JPH11258038A - 赤外線センサ - Google Patents
赤外線センサInfo
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- Radiation Pyrometers (AREA)
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
Abstract
を提供する。 【解決手段】 ヒートシンク22の上面にサーモパイル
29を形成し、サーモパイル29の各温接点28を円環
状をした赤外線吸収体30によって覆う。ヒートシンク
22の上にフレネルレンズ33を有するレンズ基板32
を積層し、フレネルレンズ33ト赤外線吸収体30を位
置合わせする。サーモパイル29と赤外線吸収体30
は、ヒートシンク22とレンズ基板32の間に封止す
る。
Description
数個の熱電対により赤外線量や温度、温度変化等を計測
する赤外線センサに関する。
出する赤外線センサが防犯装置、耳式体温計等の様々な
分野で使用されている。
て用いられている、従来の一般的なサーモパイル型赤外
線センサ1の構造を示す平面図及び一部破断した斜視図
である。このサーモパイル型赤外線センサ1にあって
は、枠状をしたヒートシンク2内の空洞部3上面に熱絶
縁薄膜4を張ってあり、ヒートシンク2上面から熱絶縁
薄膜4上面にかけて2種の金属又は半導体(第1熱電材
料5、第2熱電材料6)を多数配線し、ヒートシンク2
上面で両金属を接合させて熱電対の冷接点7を形成し、
熱絶縁薄膜4上面で両金属を接合させて熱電対の温接点
8を形成し、熱電対を直列に接続されたサーモパイル9
の両端にそれぞれ電極10を設けている。熱絶縁薄膜4
の上に形成された温接点8は矩形状に形成された赤外線
吸収体11により覆われている。また、サーモパイル9
及び赤外線吸収体11の上方には、赤外線フィルタ12
が配設されている。
赤外線が赤外線吸収体11に吸収されて熱に変換される
と、ヒートシンク2上に形成された冷接点7と温接点8
に温度差が生じることでサーモパイル9の電極10間に
起電力が生じる。すなわち、第1及び第2熱電材料5,
6の接合部(熱電対)の温度がTの時、当該接合部に生
じる熱起電力がφ(T)で表されるとし、熱絶縁薄膜4
上にはm個の温接点8が設けられ、ヒートシンク22上
にもm個の冷接点7が設けられているとすると、温接点
8の温度がTw、冷接点7の温度がTcであるときには、
サーモパイル9の両端の電極10間には、次の(1)式で
表される起電力Vが発生する。 V=m[φ(Tw)−φ(Tc)] 従って、ヒートシンク2の温度Tcが既知であるとする
と、電極10間に発生する起電力Vを測定することで測
定対象物の温度Twを非接触で計測することができる。
は、サーモパイルに入射する赤外線の波長領域は、使用
されている赤外線フィルタの透過率特性によって決まる
が、赤外線フィルタとしては、安価であるためシリコン
・フィルタが用いられることが多い。しかし、シリコン
・フィルタでは、可視光線および近赤外線が比較的よく
透過するためセンサの誤動作が起きやすいという欠点が
あった。このため、ノイズとなる波長域の光をカットす
るため、フィルタの片面または両面に反射防止膜(多層
膜)等を形成することにより、5μm以下の波長の光を
カットオフした赤外線フィルタも用いられている(特開
平4−315927号公報、特開平7−120307号
公報)。しかし、このような赤外線センサは、非常に高
価であった。
れたものであり、その目的とするところは、高感度で安
価な赤外線センサを提供することにある。
外線の強弱により温度が変化する赤外線吸収体と、前記
赤外線吸収体の温度を電気信号に変換する素子とを有す
る赤外線センサにおいて、前記赤外線吸収体に対向する
回折レンズを備え、回折レンズと赤外線吸収体との距離
が、赤外線の所定波長に対する回折レンズの焦点距離よ
りも長く、もしくは短くなるようにしたことを特徴とし
ている。
ネルレンズ等の回折レンズによって赤外線吸収体に赤外
線を集光させるようにしているから、感度を向上させる
ことができる。しかも、回折レンズと赤外線吸収体との
距離が、赤外線の所定波長に対する回折レンズの焦点距
離よりも長く、もしくは短くなるようにしているから、
赤外線吸収体の面積を広くでき、赤外線吸収体による赤
外線の検出効率を高くすることができる。また、回折レ
ンズを用いることにより、コストも安価にできる。
載の赤外線センサにおいて、前記赤外線吸収体が環状に
形成されていることを特徴としている。
が環状となっているので、所定の波長域外の光を赤外線
吸収体の外周側と内周側へ逃すことができ、所定波長域
の赤外線だけを選択的に検出することができる。
載の赤外線センサにおいて、前記赤外線吸収体と前記変
換素子を設けた第1の基板と、前記回折レンズを設けた
第2の基板を重ねて一体化したことを特徴としている。
積層一体化されているので、赤外線センサを小型化する
ことができる。また、回折レンズと赤外線吸収体とのア
ライメント等も容易に行なえる。
の一実施形態によるサーモパイル型赤外線センサ21の
一部破断した斜視図、図4はその断面図である。このサ
ーモパイル型赤外線センサ21にあっては、シリコン基
板によって形成されたヒートシンク22の中央部上面に
空洞部23が開口されており、空洞部23の上面には熱
絶縁薄膜24が形成されている。この熱絶縁薄膜24
は、Si02やSiNなどによって形成されており、熱
容量を小さくするため数ミクロンの厚みにしている。ヒ
ートシンク22と熱絶縁薄膜24の境界部分において
は、ヒートシンク22の上面と熱絶縁薄膜24の上面に
かけて第1熱電材料25と第2熱電材料26が交互に配
線されており、ヒートシンク22上面で第1及び第2熱
電材料25,26を接合させて熱電対の冷接点27を設
け、熱絶縁薄膜24上面で第1及び第2熱電材料25,
26を接合させて熱電対の温接点28を設け、これによ
って熱電対が直列に接続された温度計測用のサーモパイ
ル29を形成している(図5)。熱絶縁薄膜24上の温
接点28が設けられた領域は、図5に示すように、A
u、Bi等の金属黒からなる赤外線吸収体30によって
円環状に覆われている。また、温度計測用のサーモパイ
ル29の両端には、それぞれ電極31が設けられてい
る。なお、図5において、斜線を施した領域のサーモパ
イル29は第1の熱電材料25を表し、斜線を施してい
ない領域のサーモパイル29は第2の熱電材料26を表
し、網掛けした領域は赤外線吸収体30を設ける領域を
示している。
ン基板によって形成されたレンズ基板32がシリコンフ
ュージョンボンディング等によって接合されている。レ
ンズ基板32の上面には、図6に示すような輪帯状をし
たフレネルレンズ33が形成されている。また、レンズ
基板32の下面には凹部34が設けられており、凹部3
4の周囲をヒートシンク22に接合させてある。従っ
て、サーモパイル29や赤外線吸収体30は、ヒートシ
ンク22とレンズ基板32との間に気密的に封入されて
おり、サーモパイル29等の特性変化が少なくなってい
る。また、内部に窒素ガスや不活性ガスを封入すること
もできる。さらに、電極31の位置に対向させて、レン
ズ基板32には電極31を外部に露出させるためのホー
ル35が穿孔されている。
が入射すると、赤外線はフレネルレンズ33によって集
光され、温接点28上に形成された赤外線吸収体30に
吸収されて熱に変換される。そして、ヒートシンク22
上に形成された冷接点27と温接点28に温度差が生じ
ることでサーモパイル29の電極31間に起電力が出力
される。
にして、フレネルレンズ33の焦点を赤外線吸収体30
の1点にスポット状に集光させると検出効率は高くなる
が、赤外線吸収体30の面積が小さくなり、サーモパイ
ル29の熱電対本数を多くとることができないため出力
が落ちる。また、光学系のアライメントにも高い精度が
要求される。
うに、フレネルレンズ33の焦点が、検出対象とする波
長λの赤外線において赤外線受光面の位置の手前または
奥になるようにわざとずらし、赤外線受光面において当
該波長λの赤外線が輪帯状に少し広がるように設計す
る。赤外線受光面で輪帯状に少し広がっている赤外線領
域に一致させて赤外線吸収体30の位置及びサイズを決
めることにより、赤外線吸収体30の面積を広げること
ができ、サーモパイル29の熱電対本数(温接点数)を
減らすことなく赤外線吸収体30による赤外線の検出効
率を高くすることができる。なお、図7に示す33A
は、比較のためにフレネルレンズ33の大きさを示した
もの(フレネルレンズ33の影)である。
ズ33は波長により焦点距離が異なるため、フレネルレ
ンズ33と円環状の赤外線吸収体30とを組合わせ、赤
外線吸収体30の輪帯の幅および直径の大きさを調節す
ることにより、特定の波長域の赤外線のみを険出するこ
とができる。すなわち、特定の波長外の光は、赤外線吸
収体30の外周側もしくは内周側へ外れるようにして、
赤外線吸収体30に照射されないようにする。具体的に
いうと、検出対象とする赤外線の波長領域のうち最大波
長の光が赤外線吸収体30の外周縁(又は、内周円)に
照射され、最小波長の光が赤外線吸収体30の内周縁
(又は、外周円)に照射されるようにする。
ようとすると、フィルタの両面に反射防止用の多層膜を
施すなどの加工が必要となるため高価なデバイスとなる
が、この方法を用いれば安価で容易に実現することがで
きる。例えばSiフィルタは、1〜15μmの赤外線を
通すが、このうち5μm以下の波長をカットし、波長1
0μm付近の赤外線を主に検出したい場合には、図9に
示すように、波長1〜5μmの赤外線の光路を赤外線吸
収体30からはずし、波長10μm(5〜15μm)の
赤外線の光路の部分に赤外線吸収体30を配置してやれ
ばよい。
ル29及び赤外線吸収体30を形成したヒートシンク2
2とフレネルレンズ33を形成したレンズ基板32とを
積層して内部にサーモパイル29や赤外線吸収体30を
封止する構造としているので、光学系のアライメントが
容易に行える。また、金属ステムや缶ケース等が不要に
なるので、コストダウンを図ることができる。
1の製造方法を図10により説明する。まず、ヒートシ
ンク22となるシリコン基板36の両面に窒化膜等から
なる熱絶縁薄膜24a,24bを被覆する[図10
(a)]。ついで、シリコン基板36の赤外線検出面側
にビスマスとアンチモン等の異種熱電材料からなる熱電
対を複数個直列に接続し、複数の温接点28及び冷接点
27を有するサーモパイル29を形成する。このときビ
スマスとアンチモンの電導ラインは、それぞれ蒸着法お
よびフォトリソグラフィ工程、リフトオフ法によりパタ
ーニングされる[図10(b)]。この後、スパッタな
どによりシリコン基板36の両面に酸化膜等からなる絶
縁膜37を被覆する[図10(c)]。シリコン基板3
6の赤外線検出面側に形成された絶縁膜37を、フォト
リソグラフィ工程により赤外線吸収体30のパターンに
合わせて一部除去した後、蒸着やスパッタなどにより金
やビスマス等の金属黒を堆積させ、リフトオフ法により
温接点28を覆う赤外線吸収体30を輪帯状にパターニ
ングし、絶縁膜37を剥離する[図10(d)]。つい
で、熱絶縁薄膜24に孔又はスリットをあけてKOH溶
液等によりシリコン基板36を赤外線検出面側から異方
性エッチングすることにより空洞部23と宙空状の熱絶
縁薄膜24を形成する[図10(e)]。
38を異方性エッチングすることにより、電極31を取
り出すためのホール35をあけ[図(f)]、シリコン
基板38の赤外線検出面側と反対側の面を異方性エッチ
ングすることにより凹部34を形成する[図10
(g)]。こうして製作されたヒートシンク22とレン
ズ基板32を重ね合わせ、電極31とホール35等を位
置合わせして接合する[図10(h)]。この後、レン
ズ基板32の赤外線検知面側にAuやAlの金属膜を蒸
着またはスパッタし、フォトリソグラフィ工程によりフ
レネルレンズ33のパターンを形成する[図10
(i)]。このとき、両面アライナを用いることによ
り、フレネルレンズ33と赤外線吸収体30の各中心が
一致するように形成する。また、同時にレンズ基板32
とヒートシンク22の間の内部空間を真空に封止する。
を等方性エッチングすることによって形成することがで
きるが、あるいは、レンズ基板32上に金属や有機系の
薄膜を形成し、これをエッチングすることによってフレ
ネルレンズ33を形成してもよい。
実施形態によるサーモパイル型赤外線センサ41を示す
断面図である。この実施形態では、1枚のシリコン基板
にサーモパイル29と赤外線吸収体30とフレネルレン
ズ33を形成している。すなわち、シリコン基板によっ
て形成されたヒートシンク(兼レンズ基板)22の下面
には、空洞部23が形成されており、空洞部23の下面
に熱絶縁薄膜24が設けられている。熱絶縁薄膜24の
下面にはサーモパイル29が設けられており、サーモパ
イル29の下面(あるいは上面)には、円環状をした熱
絶縁薄膜24が形成されている。そして、このヒートシ
ンク22の上面にエッチング等によって直接フレネルレ
ンズ33が形成されている。
コン基板の表裏にフレネルレンズ33とサーモパイル2
9及び赤外線吸収体30とを設けているので、光学系の
アライメントが容易になり、またコストも安価になる。
実施形態によるサーモパイル型赤外線センサ42を示す
断面図である。この実施形態にあっては、サーモパイル
29と円環状をした赤外線吸収体30を形成されたヒー
トシンク22をステム43上に形成し、ステム43上に
取り付けられた缶ケース44の窓部45にフレネルレン
ズ33を有するレンズ基板32を取り付けたものであ
る。
線センサのパッケージ形態を利用することができる。
状のものが望ましいが、円板状にしても差し支えない。
また、回折レンズとしては、フレネルレンズに限らず、
輪帯状のパターンを有するゾーンプレートを用いてもよ
い。
温度を電気信号に変換する素子としてサーモパイルを用
いた場合について説明したが、この変換素子としては、
サーミスタ・ボロメータや焦電型赤外線センサを用いて
もよい。
す平面図である。
る。
線センサの構造を示す一部破断した斜視図である。
図である。
働きを説明する図である。
赤外線吸収体の設計例を説明する図である。
工程図である。
赤外線センサを示す断面図である。
イル型赤外線センサを示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 赤外線の強弱により温度が変化する赤外
線吸収体と、前記赤外線吸収体の温度を電気信号に変換
する素子とを有する赤外線センサにおいて、 前記赤外線吸収体に対向する回折レンズを備え、回折レ
ンズと赤外線吸収体との距離が、赤外線の所定波長に対
する回折レンズの焦点距離よりも長く、もしくは短くな
るようにしたことを特徴とする赤外線センサ。 - 【請求項2】 前記赤外線吸収体は、環状に形成されて
いることを特徴とする、請求項1に記載の赤外線セン
サ。 - 【請求項3】 前記赤外線吸収体と前記変換素子を設け
た第1の基板と、前記回折レンズを設けた第2の基板を
重ねて一体化したことを特徴とする、請求項1に記載の
赤外線センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08302098A JP3580126B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 赤外線センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08302098A JP3580126B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 赤外線センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11258038A true JPH11258038A (ja) | 1999-09-24 |
JP3580126B2 JP3580126B2 (ja) | 2004-10-20 |
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ID=13790568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08302098A Expired - Lifetime JP3580126B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 赤外線センサ |
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JP (1) | JP3580126B2 (ja) |
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