JP5009219B2 - 電動モータ - Google Patents
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Description
しかしながら、アウタロータ型の電動ブラシレスモータにあっては、ロータがステータの外側で回転するので、内部の水密性を確保しようとすると、別途カバーが必要となり大型化してしまう。このため、通常はロータヨークが露出した開放型である場合が多く、結果として必然的に外部から水が浸入し易くなる。
また、ネオジマグネットを充填剤で封止し、外気との接触を絶たせることも考えられるが、充填剤をネオジマグネットの周囲に充填する作業が煩わしいばかりか、作業者によって充填剤の充填量がばらついてしまい、ネオジマグネットとステータとの間のエアギャップを適正に管理することが困難になる。このため、ロータの組立てに時間がかかるという課題がある。
このように構成することで、カバーによって永久磁石への水の浸水を防止できるのに加え、永久磁石への鉄粉等の付着を防止したり、ロータ組立て時における永久磁石の損傷を防止したりすることができる。
また、永久磁石の露出面をカバーで被覆することによって、防錆のための充填剤を充填する際、各永久磁石同士の間、および各永久磁石と前記カバーとの間に形成される空隙に充填すればよいので、作業者による充填量のばらつきを防止することができる。
しかも、ロータヨークの第一水抜き孔を充填剤の注入口として設定することで、容易に充填剤を充填することができる。
このように構成することで、ロータヨークの第一水抜き孔に加え、カバーとロータヨークの内周面との間に形成される開口部を充填剤の注入口として設定できるので、さらに容易に充填剤を充填することが可能になる。
このように構成することで、内フランジ部を設けることによって、カバーの剛性を高めることができる。
また、カバーの第二水抜き孔がロータヨークの第一水抜き孔に対応する部位に形成されているため、ロータ内部に浸水した水の排水機能を損なうことがない。
このように構成することで、希土類磁石の露出面を防錆処理のためのコーティングを施すのに加え、希土類磁石の露出面をカバーで被覆するため、防錆機能を2重構造とすることができ、希土類磁石の錆びの発生を防止することができる。
また、希土類磁石の露出面をカバーで被覆することで希土類磁石への鉄粉等の付着を防止したり、ロータ組付け時における希土類磁石の損傷や防錆処理のためのコーティングの剥離を防止したりすることができる。このため、ロータがロックしてしまうなどの電動モータの故障を防止することが可能になる。
さらに、希土類磁石の露出面を充填剤で封止し、外気との接触を絶つことができるため、例え外部から電動モータ内部に水が浸水した場合であっても、希土類磁石の錆びの発生を防止することができる。
また、永久磁石の露出面をカバーで被覆することによって、防錆のための充填剤を充填する際、各永久磁石同士の間、および各永久磁石と前記カバーとの間に形成される空隙に充填すればよいので、作業者による充填量のばらつきを防止することができる。このため、永久磁石とステータとの間のエアギャップを適正に管理することができる。
しかも、ロータヨークの第一水抜き孔を充填剤の注入口として設定することで、容易に充填剤を充填することができるので、ロータの組立て工数を削減することが可能になる。
さらに、カバーの第二水抜き孔がロータヨークの第一水抜き孔に対応する部位に形成されているため、ロータ内部に浸水した水の排水機能を損なうことがない。このため、浸水による電動モータの故障を防止することが可能になる。
また、希土類磁石の露出面をカバーで被覆することで希土類磁石への鉄粉等の付着を防止したり、ロータ組付け時における希土類磁石の損傷や防錆処理のためのコーティングの剥離を防止したりすることができる。このため、ロータがロックしてしまうなどの電動モータの故障を防止することが可能になる。
さらに、本発明によれば、希土類磁石の露出面を充填剤で封止し、外気との接触を絶つことができるため、例え外部から電動モータ内部に水が浸水した場合であっても、希土類磁石の錆びの発生を防止することができる。
図1〜図3において、1はファンモータを示し、このファンモータ1は自動車のラジエータを冷却するためのものである。ファンモータ1は、ブラシレス型の電動モータMとこの電動モータMのロータRに支持されたファンブレード3を備えている。ロータRはアウタロータ型であり、ロータR内にステータSが設けられている。このステータSのステータベース4がラジエータに取り付けられている。
ステータベース4はアルミニウム製であってラジエータに取り付けられる取付片5を周囲に3箇所備えている。ステータベース4の後面の中央部にはロータRの回転軸6の周囲であって縦壁7により囲まれた部分にセンサユニット8の収納部9が形成され、この収納部9は4個のビス10を介して蓋2によって閉塞されている。
ここで、各インシュレータ16の内壁18には、この内壁18に沿うようにして回転軸6の軸方向に立ち上がるリング状のインシュレータリング19,20がインシュレータ16の付け根部に係止された状態でステータSの前側と後側に一対装着されている。各インシュレータリング19,20の下部には排水性を高めるために90度の角度範囲で高さを低くするための切除部37が設けられている(図2参照)。前述したステータベース4とコイル17が巻装されたステータコア14とでステータSが構成されている。
図4に示すように、各端子24にはケーブル25が接続され、端子24及びケーブル25は防水チューブ26によって被覆されている。
図5、図6に示すように、ベアリングホルダ27は鉄製で筒状の部材であって、前端部と後端部に各々第1ベアリング29と第2ベアリング30が嵌着固定される第1保持部31と第2保持部32が有段成形されている。このように第1ベアリング29と第2ベアリング30と同等の鉄製の部材でベアリングホルダ27を形成することで、ベアリングホルダ27と第1、2ベアリング29,30との相対的な熱による伸縮の度合いを同等なものにしている。
したがって、第1ベアリング29と第2ベアリング30の熱による伸縮に基づく内部隙間の変化を大幅に低減し、第1ベアリング29と第2ベアリング30の音振性能を向上すると共に寿命を延ばすことができる。
ボス部11の装着孔28はベアリングホルダ27の後端部よりも後方の部分が前述したセンサユニット8の収納部9として形成されている。この収納部9に回転軸6の後端ネジ部45にナット46により固定され回転軸6と共に回転する円盤状のセンサマグネット47が収容されている。そして、図4に示すように、センサマグネット47に対応してステータベース4のビス孔48に扇状のセンサケース49がビス50により固定されている。センサマグネット47とセンサケース49とでセンサユニット8を構成している。
図8、図9において、Rはロータを示し、このロータRは主としてステータSを前面から覆う有底円筒状のロータヨーク60と、ロータヨーク60の周壁61の内面に配置された複数のネオジマグネット62とで構成されている。
マグネットホルダ76は、ロータヨーク60の周壁61内面に対応するように形成された略円環状のベース部101と、このベース部101から軸方向に沿って突設された8本の仕切り部102とが一体成形されたものである。仕切り部102の先端には、面取り部103が形成されている。
図14に示すように、ウォータシールドリング80は内輪部82と外輪部83と底部84とで構成された環状部材であって、外輪部83は斜め外側に向かうほど直径が大きくなるように立ち上げ形成され、内輪部82は回転軸6の軸方向に沿って立ち上げ形成されている。外輪部83の周縁部はインシュレータリング19の周壁内側であって高さ方向の中途部に近接しており、内輪部82はベアリングホルダ27のウォータシールドリング部35の外側に近接し、ウォータシールドリング部35の周囲を遮る位置まで立ち上がるようになっている。
したがって、ファンボス86の開口縁と防水リング90の前側フランジ部90aとの間には、幅の狭い隙間97が形成されている。
ここで、このラビリンス部94はリング部92とロータヨーク60の周壁61の内面との間から突条93により、さらに外側に回り込んでおり、蛇行して長い経路となっている。
まず、ロータヨーク60の底壁63裏面にウォータシールドリング80をリベット81止めする。次に、ロータヨーク60の内側にマグネットホルダ76をこのベース部101がロータヨーク60の底壁63側に向くようにしてセットする。このとき、ロータヨーク60の周壁61に形成されている段差部106にマグネットホルダ76のベース部101が当接するようにセットする。
続いて、第1ベアリング29が嵌着固定された回転軸6をロータヨーク60の開口縁70側からロータヨーク60のボス64に挿通する。これによって、ロータRの組立てが完了する。
とりわけ、予めネオジマグネット62の表面に防錆被膜105を形成すると、防錆機能を2重構造とすることができ、ネオジマグネット62の錆びの発生を防止することができる。この場合、マグネットカバー69を設けることによって防錆被膜105の剥離を防止することができる。このため、ロータRがロックしてしまうなどの電動モータMの故障を防止することが可能になる。
しかも、ロータヨーク60の第一水抜き孔68を充填剤Zの注入口として設定することで、容易に充填剤Zを充填することができるので、ロータの組立て工数を削減することが可能になる。
そして、マグネットカバー69の水抜き孔59がロータヨーク60の水抜き孔68に対応する部位に形成されているため、ロータRの内部に浸水した水の排水機能を損なうことがなく、浸水による電動モータMの故障を防止することが可能になる。
また、上述の実施形態では、例えば、ファンボス86にファンブレード3を設けた場合について説明したが、ファンボス86を設けないでロータヨーク60の周壁61に直接ファンブレード3を設けてもよい。
さらに、上述の実施形態では、マグネットカバー69の周壁74とロータヨーク60の周壁61内面との間に形成された収容部75に複数個のネオジマグネット62を配設した場合について説明したが、これに限らず、フェライト磁石や、他の希土類磁石として、例えばサマリウムコバルト磁石であってもよい。
また、上述の実施形態では、電動モータMがブラシレスアウタロータ型である場合について説明したが、これに限られるものではなく、インナロータ型の電動モータにも応用することができることはいうまでもない。
13 ティース
17 コイル
59 水抜き孔(第二水抜き孔)
60 ロータヨーク
61 周壁
62 ネオジマグネット(永久磁石)
62a 露出面
68 水抜き孔(第一水抜き孔)
69 マグネットカバー(カバー)
73 内フランジ部
105 防錆被膜
107 開口部
K,K’ 空隙
M 電動モータ
R ロータ
S ステータ
Z 充填剤
Claims (4)
- コイルを巻装するための複数のティースを有するステータと、
前記ステータに対して回転自在に設けられたロータとを備え、
前記ロータは、
前記ステータをその前面から覆う有底筒状のロータヨークとこのロータヨークの内周面に配置された複数の永久磁石とを有し、
前記ロータヨークに前記永久磁石の露出面を被覆するカバーを設け、
各永久磁石同士の間、および各永久磁石と前記カバーとの間に形成される空隙に充填剤を充填した電動モータであって、
前記ロータヨークの底壁に、前記ロータヨークの内部に浸水した水を排出するための第一水抜き孔を形成し、この第一水抜き孔を前記充填剤の注入口として設定したことを特徴とする電動モータ。 - 前記カバーは、該カバーの前記ロータヨークの底壁側であって前記カバーと前記ロータヨークの内周面との間に開口部が設けられるように形成され、
前記ロータヨークの第一水抜き孔と前記開口部とを前記充填剤の注入口として設定したことを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。 - 前記カバーの開口縁に、径方向内側に曲折延出する内フランジ部を設け、
前記内フランジ部の曲折部近傍であって前記ロータヨークの第一水抜き孔に対応する部位に第二水抜き孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。 - 前記永久磁石は希土類磁石であって、
前記永久磁石の露出面に、防錆処理のためのコーティングを施したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動モータ。
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