JPS6020767Y2 - 自動車用オ−プナ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のオープナ装置、特にオープナバンド
ルのキャンセル機構を備えたトランクリッド、パンクド
ア、ツユエルフィラーリッド等（以下トランクリッド等
と称す）のオープナ装置に関するもめである。

一般に、キーの操作だけでなく、車室内のオープナバン
ドルの操作でもトランクリッド等のロック機構を解錠で
きるようにしたオープナ装置には、実開昭５２−３１１
２１公報等にみられるように盗難防止のため、キーの操
作によってはロック機構が外れるが車室内のオープナバ
ンドルの操作ではロック機構を外せないようにしたオー
プナバンドルのキャンセル機構が設けられているものが
ある。

このキャンセル機構は、トランクリッド等のロック機構
にキャンセルレバーを有するキャンセル機構を付設し、
このレバーを操作することによりオープナバンドルの操
作ではロック機構が解錠しないようにしている。

しかしながら、このようなキャンセル機構をわざわざロ
ック機構に付設するため、ロック機構が複雑かつ大型に
なり、コスト的にも不利であり、またキャンセル機構を
操作するときにはトランクリッド等をいったん開けてキ
ャンセルレバーヲ操作する必要があって該操作が極めて
面倒であった。

更に、オープナ装置が装備されていない自動車にオープ
ナ装置を取りつける場合、キャンセル機構の付設された
ロック機構と取り換える必要があり、部品交換に要する
費用が高くなるという問題があった。

本考案はかかる点に着目してなされたものであり、その
目的とするところはシリンダ錠機構内にキャンセル機構
を組み込むことによりロック機構部分の簡素化、小型化
及びコスト低減を図ることにあり、更にはトランクリッ
ド等をわざわざ開けなくてもオープナバンドルのキャン
セルを可能とシ、シカモ、キャンセル時にオープナバン
ドルを操作してもシリンダ錠機構に無理な負荷のかから
ない耐久性に優れたオープナ装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例について図面と共に説明すると、 第１図ないし第６図において、シリンダ錠１は図外のキ
ーにより回動するシリングＣを内蔵するケース１ａと前
記シリンダと一体に回動するロータ１ｂと、このロータ
１ｂに軸支され図示しないトランクリッド等のロック機
構とその道端部３ｅにおいて係合することによりロック
機構を解錠する主レバー３と、前記ケース１ａ上に巻装
されて前記主レバー３を常時第２図、第３図時計方向に
附勢する第１スプリング２と、前記主レバー３上に軸３
ａにより枢着され、突子８ａと作動片８ｂとを有する揺
動部材８と、ロータ１ｂに嵌合により作動的に連結され
、前記揺動部材８の突子８ａと係脱するカム部材４と、
同じくロータ１ｂに軸支され、車室内のオープナバンド
ル（図示せず）にケーブル９を介して連結されて揺動部
材８とその作動片８ｂにおいて係脱するオープナレバー
６と、ロータ１ｂ上に巻装され前記オープナレバー６を
常時第４図時計方向に附勢する第２スプリング５とを備
えている。

これら各部材のシリンダ錠への組付けについて述べると
、シリンダ錠１のケース１ａに第１スプリング２を嵌装
し、つぎにシリンダ錠のロータ１ｂに主レバー３とカム
部材４と、更に第２スプリング５とオープナレバー６を
嵌装した後、シリンダ錠１のロータ１ｂの先端に形成し
た環状凹溝１ｅにクリップ７を嵌着させである。

次に各部材間の関連構成について詳述すると、主レバー
３にはロータ１ｂの挿通孔と共に扇形の切欠部３ｂが穿
設され、ロータ１ｂに突設されたカム１ｄがキー操作に
よって前記切欠部３ｂ内を回動腰切欠端部３ｃ、３ｄの
いずれか一方に当接した後主レバー３を回動するように
なっている。

すなわち、主レバー３が第２図の位置からロータ１ｂに
より反時計方向に回動すると道端部３ｅがロック機構の
解錠レバー（図示せず）と係合してトランクリッド等を
開けるようになっている。

他方主レバー３は第２図の位置からロータ１ｂのカム１
ｄにより切欠端部３ｄが押圧されて第３図の位置に回動
することができるようになっているが、これはキャンセ
ル機構と関係するので後述する。

シリンダ錠１のケース１ａの軸方向端部に突条部１Ｃを
突設し、この突条部ＩＣにオープナレバー６の凸部６ｂ
が当って第２スプリング５の附勢力に抗してその回動が
規制されるようになっている。

また、シリンダ錠１の突条部１Ｃにカム部材４に形成し
た肩部４ａ、４ｂがロータ１ｂに回動すなわちカム１ｄ
の第２図反時計方向或いは時計方向の回動によりそれぞ
れ係合するようにして回動を規制している。

更にカム部材４に凹部４Ｃを穿設し、この凹部４ｃに主
レバー３に揺動自在に軸３ａで枢着された揺動部材８の
突子８ａが位置しており、キーでロータ１ｂを回動させ
ることにより、カム部材４のカム部材端部４ｄ、４ｅの
何れか一方が揺動部材の突子８ａに当接するようにしで
ある。

すなわち、ロータ１ｂの反時計方向の回動によってカム
部材端部４ｅが、時計方向の回動によってカム部材端部
４ｄがそれぞれ当接するもので、第３図はカム部材端部
４ｄが突子８ａに当接した位置を示している。

主レバー３に枢着された揺動部材の作動片８ｂはオープ
ナレバー６に形成した折曲部６ａと接離自在となるよう
にしである。

すなわち、第３図、第６図に示されるようにカム部材４
を時計方向に回動させることによって、その端部４ｄが
突子８ａと係合して、揺動部材８が軸３ａを支点に第３
図反時計方向に回動され、オープナレバー６の折曲部６
ａが揺動部材８の作動片８ｂから離れ、オープナレバー
６が第３図反時計方向に回動しても、揺動部材８と係合
せず空振りするようになっており、一方、第２図に示す
ように、揺動部材８の作動片８ｂがオープナレバー６の
折曲部６ａと対峙するようにカム部材４を回動させたと
きは、オープナバンドルを操作したときに、オープナレ
バー６の折曲部６ａが揺動部材８を反時計方向に押圧し
、主レバー３を解錠方向に回動するようになっている。

よって、揺動部材８は第２図は示す保合位置と、第３図
に示す非係合位置とにカム部材４の回動（キーによるロ
ータ１ｂの回動）によって回動し、保合位置においては
オープナレバー６と係合して主レバーをロック機構の解
錠安置に回動し、非係合位置においてはオープナレバー
６が空振りしていわゆるオープナ−装置のキャンセルが
行われるようになっている。

本考案は以上の如く、オープナバンドルを操作しても主
レバー３が動作しないようにオープナ装置をキャンセル
したり、あるいは、動作するようにしたりするために、
シリンダ錠機構における主レバーに軸支された揺動部材
８とオープナレバー６とが係合離脱するカム部材４を同
じくシリンダ錠機構に介在させるようにしたので、従来
のようにロック機構にキャンセルレバーを組み込むこと
がなく、シリンダ錠機構だけでオープナ装置のキャンセ
ルができ、構造が簡単なオープナ装置を得るものである
。

したがってシリンダ錠をキーで操作することによってオ
ープナ装置をキャンセルすることができ、オープナレバ
ー６が揺動部材８を押圧することができない状態、すな
わち、オープナバンドルを操作しても主レバーを回動す
ることができずに空振りするようにしたので、強力な力
でオープナバンドルを操作したとしても、オープナレバ
ーのみが空動するだけで、主レバーに負荷を与えること
がないのでシリンダ錠を破損させることもなく、実用的
効果を奏するものである。

更に、オープナ装置のキャンセルを従来のようにわざわ
ざトランクリッド等を開けて行なう必要がなく、車外か
らのキー操作によって行なうことができるので、キャン
セル操作が極めて簡単である。

また、オープナ装置を装備する場合、単にシリンダ錠を
取り換えればよくわざわざロック機構を取り換える必要
がなく、部品交換に要する費用が安価である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の側面図で、第２図、第３図はそれ
ぞれ係合位置及び非係合位置（キャンセル位置）を示す
要部断面図、第４図はオープナレバーの正面図、第５図
は第２図の位置における装置斜視図で、第６図は第３図
の位置における装置斜視図を表わすものである。 １・・・・・シリンダ錠、１ａ・・・・・・シリンダ錠
のケース、１ｂ・・・パ・・シリンダ錠のロータ、３・
・・・・・主レバー、４・・・・・・カム部材、６・・
・・・・オープナレバー ８・・・・・・揺動部材、９
・・・・・・ケーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダ錠のロータに軸支されて該ロータの回動により
   ロック機構を解錠する主レバーと、該主レバーに軸支さ
   れた揺動部材と、該ロータに嵌挿されて該揺動部材を回
   動させるカム部材と、該ロータに軸支されて車室内のオ
   ープナバンドルの操作により駆動されるオープナレバー
   から戊り、該揺動部材は該オープナレバーに対する係合
   位置と非保合位置に回動し、該オープナレバーは該揺動
   部材を介して該主レバーを解錠位置へ駆動することを特
   徴とする自動車用オープナ装置。