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JPH1017827A - 加圧接着型両面粘着シート - Google Patents

加圧接着型両面粘着シート

Info

Publication number
JPH1017827A
JPH1017827A JP8174869A JP17486996A JPH1017827A JP H1017827 A JPH1017827 A JP H1017827A JP 8174869 A JP8174869 A JP 8174869A JP 17486996 A JP17486996 A JP 17486996A JP H1017827 A JPH1017827 A JP H1017827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
adhesive sheet
acrylic
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8174869A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Azuma
賢一 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP8174869A priority Critical patent/JPH1017827A/ja
Publication of JPH1017827A publication Critical patent/JPH1017827A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼付位置修正のための再剥離性に優れてお
り、かつロール状に巻き取られた際の巻き圧などにより
再剥離性が損なわれ難い加圧接着型両面粘着シートを提
供する。 【解決手段】 アルキル(メタ)アクリレートを主成分
とする光重合性組成物に活性光線を照射して得られるア
クリル系重合体よりなり、25%圧縮時の圧縮弾性率が
0.1〜50kg/cm2 であるアクリル系粘着シート
の少なくとも一面に、厚さ10〜100μmの非粘着性
もしくは微粘着性マスキング部材が、その表面がアクリ
ル系粘着シート表面よりも突出し、かつその表面の12
〜50%被覆するように積層されていることを特徴とす
る加圧接着型両面粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧接着型両面粘
着シートに関し、更に詳しくは、床材、幅木、壁材、天
井材などの裏面に当接させた状態においては表面の粘着
力がほとんど発揮されないために貼付作業時の位置調整
が容易であり、接着に際しての加圧により十分な粘着物
性を発現し得る加圧接着型両面粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築関係においては、建材を接合
するに際して接着剤が広く用いられている。すなわち、
床材、幅木、壁材、天井材などを建築現場において構造
体に接合するに際し、接着剤が幅広く用いられてきてい
る。しかしながら、接着剤を用いて建材を接合する場合
には、接着剤を用意した後、接着剤を塗布し、建材を貼
り合わせ、接着剤の硬化等の養生時間を待つという一連
の作業を実施しなければならず、建材の接合に際しての
作業性が低く、比較的長い時間を必要とする。
【0003】そこで、近年、接着剤に代えて両面粘着テ
ープを用いて幅木などの建材を構造体に接合する方法が
広く普及してきている。両面粘着テープを用いた接合方
法では、両面粘着テープの一方の粘着剤層面を建材に貼
り合わせることにより、建材側に両面粘着テープを固定
し、しかる後、両面粘着テープの他方の粘着剤層面を貼
付位置すなわち建築物の構造体の表面に貼り合わせるこ
とにより建材が接合される。あるいは、建材を接合する
貼付位置に予め両面粘着テープを貼付しておき、両面粘
着テープの外側の粘着剤層を利用して建材を貼り合わせ
る方法も行われている。
【0004】しかしながら、上記何れの方法において
も、建材を建築物の構造体に両面粘着テープを用いて一
旦貼り合わせた後には、貼付位置の修正が極めて困難で
あるという問題があった。すなわち、一旦貼付された後
に、建材を再剥離したり、あるいは建材を正しい位置に
ずらすことは非常に困難であった。
【0005】そこで、一旦貼付した後に再剥離を容易に
行い得る方法として、以下の二通りの方法が提案されて
いる。第1の方法は、両面粘着テープの離型紙に背割り
加工を施し、仮止め用離型紙と、本止め用離型紙を用い
て貼付する方法である。この方法では、仮止め用離型紙
を先ず剥離して建材を貼付位置に仮固定する。仮止め用
離型紙の剥離により露出された粘着剤層部分の粘着力は
十分でないため、貼付位置が目的とする位置からずれて
いる場合には、再剥離したり、貼付位置をずらしたりす
ることができる。次に、位置調整後に、本止め用の離型
紙を剥離し、建材を最終的に貼り合わせる。しかしなが
ら、離型紙に背割り加工を施す方法では、上記のように
作業が煩雑であり、かつ十分な再剥離性を有するように
調整することは困難であった。加えて、建材の形状や寸
法等に応じて、種々の形態で離型紙に背割り加工を施さ
ねばならなかった。
【0006】第2の方法は、両面粘着テープの粘着剤と
して、初期接着強度が低く、従って再剥離性を有し、経
日変化により接着昂進するものを用いる方法であるが、
再剥離に際し糊残りが生じたり、十分な再剥離性を与え
ることが困難であった。
【0007】上記のような問題を解決するものとして、
特開平7−310057号公報には、粘着剤層の少なく
とも片面に固形状の非粘着性物質による凸部を形成して
なる接着シートが開示されている。この接着シートで
は、固形状の非粘着性物質による凸部の存在により、貼
付に際し接着シートの微調整を容易に行うことができ、
かつ接着時の圧接力により非粘着性物質が粘着剤の表面
以下に沈み込むことにより十分な接着力を発現し得ると
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、両面粘着テ
ープは、通常、長尺状の形態で製造され、ロールに巻き
取られている。すなわち、両面粘着テープはロールに巻
き取られた状態で供給されるのが普通である。
【0009】ところが、特開平7−310057号公報
に記載の接着シートでは、ロール状に巻き取ると、巻き
圧により非粘着性物質よりなる凸部が粘着剤層側に押さ
れて、均一な凸状を維持することが困難になるという問
題があった。特に、ロールの芯に近い部分では、より大
きな巻き圧が加わるため、甚だしき場合には、凸部が沈
み込み、目的とする再剥離性が得られないことさえあっ
た。
【0010】本発明の目的は、貼付位置修正のための再
剥離性に優れており、かつロール状に巻き取られた際の
巻き圧などにより再剥離性が損なわれ難い加圧接着型両
面粘着シートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルキル(メ
タ)アクリレートを主成分とする光重合性組成物に活性
光線を照射して得られるアクリル系重合体よりなり、2
5%圧縮時の圧縮弾性率が0.1〜50kg/cm2
あるアクリル系粘着シートの少なくとも一面に、厚さ1
0〜100μmの非粘着性もしくは微粘着性マスキング
部材が、その表面がアクリル系粘着シート表面よりも突
出し、かつその表面の12〜50%被覆するように積層
されていることを特徴とする加圧接着型両面粘着シート
をその要旨とするものである。
【0012】本発明において用いられるアルキル(メ
タ)アクリレートを主成分とする光重合性組成物は、ア
ルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、これと共重
合可能であり、得られるアクリル系共重合体の架橋点と
なるな極性基を有するモノマー、架橋性モノマー、光重
合開始剤等が添加されてなるものであり、必要に応じて
充填剤、粘着付与樹脂等が添加されてもよい。
【0013】上記アルキル(メタ)アクリレートのアル
キル基の炭素数は、1〜18が好ましく、より好ましく
は4〜18であり、例えば、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソ
ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。これらのアルキル(メタ)アクリレ
ートは単独で用いられてもよく、又、2種以上が併用さ
れてもよい。
【0014】アルキル(メタ)アクリレートは、粘着性
と凝集性とのバランスをとるために、ホモポリマーのガ
ラス転移温度(Tg)が−50℃以下のアルキル(メ
タ)アクリレートを主成分とし、メチル(メタ)アクリ
レートやエチル(メタ)アクリレート等の低級アルコー
ルの(メタ)アクリレートを併用してもよい。得られる
アクリル系粘着シートに高い圧縮弾性率を付与するため
には、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が可及的
高いモノマーの含有率を高めることが有効である。
【0015】アルキル(メタ)アクリレートの含有量
は、全モノマーの50〜99重量%が好ましく、より好
ましくは70〜99重量%である。アルキル(メタ)ア
クリレートの含有量が50重量%未満の場合、凝集力が
強くなり、圧縮弾性率が高くなるので、後述する如く被
着体に対する接着力が低下する。又、上記含有量が99
重量%を超える場合には、凝集力が低くなり、接着力が
低下する。
【0016】上記極性基を有するモノマーとしては、例
えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸もしくはこれらの無水物等のカルボキシル基も
しくは酸無水物含有モノマー、(メタ)アクリロニトリ
ル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタ
ム、アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレート等の窒素含有モノマ
ー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエ
チレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成(メタ)ア
クリレート等の水酸基含有モノマー等が挙げられる。
【0017】極性基を有するモノマーの含有量は、全モ
ノマーの0.99〜20重量%が好ましい。極性基を有
するモノマーの含有量が0.99重量%未満では、架橋
度が小さく、凝集力が低下する。又、上記含有量が20
重量%を超える場合には、圧縮弾性率が高くなるので、
後述する如く被着体に対する接着力が低下する。
【0018】大きな凝集力が必要である場合には、架橋
性モノマーが添加される。上記架橋性モノマーとして
は、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、アリル(メタ)
アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニル
ベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリ
レート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。
【0019】架橋性モノマーの含有量は、全モノマーの
0.01〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.0
2〜0.8重量%である。架橋性モノマーの含有量が
0.01重量%未満では、架橋度が小さく、凝集力が低
下する。又、含有量が1重量%を超えると凝集力が高く
なり、圧縮弾性率が高くなる。得られるアクリル系粘着
シートに高い圧縮弾性率を付与するためには、架橋度を
高め、得られるアクリル系共重合体のゲル分率を高める
ことが効果的であるが、粘着力と凝集力の双方を満足し
得るためには、ゲル分率は5〜99重量%が好ましく、
より好ましくは80〜99重量%である。
【0020】アクリル系共重合体は、架橋性モノマーの
他に、外部架橋剤を用いて架橋されていてもよく、この
ような架橋剤としては、イソシアネート、アジリジン系
架橋剤、金属錯化合物などが挙げられる。
【0021】上記アルキル(メタ)アクリレート、極性
基を有するモノマー、架橋性モノマーの他、これらのモ
ノマーと共重合可能な他のモノマーを用いることもでき
る。これらの他のモノマーとしては、例えば、ビニルア
セテート、ビニルプロピオネート、スチレン、イソボロ
ニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの他
のモノマーの含有量は、全モノマーの30重量%以下が
好ましい。含有量が30重量%を超える場合、凝集力が
高くなり、圧縮弾性率が高くなるので、後述する如く被
着体に対する充分な接着力が得られなくなる。
【0022】上記光重合開始剤としては、例えば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン〔チバガイギー社製、商品名
「ダロキュア2959」〕、α−2−ヒドロキシ−α,
α’−ジメチル−アセトフェノン〔チバガイギー社製、
商品名「ダロキュア1173」〕、メトキシアセトフェ
ノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン〔チバガイギー社製、商品名「イルガキュア65
1」〕、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフ
ェノン〔チバガイギー社製、商品名「イルガキュア18
4」〕等のアセトフェノン系、ベンジルジメチルケター
ル等のケタール系、その他ハロゲン化ケトン、アシルホ
スフィノキシド、アシルホスフォナート等が挙げられ
る。
【0023】光重合開始剤の含有量は、全モノマー10
0重量部に対し、0.01〜5重量部が好ましく、より
好ましくは0.05〜3重量部である。含有量が0.0
1重量部未満では、重合転化率が低下し、モノマー臭の
強いアクリル系共重合体しか得られない。又、含有量が
5重量部を超えると、ラジカル発生量が多くなり、得ら
れる重合体の分子量が小さくなり、凝集力が低下する。
【0024】又、上記充填剤としては、例えば、ガラス
バルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン等
の無機中空微粒子、ポリメチルメタクリレート、アクリ
ロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、
フェノール樹脂等からなる有機中空微粒子、ガラスビー
ズ、シリカビーズ、合成雲母等の無機微粒子、ポリエチ
ルアクリレート、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等からなる有機微粒子が挙げられる。更にその
他の充填剤として、補強用の各種繊維、織布ないし不織
布、粘度調整剤、顔料等が添加されてもよい。就中、ア
エロジル等のシリカ微粒子、炭酸カルシウム等の無機微
粒子の添加は、得られるアクリル系粘着シートを高圧縮
弾性率を得るのに効果的である。
【0025】上記粘度調整剤は、光重合に際し、アルキ
ル(メタ)アクリレートを主成分とする光重合性組成物
を増粘し、チキソトロピー性を付与することによって、
光重合性組成物中に充填剤の微粒子を良好に分散させる
効果を有する。粘度調整剤としては、例えば、アクリル
ゴム、ニトリルゴム、スチレン−イソプレン−スチレン
共重合体等のエラストマー、ポリメチルメタクリレート
(PMMA)、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂を適宜溶
剤に溶解した溶液が挙げられる。これらの溶液に平均粒
径が5μm以下のシリカやアルミナ等を混合して用いて
もよい。上記シリカやアルミナ等の無機粉体は、疎水化
処理を施したものを用いると、より早く一次粒子まで分
散させることができる。
【0026】上記粘度調整剤を用いる代わりに、光重合
性組成物に光重合開始剤を添加する前に、光重合性組成
物の一部を予め部分重合することによって塗工工程でス
ジ等の不良発生の原因となるミクロゲルを発生させるこ
となく必要な粘度を付与することもできる。上記増粘の
ための光重合性組成物の部分重合は、全モノマー量の
1.5〜60%の範囲で行われるのが好ましい。
【0027】上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジ
ン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペ
ンフェノール系樹脂、C5及びC9系石油樹脂、クマロ
ン樹脂等及びこれらの水添物等が挙げられる。これらの
粘着付与樹脂は単独で用いられてもよく、又、2種以上
が併用されてもよい。
【0028】上記の如く構成されているアルキル(メ
タ)アクリレートを主成分とする光重合性組成物に活性
光線を照射するためのランプ類は、光波長450nm以
下に発光分布を有する、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラ
ックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタ
ルハライドランプ等が挙げられる。就中、ケミカルラン
プは、光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光
すると共に、光重合開始剤以外の光重合性組成物成分の
上記活性波長領域の光吸収が少ないため、光重合性組成
物の内部まで光が充分に透過するので、高厚膜の粘着シ
ートを製造するのに適している。
【0029】光重合性組成物に照射される活性光線の照
射強度は、得られる粘着シートの用途に応じて適宜制御
されるが、アセトフェノン基を有する開裂型の光重合開
始剤を光重合性組成物中に配合している場合、光重合開
始剤の光開裂に有効な波長領域(光重合開始剤の種類に
よって異なるが、通常365〜420nm)の光線の照
射強度は、好ましくは0.1〜100mW/cm2 であ
る。
【0030】光重合性組成物は、一般に離型紙上にシー
ト状になされ、光照射することにより重合されてアクリ
ル系共重合体になると共にアクリル系粘着シートになさ
れるが、光照射用ランプ類による光照射強度は、必要に
応じ光カットフィルターによって調整することができ、
光重合に際して発生する過剰の熱は、光照射面と反対側
面を冷却板表面に接触させながら移送させることにより
冷却し、重合熱によって塗工用の離型紙や光重合性組成
物シートが伸縮したりして波打ちや皺を発生する結果、
アクリル系粘着シート表面の平滑性が損なわれることを
防止することができる。
【0031】光重合は、反応容器中の酸素及び光重合性
組成物中に溶け込んでいる酸素によって反応が阻害され
る。従って、活性光線の照射は酸素の阻害を消去する手
段がこのプロセスに付加されるのが好ましい。このよう
な手段として、例えば、表面離型処理されたポリエチレ
ンテレフタレートやポリテトラフルオロエチレン等のフ
ィルム上に塗工された光重合性組成物表面を表面離型処
理されたフィルムによって密着して覆い、この状態で光
重合性組成物に活性光線の照射を行う方法がある。又、
光重合反応容器中の空気を、窒素ガスや炭酸ガス等の不
活性ガスと置換してた後、光重合反応容器の照射窓より
活性光線を照射する方法もある。上記不活性ガス置換法
において、光重合性組成物の重合転化率を99.7%以
上にするためには、光重合反応容器内雰囲気の酸素濃度
は、5000ppm以下にするのが好ましく、より好ま
しくは酸素濃度3000ppm以下で活性光線の照射が
行われる。
【0032】上記の如くして得られるアクリル系粘着シ
ートは、25%圧縮時の圧縮弾性率が0.1〜50kg
/cm2 の範囲にある。本発明において、25%圧縮時
の圧縮弾性率を上記の範囲としたのは、圧縮弾性率が
0.1kg/cm2 未満の場合には、アクリル系共重合
体が柔らかくなり過ぎ、被着体に対する位置決めをする
に際し、非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材の突
出部でアクリル系粘着シートの粘着面が被着体表面に密
着することを阻止できず接着してしまって再剥離が難し
くなるからであり、又、圧縮弾性率が50kg/cm2
を超えると、柔軟性が充分でないため、非粘着性もしく
は微粘着性マスキング部材の突出部でアクリル系粘着シ
ートの粘着面が被着体表面に密着することを阻止される
ので、被着体に対する位置決めは自由にできるが、加圧
しても非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材がアク
リル系粘着シート表面よりも内側に位置させ難く、被着
体に対する充分な接着力を得ることができないからであ
る。
【0033】尚、上記25%圧縮時の圧縮弾性率は、1
cm2 の円板状に打ち抜かれたアクリル系粘着シート試
験片を積層し、厚みを約8mmとし、上方から荷重を加
え、25%圧縮した際の荷重を測定することにより測定
される値である。アクリル系粘着シートの厚みは、特に
限定されないが、通常、0.5〜10mmとされる。
【0034】本発明においては、アクリル系粘着シート
の少なくとも一面に、非粘着性もしくは微粘着性マスキ
ング部材が、その表面がアクリル系粘着シートの表面よ
りも突出するように積層されている。
【0035】マスキング部材は、非粘着性もしくは微粘
着性の部材からなるものであれば特に限定されるもので
はないが、例えば、織目の粗い織布、不織布、金属メッ
シュ、成形ネット等が挙げられる。上記成形ネットと
は、繊維もしくは金属以外の材料、例えば、熱可塑性樹
脂を成形したり、接着したりして得られるネットであっ
て、その成形法は特に限定されるものではない。成形ネ
ットの一例として、ポリエチレン等の延伸ヤーンを縦横
に網目状に熱接着した経緯直交積層不織布(積水加工社
製、商品名「ソフNA33」:延伸ヤーン:幅1mm×
厚さ28μm、坪量12g/m2 、商品名「ソフNA5
5」:延伸ヤーン:幅1mm×厚さ38μm、坪量17
g/m2 、商品名「ソフHN33」:延伸ヤーン:幅1
mm×厚さ10μm、坪量10g/m2 )等が挙げられ
る。
【0036】又、微粘着性マスキング部材としては、上
記非粘着性マスキング部材の表面に微粘着性の粘着剤を
付与したものが挙げられる。この微粘着性粘着剤として
は、一般的なプロテクトテープに用いられる粘着剤が全
て使用でき、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)系粘着剤、EVA/SBS(スチレン−ブタ
ジエン−スチレン共重合体)系粘着剤、アクリル系粘着
剤、アクリルゴム系粘着剤等が挙げられ、又、その他に
特殊な再剥離性粘着剤として、アクリル系微球体状粘着
剤、ポリオキシプロピレン系粘着剤等も挙げられる。
【0037】又、上記微粘着性粘着剤としては、例え
ば、ステンレス板に対する粘着力や対コンクリート粘着
力が50〜600g/25mmであり、ガラス転移温度
が−60〜−40℃、ゲル分率が70重量%以上のもの
が好ましい。
【0038】非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材
は、貼付に際しての位置調整の際にはアクリル系粘着シ
ートの表面より突出していることが求められ、加圧接着
時には、粘着表面及び表面よりも内側に移動されて、上
記の機能を失うものである。従って、その厚さは、材質
や形状に応じて各々設定されるが、10〜100μmで
ある。厚さが10μm未満の場合には、非粘着性もしく
は微粘着性マスキキング部材を積層していたとしても加
圧に先立ってアクリル系粘着シート表面が被着体表面に
粘着しがちとなり、加圧前の再剥離や位置調整が困難と
なる。逆に、厚さが100μmを超えると、最終的な接
着に至るまでの位置調整は容易であるが、加圧したとし
ても粘着剤層表面を被着体に十分に粘着させ難くなる。
【0039】例えば、細い繊維を織製したポリエチレン
ネット等により非粘着性もしくは微粘着性マスキング部
材を構成した場合には100μm以下、やや広幅の延伸
ヤーンから接着成形された経緯直交積層不織布で構成し
た場合には約30μm程度とされる。
【0040】又、メッシュの場合、メッシュの目が細か
すぎると、粘着剤が十分に突出せず接着面積を十分に確
保できないことがあるため、できるだけ目の粗いメッシ
ュ、例えば、10メッシュ以下のものを用いることが好
ましい。金属メッシュでは、真鍮からなるメッシュが安
価でかつ入手容易であるため好適に用いられる。
【0041】又、非粘着性マスキング材が、経緯直交積
層不織布で構成されている場合には、好ましくは、ヤー
ンの幅は0.5〜5mm、ヤーンの間隔は1〜10mm
(坪量と被覆率で示す)、ヤーンの厚さは30μm程度
とされる。これは、後述の実施例から明らかなように、
ヤーンの幅及び厚さ並びにヤーンの間隔(坪量と被覆率
で示す)を上記特定の範囲とすることにより、充分な再
剥離性及び加圧後の接着性を得ることができるからであ
る。
【0042】上記マスキング部材の被覆率が12%未満
では、再剥離性が低下し、貼り直しが効かなくなり、被
覆率が50%を超えると、接着力が低下するので、マス
キング部材の被覆率が12〜50%に限定される。
【0043】以下、本発明の加圧接着型両面粘着シート
の構成を、図1〜図5を参照して説明する。
【0044】図1は、本発明の加圧接着型両面粘着シー
トの一例を示す一部切欠断面図である。加圧接着型両面
粘着シート1は、アクリル系粘着シート2の一方の粘着
面3に非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材5が積
層されている。尚、非粘着性もしくは微粘着性マスキン
グ部材5は他方の粘着面4にも設けられていてもよい。
【0045】加圧接着型両面粘着シート1では、図示の
状態では、アクリル系粘着シート2の粘着面3に非粘着
性もしくは微粘着性マスキング部材5が突出するように
積層されている。従って、加圧接着型両面粘着シート1
を粘着面3の側から被着体表面に接触させた状態では、
粘着面3は被着体表面に接触しない。よって、加圧接着
型両面粘着シート1を被着体表面に当接させた状態で自
由にその位置を調整することができる。この場合、加圧
接着型両面粘着シート1は、粘着面4側において、予め
幅木や床材などの建材に貼り合わされているのが普通で
あるが、被着体表面に加圧接着型両面粘着シート1を貼
付した後に、粘着面4側に幅木や床材等の貼り合わせる
べき建材を貼り合わせてもよい。
【0046】上記のように、非粘着性もしくは微粘着性
マスキング部材5が存在するため、加圧接着型両面粘着
シート1は、被着体表面に当接された状態で自由にその
位置を調整することができ、位置調整が終了した後に、
被着体に向かって加圧接着型両面粘着シート1を加圧す
ることにより、加圧接着型両面粘着シート1を貼付する
ことができる。
【0047】図2は、加圧して本発明の加圧接着型両面
粘着シートを被着体に接着した状態を示す断面図であ
る。加圧により、アクリル系粘着シート2が圧縮変形
し、非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材5は、粘
着面3よりも内側に移動されることになる。他方、加圧
により発生するアクリル系粘着シート2における圧縮応
力が粘着面3の背面からアクリル系粘着シート2を被着
体6表面に圧接することになる。従って、非粘着性もし
くは微粘着性マスキング部材5が積層されている部分以
外では、圧縮応力によりアクリル系粘着シート2が被着
体6表面に圧接されて強固に接着することになる。
【0048】よって、加圧接着型両面粘着シート1で
は、貼付位置の最終的な決定に至るまでの位置調整や再
剥離を容易に行うことができ、位置調整が終了した後に
は加圧することにより正しい位置にかつ強固に接着させ
ることができる。
【0049】加えて、加圧接着型両面粘着シート1をロ
ール等に巻回した場合に巻き圧が加えられたとしても、
アクリル系粘着シート2が柔軟性を有するため、非粘着
性もしくは微粘着性マスキング部材5がアクリル系粘着
シート2の粘着面3内に沈み込むが、再び、巻取りロー
ルから引き出されると、巻き圧の開放によりアクリル系
粘着シート2が元の形状に戻るので、非粘着性もしくは
微粘着性マスキング部材5の表面は図1に示すように粘
着面3から再度突出されることになる。
【0050】よって、本発明の加圧接着型両面粘着シー
ト1は、巻取りロールに巻回された状態で提供すること
ができ、その場合であっても、加圧接着型両面粘着シー
ト1の性能が損なわれることもない。
【0051】非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材
5の形状は、アクリル系粘着シート2の表面が均一に被
覆される形状が好ましく、織目の粗い織布(図3)や経
緯直交積層不織布(図4)等の格子状であってもよく、
コーナー部分が丸められた形状の開口を有する合成樹脂
シート(図5)等の円形やその他の適宜の形状の開口が
分散形成されたネットや多孔性シートであってもよい。
【0052】本発明の加圧接着型両面粘着シートは、装
飾ボード等の裏面に、かつ前記非粘着性もしくは微粘着
性マスキング部材が表面に露出するように積層させた粘
着剤積層装飾ボードとして用いることができる。上記装
飾ボードとしては、特に限定されるものではなく、例え
ば、床材、幅木、壁材、天井材などの建材の他、車両用
内装材などの種々の用途において装飾性を発揮する板状
部材を用いることができる。
【0053】本発明の加圧接着型両面粘着シートは、叙
上の如く構成されているので、非粘着性もしくは微粘着
性マスキング部材の積層されている面に押圧力が負荷さ
れない限り、上記マスキング部材の表面は、アクリル系
粘着シート表面より突出して積層されており、被着体表
面とアクリル系粘着シート表面とは密着しないので、非
粘着性もしくは微粘着性マスキング部材の突出部によっ
て自由にスライドでき、被着体の貼付面に対して位置決
めを容易にすることができる。
【0054】位置決め後、上記非粘着性もしくは微粘着
性マスキング部材の積層されている面に押圧力が負荷さ
れるが、この押圧力によって上記非粘着性もしくは微粘
着性マスキング部材の突出部は25%圧縮時の圧縮弾性
率が上記特定の範囲にあるので、アクリル系粘着シート
の表面よりも内側に位置するように埋没し粘着面が表面
に浮き出してくるので、アクリル系粘着シート表面は被
着体表面に密着し、強固な接着力を発現する。
【0055】更に、本発明の加圧接着型両面粘着シート
は、製造、保管時に、ロール状に巻重しても、使用時に
該巻重体から巻き戻してシート状に展開すれば直ちに、
アクリル系粘着シートの粘着面より非粘着性もしくは微
粘着性マスキング部材の表面が突出して存在するので、
貼着工事に際して、常に、位置決めのための被着体当接
面のスライドもしくは再剥離が可能であり、且つ、この
状態で加圧接着型両面粘着シートの粘着面を加圧接着す
れば、被着体に対し充分な接着強度が得られるものであ
る。
【0056】
【発明の実施の形態】 (実施例1)セパラブルフラスコに、2−エチルヘキシ
ルアクリレート92重量部、アクリル酸8重量部、n−
ドデカンチオール0.02重量部、2,2−ジメチル−
2−フェニルアセトフェノン(チバガイギー社製、商品
名「イルガキュアー651」)0.2重量部を投入し、
均一に分散するまで攪拌混合し、セパラブルフラスコ内
を窒素ガスで置換して上記光重合性組成物中の溶存酸素
を含めて反応系の酸素を除去した。次いで、ケミカルラ
ンプを用いて紫外線を照射し、上記光重合性組成物の粘
度が2200cpsになるまで部分重合した。
【0057】上記部分重合した光重合性組成物に、ヘキ
サンジオールジアクリレート0.02重量部を追加して
配合し、攪拌混合したものを、厚さ50μmの離型処理
されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
上に重合終了時の厚さが1mm±0.1mmになるよう
に塗布した。更に、上記部分重合した光重合性組成物の
塗膜上に、上記したと同質のPETフィルムを密着して
被覆し、ケミカルランプを用いて紫外線を上記PETフ
ィルム上の照射強度2mW/cm2 となるように照射装
置の高さを調整した後、5分間照射してアクリル系粘着
シートを作製した。尚、アクリル系粘着シートの25%
圧縮時の圧縮弾性率は、9kg/cm2 であった。
【0058】得られたアクリル系粘着シートの一面の離
型紙を剥離し、非粘着性マスキング部材としてポリエチ
レン経緯直交積層不織布(積水加工社製、商品名「ソフ
NA33」:延伸ヤーン:幅1mm×厚さ28μm、坪
量12g/m2 )をラミネートし、加圧接着型両面粘着
シートを作製した。尚、加圧接着型両面粘着シートの粘
着面の非粘着性マスキング部材による被覆率は26.5
%であった。
【0059】(実施例2)イソオクチルアクリレート9
5重量部、アクリル酸5重量部、n−ドデカンチオール
0.02重量部、親水性シリカ(日本アエロジル社製、
商品名「アエロジル200」)4重量部をディゾルバー
式攪拌機で2000rpm×4時間攪拌混合して粘稠な
液とし、更に、2,2−ジメチル−2−フェニルアセト
フェノン0.2重量部及びヘキサンジオールジアクリレ
ート0.02重量部を追加して配合し、攪拌混合し、混
合器中で窒素ガスで酸素をパージして光重合性組成物を
調製した。上記光重合性組成物を厚さ50μmの離型処
理されたPETフィルム上に重合終了時の厚さが50μ
m±5μmになるように塗布し、以下のプロセスは実施
例1と同様にして、上記したと同質のPETフィルムを
密着して被覆し、ケミカルランプを用いて紫外線を上記
PETフィルム上の照射強度2mW/cm2 となるよう
に照射装置の高さを調整した後、5分間照射してアクリ
ル系粘着シートを作製した。尚、アクリル系粘着シート
の25%圧縮時の圧縮弾性率は、9kg/cm2 であっ
た。
【0060】得られたアクリル系粘着シートを実施例1
で得られたアクリル系粘着シートの両面に積層し、厚さ
1.1mmのアクリル系粘着シートを作製した。更に、
上記アクリル系粘着シートの一面に実施例1と同様に非
粘着性マスキング部材としてポリエチレン経緯直交積層
不織布を積層して加圧接着型両面粘着シートを作製し
た。尚、得られた加圧接着型両面粘着シートの粘着面の
非粘着性マスキング部材による被覆率は26.5%であ
った。
【0061】(比較例1)実施例1のポリエチレン経緯
直交積層不織布(積水加工社製、商品名「ソフNA3
3」:延伸ヤーン:幅1mm×厚さ28μm、坪量12
g/m2 )に替えて、ポリエチレン経緯直交積層不織布
(積水加工社製、商品名「ソフGX44」:延伸ヤー
ン:幅3mm×厚さ50μm、坪量28g/m2 )を用
いたこと以外、実施例1と同様にして加圧接着型両面粘
着シートを作製した。尚、得られた加圧接着型両面粘着
シートの粘着面の非粘着性マスキング部材による被覆率
は66.7%であった。
【0062】(比較例2)実施例1のポリエチレン経緯
直交積層不織布(積水加工社製、商品名「ソフNA3
3」:延伸ヤーン:幅1mm×厚さ28μm、坪量12
g/m2 )に替えて、ポリエチレン経緯直交積層不織布
(延伸ヤーン:幅2mm×厚さ30μm、坪量5g/m
2 )を用いたこと以外、実施例1と同様にして加圧接着
型両面粘着シートを作製した。尚、得られた加圧接着型
両面粘着シートの粘着面の非粘着性マスキング部材によ
る被覆率は9.3%であった。
【0063】実施例及び比較例で得られた加圧接着型両
面粘着シートの性能を評価するため、初期粘着力及び位
置修正性について、以下に示す方法で試験した。試験結
果は表1に示す。
【0064】(1)初期粘着力:日本テストパネル社製
のテスト用アクリル樹脂板表面に、幅20mm、長さ1
50mmの加圧接着型両面粘着シートを、23℃×65
%RHの雰囲気下で、マスキング部材が積層されている
側から貼着し、2kgのローラーを1往復して圧着し、
上記雰囲気下に72時間放置した。然る後、引張試験機
を用いて上記雰囲気下に、加圧接着型両面粘着シートの
一端を掴持し、90°方向に、引張速度300mm/分
で引張って、その剥離力を初期粘着力として測定した。
【0065】(2)位置修正性:上記テスト用アクリル
樹脂板表面に、加圧接着型両面粘着シートのマスキング
部材が積層されていない粘着面を貼着し、該テスト用ア
クリル樹脂板表面に貼着した加圧接着型両面粘着シート
のマスキング部材が積層されている露出面を他の1枚の
テスト用アクリル樹脂板表面に軽く当て、貼着位置を修
正する目的で、該当接面を手で移動させることが可能か
否かの試験を、内装工事に慣れた作業員の官能試験によ
って行い、○:貼着位置修正可能、×:貼着位置修正不
可能、の2段階で評価した。
【0066】
【表1】
【0067】表1から明らかなように、実施例の加圧接
着型両面粘着シートは、初期粘着力、位置修正性共に優
れた性能を示したが、比較例1の加圧接着型両面粘着シ
ートは、貼着位置修正は可能だが、初期粘着力が大きく
不足し、加圧接着後も充分な接着力が期待できない。
又、比較例2の加圧接着型両面粘着シートは、初期粘着
力は実施例と同様充分であるが、貼着位置修正が全く不
可能であった。
【0068】
【発明の効果】本発明の加圧接着型両面粘着シートは、
叙上の如く構成されているので、粘着面を軽く被着体に
当接した状態で該被着体当接面をスライドすることがで
きるので、貼着位置を自由に修正することができ、且
つ、再剥離も容易であり、且つ、この状態で加圧接着型
両面粘着シートの粘着面を加圧接着すれば、被着体に対
し充分な接着強度が得られるので、構造用強粘着力の両
面粘着シートを貼着工事に広く、且つ、極めて簡単な作
業手段で用いることができる。更に、本発明の加圧接着
型両面粘着シートは、製造、保管時に、ロール状に巻重
しても、使用時に該巻重体から巻き戻してシート状に展
開すれば直ちに、アクリル系粘着シートの粘着面より非
粘着性もしくは微粘着性マスキング部材が突出して存在
するので、貼着工事に際して、常に、位置決めのための
被着体当接面のスライドもしくは再剥離が可能であり、
且つ、この状態で加圧接着型両面粘着シートの粘着面を
加圧接着すれば、被着体に対し充分な接着強度が得られ
るものである。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧接着型両面粘着シートの一例を示
す断面図である。
【図2】本発明の加圧接着型両面粘着シートを被着体に
加圧接着した状態を示す断面図である。
【図3】非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材の一
例を示す平面図である。
【図4】非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材の一
例を示す平面図である。
【図5】非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材の一
例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 加圧接着型両面粘着シート 2 アクリル系粘着シート 3、4 粘着面 5 非粘着性もしくは微粘着性マスキング部材 6 被着体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル(メタ)アクリレートを主成分
    とする光重合性組成物に活性光線を照射して得られるア
    クリル系重合体よりなり、25%圧縮時の圧縮弾性率が
    0.1〜50kg/cm2 であるアクリル系粘着シート
    の少なくとも一面に、厚さ10〜100μmの非粘着性
    もしくは微粘着性マスキング部材が、その表面がアクリ
    ル系粘着シート表面よりも突出し、かつその表面の12
    〜50%被覆するように積層されていることを特徴とす
    る加圧接着型両面粘着シート。
JP8174869A 1996-07-04 1996-07-04 加圧接着型両面粘着シート Pending JPH1017827A (ja)

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