JPH0769720A - 複合材分散強化型固体電解質材料 - Google Patents
複合材分散強化型固体電解質材料Info
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- JPH0769720A JPH0769720A JP5171208A JP17120893A JPH0769720A JP H0769720 A JPH0769720 A JP H0769720A JP 5171208 A JP5171208 A JP 5171208A JP 17120893 A JP17120893 A JP 17120893A JP H0769720 A JPH0769720 A JP H0769720A
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- solid
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- H01M8/10—Fuel cells with solid electrolytes
- H01M8/12—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte
- H01M8/124—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte characterised by the process of manufacturing or by the material of the electrolyte
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- H01M8/1253—Fuel cells with solid electrolytes operating at high temperature, e.g. with stabilised ZrO2 electrolyte characterised by the process of manufacturing or by the material of the electrolyte the electrolyte consisting of oxides the electrolyte containing zirconium oxide
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固体電解質材料としての導電率が高く、かつ
機械的特性に優れた複合材分散強化型固体電解質材料を
提供すること。 【構成】 スカンジア安定化ジルコニア電解質材料を主
成分とし、これに高強度複合材料としてアルミナが0.
5 〜20重量%混合されている。固体電解質型燃料電
池に適用すれば、高い発電効率が得られ、しかも恒久的
安定使用が達成される。
機械的特性に優れた複合材分散強化型固体電解質材料を
提供すること。 【構成】 スカンジア安定化ジルコニア電解質材料を主
成分とし、これに高強度複合材料としてアルミナが0.
5 〜20重量%混合されている。固体電解質型燃料電
池に適用すれば、高い発電効率が得られ、しかも恒久的
安定使用が達成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質型燃料電池
(SOFC)に用いられる固体電解質材料などとして好
適な複合材分散強化型固体電解質材料に関するものであ
る。
(SOFC)に用いられる固体電解質材料などとして好
適な複合材分散強化型固体電解質材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、いわゆる固体電解質材料が各種技
術分野および用途において研究開発されている。その中
で例えば、固体電解質型燃料電池(SOFC)は、それ
までに開発されてきたリン酸型、溶融炭酸塩型など他の
燃料電池に比べて発電効率が良く、排熱温度も高いため
効率的な利用が可能な発電システムを構築できるという
ことで近年特に注目を浴びている。
術分野および用途において研究開発されている。その中
で例えば、固体電解質型燃料電池(SOFC)は、それ
までに開発されてきたリン酸型、溶融炭酸塩型など他の
燃料電池に比べて発電効率が良く、排熱温度も高いため
効率的な利用が可能な発電システムを構築できるという
ことで近年特に注目を浴びている。
【0003】ところでこの固体電解質型燃料電池(SO
FC)の形態としては、一般に図6に示した平板型のも
のと、図示しないが円筒型のものとに大きく分類され
る。またこの図6に示した平板型のものにおいても、図
7(a)に示した外部マニホールドタイプのものと、図
7(b)に示した内部マニホールドタイプのものとが代
表的なものとして挙げられる。
FC)の形態としては、一般に図6に示した平板型のも
のと、図示しないが円筒型のものとに大きく分類され
る。またこの図6に示した平板型のものにおいても、図
7(a)に示した外部マニホールドタイプのものと、図
7(b)に示した内部マニホールドタイプのものとが代
表的なものとして挙げられる。
【0004】図6及び図7(a)(b)に示した固体電
解質型燃料電池(SOFC)の構造について簡単に説明
すると、燃料ガスが接する燃料極10と空気が接する酸
素極20との間に固体電解質板30を挟み、燃料極10
の外側および酸素極20の外側にそれぞれセパレータ4
0a、40bを設けた構造の単セルが多数層にわたって
積層状に設けられてなる。
解質型燃料電池(SOFC)の構造について簡単に説明
すると、燃料ガスが接する燃料極10と空気が接する酸
素極20との間に固体電解質板30を挟み、燃料極10
の外側および酸素極20の外側にそれぞれセパレータ4
0a、40bを設けた構造の単セルが多数層にわたって
積層状に設けられてなる。
【0005】そしてこのように構成された固体電解質型
燃料電池(SOFC)においては、燃料極に燃料ガス
(水素、一酸化炭素)が接触し、酸素極には酸化ガス
(空気、もしくは酸素)が接触する。そして酸素極で生
成した酸素イオン(O2-)が電解質を移動して燃料極に
到達し、燃料極ではO2-が水素(H2 )と反応して電子
を放出する。これにより電気が作り出され、電気の流れ
が生ずるものである。
燃料電池(SOFC)においては、燃料極に燃料ガス
(水素、一酸化炭素)が接触し、酸素極には酸化ガス
(空気、もしくは酸素)が接触する。そして酸素極で生
成した酸素イオン(O2-)が電解質を移動して燃料極に
到達し、燃料極ではO2-が水素(H2 )と反応して電子
を放出する。これにより電気が作り出され、電気の流れ
が生ずるものである。
【0006】この固体電解質型燃料電池(SOFC)に
おいて、固体電解質材料の電気的特性、特に導電率が電
池の性能に大きく影響する。従来この固体電解質材料に
は、安定化ジルコニアが用いられてきた。この安定化ジ
ルコニアは、ジルコニア(ZrO2 )が高温度(約11
50℃付近)で単斜晶形から正方晶形へ結晶構造が変化
することに伴ない容積変化が生じることから、この容積
変化を防ぐ手段としてカルシウム(Ca)やイットリウ
ム(Y)などの酸化物を固溶させて結晶構造の安定化を
図ったものである。現在ではイットリア安定化ジルコニ
ア(Y2O3 Stabilized ZrO2)が最も多く使用され
ている。また、電気的特性は劣るものの高強度材料であ
る正方晶ジルコニア多結晶体TZP(Tetragonal Zr
O2 Policrystalline)が用いられる例もある。
おいて、固体電解質材料の電気的特性、特に導電率が電
池の性能に大きく影響する。従来この固体電解質材料に
は、安定化ジルコニアが用いられてきた。この安定化ジ
ルコニアは、ジルコニア(ZrO2 )が高温度(約11
50℃付近)で単斜晶形から正方晶形へ結晶構造が変化
することに伴ない容積変化が生じることから、この容積
変化を防ぐ手段としてカルシウム(Ca)やイットリウ
ム(Y)などの酸化物を固溶させて結晶構造の安定化を
図ったものである。現在ではイットリア安定化ジルコニ
ア(Y2O3 Stabilized ZrO2)が最も多く使用され
ている。また、電気的特性は劣るものの高強度材料であ
る正方晶ジルコニア多結晶体TZP(Tetragonal Zr
O2 Policrystalline)が用いられる例もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、イット
リア安定化ジルコニア(YSZ)を固体電解質材料に用
いた固体電解質型燃料電池(SOFC)では、そのYS
Z固体電解質材料そのものの導電率特性は優れている
が、平板面積の大きい固体電解質板を用いて大発電容量
の燃料電池を提供しようとすると、固体電解質板の板厚
を0.2〜0.3mmと厚くする必要がある。そのために
YSZ固体電解質板の内部抵抗は増大し、電力密度が
0.5W/cm2程度の低いものしか得られないという問
題があった。
リア安定化ジルコニア(YSZ)を固体電解質材料に用
いた固体電解質型燃料電池(SOFC)では、そのYS
Z固体電解質材料そのものの導電率特性は優れている
が、平板面積の大きい固体電解質板を用いて大発電容量
の燃料電池を提供しようとすると、固体電解質板の板厚
を0.2〜0.3mmと厚くする必要がある。そのために
YSZ固体電解質板の内部抵抗は増大し、電力密度が
0.5W/cm2程度の低いものしか得られないという問
題があった。
【0008】一方本発明者らは、イットリ安定化ジルコ
ニア(YSZ)固体電解質材料に代わるものとして、こ
れよりも導電率特性に優れたスカンジア安定化ジルコニ
ア(Sc2O3 Stabilized ZrO2)固体電解質材料を
先に開発し、既に出願している。
ニア(YSZ)固体電解質材料に代わるものとして、こ
れよりも導電率特性に優れたスカンジア安定化ジルコニ
ア(Sc2O3 Stabilized ZrO2)固体電解質材料を
先に開発し、既に出願している。
【0009】しかしながら、このスカンジア安定化ジル
コニア(ScSZ)固体電解質材料によっても、導電率
特性は更に改良されるものの、機械的強度はYSZ固体
電解質材料とそれ程変わらない。そのために平板面積の
大きな固体電解質板を用いた大容量の燃料電池としよう
とすると、やはりハンドリングの問題、構造強度の問題
から、電解質板の板厚を0.2〜0.3mmと厚くせざる
を得ず、以下のような問題点があった。すなわち、
コニア(ScSZ)固体電解質材料によっても、導電率
特性は更に改良されるものの、機械的強度はYSZ固体
電解質材料とそれ程変わらない。そのために平板面積の
大きな固体電解質板を用いた大容量の燃料電池としよう
とすると、やはりハンドリングの問題、構造強度の問題
から、電解質板の板厚を0.2〜0.3mmと厚くせざる
を得ず、以下のような問題点があった。すなわち、
【0010】電解質板が厚くなることにより内部抵抗
が増大するため電力密度が低下し、高い発電効率・発電
性能が得られない。 電解質板の板厚の薄いものを用いると、ガス圧などで
破壊されやすい。 電解質板の材料強度が低いため、機械的・熱的疲労破
壊が生じやすく、長期間の耐久性に劣る、等々。
が増大するため電力密度が低下し、高い発電効率・発電
性能が得られない。 電解質板の板厚の薄いものを用いると、ガス圧などで
破壊されやすい。 電解質板の材料強度が低いため、機械的・熱的疲労破
壊が生じやすく、長期間の耐久性に劣る、等々。
【0011】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、導
電率特性に優れ、しかも機械的強度にも優れた固体電解
質材料を提供することにある。これにより例えば固体電
解質型燃料電池(SOFC)の固体電解質材料としての
発電効率の向上並びに恒久的使用の達成を図らんとする
ものである。
めになされたものであり、その目的とするところは、導
電率特性に優れ、しかも機械的強度にも優れた固体電解
質材料を提供することにある。これにより例えば固体電
解質型燃料電池(SOFC)の固体電解質材料としての
発電効率の向上並びに恒久的使用の達成を図らんとする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため本発明者らは、種々の材料特性について実験研究
を重ねた結果、従来のイットリア−ジルコニア系(Y2
O3−ZrO2 系)固体電解質材料よりも導電率特性に
優れているスカンジア−ジルコニア系(Sc2O3−Zr
O2 系)固体電解質材料の機械的強度特性の改良を図っ
たものである。
るため本発明者らは、種々の材料特性について実験研究
を重ねた結果、従来のイットリア−ジルコニア系(Y2
O3−ZrO2 系)固体電解質材料よりも導電率特性に
優れているスカンジア−ジルコニア系(Sc2O3−Zr
O2 系)固体電解質材料の機械的強度特性の改良を図っ
たものである。
【0013】そこで本発明の要旨は、スカンジア安定化
ジルコニア電解質材料を主成分とし、これに高強度複合
材料を分散されていることにある。その場合に高強度複
合材料としては、アルミナ(Al2O3)あるいはムライ
ト(Mullite)などが好適なものとして挙げられる。そ
してスカンジア安定化ジルコニア電解質材料にはスカン
ジア(Sc2O3)が8〜15モル%固溶され、高強度複
合材料としてはアルミナなどが0.5 〜20重量%混合
されているときに、最も導電率特性に優れ、かつ機械的
強度も高い状態が得られる。
ジルコニア電解質材料を主成分とし、これに高強度複合
材料を分散されていることにある。その場合に高強度複
合材料としては、アルミナ(Al2O3)あるいはムライ
ト(Mullite)などが好適なものとして挙げられる。そ
してスカンジア安定化ジルコニア電解質材料にはスカン
ジア(Sc2O3)が8〜15モル%固溶され、高強度複
合材料としてはアルミナなどが0.5 〜20重量%混合
されているときに、最も導電率特性に優れ、かつ機械的
強度も高い状態が得られる。
【0014】
【実施例】以下に本発明について詳細に説明する。尚、
以下に述べる実施例では、固体電解質型燃料電池(SO
FC)に供される固体電解質材料を想定して説明してい
る。図1には、その固体電解質材料の製造工程を示して
いる。それによれば、初めに固体電解質板の主材料であ
るジルコニア(ZrO2 )の粉末粒子と安定化材料であ
るスカンジア(Sc2O3)の粉末粒子とを適当な配合比
率で混合する。ここではボールミル等により機械的に混
合している。この混合粉末の平均粒径は3μm程度であ
る。ジルコニアとスカンジアの混合粉末を調整する方法
として、ゾルゲル法や共沈法などの液相製造プロセスを
適用すれば、不純物が少なく、均一な混合粉末を得るこ
とができる。ZrO2 とSc2O3の配合比率について
は、ZrO2 92〜85モル%、Sc2O38〜15モル
%の範囲で適宜選択している。
以下に述べる実施例では、固体電解質型燃料電池(SO
FC)に供される固体電解質材料を想定して説明してい
る。図1には、その固体電解質材料の製造工程を示して
いる。それによれば、初めに固体電解質板の主材料であ
るジルコニア(ZrO2 )の粉末粒子と安定化材料であ
るスカンジア(Sc2O3)の粉末粒子とを適当な配合比
率で混合する。ここではボールミル等により機械的に混
合している。この混合粉末の平均粒径は3μm程度であ
る。ジルコニアとスカンジアの混合粉末を調整する方法
として、ゾルゲル法や共沈法などの液相製造プロセスを
適用すれば、不純物が少なく、均一な混合粉末を得るこ
とができる。ZrO2 とSc2O3の配合比率について
は、ZrO2 92〜85モル%、Sc2O38〜15モル
%の範囲で適宜選択している。
【0015】そしてこのジルコニア(ZrO2 )とスカ
ンジア(Sc2O3)の混合粉末を高温度(数100℃)
で熱処理してSc2O3がZrO2 中に固溶化したスカン
ジア安定化ジルコニア(ScSZ)を得、しかる後粉砕
することにより調整されたScSZ粉末が得られる。次
にこのスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)粉末に
高強度複合材料としてアルミナ(Al2O3)の粉末を適
当な配合比率で混合する。Al2O3の配合比率として
は、ScSZ粉末に対し0.5〜20重量%の範囲が適
当である。
ンジア(Sc2O3)の混合粉末を高温度(数100℃)
で熱処理してSc2O3がZrO2 中に固溶化したスカン
ジア安定化ジルコニア(ScSZ)を得、しかる後粉砕
することにより調整されたScSZ粉末が得られる。次
にこのスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)粉末に
高強度複合材料としてアルミナ(Al2O3)の粉末を適
当な配合比率で混合する。Al2O3の配合比率として
は、ScSZ粉末に対し0.5〜20重量%の範囲が適
当である。
【0016】このようにしてScSZ粉末とAl2O3粉
末との混合粉末が得られたら、次にこの混合粉末を板厚
100〜300μmの板(およそ20cm角板)に成形
する。この成形手段としては、この実験例では静水圧プ
レス機(CIP)を用いて1t/cm2 の圧力により加
圧成形している。ただし、この成形手段に限られるもの
ではなく、従来一般に用いられているドクターブレード
法やカレンダーロール法により薄板を製作するものであ
ってもよい。そしてしかる後、この成形板を1500〜
1700℃の温度で焼成する。これによりスカンジア
(Sc2O3)がジルコニア(ZrO2)中に固溶化され
たスカンジア安定化ジルコニア(Sc2O3Stabilized
ZrO2 )材料を主成分とし、これに高強度複合材料と
してアルミナ(Al2O3)が分散された固体電解質板が
得られる。
末との混合粉末が得られたら、次にこの混合粉末を板厚
100〜300μmの板(およそ20cm角板)に成形
する。この成形手段としては、この実験例では静水圧プ
レス機(CIP)を用いて1t/cm2 の圧力により加
圧成形している。ただし、この成形手段に限られるもの
ではなく、従来一般に用いられているドクターブレード
法やカレンダーロール法により薄板を製作するものであ
ってもよい。そしてしかる後、この成形板を1500〜
1700℃の温度で焼成する。これによりスカンジア
(Sc2O3)がジルコニア(ZrO2)中に固溶化され
たスカンジア安定化ジルコニア(Sc2O3Stabilized
ZrO2 )材料を主成分とし、これに高強度複合材料と
してアルミナ(Al2O3)が分散された固体電解質板が
得られる。
【0017】次にこのスカンジア安定化ジルコニア(S
cSZ)系固体電解質板に燃料極あるいは酸素極を形成
するに当たっては、これらの極材料のセラミックス粉末
を泥状にしていわゆるスラリーコーティング法によりこ
のScSZ系固体電解質板の片面と反対側の面とにそれ
ぞれ塗布し、しかる後所定温度で焼成する。燃料極の場
合には、例えばニッケル(Ni)40重量%−ジルコニ
ア(ZrO2 )60重量%のNi−サーメット材料を5
0μm程度の厚さでこのScSZ系固体電解質板の片面
にコーティングし、1400〜1500℃の温度で焼成
する。これによりScSZ系固体電解質板の片面に薄膜
状の燃料極が形成されることとなる。
cSZ)系固体電解質板に燃料極あるいは酸素極を形成
するに当たっては、これらの極材料のセラミックス粉末
を泥状にしていわゆるスラリーコーティング法によりこ
のScSZ系固体電解質板の片面と反対側の面とにそれ
ぞれ塗布し、しかる後所定温度で焼成する。燃料極の場
合には、例えばニッケル(Ni)40重量%−ジルコニ
ア(ZrO2 )60重量%のNi−サーメット材料を5
0μm程度の厚さでこのScSZ系固体電解質板の片面
にコーティングし、1400〜1500℃の温度で焼成
する。これによりScSZ系固体電解質板の片面に薄膜
状の燃料極が形成されることとなる。
【0018】また酸素極の場合には、例えばランタンス
トロンチウムマンガネイト(La(Sr)MnO3 )材
料を50μm程度の厚さで固体電解質板の前述の燃料極
とは反対側の面にコーティングし、1150℃前後の温
度で焼成する。これによりScSZ系固体電解質板の反
対側の面に、同じく薄膜状の酸素極が形成されることと
なる。尚、酸素極の材料の配合比率としては、ランタン
マンガネイト95〜85モル%に対し、ストロンチウム
5〜15モル%程度とするのが適当である。
トロンチウムマンガネイト(La(Sr)MnO3 )材
料を50μm程度の厚さで固体電解質板の前述の燃料極
とは反対側の面にコーティングし、1150℃前後の温
度で焼成する。これによりScSZ系固体電解質板の反
対側の面に、同じく薄膜状の酸素極が形成されることと
なる。尚、酸素極の材料の配合比率としては、ランタン
マンガネイト95〜85モル%に対し、ストロンチウム
5〜15モル%程度とするのが適当である。
【0019】次にこのようにして製作された固体電解質
型燃料電池(SOFC)の固体電解質板について種々の
実験を行なったのでこれらについて説明する。初めに図
2に、本発明に係るスカンジア安定化ジルコニア(Sc
SZ)電解質に高強度複合材料としてアルミナ(Al2
O3)を配合したものと、従来のイットリア安定化ジル
コニア(YSZ)電解質と、比較用としてScSZ電解
質にアルミナ(Al2O3)を全く配合しないものとの固
体電解質型燃料電池(SOFC)としての発電特性の比
較を行なったのでその結果を示して説明する。
型燃料電池(SOFC)の固体電解質板について種々の
実験を行なったのでこれらについて説明する。初めに図
2に、本発明に係るスカンジア安定化ジルコニア(Sc
SZ)電解質に高強度複合材料としてアルミナ(Al2
O3)を配合したものと、従来のイットリア安定化ジル
コニア(YSZ)電解質と、比較用としてScSZ電解
質にアルミナ(Al2O3)を全く配合しないものとの固
体電解質型燃料電池(SOFC)としての発電特性の比
較を行なったのでその結果を示して説明する。
【0020】YSZ固体電解質材料は8モル%Y2O3−
92モル%ZrO2 のものを、またScSZ固体電解質
材料は11モル%Sc2O3−89モル%ZrO2 のもの
を供試し、さらにアルミナ(Al2O3)の配合量として
は20重量%とした。また固体電解質板の板厚として
は、YSZ電解質板及びScSZ電解質板(アルミナ配
合なし)は250μmのものを用意し、ScSZ電解質
板(アルミナ20重量%配合)は250μmのものと1
00μmのものとを用意した。尚、同図中、横軸に電流
[mA]を示し、縦軸に電圧[mV]及び電力密度[W
/cm2 ]を示し、電圧特性と電力特性についてそれぞ
れを比較した。
92モル%ZrO2 のものを、またScSZ固体電解質
材料は11モル%Sc2O3−89モル%ZrO2 のもの
を供試し、さらにアルミナ(Al2O3)の配合量として
は20重量%とした。また固体電解質板の板厚として
は、YSZ電解質板及びScSZ電解質板(アルミナ配
合なし)は250μmのものを用意し、ScSZ電解質
板(アルミナ20重量%配合)は250μmのものと1
00μmのものとを用意した。尚、同図中、横軸に電流
[mA]を示し、縦軸に電圧[mV]及び電力密度[W
/cm2 ]を示し、電圧特性と電力特性についてそれぞ
れを比較した。
【0021】その結果、電圧特性をみた場合に電流値を
上げていくにつれて電圧値が徐々に低下していくこと
は、ScSZ固体電解質材料の場合もYSZ固体電解質
材料の場合も同様である。しかし、ScSZ固体電解質
材料の方がAl2O3配合しない11ScSZと、Al2
O3を配合した11ScSZ20Aのいずれの場合も、
YSZ固体電解質材料よりも電圧低下の割合が小さいこ
とがわかる。また電流が高いほどその電圧差が大きいこ
ともわかる。ただ、ScSZ固体電解質材料のAl 2O3
を配合しない11ScSZ材料と、Al2O3を20重量
%配合した11ScSZ20A材料との比較において
は、同じ板厚250μmの場合Al2O3を配合すること
により電圧低下の割合が若干大きいとの結果となった。
これより Al2O3を添加することにより電気的特性が
悪くなる傾向にはあることがわかる。しかし板厚の薄い
もの(100μm)との比較では逆に板厚を薄くするこ
とによりAl2O3を配合しないScSZ電解質材料(1
1ScSZ)よりも電圧低下の割合が小さく、電気的特
性に優れるとの結果が得られた。
上げていくにつれて電圧値が徐々に低下していくこと
は、ScSZ固体電解質材料の場合もYSZ固体電解質
材料の場合も同様である。しかし、ScSZ固体電解質
材料の方がAl2O3配合しない11ScSZと、Al2
O3を配合した11ScSZ20Aのいずれの場合も、
YSZ固体電解質材料よりも電圧低下の割合が小さいこ
とがわかる。また電流が高いほどその電圧差が大きいこ
ともわかる。ただ、ScSZ固体電解質材料のAl 2O3
を配合しない11ScSZ材料と、Al2O3を20重量
%配合した11ScSZ20A材料との比較において
は、同じ板厚250μmの場合Al2O3を配合すること
により電圧低下の割合が若干大きいとの結果となった。
これより Al2O3を添加することにより電気的特性が
悪くなる傾向にはあることがわかる。しかし板厚の薄い
もの(100μm)との比較では逆に板厚を薄くするこ
とによりAl2O3を配合しないScSZ電解質材料(1
1ScSZ)よりも電圧低下の割合が小さく、電気的特
性に優れるとの結果が得られた。
【0022】一方、電力特性をみた場合も、同じ板厚
(250μm)での比較においてYSZ固体電解質材料
はおよそ400mAで電力密度のピーク値を示し、それ
より高い電流値における電力密度の低下は最も大きい。
これに対しScSZ電解質(Al2O3配合なし及びAl
2O320重量%配合のいずれも)はおよそ500mAに
おいてそれぞれ電力密度のピーク値を示し、それより高
い電流値における電流密度の低下はYSZ電解質より小
さい。そしてその電力密度のピーク値の比較においては
YSZ固体電解質材料がおよそ0.8W /cm2 と最も
低く、アルミナ配合なしのScSZ固体電解質材料(1
1ScSZ材料)の電力密度が1.2 W/cm2 、アル
ミナ20重量%配合ScSZ固体電解質材料(11Sc
SZ20A材料)の電力密度が1.1W/cm2と、いず
れもYSZ固体電解質材料よりも高い電力密度のピーク
値を示すことがわかる。
(250μm)での比較においてYSZ固体電解質材料
はおよそ400mAで電力密度のピーク値を示し、それ
より高い電流値における電力密度の低下は最も大きい。
これに対しScSZ電解質(Al2O3配合なし及びAl
2O320重量%配合のいずれも)はおよそ500mAに
おいてそれぞれ電力密度のピーク値を示し、それより高
い電流値における電流密度の低下はYSZ電解質より小
さい。そしてその電力密度のピーク値の比較においては
YSZ固体電解質材料がおよそ0.8W /cm2 と最も
低く、アルミナ配合なしのScSZ固体電解質材料(1
1ScSZ材料)の電力密度が1.2 W/cm2 、アル
ミナ20重量%配合ScSZ固体電解質材料(11Sc
SZ20A材料)の電力密度が1.1W/cm2と、いず
れもYSZ固体電解質材料よりも高い電力密度のピーク
値を示すことがわかる。
【0023】但し、アルミナ配合の11ScSZ20A
電解質の方がアルミナを配合しない11ScSZ電解質
よりも電力密度のピーク値は低い。しかしアルミナを配
合しても板厚を薄くしたもの(板厚100μm)では、
板厚の厚いもの(板厚250μm)よりも電力密度のピ
ーク値が高い(1.4W/cm2)ことはもとより、アル
ミナ配合しない11ScSZ電解質材料との比較でも板
厚を薄くすることにより高い電力密度のピーク値を示す
ことがわかる。
電解質の方がアルミナを配合しない11ScSZ電解質
よりも電力密度のピーク値は低い。しかしアルミナを配
合しても板厚を薄くしたもの(板厚100μm)では、
板厚の厚いもの(板厚250μm)よりも電力密度のピ
ーク値が高い(1.4W/cm2)ことはもとより、アル
ミナ配合しない11ScSZ電解質材料との比較でも板
厚を薄くすることにより高い電力密度のピーク値を示す
ことがわかる。
【0024】そしてこの図2に示した実験結果より、Y
SZ電解質材料よりも高い電力密度が得られScSZ固
体電解質材料にアルミナを配合することによりその電力
密度は若干低下するがその板厚を薄くすることによりそ
の電力密度の低下は解消され、逆に高くすることもでき
ることがわかった。そして後にも述べるが、ScSZ電
解質材料にアルミナ(Al2O3)を配合することにより
電解質材料としての強度が高くなり、そのために板厚の
薄肉化が図れ、それにより電力密度を高めることができ
るものである。
SZ電解質材料よりも高い電力密度が得られScSZ固
体電解質材料にアルミナを配合することによりその電力
密度は若干低下するがその板厚を薄くすることによりそ
の電力密度の低下は解消され、逆に高くすることもでき
ることがわかった。そして後にも述べるが、ScSZ電
解質材料にアルミナ(Al2O3)を配合することにより
電解質材料としての強度が高くなり、そのために板厚の
薄肉化が図れ、それにより電力密度を高めることができ
るものである。
【0025】図3は、スカンジア安定化ジルコニア(S
cSZ)電解質中のスカンジア(Sc2O3)の配合比率
を変え、つまりSc2O3の固溶量を変えることにより、
このScSZ電解質の導電率特性に対する温度依存性を
調べた結果を示している。但し、この実験では、ScS
Z電解質中にはAl2O3が全く配合されていない。横軸
に温度変数1000/T[1/K](K:絶対温度)を
示し、縦軸に導電率変数log σ[S/cm]を示してい
る。
cSZ)電解質中のスカンジア(Sc2O3)の配合比率
を変え、つまりSc2O3の固溶量を変えることにより、
このScSZ電解質の導電率特性に対する温度依存性を
調べた結果を示している。但し、この実験では、ScS
Z電解質中にはAl2O3が全く配合されていない。横軸
に温度変数1000/T[1/K](K:絶対温度)を
示し、縦軸に導電率変数log σ[S/cm]を示してい
る。
【0026】ScSZ電解質中のスカンジア(Sc
2O3)の配合比率を8〜15モル%までいろいろ変えて
みたが、その結果8モル%ScSZ電解質が最も導電率
特性に優れることがわかる。そして温度変数1000/
T[1/K]がおよそ1.1 以下(およそ650K以
下)程度の温度ではスカンジア配合比率(スカンジア固
溶量)の違いによる導電率特性に有意差は認められない
が、温度変数が1.1 以上(およそ650K以上)の温
度ではスカンジアの配合比率が高くなるにつれて、つま
りスカンジアの固溶量が増すにつれて導電率特性の低下
が目立つ傾向にある。このことよりこの固体電解質型燃
料電池(SOFC)の使用温度環境によってスカンジア
の配合比率を考慮することが必要であることがわかる。
2O3)の配合比率を8〜15モル%までいろいろ変えて
みたが、その結果8モル%ScSZ電解質が最も導電率
特性に優れることがわかる。そして温度変数1000/
T[1/K]がおよそ1.1 以下(およそ650K以
下)程度の温度ではスカンジア配合比率(スカンジア固
溶量)の違いによる導電率特性に有意差は認められない
が、温度変数が1.1 以上(およそ650K以上)の温
度ではスカンジアの配合比率が高くなるにつれて、つま
りスカンジアの固溶量が増すにつれて導電率特性の低下
が目立つ傾向にある。このことよりこの固体電解質型燃
料電池(SOFC)の使用温度環境によってスカンジア
の配合比率を考慮することが必要であることがわかる。
【0027】図4は、スカンジア安定化ジルコニア(S
cSZ)電解質中に含有されるアルミナ(Al2O3)の
含有量とその電解質の導電率(1273Kにおける)と
の関係を示している。ScSZ電解質は11モル%Sc
2O3−89モル%ZrO2 のものを用い、これにAl2
O3を0重量%〜40重量%の範囲で含有させている。
横軸にAl2O3の含有量を示し、縦軸に導電率σ[S/
cm]を示している。
cSZ)電解質中に含有されるアルミナ(Al2O3)の
含有量とその電解質の導電率(1273Kにおける)と
の関係を示している。ScSZ電解質は11モル%Sc
2O3−89モル%ZrO2 のものを用い、これにAl2
O3を0重量%〜40重量%の範囲で含有させている。
横軸にAl2O3の含有量を示し、縦軸に導電率σ[S/
cm]を示している。
【0028】その結果、このScSZ電解質の導電率
は、Al2O3を全く含有させない状態で最も高く、Al
2O3の含有量を増していくにつれて低下していくことが
わかる。そしてAl2O3の含有量が20重量%程度まで
は導電率の値として使用に耐え得るが、20重量%を越
えると導電率の低下も大きく、使用に耐え得ないものと
なってしまうことがわかった。
は、Al2O3を全く含有させない状態で最も高く、Al
2O3の含有量を増していくにつれて低下していくことが
わかる。そしてAl2O3の含有量が20重量%程度まで
は導電率の値として使用に耐え得るが、20重量%を越
えると導電率の低下も大きく、使用に耐え得ないものと
なってしまうことがわかった。
【0029】図5は、さらに11モル%スカンジア(S
c2O3)配合のスカンジア安定化ジルコニア(11Sc
SZ)電解質材料と、これにアルミナ(Al2O3)を2
0重量%配合したスカンジア安定化ジルコニア(11S
cSZ+20%Al2O3)電解質材料との比較におい
て、曲げ強度[MPa]と破壊確率[%]との関係を表
わす機械的特性のデータを示している。この試験は、J
IS R 1601のセラミックス曲げ試験方法に因るも
のである。
c2O3)配合のスカンジア安定化ジルコニア(11Sc
SZ)電解質材料と、これにアルミナ(Al2O3)を2
0重量%配合したスカンジア安定化ジルコニア(11S
cSZ+20%Al2O3)電解質材料との比較におい
て、曲げ強度[MPa]と破壊確率[%]との関係を表
わす機械的特性のデータを示している。この試験は、J
IS R 1601のセラミックス曲げ試験方法に因るも
のである。
【0030】この結果、11ScSZ電解質材料と11
ScSZ+20%Al2O3電解質材料はともに、曲げ強
度と破壊確率とがほぼ直線的な比例関係を示している
が、明らかにアルミナを配合した11ScSZ+20%
Al2O3電解質材料の方がアルミナを配合しない11S
cSZ電解質材料よりも高い曲げ強度で低い破壊確率を
示すことがわかる。したがってこの試験データよりSc
SZ固体電解質材料にAl2O3を分散配合させることに
より曲げ強度が向上し、かつ破壊強度に優れることが確
認された。
ScSZ+20%Al2O3電解質材料はともに、曲げ強
度と破壊確率とがほぼ直線的な比例関係を示している
が、明らかにアルミナを配合した11ScSZ+20%
Al2O3電解質材料の方がアルミナを配合しない11S
cSZ電解質材料よりも高い曲げ強度で低い破壊確率を
示すことがわかる。したがってこの試験データよりSc
SZ固体電解質材料にAl2O3を分散配合させることに
より曲げ強度が向上し、かつ破壊強度に優れることが確
認された。
【0031】表1には、本発明に係るScSZ固体電解
質(Al2O3を配合したもの)と、従来から知られてい
るYSZ固体電解質、および比較用としてAl2O3を配
合しないScSZ電解質との間の既に前述した導電率特
性のほか、機械的特性(曲げ強度、破壊靭性強度、ビッ
カース硬さ、熱膨張係数、結晶構造)の比較を数値的に
示している。
質(Al2O3を配合したもの)と、従来から知られてい
るYSZ固体電解質、および比較用としてAl2O3を配
合しないScSZ電解質との間の既に前述した導電率特
性のほか、機械的特性(曲げ強度、破壊靭性強度、ビッ
カース硬さ、熱膨張係数、結晶構造)の比較を数値的に
示している。
【0032】
【表1】
【0033】YSZ電解質については3モル%と8モル
%のイットリウム固溶量のものを示し、ScSZ電解質
については8モル%と11モル%のスカンジア固溶量の
もの(いずれもアルミナを全く配合しないものと、アル
ミナを20重量%配合したもの)を示している。
%のイットリウム固溶量のものを示し、ScSZ電解質
については8モル%と11モル%のスカンジア固溶量の
もの(いずれもアルミナを全く配合しないものと、アル
ミナを20重量%配合したもの)を示している。
【0034】この表よりわかるように、導電率について
は既に図2ないし図4でも説明したようにScSZ電解
質(アルミナを配合しないもの)がYSZ電解質よりも
優れているが、ScSZ電解質にアルミナを20重量%
も配合すると、YSZ電解質とほとんど同程度まで低下
してしまうことを示している。曲げ強度やビッカース硬
さでは若干YSZ電解質の方がScSZ電解質(アルミ
ナを配合しないもの)よりも高い値を示しているが、S
cSZ電解質にアルミナを20重量%配合したもので
は、逆にYSZ電解質よりも曲げ強度、破壊強度、ビッ
カース硬さにおいて格段に優れているとの結果が得られ
た。また熱膨張係数もScSZ電解質(アルミナ配合)
の方がYSZ電解質よりも値が小さく、このことは高温
環境における熱膨張ひずみ量が小さく、熱変形を受け難
いことを意味する。
は既に図2ないし図4でも説明したようにScSZ電解
質(アルミナを配合しないもの)がYSZ電解質よりも
優れているが、ScSZ電解質にアルミナを20重量%
も配合すると、YSZ電解質とほとんど同程度まで低下
してしまうことを示している。曲げ強度やビッカース硬
さでは若干YSZ電解質の方がScSZ電解質(アルミ
ナを配合しないもの)よりも高い値を示しているが、S
cSZ電解質にアルミナを20重量%配合したもので
は、逆にYSZ電解質よりも曲げ強度、破壊強度、ビッ
カース硬さにおいて格段に優れているとの結果が得られ
た。また熱膨張係数もScSZ電解質(アルミナ配合)
の方がYSZ電解質よりも値が小さく、このことは高温
環境における熱膨張ひずみ量が小さく、熱変形を受け難
いことを意味する。
【0035】したがってこの表から言えることは、Sc
SZ電解質にアルミナ(Al2O3)を20重量%も配合
する必要はないが、それよりも少ない配合量で従来一般
に知られているYSZ電解質以上の導電率が得られ、し
かも高温強度の高い機械的特性に優れたものが得られる
ことがわかる。
SZ電解質にアルミナ(Al2O3)を20重量%も配合
する必要はないが、それよりも少ない配合量で従来一般
に知られているYSZ電解質以上の導電率が得られ、し
かも高温強度の高い機械的特性に優れたものが得られる
ことがわかる。
【0036】そしてその結果、本発明のアルミナ分散型
高強度ScSZ固体電解質によれば、従来のYSZ電解
質よりも高い強度が得られるため、それだけ電解質板の
板厚を薄くできる。これよりいっそう材料の内部抵抗を
下げることができ、高い導電率の確保により電気特性の
向上が図れる。
高強度ScSZ固体電解質によれば、従来のYSZ電解
質よりも高い強度が得られるため、それだけ電解質板の
板厚を薄くできる。これよりいっそう材料の内部抵抗を
下げることができ、高い導電率の確保により電気特性の
向上が図れる。
【0037】また逆に本発明のアルミナ分散型高強度S
cSZ固体電解質の板厚を従来のYSZ電解質と同じと
すれば、機械的強度に優れる分、平板面積を大きく取る
ことができ、大容量の固体電解質型燃料電池(SOF
C)にも対応できるものである。しかも電解質板の強度
が確保できることから燃料電池としての信頼性が向上
し、機械的・熱的疲労破壊がしにくいことにより長期間
の使用にも耐え得るものである。
cSZ固体電解質の板厚を従来のYSZ電解質と同じと
すれば、機械的強度に優れる分、平板面積を大きく取る
ことができ、大容量の固体電解質型燃料電池(SOF
C)にも対応できるものである。しかも電解質板の強度
が確保できることから燃料電池としての信頼性が向上
し、機械的・熱的疲労破壊がしにくいことにより長期間
の使用にも耐え得るものである。
【0038】尚、上記実施例ではScSZ電解質に分散
配合させる高強度複合材料としてアルミナ(Al2O3)
についてのみしか示していないが、同目的と材料として
ムライト(Mullite)などの他の材料も適用できる。ま
たこの高強度複合材料はファイバー状で分散配合するな
ど種々の応用は可能である。
配合させる高強度複合材料としてアルミナ(Al2O3)
についてのみしか示していないが、同目的と材料として
ムライト(Mullite)などの他の材料も適用できる。ま
たこの高強度複合材料はファイバー状で分散配合するな
ど種々の応用は可能である。
【0039】
【発明の効果】以上各種実験例に示したように、本発明
はスカンジア安定化ジルコニア固体電解質材料にアルミ
ナなどの高強度複合材料を分散させることにより、高い
導電率特性のみならず、機械的強度の高い固体電解質板
が得られるものである。したがって本発明の固体電解質
材料を固体電解質型燃料電池に適用すれば、大容量・大
発電効率化が図れる等の多くの効果を奏し、産業上の有
益性は極めて高いものである。
はスカンジア安定化ジルコニア固体電解質材料にアルミ
ナなどの高強度複合材料を分散させることにより、高い
導電率特性のみならず、機械的強度の高い固体電解質板
が得られるものである。したがって本発明の固体電解質
材料を固体電解質型燃料電池に適用すれば、大容量・大
発電効率化が図れる等の多くの効果を奏し、産業上の有
益性は極めて高いものである。
【図1】本発明に係る複合材分散強化型固体電解質材料
を固体電解質型燃料電池における固体電解質板として製
造する場合の製造工程図である。
を固体電解質型燃料電池における固体電解質板として製
造する場合の製造工程図である。
【図2】本発明に係るスカンジア安定化ジルコニア(S
cSZ)固体電解質材料と、従来一般に知られているイ
ットリア安定化ジルコニア(YSZ)固体電解質材料と
の発電比較特性データを示した図である。
cSZ)固体電解質材料と、従来一般に知られているイ
ットリア安定化ジルコニア(YSZ)固体電解質材料と
の発電比較特性データを示した図である。
【図3】ScSZ固体電解質材料の導電率特性に対する
温度依存性のデータを示した図である。
温度依存性のデータを示した図である。
【図4】本発明に係るScSZ固体電解質材料中に含有
されるアルミナ(Al2O3)の含有量と導電率との関係
をを示した図である。
されるアルミナ(Al2O3)の含有量と導電率との関係
をを示した図である。
【図5】本発明に係るScSZ固体電解質材料のアルミ
ナを配合しないものとアルミナを配合したものとの比較
における、曲げ強度と破壊確率との関係を表わす機械的
特性データを示した図である。
ナを配合しないものとアルミナを配合したものとの比較
における、曲げ強度と破壊確率との関係を表わす機械的
特性データを示した図である。
【図6】本発明に係る複合材分散強化型固体電解質材料
が適用される、従来一般に知られる平板型の固体電解質
型燃料電池(SOFC)の単セル構造の一例を示した図
である。
が適用される、従来一般に知られる平板型の固体電解質
型燃料電池(SOFC)の単セル構造の一例を示した図
である。
【図7】(a)は図6に示した平板型燃料電池における
外部マニホールドタイプのもの、(b)は同じく内部マ
ニホールドタイプのものの概略構成を示した図である。
外部マニホールドタイプのもの、(b)は同じく内部マ
ニホールドタイプのものの概略構成を示した図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 スカンジア安定化ジルコニア電解質材料
を主成分とし、これに高強度複合材料を分散させてなる
ことを特徴とする複合材分散強化型固体電解質材料。 - 【請求項2】 前記高強度複合材料がアルミナまたはム
ライトであることを特徴とする請求項1に記載の複合材
分散強化型固体電解質材料。 - 【請求項3】 前記スカンジア安定化ジルコニア電解質
材料にはスカンジアが8〜15モル%固溶され、前記高
強度複合材料は前記スカンジア安定化ジルコニア電解質
材料中に0.5 〜20重量%混合されてなることを特徴
とする請求項1に記載の複合材分散強化型固体電解質材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5171208A JPH0769720A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 複合材分散強化型固体電解質材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5171208A JPH0769720A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 複合材分散強化型固体電解質材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769720A true JPH0769720A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=15919041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5171208A Pending JPH0769720A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 複合材分散強化型固体電解質材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0769720A (ja) |
Cited By (9)
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---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-06-17 JP JP5171208A patent/JPH0769720A/ja active Pending
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