JP5471376B2 - 有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペーストおよび有機−無機複合導電性パターンの製造方法 - Google Patents
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本発明のペーストを基板に塗布する方法としてはスピナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティング、スクリーン印刷、ブレードコーター、ダイコーター、カレンダーコーター、メニスカスコーター、バーコーターなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が、0.1〜50μmの範囲内になるように塗布される。
<パターニング性の評価方法>
基板上に有機−無機複合導電性パターン形成用ペーストを乾燥厚みが12μmになるように塗布、乾燥し、一定のラインアンドスペース(L/S)で配列する直線群を1つのユニットとし、L/Sの値が異なる9種類のユニットを有する透光パターンを有するフォトマスクを介して露光、現像、キュアすることによって有機−無機複合導電性パターンを得た。各ユニットのL/Sの値は500/500、250/250、100/100、50/50、40/40、30/30、25/25、20/20、15/15とした(それぞれライン幅(μm)/間隔(μm)を表す)。パターンを光学顕微鏡を用いて観察し、パターン間に残渣がなく、かつパターン剥がれのない最小のL/Sの値を持つパターンを確認し、この最小のL/Sの値を現像可能なL/Sとした。
<比抵抗率の評価方法>
図1に示すパターンの透光部Aを有するフォトマスクを介して露光し、現像、キュアすることによって比抵抗率測定用導電性パターンを得た。導電性パターンのライン幅は0.400mm、ライン長さは80mmである。得られたパターンの端部を表面抵抗計でつなぎ、表面抵抗値を測定し、下記の計算式に当てはめて比抵抗率を算出した。なお膜厚の測定は触針式段差計“サーフコム1400”(商品名、(株)東京精密製)を用いて行った。膜厚の測定はランダムに3箇所の位置にて測り、その3点の平均値を膜厚とした。測長は1mm、走査速度は0.3mm/sとした。線幅はパターンを光学顕微鏡でランダムに3箇所の位置を観察し、画像データを解析して得られた3点の平均値を線幅とした。
比抵抗率=表面抵抗値×膜厚×線幅/ライン長
実施例、比較例で用いた材料は以下の通りである。
不飽和二重結合およびアルコキシ基を一つ以上有する化合物(A)
A−1:N−n−ブトキシメチルアクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−2:N−イソブトキシメチルアクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−3:N−n−ブトキシメチルメタクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−4:N−イソブトキシメチルメタクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−5:N−エトキシメチルアクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−6:N−エトキシメチルメタクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−7:N−メトキシメチルアクリルアミド(笠野興産株式会社製)
A−8:N−メトキシメチルメタクリルアミド(笠野興産株式会社製)
不飽和二重結合を有する感光性成分(B)
B−1:アクリルポリマーAP−003:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン=40/30/30からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.8当量のグリシジルメタクリレートを付加反応させたもの(重量平均分子量29000、酸価110)(東レ株式会社製)
B−2:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(共栄社化学株式会社製)
B−3:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学株式会社製)
B−4:ZFR−1491H(酸変性エポキシアクリレート)(商品名、日本化薬株式会社製)
B−5:トリグリセロールジアクリレート(商品名、油脂製品株式会社製)
光重合開始剤(C)
IRGACURE OXE−01(商品名、チバジャパン株式会社製)
導電性フィラー(D)
表1に記載の材料、平均粒子径のものを用いた。なお、平均粒子径は以下の方法により求めた。
<平均粒子径の測定>
導電性フィラー(D)の平均粒子径は、HORIBA社製動的光散乱式粒度分布計により体積平均粒子径を測定した。
酸発生剤(E)
E−1:サンエイドSI−110(商品名、三新化学工業株式会社製)
E−2:IRGACURE PAG103(商品名、チバジャパン株式会社製)
E−3:IRGACURE PAG108(商品名、チバジャパン株式会社製)
E−4:CGI−NIT(商品名、チバジャパン株式会社製)
E−5:CGI−MDT(商品名、チバジャパン株式会社製)
溶剤:γ−ブチロラクトン(三菱ガス化学株式会社製)
添加剤
非感光性ポリマー:一般的なポリイミドの構造単位中もしくは主鎖末端に酸性基を有する下記式で示されるアルカリ可溶性既閉環ポリイミド
ポリイミド前駆体:4,4´−ジアミノジフェニルスルフィドと4,4´−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物とを反応して得られるポリイミド共重合体
フェノール樹脂:PSF−2808(商品名、群栄化学工業株式会社製)
エポキシ樹脂:828(商品名、ジャパンエポキシレジン社製)
架橋剤:ニカラックMW−390(商品名、株式会社三和ケミカル社製)
可塑剤:フタル酸ジメチル(東京化成工業株式会社製)
界面活性剤:エマルゲンA−60(商品名、花王株式会社製)
シランカップリング剤:KBM−503(商品名、信越化学工業株式会社製)
レベリング剤:L−1980(商品名、楠本化成株式会社製)
顔料:スダンIV(東京化成工業株式会社製)
実施例1
100mlクリーンボトルにアルカリ可溶性アクリルポリマーAP−003(東レ株式会社製、A−1)を20g、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド(笠野興産株式会社製、B−1)を20g、光重合開始剤OXE−01(チバジャパン株式会社製)を4g、酸発生剤SI−110(三新化学工業株式会社製、E−1)を0.6g、γ−ブチロラクトン(三菱ガス化学株式会社製)を10gいれ、“あわとり練太郎”(商品名ARE−310、株式会社シンキー社製)で混合し、感光性樹脂溶液45.6g(固形分97.8wt%)を得た。得られた感光性樹脂溶液3.99gと平均粒子径2μmのAg粒子を26.1g混ぜ合わせ、3本ローラー“EXAKT M−50”(商品名、EXAKT社製)を用いて混練し、30.1gの有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペーストを得た。
実施例2〜69
表1〜表4に示す有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペーストを実施例1と同様の方法(基板の種類およびキュア条件は表5、表6参照)で製造し、評価結果を表5、表6に示した。
比較例1〜7
表1〜表4に示す有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペーストを実施例1と同様の方法(基板の種類およびキュア条件は表5、表6参照)で製造し、評価結果を表5、表6に示した。
Claims (6)
- N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−n−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミドおよびN−エトキシメチルメタクリルアミドからなる群から選ばれる化合物(A)、不飽和二重結合を有する感光性成分(B)、光重合開始剤(C)ならびに導電性フィラー(D)を含むことを特徴とする有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペースト。
- 前記光重合開始剤(C)が分子内にベンゾイル骨格を含むことを特徴とする請求項1記載の有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペースト。
- 前記光重合開始剤(C)が1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、または、1−[9−エチル−6−2(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)である請求項1または2記載の有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペースト。
- さらに酸発生剤(E)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペースト。
- 前記酸発生剤(E)がスルホニウム塩である請求項4に記載の有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペースト。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の有機−無機複合導電性パターン形成用感光性ペーストを基板上に塗布し、乾燥し、露光し、現像した後に150℃以上400℃以下の温度でキュアすることを特徴とする有機−無機複合導電性パターンの製造方法。
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