JP2010155973A - 太陽電池モジュール用両面粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業の際の施工性や作業性に優れる太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
【解決手段】 本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープは、粘着剤層を有する両面粘着テープであって、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】 本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープは、粘着剤層を有する両面粘着テープであって、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、太陽電池モジュール用両面粘着テープに関する。より詳細には、作業の際の施工性や作業性に優れる太陽電池モジュール用両面粘着テープに関する。
太陽電池モジュールは、ガラス基板上に形成されたシリコンセルをエチレン−酢酸ビニル(EVA)樹脂等で封止し、さらにバックシートが設けられることにより形成される太陽電池パネル(結晶シリコン型太陽電池パネル)をフレームに組み込むことによって製造される(特許文献1参照)。そして、太陽電池モジュールは、屋外で使用されるので、パネル内に水が侵入しないことが求められている。
パネル内への水の侵入を防ぐために、例えばパネルとフレームの間に発泡シール材を圧縮した状態で配置することが行われており、中でもシール材のはみ出しなく、貼り付けの自動化に優れた方法として、パネル端部に発泡シール材を貼り付けて、パネル端部付近の上下面及び端面を被覆してから、フレームに組み込むこと(フレームの枠組みに押し込むこと)が知られている(特許文献2参照)。しかし、かかる方法では、該発泡シール材はタック性を有しているので、施工性の点で問題を生じていた。
従って、本発明の目的は、太陽電池モジュールにおいて、パネル端部付近の上下面及び端面を被覆してから、パネルをフレームに組み込む等の作業の際の施工性や作業性に優れる太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、粘着剤層表面(粘着面)において、水平方向の摩擦力を所定の範囲内にすると、水平方向では滑りをよくすることができ、且つ厚み方向ではタックを発揮できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、粘着剤層を有する両面粘着テープであって、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることを特徴とする太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、粘着剤層が、アクリル系粘着剤層である前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、アクリル系粘着剤層の含有するベースポリマーとしてのアクリル系ポリマーが、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを該アクリル系ポリマーを構成する主たる単量体成分とする前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、前記のアクリル系ポリマーにおいて、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が、アクリル系ポリマーを調製するためのモノマー成分全量に対して、60重量%以上である前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、粘着剤層の少なくとも一方の面において非粘着部分を有しており、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、非粘着部分側の面をアルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることを特徴とする前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、粘着剤層の非粘着部分を有する面において、粘着部分と非粘着部分部分との面積比率が、粘着部分/非粘着部分部分で、5/95〜95/5である前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、粘着剤層の非粘着部分が、ポーラススクリーンである前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、前記のポーラススクリーンの厚さが、10〜500μmである前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、前記のポーラススクリーンの坪量が、1.0〜80g/m2である前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
また、本発明は、粘着剤層の非粘着部分を有する面における粘着力(180°ピール剥離、対アルミニウム板、引張速度300mm/分)が、0.1〜50N/20mmである前記の太陽電池モジュール用両面粘着テープを提供する。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープによれば、前記構成を有しているので、太陽電池モジュールにおいて、パネル端部付近の上下面及び端面を被覆してから、フレームに組み込む等の作業の際の施工性や作業性に優れる。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープ(太陽電池モジュール用両面感圧性接着テープ)は、粘着剤層を有する両面粘着テープであって、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2である。このような粘着面では、滑り特性とタック特性との両方の特性を発揮する。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープでは、上記の摩擦力や特性を有するようにするために、通常、粘着剤層の表面に非粘着部分を設けている。つまり、本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープでは、粘着剤層の少なくとも一方の面において非粘着部分を有しており、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、非粘着部分側の面をアルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることが好ましい。なお、「非粘着部分」とは、後述のように、粘着面における粘着部分以外の部分のことを意味する。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープは、基材(基材層)を有しない基材レスタイプであってもよいし、基材(基材層)を有する基材付きタイプであってもよい。なお、本発明において、「両面粘着テープ」という場合には、シート状のもの、すなわち、「両面粘着シート」も含まれるものとする。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープが基材レスタイプである場合、例えば、少なくとも一方の面において所定の範囲内の水平方向の摩擦力を発揮する粘着剤層から構成される基材レス両面粘着テープが挙げられる。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープが基材付きタイプである場合、例えば、基材と、所定の範囲内の水平方向の摩擦力を発揮する粘着剤層とを少なくとも有し、所定の範囲内の水平方向の摩擦力を発揮する粘着剤層における所定の範囲内の水平方向の摩擦力を発揮する面が少なくとも一方の粘着面を提供する構成である基材付き両面粘着テープなどが挙げられる。
(粘着剤層)
粘着剤層としては、公知の粘着剤を用いることが可能であり、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられる。中でも、接着性の点から、ゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤が好ましく、特にアクリル系粘着剤が好ましい。
粘着剤層としては、公知の粘着剤を用いることが可能であり、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられる。中でも、接着性の点から、ゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤が好ましく、特にアクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤層は、アクリル系ポリマー[特に(メタ)アクリル酸エステルを単量体成分とするアクリル系ポリマー]をベースポリマー(主成分)として含有する。該アクリル系ポリマーを構成する主たる単量体成分としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル)を好適に用いることができる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの炭素数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。中でも好ましくは炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、さらに好ましくは炭素数2〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルである。なお、上記「(メタ)アクリル酸エステル」とは、「アクリル酸エステル」及び/又は「メタクリル酸エステル」を表し、他も同様である。
また、上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、フェニル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルは、単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルはアクリル系ポリマーの単量体主成分として用いられているので、(メタ)アクリル酸エステル[特に(メタ)アクリル酸アルキルエステル]の割合は、例えば、アクリル系ポリマーを調製するためのモノマー成分全量に対して60重量%以上が好ましく、より好ましくは80重量%以上である。
上記アクリル系ポリマーでは、モノマー成分として、極性基含有単量体や多官能性単量体などの各種共重合性単量体が用いられてもよい。モノマー成分として共重合性単量体を用いることにより、例えば、被着体への接着力を向上させたり、粘着剤の凝集力を高めたりすることができる。共重合性単量体は、単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記極性基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体又はその無水物(無水マレイン酸など);(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなどの水酸基含有単量体;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有単量体;アクリロニトリルやメタアクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体などが挙げられる。極性基含有単量体としてはアクリル酸等のカルボキシル基含有単量体又はその無水物が好適である。
極性基含有単量体の使用量としては、アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分全量に対して30重量%以下(例えば1〜30重量%)であり、好ましくは3〜20重量%である。極性基含有単量体の使用量が30重量%を超えると、例えば、アクリル系粘着剤の凝集力が高くなりすぎ、粘着剤層の粘着性が低下するおそれがある。また、極性基含有単量体の使用量が少なすぎると(例えば1重量%未満であると)、これらの単量体の共重合の効果が得られなくなる場合がある。
前記多官能性単量体としては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。
多官能性単量体の使用量としては、アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分全量に対して2重量%以下(例えば、0.01〜2重量%)であり、好ましくは0.02〜1重量%である。多官能性単量体の使用量がアクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分全量に対して2重量%を超えると、例えば粘着剤の凝集力が高くなりすぎ、粘着性が低下するおそれがある。また、多官能性単量体の使用量が少なすぎると(例えば0.01重量%未満であると)、これらの単量体の共重合の効果が得られなくなる場合がある。
また、極性基含有単量体や多官能性単量体以外の共重合性単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物、エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニルなどが挙げられる。
上記粘着剤には、必要に応じて、適宜な添加剤が含まれていてもよい。例えば、ベースポリマーの種類に応じて、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノール樹脂などからなる常温で固体、半固体、あるいは液状のもの)、重合調整剤(ラウリルメルカプタンやチオグリコール酸など)、可塑剤、充填剤、老化防止剤、着色剤(顔料や染料など)などの適宜な添加剤を含んでもよい。また、粘着剤が後述の気泡及び/又は中空微小球状体を含有する粘着剤である場合には、添加剤としてフッ素系界面活性剤が含まれていることが好ましい。これらの添加剤の添加量は、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分100重量部に対して50重量部以下が好ましく、より好ましくは10重量部以下である。
上記粘着剤において、上記ベースポリマーとしてのアクリル系ポリマーの調製に際しては、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)などの重合開始剤を用いた熱や活性エネルギー線による硬化反応を利用することができる。中でも、重合の短時間化、気泡を含有させる場合の気泡安定性などの観点から、光重合開始剤を用いた活性エネルギー線による硬化反応(光重合)を好ましく利用することができる。上記重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤[例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなど]、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエートなど)、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。熱重合開始剤の使用量としては、特に制限されず、従来、熱重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。
上記光重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などを用いることができる。
具体的には、ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテルなどが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンなどが挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライドなどが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどが挙げられる。
また、ベンゾイン系光重合開始剤には、例えば、ベンゾインなどが含まれる。ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジルなどが含まれる。ベンゾフェノン系光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3、3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが含まれる。ケタール系光重合開始剤には、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが含まれる。チオキサントン系光重合開始剤には、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが含まれる。
光重合開始剤の使用量としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマーを形成するための全モノマー成分100重量部に対して0.01〜5重量部(好ましくは0.05〜3重量部)の範囲から選択することができる。
光重合開始剤の活性化に際しては、活性エネルギー線を照射する。このような活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に紫外線が好適である。また、活性エネルギー線の照射エネルギーや、その照射時間などは特に限定されず、光重合開始剤を活性させて、モノマー成分の反応を生じさせることができればよい。
粘着剤層は、気泡及び/または中空微小球状体を含有することが好ましい。つまり、粘着剤層は、気泡及び/または中空微小球状体を含有する粘着剤層(「気泡含有粘着剤層」と称する)が好ましい。気泡及び/または中空微小球状体の少なくとも一方を含有していると、太陽電池モジュール内で圧縮して固定されると、反発応力により、シール性能や止水性能を向上させることができる。なお、本発明では、粘着剤層としてはアクリル系粘着剤層が好ましいことから、気泡含有アクリル系粘着剤層が好適に用いられる。
粘着剤層に混合可能な気泡量としては、接着特性、滑り性等を損なわない範囲で適宜選択できるが、例えば気泡含有アクリル系粘着剤層に混合可能な気泡量としては、気泡含有アクリル系粘着剤層の全体積に対して通常5〜50体積%(好ましくは10〜40体積%、更に好ましくは12〜30体積%)である。気泡量が5体積%未満であると、応力緩和性が得られにくく、圧縮して固定されても、反発応力により、シール性能や止水性能を発揮することが困難となる場合がある。また50体積%を超えると粘着剤層を貫通する気泡が形成し、接着性が劣ったり、気泡含有アクリル系粘着剤層が柔らかくなりすぎる場合がある。
粘着剤層中に混合される気泡は、基本的には、独立気泡タイプの気泡であることが望ましいが、独立気泡タイプの気泡と連続気泡タイプの気泡とが混在していてもよい。
また、このような気泡としては、通常、球状の形状を有しているが、いびつな形状の球状を有していてもよい。前記気泡において、その平均気泡径(直径)としては、特に限定されず、例えば、1〜1000μm(好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは30〜300μm)の範囲から選択することができる。
なお、気泡に含まれる気体成分(気泡を形成するガス成分;「気泡形成ガス」と称する場合がある)としては、特に限定されず、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどの不活性ガスの他、空気などの各種気体成分を用いることができる。気泡形成ガスとしては、気泡形成ガスを混合した後に、重合反応等の反応を行う場合は、その反応を阻害しないものを用いることが重要である。気泡形成ガスとしては、反応を阻害しないことや、コスト的観点などから窒素が好適である。
本発明では、粘着剤層の構成成分の一つとして中空微小球状体を用いることにより、例えば、引っ張り、曲げ及び衝撃に対する強度を高めることができ、また、加工性を向上させることができる。なお、中空微小球状体は、単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記中空微小球状体としては、中空の無機系微小球状体であってもよく、中空の有機系微小球状体であってもよい。具体的には、中空微小球状体において中空の無機系微小球状体としては、例えば、中空ガラスバルーン等のガラス製の中空バルーン;中空アルミナバルーン等の金属化合物製の中空バルーン;中空セラミックバルーン等の磁器製中空バルーンなどが挙げられる。また、中空の有機系微小球状体としては、例えば中空アクリルバルーン、中空の塩化ビニリデンバルーン等の樹脂製の中空バルーンなどが挙げられる。
中空微小球状体の粒径(平均粒子径)としては特に制限されないが、例えば1〜500μm(好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは10〜100μm)の範囲から選択することができる。
中空微小球状体の比重としては、特に限定されないが、例えば、0.1〜0.8g/cm3(好ましくは0.12〜0.5g/cm3)の範囲から選択することができる。中空微小球状体の比重が0.1g/cm3よりも小さいと、中空微小球状体を混合する際に、浮き上がりが大きくなり、均一に分散させること難しくなり、一方、0.8g/cm3よりも大きいと、高価になり、コストが高くなる。
中空微小球状体の使用量としては、特に限定されず、例えば、粘着剤層(特に気泡含有アクリル系粘着剤層)の全体積に対して5〜50容積%(体積%)、好ましくは10〜50容積%、さらに好ましくは15〜40容積%となるような範囲から選択することができる。中空微小球状体の使用量が5容積%未満となるような使用量であると中空微小球状体を添加した効果が小さくなる場合があり、一方、50容積%を超えるような使用量であると接着力が低下する場合がある。
本発明で用いられる粘着剤層を形成するための粘着剤組成物は、例えばアクリル系粘着剤層の場合、上記アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分(例えば、(メタ)アクリル酸エステルなど)、重合開始剤、各種添加剤等を公知の手法を用いて混合することにより調製することができる。また、粘度調整などの必要に応じて、モノマー成分を一部重合させてもよい。調製方法の具体例(光重合の場合)としては、例えば、下記の手順が挙げられる。(i)ベースポリマーを形成するためのモノマー成分(例えば、(メタ)アクリル酸エステルやその他の共重合性単量体)及び光重合開始剤を混合してモノマー混合物を調製し、(ii)該モノマー混合物に対して光重合(例えば、紫外線重合)を行って、一部のモノマー成分のみが重合した組成物(シロップ、シロップ状組成物)を調製する。次いで、(iii)得られたシロップに、必要に応じて、中空微小球状体、フッ素系界面活性剤やその他の添加剤を配合する。さらに、粘着剤に気泡を含有させる場合には、(iv)(iii)で得られた配合物に、気泡を導入して混合させることにより、気泡含有粘着剤組成物を得ることができる。なお、気泡含有粘着剤組成物の調製方法はこれに限定されるものではなく、例えば、前記シロップの調製に際して、フッ素系界面活性剤や中空微小球状体を、モノマー混合中に予め配合するなどの調製方法でもよい。
気泡を含有させる場合には、粘着剤層中に気泡を安定的に混合して存在させる観点から、例えば上記の調製方法のように、気泡は粘着剤組成物中に最後の成分として配合し混合させることが好ましい。また、気泡を安定して混合させる観点では、気泡を混合する前の配合物(例えば、上記(iii)で得られた配合物)の粘度を高くすることが好ましい。気泡を混合する前の配合物の粘度としては、特に限定されないが、例えば、5〜50Pa・s(BH粘度計、ローター:No.5ローター、回転数:10rpm、測定温度:30℃)が好ましく、より好ましくは10〜40Pa・sである。粘度が5Pa・s未満では、粘度が低すぎて混合した気泡がすぐに合一して系外に抜けてしまう場合があり、50Pa・sを超えると、粘度が高すぎて粘着剤層の塗工による形成が困難となる場合がある。なお、上記粘度は、例えば、アクリルゴム、増粘性添加剤などの各種ポリマー成分を配合する方法、ベースポリマーを形成するためのモノマー成分を一部重合させる方法などにより、調整することができる。
気泡含有粘着剤組成物の調製方法において、気泡を混合する方法としては特に限定されず、公知の気泡混合方法を利用することができる。例えば、装置の例としては、中央部に貫通孔を有する円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、上記歯のついているステータと対向しており円盤上にステータと同様に細かい歯がついているロータとを備えた装置などが挙げられる。この装置におけるステータ上の歯とロータ上の歯との間に気泡を混合させる配合物を導入し、ロータを高速回転させながら、貫通孔を通して気泡を形成させるためのガス成分(気泡形成ガス)を導入させることにより、気泡形成ガスが細かく分散され混合された気泡含有粘着剤組成物を得ることができる。
なお、気泡の合一を抑制又は防止するためには、気泡の混合から、粘着剤層の形成までを一連の工程として連続的に行うことが好ましい。すなわち、前述のようにして気泡を混合させて、気泡含有粘着剤組成物を調製した後、続いて、該粘着剤組成物を用いて、粘着剤層を形成することが好ましい。
粘着剤層は、適当な支持体上に、前記粘着剤組成物を塗布し塗布層を形成させ、該層を硬化(例えば、活性エネルギー線の照射による光硬化など)させることにより形成される。
粘着剤層の厚みとしては、特に制限されず、例えば100〜3000μmが好ましく、より好ましくは400〜2000μmであり、さらに好ましくは400〜1200μmである。厚みが100μm未満であると接着性が劣る場合があり、一方、3000μmより大きいと、モジュールにおさまりきらない場合がある。
(非粘着部分)
非粘着部分は、本発明において、粘着剤層の少なくとも一方の面に設けられる粘着性(感圧接着性)を発揮しない部分であり、粘着面における粘着部分以外の部分のことである。非粘着部分を有する粘着面では、感圧接着性が制御され、厚み方向(粘着剤層の厚み方向)のタック性と水平方向(粘着剤層の厚み方向と直交する方向)の滑り性との両方の特性を兼ね備えることができる。
非粘着部分は、本発明において、粘着剤層の少なくとも一方の面に設けられる粘着性(感圧接着性)を発揮しない部分であり、粘着面における粘着部分以外の部分のことである。非粘着部分を有する粘着面では、感圧接着性が制御され、厚み方向(粘着剤層の厚み方向)のタック性と水平方向(粘着剤層の厚み方向と直交する方向)の滑り性との両方の特性を兼ね備えることができる。
本発明において、粘着剤層の非粘着部分を有する面で上記特性を発揮するのは、非加圧状態では、非粘着部分が粘着剤層にその一部分が埋没する形態、すなわち非粘着部分が粘着剤層表面で突き出ており、粘着剤層表面での接触物(被着体)への接触が阻害され、一方、加圧状態(接触物に対して十分な接触圧で接している状態)では、非粘着部分が粘着剤層へ食い込み、それに伴い粘着剤層が変形するとともに粘着剤層が接触物と接触するためである。なお、加圧状態では、非粘着部分は圧縮変形を生じることがあるが、かかる非粘着部分の圧縮変形により、粘着剤層の接触物との接触がより容易になる場合もある。
なお、非加圧状態や加圧状態での非粘着部分の埋没の程度は、上記特性を発揮できる限り特に制限されることはない。
粘着剤層の少なくとも一方の面に非粘着部分を設ける手法としては、例えば、ポーラススクリーンを粘着剤層表面(粘着面)に貼り合わせること、粉状物(粉粒体)を粘着剤層表面に付着させること、粘着剤層表面を部分的に非粘着コーティングすることなどが挙げられる。特に、本発明では、厚み方向のタック性と水平方向の滑り性とのバランスを精度よく制御できること、生産性、設備面やコスト面の点から、ポーラススクリーンを粘着剤層表面(粘着面)に貼り合わせることが好ましい。
非粘着部分としてのポーラススクリーンは、本発明において、粘着剤層表面(粘着面)に貼り合わせられるものであって、該ポーラススクリーンが貼り合わせられた粘着面では、感圧接着性が制御され、厚み方向(粘着剤層の厚み方向)のタック性と水平方向(粘着剤層の厚み方向と直交する方向)の滑り性との両方の特性を兼ね備えることができる。
ポーラススクリーンとは、ポーラスなスクリーンであり、即ち、多孔質(又は穴の開いた)シート状物のことをいう。なお、本発明において、ポーラススクリーンには、網状物も含まれる。
このようなポーラススクリーンの具体例としては、特に制限されないが、例えば、ネット(網状物、例えばプラスチックネット、繊維ネット、金属糸ネットなど)、織布、不織布、紙などが挙げられる。また、例えばプラスチックシート、薄葉金属シート、織布、不織布、紙などに孔をあけたもの(「孔を有するシート」と称する場合がある)を用いてもよい。中でも、ネットや孔を有するシートが好ましく、特にネットが好ましい。
ポーラススクリーンの孔又は網目の形状としては、上記の特性を発揮できるかぎり特に制限されないが、例えば、三角形、四角形(例えば、正方形、長方形、ひし形、台形など)、円形(例えば、真円、真円に近い円、楕円形状など)などが挙げられる。また、前記形状に似ている不定形状であってもよい。なお、孔又は網目の形状は、全て同じであってもよく、また孔ごとに異なっていてもよい。
ポーラススクリーンの厚さとしては、上記特性を発揮する限り特に制限されないが、例えば、10〜500μmが好ましく、好ましくは、50〜150μmである。厚さが10μm未満であると、滑り性が悪い場合があり、一方、500μmを超えると接着性と滑り性の両立ができなくなる場合がある。
ポーラススクリーンがネットである場合、その素材としては、特に制限されないが、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂(プラスチック)、天然繊維、金属繊維等が挙げられる。
また、坪量は、特に制限されないが、ポーラススクリーンが貼り合わせられた粘着面における接着性と滑り性との両立という点から、1.0〜80g/m2が好ましく、好ましくは1.0〜50g/m2であり、さらに好ましくは2.0〜20g/m2である。
網目の大きさは、特に制限されないが、ポーラススクリーンが貼り合わせられた粘着面における接着性と滑り性との両立という点から、5個/インチ〜50個/インチが好ましく、好ましくは20個/インチ〜40個/インチである。
このようなネットの市販品としては、例えば、商品名「ネットND20」株式会社ダイセン製などが挙げられる。
ポーラススクリーンが孔を有するシートである場合、その素材としては、特に制限されないが、ポーラススクリーンが貼り合わせられた粘着面における接着性と滑り性との両立という点から、プラスチックや不織布が好ましい。
ポーラススクリーンの孔の大きさとしては、上記の特性を発揮できるかぎり特に制限されず、孔の大きさが共通していてもよいし、孔ごとに異なっていてもよい。このような孔の大きさとしては、例えば、孔の最も大きい部分で、500μm〜10mm程度である。
ポーラススクリーンの孔の分布は、上記の特性を発揮できるかぎり特に制限されず、一定の領域に集中していてもよいし、また全体的に分散していてもよい。
ポーラススクリーンの孔部間の距離としては、特に制限されず、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
本発明において、粘着剤層のポーラススクリーンで覆われた粘着面では、タックと滑り性との両方を兼ね備える。より具体的には、ポーラススクリーンを有する粘着剤層の厚み方向ではタック性を発揮し、ポーラススクリーンを有する粘着剤層の水平方向(上記厚み方向と直交する方向)では滑り性を発揮する。以下、図1、図2、及び図3を参照しつつ、該特性について説明する。なお、図1、図2、図3では、ポーラススクリーンとして、網目が四角形状の物を示しているが、網目の形状は該四角形状に限定されない。
図1に、一方の粘着面にポーラススクリーンを有する粘着剤層の概略上面図を示し、図2に図1の一方の粘着面にポーラススクリーンを有する粘着剤層のA−A断面の概略断面図を示す。図1及び図2において、1は粘着剤層、2はポーラススクリーンを示す。なお、図1及び図2は、一方の粘着面のみにポーラススクリーンを有する粘着剤層のみから構成される基材レスタイプの両面粘着テープでもある。
図3に、一方の粘着面にポーラススクリーンを有する粘着剤層が、ポーラススクリーンが設けられた面において非加圧状態で接触物と接している状態の概略断面図(3−1)、及び一方の粘着面にポーラススクリーンを有する粘着剤層が、ポーラススクリーンが設けられた面において加圧状態で接触物と接している状態の概略断面図(3−2)を示す。図3において、1は粘着剤層、2はポーラススクリーン、3は接触物を示す。
ポーラススクリーンで覆われた粘着面において、上記のような特性を発揮するのは、非加圧状態では、ポーラススクリーン2が粘着剤層1にその一部分が埋没する形態(図2参照、図2では半分程度埋没している)、すなわちポーラススクリーン2が粘着剤層1表面で突き出ており、粘着剤層2表面での接触物3への接触が阻害され(図3(3−1)参照)、一方、加圧状態(接触物3に対して十分な接触圧で接している状態)では、ポーラススクリーン2が粘着剤層1へ食い込み、それに伴い粘着剤層1が変形するとともにポーラススクリーン2も圧縮変形し、ポーラススクリーン2の網目で粘着剤層1が盛り上がって、網目を通過した粘着剤層1が接触物3と接触するためである(図3(3−2)参照)。
なお、非加圧状態や加圧状態でのポーラススクリーンの埋没の程度は、上記特性を発揮できる限り特に制限されることはない。
また、非粘着部分としての粉状物は、粘着剤層上に固定される物質であり、粘着性を有さない物質のことである。粉状物を有する粘着面では、感圧接着性が制御され、厚み方向のタック性と水平方向の滑り性との両方の特性を兼ね備えることができる。なお、粉状物は、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
粉状物を有する粘着面において、上記のような特性を発揮するのは、非加圧状態では、粉状物が粘着剤層にその一部分が埋没する形態、すなわち粉状物が粘着剤層表面で突き出ており、粘着剤層表面での接触物への接触が阻害され、一方、加圧状態では、粉状物が粘着剤層へ食い込み、それに伴い粘着剤層が変形するとともに粘着剤層が盛り上がって、粘着剤層が接触物と接触するためである。
なお、非加圧状態や加圧状態での粉状物の埋没の程度は、上記特性を発揮できる限り特に制限されることはない。
粉状物としては、例えば、シリカ、シリコーン(シリコーンパウダー)、炭酸カルシウム、クレー、酸化チタン、タルク、層状ケイ酸塩、粘土鉱物、金属粉、ガラス、ガラスビーズ、ガラスバルーン、アルミナバルーン、セラミックバルーン、チタン白、カーボンブラックなどの無機粒子;ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミドなどのポリマー粒子などが挙げられる。また、これらの粒子は、中実体、中空体(バルーン)のいずれであってもよい。
粉状物の形状は、上記の特性を発揮できるかぎり特に制限されないが、例えば、球状、角柱状、不規則形状などが挙げられる。
微粒子の粒径(平均粒子径)は、上記の特性を発揮できる限り特に制限されないが、例えば、1μm〜2000μmであり、好ましくは5μm〜1000μmである。
粘着剤層に粉状物を付着させる手法としては、特に制限されないが、例えば、粘着剤層表面に粉状物を吹き付ける方法などが挙げられる。
さらにまた、非粘着部分としての非粘着コーティングは、粘着剤層上に部分的に形成されるコート層(非粘着コーティング層)のこという。非粘着コーティングが部分的に施された粘着面では、感圧接着性が制御され、厚み方向のタック性と水平方向の滑り性との両方の特性を兼ね備えることができる。
粘着剤層に対する非粘着コーティングは、公知のコーティング方法を用いることにより形成することができる。
また、非粘着コーティングの形態は、上記の特性を発揮できるかぎり特に制限されず、粘着剤層表面の大部分が非粘着コーティングされる形態であってもよいし、粘着剤層表面の一部分が非粘着コーティングされる形態であってもよい。
さらに、非粘着コーティング(非粘着コーティング層)の厚さとしては、上記特性を発揮する限り特に制限されないが、例えば、10〜500μmが好ましく、好ましくは50〜150μmである。厚さが10μm未満であると滑り性が悪くなる場合があり、一方、500μmを超えると接着性と滑り性の両立ができなくなる場合がある。
非粘着コーティングする際に用いられる樹脂は、特に制限されず、公知ものを使用できる。中でも、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂;シリコンゴムなどのシリコン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂等が好ましく用いられる。なお、非粘着コーティングする際に用いられる樹脂は、単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
粘着剤層の非粘着部分(例えばポーラススクリーン)で覆われた粘着面において、粘着部分と非粘着部分との面積比率[例えば、ポーラススクリーンとしてネットを用いた場合、粘着部分と網部分との面積比率]は、接着性と滑り性との両立という点から、粘着部分/非粘着部分で、5/95〜95/5が好ましく、好ましくは、10/90〜90/10である。
粘着部分と非粘着部分の面積比率については、非粘着部分で覆われた面(20mm×20mm)を拡大コピー(例えば16倍程度)し、得られたコピーをハサミで粘着部分と非粘着部分に切り分ける。切り分けたサンプル紙片の重量を計測し、重量の比率から面積比率を定義した。
本発明では、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板(商品名「SK−Aアルミ板 1050P」住友軽金属社製)にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2あり、好ましくは0.01〜0.5N/cm2である。摩擦力が、1.0N/cm2を超えると、滑り性の点で不具合を生じる場合がある。
なお、本発明では、非粘着部分を設けることにより(例えばポーラススクリーンを貼り合わせることにより)、感圧接着性を制御し、且つ該非粘着部分を有する面(例えばポーラススクリーンで覆われた粘着面)における水平方向の滑り性を向上させて、前記の所定の範囲内の摩擦力を有するようにすることが好ましい。すなわち、粘着剤層に30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、非粘着部分を有する面[非粘着部分側の面(例えばポーラススクリーン側の面)]をアルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、上記範囲内であることが重要である。
また、本発明では、非粘着部分を有する面(例えばポーラススクリーンで覆われた粘着面)における粘着力(180°ピール剥離、対アルミニウム板、引張速度300mm/分)は、特に制限されないが、接着性と滑り性との両立という点から、0.1〜50(N/20mm)であることが好ましく、好ましくは0.1〜20(N/20mm)、より好ましくは0.2〜10(N/20mm)である。
すなわち、粘着剤層を有する両面粘着テープであって、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であり、且つ粘着力(180°ピール剥離、対アルミニウム板、引張速度300mm/分)が、0.1〜50(N/20mm)である両面粘着テープは、該粘着面において滑り性とタックとを兼ね備える。
(剥離ライナー)
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープの粘着面(粘着剤層表面)は、使用時まで剥離ライナー(セパレータ、剥離フィルム)により保護されていてもよい。なお、両面粘着テープの各粘着面は、2枚の剥離ライナーによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっている1枚の剥離ライナーにより、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。剥離ライナーは、粘着剤層の保護材として用いられており、被着体に貼付する際に剥がされる。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープの粘着面(粘着剤層表面)は、使用時まで剥離ライナー(セパレータ、剥離フィルム)により保護されていてもよい。なお、両面粘着テープの各粘着面は、2枚の剥離ライナーによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっている1枚の剥離ライナーにより、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。剥離ライナーは、粘着剤層の保護材として用いられており、被着体に貼付する際に剥がされる。
このような剥離ライナーとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素系ポリマーからなる低接着性基材、無極性ポリマーからなる低接着性基材などを用いることができる。剥離処理層を有する基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等が挙げられる。フッ素系ポリマーからなる低接着性基材のフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。無極性ポリマーからなる低接着性基材の無極性ポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等が挙げられる。なお、剥離ライナーは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、剥離ライナーの厚さ等も特に制限されない。
(他の層)
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。
(基材)
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープが基材付きタイプである場合の基材としては、特に制限されず、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材(その原料としては、特に制限されず、例えば、マニラ麻、レーヨン、ポリエステル、パルプ繊維などを適宜選択することができる);金属箔、金属板などの金属系基材;プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(例えば、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。基材としては、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチックのフィルムやシートにおける素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープが基材付きタイプである場合の基材としては、特に制限されず、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材(その原料としては、特に制限されず、例えば、マニラ麻、レーヨン、ポリエステル、パルプ繊維などを適宜選択することができる);金属箔、金属板などの金属系基材;プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(例えば、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。基材としては、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材を好適に用いることができる。このようなプラスチックのフィルムやシートにおける素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、基材として、プラスチック系基材が用いられている場合は、延伸処理等により伸び率などの変形性を制御していてもよい。また、基材としては、粘着剤層が活性エネルギー線による硬化により形成される場合は、活性エネルギー線の透過を阻害しないものを使用することが好ましい。
基材の表面は、粘着剤層との密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよく、下塗り剤や剥離剤等によるコーティング処理等が施されていてもよい。
基材の厚みは、強度や柔軟性、使用目的などに応じて適宜に選択でき、例えば、一般的には1000μm以下(例えば、1〜1000μm)、好ましくは1〜500μm、さらに好ましくは3〜300μm程度であるが、これらに限定されない。なお、基材は単層、積層の何れの形態を有していてもよい。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープの製造方法としては、特に制限されないが、例えば非粘着部分を有する粘着剤層(例えばポーラススクリーンで覆われた粘着剤層)を有する両面粘着テープは、公知・慣用の方法により粘着剤層を得てから、該粘着剤層表面に非粘着部分を設けること(例えばポーラススクリーンを貼り合わせること)により作製することができる。
より具体的には、非粘着部分を有する粘着剤層(例えばポーラススクリーンを有する粘着剤層)のみから構成される基材レスタイプの両面粘着テープは、例えば、公知・慣用の方法により粘着剤層を作製した後、非粘着部分(例えばポーラススクリーン)を該粘着剤層の表面に設けることにより作製することができる。
また、非粘着部分(例えばポーラススクリーン)を有する粘着剤層、非粘着部分(例えばポーラススクリーン)を有しない粘着剤層及び基材から構成される基材付きタイプの両面粘着テープは、基材の一方の面に、公知・慣用の方法により粘着剤層を得て、非粘着部分を該粘着剤層の表面に設けることにより(例えばポーラススクリーンを該粘着剤層の表面に貼り合わせることにより)、非粘着部分(例えばポーラススクリーン)を有する粘着剤層を設けて、さらに基材の他方の面に公知・慣用の方法により非粘着部分(例えばポーラススクリーン)を有しない粘着剤層を設けることにより、作製することができる。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープは、摩擦力が制御された粘着面(例えばポーラススクリーンで覆われた粘着剤層表面などの非粘着部分を有する粘着剤層表面)において、滑り性とタックとの両方の特性を発揮する。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープでは、このような特性を利用して、摩擦力が制御された粘着面における滑り性を利用して、特定の被着体に対して、所望しない部分では滑り性を利用して接合させることなく、所望の部分のみタックを利用して接合させるといった特定の接合用途に好適に用いることができる。
例えば、一方の粘着面がポーラススクリーンで覆われており、他方の粘着面がポーラススクリーンで覆われていない粘着剤層のみから構成される両面粘着テープを用いて、該両面粘着テープをポーラススクリーンで覆われていない粘着面が接する形態で一方の部材に貼り付けて、該両面粘着テープを貼り付けた部材を他方の凹部を有する部材の凹部の底部分を中心として貼り合わせることにより、作業性よく、一方の部材と、他方の凹部を有する部材の凹部とを接合することができる。これは、前記両面粘着テープをポーラススクリーンで覆われていない粘着面が接する形態で貼り付けた部材では、ポーラススクリーンで覆われている粘着面が露出しており、該ポーラススクリーンで覆われている粘着面では、所望の部分以外で仮に粘着面と部材とが接触したしても、非加圧状態(接触圧が低い状態)では、ポーラススクリーンを粘着剤層が通過することはなく、滑り性を発揮するためである。
本発明の太陽電池モジュール用両面粘着テープを用いれば、例えば太陽電池モジュールの作製時において、施工性や作業性よく、パネル端部付近の上下面及び端面を被覆してから、フレームに組み込むことができる。また、太陽電池モジュール作製後には、圧縮した状態で存在することができるので、気泡構造を有していれば、より止水性能を発揮し、パネル内への水の侵入を防ぐことができる。このため、本発明は、太陽電池モジュール用として好適に用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(非粘着部分の使用例1)
ポーラススクリーンとしてのプラスチックネット(商品名「ネットND20」ダイセン社製、厚み:110μm、編み込み形状、坪量:6.6g/m2、網目の大きさ−縦:23個/インチ、横:39個/インチ)を使用した。
ポーラススクリーンとしてのプラスチックネット(商品名「ネットND20」ダイセン社製、厚み:110μm、編み込み形状、坪量:6.6g/m2、網目の大きさ−縦:23個/インチ、横:39個/インチ)を使用した。
(非粘着部分の使用例2)
ポーラススクリーンとしての穴あけ形状の不織布(「特殊メッシュ原紙Aの不織布穴あけ形状品」(日本製紙パピリア社製)、厚み:70μm、穴の形状:円状、穴の直径:4mmφ、坪量:16g/m2)を使用した。
ポーラススクリーンとしての穴あけ形状の不織布(「特殊メッシュ原紙Aの不織布穴あけ形状品」(日本製紙パピリア社製)、厚み:70μm、穴の形状:円状、穴の直径:4mmφ、坪量:16g/m2)を使用した。
(非粘着部分の使用例3)
ポーラススクリーンとしての穴あけ形状の不織布(「特殊メッシュ原紙Bの不織布穴あけ形状品」(日本製紙パピリア社製)、厚み:60μm、穴の形状:円状、穴の直径:3mmφ、坪量:16g/m2)を使用した。
ポーラススクリーンとしての穴あけ形状の不織布(「特殊メッシュ原紙Bの不織布穴あけ形状品」(日本製紙パピリア社製)、厚み:60μm、穴の形状:円状、穴の直径:3mmφ、坪量:16g/m2)を使用した。
(実施例1)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
該粘着テープの一方の粘着面に(非粘着部分の使用例1)のプラスチックネットを、4軸ラミネーターを用いて、ネットの網目形状が均一となるように貼り合わせて、一方の粘着面がネットで覆われている気泡含有粘着剤層を有する粘着テープを得た。気泡含有粘着剤層のネットを有する面において、粘着部分とネット部分(粘着部分以外の部分)との面積比率(占有率)は、粘着部分が78%、ネット部分が22%であった。
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
該粘着テープの一方の粘着面に(非粘着部分の使用例1)のプラスチックネットを、4軸ラミネーターを用いて、ネットの網目形状が均一となるように貼り合わせて、一方の粘着面がネットで覆われている気泡含有粘着剤層を有する粘着テープを得た。気泡含有粘着剤層のネットを有する面において、粘着部分とネット部分(粘着部分以外の部分)との面積比率(占有率)は、粘着部分が78%、ネット部分が22%であった。
(実施例2)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
該粘着テープの一方の粘着面に(非粘着部分の使用例2)の穴あけ形状の不織布を4軸ラミネーターを用いて貼り合わせて、一方の粘着面が穴あけ形状の不織布で覆われている気泡含有粘着剤層を有する粘着テープを得た。気泡含有粘着剤層の穴あけ形状の不織布を有する面において、粘着部分と不織布部分(粘着部分以外の部分)との面積比率(占有率)は、粘着部分が62%、不織布部分が38%であった。
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
該粘着テープの一方の粘着面に(非粘着部分の使用例2)の穴あけ形状の不織布を4軸ラミネーターを用いて貼り合わせて、一方の粘着面が穴あけ形状の不織布で覆われている気泡含有粘着剤層を有する粘着テープを得た。気泡含有粘着剤層の穴あけ形状の不織布を有する面において、粘着部分と不織布部分(粘着部分以外の部分)との面積比率(占有率)は、粘着部分が62%、不織布部分が38%であった。
(実施例3)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
該粘着テープの一方の粘着面に(非粘着部分の使用例3)の穴あけ形状の不織布を4軸ラミネーターを用いて貼り合わせて、一方の粘着面が穴あけ形状の不織布で覆われている気泡含有粘着剤層を有する粘着テープを得た。気泡含有粘着剤層の穴あけ形状の不織布を有する面において、粘着部分と不織布部分(粘着部分以外の部分)との面積比率(占有率)は、粘着部分が8%、不織布部分が92%であった。
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
該粘着テープの一方の粘着面に(非粘着部分の使用例3)の穴あけ形状の不織布を4軸ラミネーターを用いて貼り合わせて、一方の粘着面が穴あけ形状の不織布で覆われている気泡含有粘着剤層を有する粘着テープを得た。気泡含有粘着剤層の穴あけ形状の不織布を有する面において、粘着部分と不織布部分(粘着部分以外の部分)との面積比率(占有率)は、粘着部分が8%、不織布部分が92%であった。
(比較例1)
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
モノマー成分として、2−エチルヘキシルアクリレート:90重量部、及びアクリル酸:10重量部が混合されたモノマー混合物に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部、光重合開始剤[商品名「イルガキュア184」(チバ・ジャパン社製)]:0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計、No.5ローター、10rpm、測定温度:30℃)が約15Pa・sになるまで紫外線を照射して、一部が重合した組成物(部分重合物、シロップ)を作製した。このシロップ:100重量部に、光重合開始剤[商品名「イルガキュア651」(チバ・ジャパン社製)]:0.04重量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:0.1重量部、界面活性剤[商品名「メガファックF−477」DIC株式会社製]:0.7重量部、及びカーボンブラック:0.02重量部を添加した。さらに、中空ガラスバルーン(商品名「セルスターZ−27」東海工業社製)をシロップの全体積に対して30容積%の割合で添加して、粘着剤前駆体を作製した。なお、粘着剤前駆体における中空ガラスバルーンの全体積は、該粘着剤前駆体の全体積に対して約23容積%となっている。前記粘着剤前駆体を、中央部に貫通孔をもった円盤上に細かい歯が多数ついたステータと、歯のついているステータと対向しており、円盤上にステータと同様の細かい歯がついているロータとを備えた装置を用いて窒素を導入し気泡を混合した。気泡の混合量は吐出してきた液状物の全体積に対して、約15容積%となるように導入し、気泡含有粘着剤組成物を得た。
該気泡含有粘着剤組成物をチューブ(径:19mm、長さ:約1.5m)にてウエットラミロールコータへ導き、2枚の片面に剥離処理が施されているポリエチレンテレフタレート製基材の剥離処理面の間に、前記気泡含有粘着剤組成物を、乾燥及び硬化後の厚さが1.2mmとなるように塗布した。つまり、ポリエチレンテレフタレート製基材の間に気泡含有粘着剤組成物を挟み込んでいる。
次いで、照度:5mW/cm2の紫外線を両面から4分間照射し、気泡含有粘着剤組成物を硬化させて、気泡含有粘着剤による粘着剤層(気泡含有粘着剤層)を有する粘着テープを作製した。
なお、得られたテープのポリマー重合率は98.9重量%であった。
(評価)
実施例及び比較例について、粘着力、摩擦力、及び施工性を、それぞれ、測定又は評価した。
実施例及び比較例について、粘着力、摩擦力、及び施工性を、それぞれ、測定又は評価した。
(粘着力の測定)
23℃、50%RHの条件下、被着体に、20mm幅の粘着シートを2kgローラーで1往復して圧着し、貼り付け後30分放置した。その後、引っ張り試験機(装置名「TG−1kN」ミネベア社製)を用いて、被着体からの180°ピール剥離力(N/20mm)を測定した(引張速度:300mm/分)。
被着体としては、アルミニウム板(商品名「SK−Aアルミ板1050P」住友軽金属社製)、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名「S10#100」東レ社製)、及びガラス板(商品名「マイクロスライドガラス 品番5」松浪硝子工業社製、厚み:3mm)を用いた。
23℃、50%RHの条件下、被着体に、20mm幅の粘着シートを2kgローラーで1往復して圧着し、貼り付け後30分放置した。その後、引っ張り試験機(装置名「TG−1kN」ミネベア社製)を用いて、被着体からの180°ピール剥離力(N/20mm)を測定した(引張速度:300mm/分)。
被着体としては、アルミニウム板(商品名「SK−Aアルミ板1050P」住友軽金属社製)、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名「S10#100」東レ社製)、及びガラス板(商品名「マイクロスライドガラス 品番5」松浪硝子工業社製、厚み:3mm)を用いた。
(摩擦力の測定)
2cm×2cmに切断した粘着テープサンプルを、ポーラススクリーン面(網面)が被着体と接するように、被着体上に、静置した。なお、被着体として、アルミニウム板(商品名「SK−Aアルミ板 1050P」住友軽金属社製)を使用した。
次に、静置した粘着テープサンプル上に、30gのおもりをのせて、30gの荷重をテープサンプルに固定した。
この粘着テープサンプルを、水平方向に、300mm/minの速度で引っ張り、その時にかかる応力(N/cm2)を測定した。
2cm×2cmに切断した粘着テープサンプルを、ポーラススクリーン面(網面)が被着体と接するように、被着体上に、静置した。なお、被着体として、アルミニウム板(商品名「SK−Aアルミ板 1050P」住友軽金属社製)を使用した。
次に、静置した粘着テープサンプル上に、30gのおもりをのせて、30gの荷重をテープサンプルに固定した。
この粘着テープサンプルを、水平方向に、300mm/minの速度で引っ張り、その時にかかる応力(N/cm2)を測定した。
(施工性の評価)
アクリル板(100mm×100mm、厚み:2mm)の端部を挟み込むように、粘着テープサンプル(100×30mm)を圧着した。その際、ポーラススクリーン面(網面)が、外側に向く(露出する)ようにする。このようにして、評価用サンプルを作製した。
次に、該評価用サンプルを、コ型状アルミフレーム(図4のアルミフレーム43)に、図4に示す方向aで差し込み、その際の滑りやすさを、下記評価基準で評価した。
評価基準
良好(○):滑り性がよく、容易に組み込むことができる
不良(×):滑り性が悪く、組み込むことが困難である。
アクリル板(100mm×100mm、厚み:2mm)の端部を挟み込むように、粘着テープサンプル(100×30mm)を圧着した。その際、ポーラススクリーン面(網面)が、外側に向く(露出する)ようにする。このようにして、評価用サンプルを作製した。
次に、該評価用サンプルを、コ型状アルミフレーム(図4のアルミフレーム43)に、図4に示す方向aで差し込み、その際の滑りやすさを、下記評価基準で評価した。
評価基準
良好(○):滑り性がよく、容易に組み込むことができる
不良(×):滑り性が悪く、組み込むことが困難である。
なお、太陽電池モジュールにおいて、パネル端面とフレームとの間のシール材としてフォームテープを使用する場合、フレームを組み込む際の滑り性が良好であることが好ましい。
図4は、施工性の評価方法を示す概略断面図である。図4において、41は両面粘着テープサンプル、42はアクリル板、43はアルミフレーム、aは差し込み方向を示す。実施例及び比較例は、図4に示す方法で、施工性が評価された。
1 粘着剤層
2 ポーラススクリーン
3 接触物
41 両面粘着テープ
42 アクリル板
43 アルミフレーム
a 差し込み方向
2 ポーラススクリーン
3 接触物
41 両面粘着テープ
42 アクリル板
43 アルミフレーム
a 差し込み方向
Claims (10)
- 粘着剤層を有する両面粘着テープであって、粘着剤層の少なくとも一方の面において、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、アルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることを特徴とする太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 粘着剤層が、アクリル系粘着剤層である請求項1に記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- アクリル系粘着剤層の含有するベースポリマーとしてのアクリル系ポリマーが、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを該アクリル系ポリマーを構成する主たる単量体成分とする請求項1又は2記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 前記のアクリル系ポリマーにおいて、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が、アクリル系ポリマーを調製するためのモノマー成分全量に対して、60重量%以上である請求項3記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 粘着剤層の少なくとも一方の面において非粘着部分を有しており、30gの荷重を固定した2cm×2cmのサンプルを、非粘着部分側の面をアルミニウム板にのせて、水平方向に300mm/minの速度で引っ張り、その際の応力として定義される摩擦力が、0.01〜1.0N/cm2であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項に記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 粘着剤層の非粘着部分を有する面において、粘着部分と非粘着部分との面積比率が、粘着部分/非粘着部分で、5/95〜95/5である請求項5記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 粘着剤層の非粘着部分が、ポーラススクリーンである請求項5又は6記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 前記のポーラススクリーンの厚さが、10〜500μmである請求項7記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 前記のポーラススクリーンの坪量が、1.0〜80g/m2である請求項7記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
- 粘着剤層の非粘着部分を有する面における粘着力(180°ピール剥離、対アルミニウム板、引張速度300mm/分)が、0.1〜50N/20mmである請求項5又は6記載の太陽電池モジュール用両面粘着テープ。
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