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JPH0560825U - 射出成形機の型締装置 - Google Patents

射出成形機の型締装置

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JPH0560825U
JPH0560825U JP299492U JP299492U JPH0560825U JP H0560825 U JPH0560825 U JP H0560825U JP 299492 U JP299492 U JP 299492U JP 299492 U JP299492 U JP 299492U JP H0560825 U JPH0560825 U JP H0560825U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型の厚さが変わっても、型厚調整をするこ
となく、確実に型締力が得られるようにする。 【構成】 固定側金型5を有する固定ダイプレート6
と、移動側金型7を有する移動ダイプレート8とを、対
向させて設ける。固定ダイプレート6と固定電磁プレー
ト9との間に、移動ダイプレート8のスライドをガイド
するタイバー24を設ける。固定電磁プレート9の移動
ダイプレート8とは逆の側に、固定電磁プレート9に対
し、ストッパ11の位置まで遠近方向に移動可能な移動
電磁プレート10を設ける。この移動電磁プレート10
に、送りねじ軸14の基端を固定する。送りねじ軸14
の先端は、固定電磁プレート9を通じて固定ダイプレー
ト6で支持する。送りねじ軸14の雄ねじ部17と、ナ
ット部材19を螺合させる。ナット部材19を送り用モ
ータ21で回転させる。両金型5,7の型閉じ、型開き
は、送り用モータ21で行なう。両金型5,7の型締め
は、磁気吸引力で行なう。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、射出成形機の型締装置に係り、特に磁気吸引力を用いて金型の型締 めを行なう型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機、ダイカストマシンなどは、成形品を成形する際、金型を閉鎖した 状態(型閉じ状態)に維持しなければならない。金型内に発生する大きな内部圧 力に抗して型を閉じた状態に維持するためには、金型を相対向する側から強い力 で押し付ける型締め作用を必要とする。このため射出成形機などの成形装置にお いては、成形中に型を閉鎖状態に維持するための型締装置が、成形原料を溶融状 態で射出する射出装置とともに設置されている。
【0003】 従来、この型締装置としては、例えば特開昭61−193821号公報に示さ れているように、移動ダイプレートに取付けたナット部材に、ボールスクリュウ を螺装するとともに、このボールスクリュウを、サーボモータにより正送回転駆 動し、サーボモータのトルクを制御することにより、ボールスクリュウの圧縮度 を制御して型締力を制御するようにしたものが知られている。
【0004】 ところが、この種の型締装置においては、大きな力を必要とする型締力を、サ ーボモータで得るようにしているため、大馬力のモータを必要とするという問題 がある。
【0005】 そこで一部では、例えば特公昭46−25262号公報あるいは特開昭61− 1548225号公報に示されているように、磁気吸引力を用いて金型の型締め を行なうようにした、型締装置が提案されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】 磁気吸引力を用いて金型の型締めを行なう従来の型締装置においては、金型の 厚さが変わった場合に、型厚の変化に対応するための型厚調整機構を必要とする ため、装置構成が複雑になるとともに、型開閉送り機構が、型移動軸上に直列状 に配備されているため、装置の長手寸法が長くなるという問題がある。
【0007】 本考案は、このような点を考慮してなされたもので、型厚調整機構を用いるこ となく金型の厚さ変化に対応でき、かつ装置の長手寸法を短縮できる射出成形機 の型締装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前記目的を達成する手段として、固定ダイプレートに取付けられた 固定側金型と移動ダイプレートに取付けられた移動側金型とを対向させて設け、 前記移動ダイプレートを直線移動させて両金型を型閉じするとともに、磁気吸引 力発生手段の磁気吸引力により、両金型の型締めを行なう射出成形機の型締装置 において、移動ダイプレートを間に介在して固定ダイプレートに対向する位置に 設けた固定電磁プレートと、この固定電磁プレートを間に介在して移動ダイプレ ートに対向し、固定電磁プレートに対し所定の範囲で遠近移動可能な移動電磁プ レートと、両電磁プレートのうちの少なくともいずれか一方に設けられた磁気吸 引力発生手段と、移動ダイプレートに設けられ、駆動源により正送回転駆動され るナット部材と、このナット部材に螺合するねじ部を有し、一端が移動電磁プレ ートに固定されるとともに、他端が固定ダイプレートに支持される送りねじ軸と 、固定電磁プレートと固定ダイプレートとの間に設置され、移動ダイプレートの 移動をガイドするダイバーと、をそれぞれ設けるようにしたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
本考案に係る射出成形機の型締装置においては、駆動源によってナット部材を 正送回転駆動することにより、移動ダイプレートが送りねじ軸およびタイバーに 沿って直線移動し、両金型の型閉じおよび型開きがなされる。
【0010】 一方、型閉じ状態において、磁気吸引力発生手段の磁気吸引力により、両電磁 プレート間に吸引力を作用させると、この力は、送りねじ軸およびナット部材を 介して移動ダイプレートに伝送され、両金型間に大きな型締力が与えられる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。 図1は、本考案に係る射出成形機の一例を示すもので、この射出成形機1は、 フレーム2上に搭載した射出装置3と型締装置4とから構成されている。
【0012】 射出装置3は、溶融した原料を後述する金型5,7内に射出するための装置で あり、この射出装置3は、図示しない駆動機構により、図1において左右方向に フレーム2上を移動できるようになっている。
【0013】 一方、型締装置4は、固定側金型5を着脱可能に保持する固定ダイプレート6 と、移動側金型7を着脱可能に保持する移動ダイプレート8とを備えており、移 動ダイプレート8は、固定ダイプレート6に対し直線移動して、両金型5,7の 型閉じおよび型開きを行なうようになっている。
【0014】 移動ダイプレート8の固定ダイプレート6とは逆の側のフレーム2上には、固 定電磁プレート9が立設されており、この固定磁気プレート9の移動ダイプレー ト8とは逆の側には、移動電磁プレート10が対向配置されている。この移動電 磁プレート10は、フレーム2上に設置したストッパ11と固定電磁プレート9 との間で、固定磁気プレート9に対し遠近方向にスライド可能となっており、ス トッパ11に当接した状態においては、固定電磁プレート9との間に、1mm以下 のエアギャップGが形成されるようになっている。
【0015】 両電磁プレート9,10の各対向面には、図1ないし図3に示すように、例え ば八角形をなす環状溝12がそれぞれ設けられており、これら各環状溝12内に は、磁気吸引力を発生させるための電磁石コイル13がそれぞれ配設されている 。
【0016】 これら各電磁石コイル13は、図4に示すように、環状溝12内に連続的に巻 回されて配設されており、その最表面側13aの位置は、環状溝12の開口端よ りもわずかに内側に入った位置に設定され、全体を合成樹脂等で固めて環状溝1 2内に固定されている。
【0017】 移動電磁プレート10の対角二位置には、図1および図2に示すように、送り ねじ軸14の基端部が貫通固定されており、この送りねじ軸14の基端寄りの部 分は、図1および図3に示すように、軸受15を介し軸方向にスライド可能に固 定磁気プレート9に支持されているとともに、送りねじ軸14の先端部は、図1 および図5に示すように、軸受16を介し軸方向にスライド可能に固定ダイプレ ート6に支持されている。
【0018】 また、送りねじ軸14の移動ダイプレート8を貫通する部分には、図1に示す ように、雄ねじ部17が設けられており、この雄ねじ部17には、移動ダイプレ ート8に軸受18を介し回転自在に取付けたナット部材19が螺装されている。
【0019】 移動ダイプレート8にはまた、図1に示すように、ブラケット20を介し送り 用モータ21が設置されており、この送り用モータ21の出力軸21aに取付け た歯付きプーリ22と、ナット部材19に形成した歯付きプーリ19aとは、無 端状のダイミングベルト23を介して連動連結されている。そして移動ダイプレ ート8は、送り用モータ21の駆動でナット部材19を正送回転させることによ り、固定ダイプレート6に対し直線移動し、両金型5,7の型閉じおよび型開き を行なうようになっている。送り用モータ21には、型閉じ状態で移動ダイプレ ート8を送りねじ軸14にロックするためのブレーキ(図示せず)が内蔵されて いる。
【0020】 一方、固定電磁プレート9の送りねじ軸14に直交する対角二位置には、図1 および図3に示すように、移動ダイプレート8のスライドをガイドするためのタ イバー24の基端部が固設されており、このダイバー24の先端部は、ナット2 5を介して固定ダイプレート6に固定されている。
【0021】 次に、本実施例の作用について説明する。 両金型5,7の型閉じに際しては、まず送り用モータ21を起動してナット部 材19を回転させる。送りねじ軸14は、その基端部が移動電磁プレート10に 固定されて回転不能となっているので、ナット部材19の回転により、移動ダイ プレート8が送りねじ軸14およびタイバー24にガイドされて直線移動し、移 動側金型7が固定側金型5に接近して当接する。さらに送りモータ21の回転を 継続すると送りねじ軸14には、図1において左方に押す力が作用し、したがっ て、移動電磁プレート10は、図1に示すように、ストッパ11に当接する位置 まで移動し所定のエアーギャップ代Gを保つようになっている。
【0022】 そこで送り用モータ21のブレーキが作動し、ナット部材19の回転が阻止さ れて移動ダイプレート8が送りねじ軸14にロックされる。
【0023】 この状態で、電磁石コイル13に給電すると、両電磁石コイル13間に磁気吸 引力が発生する。このため、移動電磁プレート10が固定電磁プレート9に吸引 される。この移動電磁プレート10は、送りねじ軸14を介して移動ダイプレー ト8に連結され、一方固定電磁プレート9は、タイバー24を介して固定ダイプ レート6に連結されているので、両電磁プレート9,10間の磁気吸引力は、両 ダイプレート6,8の型締力として作用する。この型締力は、両電磁石コイル1 3への供給電流値を制御して磁気吸引力を制御することにより調整される。
【0024】 両金型5,7の型縞作業が完了したならば、射出装置3を固定ダイプレート6 に接近させ、そのノズルを金型内のキャビティ入口に当接させる。そして、溶融 した原料、例えば溶解樹脂を、金型内に充填する。
【0025】 射出成形作業が完了したならば、両電磁石コイル13への給電を停止して磁気 吸引力を解消するとともに、両電磁石コイル13に消磁電流を供給し、電磁石極 の残留磁束による磁気吸引力を消滅させる。
【0026】 次いで、送り用モータ21を、型閉じ時とは逆方向に回転駆動し、ナット部材 19を逆転させる。これにより、移動ダイプレート8が、固定ダイプレート6か ら離間する方向に直線移動し、両金型5,7の型開きが行なわれる。
【0027】 このように、送りねじ軸14に沿って移動ダイプレート8を移動させることに より、両金型5,7の型閉じ、型開きを行なうようにしているので、金型5,7 の厚さが変更になった場合でも、従来のものと異なり、型厚調整機構を設けるこ となく対処することができる。
【0028】 また、移動ダイプレート8の送り機構が、送りねじ軸14と移動ダイプレート 8との間に設けられているので、装置の長手方向寸法を短縮することができる。 また、この送り機構は、大きな力を要しない移動ダイプレート8の移動のみを担 当し、大きな力を要する型締は、磁気吸引力を用いて行なうようにしているので 、送り機構の小型化が可能となる。
【0029】 また、磁気吸引力を発生させるための両電磁プレート9,10は、移動ダイプ レート8を間に介在し固定ダイプレート6とは逆の側に配設されているので、金 型5,7の交換時に邪魔になることがない。
【0030】 なお、前記実施例においては、電磁石コイル13が環状溝12内に配設されて いる場合について説明したが、例えば図6に示すように、電磁石コイルを、複数 個の小型電磁石コイル33の組合わせにより構成し、これら小型電磁石コイル3 3を各電磁プレート9,10に周方向に間隔を置いて設けた複数個の円形溝32 内に分散して配設するようにしてもよい。
【0031】 また、前記実施例においては、電磁石コイル13を、各電磁プレート9,10 に直接配設する場合について説明したが、図7に示すように、電磁石コイル13 の外周囲に、最大磁束密度の大きい例えば純鉄等の材料からなる溝形部材40を 配設し、磁気吸引力の増大を図るようにしてもよい。
【0032】 また、前記実施例においては、両電磁プレート9,10に電磁石コイル13を それぞれ設置する場合について説明したが、例えば図8に示すように、電磁石コ イル13を固定電磁プレート9にのみ配設するようにしてもよい。そして、この ように構成しても、磁力線(磁束)41は、両電磁プレート9,10に亘って形 成され、所期の磁気吸引力が得られるとともに、製作上および電気配線上の構造 を簡素化することができる。
【0033】
【考案の効果】
以上説明したように本考案は、移動ダイプレートの固定ダイプレートとは逆の 側に、固定電磁プレートを配設するとともに、基端が移動電磁プレートに固定さ れた送りねじ軸のねじ部に、移動ダイプレートに設けられたナット部材を螺装し 、このナット部材を回転駆動することにより、移動ダイプレートを移動させるよ うにしているので、型厚の変更により移動ダイプレートの位置が変化しても、確 実に型締力を得ることができる。このため、型厚調整機構を新たに設ける必要が ない。
【0034】 また、移動ダイプレートの送り機構は、送りねじ軸と移動ダイプレートとの間 に設けられているので、装置の長手方向寸法を短縮することができる。また、こ の送り機構は、大きな力を要しない移動ダイプレートの移動のみを担当し、大き な力を要する型締は、磁気吸引力を用いて行なうようにしているので、送り機構 の小型化を図ることができる。
【0035】 また、磁気吸引力を発生させるための両電磁プレートは、移動ダイプレートを 介し固定ダイプレートとは逆の側に配設されているので、金型の交換時に邪魔に なることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る射出成形機を示す構成
図。
【図2】移動電磁プレートをエアギャップ側から見た構
成図。
【図3】固定電磁プレートをエアギャップ側から見た構
成図。
【図4】電磁石コイルの装着状態を示す部分拡大断面
図。
【図5】固定ダイプレートを射出装置側から見た構成
図。
【図6】電磁石コイルを複数個の小型電磁石コイルの組
合わせで構成する例を示す概略図。
【図7】電磁石コイルの外周囲に、最大磁束密度の大き
い材料を配した例を示す説明図。
【図8】電磁石コイルを一方の電磁プレートにのみ配し
た例を示す説明図。
【符号の説明】
1 射出成形機 2 フレーム 3 射出装置 4 型締装置 5 固定側金型 6 固定ダイプレート 7 移動側金型 8 移動ダイプレート 9 固定電磁プレート 10 移動電磁プレート 11 ストッパ 13 電磁石コイル 14 送りねじ軸 17 雄ねじ部 19 ナット部材 21 送り用モータ 24 タイバー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定ダイプレートに取付けられた固定側金
    型と移動ダイプレートに取付けられた移動側金型とを対
    向させて設け、前記移動ダイプレートを直線移動させて
    両金型を型閉じするとともに、磁気吸引力発生手段の磁
    気吸引力により、両金型の型締めを行なう射出成形機の
    型締装置において、前記移動ダイプレートを間に介在し
    て固定ダイプレートに対向する位置に設けた固定電磁プ
    レートと;この固定電磁プレートを間に介在して移動ダ
    イプレートに対向し、固定電磁プレートに対し所定の範
    囲で遠近移動可能な移動電磁プレートと;前記両電磁プ
    レートのうちの少なくともいずれか一方に設けられた磁
    気吸引力発生手段と;前記移動ダイプレートに設けら
    れ、駆動源により正送回転駆動されるナット部材と;こ
    のナット部材に螺合するねじ部を有し、一端が前記移動
    電磁プレートに固定されるとともに、他端が前記固定ダ
    イプレートに支持される送りねじ軸と;前記固定電磁プ
    レートと固定ダイプレートとの間に設置され、移動ダイ
    プレートの移動をガイドするダイバーと;を具備するこ
    とを特徴とする射出成形機の型締装置。
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