JP5566071B2 - コイル巻回体およびモータ - Google Patents
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Description
本発明において、前記引き出し部は、前記コイル線引き出し用経路を通ることによって前記基板受け面に対して径方向外側で重なる位置を通らずに延在して、前記先端部が前記ピン状端子の前記根元部分に到達し、前記絡げ部は、前記先端部が前記根元部分に接する状態で前記ピン状端子の周りに絡げられている構成を採用することができる。
(モータ)
図1は本発明の実施の形態1に係るモータの一部を切り欠いて示す側面図である。本形態のモータ1はステッピングモータであり、円筒状のステータ2と、ステータ2の内周側に配置されたロータ3とを備えている。ロータ3は、回転軸31と、回転軸31の外周側に同軸に取り付けられた円筒状のロータマグネット32とを備えている。ステータ2において、出力側の端面2aには第1端板4が固定され、かかる第1端板4には、回転軸31を軸線L1周りに回転可能に支持する第1軸受5が保持されている。ステータ2において、反出力側の端面2bには第2端板6が固定され、かかる第2端板6には、回転軸31を軸線L1周りに回転可能に支持する第2軸受7が保持されている。
図2は、本発明の実施の形態1に係るモータに用いたコイル巻回体を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るモータに用いたコイル巻回体の端子台部周辺を拡大して示す斜視図である。図4(a)〜(d)は、本発明の実施の形態1に係るモータに用いたコイル巻回体をモータの反出力側からみた背面図、側面図、モータの出力側からみた正面図、および端子台部の平面図である。なお、第1コイル巻回体11と第2コイル巻回体12とは同一の構成を備えているので、以下、第1コイル巻回体11のみを説明して、第2コイル巻回体12の説明を省略する。
図3に示すように、本形態の第1コイル巻回体11において、コイルボビン120の端子台部122は、軸線L1の側から見たときに、コイルボビン120の周方向(左右方向L2)に長く形成されており、第1ピン状端子123および第2ピン状端子124はいずれも、端子台部122の周方向の両側の端部122c、122dから内側位置で起立している。また、第1ピン状端子123と第2ピン状端子124とは周方向で離間した位置で起立している。また、第1ピン状端子123および第2ピン状端子124は、端子台部122の径方向外側の端部において軸線L1方向の略中央位置に設けられている。
本形態において、コイル線110の第1引き出し部110bは、巻回部110cからの延在方向が反時計周りCCWの方向であり、コイル線110は、第1ピン状端子123に対して反時計周りCCWの側を通って第1ピン状端子123に絡げられている。また、第2引き出し部110dは、巻回部110cから引き出し方向が時計周りCWの方向であり、コイル線110は、第2ピン状端子124に対して時計周りCWの側を通って第2ピン状端子124に絡げられている。第1引き出し部110bと第2引き出し部110dとは、前面壁128の前方空間で交差している。
本形態では、引き出し部(第1引き出し部110bおよび第2引き出し部110d)は、コイル線引き出し用経路180a、180bを通ることによって基板受け面122aに対して径方向外側で重なる位置を通らずに各ピン状端子123、124に接している。従って、コイル線110は、巻回部110cから引き出されて各ピン状端子123、124に絡げられるまでの間に基板受け面122aの径方向外側に位置することがなく、引き回し部(第1引き出し部110bおよび第2引き出し部110d)が基板受け面122a上を通過することもない。この結果、コイル線110に基板受け面122aからの浮き部分が存在しないので、配線基板10を端子台部122に載置した場合でも、コイル線110が配線基板10で押されることがない。従って、コイル線110が配線基板10に接触したり、配線基板10の押し下げによってコイル線110が引っ張られたりすることに起因した断線や損傷を防止することができる。また、基板受け面122a上にコイル線110が存在しないので、コイル線110による配線基板10の傾きが生じないだけでなく、面接触できる状態で配線基板10を受けることが可能になる。従って、配線基板10を安定した状態に受けることができる。
上記実施の形態1では、第1引き出し部110bの先端部110sおよび第2引き出し部110dの先端部110uは、ピン状端子123、124の根元部分に接しているが、第1引き出し部110bおよび第2引き出し部110dは、基板受け面122aに対して径方向外側で重なる位置を通らずにピン状端子123、124に接していればよいので、先端部110s、110uの接触位置は、ピン状端子123、124の根元部分に限られない。
線基板10を安定した状態に受けることができる。
図5は、本発明の実施の形態2に係るモータに用いたコイル巻回体の端子台部周辺を拡大して示す斜視図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、第1コイル巻回体11のコイルボビン120では、巻線部121から径方向外側に突出するように肉厚の端子台部122が形成されている。端子台部122において、径方向において最も外側の部分で外側に向く面は、配線基板10が重ねて配置される基板受け面122aになっている。端子台部122の基板受け面122aからは、角棒状の2本の第1ピン状端子123および第2ピン状端子124が径方向外側に向けて起立している。第1ピン状端子123および第2ピン状端子124は、樹脂製であり、コイルボビン120を樹脂成形する際に、一体に形成されてなる。第1ピン状端子123および第2ピン状端子124はいずれも、端子台部122の周方向の両側の端部122c、122dから内側位置で起立して、基板受け面122aの径方向外側に突出している。また、第1ピン状端子123と第2ピン状端子124とは周方向で離間した位置で起立している。
コイル線110の第1引き出し部110bは、巻回部110cから、この内側領域129dからなるコイル線引き出し用経路180cを通って第1ピン状端子123の根元部分まで引き出されて、第1ピン状端子123に絡げられている。第2引き出し部110dも同様に、巻回部110cから、この内側領域129dからなるコイル線引き出し用経路180cを通って第2ピン状端子124の根元部分まで引き出されて、第2ピン状端子124に絡げられている。
本形態においても、第1引き出し部110bおよび第2引き出し部110dは、基板受け面122aに対して径方向外側で重なる位置を通らずにピン状端子123、124に接していればよいので、先端部110s、110uの接触位置は、ピン状端子123、124の根元部分に限られない。
図6は、本発明の実施の形態3に係るモータに用いたコイル巻回体の端子台部周辺を拡大して示す斜視図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を省略する。実施の形態1、2では、コイル線がピン状端子の外側から絡げられていたが、本形態では、以下に説明するように、コイル線をピン状端子の内側から絡げる構成になっている。
図6に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、第1コイル巻回体11のコイルボビン120では、巻線部121から径方向外側に突出するように肉厚の端子台部122が形成されている。端子台部122において、径方向において最も外側の部分で外側に向く面は、配線基板10が重ねて配置される基板受け面122aになっている。端子台部122の基板受け面122aからは、角棒状の2本の第1ピン状端子123および第2ピン状端子124が径方向外側に向けて起立している。第1ピン状端子123および第2ピン状端子124は、樹脂製であり、コイルボビン120を樹脂成形する際に、一体に形成されてなる。第1ピン状端子123および第2ピン状端子124はいずれも、端子台部122の周方向の両側の端部122c、122dから内側位置で起立して、基板受け面122aの径方向外側に突出している。また、第1ピン状端子123と第2ピン状端子124とは周方向で離間した位置で起立している。また、第1ピン状端子123および第2ピン状端子124は、端子台部122の径方向外側の端部において軸線L1方向の略中央位置に設けられている。
本形態において、第1引き出し部110bは、巻回部110cからの延在方向が反時計周りCCWの方向であり、コイル線110は、第1ピン状端子123に対して時計周りCWの側(第1引き出し部110bの巻回部110cからの延在方向とは反対側)を通って第1ピン状端子123に絡げられている。このため、第1引き出し部110bは、第1ピン状端子123と第2ピン状端子124との間を通っている。また、第2引き出し部110dは、巻回部110cから引き出し方向が時計周りCWの方向であり、コイル線110は、第2ピン状端子124に対して反時計周りCCWの側(第2引き出し部110dの巻回部110cからの延在方向とは反対側)を通って第2ピン状端子124に絡げられている。このため、第2引き出し部110dは、第1ピン状端子123と第2ピン状端子124との間を通っている。第1引き出し部110bと第2引き出し部110dとは、前面壁128の前方空間で交差している。
本形態においても、第1引き出し部110bおよび第2引き出し部110dは、基板受け面122aに対して径方向外側で重なる位置を通らずにピン状端子123、124に接していればよいので、先端部110s、110uの接触位置は、ピン状端子123、124の根元部分に限られない。
2 ステータ
3 ロータ
10 配線基板
11 第1コイル巻回体
12 第2コイル巻回体
110 コイル線
110a 第1絡げ部
110b 第1引き出し部
110c 巻き回し部分
110d 第2引き出し部
110e 第2絡げ部
120 コイルボビン
121 巻線部
122 端子台部
122a 基板受け面
123 第1ピン状端子
124 第2ピン状端子
125a〜125g 傾斜部
129a、第1内側領域
129b、129c 第2内側領域
129d、129e 内側領域
180a〜180d コイル線引き出し用経路
Claims (13)
- コイルボビンにコイル線が巻回されたコイル巻回体において、
前記コイルボビンは、前記コイル線が巻回された巻線部と、前記巻線部から径方向外側に突出した端子台部と、前記端子台部において径方向外側に位置するとともに配線基板が重ねて配置される基板受け面と、該基板受け面と比較して径方向外側に位置するとともに、側面の少なくとも一部が前記基板受け面と繋がった状態で当該基板受け面から径方向外側に突出しているピン状端子と、を備え、
前記コイル線は、前記巻線部に巻回された巻回部と、該巻回部から前記ピン状端子に接するまで引き出された引き出し部と、該引き出し部より先端側で前記ピン状端子の周りに絡げられた絡げ部と、を備え、
前記コイルボビンは、前記巻線部から前記基板受け面よりも径方向内側を通って前記ピン状端子において前記側面と前記基板受け面とが繋がっている根元部分に達しているコイル線引き出し用経路を備え、
前記引き出し部は、前記コイル線引き出し用経路を通ることによって前記基板受け面に対して径方向外側で重なる位置を通らずに延在して、前記引き出し部において前記絡げ部との間に位置する先端部が前記ピン状端子に接していることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1に記載のコイル巻回体において、
前記引き出し部は、前記コイル線引き出し用経路を通ることによって前記基板受け面に対して径方向外側で重なる位置を通らずに延在して、前記先端部が前記ピン状端子の前記根元部分に到達し、
前記絡げ部は、前記先端部が前記根元部分に接する状態で前記ピン状端子の周りに絡げられていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1または2に記載のコイル巻回体において、
前記ピン状端子は、前記端子台部の周方向の両側端部よりも内側に設けられ、
前記コイル線引き出し用経路は、周方向において前記端子台部の周方向の両側端部よりも内側の範囲内に構成されていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載のコイル巻回体において、
前記引き出し部は、弛んでいない状態で引き出されていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のコイル巻回体において、
前記コイルボビンにおいて、前記コイル線引き出し用経路は前記ピン状端子に対して前記巻線部が位置する前側を通るように構成されており、
前記端子台部において、前記ピン状端子より前側は、前記基板受け面よりも径方向内側に位置して前記コイル線引き出し用経路を構成する第1内側領域になっており、前記ピン状端子に対して周方向で隣接する両側のうち、当該ピン状端子に対して前記巻線部からの前記引き出し部の延在方向で隣接する一方側の領域は、前記基板受け面よりも径方向内側に位置して前記コイル線引き出し用経路を構成する第2内側領域になっていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項5に記載のコイル巻回体において、
前記ピン状端子に対して前記巻線部からの前記引き出し部の延在方向で隣接する前記一方側の領域は、前記巻線部に向けて下方に傾斜して前記第2内側領域を構成する傾斜部になっていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項6に記載のコイル巻回体において、
前記傾斜部は、前記ピン状端子において前記巻回部側とは反対側に位置する後面に対して周方向で隣接する位置を起点にして前記巻回部に向けて傾斜していることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のコイル巻回体において、
前記コイルボビンにおいて、前記コイル線引き出し用経路は前記ピン状端子に対して前記巻線部が位置する前側を通るように構成されているとともに、前記ピン状端子より前記巻線部が位置する前側は、前記基板受け面よりも径方向内側に位置して前記コイル線引き出し用経路を構成する内側領域になっていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のコイル巻回体において、
前記コイルボビンにおいて、前記コイル線引き出し用経路は、前記ピン状端子に対して周方向で隣接する両側のうち、当該ピン状端子に対して前記巻線部からの前記引き出し部の延在方向とは反対側で隣接する他方側の領域を通っており、
前記端子台部において、前記ピン状端子の前記他方側の領域、および該他方側の領域より前記巻線部側の前側領域は、前記基板受け面よりも径方向内側に位置して前記コイル線引き出し用経路を構成する内側領域になっていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項9に記載のコイル巻回体において、
前記ピン状端子に対して前記巻線部からの前記引き出し部の延在方向とは反対側で隣接する前記他方側の領域は、前記巻線部に向けて下方に傾斜して前記内側領域を構成する傾斜部になっていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項10に記載のコイル巻回体において、
前記傾斜部は、前記ピン状端子において前記巻回部側とは反対側に位置する後面に対して周方向で隣接する位置を起点にして前記巻回部に向けて傾斜していることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1ないし11のうちのいずれかの項に記載のコイル巻回体において、
前記ピン状端子は、前記端子台部と一体に樹脂から形成されていることを特徴とするコイル巻回体。 - 請求項1ないし12のうちのいずれかの項に記載のコイル巻回体を備えたモータであって、
前記コイル巻回体を備えたステータと、ロータマグネットを備えたロータと、を有していることを特徴とするモータ。
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