JPH0824639B2 - 電気掃除機用床ノズル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアジテーターを有する電気掃除機用床ノズル
に関するものである。

従来の技術 従来、この種床ノズルのアジテーターは、回転子の周
面にブラシ毛を植設した構成であり、被掃除面、例え
ば、じゅうたん上の塵埃をこのブラシ毛でかき上げ、電
気掃除機の吸引によって床ノズル内に導入するようにし
ていた。

発明が解決しようとする課題 しかし、上記床ノズルのアジテーターでは、糸くずな
ど紐状のものがブラシ毛に絡みつき、ついにはアジテー
ター全体に巻き付いて所期の機能を失い、またその除去
に大変な手間を有していた。

本発明はこのような問題点を解決するもので、アジテ
ーターの機能を常時良好に保ち得るようにしたものであ
る。

課題を解決するための手段 本発明の第１の課題解決手段は、床ノズル本体内にア
ジテーターとその駆動源を内設し、上記アジテーター
は、回転子の周面に可撓性材料からなる突条帯を設け、
この突条帯の長手方向の両端部を、端部に向かうにした
がって突出代が小さくなるように全高さにわたって滑ら
かに傾斜させたものである。

第２の課題解決手段は、上記突条帯の少なくとも一面
に多数の突起を形成したものである。

作用 上記第１の課題解決手段によれば、突条帯の両端部が
全高さにわたって傾斜しているので、端部が異常に撓ん
で糸くずがからみ突くのを防止する。また、突条帯が被
掃除面に当接しているときに、突条帯の根元部に曲げ応
力、引き裂き応力が発生する。特に、突条帯の端部は自
由端であるので、その端部根元部よりクラックが発生す
ることがある。しかし、上記のように、突条帯をその端
部に向かうにしたがって突出代が小さくなるように傾斜
させることで、被掃除面との摩擦力により突条帯の根元
部に加わる応力を端部にいくにしたがって緩和すること
ができ、長期にわたって突条帯の機能を確保することが
できる。

第２の課題解決手段によれば、突条帯の少なくとも一
面に（回転方向側の面）に多数の突起を形成しているの
で、被掃除面と接したときに突起で効率よく塵埃を被掃
除面から遊離させ、しかもこの遊離した塵埃を突条帯の
復元力および電気掃除機の吸引力によって有効に床ノズ
ル本体内に吸い込まれる。

実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説
明する。

第１図〜４図において、床ノズル本体７はバンパー８
を介して上，下本体部材9,10を結合して得たものであ
り、その前方内部には下方開口部を吸い込み口11とした
吸い込み室12が、後方内部にはタービン室13がそれぞれ
形成してある。上記タービン室13は隔壁14によって吸い
込み室12と区画されており、また開口15を有する後方は
円弧状に設定されている。16は吸い込み室12内にこれと
平行に設けられたアジテーター、17は吸い込み室12の両
側室壁に設けられたアジテーター16の軸受け、18は吸い
込み口11の後方に平行に取着した固定ブラシ、19,20は
吸い込み口11を被掃除面を一定間隔をおいて位置すべく
床ノズル本体７の前後に設けた車輪である。

21は上記タービン室13の後方内面に回動自在に摺動す
るほぼ半円筒状の吸い込み継ぎ手で、その周壁の一部か
ら突設した円筒状の接続口22にリング23を介して床ノズ
ルパイプ24が回動自在に取着され、かつこの床ノズルパ
イプ24には電気掃除機の吸引側にホースを介して連通し
た延長管が着脱自在に接続される。

25はタービン室13に配設され、外周の一部を吸い込み
継ぎ手21により包囲されたタービンで、同吸い込み継ぎ
手21の一側の回転軸を貫通してタービン室外に突出した
軸体26が一体的に設けられている。

27は動力伝達用のベルトで、タービン25の回転をプー
リー28を介してアジテーター16に伝達する。

また、タービン25はタービン室13のベルト27配設側に
片寄らせて配設してある。29,30は隔壁14に形成した２
個の通気口で、一方の通気口29はタービン25の下半分に
対向し、他方の通気口30はタービン25と非対向で、直接
的に吸い込み継ぎ手21の接続口22に対向している。

31は切り換えレバーで、その一部から突出した遮蔽板
32には上記の通気口30を開閉できる。

上記構成において、今、切り換えレバー31を第２図右
方に摺動し、その遮蔽板32により通気口30を閉じて通気
口29に連通させたとき、吸い込み口11→吸い込み室12→
通気口29と流動した吸い込み空気はタービン25に衝突
し、次いで吸い込み継ぎ手21の接続口22→床ノズルパイ
プ24→延長管→ホースへと流れて電気掃除機に至るもの
である。従ってタービン25が回転し、その回転力はアジ
テーター16に伝達される。

ところで、上記アジテーター16は、回転子34の外周面
長手方向に突条帯35を装着して構成したものである。そ
して、この突条帯35はゴムなどの可撓性材料で作られて
おり、しかも、その少なくとも一面（回転方向側面）に
は多数の突起36が形成してある。さらに、同突条帯35の
両端部を滑らかに傾斜させて形成してある。

今、アジテーター16が第４図のように時計方向に回転
しているとき、突条帯35は被掃除面と接したところで反
回転方向に変位し、同被掃除面に沿う形となる。その後
突条帯35は被掃除面を撫でるように相対的に移動し、こ
の際塵埃はその多数の突起36でしごかれ、上記被掃除面
より遊離されるものである。

遊離塵埃は突条帯35の直径方向への復元（弾性と遠心
力とによる）時のはじき作用および電気掃除機の吸引力
とによって有効に床ノズル本体７内に有効に吸い込まれ
るものである。

ここで、突条帯35は被掃除面と接しているとき前方か
らの空気の流れを遮断し、電気掃除機の吸引力が同被掃
除面に集中的に、しかも効果的に働くのを助長する。

また突条帯35が帯状であるため、糸くずなどの紐状塵
埃の絡みつきも防止できるものである。

特に本実施例にあって、突条帯35の両端部が滑らかに
傾斜しているため、端部でも突条帯が弾力性を持つこと
となり、端部が異常にたわんで糸が巻き付いたままにな
ることがなく、突条帯35の両端部で起こり易い紐状塵埃
の引っかかり現象を防ぐことができる。

なお、上記実施例において、アジテーターの駆動源と
してはタービンを用いたが、もちろん、このタービンに
代わりモーターを使用してもよく、また突条帯の両面に
突起を形成し、組立時の方向性をなくすことが考えられ
る。

発明の効果 以上のように、本発明によれば、突条帯の両端部が全高
さにわたって傾斜しているので、端部が異常に撓んで糸
くずがからみ突くのを防止することができ、アジテータ
ーとしての機能を常時良好にすることができる。また、
突条帯が被掃除面に当接しているときに、突条帯の根元
部に曲げ応力、引き裂き応力が発生して、突条帯の端部
根元部にクラックが発生することがあるが、上記のよう
に、突条帯をその端部に向かうにしたがって突出代が小
さくなるように傾斜させることで、被掃除面との摩擦力
により突条帯の根元部に加わる応力を端部にいくにした
がって緩和することができ、長期にわたって突条帯の機
能を確保することができる。また、突条帯の少なくとも
一面に多数の突起を形成することで、被掃除面と接した
ときに突起で効率よく塵埃を被掃除面から遊離させるこ
とができ、効率よく塵埃をかきだすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す突条帯の端部形状を示す
正面図、第２図は床ノズルの上本体部材を取り除いた状
態での上面図、第３図は同床ノズルの縦断面図、第４図
は作用説明図である。 ７……床ノズル本体、16……アジテーター、35……突条
帯、36……突起。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】床ノズル本体内にアジテーターとその駆動
   源を内設し、上記アジテーターは、回転子の周面に可撓
   性材料からなる突条帯を設け、この突条帯の長手方向の
   両端部を、端部に向かうにしたがって突出代が小さくな
   るように全高さにわたって滑らかに傾斜させた電気掃除
   機用床ノズル。
2. 【請求項２】突条帯の少なくとも一面に多数の突起を形
   成した請求項１記載の電気掃除機用床ノズル。