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JP5912307B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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JP5912307B2 JP2011136420A JP2011136420A JP5912307B2 JP 5912307 B2 JP5912307 B2 JP 5912307B2 JP 2011136420 A JP2011136420 A JP 2011136420A JP 2011136420 A JP2011136420 A JP 2011136420A JP 5912307 B2 JP5912307 B2 JP 5912307B2
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Description

本発明はスキャナ装置、複写機、ファクシミリ等の画像読取装置に係わり、原稿画像に応じて読取の照射方向を変更する光源機構の改良に関する。
一般にこの種の画像読取装置は、プラテンと、その読取面に読取光を照射する光源と、読取面からの反射光を所定方向に偏向する反射ミラーと、この反射ミラーで形成した読取光路に配置された集光レンズと、このレンズからの光を光電変換する光電変換センサで構成されている。
例えば特許文献1には縮小光学系の読取機構を備えた画像読取装置が開示されている。この文献1にはプラテンに沿って往復動するキャリッジに、光源ランプと、反射ミラーと、集光レンズと、センサ基板が配置され、各光学エレメントは結像光路に配置されている。同文献には開示されていないが、集光レンズは光路に沿って位置移動可能に構成され、後方に位置するセンサ基板に読取画像が正確に形成されるように位置調整可能に構成されている。
また、センサ基板も光電変換素子をライン上に配列し、その基板の高さ位置も位置調整可能に構成されている。そして読取光路の組み立て精度に応じてレンズ位置とセンサ位置を調整することによって読取精度を最適化している。
そして光源は、読取面に対してその拡散光が読取光路に向かうように画像の凹凸面(表面粗さ)からの拡散光を読み取るように構成している。この場合の光源は読取ライン方向の線状光を読取面に斜め傾斜した方向から照射して画像表面からの反射光を読取るように構成している。これは画像表面に微細な凹凸(表面粗さ)があるため拡散光を照射して原稿からの反射光を読み取る為である。
そこで画像表面が平坦である光沢原稿(例えば金属箔文字)を読み取るときには、拡散光ではその反射光が読取光路方向に出力されないため拡散光源とは別に正反射光源を設け、それぞれの光源で読取った画像データを合成して読取データを作成する必要がある。この正反射光源稿の構成は例えば特許文献2に提案されている。
同文献には読取面の直下にハーフミラーを配置し、このミラー背面から読取面に向けて光を照射し、読取面からの反射光をハーフミラーを介して集光レンズに案内する光学構成が提案されている。このような構成によって画像表面が平滑な光沢面であっても読取光路に反射光を出力することが出来る。
特開2005−234297号公報 特開2000−123152号公報
上述のように光沢画像を含む画像原稿を読取る場合に、従来は読取光路に拡散光が入力される光源(拡散光源)と、正反射光が入力される光源(正反射光源)を設け、それぞれの光源の読取データを合成することによって光沢面を有する画像を読取ることが知られている。
この場合、正反射光源は読取面の法線方向の読取光路に対して同じ角度方向から光を照射することとなり、特許文献2には読取面からの光を最初に反射する反射ミラーをハーフミラー構造とすることが提案されている。その読取光路を図13(a)に示すが、後述するように読取光が大きく減衰するため光源が大容量となる欠点がある。
そこで、図13(b)に示すように最初の反射ミラー(102)に隣設して光源を配置し、読取面(100)の法線方向の読取光路(101)に接近した位置に正反射光源(105)を配置することが知られている。
このように読取光路に正反射光源を隣設させて照射角度(η)をゼロに近づけることによって平滑画像に近い画像の読取が可能となる。このような光源配置によって反射ミラーをハーフミラー構造とすることなく、完全に平滑な画像を除きこれに近い平滑画面を読み取ることが出来る。
上述の従来の構成における問題を説明すると、「ハーフミラー構造」は図13(a)に示すように、ハーフミラー背面に配置した正反射光源から光を読取面に光を照射する際にその光量の1/2が減衰し、読取面からの反射光を読取光路に向けて反射する際に1/2の光量が減衰される。従って読取光路に入力される光の4倍の光源光量が必要となる。
また、「光源接近配置構造」の場合には光源の照射角度(η)を限りなくゼロに近づけることが平滑画像の読取条件となるが、角度(η)をゼロに近づけるためには反射ミラー(102)を小型にしなければならない。特に副走査方向のミラー幅を小さくする必要があり、これに対しライン方向のミラー長さ(主走査方向長さ)は読取長さによって設定される為、非常に細くて長いミラー形状となる。このように細長異形状のミラーは、捩れ等変形し易く、装置フレームへの組み付け、状態変化、位置精度などに問題が生ずる。
そこで従来は、ミラー精度を確保することが可能な程度に光源の照射角度(η)を設定し、限られた範囲で光沢面の読取を可能としている。従って読取可能な光沢画像はある範囲に限定され、平滑度の高い光沢面は読み取れない問題が発生する。
これと共に、読取センサが飽和(saturation)する問題が発生する。これは図13(b)に示すように、読取面の法線と角度(η)の方向からで光を照射し、法線方向の読取光路(101)でセンサに入力すると、照射光量から減衰されたw%の光(例えばη=3度、w=30%)がセンサに入力する。そこで画像処理回路ではw%の光を増幅して例えば100%の光量に補正する。
このとき、画像面が或る角度傾斜、例えば1/2η角度傾くと、センサには減衰することなく100%の光が入力される。これに対しセンサの増幅回路は、30%減衰入力を最大入力値としてこれを100%入力値に増幅するように構成されている。従って読取面に画像原稿が傾いてセットされるとセンサに入力する読取光は増幅されてセンサが飽和状態(saturation)となる。このセンサの飽和で読取画質が劣る問題が発生する。
そこで本発明者は、反射ミラーを構成する基板を、その製作精度、固定精度を確保可能な形状に構成し、このミラー基板の一部を反射面と透光面に形成することによって上述の光源照射角度(η)を非常に小さく設定することが可能であるとの知見に至った。更に、光源から読取面に照射する光の入射角度と読取面からミラーに至る読取光の角度を等しく設定することによってセンサが飽和する問題を解決することが可能であるとの着想に至った。
本発明は、画像読取面に対向して隣接した位置に配置される光源ランプと反射ミラーとを非常に接近した位置に配置することが可能で、光沢画像を忠実な画質で読み取ることが出来る画像読取装置の提供をその課題としている。更に本発明は、光沢画像の読取時に読取センサが飽和することによる画質劣化を解決することを課題としている。
なお、本発明にあって読取面に対する光の入射角度とは、読取面の法線と光束の中心に位置する光線との角度を云う。上記課題を達成するため本発明は、読取面に所定の入射角度の第1光源と、前記所定の入射角度より小さい入射角度の第2光源を配置し、読取面からの反射光を共通の読取光路で光電変換する。このとき読取光路に配置する複数の反射ミラーの1つを、透光性板状材の表面に光を鏡面反射するコーティング面と光を透過する非コーティング面を形成し、この非コーティング面の背面から第2光源の光を読取面に照射する。これと同時に第2光源からの光の照射角度と読取光路の角度を実質的に同一角度に設定する。
更にその構成を詳述すると、読取面に異なる角度方向に配置された複数の光源から照射した反射光で光沢画像を読取る装置であって、読取面を有するプラテンと、読取面に所定の入射角度で線状光を照射する第1光源と、読取面に前記所定の入射角度より小さい入射角度で線状光を照射する第2光源と、読取面からの第2光源の正反射光と第1光源の乱反射光を共通の読取光路に向けて偏向する複数の反射ミラーと、読取光路に配置され、読取面からの読取光を所定の結像位置に集光する集光レンズと、集光レンズの結像位置に光電変換素子列を配置する読取素子基板と、読取光路における集光レンズの位置を調整するレンズ位置調整手段と、を備える。
第1光源から照射され、読取面から反射する光を第1読取光、第2光源から照射され、読取面から反射する光を第2読取光とする。上記第1第2の光源と、複数の反射ミラーとは、読取面の法線を基準に第2光源からの照射角度と、この読取面から読取光路に向かう第1読取光の角度が等しく、読取面の法線を基準に第1光源からの照射角度に比べ読取面から読取光路に向かう第2読取光の角度が小さくなるように設定する。このとき更に、第1読取光と第2読取光は実質的に同一角度とする。
そして、前記複数の反射ミラーの1つは、表面に光を鏡面反射するコーティング面と光を透過する非コーティング面を有する透光性板状材で構成され、前記非コーティング面に接する端面が前記読取面に平行となるように面取りされ、前記第1導光体は、前記プラテンと前記複数の反射ミラーの1つのミラー反射面側との間に配置され、前記第2導光体は、その照射光が前記複数の反射ミラーの1つの非コーティング面を通過するように、前記複数の反射ミラーの1つの背面側に配置されていることを特徴とする。
本発明は、光沢画像を読み取るために読取面に対向して正反射光源である第2の光源と反射ミラーを併設する際に、ミラーを鏡面反射するコーティング面と非コーティング面に表面加工し、非コーティング面の背面に光源を配置し、この第2光源からの照射角度と読取光路の角度を等しくなるように設定したものであるから以下の効果を奏する。
コーティング面と非コーティング面を有する反射ミラーは、その形状(特に副走査方向のミラー幅)を比較的大きく製作することができる。この為反射ミラーは光学キャリッジなどのフレームに形尽きなく確実に固定することができ、衝撃などの外力で捻れなどの変形、歪曲或いは破損することが少ない。従って反射ミラーの製作は容易で装置への組み込みも簡単である。
反射ミラーは表面皮膜でコーティング面と非コーティング面に区割され、非コーティング面の背面から光源の光が照射され、コーティング面の読取光路と非コーティング面の照射光を接近させることができ、読取面の法線に接近した角度方向から光を照射することが出来る。このため光沢面の読取画質が劣ることなく忠実な画質で読み取ることが可能である。
更に、読取面の法線を基準に正反射光源の照射角度と読取光の入光角度をほぼ等しく設定することによって光電センサが飽和することが無く正確な画質で読み取ることが可能である。
また、本発明にあって非コーティング面を形成する透光性板状材をガラス、合成樹脂など屈折率が空気より大きい素材で構成することによって、第2光源から読取面に向けて照射した光は反射ミラーを通過する際に屈折率に応じた屈折角で光線が屈曲し、第2光源の位置が仮想光源から位置ズレする。これによって第2光源のランプ位置を結像光学系の集光レンズなどから離れた方向に位置をズラすことができるので装置レイアウトを小型化することが可能である。
本発明に係わる画像読取装置の全体構成の説明図。 図1の装置における原稿画像を読取るキャリッジの構成を示す説明図。 図2の装置における光源機構の説明図(第1実施形態)であり、(b)は(a)の一部を拡大した状態を示す説明図。 図3と異なる光源機構の構成図を示し、(a)は光源のレイアウト構成を示し、(b)は(a)の要部拡大図。(第2実施形態) 図3及び図4と異なる光源機構の構成図(第3実施形態)。 図3乃至図5と異なる光源機構の構成図(第4実施形態)。 図3乃至図6と異なる光源機構の構成図(第5実施形態)。 図3乃至図7と異なる光源機構およびミラーの構成図(第6実施形態)。 図1の装置におけるキャリッジの外観斜視図。 本発明に係わる光源の説明図 図11に示す光源の発光体の配置構造を示す説明図であり、(a)は発光体を2つの発光ダイオードで構成する場合を、(b)(c)は発光体を3つの発光ダイオードで構成する場合を、(d)(e)は発光体を4つの発光ダイオードで構成する場合をそれぞれ示す。 図1の装置における制御構成を示すブロック図である。 (a)及び(b)は光源機構の従来例を示す説明図。
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。図1に本発明に係わる光源構造を備えた画像読取装置を示す。この装置は画像読取装置Aと、これに搭載した原稿給送装置Bから構成されている。以下画像読取装置A、原稿給送装置Bの順に説明する。
[画像読取装置]
本発明に係わる画像読取装置Aは、図1に示すように装置ハウジング1に第1プラテン2と、第2プラテン3を備えている。この第1、第2プラテン2,3は、ガラスなどの透明材料で形成され、装置ハウジング1の天部に固定されている。そして第1プラテン2は原稿を載置セットする寸法サイズに形成され、第2プラテン3は所定速度で移動する原稿を読み取るようにその幅サイズに形成されている。この第2プラテン3には後述する原稿給送装置Bが装備される。上記第1、第2プラテン2,3は図1に示すように互いに並設され、装置ハウジング1内部に画像読取機構が内蔵されている。
この画像読取機構を図2(図1の要部拡大図)に従って説明する。装置ハウジング1内には、光学キャリッジ(以下単に「キャリッジ」という)6が配置され、第1プラテン2に沿って往復動するのと同時に第1プラテン2と第2プラテン3の間で位置移動可能に構成されている。そしてキャリッジ6は耐熱性樹脂などで構成された11がガイドレール12に軸受け支持されている。
キャリッジ6のユニットフレーム11には、光源9(後述の第1光源9aと第2光源9b)と、原稿からの反射光を偏向する反射ミラー10(第1ミラー10a、第2ミラー10b、第3ミラー10c、第4ミラー10d、第5ミラー10e)と、反射ミラー10eからの光を集光する集光レンズ7と、集光レンズ7で結像される結像部に配置されたラインセンサ8とが搭載されている。このラインセンサ8は、感度の上限を第2光源9bからの光の最大光量に合わせて設定されている。即ち、第2光源9bの最大光量がラインセンサ8に入射する最大光量であり、これを超える光量は入射しないように設定している。そしてラインセンサ8から電気信号として出力された画像データを画像処理部に転送するようにデータ転送ケーブルによって画像処理部55に電気的に接続されている。
[キャリッジの構成]
上記キャリッジ6は装置フレームに配置されたガイドレール12に軸受けされ、このガイドレール12に沿って往復動するように支持されている。またキャリッジ6にはワイヤなどの巻き上げ部材を介してキャリッジモータ(不図示)に連結され、このモータの正逆転で図2左右方向に往復動する。上記ガイドレール12は左右一対が第1プラテン2と並行に配置され、キャリッジ6を往復動するように構成されている。
図2に示すように第1プラテン2と第2プラテン3は略々同一平面に配置され、その下方に位置するキャリッジ6は第1プラテン2と第2プラテン3の直下に位置移動自在にガイドレール12に支持され、図示しないキャリッジモータで第1プラテン2と第2プラテン3の間を選択的に位置移動する。そしてキャリッジ6は第1プラテン2に沿って移動する過程で、この第1プラテン2にセットされた原稿を走査しラインセンサ8で画像を読み取る。これと同時にこのキャリッジ6は第1プラテン2から第2プラテン3の直下に移動し、この位置に静止した状態で第2プラテン上を所定速度で移動する原稿の画像を読み取るように構成されている。
上記キャリッジ6には後述する光源9(9a、9b)と、この光源9から照射した光の反射光を所定の読取り光路方向に偏向する反射ミラー10が搭載されている。図2に示す装置は読取面R(第1プラテン側R1、第2プラテン側R2)からの反射光を第1ミラー10aで偏向し、その光を第2ミラー10b、第3ミラー10cに案内し、この第3ミラー10cから第2ミラー10b、第4ミラー10d、第5ミラー10eの順に光路を形成している。そして第5ミラー10eからの光を集光レンズ7でラインセンサ8に結像するようになっている。
上記集光レンズ7は1枚若しくは複数枚のレンズで構成され、全体として凸レンズを構成している。そしてラインセンサ8はCCDなどの光電変換素子で構成され、図示のものはRGBのカラーセンサアレイで構成されている。尚本発明にあってこの集光レンズ7とラインセンサ8は、キャリッジ6に搭載する場合を示したが装置ハウジング1の例えば底部シャーシに配置しても良い。この他キャリッジ6を第1第2、2つのキャリッジで構成し、第1キャリッジに光源と反射ミラーを搭載し、第2キャリッジに集光レンズとラインセンサを搭載するキャリッジ構成にしても良い。
[反射ミラーの構成]
前述したようにキャリッジ6には反射ミラー10が複数の反射ミラー(図示のものは第1ミラー10a〜第5ミラー10e)で構成してあり、それぞれユニットフレーム11に固定されている。
この反射ミラー10aは透明ガラス、透明プラスチックスなどの透光性材料で平板形状の基板で構成され、その表面には光を鏡面反射するコーティング面10xと光を透過する非コーティング面10yが形成されている。つまりガラスなどの透光性基板(基材)の表面の一部にアルミなどの金属膜を真空蒸着などで形成してコーティング面10xを設ける。そしてこの表面には金属膜でコーティングしない非コーティング面を設ける。
この第1反射ミラー10aにはコーティング面10xが下半部に、非コーティング面10yが上半部に形成されている。この非コーティング面10yに隣接する端面10zに第2光源9b(21)から光が照射されると端面で乱反射しその光が直接読取光路Hrに進入する恐れがある。
[光源の構成:第1実施形態]
上記キャリッジ6には読取面Rに線状光を照射する光源9(9a、9b)が搭載される。本発明の光源は読取面Rに対して角度の異なる2方向から光を照射する。
以下図3に示す実施形態に基づいて本発明の基本的な構成について説明する。図3は本発明に係わる画像読取装置をモデル化した読み取り機構の説明図であり、読取面を線順位で読取る場合を示している。同図(a)は読取面Rから反射した反射光を最初に方向変換する第1の反射ミラー10aにコーティング面10xと非コーティング面10yを形成し、この非コーティング面10yの背面に第2の光源9bを配置する実施形態(第1実施形態)を示す。同(b)は第1反射ミラー10aに第2光源9bから通過する光の光路を示す要部拡大説明図である。
図示の画像読取機構は、「読取面」と、「光源」と、「読取光路」で構成される。読取面Rは、後述するプラテン2(3)に形成され、通常この読取面Rは原稿シートの表面である。以下、説明の都合上プラテン2(3)の一部を読取面Rと表記するが原稿シートの読取面と同義である。プラテンは、ガラスなどの透明素材で平坦面に形成され、フラットベット式プラテン2は最大原稿サイズの大きさの平面に形成されている。また原稿スルー式プラテン3は最大原稿の幅サイズ(主走査方向寸法)で数ライン幅(副走査方向寸法)に形成される。
光源9は、読取面Rに対向して配置され第1光源9aと第2光源9bで構成される。第1光源9aは読取面の法線nを基準に所定の入射角度θ1で線状光を照射するランプで構成され、第2光源9bは法線nを基準に入射角度θ1より小さい入射角度θ2で線状光を照射するランプで構成される。この第1第2光源9a、9bは、蛍光灯(冷陰極管)、キセノンランプ、LEDアレイ、などで主走査方向の線条光で構成される。本発明における第1第2光源9a、9bは主走査方向の読取幅より広幅の線条光を照射する構成であれば、ランプ構造は種々のものが採用可能である。
上記第1光源9aは読取面Rに斜め傾斜方向から拡散光を照射するように入射角度θ1で配置する。この第1光源は必ずしも2つの発光体で一方は入射角度+θ1、他方は入射角度−θ1である必要はない。しかし図示のように対称に配置することが斑なく均等に光を照射することから好ましい。上記第2光源9bは読取面Rに入射角度θ1より小さい入射角θ2で光を照射するように配置する。この第2光源9bも第1光源9aと同様に線条光で構成する。
上記読取光路Hは、反射ミラー10(10a〜10c)と集光レンズ7とラインセンサ8で縮小読取光学系を構成する。読取面Rから角度θ2を光路とするように第1の反射ミラー10aを配置し、このミラーから第2、第3のミラー10b、10cを経て集光レンズ7に光を案内し、レンズの結像位置にラインセンサ8を配置する。ラインセンサ8はユニットフレーム11に支持したセンサ基板8aにディバイスがマウントされている。
上記集光レンズ7とセンサ基板8aは位置調整可能に構成され、集光レンズ7はユニットフレーム11に光路方向に位置調整可能に取付けられ、焦点位置を調整可能になっている。またセンサ基板8aはユニットフレーム11に高さ位置が調整可能に構成されている。
そこで本発明は、「第1光源読取時の読取光路と第2光源読取時の読取り光路を共通の光路とする」ことと、「第2光源9bを第1の反射ミラー10aの背面に配置する」ことと、「読取面Rに対し第2光源9bの照射角度θ2と読取光の光路角度θ3を等しい角度位置に配置する」ことを特徴としている。
第1光源読取時の読取光路と第2光源読取時の読取光路は共通の光路Hrで構成する。これは当然の構成であり、角度の異なる方向から照射した第1第2光源9a、9bの読取光を反射ミラー10、集光レンズ7、センサ基板8aを配置した光路で読取る。このとき従来は、図13(a)に示すように第1反射ミラーをハーフミラーで構成することによって両光源からの光を共通の光路に導いている。このハーフミラーを通過する際に光源からの光量が半減される。
本発明は第1の反射ミラー10aを、鏡面反射するコーティング面10xと透光性の非コーティング面10yで構成し、非コーティング面10yの背面に第2光源9bを配置する。これによって読取面Rに照射する光の中心線光と読取面からの読取光路を接近した位置に配置することが可能となる。そして第2光源9bからの照射角度θ2を実質的にゼロに近づければ読取面Rを法線方向から読み取ることに近似することとなる。
そして読取面Rに対し第2光源9bの照射角度θ2と読取光の光路角度θ3を等しい角度位置に設定する。これによって第2光源9bからの光は読取光路Hrに最大光量が向けられ、この最大光量に基づいてセンサ基板8aの増幅回路の増幅値を設定する。即ち、光沢読み取りに用いる第2光源9bからの光を基準としてセンサ基板の読取上限感度を設定する。このように構成することによって光電センサ(ラインセンサ)8が飽和する問題を解決することが出来る。
図3の実施形態は、読取面Rから反射光を読取り光路方向に最初に偏向する第1反射ミラー10aにコーティング面10xと非コーティング面10yを形成している。そして非コーティング面10yの背面(図3下側)に第2の光源9bを配置し、その下方に読取り光路と集光レンズを配置している。そして第1反射ミラー10aをガラス、合成樹脂など空気より屈折率の大きい材料で構成している。
このように構成することによって、図3(b)に示すように光源からの光は角度γで屈折してミラー内に入射し同様に屈折してミラーから空気中に出射する。こと第2光源は図示実線位置に配置するが、図示破線位置が仮想光源となる。従ってミラー10aを空気より屈折率の大きい材料で構成することによってその背面に配置する第2光源9bを読取り光路の集光レンズなどから遠ざけることが可能となる。この非コーティング面10yによる通過光の屈折を利用することによって第2光源9bのレイアウトが容易となる。
[第2実施形態]
次に上述した第1実施形態における光源機構の変形例を図4(a)(b)に基づいて説明する。第1第2プラテン2、3の読取面Rには第1光源9aから図示角度θ1で線状光Hp1が入射され、第2光源9bから図示角度θ2で線条光Hp2が入射されるように光源が配置され、照射角度θ1は所定の角度で、θ2は照射角度θ1より小さい角度に設定されている。
図示角度θ1、角度θ2はプラテン面からの法線に対する角度を示し、この法線方向に読取光路(読取面Rから反射ミラー10aに導かれる反射光;以下同様)Hrが形成される。尚図示の装置は第1光源9aを一対の2つの発光体20で構成している。これは読取面Rへの照射光量を確保するためであり、この第1光源9aは必ずしも一対の発光体で構成する必要はなく例えば1本の蛍光ランプ、或いは1つの発光体(LEDアレイなど)で構成しても良い。
そこで第1光源9aと読取光路Hrとの角度θ1と、第2光源9bと読取光路Hrとの角度θ2は次のように設定する。角度θ1は第1光源9aからの拡散光が読取光路Hrを形成するように読取面Rから傾斜した方向に設定する。従って第1光源9a(図示のものは左右一対)の取付スペースなどのレイアウト構造によって角度θ1を設定する。
つまり第1光源9aは読取面Rに近接した位置で入射角度θ1は光源ランプなどの配置スペースによって決定する。そして第1光源9aからの拡散光を読取面Rに照射し、原稿シートの凹凸(表面粗さ)で読取面Rの法線方向に配置されている反射ミラー(第1ミラー)10aに反射光(読取光)を入射させる。
第2光源9b(後述する第2発光体21)の角度θ2は光沢原稿の表面粗さによって設定する。この表面が完全平滑面であるときにはθ2=0度に設定する必要があるが完全平滑面は存在しない。そこで本発明者は最も完全平滑面に近い光沢原稿について実験したところ図1の装置では3度以内が好適であることか判明した。
このような設定によって通常は角度θ1>角度θ2となり、角度θ2は許容最大角度が読取り原稿の光沢度(表面粗さ)に応じて決められ(図1の装置では3度以内)、これを越えると黒抜け現象が生ずる。図4(a)(b)に第2光源9b(21)のレイアウト構造を示す。
第1光源9a(20)は第1、第2プラテン2、3の読取面Rに近接した位置で角度θ1傾斜した方向から左右いずれか一方若しくは左右両方向から拡散光を照射するようにキャリッジ6のユニットフレーム11に配置されている。一方第2光源9bは読取面Rからの反射光(読取光路Hr)を所定方向に偏光する第1ミラー10aの背面に配置されている。図4に示す実施形態は、第2光源9bの光をリフレクター18で反射してその線条光Hp2を読取面Rに照射するように構成されている。この線条光Hp2は読取面Rに前述した角度θ2で入射するように配置されている。
図4に示す実施形態では読取面Rからの反射光(読取光路Hr)を最初に反射する第1反射ミラー10aにコーティング面10xと非コーティング面10yを形成し、この反射ミラー10aは読取光路Hr(読取面Rの法線方向)に対して所定角度(図4(b)に示す角度α)傾斜して配置してある。この状態でコーティング面10xは下半部(読取面Rから遠い位置)に、非コーティング面10yは上半部(読取面Rに近い位置)に配置してある。
そして第2光源9bからの光は反射ミラー10aの端面10z(図4(b)参照)と下半部に形成されているコーティング面10xとの間の非コーティング面10yを通過するようになっている。このように所定角度(α)傾斜した反射ミラー10aの下半部にコーティング面10xを、上半部に非コーティング面10yを形成することによって第2光源9bからの散乱光(図4(b)にHjで示す)が読取光路Hrに進入してフレア現象を起こすことがない。従ってラインセンサ8に第2光源9bからの散乱光が直接進入するのをコーティング面10xが防止している。
また第2光源9bからの光は反射ミラー10aの端面10zとコーティング面10xとの間を通過するように構成している。これは第2光源9bからの光が端面10zに照射されるとこの部分で散乱光が発生し、その光が読取光路Hr内に進入するのを防止する為である。
以上説明した第2光源9bと反射ミラー10aの実施形態では、第2光源9bからの光をリフレクター18で集光して反射ミラー10aを透過した光を読取面Rに照射する場合を示したが、リフレクター18を配置することなく第2光源9bからの光を直接読取面Rに照射しても良い。
[第3実施形態]
次に上述した第1実施形態の変形例を図5に基づいて説明する。図5には前述の第1反射ミラー10aの端面構造の改良を示し、この第1反射ミラー10aにはコーティング面10xが下半部に、非コーティング面10yが上半部に形成されている。この非コーティング面10yに隣接する端面10zに第2光源9b(21)から光が照射されると端面で乱反射しその光が直接読取光路Hrに進入する恐れがある。このため図5に示す第1反射ミラー10aの端面10zは読取面R(プラテン面)に略々平行となるように面取りしてある。これにより端面10zで乱反射した光が直接読取光路Hrに進入することがない。
[第4実施形態]
上述した実施形態では第2光源9bを読取面Rからの反射光を最初に偏向する第1ミラー(第1反射ミラー)10aの背面に配置する場合を示した。この第2光源9bは第1ミラー10aと対向配置されている第2ミラー(第2反射ミラー)10bの背面に配置することも可能である。
図6には、第2反射ミラー10bの背面に第2光源9bを配置する場合を示す。読取面Rから最初に反射光を入光する第1反射ミラー10aと対向する位置に第2反射ミラー10bが配置され第1反射ミラー10aからの光を所定の読取光路Hrに向けて偏向する。この第2反射ミラー10bは、透明ガラス、透明プラスチックスなどの透光性材料で平板形状の基板で構成され、その表面には光を鏡面反射するコーティング面10xと光を透過する非コーティング面10yが形成されている。コーティング面10xはガラスなどの透光性基板(基材)の表面の一部にアルミなどの金属膜を真空蒸着などで形成されている。
この第2反射ミラー10bは第1反射ミラー10aと対向するように読取面Rの法線方向に対して所定角度傾斜して配置してある。この状態でコーティング面10xは下半部(読取面Rから遠い位置)に、非コーティング面10yは上半部(読取面Rに近い位置)に配置してある。
そして第2光源9bはこの非コーティング面10yの背面側に配置され、その光を非コーティング面10yを通過して第1反射ミラー10aに入射するようになっている。そして第1反射ミラー10aに入射された線条光Hp2は読取面Rに照射する。このように構成することによって読取面Rに照射する第2光源9b(21)からの線条光Hp2の入射角度θ2を所定角度(例えば3度)以内に設定することが可能となる。
[第5実施形態]
前述した第2実施形態では第2光源9b(21)からの光をリフレクター18で読取面Rに照射する際に、リフレクター18を第1反射ミラー10aとは別の部材(部品)で構成している。このリフレクター18は第1反射ミラー10aと一体に形成しても良く図7にはその形態を示す。
第1反射ミラー10aの表面にはコーティング面10xが下半部に、非コーティング面10yが上半部に形成されている。そこで第1反射ミラー10aの背面には反射シート10wが上半部に添着されている。この反射シート10wは例えばフレネルレンズ形状に形成された反射面が設けられている。
そして第1反射ミラー10aの下半部に形成されているコーティング面10xで反射された光を反射面で偏光して非コーティング面10yから読取面Rに照射するように構成されている。そして第2光源9bからは光がコーティング面10xの背面に照射されるように配置されている。その他の構成は第1実施形態と同一であり、同一符合を付して説明を省略する。
前述した第1実施形態では第1反射ミラー10aの表面にはコーティング面10xが下半部を、非コーティング面10yを上半部に形成する場合を示した。この場合原稿表面の光沢度(平滑度)が更に高いと画像を読み取れないことがある。同様に第1反射ミラー10aが読取面Rに近い位置に配置されている場合には、前述した3度を越えた角度から光を照射することがある。
[第6実施形態]
次に、上述した第1実施形態の光源機構及びミラーの配置の異なる例を図8に基づいて説明する。第1光源9a、第2光源9bの読取面Rへの入射角度及び読取光をHrの角度については上述した実施例と同一なので、説明を省略する。
一対の第1光源9aは、主走査方向に延設されるホルダ60に収納される。このホルダ60は主走査方向に延設される凹状の一対の光源収容部を有し、その凹部に一対の第1光源9aを収納する。さらに、前記一対の光源収容部の間には、読取光が通過するための開口部が設けられている。このホルダ60は、剛性部材で形成されたホルダ支持部材61を介してキャリッジ6のユニットフレーム11に固定される。ホルダ60は、一対の光源収容部の間に、読取面Rからの光を通過させる開口部を有している。
このとき、第1光源9aは所定長さの蛍光灯(冷陰極管)、キセノンランプ、LED発光素子と導光体等で構成されるが、これらに限定されない。このとき、第1反射ミラー10aの背面に第2光源9bを配置するため、第1反射ミラー10aを読取面Rに近づけ、第2光源9bを配置するスペースを確保する必要がある。
ホルダ60は第2光源9b側の収容部の底面に切欠部を有している。この切欠部箇所において、ホルダ60の底面を読取面Rの法線nと垂直方向に延長した仮想線と、ホルダ60の、第2光源9b側の開口部側面を読取面Rの法線nと水平方向に延長した延長線が図8で示される点線である。本実施例では、この点線で区画された領域に第1反射ミラー10aの非コーティング面の一部および非コーティング面側の角部が入り込むように配置する。
非コーティング面は、透明であるため光を透過させる。これにより、第2光源9bからの光や、読取面Rからの乱反射光、ホルダ60の開口部側面での乱反射光、外光などが非コーティング面で乱反射を発生させる恐れがある。さらに、透明板の内部で光が反射を繰り返す恐れある。これらにより、本来読取光でない光が読取光路に侵入し、読取結果に影響を及ぼすことが想定される。
このとき、本実施例によれば非コーティング面の一部および非コーティング面側の角部をホルダ60の切欠部でカバーすることになるため、非コーティング面の一部または非コーティング面の角部で乱反射光が発生したとしても、ホルダ60の切欠部で遮光され、読取結果に影響を及ぼすことを抑制することができる。さらに、第1反射ミラー10aを読取面Rに近づけることができ、第2光源9bを配置するスペースを確保することが可能となる。
[発光体の構成]
上述した第1光源9a(20)と第2光源9b(21)とは、いずれも読取面Rに線条光Hp1、Hp2を異なる2方向から照射する。そして第1光源9a(20)からは照射角度θ1で拡散光が、第2光源9b(21)からは照射角度θ2で正反射光(正確には正反射光に近い光)が読取光路Hrに導かれるようにθ1>θ2に設定し、更に角度θ2は読取光路Hrに近接する位置に配置する。
そこで第1光源9a(20)の発光量は第2光源9b(21)の発光量より大きく構成する。これは、原稿の光沢性が高いと、照射される光の多くが正反射方向へ反射される。そのため、拡散反射読取と比較して多くの光量がCCDに入射し、CCDが飽和するおそれがあるためである。これを防止するために拡散読取に用いる第1光源9aの発光量を光沢読み取りに用いる第2光源9bの発光量より大きくする。
そこで第1光源9aと第2光源9bは読取面Rに図4(a)左右方向と直交する主走査方向の線条光を照射するように構成する。このため第1光源9aと第2光源9bは、所定長さの蛍光灯(冷陰極管)、LEDアレイ、キセノンランプなどで構成する。図9に光源9をキャリッジ6に搭載する構成を示す。前述したキャリッジ6には光源収容部(導光体支持枠)13が設けられ、この収容部13は第1収容部13aと第2収容部13bの2個所に構成されている。
上記光源収容部13には、第1光源9aと第2光源9bが収納され、それぞれ導光体30と第1発光体20(第1光源)、第2発光体21(第2光源)で構成されている。この第1光源9aと第2光源9bとは同一構造であるので同一符合を付して第1光源9aについてその構成を説明する。
導光体30は、図10に示すように読取面Rの読取幅(読取りライン幅)Wに応じた長さの棒状透光部材で構成されている。導光体30は例えば透明アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透光性に富んだ材料で構成され、その断面形状は矩形状、或いは図示のように断面扇形状に構成され、左右端面31L、31Rには第1発光体20が配置される。そしてこの導光体30には光散乱面32と光出射面33が互いに対向するように配置されている。
このように光散乱面32と光出射面33は距離Ldを隔てて略平行に読取りライン幅Wの長さで対向配置されている。光散乱面32は塗装加工、エッチング加工、モールド成形加工などで凹凸面に形成され導入された光を乱反射するように表面加工されている。また光出射面33は透光性に富んだレンズ表面のように表面仕上げされている。
従って導光体30内に導入された光は光散乱面32で所定方向に拡散され、光出射面33に導入された光は所定の臨界角度以上のときには内部に反射し、臨界角度以下のときには外部に出射される。図10に矢印haで示す光は導光体30内で反射し読取りライン幅W方向に分散し、矢印hbで示す光は光出射面33から読取面Rに出射することとなる。尚図示しないが後述する第2発光体21からは球方向(360度方向;図示のものは60度広角方向)に光が入射され、光散乱面32と光出射面33に照射される。
そこで第1発光体20について説明すると、第1発光体20は導光体30の少なくとも一端面に配置される。図10には左端面31Lと右端面31Rに配置する場合を示し、この左右端面の光源は左右シンメトリーとなるように構成する。この他図示しないが第1発光体20を左右端面の一方に配置し、他方には反射ミラー(鏡面部材)を配置する。このときの反射ミラーは仮想光源が第1発光体20と対称となるように構成する。
[発光体の配置形態]
上記第1発光体20は少なくとも2つの発光体41、42で構成するか、3つの発光体41、42、43で構成、発光体41、42a、42bで構成するか、4つの発光体41、42、43a、43bで構成、発光体41a、41b、42a、42bで構成するか、5つの発光体41、42a、42b、43a、43bで構成する。
この場合に発光体41と発光体42は光散乱面32と光出射面33の間で異なる位置から導光体30の左端面31Lから光を入射する。これと共に発光体41と発光体42は光出射面33から読取面Rに向かう出射光路方向(図10に矢印hxで示す)に距離を隔てて配列する。
つまり散乱面32に対して発光体41は距離Ld1で発光体42は距離Ld2(Ld1<Ld2)で配列する。図示の導光体30の出射光路方向hxは光散乱面32の法線方向と一致するように構成されている。そして各発光体41、42、43は面状発光素子で構成され、白色LEDで構成されている。
図11(a)には第1発光体20を発光体41と発光体42の2つの発光素子で構成するレイアウト構造(第1実施形態)を示す。光散乱面32の法線(出射光路方向)hxに沿って発光体41と発光体42が配列されている。発光体41は光散乱面32から距離Ld1に配置され、発光体42は距離Ld2を隔てて配置されている。この両発光体41,42の間にはオフセット量dxが形成されている。
尚上記法線hxは前述したように光散乱面32は読取りラインに沿って帯状に形成され、その中心(副走査方向の1/2)から直交する方向に出射方向が設定されている。そして発光体41、42はこの法線上に配列されている。
図11(b)には第1発光体20を発光体41と発光体42と発光体43の3つの発光素子で構成するレイアウト構造(第2実施形態)を示す。発光体41は光散乱面32から距離Ld1に配置され、発光体42は距離Ld2、発光体43は距離Ld3を隔てて配置されている。各発光体間にはオフセット量dxが形成されている。この実施形態も前述した法線(出射光路方向)hx上に配列されている。
図11(c)には第1発光体20を発光体41と発光体42とで構成し、発光体42を2つの発光素子42a、42bで構成するレイアウト構造(第3実施形態)を示す。発光体41は光散乱面32から距離Ld1に配置され、発光体42aと42bは共に光散乱面32から距離Ld2を隔てて配置されている。そして光出射面33に近接する発光体42a、42bは法線hxを中心に対称となる位置に配列されている。
この実施形態では光出射面33に近接された位置に配置される発光体42を2つの発光素子42a、42bで構成し、この2つの発光素子を出射光路方向(法線)hxに対称に配置することを特徴としている。
図11(d)には第1発光体20を発光体41と発光体42と発光体43で構成し、発光体43を2つの発光素子43a、43bで構成するレイアウト構造(第4実施形態)を示す。発光体41は光散乱面32から距離Ld1位置に、発光体42は距離Ld2位置に、発光体43は距離Ld3位置に配置されている。そして発光体41と発光体42は法線hx上に配置され、発光体43の発光素子43aと43bは法線hxを中心に対称となる位置に配列されている。
この実施形態では光出射面33に近接された位置に配置される発光体43を2つの発光素子43a、43bで構成し、この2つの発光素子を出射光路方向(法線)hxに対称に配置することを特徴としている。
図11(e)には第1発光体20を発光体41と発光体42とで構成し、この発光体41を2つの発光素子41a、41bで発光体42を2つの発光素子42a、42bで構成するレイアウト構造を示す。そしてこの発光体41,42を構成する2つの発光素子は、それぞれ法線hxを中心に対称となる位置に配列されている。
図11(f)には第1発光体20を発光体41と発光体42と発光体43で構成し、発光体42を2つの発光素子42a、42bで構成し、発光体43を2つの発光素子43a、43bで構成するレイアウト構造(第6実施形態)を示す。発光体41は光散乱面32から距離Ld1位置に、発光体42は距離Ld2位置に、発光体43は距離Ld3位置に配置されている。そして発光体41と発光体42は法線hx上に配置され、発光体43の発光素子43aと43bは法線hxを中心に対称となる位置に配列されている。
この実施形態では光散乱面32に近接された位置に配置される発光体41を1つの発光素子で、光出射面33に近接された位置に配置される発光体43を2つの発光素子で、この発光体41および発光体43の間に近接された位置に配置される発光体42を2つの発光素子で構成し、発光体42および発光体43を構成する2つの発光素子を法線hxを中心に対称に配置することを特徴としている。
尚、上述した実施形態に於ける発光体40は図10で示す様に導光体30の両端に配置した実施形態を示したものであるが、先に説明した様にどちらか一方の発光体40に代え反射ミラー(鏡面部材)を配置し、この反射ミラーによって発光体40と同等の仮想光源を構成しても良い。このとき、右端面31Rを所定角度傾斜させても良い。
上述のように導光体30に入射する光源を実質的に同一波長の複数の発光体で構成し、この発光体41からの入射位置と、発光体42からの入射位置とは導光体30の出射光路方向(光散乱面の法線方向)hxに距離を隔てた位置に設定されている。このように2つ以上の発光体を出射光路方向に距離を隔てて配置することにより導光体30から読取面Rに向かう線状光を集光レンズの特性と合致(補完関係)させることが可能となる。
[回路基板の取付構造]
そこで本発明は上述の光源9を次のようにキャリッジ6に取り付けたことを特徴としている。上述したように光源9を構成する導光体30はキャリッジ6の光源収容部13に装着され、キャリッジ6のユニットフレーム11には放熱部材14が一体形成されている。この放熱部材14はアルミ合金などの熱伝導性に富んだ金属材料で構成され、その周囲には放熱フィン14fが設けられている(図9参照)。この放熱部材14に回路基板16が固定される。
回路基板16と基板取付部14aとの間には樹脂プレート15が配置され、この樹脂プレート15は弾性に富んだ絶縁性合成樹脂で構成されている。そこで回路基板16は基板取付部14aに樹脂プレート15を介在させた状態で固定プレート17によって固定される。
[光源の制御構成]
図2に従って前述した光源9の制御について説明すると、第1光源9a(第1発光体20)と第2光源9b(第2発光体21)は図2に示すように第1プラテン2と第2プラテン3の読取面Rに光を照射する。この場合第1光源9aは図示のように2つの光源で構成する必然性はなく、1本或いは3本以上の光源で構成しても良い。図示の第1光源9aを2つの発光体で構成したのは後述する原稿給送装置Bで第2プラテン3を走行する原稿の速度を、第1プラテン2に沿ってキャリッジ6が移動する速度より高速にしている。つまり、第1プラテン2の読取り速度より第2プラテン3の読取り速度を高速にしている。このため原稿に照射する第1光源9aの光量を第1プラテン2より第2プラテン3を高くすることが好ましい。
このような光量調整は次のいずれかの方法を採用することによって可能である。(1)キャリッジ6に搭載された光源9に供給する電力を高低調節する。例えば第1光源9に電源を供給する電源供給回路に供給電圧又は供給電流の切り換え手段を設け、ランプに供給する電力を高低調整する光量調整手段を設ける。この光量調整手段はPWM制御として広く知られているのでその詳細説明を省く。
次の方法は、(2)キャリッジ6に搭載された第1第2、少なくとも2つの発光体を選択的に点灯する光量調整手段を設ける。図2に示す装置はキャリッジ6に第1導光体30aと第2導光体30bが搭載され、第1プラテン2上の原稿に光を照射する際には第1導光体30aに電源供給して第1プラテン3上の原稿に光を照射し、第2プラテン2上の原稿に光を照射する際には第1導光体30aと第2導光体30bに電源供給して第2プラテン2上の原稿に光を照射するように構成されている。
このような構成においてキャリッジ6が第1プラテン3に位置するときには第1導光体30aを、第2プラテン2に位置するときには第1導光体30aと第2導光体30bを点灯する。これによって原稿に照射する光量を調整することが可能となり、供給電源を「ON」「OFF」するスイッチング回路が光量調整手段を構成することとなる。
そこで、第1光源9aと第2光源9bは、第1プラテン2上の原稿を読取る場合および第2プラテン3上を走行する原稿を読取る場合、第1光源9aを点灯し第2光源9bを消灯した状態で読取面Rの画像を読取り、次に第2光源9bを点灯し第1光源9aを消灯した状態で読取面Rの画像を読取る。そしてこの2つの読取りデータを合成することによって光沢原稿の画像を読み取ることが出来る。
[ラインセンサの制御構成]
図12は図1の画像読取装置における制御構成を示す。図1の画像読取装置は、スキャニング動作を制御する読取動作制御部50と、出力信号処理部(CCD信号処理部)53とを備える。読取動作制御部50は制御CPU50で構成され、光源9(第1光源9a、第2光源9b)の電源供給回路52を制御して各光源ランプを点滅制御する。これと共に制御CPU50は、キャリッジ6のキャリッジモータを制御してキャリッジ6をスキャニング動作する。これと共に読取動作制御部50は、ラインセンサ8のドライバ回路51を制御する。図示のドライバ回路51は、CCDディバイスであるラインセンサ8の光電変換タイミングを制御する。
出力信号処理部51は、ラインセンサ8から出力された信号を処理する。ラインセンサ8は信号処理部53に電気的に接続され、この信号処理部53は増幅回路、AD変換回路、補正回路(ディザ補正、γ補正など)などと出力メモリ(ラインメモリ)54からI/Fを介して外部装置(コンピュータなど)Cに接続されている。そしてCCD信号処理部53からラインメモリ54にデータ転送するタイミングは出力信号処理部51で制御され、このラインメモリ54から外部装置Cにデータ転送するタイミングは制御CPU50及び図示しない外部装置からの転送コマンド信号によって制御される。
このような構成において、上記CCDラインセンサ8のドライバ回路51は、タイミングジェネレータで構成されている。このタイミングジェネレータは内部に動作設定用のレジスタが設けられ、レジスタ値の変更により、出力する信号タイミングを調整可能に構成されている。このタイミングジェネレータのレジスタ値は、制御CPU50で指定され、このレジスタ値によってCCDの読取時間(出力値転送タイミング)が設定される。
なお、上記光源9の制御は、光源ランプの電源供給回路52を制御する。図示の光源9はLED発光体で構成され、その駆動電源はパルス制御され、制御CPU50は電源供給回路52に設けられているパルス発生器をPWM制御することによって点灯時間を制御可能に構成されている。
[原稿給送装置の構成]
原稿給送装置Bは図1に示すように上述の第1、第2プラテン2、3を覆うようにその上方に配置され、上記第2プラテン3に原稿シートを給送するリードローラ(原稿給送手段)34と搬出ローラ22とを備えている。更に上記リードローラ34の上流側には原稿シートを積載収納する給紙スタッカ23と、この給紙スタッカに積載されてシートを1枚ずつ分離給送する給紙ローラ24と、分離給送されたシートの先端をスキュ修正するレジストローラ対25が配置されている。図示26は給紙スタッカ23から第2プラテン2に原稿シートを案内する給紙経路であり、図示S1はプラテンに至る原稿の先端を検知するリードセンサである。
図示の装置は第2プラテン3の上方に原稿シートを案内するバックアップローラ27が配置されている。このバックアップローラ27はリードローラ34と同一周速度で回転し第2プラテン3上に原稿シートをフィットさせる為であり、このバックアップローラ27を設けることなくプラテン上方にバックアップカイドを配置しても良い。
上記搬出ローラ22の下流側には排紙ローラ28と排紙スタッカ29が配置されている。この排紙スタッカ29は図1に示すように給紙スタッカ23の下方に上下並列に配置され、その底部には前述の第1プラテン3上の原稿シートを押圧支持するプラテンカバー5が設けられている。
A 画像読取装置
2 第1プラテン
3 第2プラテン
7 集光レンズ
8 ラインセンサ
9 光源
9a 第1光源
9b 第2光源
10 反射ミラー(10a〜10e)
10a 第1ミラー(第1反射ミラー)
10b 第2反射ミラー
10x コーティング面
10y 非コーティング面
20 第1発光体
21 第2発光体
30 導光体
31L 左端面
31R 右端面
32 光散乱面
33 光出射面
41 発光体(41a、41b)
42 発光体(42a、42b)
43 発光体(43a、43b)
50 CPU
51 ドライバ回路(タイミングジェネレータ)
52 電源供給回路
53 出力処理部
54 ラインメモリ
55 画像処理部
60 ホルダ
61 ホルダ支持部材
R 読取面

Claims (9)

  1. 読取面に異なる角度方向に配置された複数の光源から照射した反射光で光沢画像を読取る装置であって、
    読取面を有するプラテンと、
    前記読取面に所定の入射角度で線状光を照射する第1導光体を有する第1光源と、
    前記読取面に前記所定の入射角度より小さい入射角度で線状光を照射する第2導光体を有する第2光源と、
    前記読取面からの前記第2光源の正反射光と前記第1光源の乱反射光を共通の読取光路に向けて偏向する複数の反射ミラーと、
    前記読取光路に配置され、前記読取面からの読取光を所定の結像位置に集光する集光レンズと、
    前記集光レンズの結像位置に光電変換素子列を配置する読取素子基板と、
    前記読取光路における前記集光レンズの位置を調整するレンズ位置調整手段と、
    を備え、
    前記第1光源と前記第2光源と前記複数の反射ミラーは、前記読取面の法線を基準に第2光源からの照射角度とこの読取面から読取光路に向かう第1読取光の角度が等しく、前記読取面の法線を基準に第1光源からの照射角度に比べ読取面から読取光路に向かう第2読取光の角度が小さく、前記第1読取光の角度と前記第2読取光の角度が等しくなるように設定され、
    前記複数の反射ミラーの1つは、表面に光を鏡面反射するコーティング面と光を透過する非コーティング面を有する透光性板状材で構成され、前記非コーティング面に接する端面が前記読取面に平行となるように面取りされ、
    前記第1導光体は、前記プラテンと前記複数の反射ミラーの1つのミラー反射面側との間に配置され、
    前記第2導光体は、その照射光が前記複数の反射ミラーの1つの非コーティング面を通過するように、前記複数の反射ミラーの1つの背面側に配置されていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記非コーティング面を有する透光性板状材は、屈折率が空気より大きい素材であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記複数の反射ミラーの1つは、読取面からの反射光を最初に読取光路方向に偏向する反射ミラーであることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 前記第1光源は、前記読取面に対して2方向から線条光を照射する2つの発光体で構成され、
    この2つの発光体は読取面に等角度で光を照射する対称位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の画像読取装置。
  5. 前記第2光源から前記読取面に照射する照射光量は、
    前記第1光源から前記読取面に照射する照射光量より小さい光量に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記第2光源は、発光ダイオードと、この発光ダイオードからの光を線状光に偏向する導光体とから構成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記反射ミラーは、
    前記読取面からの反射光を最初に反射する第1反射ミラーと、
    この第1反射ミラーからの光を所定の読取光路方向に偏向する第2反射ミラーと、を備え、
    前記コーティング面と非コーティング面は、この第2反射ミラーに形成され、
    前記第2光源は、第2反射ミラーの背面に配置されると共に、
    前記第1反射ミラーを経由して前記読取面に照射されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記反射ミラーに形成されたコーティング面と非コーティング面は、前記読取面に対し、非コーティング面は近い位置に、コーティング面は遠い位置に、形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 前記反射ミラーの背面に配置される第2光源は、
    発光体と、
    この発光体からの光を非コーティング面に照射するリフレクターと、
    から構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
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