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JPH11161959A - 可視情報記録層付き光カードおよび可視情報記録方法 - Google Patents

可視情報記録層付き光カードおよび可視情報記録方法

Info

Publication number
JPH11161959A
JPH11161959A JP33663397A JP33663397A JPH11161959A JP H11161959 A JPH11161959 A JP H11161959A JP 33663397 A JP33663397 A JP 33663397A JP 33663397 A JP33663397 A JP 33663397A JP H11161959 A JPH11161959 A JP H11161959A
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JP
Japan
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recording layer
optical
information recording
Prior art date
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Pending
Application number
JP33663397A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tanabe
浩 田邊
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP33663397A priority Critical patent/JPH11161959A/ja
Publication of JPH11161959A publication Critical patent/JPH11161959A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視情報がカード表面の摩擦に対して強く、
表示が汚れることもない可視情報記録層付き光カードを
提供する。 【解決手段】 少なくとも透明基板3、光記録層1、透
明保護層5、可視情報記録層7をこの順番で有する光カ
ードにおいて、該第一の可視情報は光記録の光ビーム1
1が照射される側から光記録層1を通して読み出し可能
であり、かつ可視情報記録層7が追記可能な記録媒体で
形成されている可視情報記録層付き光カード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体、特に可
視情報記録層付き光カード、および該光カードへの可視
情報記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、磁気カードをはじめとする携帯性
に優れたカード状情報記録媒体は、広く一般に普及して
おり、近年では、さらに大容量のメモリとして、ICカ
ード、光カード等が数多く提案されている。また、特開
昭61−103287号公報のように、磁気・光・IC
の機能を組み合わせたハイブリッドカードが数多く提案
されている。
【0003】ところで、磁気・光・ICの機能を組み合
わせたハイブリッドカードは、規定のカードサイズ(8
5.6mm×54mm)内に、各構成要素を配置しなく
てはならない。サイズの確定している磁気ストライプお
よびICに対し、光記録は容量を多くするために、より
多く記録領域を確保する必要がある。そのため、ハイブ
リッドカードの各要素の配置については、様々な構成が
提案されている。
【0004】一方、カードの表面にはカードの属性を表
すロゴ印刷やデザイン印刷がなされ、更にはカード所有
者の名前や識別番号、顔写真等の個人情報を印刷した
り、エンボス文字やバーコード等も設けられる。
【0005】これらの情報を限られたスペースに有効的
に配置するため、特開平2−30595号公報では光記
録領域に相当する位置の保護基板上に予めカード印刷を
施し、光記録層を通して、光記録層に入射する光ビーム
が照射される側から可視情報が読みとり可能な構成を本
出願人は提案してきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】クレジットカードや各
種IDカード等の個人で所有するカードでは、所有者に
関する属性情報、例えば、所有者の名前、口座番号や顔
写真等の情報が不可欠である。これらのカード所有者に
関する情報は、通常、カード発行時にカード表面に付加
的に印刷が行われるのが普通である。また、プリペイド
カードのように取引の情報や残高などはカードが使用者
に渡った後に、追記又は書き換えが行われるのが普通で
ある。
【0007】しかしながら、これらの追記・書き換え情
報の表示はカード表面に行われるため、表面の摩擦等に
よつて情報が見えなくなるといった問題があった。ま
た、光カードは光で情報の記録・再生が行われる光記録
層を有し、透明基板を介して光で記録再生が行こなわれ
るため、透明基板の表面に、追記・書き換え可能な印刷
情報を形成できないといった問題があった。更に、光記
録だけでなく、他の情報記録方式を組み合わせた、たと
えば光ICハイブリッドカードの場合、これらの追記、
書き換え可能な可視情報領域を十分に確保できないとい
う問題点があった。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑み、カード発行
時、または発行後に付加的に追記又は書き換えされる可
視情報の領域をカードの内面に表示し、可視情報がカー
ド表面の摩擦に対して強く、表示が汚れることもない可
視情報記録層付き光カードおよびその光カードへの可視
情報の記録方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも透明基板、光記録層、透明保護層、可視情報記録層
をこの順番で有する光カードにおいて、該可視情報記録
層は光記録の光ビームが照射される側から光記録層を通
して目視で読み出し可能であり、かつ該可視情報記録層
が追記可能な記録媒体で形成されていることを特徴とす
る可視情報記録層付き光カードである。
【0010】また、本発明は、少なくとも透明基板、光
記録層、透明保護層、可視情報記録層をこの順番で有
し、該第一の可視情報は光記録の光ビームが照射される
側から光記録層を通して目視で読み出し可能であり、か
つ可視情報記録層が追記可能な記録媒体で形成されてい
る光カードに可視情報を記録する方法であって、第一の
可視情報の記録を可視情報記録層の透明保護層と接する
側とは反対側から行うことを特徴とする可視情報記録層
付き光カードの可視情報記録方法である。
【0011】本発明の可視情報記録層付き光カード(以
下、光カードと略記する)において、該可視情報記録層
の透明保護層と反対の面には、光記録の光ビームが照射
されない方向から該可視情報記録層が見えない様に隠蔽
層が設けられており、更に該隠蔽層の表面に第二の可視
情報層を具備しているのが好ましい。
【0012】更に、該可視情報記録層が書き換え可能な
記録媒体で形成されているのが好ましい。更に、該可視
情報記録層が感熱材料からなるのが好ましい。更に、該
可視情報記録層が磁気により表示可能な材料からなるの
が好ましい。更に、該光記録層の波長400〜600n
mの可視光領域の透過率が10%以上であるのが好まし
い。更に、該光記録層がポリメチン系色素を含有してい
るのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1は本発明の光カードの第一の態様を示す
概略平面図、図2は図1の底面図、図3は図1のA−A
断面図である。図1〜3において、1は光記録層、2は
透明ハードコート層、3は透明基板、4は接着層、5は
透明保護層、6は透明基板に形成されたプリフォーマッ
トパターン、7は可視情報記録層、8は遮蔽層、9は第
二の可視情報層、10はオーバーコート層、11は光記
録層に情報を記録・再生するための光ビーム、12は第
一の可視情報を追記・書き換えするための熱・磁場等で
ある。
【0014】本発明の光カードは、少なくとも透明基板
3、光記録層1、透明保護層5、可視情報記録層7をこ
の順番で有する光カードにおいて、該第一の可視情報は
光記録の光ビーム11が照射される側から光記録層1を
通して読み出し可能であり、かつ可視情報記録層7が追
記可能な記録媒体で形成されていることを特徴とする。
【0015】7は可視情報記録層であって、該可視情報
記録層は光記録層1に対向する側に第一の可視情報を備
えている。即ち、可視情報記録層7は、第一の可視情報
の全景を構成する第一層7a及び第一の可視情報の背景
を形成する第二層7bからなり、これら第一層及び第二
層で可視情報記録層7が形成されている。(図3参照)
そして、該可視情報記録層7は、図1に示すように、光
記録領域1aと重なるように形成されている。ここで可
視情報記録層7自体が不透明である場合には、背景の第
二層7bは無くても良い。また、カード平面上で可視情
報記録層は必ずしも光記録領域内とからならなくても良
く、カード全面にわたり設けられていても良い。
【0016】8は遮蔽層であり、9は遮蔽層上に形成さ
れた第二の可視情報層である。遮蔽層8は、上述の可視
情報記録層7の背景を構成する第二層7bを兼ねても良
い。第二の可視情報層9は遮蔽層8を背景として第二の
可視情報を形成している。また、10は第二の可視情報
層9を保護するための透明オーバーコート層である。
【0017】11は光記録層1に情報を記録するため、
或いは光記録層1に記録されている情報を再生するため
の光ビームである。光記録層1は、可視領域の波長の光
に対して所定の透過性を有し、可視情報記録層7は光記
録層1を通して目視できる。
【0018】12は第一の可視情報を追記・書き換えす
るための熱・磁場等であり、サーマルヘッドや磁気ヘッ
ド等が一般に用いられる。第一の可視情報の追記・書き
換えは光カードの光記録面の裏側から行うが、遮蔽層8
を設けることで光記録面の裏側からは第一の可視情報の
内容は読みとることができない。
【0019】可視情報記録層の構成について説明する。
第一の可視情報は、図3に示すように、光記録層1を通
して視覚認識可能な情報であり、かつ追記または書き換
え可能な情報である。追記可能な情報を記録する方法と
しては、一般の感熱記録材料を用い、サーマルヘッドの
熱で情報の追記を行う方式が簡便である。
【0020】一方、書き換え可能な可視情報を表示する
シート、即ち、リライト表示シートは書き換え可能な可
視情報をシート上に記録するもので、磁気粉や磁気カプ
セルのタイプや熱可逆性タイプがある。磁気タイプのも
のは一般に、基材上に設けられたバックコート層、磁気
カプセル、保護層で構成される。磁気カプセルの内部に
は鱗片状の磁粉が封入されており、光反射性を有する。
この表示部に垂直磁場をかけることで磁粉が垂直に並
び、バックコートの色が露出する。一方、水平磁場を与
えると磁粉が水平に並び文字が消去される。
【0021】熱可逆性タイプは基材上に熱可逆性記録材
料による感熱記録層をバックコート層上に付着させたも
ので、サーマルヘッドによる書き込み温度と消去温度で
繰り返し印字、消去を行うことができるものである。例
えば、ポリ塩化ビニル樹脂等の高分子マトリクス中に粒
径lμm以下の有機低分子化合物を均一に分散させた感
熱材料をPET等の基材上に塗布したもので、温度によ
って低分子化合物の結晶化挙動を変化させて、透明/白
濁による記録/消去を行う相変化タイプのものである。
従来は背景色はアルミ蒸着膜の銀色のみであったが、近
年では黒、青その他どんな色にも印刷可能になりつつあ
る。その他、高分子液晶によるリライト表示等あらゆる
リライト表示を本発明に用いることができる。
【0022】本発明において、これらのリライト表示は
光カードの透明保護層5の光記録層1と対向する面と反
対側の面に、リライト表示部、背面部の順に設けても良
いし、PETフィルム等の薄い基材上に背面部、リライ
ト表示部の順に形成して予めリライト表示シートを作成
した後、リライト表示部側の面を透明保護層に貼り付け
ても良い。また、透明保護層のリライト記録領域に相当
する部分を切削してキャビティを形成したのち、上記の
リライト表示シートを埋め込んでも良い。
【0023】通常のリライトカードのようにリライト表
示部(実際には保護層の付いた表示部)側から記録・消
去するのではなく、リライト表示の背面からリライト情
報の記録・消去が行われるので、上記背面部やリライト
表示層を保持する基材はできるだけ薄く形成すること
が、表示の細密化を計る上で必要である。
【0024】本発明に用いられる追記又は書き換え情報
としては、カード所有者の個人情報、例えば名前や住
所、電話番号、整理番号、口座番号、プリベイドカード
等の取引情報や残高といった文字情報や、顔写真、指
紋、絵等の画像情報や、バーコード等の記号情報等あら
ゆる情報を記入することができる。
【0025】次に、遮蔽層8について説明する。遮蔽層
8は第一の可視情報と第二の可視情報とが互いに干渉し
合うことを防止するための層である。前述のとおり、可
視情報記録層7の第二層7bを印刷層とする場合、顔料
の混入量は、光記録層に記録された情報の再生信号への
ノイズの混入を抑え、また光カードからの剥離やクラッ
クを抑えるために70wt%以下、好ましくは60wt
%以下に抑えることが望ましく、また第二層7bの厚さ
は、印刷精度の点から10μm以下とすることが好まし
い。
【0026】しかし上記の場合でも、可視情報記録層の
第二層7bだけでは可視光の透過を完全に防ぐことは困
難である場合があり、第一の可視情報と第二の可視情報
とが干渉し合う場合があることが考えられる。例えば、
図1に示す光カードにおいて、遮蔽層が無い場合に、第
二の可視情報を透明オーバーコー卜層10を通して見た
ときに可視情報記録層7の第一の可視情報は目視で認識
できてしまい、その結果として第一の可視情報および第
二の可視情報の品質が低下してしまうという問題が生じ
ることが考えられる。このような問題に対しては、可視
情報記録層7と第二の可視情報層9の間に遮蔽層8を設
けることで、両可視情報層の可視光の透過を防ぎ、第一
の可視情報と第二の可視情報との干渉を完全に抑えるこ
とができる。
【0027】遮蔽層8としては可視光の透過率が低いこ
と、例えば波長400〜700nmの光に対する透過率
が10%以下であることが好ましい。また光カードの厚
さに影響を与えないように、3〜30μmの厚さとする
ことが好ましい。このような遮蔽層8は、例えば印刷層
を用いることによって得られる。また、第一の可視情報
および第二の可視情報の色に影響を与えないように白色
もしくはそれに近い色とすることが好ましい。
【0028】そして、遮蔽層8を印刷層で形成する場
合、アルミニウム粉体や酸化アルミニウム粉体を含有す
る印刷層は好適に用いることができる。この場合、粉体
の印刷層中の含有量は、上記の光透過率を達成し、また
印刷層の媒体からの剥離やクラックの発生を抑えるため
に30〜70wt%、特には30〜60wt%とするこ
とが好ましい。そして、かかる印刷層で3〜30μmの
厚さを有するものは、例えば、上述の印刷インク用液状
樹脂にアルミニウム粉体や酸化アルミニウム粉体を10
〜30wt%添加したものを、一般的な印刷手法を用い
て形成できる。より具体的には、例えばポリエステル樹
脂を10〜20wt%程度含有する液状樹脂(商品名:
セリコールEGS、帝国インキ製造(株)社製)に平均
粒径0.1〜3μm程度のアルミニウム粉や同程度の粒
径を有する酸化アルミニウム粉を10〜30wt%添加
したものを一般的な印刷方法(例えばスクリーン印刷
等)で厚さ3〜30μm程度に塗布することで、可視光
不透過性に優れると共に光カード屈曲時の剥がれやクラ
ックの発生も少ない、遮蔽層として好適に用いられる印
刷層を得られる。
【0029】このような遮蔽層の材料は、例えば赤外領
域の光に対しては30%を超える反射率を呈することが
あり、可視情報記録層7を構成する第一層7a及び第二
層7bに用いることは好ましくない。しかし光記録層1
に対向する側の表面の反射率を30%以下に抑えた可視
情報記録層を介して透明保護層5上に設けた場合には光
学的再生信号にノイズを生じさせることはない。
【0030】また遮蔽層8は複数の層、例えば印刷層の
積層膜で構成してもよい。この場合には、可視光の透過
をより一層効率よく抑えられる。例えば、上記したアル
ミニウムや酸化アルミニウムの粒子を混合したインクで
形成した厚さ5μmの印刷層と、可視情報記録層の第二
層7bに用い得る酸化チタンを含む白色インクで形成し
た厚さ4μmの印刷層との積層膜は、可視光の透過率を
10%以下にできるため、遮蔽層8として好ましく用い
られる。
【0031】次に、光記録層1について説明する。光記
録層1は、光ビームによる情報の記録・再生に実質的な
影響を与えない範囲で可視光を透過するもの、具体的に
は例えば400〜700nmの波長域の可視光の透過率
が少なくとも10%以上、特には20%以上のものが好
適に用いられる。このような光記録層を構成する光記録
材料としては、公知の光記録材料の中から上記の条件を
満足する材料を適宜選択すればよく、例えば金属、金属
化合物、有機色素、有機色素を含む金属或いは金属化合
物等が挙げられる。
【0032】特に有機色素には金属等と比較すると光透
過性に波長依存性があり、例えば赤外波長域の光(例え
ば760nm以上の波長を有する光)に対しては優れた
吸収を示すが、可視波長域の光に対しては高い透過率を
示すといった特性を有するものが有り、光記録層の材料
として好ましい。このような有機色素を光記録層に適用
する場合、一般的には光ビームに対して表面反射率が略
最大となるようにその厚さが設計される。従ってかかる
厚さの時に可視光透過性を有するような有機色素がより
好ましい。
【0033】かかる有機色素としては、例えばポリメチ
ン系色素、アントジキノン誘導体、シアニン系色素、メ
ロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、ジオキサジン
化合物、トリフェノジチアジン化合物、フェナンスレン
誘導体、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、ク
ロコニウム系色素、アゾ色素、アズレン類等が挙げられ
る。中でも特にポリメチン系色素を用いることにより、
記録感度が高く耐久性の良い特性が得られ、さらに湿式
塗布により製造することができるため、蒸着法やスパッ
タリング法等の真空成膜方法に比べて安価な光記録媒体
が製造できる。例えば、光記録用有機色素として公知の
1,1,5,5−テトラキス(p−ジエチルアミノフェ
ニル)−2,4−ペンダジエニウムパークロレートは、
その厚さが約90〜100nm(900〜1000Å)
のときに反射率が約12%程度の最大値を示す。そして
この厚さの色素膜には80〜95%の透過率を示す可視
光波長域が存在し、光記録層用の材料として好適なもの
の一つである。
【0034】次に、透明基板3としては、平滑性に優
れ、記録再生に使用するレーザー光の透過率が高く、光
学的な歪みが少ない材料が好ましい。通常、プラスチッ
クのシートやフィルムが用いられ、例えばアクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、
ポリアセタール系樹脂等が用いられ、特にレーザー光透
過率が良好で旦つ複屈折が小さいアクリル系樹脂とポリ
カーボネート系樹脂が好ましい。
【0035】接着層4に用いられる接着剤は、光記録部
を形成する材料に悪影響を及ぼさない接着剤であれば用
いることができ、例えば酢酸ビニル・エチレン・アクリ
ル酸・アクリルアミド等のビニルモノマーの単独重合体
や共重合体、ポリアミド・ポリエステル・エポキシ樹脂
等の熱可塑性接着剤、アミノ樹脂(ウレア樹脂、メラミ
ン樹脂)・フェノール樹脂・エポキシ樹脂・ウレタン樹
脂・熱硬化性ビニル樹脂等の熱硬化性接着剤、天然ゴム
・ニトリルゴム・クロロゴム・シリコーンゴム等のゴム
系接着剤が挙げられる。特にホットメルト型接着剤、例
えばエチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アクリ
ル酸共重合体は製造工程が簡略化できるため好ましい。
【0036】透明保護層5は、平滑性に優れ、可視光の
透過性があれば使用できるが、耐久性を考慮すると前記
透明基板3と同じ材料もしくは熱膨張係数等の物性値が
近い材料が好ましい。
【0037】透明基板3及び透明保護層5のうち、光ビ
ームが通過する方の厚さは、例えば光カードでは0.4
mm±0.04mmとすることが好ましく、また透明基
板3及び透明保護層5のうち、光ビームが通過しない方
は接着層4との合計の厚さを0.2〜0.5mmとする
ことが好ましい。
【0038】本実施の形態に示すように可視情報記録層
7を、透明保護層5の光記録層1に対向しない側の面、
すなわち透明保護層5の外側表面に設けることによつ
て、光記録層1を透過した光ビームが可視情報記録層に
反射して再度光ビームの入射方向に戻ることを有効に抑
えることができる。つまり本実施の形態は、可視情報を
設けた場合でも、光学的に再生した信号のC/N比の劣
化を抑えることができる。
【0039】次に、第二の可視情報層9について説明す
る。第二の可視情報を担持する第二の可視情報層9は、
前記したように第二の可視情報の前景を構成し、遮厳層
8が第二の可視情報の背景を構成する。第二の可視情報
層には、一般のカード印刷に用いられる一般のあらゆる
印刷インクを用いて形成することができる。
【0040】印刷インクとしては、市販のインク用樹脂
溶液に染料や顔料を適量添加したものを用いることがで
きる。印刷インク用樹脂溶液としては、例えば、アクリ
ル樹脂およびアクリルポリオールを含む樹脂溶液(商品
名:アクリデイック、大日本インキ化学工業(株)
製)、ポリイソシアネート、ポリエステルポリオール、
アルキドポリオール及びブロックポリイソシアネートを
含む樹脂溶液(商品名:パーノック、大日本インキ化学
工業(株)製)、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエ
ステル及びエポキシアクリレートを含む樹脂溶液(商品
名:ユニディック、大日本インキ化学工業(株)製)、
塩化ビニル及びアクリル系樹脂を合む樹脂溶液(商品
名:セリコール13、帝国インキ製造(株)製、商品
名:SS8、東洋インキ(株)製)、ポリエステル系樹
脂を含む樹脂溶液(商品名:セリコールEGS、帝国イ
ンキ製造(株)製)等を挙げることができ、これらの中
から、速乾性、残存溶剤量おょび光カードの耐久性等を
考慮して適宜選択したインクを用いることができる。
【0041】また、印刷層の厚さは、1層当たり1〜1
0μm、特には1〜7μmとすることが印刷精度を向上
させる上で好ましい。かかる印刷層からなる第二の可視
情報層9は、例えば光カードを屈曲させても透明保護層
5から剥離することがなく、また第二の可視情報層9に
クラックが発生することを防止できる。
【0042】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0043】実施例1 下記の構造式(1)で表わされるポリメチン色素75重
量部と、耐熱改良材として下記の構造式(2)で表わさ
れるアミニウム塩化合物25重量部の色素混合物を色素
溶媒に対して3重量%になるように溶媒であるジアセト
ンアルコールに溶解し色素塗布液とした。
【0044】RG法によリプリグルーブを形成した厚み
0.4mmのポリカーボネート基板に上記色素塗布溶液
をグラビア印刷により塗布し、乾燥して厚み1000Å
の光記録層をプリグルーブ面に形成した。基板の他方の
面には耐擦傷性を向上させるために、アクリル樹脂から
なるハードコート層を設けた。
【0045】次に、保護層として厚み0.15mmの透
明なポリカーボネートシートを用意し、上記の光記録層
を設けた基板の光記録面側に厚み50μmのホットメル
ト接着剤(クランベターO−4121、クラボウ(株)
製)を介して貼り合わせた。
【0046】
【化1】
【0047】次に、追記用シートとして厚み10μmの
PETフィルムの一方の面に、感熱記録層を以下の通り
設けた。 染料前駆体分散液の調整 2−(o−フルオロアニリノ)−6−ジエチルアミノフ
ルオラン25重量部、ポリビニルアルコール25%水溶
液(分子量500)20重量部、水55重量部を調整
し、サンドグラインダーを用いて平均粒径が1〜3μm
となるよう分散微細化操作を施した。
【0048】 顕色剤分散液の調整 ビス(3−アリルー4−ヒドロキシフェニル)スルホン 12重量部 ポリビニルアルコール25%溶液 16重量部 水 72重量部 を調整し、と同じ方法で分散した。
【0049】上記染料前駆体分散液、顕色剤分散液、及
び結合剤として50%SBRラテックス液を10:6
0:30の割合で混合し、固形分が10g/m2 となる
ようにPET上に塗布・乾燥して感熱記録層を設けた。
【0050】一方、PETフィルムの他方の面には背面
層として、UV硬化型インク(セリコールUV FIL
384 OP−611白)を約7μmの膜厚になるよ
うに塗布して、80W/cmの紫外線を照射して硬化さ
せた。バックコート面からは感熱記録層の内容は確認で
きなかった。
【0051】上記の貼り合わせ品の保護層表面に、感圧
接着剤(LS−1086、リンテック(株))を塗布し
たのち、上記両面に加工を施したPETシートの感熱記
録層面と保護層を貼り合わせたのち、カードサイズに切
断し、感熱記録層を光記録領域内に有する光カードを得
た。
【0052】得られた光カードの非光記録面側からサー
マルヘッドの熱(120℃)で文字を書いたところ、光
記録面から書いた文字を目視で読みとることができた。
一方、光カードの非光記録面からは可視情報の文字が全
く確認できなかった。追記情報としてカード固有の情報
を入れることで、カードのセキュリティも向上した。
【0053】実施例2 実施例1と同様にして、光記録層の付いた基板と透明保
護層を、接着剤を介して貼り合わせた。
【0054】次に、 リノグリセリン酸 50重量部 テトラコサン二酸 50重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 250重量部 (電気化学工業社製、デンカビニール#1000P) フタル酸ジ−n−ヘプチル 30重量部 テトラヒドロフラン 1500重量部 よりなる溶液をAl蒸着した約10μm厚のポリエステ
ルフィルム(東レ社製、メタルミー)上にワイヤ―バー
で塗布し、加熱乾燥して約5μm厚の可逆感熱層を作成
した。
【0055】更にその上に ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10重量部 メチルアルコール 90重量部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
lμm厚の中間層を設けた。
【0056】得られた可逆感熱層は初期の状態では白濁
しており、約77〜90℃の熱を加えると透明になり、
冷却後も透明を維持していた。一方、95℃以上の熱を
加えると白濁化し、冷却後も白濁を維持していた。
【0057】次に、ポリエステルフィルムの他方の面に
はUV硬化型インク(セリコールUV FIL 384
OP−611白)を約7μmの膜厚になるように塗布
して80W/cmの紫外線を照射して硬化させた。更に
着色したUVインク(セリコール UV FIL 38
4 OP−911黒、他)にて第二の可視情報としてカ
ード印刷を施した。
【0058】上記光カード貼り合わせ品の保護層側に感
圧型接着剤(ハイボン10−322−2S:日立化成ポ
リマー(株)製)を介して、上記ポリエステルフィルム
の中間層を設けた面とを貼り合わせたのち、カードサイ
ズに切断し、図4に示すような、光記録領域内にリライ
ト表示を有する光カードを得た。
【0059】得られた光カードの印刷面から、カード表
面にサーマルヘッドの熱(約90℃)をかけて印字した
ところ、可逆記録層が透明化して下地の色が現れ、文字
情報となって光記録層を通して確認された。印刷面から
は書き加えた文字情報は確認できなかった。また、印刷
面の表面及び光記録部にはサーマルヘッドの熱による変
形、劣化等の影響はなかった。更に、カード表面にサー
マルヘッドの熱(約100℃)を印字部分に加えたとこ
ろ、印字部分が消去された。ここでも、印刷面、光記録
部に影響はなかった。
【0060】実施例3 実施例1と同様にして、光記録層の付いた基板と透明保
護層を、接着剤を介して貼り合わせた。
【0061】次に、貼り合わせた透明保護層上にポリビ
ニルアルコール樹脂をバインダーとし、鉄−ニッケル合
金からなる磁性粉(粒径約5μm、薄片状)を含んだマ
イクロカプセル(粒径約20μm)を直接設け、更にア
ンカー層として厚さ10μmのポリエステル樹脂層を設
けたのち、UVインク(セリコール UV FIL38
4 OP−911黒、他)にて第二の可視情報としてカ
ード印刷を施した。上記、可視磁気記録層の付いた貼り
合わせ品を、カードサイズに切断し、光記録領域内に磁
気のリライ卜表示を有する光カードを得た。
【0062】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、追
記又は書き換えの可視情報を光記録層の内面に設けるこ
とで、カードの内部の追記・書き換えの可視情報がカー
ドの内面に表示されるため、可視情報がカード表面の摩
擦に対して強くすることが可能となった。また、表示が
汚れることもなく、美観性の点でも優れた光カードを提
供することが可能となった。
【0063】また、光記録面にも追記・書き換え可能な
情報を表示できるため、1枚のカード上に、より多くの
追記・書き換え情報を付加することが可能となった。こ
のため、光記録と組み合わせた各種ハイブリッドカード
に於いても、比較的配置スペースの制約を受けずに可視
情報の追記・書き換え情報を付加することが可能となっ
た。更に、可視情報が追記方式の場合、カード内部に固
有な情報を付加できるため、極めてセキュリティ性の高
い光カードを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光カードの第一の態様を示す概略平面
図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】本発明の光カードの別の態様を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1 光記録層 2 透明ハードコート層 3 透明基板 4,4a 接着層 5 透明保護層、 6 プリフォーマットパターン 7 可視情報記録層 7a 第一の可視情報の全景を構成する第一層 7b 第一の可視情報の背景を形成する第二層 8 遮蔽層 9,9a 第二の可視情報層 10 オーバーコート層 11 光記録層に情報を記録・再生するための光ビーム 12 第一の可視情報を追記・書き換えするための熱・
磁場等 13 可視情報記録層の支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/24 572 G11B 7/24 572J 13/00 13/00 23/40 23/40 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも透明基板、光記録層、透明保
    護層、可視情報記録層をこの順番で有する光カードにお
    いて、該可視情報記録層は光記録の光ビームが照射され
    る側から光記録層を通して目視で読み出し可能であり、
    かつ該可視情報記録層が追記可能な記録媒体で形成され
    ていることを特徴とする可視情報記録層付き光カード。
  2. 【請求項2】 該可視情報記録層の透明保護層と反対の
    面には、光記録の光ビームが照射されない方向から該可
    視情報記録層が見えない様に隠蔽層が設けられており、
    更に該隠蔽層の表面に第二の可視情報層を具備している
    請求項1記載の光カード。
  3. 【請求項3】 該可視情報記録層が書き換え可能な記録
    媒体で形成されている請求項1記載の光カード。
  4. 【請求項4】 該可視情報記録層が感熱材料からなる請
    求項1乃至3のいずれかの項に記載の光カード。
  5. 【請求項5】 該可視情報記録層が磁気により表示可能
    な材料からなる請求項1乃至3のいずれかの項に記載の
    光カード。
  6. 【請求項6】 該光記録層の波長400〜600nmの
    可視光領域の透過率が10%以上である請求項1記載の
    光カード。
  7. 【請求項7】 該光記録層がポリメチン系色素を含有し
    ている請求項1または6記載の光カード。
  8. 【請求項8】 少なくとも透明基板、光記録層、透明保
    護層、可視情報記録層をこの順番で有し、該第一の可視
    情報は光記録の光ビームが照射される側から光記録層を
    通して目視で読み出し可能であり、かつ可視情報記録層
    が追記可能な記録媒体で形成されている光カードに可視
    情報を記録する方法であって、第一の可視情報の記録を
    可視情報記録層の透明保護層と接する側とは反対側から
    行うことを特徴とする可視情報記録層付き光カードの可
    視情報記録方法。
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