JP5427485B2 - エンジン発電装置 - Google Patents
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Description
高効率の自家用発電装置が開発されている。このような自家用発電装置の一種として、都市ガスやLPガスを燃料とするガスエンジン(以下、単にエンジン)で小型発電機を駆動して発電をすると共に、エンジンの排熱を利用して給湯を行う、家庭用のコジェネレーションシステムが実用化されている。
このコジェネレーションシステムに用いられるエンジン発電装置では、ガスを燃焼して回転駆動するエンジンに、発電機が機械的に連結されている。
このエンジン発電装置では、起動時には、発電機を電動機として機能させることによりエンジンを起動させる。エンジンが回転し始めた状態で、エンジンに混合気を供給すると共に、点火装置にて点火制御をする。これにより、エンジンが完爆して自発回転を始める。自発回転し始めた後には、発電機(電動機として機能している)によるエンジンの回転駆動を停止する。
一方、冷却媒体をエンジンに流通させて加熱すると共に、エンジンから排出される高温の排気ガスにより冷却媒体を更に加熱して家庭用の給湯器に供給している。
このようなコジェネレーションシステムでは、給湯器から運転指令が送られてくると、自動的にエンジンを起動させる構成となっている。
本発明は、このような課題に基づいてなされたもので、発電機の故障を高い精度で検知できるエンジン発電装置を提供することを目的とする。
発電機の回転数はエンジンの回転数に従うので、発電機がエンジンの回転数に見合う発電を行なっていなければ、電圧の低下は発電機の故障によるものと判断できる。
本発明は、エンジンの回転数に見合う発電を発電機が行なっているか否かの基準をN/cで示した。電圧VoがN/cよりも低ければ、発電機はエンジンの回転数に見合う発電を行なっていない、つまり発電機が故障していると故障検出手段は判断する。この判断は、エンジンの回転数を参酌しているので、電圧Voのみで発電機の故障を判断するのに比べて精度が高い。また、エンジンの故障を検知できるとともに、エンジンが故障している場合を発電機の故障判断の対象から除くので、発電機の故障を高い精度で検知できる。
コジェネレーションシステム1は、発電を行なう給電部3と給湯を行なう給湯部5から構成される。
<給電部3>
給電部3には、発電機7と、発電機7を駆動するガスエンジン9とが設けられている。発電機7の回転軸とガスエンジン9の回転軸とは機械的に連結されており、ガスエンジン9が回転駆動して発電機7を回転させると、発電機7は発電を行なう。発電機7で発電された電力は、系統連系用のインバータ装置11によって、外部電源である商用系統39と電圧及び周波数が一致するように整えられ、給電線13及び配電盤45を介して家庭内の電力使用装置47に送られる。
一方、商用系統39に接続された起動インバータ(AC/DCコンバータ)37から発電機7に電力を供給すると、発電機7は電動機として機能し、回転力を発生してガスエンジン9を起動できるようになっている。
ミキサ69には、エアクリーナ71を介して外部から吸い込んだ空気が供給されると共に、ガスラインを介してガスが供給され、ミキサ69にて空気とガスとが混合され、混合気となる。
ガスラインには、ガス遮断弁(遮断弁)75とガバナ77が介装されている。ガバナ77は、ミキサ69に供給するガスの圧力を調整する。ガス遮断弁75が開となっている状態で、ガバナ77を調整することにより、ガスエンジン9に供給される混合気の空燃比が調節される。
ミキサ69にて空気とガスとが混合されてなる混合気は、スロットル79を介してガスエンジン9に吸い込まれる。このとき、スロットル79の開度を調節することにより、ガスエンジン9への混合気の供給量を調節できる。
ガスエンジン9には、そのカムの回転数を検出する回転数センサ81が備えられている。回転数センサ81で検出したエンジン回転数は、第1制御部51に送られる。
給湯部5では、冷却媒体循環路15内の加熱された冷却媒体は、熱交換器21、23によって、貯湯タンク25に貯える水(温水)や、図示しない家庭内に設けられた暖房用機器に給水される水を温める。また、給湯部5には、家庭内に給湯する水を加熱する熱交換器27、29、さらには熱源が不足した場合の補助熱源器31が設けられている。
給電部3に設けられるインバータ基板35には、AC/DCコンバータ37と、DC/ACインバータ41が設けられている。商用系統39は電圧、周波数はほとんど変動しない。しかし、発電機7で発電された電力は、ガスエンジン9の回転変動、又は電力の使用状況により、電圧、周波数が変動しやすい。したがって、AC/DCコンバータ37及びDC/ACインバータ41により、発電機7で発電された電力の電圧、周波数を商用系統39に一致させる。そのなかで、AC/DCコンバータ37は、発電機7により発電された例えば270V、213Hzの交流を、約380Vの直流に変換する。また、DC/ACインバータ41は、変換された約380Vの直流を、商用系統39における電圧、周波数と同じ100V/200V、50Hz/60Hzの交流に変換する。なお、AC/DCコンバータ37は、ガスエンジン9の始動時には、前述したように起動インバータとして機能する。
また、インバータ基板35には、リレー61が設けられている。コジェネレーションシステム1において、停電時に商用系統39に電力が供給されると、停電に対応する電気系統の保守作業に支障を来たす。そこで、停電時には、リレー61を開く(図2の状態)ことにより、商用系統39への電力供給を遮断できるようになっている。
ガスエンジン9を駆動して発電機7により発電を行なっている最中に、第1制御部51には、ガスエンジン9に設けられた回転数センサ81からエンジン回転数N[rpm]が常時送られてくる。また、第2制御部53には、AC/DCコンバータ37からの出力電圧Vdc(Vo)[V]が常時送られてくる。この出力電圧Vdcに関する情報は、第2制御部53から第1制御部51に送られる。
コントロールパネル83に設けられているメインスイッチをオンにすることにより、コジェネレーションシステム1は始動要求される(図3 S101)。メインスイッチは、給湯が必要な場合に、ユーザの操作によりオンできるが、ユーザの操作を学習することにより、自動的にオンすることもできる。
なお、ステップS109は、より高い確率で発電機7の故障を検知するために行うものであるが、本発明にとって必須のステップではない。
第1制御部51は、エンジンストールが40分間の間に5回未満の場合には、ガスエンジン9に一時的な異常が生じているものと判断し(図3 S121)、ガスエンジン9を一旦停止させる(図3 S123)。その後第1制御部51は、再起動(図3 S101)を指示する。
Vdc<N/cの継続時間が1秒未満であれば、発電機7は故障していないものと第1制御部51は判断して、ステップS107に戻る。
また、本実施の形態では、ガスエンジン9の回転数Nが基準回転数Nsを超えているか否かの判断(図3 S111)によりガスエンジン9の故障を検知し、しかる後に出力電圧VdcとN(エンジン回転数)×1/c(係数)とを比較するので、発電機7の故障をより高い精度で検知できる。
Claims (4)
- 回転力を出力するエンジンと、
前記エンジンが出力する回転力により駆動されることで電力を出力する永久磁石式同期発電機と、
前記発電機の故障を判断する故障検出手段と、を備え、
前記エンジンの回転数をN[rpm]、
前記発電機が出力する前記電力に基づく電圧をVo[V]とすると、
前記故障検出手段は、
前記エンジンの回転数Nが、前記エンジンが故障していないと判断される基準回転数Nsを超えているか否かを判断し、
前記エンジンの回転数Nが、前記基準回転数Nsを超えていれば、
前記電圧Voが、前記エンジンの回転数Nと係数1/c(cは正の数)との積により求められる故障発生基準値(N/c)よりも低い場合に、前記発電機が故障したものと判断することを特徴とするエンジン発電装置。 - 前記故障検出手段は、
前記電圧Voが前記故障発生基準値よりも低い状態が、所定時間継続する場合に、前記発電機が故障したものと判断する請求項1に記載のエンジン発電装置。 - 前記エンジン発電装置は、前記発電機が出力する交流電力を直流に変換するAC/DCコンバータを備え、
前記電圧Voとして前記AC/DCコンバータの出力電圧を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン発電装置。 - 前記エンジン発電装置は、前記AC/DCコンバータが出力する直流電力を交流に変換するDC/ACインバータを備え、
前記電圧Voとして前記DC/ACインバータの出力電圧を用いることを特徴とする請求項3に記載のエンジン発電装置。
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