JP5131539B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Description
前記トラニオンに、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクと前記パワーローラとのトラクションドライブ面に、トラクション油を供給するトラクション油路が設けられており、
さらに、前記トラニオンに取り付けられたブロックまたは長尺な油路形成板に、前記パワーローラの回転方向側にあるトラクションドライブ入口側に向けて開口する入口側トラクション油噴出口と、前記パワーローラの回転方向逆方向側にあるトラクションドライブ出口側に向けて開口する出口側トラクション油噴出口とが形成されており、
これら両トラクション油噴出口に、前記トラクション油路が連結され、
これら両トラクション油噴出口からトラクション油が直接トラクションドライブ面に当てられることを特徴とする。
図1および図2は本発明の第1の実施の形態を示すものである。これらの図に示すように、トラニオン15には、トラクション油路200が形成されている。このトラクション油路200は、従来から形成されているパワーローラおよび傾転軸受への給油油路を分岐して形成されたものである。
また、トラニオン15には、入口側トラクション油噴出口201と、出口側トラクション油噴出口202とがそれぞれ形成されている。
入口側トラクション油噴出口201は、パワーローラ11の回転方向側にあるトラクションドライブ入口側に向けて開口するものであり、この入口側トラクション油噴出口201には、トラクション油路200から分岐した分岐油路200aが連結されている。
また、出口側トラクション油噴出口202は、パワーローラ11の回転方向逆方向側にあるトラクションドライブ出口側に向けて開口するものであり、この出口側トラクション油噴出口202には、前記トラクション油路200から分岐した分岐油路200bが連結されている。
また、前記ブロック203は、トラニオン15の正面の上下にそれぞれ取り付けられており、上下のそれぞれの位置で、トラクションドライブ面に、入口側トラクション油噴出口201および出口側トラクション油噴出口202からトラクション油を噴出できるようになっている。
なお、本実施の形態では、変位軸23の後端部はトラニオン15から突出していない構造になっている。
また、トラクション油が直接接触部に当たることで、トラクションドライブ時に形成される油膜は常に新鮮であり、さらに、入力側ディスク2、出力側ディスク4とパワーローラ面のわずかな隙間に入らなかったトラクション油は跳ね返り、浮遊しているコンタミネーション進入を防止できる。
また、出口側トラクション油噴出口202からトラクションドライブ終了側へトラクション油が給油されるので、発熱した入力側ディスク2、出力側ディスクディスク4およびパワーローラ11の冷却および洗浄作用を与えることができ、トラクション面の圧痕、剥離の原因となるコンタミネーション(ゴミ)の進入を防止できる。
図3および図4は本発明の第2の実施の形態を示すものである。これらの図において、第1の実施の形態と異なる点は、トラニオン15の正面側に上下に長尺な油路形成板205を形成した点である。
油路形成板205の上下両端部は、それぞれトラニオン15の正面部の上下両端部にそれぞれ固定されおり、この状態において油路形成板205はパワーローラ11の近傍に該パワーローラ11と所定の隙間をもって配置されている。
また、左右に隣り合うトラクション油噴出口207,208は上下に方向において同じ位置に形成されている。
入口側トラクション油噴出口207は、パワーローラ11の回転方向側にあるトラクションドライブ入口側に向けて開口しており、出口側トラクション油噴出口208は、パワーローラ11の回転方向逆方向側にあるトラクションドライブ出口側に向けて開口している。
なお、本実施の形態では、変位軸23の後端部および前端部がそれぞれ、トラニオン15およびパワーローラ11から突出していない構造になっている。
また、トラクション油が直接接触部に当たることで、トラクションドライブ時に形成される油膜は常に新鮮であり、さらに、入力側ディスク2、出力側ディスク4とパワーローラ面のわずかな隙間に入らなかったトラクション油は跳ね返り、浮遊しているコンタミネーション進入を防止できる。
また、出口側トラクション油噴出口208からトラクションドライブ終了側へトラクション油が給油されるので、発熱した入力側ディスク2、出力側ディスク4およびパワーローラ11の冷却および洗浄作用を与えることができ、トラクション面の圧痕、剥離の原因となるコンタミネーション(ゴミ)の進入を防止できる。
さらに、2つのトラクション油噴出口207,208が上下に長尺な油路形成板205に形成されているので、これらトラクション油噴出口207,208の形成位置を上下方向の所望の位置に設定することができ、より効果的にトラクションドライブ面にトラクション油を給油することができる。
図5および図6は本発明の第3の実施の形態を示すものである。これらの図において、第1の実施の形態と異なる点は、パワーローラおよび傾転軸受への給油油路と別経路での油路からトラクションドライブ面にトラクション油を給油するようにした点である。
すなわち、トラニオン15には、以下のようにしてトラクション油路が形成されている。
まず、トラニオン15の背面部には、上下に延在する油路210,210が左右に離間して平行に形成されている。
一方の油路210の上端部には斜め上方に延びる油路211が連結されており、この油路211の先端部には、トラニオン15の正面側に向けて延びる油路212が連結されている。この油路212の先端部には斜め下方に延びる油路213が連結されており、この油路213の先端部には、入口側トラクション油噴出口214が形成されている。
また、前記油路210の下端部には斜め下方に延びる油路215が連結されており、この油路215の先端部には、トラニオン15の正面側に向けて延びる油路216が連結されている。この油路216の先端部には斜め上方に延びる油路217が連結されており、この油路217の先端部には、出口側トラクション油噴出口218が形成されている。
また、油路216の途中は、油路220に連結されており、この油路220からトラクション油が給油されるようになっている。
また、前記油路210の下端部には斜め下方に延びる油路215が連結されており、この油路215の先端部には、トラニオン15の正面側に向けて延びる油路216が連結されている。この油路216の途中には、駆動ロッドに形成された油路が連結されている。また油路216の先端部には斜め上方に延びる油路217が連結されており、この油路217の先端部には、入口側トラクション油噴出口214が形成されている。
また、前記2本の油路210,210はその下端部で油路221によって連結されている。
なお、図5においては、トラクション油路(油路210、211、212、213,215,216、217)等は左側部分のみ記載し、右側部分は省略してある。
また、トラクション油が直接接触部に当たることで、トラクションドライブ時に形成される油膜は常に新鮮であり、さらに、入力側ディスク2、出力側ディスク4とパワーローラ面のわずかな隙間に入らなかったトラクション油は跳ね返り、浮遊しているコンタミネーション進入を防止できる。
また、出口側トラクション油噴出口218からトラクションドライブ終了側へトラクション油が給油されるので、発熱した入力側ディスク2、出力側ディスク4およびパワーローラ11の冷却および洗浄作用を与えることができ、トラクション面の圧痕、剥離の原因となるコンタミネーション(ゴミ)の進入を防止できる。
さらに、パワーローラ11および傾転軸受への給油油路と別経路での油路からトラクションドライブ面にトラクション油を給油するようにしたので、より安定的にトラクション油を給油することができる。
4 出力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
200 トラクション油路
201,207,214 入口側トラクション油噴出口
202,208,218 出口側トラクション油噴出口
205 油路形成板
Claims (1)
- それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの入力側ディスクおよび出力側ディスクの中心軸に対し捻れの位置にある枢軸を中心として傾転するトラニオンと、このトラニオンに回転自在に支持された状態で、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、
前記トラニオンに、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクと前記パワーローラとのトラクションドライブ面に、トラクション油を供給するトラクション油路が設けられており、
さらに、前記トラニオンに取り付けられたブロックまたは長尺な油路形成板に、前記パワーローラの回転方向側にあるトラクションドライブ入口側に向けて開口する入口側トラクション油噴出口と、前記パワーローラの回転方向逆方向側にあるトラクションドライブ出口側に向けて開口する出口側トラクション油噴出口とが形成されており、
これら両トラクション油噴出口に、前記トラクション油路が連結され、
これら両トラクション油噴出口からトラクション油が直接トラクションドライブ面に当てられることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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