JP4083042B2 - 画像読取り装置,画像読取り方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
原稿に光を照射し,原稿からの反射光を光電変換して原稿の画像データを得る画像読取り装置及びその方法に関し,特に,金色や銀色等の光沢性の高い画像が含まれる原稿画像の読み取りに好適な画像読取り装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に,画像読取り装置は,所定の光源から原稿に光を照射し,原稿からの反射光を光電変換素子に導くことによって原稿の画像データを生成(電子データに変換)するよう構成されている。
図8は,一般的な紙原稿に対して照射した光の反射方向を矢印線によって模式的に表した図である。図8(a)(非特許文献1より引用)に示すように,紙原稿の表面には微小な凹凸があるため,その表面に光を照射すると,反射光が,図8(b)(非特許文献2より引用)に示すように様々な方向へ拡散反射し(拡散反射光),ほとんど正反射(入射角と対称な方向への反射)しない。ここで,紙原稿の表面状態(紙質)が,写真等のように光沢性の高いものとなるほど,正反射する反射光の割合が増えることになる。即ち,紙原稿からの反射光が正反射光となる割合は,原稿の表面状態によって大きく変化する。
このため,従来の画像読取り装置では,原稿ごとの表面状態の違い(光沢性の違い,平面性の違い,表面粗さの違い)等によって画像の読取り結果が大きく異ならないように,光電変換素子に導く反射光が,拡散反射成分のみの反射光(拡散反射光)となるように構成されている。例えば,原稿面に垂直な方向に対して約45°の方向から光が照射され,原稿面に略垂直な方向への反射光が光電変換素子に導かれるよう構成されたもの等がある。
【0003】
図7は,そのような従来の一般的な画像読取り装置Zの概略構成を表す断面図である。
図7に示すように,従来の画像読取り装置Zは,蛍光灯等の光源20から所定の照射方向Aに照射される光(原稿表面の垂線方向に対し,角度α0の方向(例えば,α0=45°))により,プラテンガラス11上に載置された原稿10が照明される。その反射光のうちの所定反射方向Cへの拡散反射光(図7では,原稿に対して垂直方向への拡散反射光)を第1ミラー31,第2ミラー32及び第3ミラー33で反射させて導光し,結像レンズ40によりCCD部50へ入力させる。そして,CCD部50は,光電変換素子を備えたカラーラインセンサ51を具備し(図2参照),前記カラーラインセンサ51に入力された光(拡散反射光)から原稿画像の像を形成させる。さらにCCD部50では,R,G,Bの3ラインの前記カラーラインセンサにて色分解されたアナログ信号が出力され,その出力をAD変換部52(図2参照)にてデジタル信号に変換し,画像データとして出力する。
このような構成では,正反射方向Bへの反射光(正反射光(照射角度α0と反射角度α1とが対称となる方向の反射光))をほとんど含まない。従って,一般的な紙原稿を用いる限り,原稿ごとの表面状態が異なっても,画像の読取り結果は大きく異なることがなく,原稿画像の色を正しく読取ることができる。
一方,特許文献1には,基準白板の白レベルを超える輝度の画像データを蛍光色のマーカー画像や金銀色等の画像の画像データとして処理するものが示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−271347号公報
【非特許文献1】
日本色彩学会「新偏 色彩化学ハンドブック(第2版)」P.714 図18.2
【非特許文献2】
(株)トリケップス「カラーイメージスキャナ設計技術」P.43 図42
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,原稿画像に金色や銀色等の金属色を有する画像等の光沢性の非常に高い画像が含まれる場合には,該光沢性の高い部分については,照射光のほとんどが正反射光として反射し,拡散反射光の光量が著しく低下する。
図9(a)(非特許文献2より引用)は,光が照射される被照射物の表面が鏡面状である場合の光の反射方向を矢印線によって模式的に表した図である。前記被照射物の表面が,鏡面状である場合,図9(a)に示すように,照射光全てが正反射し(正反射光),拡散反射は生じない。また,前記被照射物の表面が,鏡面状ではなくても,金属色(金色や銀色等)の印刷等がなされていると,図9(b)(非特許文献1より引用)に示すように,多少の散乱はあるがほぼ正反射に近い反射光が形成されることになり,拡散反射の割合が著しく低くなる。
このため,従来の画像読取り装置で前記光沢性の非常に高い原稿画像を読み取ると,光電変換素子に入力される反射光の光量低下によって暗い(黒っぽい)画像の画像データが生成されるという現象が生じ,本来の正しい画像データを得ることができないという問題点があった。
【0006】
図10(a)は,赤R,緑G,青B,白W,灰GY,黒BL,金GOLD,銀SILVERの各色のパッチ画像が形成された原稿を,図10(b)は図10(a)の原稿画像の前記拡散反射光を読み取って得た画像データの出力イメージを,図10(c)は図10(a)の原稿画像の前記正反射光Bを,その光量を十分に絞って読み取って得た画像データの出力イメージを,それぞれ模式的に表した図である。
図10(b)に示すように,前記拡散反射光から画像データを生成すれば,従来からよく使用される一般的な色(R,G,B,W,GY,BL)については,原稿画像が正しく再現された画像データを得ることができるが,前記金属色(GOLD,SILVER)については,暗い(黒っぽい)画像の画像データが生成され,原稿画像を正しく読み取れない。
一方,光量を十分に絞った前記正反射光から画像データを生成すると,図10(c)に示すように,前記金属色(GOLD,SILVER)については,原稿画像が正しく再現された画像データを得ることができるが,黒以外の一般的な色(R,G,B,W,GY)については,暗い(黒っぽい)画像の画像データが生成され,原稿画像を正しく読み取れない。ここで,図示していないが,前記正反射光の光量の絞りを緩めて,前記一般的な色(R,G,B,W,GY,BL)を正しく読み取れるようにすると,前記金属色(GOLD,SILVER)については,前記CCD部50での受光輝度がオーバーフローして真っ白な画像の画像データとなってしまう。
【0007】
もちろん,画像データを表示或いは記録紙等へ記録する現在の一般的な画像出力装置においては,金色や銀色等の金属色をそのまま出力することは難しい場合もあるが,そのような場合でも,少なくとも金色は黄色系の色として,銀色は灰色系の色として画像データが得られることが正しい画像データの読み取りであるといえる。
特に近年,パソコンやプリンタやスキャナ(画像読取り装置)等のデジタル機器が普及し,金色や銀色の文字や画像を含む年賀状やカード等を作成する等,取り扱われる画像データが多様化するにつれて上記問題がより顕在化してきた。例えば,一般利用者は画像読取りの原理までは理解していないため,上記現象が装置の故障によるものと誤解する場合が生じ得る。
また,原稿の拡散反射光から画像データを生成する場合,高輝度データを金銀色(金属色)等として処理する特許文献1の技術では,前記光沢性の高い原稿画像を益々読み取れなくなると考えられる。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,原稿画像に金属色の画像等の光沢性の非常に高い画像が存在する場合等であっても,原稿画像の特性に応じて正しい画像データの読み取りが可能な画像読取り装置及びその方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,原稿に光を照射し,該原稿から所定の反射方向へ反射する反射光を入力して光電変換することにより画像データを生成する光電変換手段とを具備する画像読取り装置において,前記反射光が主に拡散反射光となる第1の照射方向と前記反射光が主に正反射光となる第2の照射方向とのそれぞれから前記原稿に対して光を照射する第1及び第2の光源と,前記反射光を前記光電変換手段に導く反射側導光手段と,前記第1及び第2の光源の光それぞれに対する前記反射光を前記光電変換手段に入力して生成された2つの画像データにおける相互に対応する位置のデータの比較に基づいて,前記対応する位置ごとにいずれか一方のデータを選択することにより前記原稿の画像データを合成する画像データ合成手段と,を具備してなることを特徴とする画像読取り装置として構成されるものである。
これにより,前記第1の照射方向の光に対する反射光と前記第2の照射方向の光に対する反射光とのいずれかを選択して用いることが可能となり,原稿画像の特性に応じた画像データを得ることが可能となる。
【0009】
例えば,前記第1及び第2の光源のいずれかから前記原稿に光を照射するかを切り替える照射方向切替え手段を具備するものであれば,1つの原稿から光の照射方向が異なる2つの画像データを得ることができ,原稿画像の特性に応じてこれら2つの画像データの一方の選択或いは合成を行う等によって正しい画像データを得ることが可能となる。
【0010】
なお,前記第1の照射方向は,前記反射光が主に拡散反射光となる方向であり,前記第2の照射方向は,前記反射光が主に正反射光となる方向であるため,主に拡散反射光として光が反射される特性がある比較的光沢性の低い一般的な色の画像と,主として正反射光として光が反射される特性がある金属色等の光沢性の非常に高い画像とのそれぞれに対応する画像データを得ることができる。
【0011】
ここで,金属色の画像のように原稿画像の光沢性が非常に高くなると,照射光のほとんどが正反射方向へ反射されるので,原稿への照射光の強度が同等である場合,拡散反射光の強度に比べて正反射光の強度が高くなる。これらを,共通の前記光電変換手段で光電変換すると,一方がオーバーフローを起こす或いはオーバーフローを起こさないように光電変換の分解能を下げる必要が生じる。
この問題を解消するため,前記第2の照射方向(略正反射の方向)の前記原稿への照射光の強さが,前記第1の照射方向(拡散反射の方向)の前記原稿への照射光の強さよりも弱く構成されたものが考えられる。
例えば,前記第2の照射方向側の前記光源から前記原稿までの光路長が,前記第1の照射方向側の前記光源から前記原稿までの光路長よりも長く構成されたものである。これにより,照射光の強度が光路長の2乗に反比例する。
また,前記第2の照射方向側の光路中に光の通過量を調節可能な第2の光量調節手段を具備するものも考えられる。さらに,前記第1の照射方向側の光路中に光の通過量を調節可能な第1の光量調節手段を具備するものであれば,前記第1及び第2の照射方向それぞれからの照射光の強さをより柔軟に調節できる。
【0012】
また,前記光電変換手段により生成された前記画像データに基づいて前記第1の光量調節手段及び前記第2の光量調節手段の一方又は両方の光の通過量を調節する光量自動調節手段を具備すれば,照射光の強さの調節が容易となる。
【0013】
また,前記第1及び第2の光量調節手段が,前記照射方向切替え手段を兼ねるものも考えられる。例えば,液晶シャッタのように,光量調節(光の通過量調節)とシャッタリング(光の遮断)との両方を行えるものを用いることにより部品点数を減らすことができる。
【0014】
前記所定の反射方向が,前記原稿面に対して斜め方向であれば,この反射方向が略正反射方向となるように前記第2の照射方向を設定する場合,前記第2の照射方向と前記反射方向とが原稿面に垂直な方向に対して対称となるので,前記第2の光源及び前記反射側導光手段を,前記第2の照射方向の照射光や前記反射光の経路と干渉しないように配置できる。
また,前記反射側導光手段がマジックミラーを具備し,前記第2の光源が,前記マジックミラーに光を通過させて前記第2の照射方向から前記原稿に光を照射するものであれば,前記反射方向を原稿面に垂直な方向とすることができる。さらに,この場合,前記第2の照射方向への光が前記マジックミラーを通過する際に減衰するので,その方向への照射光を弱くしたい場合に好適である。
【0015】
また,前記照射方向切替え手段としては,前記光源を移動させて前記原稿の画像読取り範囲全体を走査するごとに照射方向を切り替えるものが考えられる。例えば,前記走査の往路と復路とで照射方向を切り替えれば,原稿の走査を一往復することによって,光の照射方向が異なる2つの画像データが得られる。
これに対し,前記照射方向切替え手段が,前記第1及び第2の光源を移動させて前記原稿の画像読取り範囲全体を走査中に所定の読み取り単位ごとに照射方向を切り替えるものも考えられる。
これによれば,原稿を1回走査(片道走査)するだけで,2つの画像データを得ることができる。これは,前記第1及び第2の光源として,高速なON/OFF切替えが可能なLED等を用いることにより実現できる。ここで,前記読取り単位としては,例えば,前記各光源を移動させる主走査方向に対して直角方向の副走査方向1ライン分とすること等が考えられる。
【0016】
また,前記第1及び第2の光源それぞれの波長が同一であれば,前記各光源ごとに使用波長の範囲を補正するフィルタ等を用いたり,読み取られた画像データの使用波長の違いによる補正を行う必要がない。
【0017】
本発明によれば,前記画像データ合成手段により,原稿画像の特性に応じて,原稿画像が正しく再現された画像データを得ることができる。
【0018】
また,本発明は,2つの光源の光それぞれを原稿に照射して得られた2つの画像データから,原稿画像データを合成する画像読取り方法として捉えたものであってもよい。
即ち,原稿に光を照射し,前記原稿から所定の反射方向へ反射する反射光を光電変換手段により光電変換して原稿の画像データを得る画像読取り方法において,第1及び第2の光源の光それぞれを,前記反射光が主に拡散反射光となる第1の照射方向と,前記反射光が主に正反射光となる第2の照射方向との各方向から照射し,該各方向の照射光についての前記反射光を前記光電変換手段により光電変換して2つの画像データにおける相互に対応する位置のデータの比較に基づいて,前記対応する位置ごとにいずれか一方のデータを選択することによって前記原稿の画像データを合成する画像読取り方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xの主要部の概略構成を表す断面図,図2は本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xの制御部周辺の概略構成を表すブロック図,図3は本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xにおける画像読取り処理の手順を表すフローチャート,図4は本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xにおける画像データの合成方法一例を説明するための図,図5は本発明の第1の実施例に係る画像読取り装置X1の主要部の概略構成を表す断面図,図6は本発明の第2の実施例に係る画像読取り装置X2の主要部の概略構成を表す断面図,図7は従来の一般的な画像読取り装置Zの主要部の概略構成を表す図,図8は一般的な紙原稿に対して照射した光の反射方向を模式的に表した図,図9は表面が鏡面状の物及び金属色画像に対して照射した光の反射方向を模式的に表した図,図10は複数の色のパッチ画像が形成された原稿画像イメージとその拡散反射光及び正反射光を読み取って得た画像データの出力イメージとを模式的に表した図である。
【0020】
まず,図1及び図2を用いて,本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xの構成について説明する。
本画像読取り装置Xは,プラテンガラス11上に載置された原稿10に照射された光が所定の反射方向C(原稿面に垂直な方向から微小角度α3(>0)の方向,即ち,原稿面に対して斜め方向)へ反射する反射光を所定位置(CCD部50の位置)へ導く第1ミラー31,第2ミラー32及び第3ミラー33(前記反射側導光手段の一例)と,これら各ミラー31〜33によって導かれた光を集光する結像レンズ40と,該レンズ40によって集光された光を入力するCCD(Charge Coupled Device)部50とを具備している。
前記結像レンズ40により前記CCD部に入力された光は,前記CCD部50(光電変換手段の一例)が内蔵するカラーラインセンサ51上で結像される。該カラーラインセンサ51は,前記結像レンズ40からの光をR,G,B3色のアナログの電気信号に変換する(光電変換する)ものである。そして,このアナログ電気信号は,AD変換部52にてデジタルの画像データに変換される。
ここまでの構成は,前記第1ミラー31が,原稿10面に垂直な方向から微小角度α3分だけ斜め方向の拡散反射光を導光するように配置されている以外は,前述した従来の一般的な画像読取り装置Zと同様である。
さらに,本画像読取り装置Xは,原稿10に光を照射する光源として第1光源21及び第2光源22(ハロゲンランプ,キセノンランプ,蛍光灯,LEDなどの露光ランプ)の2つの光源と,その一方の第2光源22から原稿10への光路の途中に設けられた光量調節手段23とを具備している。
前記第1光源21は,原稿10に対して所定の第1の照射方向A1(原稿面に垂直な方向から角度α0の方向)から光を照射するものであり,前記第2光源22は,それとは異なる第2の照射方向A2(原稿面に垂直な方向から角度α2の方向)から原稿10に光を照射するものである。また,前記各光源21,22は,同一種類の光源であり,それらの光の波長は同じである。
前記光量調節手段23は,例えば,液晶シャッタ等からなり,前記第2の照射方向A2の光路における光(照射光)の通過量を調節(即ち,前記照射方向A2における原稿への照射光の強さを調節)するものである。ここでは,前記第1の照射方向A1の照射光よりも,前記第2の照射方向A2の照射光の光量を絞るために用いられる。ここで,前記第1光源21側にも同様の光量調節手段を設ければ,前記第1及び第2の照射方向A1,A2それぞれからの照射光の強さをより柔軟に調節できる。
前記各光源21,22,前記光量調節手段23及び前記第1ミラー31はユニット化されて第1走査ユニット30aを,前記第2及び第3のミラー32,33はユニット化されて第2走査ユニット30bをそれぞれ構成し,各走査ユニット30a,30bは,原稿10に沿って(即ち,前記プラテンガラス11に沿って)所定の主走査方向(図5の紙面に向かって左右方向)に移動可能に構成されている。
【0021】
前記第1の照射方向A1は,該方向A1の光の前記反射方向Cへの反射光が拡散反射光となるように,即ち,前記第1の照射方向A1の光の正反射方向Bと前記反射方向Cとが比較的大きく異なる(例えば,約40°異なる)方向となるように設定されている。これにより,前記第1の照射方向A1から原稿10に光が照射された場合,主としてその拡散反射光のみが前記各ミラー31〜33によって前記CCD部50へ導かれることになる。
一方,前記第1の照射方向A1の角度α2と前記反射方向Cの角度とは,原稿10面に垂直な方向に対してほぼ対称(α2≒α3)となるよう構成されている。これにより,前記第2の照射方向A2から原稿10に光が照射された場合,主としてその正反射光が前記各ミラー31〜33によって前記CCD部50へ導かれることになる。
【0022】
本画像読取り装置Xは,原稿10を前記プラテンガラス11上に静止させ,前記第1及び第2の走査ユニット30a,30bを移動させて画像を読取る光学系移動方式と,前記第1及び第2の走査ユニット30a,30bを所定位置に静止させ,原稿10を搬送させながら原稿画像を読取る原稿移動方式とのいずれの方式でも原稿の画像を読取ることが可能である。ここでは,前記光学系移動方式について説明する。
前記光学系移動方式では,前記プラテンガラス11の下側において,前記第1走査ユニット30aが,前記プラテンガラス11に沿って平行に一定速度Vで移動しながら原稿10を照明する。そして,原稿10からの前記反射方向Cへ反射する反射光が,前記第1走査ユニット30aに追随(連動)してV/2の速度で移動する前記第2走査ユニット30bにより,前記CCD部50に導かれる。前記第2走査ユニット30bは,ワイヤ等によるリンク機構によって前記第1走査ユニット30aと連動するよう構成されている。
本画像読取り装置Xは,前記結像レンズ40及び前記CCD部50を固定する構成であるが,これに限るものでなく,例えば,前記各光源21,22,前記結像レンズ40及び前記CCD部50をユニット化して構成した縮小読取光学系又は等倍読取光学系のユニットを所定速度Vで走査させる構成であってもよい。
【0023】
図2は,本画像読取り装置Xの制御部周辺の概略構成を表すブロック図である。
本画像読取り装置Xは,前記第1走査ユニット20aを駆動する駆動モータ62の制御や,前記第1走査ユニット20aにおける前記光量調節手段23の光の通過量制御や前記各光源21,22の点灯/消灯(ON/OFF)制御等,当該画像読取り装置X全体の制御を行う制御部60(前記光量自動調節手段の一例)を具備している。
前記制御部60は,CPU,ROM,RAM等からなり(不図示),所定のプログラムを実行することによって各種制御を行う。
さらに,本画像読取り装置Xは,タッチパネル等の操作部63,前記第1走査ユニット20a,該第1走査ユニット20aの位置を検出するセンサである位置検出部61,前記駆動モータ62,前記CCD部52,前記CCD部50により生成された画像データを画像メモリ66に一時記憶し,所定の処理部67によって各種画像処理を行う画像処理部65(前記画像データ合成手段の一例),該画像処理部65により処理後の画像データを画像形成装置や外部メモリ等に出力する出力部64を具備し,これらが前記制御部60により制御される。
【0024】
次に,図3のフローチャートを用いて,本画像読取り装置Xにおける画像読取り処理の手順について説明する。以下,S1,S2,…は,処理手順(ステップ)の番号を表す。図3に示す処理は,利用者により,前記プラテンガラス11上に原稿10が載置された状態で,前記操作部63から所定の読み取り開始操作がなされたときから開始される。また,この画像読取り処理は,前記制御部60によって制御される。
まず,前記読取り開始操作がなされると,前記第1光源20の光を前記第1の照射方向A1から原稿10に照射(照明)しながら,予め設定された原稿10の画像読取り範囲全体について前記第1走査ユニット30aの走査が開始され(これにより,前記第2走査ユニット30bも連動),前記CCD部50によって原稿画像が読み取られる(S1)。ここで,光の照射方向の選択は,前記第1光源21をON(点灯)し,前記第2光源22をOFF(消灯)することにより行われる。もちろん,前記各光源21,22から原稿10への光路それぞれに,例えば,可動羽根等を用いた機械式の単純なシャッタ等の光の通過/遮断を切り替える手段を設け,これによって切り替えてもよい。また,前記画像読取り範囲の設定は,前記操作部63から予め設定される,或いは周知の原稿サイズの自動検出機能によって予め設定される。
そして,前記第1走査ユニット30aの走査とともに,前記CCD部50において,前記カラーラインセンサ51による光電変換及び,前記A/D変換部52による画像データの生成が行われ(S2),該画像データが前記画像処理部65の画像メモリ66に格納される(S3)。このように,前記第1光源21による前記第1の照射方向A1の光照射によって得られる画像データ,即ち,拡散反射光から得られる画像データを,以下,第1画像データという。またこの第1画像データにおけるR,G,Bそれぞれの画像データを(r1,g1,b1)で表すこととする。
【0025】
以上のようにして,原稿10の前記画像読取り範囲全体についての前記第1画像データの読み取り(生成)が完了すると,次に,前記第2光源22の光を前記第2の照射方向A2から原稿10に照射(照明)しながら,原稿10の前記画像読取り範囲全体について前記第1走査ユニット30aの走査が開始され(これにより,前記第2走査ユニット30bも連動),前記CCD部50によって原稿画像が読み取られる(S4)。ここで,光の照射方向の選択は,前記第2光源22をONし,前記第1光源21をOFFすることにより行われる。ここで,前記光量調節手段23は,前記CCD部50に前記正反射光(比較的強い光)が入力されても,前記カラーラインセンサ51の出力がオーバーフローしないように,その光の通過量が十分低くなるよう調節(設定)される。例えば,原稿10への照射光の強度(光量)が,前記第1の照射方向A1と前記第2の照射方向A2とで,1:(1/10)〜(1/20)程度の比となるように設定される。
また,前記第2光源22への給電調節等により,その発光強度自体を調節することも考えられる。しかし,一般的な光源では,その発光強度を広範囲で安定的に調節することは難しいため,前記光量調節手段23等のように,光路上で光の強度を減衰させることが実用的である。
そして,前述したS2,S3と同様に,光電変換及びA/D変換による画像データの生成が行われ(S5),該画像データが前記画像処理部65の画像メモリ66に格納される(S6)。このように,前記第2光源22による前記第2の照射方向A2の光照射によって得られる画像データ,即ち,前記正反射光から得られる画像データを,以下,第2画像データという。またこの第2画像データにおけるR,G,Bそれぞれの画像データを(r2,g2,b2)で表すこととする。
上記した例では,前記第1及び第2の照射方向A1,A2それぞれの光照射による前記第1及び第2の各画像データの取得(生成)の切り替えは,例えば,前記第1画像データが原稿10の往路走査時に取得(生成)され,その復路走査時に,前記第2画像データが取得(生成)されるよう構成することが考えられる。これにより,原稿10に対して1往復の走査で2つの画像データが得られるので効率的である。また,これに限らず,例えば,走査中に所定の読み取り単位ごとに,前記第1及び第2の光源21,22(前記第1及び第2の照射方向A,A2)の切替えを行うもの等であってもよい。これによれば,原稿を1回走査(片道走査)するだけで,2つの画像データを得ることができる。ここで,前記読取り単位としては,例えば,前記主走査方向に直角な方向である副走査方向の1ライン分とすること等が考えられる。但し,このように頻繁な切り替えを行いながら,画像の読み取り速度を維持するためには,前記各光源21,22として,そのON/OFFの高速切替えが可能なLED等を用いる必要がある。
【0026】
次に,前記画像処理部65により,前記第1画像データ及び第2画像データの2つの画像データから,金属色(金色や銀色等)の画像部分が存在するか否かが判別される(S7)。
この判別は,例えば,前記第2画像データの各画素(位置)のデータ値から,これに対応する前記第1画像データの各画素(位置)のデータ値を差し引いた差分が所定以上である部分を,前記金属色の画像部分であると判別すること等が考えられる。これは,前記第2光量調節手段22により光量が十分絞られた状態では,一般的な色の画像については,前記第1画像データの方が前記第2画像データよりも値が大きい(即ち,輝度が高い)或いは同等であることが通常であるが,前記金属色の画像部分では,前記第1画像データのデータ値(輝度)が著しく下がるため,前記第2画像データの方がデータ値が大きくなる(或いは,差分が小さくなる)からである。
そして,S7において,前記金属色の画像部分が存在すると判別されると,前記画像処理部65により,前記第1画像データと前記第2画像データとに基づいて原稿10の画像データ(原稿画像データ(r,g,b))が合成(生成)され,該原稿画像データが前記出力部64により出力された(S9)後,処理が終了する。
一方,S7において,前記金属色の画像部分が存在しないと判別されると,前記第1画像データが前記出力部64により出力された(S8)後,処理が終了する。
【0027】
次に,図4を用いて,S9における前記原稿画像データ(r,g,b)の合成方法の例について説明する。
図4(a),(b)は,それぞれ,図10(a)に示した,赤R,緑G,青B,白W,灰GY,黒BL,金GOLD,銀SILVERの各色のパッチ画像が形成された原稿10の画像を本画像読取り装置Xで読み取った際の,各色のパッチ画像ごとの前記第1画像データ(r1,g1,b1),前記第2画像データ(r2,g2,b2)及びそれらに基づいて合成された前記原稿画像データ(r,g,b)の各データ値を表にしたものである。各データ値は,8bitで表される0〜255の値(255が最高輝度)である。
ここで,図4(a)は,前記第1画像データ及び前記第2画像データについて,画素ごとに両データを加算処理することにより前記原稿画像データ(r,g,b)を合成した場合の例を表したものである。例えば,緑色Gのパッチ画像の位置においては,前記第1画像データが(5,245,10)(各々,R,G,Bのデータ値を表す)であり,これに対応する位置の前記第2画像データが(0,11,0)であるので,これらが加算処理されて(5,256,10)となるが255が最高輝度であるので,同位置の前記原稿画像データは(5,255,10)とされる。
同様に,金色GOLDのパッチ画像の位置においては,前記第1画像データが(3,3,2)であり,これに対応する位置の前記第2画像データが(161,147,90)であるので,これらが加算処理されて,同位置の前記原稿画像データは(164,150,92)とされる。
このような加算処理により,前記拡散反射光の成分と前記正反射光の成分との両方が加味された前記原稿画像データが得られるので,原稿画像に前記金属色の画像が含まれていても,正常な画像データが得られることになる。
【0028】
一方,図4(b)は,前記第1画像データ及び前記第2画像データの各画素のデータ値を比較し,画素ごとにデータ値が大きい方のデータを選択することにより前記原稿画像データ(r,g,b)を合成した場合の例を表したものである。例えば,緑色Gのパッチ画像の位置において,前記第1画像データが(5,245,10),前記第2画像データが(0,11,0)であるので,これらのうちデータ値が大きい方が選択されて,同位置の前記原稿画像データは(5,245,10)とされる。
同様に,金色GOLDのパッチ画像の位置においては,前記第1画像データが(3,3,2),前記第2画像データが(161,147,90)であるので,これらのうちデータ値が大きい方が選択されて,同位置の前記原稿画像データは(164,147,90)とされる。
前記金属色の画像部分の反射光は,ほとんど前記拡散反射光とならずに前記正反射光となるため,このように大きい方の値を選択することによっても,原稿画像に前記金属色の画像が含まれている場合でも,正常な画像データが得られることになる。
【0029】
ところで,前記光源22や前記光量調節手段23等は,それぞれ性能にばらつきがあるため,前記光量調節手段23の光の通過量の設定は装置ごとに個別に行う必要がある。
前記光量調節手段23の光の通過量の設定方法としては,例えば,初期調整時に図10(a)に示したような各色の画像が含まれるサンプル原稿を読み取らせ,実際の出力画像を見ながら原稿画像と同等の画像が再現されるよう調節することも考えられる。しかし,これでは手間がかかり,また,前記光源22の発光強度の経時変化への対応が難しい。
そこで,前記CCD部50により生成された画像データに基づいて,前記制御部60によって前記光量調節手段23の光の通過量が自動調節されるよう構成することが考えられる。例えば,以下のような処理により自動調節することが考えられる。
【0030】
まず,所定の調整モード時に,図10(a)に示したような各色の画像が含まれるサンプル原稿を,前記第2光源22の光の照射により読み取らせる。該読み取りにより生成された画像データについて,最大のデータ値が,オーバーフローしない所定の上限値の範囲内に収まるか否かを前記画像処理部65により判別する。ここで,前記上限値の範囲内に収まっていなければ,最大のデータ値に応じて前記光量調節手段23の光の通過量(絞り)を再設定した後,前記サンプル原稿を再度読み取って処理を繰り返す。そして,最大のデータ値が,前記上限値の範囲内に収まった時点で調整を終了する。例えば,前記金色GOLDのパッチ画像部分において,(r2,g2,b2)=(255,255,255)となる画像データ(8bit値)が存在する場合,最大のデータ値は255であり,オーバーフローしている。これは,色相を表すことができない(真っ白)状態であるので,前記光量調節手段23の通過光量を絞る。そして,前記上限値の範囲を,例えば225〜240とした場合,(r2,g2,b2)=(230,215,152)となれば,そのときの前記光量調節手段23の設定状態を,設定値として記憶する。
このような自動調節を行うことにより,前記光源20等の機器の性能のばらつきや経時変化への対応も容易となる。
【0031】
【実施例】
(第1の実施例)
次に,前記画像読取り装置Xにおける前記第1走査ユニット20a内における前記第2光源22の配置のみを異なるようにした第1の実施例について説明する。
図5は,本発明の第1の実施例に係る画像読取り装置X1の主要部の概略構成を表す断面図である。
図5に示すように,本画像読取り装置X1は,前記画像読取り装置Xと構成要素は同じであるが,前記第2光源22から原稿10までの光路長が,前記第1光源21から原稿10までの光路長よりも長くなるように前記各光源21,22が配置されたものである。
原稿10への照射光の強さは,光路長の2乗に反比例するため,図5に示すような構成により,前記第2光源22からの原稿10への照射光の強さが,前記第1光源21からの原稿10への照射光の強さよりも十分弱くなるようにできる。この場合,前記光量調節手段23によって微妙な光量調節を行う必要がなくなり,調整が容易とるとともに,前記光量調節手段23の調節精度の影響が出ないので原稿10への光の照射強度(光量)が安定する。
例えば,原稿10への照射光の強度(光量)が,前記第1の照射方向A1と前記第2の照射方向A2とで,1:(1/10)〜(1/20)程度の比となるようにする場合,両光路長の比を1:3.1〜4.4ぐらいに設定すればよい。
このような画像読取り装置X1も,本発明の実施例の1つである。
【0032】
(第2の実施例)
次に,本発明の第2の実施例に係る画像読取り装置X2について説明する。
前記画像読取り装置X,X1は,前記反射方向Cを原稿面に対して斜めの方向とすることにより,前記第1ミラー31及び前記第2光源22を,前記第2の照射方向A2の照射光や前記反射光の経路と干渉しないように配置するものであった。
これに対し,画像読取り装置X2は,前記第2光源22の光をマジックミラーに通過させて前記第2の照射方向A2から原稿10に光を照射する同軸照明方式を採用し,前記第2の照射方向A2及びその反射方向が原稿10面に対して垂直な方向となるよう構成されたものである。
図6は,画像読取り装置X2の主要部の概略構成を表す断面図である。
図6に示すように,本画像読取り装置X2は,前記画像読取り装置Xの前記第1走査ユニット30aにおいて,前記光量調節手段23が除かれ,前記第1ミラー31の代わりにマジックミラー31’が用いられるとともに,それらの配置が前記画像読取り装置Xと異なるものである。その他は前記画像読取り装置Xと同様である。
本画像読取り装置X2では,前記CCD部50に導かれる原稿10からの反射光の方向C’が,従来の画像読取り装置Z(図7)のように,原稿10面に略垂直な方向となるように,前記マジックミラー31’がその鏡面を原稿10に向けて配置されている。該マジックミラー31’により反射された原稿10からの反射光は,前記第2及び第3ミラー32,33により前記CCD部50に導かれる。
【0033】
さらに,本画像読取り装置X2では,前記第2光源22の光が,前記マジックミラー31’の裏面側(光を通過させる側の面)から原稿10面に略垂直に向かう第2の照射方向A2’へ導かれるよう構成されている(前記照射側導光手段の一例)。即ち,前記反射方向C’と前記第2の照射方向A2’とが同軸となるように構成されている。これにより,前記第2光源22によって光が照射された場合,主としてその正反射光が前記マジックミラー31’及び各ミラー32,33によって前記CCD部50へ導かれることになる。
このような構成によれば,前記第2光源22による照射光について,前記マジックミラー31’の通過によって光の透過ロスを多くできることにより,原稿10への照射光の強度(光量)を十分に下げることが可能となる。
このような画像読取り装置X2も,本発明の実施例の1つである。
【0034】
また,前述した実施の形態では,前記金属色の画像部分の存在有無を自動判別(図3のS7)することによって,画像データの合成を行うか否かを切り替えるものであったが,これに限るものでなく,例えば,利用者によるモード切替え等によって切り替えるよう構成したもの等も考えられる。
また,前述した実施の形態では,前記各光源21,22を切り替えて(選択して)得た2つの画像データを合成することにより,前記原稿画像データを生成するものであったが,これに限るものでなく,例えば,前記第1光源21の光と第2光源22の光を同時に照射し,その両方の反射光が合成された反射光を前記CCD部50で受光するよう構成してもよい。この場合,前記第1の照射方向A1と前記第2の照射方向A2との各照射光に位相差が生じないように各光路長を設定する必要がある。これにより,図4(a)で説明した加算処理で合成した前記原稿画像データと同等の画像データを得ることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,原稿画像に金属色の画像等の光沢性の非常に高い画像が存在する場合であっても,正しい画像データの読み取りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xの主要部の概略構成を表す断面図。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xの制御部周辺の概略構成を表すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xにおける画像読取り処理の手順を表すフローチャート。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像読取り装置Xにおける画像データの合成方法一例を説明するための図。
【図5】本発明の第1の実施例に係る画像読取り装置X1の主要部の概略構成を表す断面図。
【図6】本発明の第2の実施例に係る画像読取り装置X2の主要部の概略構成を表す断面図。
【図7】従来の一般的な画像読取り装置Zの主要部の概略構成を表す図。
【図8】一般的な紙原稿に対して照射した光の反射方向を模式的に表した図。
【図9】表面が鏡面状の物及び金属色画像に対して照射した光の反射方向を模式的に表した図。
【図10】複数の色のパッチ画像が形成された原稿画像イメージとその拡散反射光及び正反射光を読み取って得た画像データの出力イメージとを模式的に表した図。
【符号の説明】
10…原稿
11…プラテンガラス
21…第1光源
22…第2光源
23…光量調節手段
31〜33…ミラー(反射側導光手段)
31’…マジックミラー(反射側導光手段)
40…結像レンズ
50…CCD部(光電変換手段)
60…制御部
61…位置検出器
62…駆動モータ
63…操作部
64…出力部
65…画像処理部(画像データ合成手段)
66…画像メモリ
67…処理部
A1,A1’…第1の照射方向
A2,A2’…第2の照射方向
C,C’…反射方向
Claims (14)
- 原稿に光を照射し,該原稿から所定の反射方向へ反射する反射光を入力して光電変換することにより画像データを生成する光電変換手段とを具備する画像読取り装置において,
前記反射光が主に拡散反射光となる第1の照射方向と前記反射光が主に正反射光となる第2の照射方向とのそれぞれから前記原稿に対して光を照射する第1及び第2の光源と,
前記反射光を前記光電変換手段に導く反射側導光手段と,
前記第1及び第2の光源の光それぞれに対する前記反射光を前記光電変換手段に入力して生成された2つの画像データにおける相互に対応する位置のデータの比較に基づいて,前記対応する位置ごとにいずれか一方のデータを選択することにより前記原稿の画像データを合成する画像データ合成手段と,
を具備してなることを特徴とする画像読取り装置。 - 前記第1及び第2の光源のいずれかから前記原稿に光を照射するかを切り替える照射方向切替え手段を具備してなる請求項1に記載の画像読取り装置。
- 前記照射方向切替え手段が,前記第1及び第2の光源を移動させて前記原稿の画像読取り範囲全体を走査するごとに照射方向を切り替えるものである請求項2に記載の画像読取り装置。
- 前記照射方向切替え手段が,前記第1及び第2の光源を移動させて前記原稿の画像読取り範囲全体を走査中に所定の読み取り単位ごとに照射方向を切り替えるものである請求項2に記載の画像読取り装置。
- 前記第2の照射方向の前記原稿への照射光の強さが,前記第1の照射方向の前記原稿への照射光の強さよりも弱く構成されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の画像読取り装置。
- 前記第2の光源から前記原稿までの光路長が,前記第1の光源から前記原稿までの光路長よりも長く構成されてなる請求項5に記載の画像読取り装置。
- 前記第2の光源側の光路中に光の通過量を調節可能な第2の光量調節手段を具備してなる請求項5に記載の画像読取り装置。
- 前記光電変換手段により生成された前記画像データに基づいて前記第2の光量調節手段の光の通過量を調節する光量自動調節手段を具備してなる請求項7に記載の画像読取り装置。
- 前記第1の光源側の光路中に光の通過量を調節可能な第1の光量調節手段を具備してなる請求項7に記載の画像読取り装置。
- 前記光電変換手段により生成された前記画像データに基づいて前記第1の光量調節手段及び前記第2の光量調節手段の光の通過量を調節する光量自動調節手段を具備してなる請求項9に記載の画像読取り装置。
- 前記所定の反射方向が,前記原稿面に対して斜め方向である請求項1〜10のいずれかに記載の画像読取り装置。
- 前記反射側導光手段がマジックミラーを具備し,前記第2の光源が,前記マジックミラーに光を通過させて前記第2の照射方向から前記原稿に光を照射するものである請求項1〜11のいずれかに記載の画像読取り装置。
- 前記第1及び第2の光源それぞれの波長が同一である請求項1〜12のいずれかに記載の画像読取り装置。
- 原稿に光を照射し,前記原稿から所定の反射方向へ反射する反射光を光電変換手段により光電変換して原稿の画像データを得る画像読取り方法において,
第1及び第2の光源の光それぞれを,前記反射光が主に拡散反射光となる第1の照射方向と,前記反射光が主に正反射光となる第2の照射方向との各方向から照射し,該各方向の照射光についての前記反射光を前記光電変換手段により光電変換して2つの画像データを取得し,所定の画像データ合成手段により,前記2つの画像データにおける相互に対応する位置のデータの比較に基づいて,前記対応する位置ごとにいずれか一方のデータを選択することによって前記原稿の画像データを合成する画像読取り方法。
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