていない。
更に、中綿60を内在する先口部43の先端側が、図3(c)に示すラインc2の箇所で切断されて、適宜長さに調整される。
そして、その切断後に、中綿60の前端側に対し、ウレタン樹脂等からなる硬化剤xが含浸される。
この際、硬化剤xは、中綿60前端側の外周面側において、環状突起43aの前後にわたるように含浸される。
よって、筆記部61を紙面等の筆記対象物に押し付けて筆記を行った際、筆記部61の前端側が適度に変形するため、筆記線の太さを適宜幅に維持し易い上、良好な筆記感触を得ることができる。
しかも、筆記部61の外周面側が、硬化剤xにより比較的硬く硬化されているため、筆圧によって筆記部61の全体形状が崩れてしまうのを防ぐことができる。
したがって、環状突起43aと、硬化剤xを含浸させ硬化させた中綿60とが前記復元力によって強力に嵌り合うことになり、この嵌り合いによって、中綿60及び筆記部61が軸方向へ移動してしまうのを防ぐことができる。
インクMの組成は特に限定されないが、本実施の形態の中綿式筆記具によれば、インクMとして比較的表面張力の小さい油性インクを用いたとしても、インク流量を、上記環状突起43aによって適宜量に抑制することができる。
この尾栓50は、軸筒40に対し着脱不能に設けられていてもよいが、インク補充を可能にする観点より、図示例のように軸筒40に対し着脱可能に設けられた態様とするのが好ましい。
この乾燥防止部材71は、キャップ70の内周面前端側の環状突起72によって、後方へ抜けることがないように係止されている。
また、このキャップ70の後端側内周面には、キャップ嵌合部42の環状突部42aに対し、乗り越えるようにして嵌合させるための環状突起73が形成されている。
通常の下向きの筆記状態では、中綿60内のインクMが自重および毛細管力により、中綿60後端側から中綿60前端の筆記部61へ導かれる。
この際、中綿60の前端側における繊維間の距離が、環状突起43aによる局部的な押圧により狭まっているため、インク流通面積も狭まり、インク流量が適宜量に抑制される。
また、先口部43の内周面と筆記部61の外周面との間に、インクを流出させるような隙間が形成されてしまうのを、環状突起43aによって阻むことができる。
よって、筆記部61の前端から過剰なインクが流出したり、筆記部61の外周面と先口部43内周面との隙間からインクが流出したり等するのを防ぐことができ、特に、油性インクのような表面張力の小さいインクを用いた場合でも、その作用効果を効果的に発揮することができる。
軸筒40’は、その軸筒本体部41の内周面における上記中綿60の外周面と接触する範囲に、軸筒外部と連通するように、螺旋状の空気流通溝41d’を設けている。
一対のリブ41a’,41a’は、軸筒本体部41内周面に対し、軸筒本体部41の軸心を中心とした略螺旋状に形成され、その一方のリブ41a’を、他方の縦リブ41a’に対し、近接して配置し、これら一対のリブ41a’,41a’の間を、空気流通溝41d’としている。
空気流通溝41d’は、その前端側が後述する空気流通空間sに連通しており、通気孔42cによって外部から取り入れられる空気を、軸筒40の後方へ流通させる。
なお、一対のリブ41a’,41a’は、図示例によれば一組だけ設けているが、複数組設けるようにしてもよい。
41d,41d’:空気流通溝
43a:環状突起
60:中綿
61:筆記部
x:硬化剤
また、同発明によれば、筆圧や落下衝撃に起因して、筆記部及び該筆記具に連続する中綿が、前方又は後方へずれてしまう場合があった。
特許文献1:特開昭60−42099号公報。
特許文献2:特開2003−63190号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0004]
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、中綿と一体的な筆記部から過剰なインクが流出してしまうのを防ぐことができる上、筆記部が前後方向へずれてしまうのを防ぐことができる筆記具を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0005]
上記課題を解決するために第一の発明は、軸筒内に挿入された中綿の前端側を、軸筒の前端から突出させて筆記部として用いるようにした中綿式筆記具において、軸筒における前記前端側の内周面に、前記中綿の外周面を押圧する環状突起を設け、同軸筒における前記環状突起よりも後側には、環状の空気流通空間を隔てて、中綿固定筒部が形成され、前記空気流通空間は、後端部を軸筒内に開放するとともに、軸筒前方へ延設されて前端部を閉鎖し、その前端側の途中箇所で、軸筒遠心方向へ延びる通気孔に連通していることを特徴とする。
[0006]
また、第二の発明では、上記中綿の少なくとも外周面側を、上記環状突起の前後にわたって硬化させるように、上記中綿に硬化剤を含浸させたことを特徴とする。
[0007]
また、第三の発明では、上記中綿は、二つ折りにされた状態で、上記軸筒に内在されていることを特徴とする。
[0008]
また、第四の発明では、上記軸筒の内周面における上記中綿の外周面と接触する範囲に、螺旋状の一対のリブを形成することで、これら一対のリブ間に螺旋状の空気流通溝を設け、この空気流通溝の前端側を上記空気流通空間に連通していることを特徴とする。
また、第五の発明では、上記軸筒における上記中綿固定筒部よりも後側の内周面に、前記中綿の外周面に当接するように軸方向へ延びる一対の縦リブを形成することで、これら一対の縦リブ間に空気流通溝を設け、この空気流通溝の前端側を上記空気流通空間に連通していることを特徴とする。
発明の効果
[0009]
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
第一の発明によれば、軸筒内周面の環状突起が、中綿の外周面側を局部的に押圧するため、中綿の外周面側における繊維間の距離が狭まり、インク流通面積も狭められることになる。
特に、軸筒の先端側内周面と中綿外周面との間にインクを流出させるような隙間が
形成されるのを、環状突起によって阻むことができる。
よって、インクの過剰な流出を防ぐことができる。
また、環状突起が中綿外周面に食い込むため、筆圧や落下衝撃に起因して、中綿からなる筆記部が前方または後方へ移動してしまうのを防せぐことができる。
更に、当該中綿式筆記具に落下衝撃等が加わって、上記空気流通空間にインクが侵入した際には、そのインクを上記空気流通空間の前端面に当てるようにして、該インクが通気孔から外部へ流出してしまうのを阻むことができる。
[0010]
更に、第二の発明によれば、上記環状突起が中綿外周面側の硬化剤によって硬化した部分に嵌り合うため、中綿からなる筆記部が前方またほ後方へ移動してしまうのを、より確実に防せぐことができる。
[0011]
更に、第三の発明によれば、中綿を軸筒内に挿入する作業の際、二つ折りにされた中綿の折り曲げ部分の内側に、長尺状の治具を当て、該治具を軸筒内へ挿し入れるようにすれば、中綿を折り曲げ部分から軸筒内へ挿入することができる。
そして、挿入後の中綿には、二つ折りにされる前の状態に戻ろうとする復元力が作用するため、その復元力によって、該中綿の外周面に環状突起が深く食い込む。
よって、中綿挿入の際の作業性が良好である上、中綿からなる筆記部が前方またほ後方へ移動してしまうのを、いっそう確実に防せぐことができる。
[0012]
更に、第四の発明によれば、筆記によるインクの消費に伴う中綿への空気の導入を、外部と連通する空気流通溝によってスムーズに行うことができる上、該空気流通溝が螺旋状に形成されているため、落下衝撃等により中綿が軸方向へ揺さぶられたとしても、該中綿の中綿が空気流通溝内に食い込み、空気流通溝内の空間が中綿によって塞がれてしまうのを防ぐことができる。
また、製造時において軸筒に対し中綿を軸方向に挿入する場合には、その挿入の際に、中綿が空気流通溝内に食い込んでしまうのを防ぐことができる。
また、第五の発明によれば、通常筆記時には、筆記部からのインクの吐出に伴って、通気孔から空気を取り入れ、その空気を空気流通空間を介して後方へ導き、そして、その空気を一対の縦リブ間の空気流通溝に導き、更に、その空気を、中綿の外周面に導くことができる。
発明を実施するための最良の形態
[0013]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この中綿式筆記具は、略筒状の軸筒40と、該軸筒40に内在された中綿60と、該軸筒40の後端に装着された尾栓50と、軸筒40の前端に着脱可能に装着されたキャップ70とを備え、中綿60の前端側を軸筒40前端から突出させて筆記部61としている。
[0014]
軸筒40は、合成樹脂材料により一体に形成され、略筒状の軸筒本体部41と、該本
前記従来の中綿式筆記具では、中綿(繊維束5)が筆記部(15b)を一体に備えた構成であるため、中綿と筆記部とが別体である中綿式筆記具(特許文献2参照)に比較して、中綿(繊維束5)に含浸されているインクを、筆記部(15b)の前端側へスムーズに供給することができる。
すなわち、一般的な中綿式筆記具では、例えば、特許文献2に記載された中綿式筆記具(10)のように、中綿と筆記部とが別体に構成されている場合が多く、このような構成では、中綿と筆記部との接触箇所で、インクに対する流通抵抗を生じるため、中綿内のインクが筆記具部にスムーズに供給されずに、筆記掠れ等の不良を生じる可能性が高かったが、特許文献1に記載された発明では、中綿と筆記物とが一体であるため、前記のような流通抵抗を生じることがなく、その結果、筆記掠れを生じ難く、十分なインク吐出量を確保することができた。
また、同発明によれば、筆圧や落下衝撃に起因して、筆記部及び該筆記具に連続する中綿が、前方又は後方へずれてしまう場合があった。
上記一手段によれば、軸筒内周面の環状突起が、中綿の外周面側を局部的に押圧するため、中綿の外周面側における繊維間の距離が狭まり、インク流通面積も狭められることになる。
特に、軸筒の先端側内周面と中綿外周面との間にインクを流出させるような隙間が形成されるのを、環状突起によって阻むことができる。
よって、インクの過剰な流出を防ぐことができる。
また、環状突起が中綿外周面に食い込むため、筆圧や落下衝撃に起因して、中綿からなる筆記部が前方または後方へ移動してしまうのを防ぐことができる。
そして、挿入後の中綿には、二つ折りにされる前の状態に戻ろうとする復元カが作用するため、その復元力によって、該中綿の外周面に環状突起が深く食い込む。
よって、中綿挿入の際の作業性が良好である上、中綿からなる筆記部が前方またほ後方へ移動してしまうのを、いっそう確実に防ぐことができる。
また、製造時において軸筒に対し中綿を軸方向に挿入する場合には、その挿入の際に、中綿が空気流通溝内に食い込んでしまうのを防ぐことができる。
この中綿式筆記具は、略筒状の軸筒40と、該軸筒40に内在された中綿60と、該軸筒40の後端に装着された尾栓50と、軸筒40の前端に着脱可能に装着されたキャップ70とを備え、中綿60の前端側を軸筒40前端から突出させて筆記部61としている。
これら一対の縦リブ41a,41aは、その一方の縦リブ41aを、他方の縦リブ41aに対し、近接して配置することで、これら一対の縦リブ41a,41a間の空気流通溝41dに、中綿60の外周面側が食い込んでしまうのを防いでいる。
一対の縦リブ41a,41a間の空気流通溝41dは、その前端側が後述する空気流通空間sに連通しており、通気孔42cによって外部から取り入れられる空気を、軸筒40内の後方へ流通させる。
そして、上記一対の縦リブ41a,41aは、軸筒本体部41内周面の周方向へわたって所定間隔置きに複数組配設される。
そして、軸筒本体部41内周面における前記雌螺子部41bよりも前方側の部分は、尾栓50の環状突部51を水密に圧接させるために、凹凸の無い圧接面41cとしている。
このキャップ嵌合部42の内部には、環状の空気流通空間sを隔てて、中綿固定筒部42bが形成されている。
通気孔42cは、軸筒40の周方向にわたって所定間隔置きに複数設けられている。
したがって、中綿60は、外部から取り込まれた空気を吸入しながらインクMをスムーズに吐出することになる。
また、当該中綿式筆記具Aに落下衝撃等が加わって、空気流通空間sにインクMが侵入した際には、そのインクMを空気流通空間sの前端面に当てるようにして、該インクMが通気孔42cから外部へ流出してしまうのを阻む。
この先口部43の内周面には、環状突起43aが形成され、該内周面における環状突起43a以外の部分は、中綿固定筒部42bの内周面と略同径に形成されている。
その圧入の際、中綿60の前端側部分(折り曲げ部分と逆側の部分)は外部に残され、この前端側部分が、後述する筆記部61を形成することになる。
なお、この中綿60の外周に、合成樹脂等からなる被覆材は設けられていない。
更に、中綿60を内在する先口部43の先端側が、図3(c)に示すラインc2の箇所で切断されて、適宜長さに調整される。
そして、その切断後に、中綿60の前端側に対し、ウレタン樹脂等からなる硬化剤xが含浸される。
この際、硬化剤xは、中綿60前端側の外周面側において、環状突起43aの前後にわたるように含浸される。
よって、筆記部61を紙面等の筆記対象物に押し付けて筆記を行った際、筆記部61の前端側が適度に変形するため、筆記線の太さを適宜幅に維持し易い上、良好な筆記感触を得ることができる。
しかも、筆記部61の外周面側が、硬化剤xにより比較的硬く硬化されているため、筆圧によって筆記部61の全体形状が崩れてしまうのを防ぐことができる。
したがって、環状突起43aと、硬化剤xを含浸させ硬化させた中綿60とが前記復元力によって強力に嵌り合うことになり、この嵌り合いによって、中綿60及び筆記部61が軸方向へ移動してしまうのを防ぐことができる。
インクMの組成は特に限定されないが、本実施の形態の中綿式筆記具によれば、インクMとして比較的表面張力の小さい油性インクを用いたとしても、インク流量を、上記環状突起43aによって適宜量に抑制することができる。
この尾栓50は、軸筒40に対し着脱不能に設けられていてもよいが、インク補充を可能にする観点より、図示例のように軸筒40に対し着脱可能に設けられた態様とするのが好ましい。
この乾燥防止部材71は、キャップ70の内周面前端側の環状突起72によって、後方へ抜けることがないように係止されている。
また、このキャップ70の後端側内周面には、キャップ嵌合部42の環状突部42aに対し、乗り越えるようにして嵌合させるための環状突起73が形成されている。
通常の下向きの筆記状態では、中綿60内のインクMが自重および毛細管力により、中綿60後端側から中綿60前端の筆記部61へ導かれる。
この際、中綿60の前端側における繊維間の距離が、環状突起43aによる局部的な押圧により狭まっているため、インク流通面積も狭まり、インク流量が適宜量に抑制される。
また、先口部43の内周面と筆記部61の外周面との間に、インクを流出させるような隙間が形成されてしまうのを、環状突起43aによって阻むことができる。
よって、筆記部61の前端から過剰なインクが流出したり、筆記部61の外周面と先口部43内周面との隙間からインクが流出したり等するのを防ぐことができ、特に、油性インクのような表面張力の小さいインクを用いた場合でも、その作用効果を効果的に発揮することができる。
軸筒40’は、その軸筒本体部41の内周面における上記中綿60の外周面と接触する範囲に、軸筒外部と連通するように、螺旋状の空気流通溝41d’を設けている。
一対のリブ41a’,41a’は、軸筒本体部41内周面に対し、軸筒本体部41の軸心を中心とした略螺旋状に形成され、その一方のリブ41a’を、他方の縦リブ41a’に対し、近接して配置し、これら一対のリブ41a’,41a’の間を、空気流通溝41d’としている。
空気流通溝41d’は、その前端側が後述する空気流通空間sに連通しており、通気孔42cによって外部から取り入れられる空気を、軸筒40の後方へ流通させる。
なお、一対のリブ41a’,41a’は、図示例によれば一組だけ設けているが、複数組設けるようにしてもよい。
41d,41d’:空気流通溝
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x:硬化剤
Claims (6)
- 軸筒内に挿入された中綿の前端側を、軸筒の前端から突出させて筆記部として用いるようにした中綿式筆記具において、
軸筒における前記前端側の内周面に、中綿の外周面を押圧する環状突起を設けたことを特徴とする中綿式筆記具。 - 上記中綿の少なくとも外周面側を、上記環状突起の前後にわたって硬化させるように、上記中綿に硬化剤を含浸させたことを特徴とする請求項1記載の中綿式筆記具。
- 上記中綿は、二つ折りにされた状態で、上記軸筒に内在されていることを特徴とする請求項1又は2記載の中綿式筆記具。
- 上記軸筒の内周面における上記中綿の外周面と接触する範囲に、軸筒外部と連通する螺旋状の空気流通溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の中綿式筆記具。
- 上記軸筒の内周面における上記中綿の外周面と接触する範囲に、軸筒外部と連通する螺旋状の空気流通溝を設けたことを特徴とする請求項2記載の中綿式筆記具。
- 上記軸筒の内周面における上記中綿の外周面と接触する範囲に、軸筒外部と連通する螺旋状の空気流通溝を設けたことを特徴とする請求項3記載の中綿式筆記具。
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