JPS5835814Y2 - 自動車のトランク開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のトランク開閉装置の改良に関する。

従来のこの種の装置としては、車体に固着しているヒン
ジにフックレバーを係合させてトランクの蓋を閉し、閉
されているトランクはエンジンキーを用いてヒンジとフ
ックレバーの係合を解いて開くようになされていた。

このようになされていたので、トランクを開放する為に
はエンジンを一旦止めねばならない不便があった。

また、別の従来の装置としては、運転席からコントロー
ルケーブルによる遠隔操作によって、前記フックレバー
とヒンジの係合を解いてトランクを開放する如くなした
装置があった。

この場合にあっては、エンジンを一旦止めることはない
が、運転者が降車した場合にドアーのロックを忘れると
、容易にトランクが開かれる欠点があった。

かつ何れの場合にあっても、自動車を他人に貨す場合、
トランクが他人によって開けられるので収納物を取り出
さねばならない場合があり、不便であった。

か＼る不便を解消するために実公昭５２−１９８０７号
の如き考案がなされた。

しかしながらこの考案にあってはトランクを車外から開
放する場合は別として、他人に車を貨した場合運転席か
らレバーの操作によるトランクの開放が出来ないように
するための操作（以下キャンセル操作という）はキーを
用いて行なわなければならないことと、トランクが閉ざ
されている状態でないとキーによるキャンセル操作が不
可能であるという不便は避けられなかった。

本考案の主たる目的は、上述の如き従来の欠点を解消し
たトランク開閉装置を提供するにある。

更に本考案の他の目的は、トランクのロックが極めて容
易にできるトランク開閉装置を提供するにある。

本考案の一実施例（以下この実施例を第１実施例という
）を第１図乃至第３図によって説明すると、第１図にお
いて１は運転席から操作しうるコントロールケーブル（
以下ケーブルという）であって、その端部はトランクの
通常蓋側に装着されているフレームＡに軸３によって枢
着された作動レバー２に連結されている。

前記フレームＡに植設された別個の軸６によってフック
レバー５が枢着され、該フックレバーには通常車体１４
側に固着されているヒンジ１５が嵌入係合しうる係合部
７と、後述のカム１０との当接面８、お・よび作動レバ
ー２に設けられた爪４と係合しうる凹部９が設げられて
いる。

前記カム１０はフレームＡに枢着された軸１２に固着さ
れ、該軸にはこの実施例ではキー穴１１が設けられ、か
つカム１０は一端がフレームＡに他端がカムに掛止され
たばね１６によって、第１図に示された中立位置から常
にＧ方向に外力が付勢され、常態ではカムに設けたノツ
チ１７に弾圧ボール１８が陥入していてカムは中立位置
を保っている。

１９はカム１０の制御手段で、該制御手段はフレームＡ
の外側（一般にはトランクの蓋の外側）に位置させた釦
１９ａとフレームの内側に突出しうる如くかつカム１０
の作動レバー２側の側面に摺接しうるテーパ一部１９ｂ
とから構成されている０ 作動レバー２とフックレバー５の図において上端部は、
ばね１３が掛止されて、雨上端部を常に互に引く如くな
されている。

前記第１実施例の作用と効果を説明すると、第２図に示
されている如く、運転席（図示せず）からケーブル１を
Ｌ方向に引くことにより、作動レバー２はＢ方向に回転
し、爪４は凹部９との係合が解け、フックレバー５はば
ね１３によって引かれてＤ方向に回転し、係合部７とヒ
ンジ１５との係合は解かれてトランクの蓋（図示せず）
は自由に開くことができる。

更に、第２図にむいて、ケーブル１をＬ方向に操作せず
、キーをキー穴１１に挿入してカム１０を二点破線で示
した位置までＦ方向回転させても作動レバー２はＢ方向
に回転するので、ケーブル１をＬ方向に引いた場合と同
様にトランクの蓋は開かれる。

この場合にあってはＦ方向に回動させたカム１０はＦ方
向の回動をやめるとばね１６で自動的にはｇ中立位置に
もどり、キーを図示しないトランクの蓋から抜く時は弾
圧ボール１８がノツチ１７に陥入してカムを中立位置に
保持する。

また、第３図に示されている如く、カム１０をキーによ
ってＧ方向に回動させるか、またはキーを用いないで中
立位置にあるカム（第１図参照）１０を制御手段１９の
テーパ一部１９ｂで僅かにＧ方向に回動させると、カム
ははね１６の反発力で自動的に当接面８と当接し、ヒン
ジ１５と係合部７との係合が解けなくなり、トランクの
ロックは極めて容易に完了する。

更に本願考案に釦いては従来のこの種の開閉装置と異な
り、第２図に示したトランクを開放した状態の場合に釦
いてもキャンセル操作を行うことが可能である。

即ちキー又は制御手段１９によるキャンセル操作によっ
て第５図に示した如くカム１０はＧ方向に回動させられ
、ばね１６の付勢力によりフックレバー５の上端に当接
した状態となり、このま＼どトランクを閉ざすとフック
レバー５はＥ方向に回動するのでフックレバーの上端に
当接していたカム１０は当接が解は更にＧ方向に回動し
て第２図に示した如くカムの先端が当接面８に当接して
キャンセル操作力軸動的に完了するのでトランクのロッ
クは極めて容易に完了する。

本願考案にあってはキーを使用してキャンセル操作がで
きることは勿論であるが、キーを用いないで制御手段１
９の操作によりキャンセル操作を可能とした優れた効果
がある。

更に第４図に示されている第１実施例とことなる実施例
（以下第２実施例という）について説明すると（第１実
施例と同じ部分については同符号を付し、詳細な説明は
省略する）、カム１０は第１実施例と同様にばね１６で
常に図示されている中立位置からＧ方向に回動するごと
く付勢されてち・す、該カムばはソ中立位置で制御手段
２０の突起２０ｂでその回動は止められている。

この制御手段２０をそのノブ２０ａの操作によってカム
１０と突起２０ｂとの掛止を解くと、カムはばね１６の
反発力によってＧ方向に回動して当接面８に当接しく図
示省略）、ヒンジ１５は係合部７から脱出できなくなり
、トランクのロックは極めて容易に完了する。

この第２実施例にあっては第１実施例に設けられている
ノツチ１７と弾圧ボール１８を必要としないから、構造
は一層簡単となる。

この第２実施例にあっても、その他の作用、効果は第１
実施例の場合と同様であるので説明は省略する。

なお、トランクの蓋を閉す場合は、第１．第２実施例と
も蓋を車体側に押しつげると、ヒンジ１５がフックレバ
ー５の係合部７の上面７′を図において上方に押し、フ
ックレバーをＥ方向に回転させるので、作動レバー２の
爪４はばね１３の反発力で凹部９に係合し、トランクの
ロックは完了する○ また、前記ケーフル１のかわりにロンド等（図示せず）
を用いても、更に軸１２にキー穴を設けないで、゛ロッ
ク専用キーで間接的に軸１２を回動しうる如くなしても
よいことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例にかかるものであって、第１図は
本考案の通常のロック状態を示す一部切欠正面図、第２
図、第３図は第１図の作動状態を示す一部切欠正面図、
第４図は第１図乃至第３図と異る実施例の通常のロック
状態を示す一部切欠正面図、第５図はトランク開放時（
第２図）においてキャンセル操作を行なった状態を示す
正面図である。 Ａ・・・フレーム、２・・・作動レバー ３・・・軸、
４・・・爪、５・・・フックレバー ６・・・軸、７・
・・係合部、８・・・当接面、９・・・凹部、１０・・
・カム、１２・・・軸、１３・・・ばね、１５・・セン
ジ、１６・・・ばね、１７・・・ノツチ、１８・・・弾
圧ボール、１９，２０・・・制御手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のトランクの蓋（又は車体）側に固着したフレー
   ムＡに植設された別個の軸３，６によってそれぞれ枢着
   されかつそれぞれの端部が互に弓かれる如くばね１３が
   係止された作動レバー２、フックレバー５と、前記フレ
   ームに枢着したキー穴１１を有する軸１２に固着された
   カム１０と、車体（又は蓋）側に固着され前記フックレ
   バーに設けた係合凹部７と係合しうるヒンジ１５とから
   なり、前記作動レバーは該レバーを回動させるコントロ
   ールケーブルと前記フックレバ一方向に設けられた爪４
   を有し、前記フックレバーは前記爪４と係合しうる凹部
   ９と前記カムの一方向の回動によって該カムと当接する
   当接面８を有し、更に前記カムの他方の回動による前記
   爪４と凹部９の係合が解かれる手段を有するトランク開
   閉装置に釦いて、前記カムを当接面方向に回動付勢する
   ためにカムと前記フレームの適当位置にそれぞれその端
   部が係止されたばね１６と、前記カムの当接面方向への
   回動を制御する制御手段１９，２０と、前記カムのカム
   部のはｇ反対側に設けられたノツチ１７と、該カムの中
   立位置を保つため前記ノツチに陥入する弾圧ボール１８
   がフレームの適当位置に取り付けられる如く構成された
   ことを特徴とするトランク開閉装置。