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JPH1083623A - 信号記録方法、信号記録装置、記録媒体および信号処理方法 - Google Patents

信号記録方法、信号記録装置、記録媒体および信号処理方法

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Publication number
JPH1083623A
JPH1083623A JP8239422A JP23942296A JPH1083623A JP H1083623 A JPH1083623 A JP H1083623A JP 8239422 A JP8239422 A JP 8239422A JP 23942296 A JP23942296 A JP 23942296A JP H1083623 A JPH1083623 A JP H1083623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
sub
main
band
priority
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8239422A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Imai
憲一 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8239422A priority Critical patent/JPH1083623A/ja
Priority to US08/925,260 priority patent/US6038369A/en
Publication of JPH1083623A publication Critical patent/JPH1083623A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/00007Time or data compression or expansion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のデジタルオーディオディスク等のフォ
ーマットと互換性を保ちつつ、さらに音質等の品質改善
をした信号を記録する信号記録方法等の提供を目的とす
る。 【解決手段】 信号記録装置1に入力される信号は、4
4.1kHzを超えるサンプリング周波数で得られた信
号又は/及び量子化ビット数が16ビットより大きい信
号である。入力信号は、帯域分割フィルタ3により、4
4.1kHz、16ビットの信号であるメイン信号と、
それ以外の帯域の複数サブ信号に分割される。サブ信号
は、それぞれ優先度を優先度算出部5により設定さる。
そのサブ信号は、必要ビット数算出部4により求めたメ
イン信号の不可聴領域に優先度の高い順に合成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルオーディ
オデータ等の信号記録方法、信号記録装置、記録媒体、
信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルオーディオディスクであるいわ
ゆるコンパクトディスクのフォーマットにおいてはサン
プリング周波数が44.1kHzと規定されているた
め、再生される最高周波数は22.05kHzとなって
いる。また、量子化ビットは、16ビットと規定されて
おり、ダイナミックレンジは約98dBとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、ガ
ムランやヨーデルボイスといった音源では、上記デジタ
ルオーディオディスクの再生最高周波数を超える周波数
成分がかなり含まれていることが分かっており、もは
や、上記44.1kHzといったサンプリング周波数で
は不十分なものとなってきている。
【0004】また、近年ではデジタル/アナログ(D/
A)コンバータの精度も向上し、より微弱な信号を扱え
るようになり、デジタルオーディオディスクの量子化ビ
ット数の16ビットで得られるダイナミックレンジ、約
98dBでは不十分なものとなってきている。
【0005】このため、従来よりも例えばサンプリング
周波数を高くしたり量子化ビット数を大きくしたりし
て、音質を改善した信号(すなわち広帯域の信号、ダイ
ナミックレンジの広い信号)を、従来のデジタルオーデ
ィオディスクの大きさのディスク(記録媒体)に記録す
ることも考えられる。
【0006】このように、上記44.1kHzより高い
サンプリング周波数でサンプリングされた信号を従来の
デジタルオーディオディスクの大きさのディスクに収め
たり、量子化ビット数が16ビットより多いようなデー
タを収めることは、例えば当該ディスクの上のトラック
ピッチを狭くしたり、光ピックアップのレーザの波長を
短くするなどにより技術的には可能である。
【0007】しかし、上述のようにデバイスや記録媒体
を変更して記録容量を高めることで音質を改善するよう
にしたのでは、従来のデジタルオーディオディスクのフ
ォーマットとの互換性が保てなくなり、ソフトウェア市
場も混乱してしまう。
【0008】そこで、従来のデジタルオーディオディス
クのフォーマットを変更することなく互換性を保ったま
ま、従来帯域(ここでの帯域とは周波数帯域だけでな
く、S/Nにおける量子化雑音帯域も含める。)を超え
る音源を記録する方法を、本出願人は特願平7−147
742号明細書において提案している。この明細書にお
いて提案する信号記録方法は、従来のデジタルオーディ
オディスクの再生帯域はストレートPCMで、それ以外
の帯域はサブ帯域として高能率符号化による符号化をす
る。そして、従来のデジタルオーディオディスクの再生
帯域の信号の聴覚的に聞こえない部分の信号を検出し、
その部分に上記サブ信号の信号情報を合成する。このこ
とにより、上述した方法により記録した信号は、従来の
デジタルオーディオディスクのフォーマットにより信号
を再生する場合においては、従来帯域の信号成分を再生
でき、また、サブ帯域も再生する装置を用いた場合にお
いては、音質を向上させることができる。
【0009】しかしながらこの方法で問題となるのは、
サブ帯域の信号の情報量が多い場合であり、係る場合
は、すべての情報を記録することができない。
【0010】そこで、本発明は、このような実情を鑑み
てなされたものであり、従来のデジタルオーディオディ
スク等のフォーマットと互換性を保ちつつ、さらに音質
等の品質改善をした信号を記録する信号記録方法、信号
記録装置、記録媒体および信号処理方法を提供すること
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る信号記録方法は、入力信号の全帯域をメ
イン帯域と複数のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイ
ン信号とサブ帯域の複数のサブ信号を生成し、前記複数
のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、前記メイン信号
の信号領域において、雑音が加わってもメイン信号の再
生信号には影響を与えないメイン信号の許容信号領域を
求め、前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信
号領域に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に
選択し、選択したサブ信号をメイン信号の前記許容信号
領域に合成し、サブ信号が合成されたメイン信号を記録
することを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る信号記録方法は、入力
信号を、所定の時間単位ごとに区切りユニットを形成
し、前記ユニットが形成された入力信号の全帯域をメイ
ン帯域と複数のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン
信号とサブ帯域の複数のサブ信号を生成し、前記複数の
サブ信号にそれぞれ優先度を設定し、前記メイン信号の
信号領域において、雑音が加わってもメイン信号の再生
信号には影響を与えないメイン信号の許容信号領域を求
め、前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信号
領域に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に選
択し、選択したサブ信号を、当該サブ信号に対応するユ
ニットの距離が近いメイン信号の前記許容信号領域に合
成し、サブ信号が合成されたメイン信号を記録すること
を特徴とする。
【0013】本発明に係る信号記録装置は、入力信号の
全帯域をメイン帯域と複数のサブ帯域に分割し、メイン
帯域のメイン信号とサブ帯域の複数のサブ信号を生成す
る分割手段と、前記分割手段により分割された複数のサ
ブ信号にそれぞれ優先度を設定する優先度設定手段と、
前記分割手段により分割されたメイン信号から、雑音が
加わってもメイン信号の再生信号には影響を与えないメ
イン信号の許容信号領域を求める許容信号領域算出手段
と、前記許容信号領域算出手段により求められた許容信
号領域の容量の範囲内で、当該許容信号領域内に合成す
るサブ信号を、前記優先度設定手段により設定された優
先度の高いものから順に選択するサブ信号選択手段と、
前記サブ信号選択手段により選択されたサブ信号を、メ
イン信号の前記許容信号領域算出手段により求められた
許容信号領域に合成し、サブ信号が合成された前記メイ
ン信号を記録する記録手段とを備えることを特徴とす
る。入力信号を分割手段により分割した複数のサブ信号
は、それぞれに優先度設定手段で優先度が設定される。
前記優先度の設けられたサブ信号は、許容信号領域算出
手段で求めたメイン信号の許容信号領域の容量の範囲内
で、サブ信号選択手段によりサブ信号を優先度の高いも
のから選択されメイン信号の許容信号帯域に合成され
る。サブ信号が合成された後のメイン信号の信号の帯域
は、合成される前と変わらない。
【0014】また、本発明に係る信号記録装置は、入力
信号を、所定の時間単位ごとに区切りユニットを形成す
るユニット形成手段と、前記ユニットが形成された入力
信号の全帯域をメイン帯域と複数のサブ帯域に分割し、
メイン帯域のメイン信号とサブ帯域の複数のサブ信号を
生成する分割手段と、前記分割手段により分割された複
数のサブ信号にそれぞれ優先度を設定する優先度設定手
段と、前記分割手段により分割されたメイン信号から、
雑音が加わってもメイン信号の再生信号には影響を与え
ないメイン信号の許容信号領域を求める許容信号領域算
出手段と、前記許容信号領域算出手段により求められた
許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信号領域内に
合成するサブ信号を、前記優先度設定手段により設定さ
れた優先度の高いものから順に選択するサブ信号選択手
段と、前記サブ信号選択手段により選択されたサブ信号
を、当該サブ信号に対応するユニットの距離が近い前記
許容信号領域算出手段により求められた前記メイン信号
の許容信号領域に合成し、サブ信号が合成された当該メ
イン信号を記録する記録手段とを備えることを特徴とす
る。
【0015】所定の時間単位ごとに区切りユニットを形
成する入力信号を分割手段により分割した複数のサブ信
号は、それぞれに優先度設定手段で優先度が設定され
る。前記優先度の設けられたサブ信号は、許容信号領域
算出手段で求めたメイン信号の許容信号領域の容量の範
囲内で、サブ信号選択手段によりサブ信号を優先度の高
いものから選択されメイン信号の許容信号帯域に合成さ
れる。ここで、サブ信号をメイン信号に合成する際に、
優先度の高いサブ信号は、距離が近いメイン信号のユニ
ットに記録される。サブ信号が合成された後のメイン信
号の信号の帯域は、合成される前と変わらない。
【0016】本発明に係る記録媒体は、全帯域を分割し
たメイン帯域のメイン信号とサブ帯域の複数のサブ信号
とからなり、前記メイン信号の雑音が加わっても再生信
号には影響を与えない許容信号領域に、それぞれに優先
度が設定されているサブ信号が前記優先度の高いものか
ら順に合成された信号が記録されていることを特徴とす
る。
【0017】また、本発明に係る記録媒体は、所定の時
間単位ごとに区切りユニットを形成している信号の全帯
域を分割したメイン帯域のメイン信号とサブ帯域の複数
のサブ信号とからなり、前記メイン信号の雑音が加わっ
ても再生信号には影響を与えない許容信号領域に、それ
ぞれに優先度が設定されているサブ信号が前記優先度の
高いものから順にメイン信号とユニットの距離近い部分
に合成された信号が記録されていることを特徴とする。
【0018】本発明に係る信号処理方法は、入力信号の
全帯域をメイン帯域と複数のサブ帯域に分割し、メイン
帯域のメイン信号とサブ帯域の複数のサブ信号を生成
し、前記複数のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、前
記メイン信号の信号領域において、雑音が加わってもメ
イン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の許
容信号領域を求め、前記許容信号領域の容量の範囲内
で、当該許容信号領域に合成するサブ信号を優先度の高
いものから順に選択し、選択したサブ信号をメイン信号
の前記許容信号領域に合成することを特徴とする。
【0019】また、本発明に係る信号処理方法は、入力
信号を、所定の時間単位ごとに区切りユニットを形成
し、前記ユニットが形成された入力信号の全帯域をメイ
ン帯域と複数のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン
信号とサブ帯域の複数のサブ信号を生成し、メイン帯域
以外のサブ帯域の複数のサブ信号とに分割し、前記複数
のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、前記メイン信号
の信号領域において、雑音が加わってもメイン信号の再
生信号には影響を与えないメイン信号の許容信号領域を
求め、前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信
号領域に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に
選択し、選択したサブ信号を、当該サブ信号に対応する
ユニットの距離が近いメイン信号の前記許容信号領域に
合成することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0021】本発明に係る信号記録装置は、従来のデジ
タルオーディオディスクのフォーマットとの互換性を保
ったまま、44.1kHzを超えるサンプリング周波数
で得られた信号及び/又は量子化ビット数が16ビット
より大きい信号、すなわち従来のデジタルオーディオデ
ィスク信号より音質を改善した信号を、入力信号として
デジタルオーディオディスク(以下、媒体としてのデジ
タルオーディオディスクを単に記録媒体とよぶ。)に記
録する装置である。
【0022】図1は、本発明に係る信号記録装置1のブ
ロック構成図である。信号記録装置1は、ユニット切り
出し部2と、帯域分割フィルタ3と、必要ビット数算出
部4と、優先度算出部5と、高能率圧縮部6と、サブ帯
域選択部7と、データパッキング部8とを備える。
【0023】信号記録装置1に入力される信号は、音声
や音響信号などのデジタルオーディオ信号である。この
デジタルオーディオ信号は、上述したように、44.1
kHzを超えるサンプリング周波数で得られた信号又は
量子化ビット数が16ビットより大きい信号、或いは、
両者とも超える信号である。つまり、デジタルオーディ
オディスクのフォーマットで規定される信号より高品質
なオーディオ信号である。このデジタルオーディオ信号
は、信号記録装置1のユニット切り出し部2に入力され
る。
【0024】ユニット切り出し部2は、入力されるデジ
タルオーディオ信号を複数のサンプルごと分割し、さら
に所定の時間単位のデータ群として取り扱うため、その
複数のサンプルを一つの単位(以下この単位をユニット
と呼ぶ。)にまとめる。ここで、ユニットの大きさは任
意であるが、デジタルオーディオディスクのフォーマッ
トにおいてはチャンネルあたり588サンプルの単位で
ブロックと呼ばれる単位を形成している為、588サン
プルの倍数で取り扱うのが便宜上望ましい。なお、ユニ
ット切り出し部2以降の処理は、このユニットごとに進
めていく。ユニット切り出し部2で処理をしたデジタル
オーディオ信号のユニットは、帯域分割フィルタ3に供
給される。
【0025】帯域分割フィルタ3は、44.1kHzを
超えるサンプリング周波数で得られた信号及び/又は量
子化ビット数が16ビットより大きい信号である入力信
号を、デジタルオーディオディスクのフォーマットの信
号である44.1kHz、16ビットの信号であるメイ
ン信号と、デジタルオーディオディスクのフォーマット
を超える部分の帯域信号であるサブ信号とに帯域分割す
る。ここで、サブ信号は、少なくとも1つ以上の信号で
帯域分割をし、1のメイン信号と1又は複数のサブ信号
を取り扱う。
【0026】帯域分割をする方法は、周波数軸方向にお
いて分割する方法と、量子化ビット方向において分割す
る方法が考えられる。その帯域分割をする方法の具体例
について以下に挙げる。
【0027】帯域分割方法の第1の具体例は、88.2
kHzでサンプリングした信号である44.1kHzの
周波数帯域を有する信号を帯域分割して、メイン信号を
0〜22.05kHzの周波数に、サブ信号はそれ以上
の22.05〜33.075kHzと、33.075〜
44.1kHzに3分割する。
【0028】当該第1の具体例は、図2に示す帯域分割
フィルタ3aにより実現される。入力信号は後述するQ
MF(Quadreture Mirror Filt
er)であるフィルタ11に入力される。フィルタ11
は、帯域を2分割しサンプル数を1/2にデシメーショ
ンして出力する。入力信号は、このQMFからなるフィ
ルタ11により0〜22.05kHzの帯域の信号と2
2.05〜44.1kHzの帯域の信号とに分割され
る。このとき22.05〜44.1kHzの信号は低域
側に折り返した形になる。上記0〜22.05kHzの
帯域の信号は、デジタルオーディオディスクのフォーマ
ットの信号としてメイン信号を形成する。一方22.0
5〜44.1kHzの帯域の信号は、さらに、QMFで
あるフィルタ12に入力される。フィルタ12は、フィ
ルタ11と同様な処理をし、22.05〜33.075
kHzと、33.075〜44.1kHzとの2つの帯
域の信号に分割し出力する。この2つの信号は、サブ信
号を形成する。
【0029】ここで、上述したQMFについては、入力
デジタル信号を複数の周波数帯域に分割する手法を述べ
た文献「デジタル・コーディング・オブ・スピーチ・イ
ン・サブバンズ」(“Digital coding of speech in su
bbands”R.E.Crochiere, Bell Syst.Tech.J.,Vol.55,N
o.8,1976)に詳しく述べられている。
【0030】また、当該第1の具体例は、上述のQMF
の替わりにローパスフィルタ13を用いて図3に示すよ
うな帯域分割フィルタ3bによっても実現される。ロー
パスフィルタ13を用いる場合は、上述したQMFのよ
うにデシメーションして出力がされないので、メイン信
号のサンプリング周波数は88.2kHzである。従っ
て、メイン信号は、間引き回路14によって、サンプル
の偶数番目あるいは奇数番目を間引き出力される。な
お、帯域分割フィルタ3bは、1つのサブ信号のみを形
成する場合を示しているが、図2の場合と同様に複数段
のローパスフィルタをかけることによって複数のサブ信
号を得ることができる。
【0031】また、帯域分割フィルタとして、上述した
QMFやローパスフィルタの他に、文献「ツリー構造サ
ブバンド符号器のための完全再構成技術」(“Exact Re
cons-truction Techniques for Tree-Structured Subba
nd Coders”,Mark J.T.Smithand Thomas P.Barnwell,IE
EE Trans.ASSP,Vol. ASSP-34 No.3,june 1986,pp.434-4
41)に述べられているCQF(Conjugate Q
uadratureFilters)や、文献「ポリフ
ェーズ・クアドラチュア・フィルターズ−新しい帯域分
割符号化技術」(“Polyphase Quadrature filters -A
new subband coding technique ”,Joseph H.Rothwei
ler,ICASSP 83,BOSTON)に述べられている等バンド幅の
フィルタ分割方法も用いることができる。なお、上記C
QFは、非直線位相フィルタを用い信号を完全に再構成
することができる。また、ポリフェーズ・クアドラチュ
ア・フィルタにおいては、信号を等バンド幅の複数の帯
域に分割する際に一度に分割することが特徴となってい
る。
【0032】一方、帯域分割方法の第2の具体例は、量
子化ビット数によってダイナミックレンジを分割する分
割方法である。この第2の具体例の入力信号は20ビッ
トである場合の例を示し、この入力信号を、メイン信号
を16ビットのダイナミックレンジに、サブ信号は4ビ
ットのダイナミックレンジに2分割する。
【0033】当該第2の具体例は、図4に示す帯域分割
フィルタ3cまたは図5に示す帯域分割フィルタ3dに
より実現される。図4に示す帯域分割フィルタ3cは、
20ビットの入力信号を、デジタルオーディオディスク
のフォーマットで定められた16ビットと、4ビットに
単純に切り分ける。MSB側マスク15は、入力信号の
最上位ビット(以下、MSBとする)側をマスクするこ
とによりメイン信号を出力する。ここで、マスクすると
は、MSBから16ビットの各ビットに1を立ててAN
D演算をすることである。また、LSB側マスク16
は、入力信号の最下位ビット(以下、LSBとする)側
をマスクすることによりサブ信号を出力する。また、図
5に示す帯域分割フィルタ3dは、丸め回路17が20
ビットの入力信号を16ビットで丸める。ここで、丸め
るとは、4ビットの大きさで割算をし、四捨五入をする
ことである。この様に、4ビットの大きさで割算して四
捨五入をする方が再量子化による量子化誤差を少なくす
るのに有効である。そして、上記再量子化した出力と入
力信号の差分を加算器18により求め、これにより4ビ
ットの差分信号を得る。上記16ビットの信号がメイン
信号となり、4ビットの信号がサブ信号となる。
【0034】なお、帯域分割フィルタ3は、上記第1、
第2の具体例の分割方法の両方の機能を備える構成とす
ることもできる。この場合は、図2及び図3に示した周
波数軸方向において分割する方法を実現する構成と、図
4及び図5に示した量子化ビット方向において分割する
方法を実現する構成をカスケードに接続することにより
実現できる。
【0035】従って、帯域分割フィルタ3は、上述した
第1または第2の具体例によりユニット切り出し部2か
ら出力された信号を、メイン信号及びサブ信号に分割す
ることができる。
【0036】帯域分割フィルタ3により分割されたメイ
ン信号は、必要ビット数算出部4及びデータパッキング
部8に供給される。また、帯域分割フィルタ3により分
割されたサブ信号は、優先度算出部5及び高能率圧縮部
6に供給される。
【0037】必要ビット数算出部4は、メイン信号を再
生する際に、聴覚的な音質が維持できる必要ビット数を
求める。この必要ビット数を求めることで、後述するメ
イン信号に合成するサブ信号の情報量がどれだけ合成で
きるかを判断することができる。つまり、上記必要ビッ
ト数を確保したメイン信号にサブ信号を合成した信号を
従来のデジタルオーディオディスクのフォーマットによ
り再生した場合、サブ信号は聴覚的に許容される範囲の
ノイズとなるのでメイン信号の音質は従来どおり補償さ
れる。
【0038】必要ビット数算出部4は、具体的には図6
に示すような構成により実現される。必要ビット数算出
部4は、許容雑音量算出回路21と、nビット丸め回路
22と、加算器23と、FFT演算回路24と、最大値
検出回路25と、必要ビット数判断回路26とからな
る。必要ビット数算出部4の入力信号である帯域分割フ
ィルタ3から供給されたメイン信号は、許容雑音量算出
回路21と、nビット丸め回路22と加算器23に供給
される。
【0039】許容雑音量算出回路21は、メイン信号の
各臨界帯域毎の許容雑音量Tiを求める回路である。こ
こで、許容雑音量とは、ある信号が鳴っているとき所定
量以下の雑音は人間の耳に聞こえないという聴覚的な閾
値のことである。許容雑音量算出回路21は、メイン信
号を高速フーリエ変換し、臨界帯域(クリティカルバン
ド)毎に分割し、この臨界帯域ごとに最小可聴カーブ
(人間の耳の感度の閾値)とマスキング(ある信号が別
の信号により聞こえなくなってしまう現象)スペクトル
を合成する。これにより、各臨界帯域毎の許容雑音量T
iを求めることができる。ここで、臨界帯域とは、人間
の聴覚特性を考慮して分割された周波数帯域であり、あ
る純音の周波数近傍の同じ強さの狭帯域バンド雑音によ
って当該純音がマスクされるときのその雑音のもつ帯域
のことである。この臨界帯域は、高域ほど帯域幅が広く
なっており、低域の全周波数帯域は例えば25の臨界帯
域に分割されている。なお、この許容雑音量を求める具
体的な回路としては、例えば本出願人が先に提案してい
る特願平7−147742号における回路が用いられ
る。
【0040】許容雑音量算出回路21により求められた
各臨界帯域毎の許容雑音量Tiは、必要ビット数判断回
路26に供給される。
【0041】nビット丸め回路22は、入力されたメイ
ン信号のビット数を、所定のビット数(nビット)で丸
める(16−nで割算をし、四捨五入をする)。ここ
で、所定のビット数のnの値は、メイン信号を再生する
際にもっともビット数を短くしてもよいとされるべき値
にするのが良く、例えば、12ビット程度がよい。
【0042】メイン信号をnビットで丸めた後、加算器
23でnビットで丸める前のメイン信号との差分をと
る。ここで、出力される信号は、メイン信号をnビット
で丸めた場合の量子化雑音である。上記量子化雑音は、
FFT演算回路24に供給される。
【0043】FFT演算回路24は、上記量子化雑音を
高速フーリエ変換をし、量子化雑音のスペクトルを求め
る。この量子化雑音のスペクトルは、最大値検出回路2
5に供給される。
【0044】最大値検出回路25は、量子化雑音のスペ
クトルから上述した各臨界帯域毎のスペクトルの最大値
Niを求める。この各臨界帯域毎の量子化雑音量のスペ
クトルの最大値Niは、必要ビット数判断回路25に供
給される。
【0045】必要ビット数判断回路25は、上述した臨
界帯域毎の許容雑音量Tiと各臨界帯域毎の量子化雑音
量のスペクトルの最大値Niが入力される。必要ビット
数判断回路25は、この両者を各臨界帯域毎で比較し、
いずれの臨界帯域においてもTi>Niとなるか否かを
判断する。すべての臨界帯域においてTi>Niである
ならば、必要ビット数としてnを出力する。また、いず
れかの臨界帯域においてTi>Niとならない場合は、
nを1ビット長くして再度臨界帯域毎の量子化雑音量の
スペクトルの最大値Niを求めなおす。なお、ここでn
を1ワード長くして前記最大値Niを求めなおすのでは
なく、ワードが1ビット短くなると量子化雑音のレベル
は約6dB増すことから、Tiから最小値を求めその値
から必要ビット数を逆算するようにしても良い。
【0046】上述した必要ビット数算出部4から出力さ
れるメイン信号の必要ビット数nは、サブ帯域選択部7
に供給される。
【0047】一方、帯域分割フィルタ3より出力された
サブ信号は、優先度算出部5及び高能率圧縮部6に供給
される。
【0048】優先度算出部5は、サブ信号の優先度を設
定する。ここで、サブ信号に優先度を設定する理由は以
下のとおりである。本発明に係る信号記録装置1は、上
述したメイン信号を再生する際に聴覚的な音質が維持で
きるメイン信号の雑音領域にサブ信号の情報を合成する
ことを特徴としている。しかしながら、サブ信号を記録
できる領域は限られている。従って、サブ信号に優先度
を設定し優先度の高い順にメイン信号に合成しなければ
ならない。
【0049】優先度算出部5は、所定のパラメータに基
づいて各サブ信号の優先度を決定する。各サブ信号の優
先度を決定するパラメータは、例えば、サブ信号の帯域
である。周波数軸方法に分割されたサブ信号であればよ
り周波数の低い部分の優先度を高くし、量子化ビット数
により分割されたサブ信号であればよりMSBに近い優
先度が高くなるようにする。これは、より可聴に近い帯
域や量子化の重みが高いものを優先度を高くするためで
ある。
【0050】また、各サブ信号のエントロピを計算し、
エントロピの高いものを優先度を高くするようにしても
よい。パラメータとしてエントロピを用いた場合、ハフ
マン符号化等のエントロピ符号化を行うとき、符号化し
た信号の符号長が予測できる特徴がある。符号化したい
情報源の各情報源記号の発生確立をPi、情報源の数を
Mとすると、エントロピHは、下記の式(1)のように
求められる。
【0051】
【数1】
【0052】このときその情報源の平均符号化長Lは、
下記の式(2)となる。
【0053】
【数2】
【0054】従って、符号化した信号の符号長が予測で
きる。エントロピの大小や符号化長の長短により優先度
を決定することにより、より重要な信号に優先度を高く
したり、より記録し易い信号に優先度を高くしたりする
ことができる。
【0055】また、各サブ信号とメイン信号との相関を
とり、相関の大きな帯域に高い優先度を与える方法や、
周波数軸方向にサブ信号を求めているのであれば、それ
ぞれの帯域スペクトルを求めて、スペクトルのエネルギ
和が大きいものに優先度を高くするという方法とするこ
ともできる。これは、このスペクトルのエネルギ和が大
きいものはより重要な信号であると考えられるからであ
る。
【0056】高能率圧縮部6は、帯域分割フィルタ3か
ら出力される各サブ信号を信号圧縮する。これは、でき
るだけ記録容量を少なくし記録効率を上げるためであ
る。高能率圧縮部6がサブ信号の情報を圧縮する方法と
して、元の情報を完全に再現できる可逆符号化と、元の
情報を完全には再現できない不可逆符号化とを例に挙げ
ることができる。
【0057】上記可逆符号化としては、いわゆるハフマ
ン符号化をはじめとするエントロピ符号化がある。当該
エントロピ符号化は、各サンプル値に対応した符号を割
り当てる符号化テーブルに基づいて符号化を行うもので
ある。ハフマン符号化については、文献「最小冗長符号
の構成のための方法」(“A Method for Constructio-n
of Minimum Redundancy Codes”,D.A Huffman, Proc.
I.R.E.,40,pp.1098,1952)に述べられている。また、エ
ントロピ符号化についてはハフマン符号化の他に、文献
「シーケンシャルデータ圧縮のための普遍的アルゴリズ
ム」(“A Universal Algorithm for Sequential Data
Compression”,J.Ziv,A.Lempel,IEEETrans.on Inform.
Theory,Vol.IT-23,No.3,pp.337-343,1977)に述べられ
ているLempel−Ziv符号化や、文献「固定レー
トソースの可変長符号化でのバッファオーバーフロー」
(“Buffer Overflow in Variable Length Coding ofFi
xed Rate Sources”,F.Telinek ,IEEE Trans.Inform.Th
eory, Vol.IT-14,NO,3, PP.490-501,1968 )に述べられ
ている算術符号といった符号化方法も用いることができ
る。
【0058】また、上記不可逆符号化としては、例え
ば、聴覚的に重要な情報のみを取りだして記録するよう
な、効率的な情報圧縮が行える。この方法としては、例
えば本出願人が先に提案している特願平7−14774
2号における符号化方式が用いられる。また、LPC
(線形予測符号化)、ADPCMをはじめとする非線形
量子化、ベクトル量子化などにより符号化をすることも
でき、さらに、これらにより符号化した情報をエントロ
ピ符号化により圧縮することも可能である。LPCにつ
いては、板倉、斉藤による文献「最尤スペクトル推定法
による音声分解合成伝送方式」音響学会講演論文集,P
P.231,1967、或いは文献「音声信号の予測符号化」
(“Predictive Coding of Speech Signals ”,B.S.Ata
l,M.R.Schroeder,Repor-ts of 6th Int.Conf.Acoust.,C
-5-4,1968)に述べられている。また、計算アルゴリズ
ムについては、数多くの文献がありここでは省略する。
【0059】なお、いずれの圧縮を行う場合において
も、圧縮後の情報量がどのくらいか、つまり、合計何ビ
ットのデータとなったかを符号化サイズを求めておく。
【0060】上述した優先度算出部5が出力するサブ信
号の優先度と、高能率圧縮部6が出力する高能率符号化
されたサブ信号およびその符号化サイズは、サブ帯域選
択部7に供給される。
【0061】サブ帯域選択部7は、必要ビット数算出部
4から出力された必要ビット数nと、優先度算出部5か
ら出力されたサブ信号の優先度と、高能率圧縮部6から
出力された高能率圧縮されたサブ信号及びその符号化サ
イズに基づき、メイン信号に合成することが可能である
サブ信号を選択する。サブ帯域選択部7では、サブ信号
を記録する記録容量がなくなるまで、優先度が高いもの
からサブ信号を選択する。具体的には、各サブ信号を高
能率符号化したときに求められる符号化サイズを、記録
可能な容量の分だけ引いていく。この記録可能な容量
は、ユニット全体の記録容量から必要ビット数nよりも
止められるメイン信号に必要な記録容量を引いた容量で
ある。このとき、優先度の順位が高いサブ信号の記録容
量が多いため記録できない場合は、優先度の順位が低い
が記録容量が少なく記録可能であるサブ信号を選択する
ようにしてもよい。上述した選択されたサブ信号は、デ
ータパッキング部8に供給される。
【0062】データパッキング部8は、帯域分割フィル
タ3から出力されるメイン信号と、サブ帯域選択部7か
ら出力される優先度により選択されたサブ信号とを合成
し、デジタルオーディオディスクのフォーマットの16
ビットのワード長の信号にする。このとき、サブ信号
は、メイン信号のLSB側から記録しメイン信号と合成
する。データパッキング部8は、デジタルオーディオデ
ィスクのフォーマットにより合成したメイン信号とサブ
信号を図示しない変調回路に出力し、この変調回路から
記録媒体に記録される。
【0063】従って、上述のように信号記録装置1によ
り記録媒体に記録されたオーディオデータは、通常のデ
ジタルオーディオディスク再生装置により再生が可能で
ある。ここで、通常のデジタルオーディオディスク再生
装置により再生が可能であるということは、上記メイン
信号の再生が可能であることを指す。つまり、メイン信
号とサブ信号は同一のデータ領域に記録されているの
で、通常のデジタルオーディオディスク再生装置でメイ
ン信号を再生する際は、サブ信号はメイン信号の雑音と
なる。しかし、サブ信号は可聴不可能なメイン信号の信
号領域に記録してあるため、聴覚的にサブ信号が聞こえ
ることはない。また、サブ信号をメイン信号と無相関と
なるデータの並び替えを行い、できるだけメイン信号を
汚さないようにし記録することも有用な手段である。
【0064】また、メイン信号とサブ信号の両者を再生
し、従来のデジタルオーディオディスクのフォーマット
より高品質な音質を再現することができる。係る場合
は、専用の信号再生装置が必要となる。
【0065】図7は、信号再生装置のブロック構成図で
ある。信号再生装置30は、データ分割部31と、伸張
部32と、データ復元部33と、メモリ部34とからな
る。信号再生装置30は、メイン信号とサブ信号信号が
記録された記録媒体から、上記メイン信号とサブ信号を
それぞれ読みだし、デジタルオーディオディスクの所定
のフォーマットより高品質である信号を再生する。
【0066】信号記録装置1により記録媒体に記録され
た信号は、図示しないピックアップ等により読み出さ
れ、データ分割部31に供給される。データ分割部31
は、メイン信号とサブ信号が合成された信号を、メイン
信号と複数のサブ信号に分割し、出力する。メイン信号
は、データ復元部33に供給され、サブ信号は、伸張部
32に供給される。
【0067】伸張部32は、データが圧縮されているサ
ブ信号を伸張処理をする。このとき、伸張部32は、上
述した信号記録装置1の高能率圧縮部6により符号化し
た方法に対応した復号化処理をしなければならない。伸
張処理をされたサブ信号は、データ復元部33に供給さ
れる。
【0068】データ復元部33は、分割されたメイン信
号とサブ信号からデジタルオーディオディスクの所定の
フォーマットより高品質なオーディオ信号を復元する。
この際、例えば、上述した信号記録装置1の帯域分割フ
ィルタ3において周波数帯域でメイン信号とサブ信号を
分割していれば、量子化ビット数16ビット、サンプリ
ング周波数44.1kHz以上の信号に復元し、また、
量子化ビットのダイナミックレンジで分割していれば、
量子化ビット数16ビット以上、サンプリング周波数4
4.1kHzの信号に復元に復元する。また、データ復
元部33は、データを復元する際にメイン信号とサブ信
号をメモリ部34に一時保存し、同期を取っている。デ
ータ復元部33より出力されたオーディオ信号は、図示
しないデジタルアナログコンバータ等を介し、スピーカ
等から出力される。
【0069】次に、上述した実施の形態を変形した第2
の実施の形態について説明する。
【0070】上述した実施の形態は、サブ信号に優先度
を設定する際にユニット切り出し部2で切り出した1つ
のユニット内で完結する例を示した。しかしながら、メ
イン信号に割り当てられるサブ信号の情報量に比較し、
あるユニットのサブ信号の情報量は多かったり、また、
あるユニットのサブ信号の情報量は少なかったりする場
合がある。この場合、あるユニットにおいてはサブ信号
の情報はすべて記録できるが、他のサブ信号の情報はす
べては記録できない場合が生じ、記録の効率が悪い。そ
こで、この第2の実施の形態では、サブ信号を記録する
際にサブ信号を時間的に前後した複数のユニットに記録
するようにしている。
【0071】図8は、本発明に係る第2の実施の形態で
ある信号記録装置40のブロック構成図である。なお、
各構成について、上述した第1の実施の形態と同様な内
容の構成は、詳細な説明を省略し図面に同一符号を記
す。
【0072】ここで、デジタルオーディオディスクなど
のパッケージメディアにデータを記録する場合において
は、記録のリアルタイム性ということがそれほど問われ
ない。従って、信号記録装置40の動作は、処理すべき
信号すべてに渡っていくつかの情報をあらかじめ求め、
続いてその情報に従い処理を行って出力するという複数
の段階のパスを必要とするものでもかまわない。そのた
め、信号記録装置40の説明も同様に複数段のパスに基
づいて説明を進めていく。
【0073】まず1パス目について説明する。入力信号
であるデジタルオーディオディスクのフォーマットより
高品質なオーディオデータがユニット切り出し部41に
入力される。ユニット切り出し部41は、数サンプルご
とのユニット切り出しを行う。また、ユニット切り出し
部41は、切り出したユニットの時間的なやりとりを行
うための情報を求め、その情報を各ユニットに付加す
る。ここで、時間的なやりとりをおこなう情報を求める
範囲は、記録媒体に記録すべき全ての信号において行っ
てもよいし、あるいはトラック毎に行ってもよい。
【0074】切り出されたユニットは、帯域分割フィル
タ3によりメイン信号と、サブ信号に分割される。な
お、サブ信号は、説明の便宜上サブ信号が1つの場合に
ついて説明する。
【0075】帯域分割フィルタ3により分割されたメイ
ン信号は、必要ビット数算出部4に供給され、メイン信
号が再生される場合の必要ビット数nを求める。また、
帯域分割フィルタ3により分割されたサブ信号は、優先
度算出部5及び高能率圧縮部6に供給され、優先度算出
部5においては優先度を算出し、高能率圧縮部6におい
ては高能率圧縮して高能率符号と符号化サイズを得る。
上述したメイン信号、必要ビット数n、高能率符号化を
したサブ信号、サブ信号の符号化サイズ、及び優先度
は、一次記録装置42に供給される。一次記録装置42
は、これらの信号を以降のパスで使うために一時的に保
存する。ここで、一次記録装置42は、ハードディス
ク、MO(Magnetic Opticaldis
k)などを記録媒体とする装置である。また、メイン信
号そのものを一次記録装置42に記録するようにしても
よい。
【0076】続いて2パス目について説明する。合計部
43は、1パス目において求められた必要ビット数nか
ら、上述したユニット切り出し部41においてユニット
の時間情報を付加した範囲内である記録媒体全体或いは
トラック単位の、必要ビット数情報の合計を求め、サブ
信号の記録に使うことが可能なビット数の合計を記録媒
体の記録容量から引き算して求める。また、優先度選択
部44は、優先度の一番高いユニットのサブ信号を符号
化したときの総ビット数を求める。このサブ信号の記録
に使うことが可能なビット数の合計と優先度の一番高い
ユニットのサブ信号を符号化したときの総ビット数は、
加算器45に供給される。
【0077】加算器45は、サブ信号に使える総ビット
数から優先度の一番高いサブ信号を符号化した場合の総
ビット数を引き算する。そして、余剰チェック部46に
おいて、記録容量に余りがあるかをチェックする。記録
容量に余りがなければ、優先度選択部44において選択
された優先度を一次記録装置42に記録する。また、記
録容量に余りがあれば、再度優先度選択部44で次の優
先度までの総ビット数を選択し、加算器45でサブ信号
に使える総ビット数から引き算する。そして、この動作
を余剰チェック部46において、余剰がなくなるまで繰
り返す。
【0078】以上により、優先度の高いユニットのサブ
信号のみが選択される。
【0079】続いて3パス目について説明する。サブ帯
域選択部47は、メイン信号と合成するサブ信号を、2
パス目で選択された優先度のユニットに基づき出力す
る。メイン信号とサブ帯域選択部47で選択されたサブ
信号は、データパッキング部8に供給される。
【0080】データパッキング部8は、上述した信号記
録装置1と同様にメイン信号とサブ信号を合成する。こ
こで、図9に示すように、サブ信号は、時間的に異なっ
たメイン信号にユニットに記録する場合が多くなり、例
えば、複数のサブ信号を時間的に異なるユニットに記録
する場合も1つのサブ信号を複数の異なるユニットに記
録することになる。そのため、データパッキング部8
は、図10に示すように、メイン信号のユニットに時間
的に近いところからサブ信号を記録する。また、1つの
サブ信号に複数のユニットを持つ場合にも、優先度が高
いものを時間的に近くに記録する。
【0081】従って、信号記録装置40は、例えば上述
した図7に示す信号再生装置30により記録されたデー
タを再生することができる。この際、図11に示すよう
な、スケーラビリティが実現できるように記録すること
ができる。ここで、スケーラビリティとは、信号再生装
置のメモリの規模により、再生可能な帯域も可変にする
ことができるということである。
【0082】そのため信号再生装置は、信号記録装置4
0で記録したデータを再生する際に時間的なデータのや
りとりをするためには、データの先読みやバッファリン
グが必要で、そのためのメモリも必要であるが、上述の
ように優先度の高いものを時間的に近い位置に記録して
おけば、バッファリングのためのメモリが少ない信号再
生装置ではもっとも重要なサブ信号のみ、また、メモリ
の多い信号再生装置ではすべてのサブ信号を再生でき
る。
【0083】なお、上述により説明した実施の形態にお
いては、デジタルオーディオディスクを例に挙げ説明し
たが、上述したメイン信号を所定のフォーマットに対応
させることにより、メイン信号より高品質である入力信
号を記録することも可能である。例えばデジタル・オー
ディオ・テープなどのディジタルオーディオのパッケー
ジメディアや放送などの信号伝送においても利用可能で
ある。
【0084】また、オーディオ信号に限らず、画像信号
においても同様に本方式を利用できる。係る場合は、所
定の画像信号のフォーマットより高品質である信号を分
割し、メイン信号とサブ信号にする。このサブ信号をメ
イン信号に合成するのであるが、この際にサブ信号が合
成されるメイン信号の信号領域は、視覚的に影響を与え
ない信号の領域である。
【0085】
【発明の効果】本発明に係る信号記録方法は、入力信号
を分割した複数のサブ信号に、それぞれに優先度が設定
される。前記優先度の設けられたサブ信号は、メイン信
号の許容信号領域の容量の範囲内で、サブ信号を優先度
の高いものから選択されメイン信号の許容信号帯域に合
成される。サブ信号が合成された後のメイン信号の信号
の帯域は、合成される前と変わらない。このことによ
り、従来のデジタルオーディオディスクのフォーマット
と互換性を保ちながら、専用の信号再生装置を使用する
ことにより音質の向上が図れ、また、聴覚的に必要な部
分を効率的に記録することができる。
【0086】また、本発明に係る信号記録方法は、所定
の時間単位ごとに区切りユニットを形成する入力信号を
分割した複数のサブ信号に、それぞれに優先度が設定さ
れる。前記優先度の設けられたサブ信号は、メイン信号
の許容信号領域の容量の範囲内で、サブ信号を優先度の
高いものから選択されメイン信号の許容信号帯域に合成
される。ここで、サブ信号をメイン信号に合成する際
に、優先度の高いサブ信号は、距離が近いメイン信号の
ユニットに記録される。サブ信号が合成された後のメイ
ン信号の信号の帯域は、合成される前と変わらない。こ
のことにより、従来のデジタルオーディオディスクのフ
ォーマットと互換性を保ちながら、専用の信号再生装置
を使用することにより音質の向上が図れ、また、聴覚的
に必要な部分を効率的に記録する。さらに、信号再生装
置で再生する際に、前記信号再生装置に備えるバッファ
リングメモリの大きさによって再生可能なサブ信号の大
きさを可変するスケーラビリティを実現することができ
る。
【0087】本発明に係る信号記録装置は、入力信号を
分割手段により分割した複数のサブ信号が、それぞれに
優先度設定手段で優先度が設定される。前記優先度の設
けられたサブ信号は、許容信号領域算出手段で求めたメ
イン信号の許容信号領域の容量の範囲内で、サブ信号選
択手段によりサブ信号を優先度の高いものから選択され
メイン信号の許容信号帯域に合成される。サブ信号が合
成された後のメイン信号の信号の帯域は、合成される前
と変わらない。このことにより、従来のデジタルオーデ
ィオディスクのフォーマットと互換性を保ちながら、専
用の信号再生装置を使用することにより音質の向上が図
れ、また、聴覚的に必要な部分を効率的に記録すること
ができる。
【0088】また、本発明に係る信号記録装置は、所定
の時間単位ごとに区切りユニットを形成する入力信号を
分割手段により分割した複数のサブ信号に、それぞれ優
先度設定手段で優先度が設定される。前記優先度の設け
られたサブ信号は、許容信号領域算出手段で求めたメイ
ン信号の許容信号領域の容量の範囲内で、サブ信号選択
手段によりサブ信号を優先度の高いものから選択されメ
イン信号の許容信号帯域に合成される。ここで、サブ信
号をメイン信号に合成する際に、優先度の高いサブ信号
は、距離が近いメイン信号のユニットに記録される。サ
ブ信号が合成された後のメイン信号の信号の帯域は、合
成される前と変わらない。このことにより、従来のデジ
タルオーディオディスクのフォーマットと互換性を保ち
ながら、専用の信号再生装置を使用することにより音質
の向上が図れ、また、聴覚的に必要な部分を効率的に記
録する。さらに、信号再生装置で再生する際に、前記信
号再生装置に備えるバッファリングメモリの大きさによ
って再生可能なサブ信号の大きさを可変するスケーラビ
リティを実現することができる。
【0089】本発明に係る記録媒体は、従来のデジタル
オーディオディスクのフォーマットと互換性を保つこと
ができ、専用の信号再生装置を使用し再生することによ
りより音質の向上が図れ、また、聴覚的に必要な部分を
効率的に記録している。
【0090】また、本発明に係る記録媒体は、従来のデ
ジタルオーディオディスクのフォーマットと互換性を保
ちながら、専用の信号再生装置を使用することにより音
質の向上が図れ、また、聴覚的に必要な部分を効率的に
記録する。さらに、信号再生装置で再生する際に、前記
信号再生装置に備えるバッファリングメモリの大きさに
よって再生可能なサブ信号の大きさを可変するスケーラ
ビリティを実現することができる。
【0091】本発明に係る信号処理方法は、入力信号を
分割した複数のサブ信号に、それぞれ優先度が設定され
る。前記優先度の設けられたサブ信号は、メイン信号の
許容信号領域の容量の範囲内で、サブ信号を優先度の高
いものから選択されメイン信号の許容信号帯域に合成さ
れる。サブ信号が合成された後のメイン信号の信号の帯
域は、合成される前と変わらない。このことにより、従
来のデジタルオーディオディスクのフォーマットと互換
性を保ちながら、専用の信号再生装置を使用することに
より音質の向上が図れ、また、聴覚的に必要な部分を効
率的に処理することができる。
【0092】また、本発明に係る信号処理方法は、所定
の時間単位ごとに区切りユニットを形成する入力信号を
分割した複数のサブ信号に、それぞれ優先度が設定され
る。前記優先度の設けられたサブ信号は、メイン信号の
許容信号領域の容量の範囲内で、サブ信号を優先度の高
いものから選択されメイン信号の許容信号帯域に合成さ
れる。ここで、サブ信号をメイン信号に合成する際に、
優先度の高いサブ信号は、距離が近いメイン信号のユニ
ットに記録される。サブ信号が合成された後のメイン信
号の信号の帯域は、合成される前と変わらない。このこ
とにより、従来のデジタルオーディオディスクのフォー
マットと互換性を保ちながら、専用の信号再生装置を使
用することにより音質の向上が図れ、また、聴覚的に必
要な部分を効率的に処理する。さらに、信号再生装置で
再生する際に、前記信号再生装置に備えるバッファリン
グメモリの大きさによって再生可能なサブ信号の大きさ
を可変するスケーラビリティを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号記録装置のブロック構成図で
ある。
【図2】本発明に係る信号記録装置の帯域分割フィルタ
のブロック構成図である。
【図3】本発明に係る信号記録装置の帯域分割フィルタ
のブロック構成図である。
【図4】本発明に係る信号記録装置の帯域分割フィルタ
のブロック構成図である。
【図5】本発明に係る信号記録装置の帯域分割フィルタ
のブロック構成図である。
【図6】本発明に係る信号記録装置の必要ビット数算出
部のブロック構成図である。
【図7】信号再生装置のブロック構成図である。
【図8】本発明に係る信号記録装置のブロック構成図で
ある。
【図9】本発明に係る信号記録装置のデータパッキング
部が、サブ信号をメイン信号ユニットに合成する場合の
割当方法を説明する図である。
【図10】本発明に係る信号記録装置のデータパッキン
グ部が、サブ信号をメイン信号ユニットに合成する場合
の割当方法を説明する図である。
【図11】本発明に係る信号記録装置により記録したデ
ータを信号再生装置により再生する場合のスケーラビリ
ティを説明する図である。
【符号の説明】
1,40 信号記録装置、2,41 ユニット切り出し
部、3 帯域分割フィルタ部、4 必要ビット数算出
部、5 優先度算出部、6 高能率圧縮部、7,44
サブ帯域選択部、8 データパッキング部

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の全帯域をメイン帯域と複数の
    サブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン信号とサブ帯域
    の複数のサブ信号を生成し、 前記複数のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域を求め、 前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信号領域
    に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に選択
    し、 選択したサブ信号をメイン信号の前記許容信号領域に合
    成し、サブ信号が合成されたメイン信号を記録すること
    を特徴とする信号記録方法。
  2. 【請求項2】 前記入力信号は、オーディオ信号であ
    り、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域は、聴覚的に影響を与えない信号領域であ
    ることを特徴とする請求項1に記載する信号記録方法。
  3. 【請求項3】 前記入力信号は、ビデオ信号であり、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域は、視覚的に影響を与えない信号領域であ
    ることを特徴とする請求項1に記載する信号記録方法。
  4. 【請求項4】 前記入力信号は、前記メイン信号のサン
    プリング周波数よりも高い周波数でサンプリングされた
    周波数帯域が広い信号であり、 前記メイン信号は前記入力信号の周波数帯域の低い部分
    の信号であり、前記サブ信号は当該入力信号の周波数帯
    域の高い部分の信号であることを特徴とする請求項1に
    記載する信号記録方法。
  5. 【請求項5】 前記入力信号は、サンプリング周波数が
    44.1kHz以上、量子化ビット数が16ビットの信
    号であることを特徴とする請求項4に記載する信号記録
    方法。
  6. 【請求項6】 前記入力信号は、前記メイン信号の量子
    化ビット数よりも多い量子化ビット数で量子化されたダ
    イナミックレンジを拡大した信号であり、 前記メイン信号は前記入力信号の量子化の重みが大きい
    部分の信号であり、前記サブ信号は前記入力信号の量子
    化の重みが小さい部分の信号であることを特徴とする請
    求項1に記載する信号記録方法。
  7. 【請求項7】 前記入力信号は、サンプリング周波数が
    44.1kHz、量子化ビット数が16ビット以上の信
    号であることを特徴とする請求項6に記載する信号記録
    方法。
  8. 【請求項8】 前記入力信号は、前記メイン信号のサン
    プリング周波数よりも高い周波数でサンプリングされた
    周波数帯域が広い信号であり、かつ、前記入力信号は、
    前記メイン信号の量子化ビット数よりも多い量子化ビッ
    ト数で量子化されたダイナミックレンジを拡大した信号
    であり、 前記メイン信号は前記入力信号の周波数帯域の低い部分
    の信号で、かつ、量子化の重みが大きい部分の信号であ
    り、前記サブ信号は当該入力信号の周波数帯域の高い部
    分の信号で、かつ、量子化の重みが小さい部分の信号で
    あることを特徴とする請求項1に記載する信号記録方
    法。
  9. 【請求項9】 前記入力信号は、サンプリング周波数が
    44.1kHz以上、かつ、量子化ビット数が16ビッ
    ト以上の信号であることを特徴とする請求項8に記載す
    る信号記録方法。
  10. 【請求項10】 周波数帯域の高いサブ信号に対して、
    優先度を高く設定することを特徴とする請求項1に記載
    する信号記録方法。
  11. 【請求項11】 周波数帯域の低いサブ信号に対して、
    優先度を高く設定することを特徴とする請求項1に記載
    する信号記録方法。
  12. 【請求項12】 量子化の重みが大きいサブ信号に対し
    て、優先度を高く設定することを特徴とする請求項1に
    記載する信号記録方法。
  13. 【請求項13】 量子化の重みが小さいサブ信号に対し
    て、優先度を高く設定することを特徴とする請求項1に
    記載する信号記録方法。
  14. 【請求項14】 メイン信号と相関の高いサブ信号に対
    して、優先度を高く設定することを特徴とする請求項1
    に記載する信号記録方法。
  15. 【請求項15】 メイン信号と相関の低いサブ信号に対
    して、優先度を高く設定することを特徴とする請求項1
    に記載する信号記録方法。
  16. 【請求項16】 エントロピの高いサブ信号に対して、
    優先度を高く設定することを特徴とする請求項1に記載
    する信号記録方法。
  17. 【請求項17】 エントロピの低いサブ信号に対して、
    優先度を高く設定することを特徴とする請求項1に記載
    する信号記録方法。
  18. 【請求項18】 信号スペクトルのエネルギが大きいサ
    ブ信号に対して、優先度を高く設定することを特徴とす
    る請求項1に記載する信号記録方法。
  19. 【請求項19】 信号スペクトルのエネルギが小さいサ
    ブ信号に対して、優先度を高く設定することを特徴とす
    る請求項1に記載する信号記録方法。
  20. 【請求項20】 サブ信号を信号圧縮後の符号長が長い
    サブ信号に対して、優先度を高く設定することを特徴と
    する請求項1に記載する信号記録方法。
  21. 【請求項21】 サブ信号を信号圧縮後の符号長が短い
    サブ信号に対して、優先度を高く設定することを特徴と
    する請求項1に記載する信号記録方法。
  22. 【請求項22】 入力信号を、所定の時間単位ごとに区
    切りユニットを形成し、 前記ユニットが形成された入力信号の全帯域をメイン帯
    域と複数のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン信号
    とサブ帯域の複数のサブ信号を生成し、 前記複数のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域を求め、 前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信号領域
    に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に選択
    し、 選択したサブ信号を、当該サブ信号に対応するユニット
    の距離が近いメイン信号の前記許容信号領域に合成し、
    サブ信号が合成されたメイン信号を記録することを特徴
    とする信号記録方法。
  23. 【請求項23】 前記優先度は、1のユニット内のサブ
    信号の中で設定されることを特徴とする請求項22に記
    載する信号記録方法。
  24. 【請求項24】 前記優先度は、複数のユニット内のサ
    ブ信号の中で設定されることを特徴とする請求項22に
    記載する信号記録方法。
  25. 【請求項25】 前記ユニットの距離は、記録媒体から
    信号を読み出す順序の差であることを特徴とする請求項
    22に記載する信号記録方法。
  26. 【請求項26】 前記ユニットの距離は、記録媒体上で
    の記録位置の差であることを特徴とする請求項22に記
    載する信号記録方法。
  27. 【請求項27】 前記入力信号は、オーディオ信号であ
    り、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域は、聴覚的に影響を与えない信号領域であ
    ることを特徴とする請求項22に記載する信号記録方
    法。
  28. 【請求項28】 前記入力信号は、ビデオ信号であり、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域は、視覚的に影響を与えない信号領域であ
    ることを特徴とする請求項22に記載する信号記録方
    法。
  29. 【請求項29】 前記入力信号は、前記メイン信号のサ
    ンプリング周波数よりも高い周波数でサンプリングされ
    た周波数帯域が広い信号であり、 前記メイン信号は前記入力信号の周波数帯域の低い部分
    の信号であり、前記サブ信号は当該入力信号の周波数帯
    域の高い部分の信号であることを特徴とする請求項22
    に記載する信号記録方法。
  30. 【請求項30】 前記入力信号は、サンプリング周波数
    が44.1kHz以上、量子化ビット数が16ビットの
    信号であることを特徴とする請求項29に記載する信号
    記録方法。
  31. 【請求項31】 前記入力信号は、前記メイン信号の量
    子化ビット数よりも多い量子化ビット数で量子化された
    ダイナミックレンジを拡大した信号であり、 前記メイン信号は前記入力信号の量子化の重みが大きい
    部分の信号であり、前記サブ信号は前記入力信号の量子
    化の重みが小さい部分の信号であることを特徴とする請
    求項22に記載する信号記録方法。
  32. 【請求項32】 前記入力信号は、サンプリング周波数
    が44.1kHz、量子化ビット数が16ビット以上の
    信号であることを特徴とする請求項31に記載する信号
    記録方法。
  33. 【請求項33】 前記入力信号は、前記メイン信号のサ
    ンプリング周波数よりも高い周波数でサンプリングされ
    た周波数帯域が広い信号であり、かつ、前記入力信号
    は、前記メイン信号の量子化ビット数よりも多い量子化
    ビット数で量子化されたダイナミックレンジを拡大した
    信号であり、 前記メイン信号は前記入力信号の周波数帯域の低い部分
    の信号で、かつ、量子化の重みが大きい部分の信号であ
    り、前記サブ信号は当該入力信号の周波数帯域の高い部
    分の信号で、かつ、量子化の重みが小さい部分の信号で
    あることを特徴とする請求項22に記載する信号記録方
    法。
  34. 【請求項34】 前記入力信号は、サンプリング周波数
    が44.1kHz以上、かつ、量子化ビット数が16ビ
    ット以上の信号であることを特徴とする請求項33に記
    載する信号記録方法。
  35. 【請求項35】 入力信号の全帯域をメイン帯域と複数
    のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン信号とサブ帯
    域の複数のサブ信号を生成する分割手段と、 前記分割手段により分割された複数のサブ信号にそれぞ
    れ優先度を設定する優先度設定手段と、 前記分割手段により分割されたメイン信号から、雑音が
    加わってもメイン信号の再生信号には影響を与えないメ
    イン信号の許容信号領域を求める許容信号領域算出手段
    と、 前記許容信号領域算出手段により求められた許容信号領
    域の容量の範囲内で、当該許容信号領域内に合成するサ
    ブ信号を、前記優先度設定手段により設定された優先度
    の高いものから順に選択するサブ信号選択手段と、 前記サブ信号選択手段により選択されたサブ信号を、メ
    イン信号の前記許容信号領域算出手段により求められた
    許容信号領域に合成し、サブ信号が合成された前記メイ
    ン信号を記録する記録手段とを備える信号記録装置。
  36. 【請求項36】 入力信号を、所定の時間単位ごとに区
    切りユニットを形成するユニット形成手段と、 前記ユニットが形成された入力信号の全帯域をメイン帯
    域と複数のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン信号
    とサブ帯域の複数のサブ信号を生成する分割手段と、 前記分割手段により分割された複数のサブ信号にそれぞ
    れ優先度を設定する優先度設定手段と、 前記分割手段により分割されたメイン信号から、雑音が
    加わってもメイン信号の再生信号には影響を与えないメ
    イン信号の許容信号領域を求める許容信号領域算出手段
    と、 前記許容信号領域算出手段により求められた許容信号領
    域の容量の範囲内で、当該許容信号領域内に合成するサ
    ブ信号を、前記優先度設定手段により設定された優先度
    の高いものから順に選択するサブ信号選択手段と、 前記サブ信号選択手段により選択されたサブ信号を、当
    該サブ信号に対応するユニットの距離が近い前記許容信
    号領域算出手段により求められた前記メイン信号の許容
    信号領域に合成し、サブ信号が合成された当該メイン信
    号を記録する記録手段とを備える信号記録装置。
  37. 【請求項37】 全帯域を分割したメイン帯域のメイン
    信号とサブ帯域の複数のサブ信号とからなり、前記メイ
    ン信号の雑音が加わっても再生信号には影響を与えない
    許容信号領域に、それぞれに優先度が設定されているサ
    ブ信号が前記優先度の高いものから順に合成された信号
    が記録されていることを特徴とする記録媒体。
  38. 【請求項38】 所定の時間単位ごとに区切りユニット
    を形成している信号の全帯域を分割したメイン帯域のメ
    イン信号とサブ帯域の複数のサブ信号とからなり、前記
    メイン信号の雑音が加わっても再生信号には影響を与え
    ない許容信号領域に、それぞれに優先度が設定されてい
    るサブ信号が前記優先度の高いものから順にメイン信号
    とユニットの距離近い部分に合成された信号が記録され
    ていることを特徴とする記録媒体。
  39. 【請求項39】 入力信号の全帯域をメイン帯域と複数
    のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン信号とサブ帯
    域の複数のサブ信号を生成し、 前記複数のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域を求め、 前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信号領域
    に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に選択
    し、 選択したサブ信号をメイン信号の前記許容信号領域に合
    成することを特徴とする信号処理方法。
  40. 【請求項40】 入力信号を、所定の時間単位ごとに区
    切りユニットを形成し、 前記ユニットが形成された入力信号の全帯域をメイン帯
    域と複数のサブ帯域に分割し、メイン帯域のメイン信号
    とサブ帯域の複数のサブ信号を生成し、 メイン帯域以外のサブ帯域の複数のサブ信号とに分割
    し、 前記複数のサブ信号にそれぞれ優先度を設定し、 前記メイン信号の信号領域において、雑音が加わっても
    メイン信号の再生信号には影響を与えないメイン信号の
    許容信号領域を求め、 前記許容信号領域の容量の範囲内で、当該許容信号領域
    に合成するサブ信号を優先度の高いものから順に選択
    し、 選択したサブ信号を、当該サブ信号に対応するユニット
    の距離が近いメイン信号の前記許容信号領域に合成する
    ことを特徴とする信号処理方法。
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