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JP5076716B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像装置に関する。
従来より、撮像装置の露出調節に関する様々な技術が考えられている。例えば、特許文献1の発明では、階調変換特性を切り替えたときに、選択した階調特性に応じて露出制御の目標値を切り替えることにより出力レベルを一定に保っている。
また、輝度差の大きな被写体を撮影することにより、画像データの暗部階調が暗く潰れるという現象が知られている。そこで、特許文献2の発明では、暗部階調のゲインを上げることで階調を圧縮し、暗部階調の黒つぶれを改善している。
特開2002−84455号公報 特許2663189号
特許文献1の発明では、被写体の輝度パターンによらず、階調変換特性に応じた一定の露出目標値を採用している。そのため、特許文献2の発明における階調圧縮のように、被写体の輝度パターンに応じて最適な露出調節が異なる場合に、適切な露出調節を行うことができない。
本発明の撮像装置は、暗部階調の補正に応じた最適な露出調節を行うことを目的とする。
本発明の撮像装置は、被写体を測光する測光部と、前記測光部の測光結果に基づいて、露出条件を設定する露出演算部と、前記露出条件に従って前記被写体を撮像し、画像データを生成する撮像部と、前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行わない第1の撮影モードと、前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行う第2の撮影モードとの何れかを選択する選択部と、前記第2の撮影モードが選択された場合に、前記撮像部で生成された前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行う階調圧縮処理部とを備え、前記露出演算部は、前記測光部の出力に基づいて、輝度の最大値と、輝度の平均値と、前記被写体の中央部分に対応する代表輝度値との少なくとも1つを演算し、演算結果を重み付け加重加算することにより前記露出条件として露出制御用輝度値を演算するとともに、前記第2の撮影モードが選択された場合には、前記演算結果を重み付け加重加算することにより補正値を算出し、前記露出制御用輝度値を前記補正値に基づいて補正する。
なお、前記画像データにローパスフィルタを施すローパス処理部をさらに備え、前記階調圧縮処理部は、前記ローパスフィルタが施された前記画像データを用いて、前記撮像部で生成された前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行っても良い。
また、前記露出演算部は、前記階調圧縮処理部における前記明度の向上量に応じて、前記補正値を算出する際の各重みを変更しても良い。
また、好ましくは、前記露出演算部は、前記露出制御用輝度値を演算する際に、前記演算結果を重み付け加重加算した結果に第1の固定値を加算するとともに、前記第2の撮影モードが選択された場合には、前記補正値を演算する際に、前記演算結果を重み付け加重加算した結果に第2の固定値を加算しても良い。
また、好ましくは、前記露出演算部は、前記階調圧縮処理部における前記明度の向上量に応じて、前記第1の固定値と前記第2の固定値との少なくとも一方を変更しても良い。
また、好ましくは、被写体を照明する発光部と、前記発光部による発光を行う際の発光量を演算する発光量演算部とを備え、前記発光量演算部は、前記第2の撮影モードが選択された場合に、前記発光量を前記補正値に基づいて補正しても良い。
本発明の撮像装置によれば、暗部階調の補正に応じた最適な露出調節を行うことができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態では、本発明のカメラの一例として、一眼レフタイプの電子カメラを用いて説明する。
図1は、本実施形態の電子カメラ1の構成を示す図である。図1に示すように、電子カメラ1は、撮影レンズ2、絞り3、クイックリターンミラー4、サブミラー5、拡散スクリーン6、コンデンサレンズ7、ペンタプリズム8、ビームスプリッタ9、接眼レンズ10、結像レンズ11、測光センサ12、シャッタ13、撮像素子14、焦点検出部15の各部を備える。
測光センサ12は、図2に示す5分割の測光センサである。撮像素子14は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの半導体デバイスである。焦点検出部15は、例えば、位相差方式の焦点検出を行い、撮影レンズ2の焦点状態を検出する。また、電子カメラ1は、測光センサ12により検出される輝度に基づいて、コントラスト方式の焦点検出を行い、撮影レンズ2の焦点状態を検出する。位相差方式の焦点検出とコントラスト方式の焦点検出とのどちらを行うかは、ユーザ操作に応じて設定可能とするのが好ましい。また、位相差方式の焦点検出とコントラスト方式の焦点検出とを組み合わせて撮影レンズ2の焦点状態を検出する構成としても良い。
また、電子カメラ1は、撮像により生成された画像などを表示する液晶モニタなどのモニタ16、被写体を照明する発光部17、発光部17を制御する発光制御部18、各部を制御する制御部19をさらに備える。発光部17による発光のON/OFFはユーザの指示に基づくマニュアル設定でも良いし、制御部19によるオート設定でも良い。また、マニュアル設定とオート設定とをユーザ指示に基づき切換可能とすると良い。制御部19は、内部に不図示のメモリを備え、各部を制御するためのプログラムを予め記録する。
非撮影時、すなわち撮影を行わない場合には、クイックリターンミラー4は、図1に示すように、45°の角度に配置される。そして、撮影レンズ2および絞り3を通過した光束は、クイックリターンミラー4で反射され、拡散スクリーン6、コンデンサレンズ7、ペンタプリズム8、ビームスプリッタ9を介して接眼レンズ10に導かれる。ユーザは、接眼レンズ10を介して被写体の像を目視することにより構図確認を行う。一方、ビームスプリッタ9により、上方に分割された光束は、結像レンズ11を介して測光センサ12の撮像面上に再結像される。また、クイックリターンミラー4を透過した光束は、サブミラー5を介して焦点検出部15に導かれる。
一方、撮影時には、クイックリターンミラー4が、破線で示す位置に退避してシャッタ13が開放し、撮影レンズ2からの光束は撮像素子14に導かれる。
図3は、本実施形態の電子カメラ1の機能ブロック図である。図3に示すように、電子カメラ1は、図1の構成に加えて、タイミングジェネレータ20、信号処理部21、A/D変換部22、バッファメモリ23、バス24、カードインターフェース25、圧縮伸長部26、画像表示部27の各部を備える。タイミングジェネレータ20は、撮像素子14に出力パルスを供給する。また、撮像素子14で生成される画像データは、信号処理部21(撮像感度に対応するゲイン調整部を含む)およびA/D変換部22を介して、バッファメモリ23に一時記憶される。バッファメモリ23は、バス24に接続される。このバス24には、カードインターフェース25、図1で説明した制御部19、圧縮伸張部26、および画像表示部27が接続される。カードインターフェース25は、着脱自在なメモリカード28と接続し、メモリカード28に画像データを記録する。また、制御部19には、電子カメラ1のスイッチ群29(不図示のレリーズ釦などを含む)、タイミングジェネレータ20、および測光センサ12が接続される。さらに、画像表示部27は、電子カメラ1の背面に設けられたモニタ16に画像などを表示する。
また、電子カメラ1は、画像データの暗部階調の補正を行わない階調非圧縮モードと、暗部階調の補正を行う階調圧縮モードとを備える。何れのモードにより撮影を実行するかは、ユーザによりスイッチ群29を介して予め選択される。また、階調圧縮モードにおいては、階調圧縮量(明度向上量)の大きさを大/小2段階と自動との何れかに設定可能である。この設定も、ユーザによりスイッチ群29を介して予め行われる。
以上説明した構成の電子カメラ1の撮影時の動作について、図4から図6に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1において、制御部19は、測光センサ12による測光結果に応じて測光演算を行う。測光演算について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS11において、制御部19は、階調圧縮モードを認識する。
ステップS12において、制御部19は、測光センサ12から測光結果を取得する。測光センサ12は、図2に示すように、入射した光を光電変換し、分割されたそれぞれの領域に対応する5つの輝度値Bv[1]からBv[5]を出力する。
ステップS13において、制御部19は、ステップS12で取得した測光結果に基づいて、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCを演算する。平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCは、以下の各式により求められる。
BvMean=(Bv[1]+Bv[2]+Bv[3]+Bv[4]+Bv[5])/5…(式1)
BvMax=MAX(Bv[1],Bv[2],Bv[3],Bv[4],Bv[5])…(式2)
BvC=Bv[1]…(式3)
ステップS14において、制御部19は、ステップS13で演算した平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCに基づいて、露出制御値BvCntlを演算する。露出制御値BvCntlは、次式により求められる。
BvCntl=k1・BvMean+k2・BvMax+k3・BvC+k4…(式4)
式4において、k1,k2,k3は、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCの重みを示す係数である。また、k4は、定数項である。k1からk4は、平均輝度値BvMeanに応じた数である。k1からk4の例を以下の表1に示す。
Figure 0005076716
表1に示すように、平均輝度値BvMean≦Bv4の場合には、平均輝度値BvMeanおよび中央部輝度値BvCの重みをそれぞれ0.5とし、最大輝度値BvMaxの重みと定数項とを0とする。一方、平均輝度値BvMean>Bv4の場合には、平均輝度値BvMeanの重みを0.3、最大輝度値BvMaxの重みを0.2、中央部輝度値BvCの重みを0.5とし、定数項を−0.5とする。表1に示す各係数は一例であり、様々なサンプルシーンでより良い画像となるように経験的に決定される。
ステップS15において、制御部19は、階調圧縮モードであるか否かを判定する。そして、制御部19は、階調圧縮モードであると判定するとステップS16に進む。一方、階調圧縮モードでない(階調非圧縮モードである)と判定すると、制御部19は測光演算の処理を終了して、図4のステップS2に進む。
ステップS16において、制御部19は、ステップS11で認識した階調圧縮モードに応じて、係数k5からk8を選択する。k5からk8は、後述する補正値dBvの演算に用いる係数である。補正値dBvは、次式により求められる。
dBv=k5・BvMean+k6・BvMax+k7・BvC+k8…(式5)
式5において、k5,k6,k7は、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCの重みを示す係数である。また、k8は、定数項である。k5からk8は、平均輝度値BvMeanと、階調圧縮モードとに応じた数である。k5からk8の例を以下の表2に示す。
Figure 0005076716
表2に示す各係数は一例であり、様々なサンプルシーンでより良い画像となるように経験的に決定される。制御部19は、この表2に従って係数k5からk8を選択する。
ステップS17において、制御部19は、ステップS13において求めた平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCと、上述した式5と、ステップS16で選択した係数k5からk8とを用いて補正値dBvを演算する。
ステップS18において、制御部19は、ステップS17で演算した補正値dBvに基づいて、ステップS14で演算した露出制御値BvCntlを補正する。露出制御値BvCntlの補正は、次式により行われる。
補正後のBvCntl=BvCntl+dBv…(式6)
以上説明した測光演算を行うと、制御部19は、図4のステップS2に進む。なお、ステップS15において階調圧縮モードでない(階調非圧縮モードである)と判定した場合には、ステップS14で演算した露出制御値BvCntlを補正することなくそのまま以降の処理に用いる。
測光演算を終了すると、ステップS2において、制御部19は、ユーザによりスイッチ群29を介して撮影開始が指示されたか否かを判定する。そして、制御部19は、撮影開始が指示されたと判定するまで、ステップS1で説明した測光演算を繰り返し、撮影開始が指示されたと判定するとステップS3に進む。
ステップS3において、制御部19は、発光部17による発光がONであるか否かを判定する。そして、制御部19は、発光部17による発光がONであると判定するとステップS4に進む。一方、発光部17による発光がONでない(発光部17による発光がOFFである)と判定すると、制御部19は後述するステップS5に進む。
ステップS4において、制御部19は、発光量を演算する。発光量の演算について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS21において、制御部19は、階調圧縮モードを認識する。
ステップS22において、制御部19は、発光制御部18を制御して発光部17によるモニタ発光を行う。この時の発光量は、所定の小発光量である。
ステップS23において、制御部19は、測光センサ12から測光結果を取得する。この測光結果は、定常光成分を含む。測光センサ12は、入射した光を光電変換し、図2に示すように分割されたそれぞれの領域に対応する5つの輝度値Bv[1]からBv[5]を出力する。
ステップS24において、制御部19は、ステップS23で取得した輝度値Bv[1]からBv[5]に基づいて、上述した定常光成分を除いた反射受光量R[1]からR[5]を演算する。
ステップS25において、制御部19は、ステップS24で演算した反射受光量R[1]からR[5]に基づいて、発光部17における発光量ILを演算する。発光量ILの演算の具体的な方法は、公知技術と同様である。
ステップS26において、制御部19は、階調圧縮モードであるか否かを判定する。そして、制御部19は、階調圧縮モードであると判定するとステップS27に進む。一方、階調圧縮モードでない(階調非圧縮モードである)と判定すると、制御部19は発光量の演算の処理を終了して、図4のステップS5に進む。
ステップS27において、制御部19は、測光量演算で求めた補正値dBv(図5ステップS17参照)を取得する。
ステップS28において、制御部19は、ステップS27で取得した補正値dBvに基づいて、ステップS25で演算した発光量ILを補正する。発光量ILの補正は、次式により行われる。
Figure 0005076716
式7によりステップS25で演算した発光量ILを補正することにより、補正値dBvに基づいて発光量ILを減少させる補正が行われることになる。
以上説明した発光量の演算を行うと、制御部19は、図4のステップS5に進む。なお、ステップS26において階調圧縮モードでない(階調非圧縮モードである)と判定した場合には、ステップS25で演算した発光量ILを補正することなくそのまま以降の処理に用いる。
発光量の演算を終了すると、ステップS5において、制御部19は、各部を制御し、ステップS1で行った測光演算の結果に基づいて、撮像素子14により被写体像を撮像して画像データを生成する。なお、ステップS3において発光ONであると判定した場合には、制御部19は、発光制御部18を制御し、撮像と同期して発光部17を発光させる。この発光は、ステップS4で行った発光量の演算結果に基づいて行われる。そして、撮像素子14により生成された画像データは、信号処理部21およびA/D変換部22を介して、バッファメモリ23に一時記憶される。
ステップS6において、制御部19は、バッファメモリ23から画像データを読み出し、通常の画像処理を行う。通常の画像処理とは、ホワイトバランス調整、補間処理、色調補正処理、階調変換処理などである。各処理の具体的な方法は公知技術と同様であるため説明を省略する。
ステップS7において、制御部19は、階調圧縮モードであるか否かを判定する。そして、制御部19は、階調圧縮モードであると判定するステップS8とに進む。一方、階調圧縮モードでない(階調非圧縮モードである)と判定すると、制御部19は後述するステップS9に進む。
ステップS8において、制御部19は、ステップS6で通常の画像処理を施した画像データに対して階調圧縮処理を行う。
図7は、階調圧縮のゲイン向上関数fgを示す図である。ゲイン向上関数fgは、図7に示すように、画像の輝度Yに応じたゲインを有する。そして、輝度Yが小さいほど(処理画素を含む近傍範囲が暗いほど)、ゲイン向上関数fgは大きくなる。逆に、輝度Yが大きいほど(処理画素を含む近傍範囲が明るいほど)、ゲイン向上関数fgは1に近づく。なお、図7中のFSは、階調圧縮モードが「小」に設定された場合に用いるゲイン向上関数fgを示し、FLは、階調圧縮モードが「大」に設定された場合に用いるゲイン向上関数fgを示す。なお、階調圧縮モードが「自動」に設定された場合には、制御部19は、ステップS5で生成した画像データにおける輝度分布に応じて、ゲイン向上関数fgを自動で決定する。例えば、制御部19は、画像データを複数の領域に分割し、輝度最大の領域と輝度最小の領域との輝度差を求め、その輝度差に応じてゲイン向上関数fgを決定する構成としても良い。また、明部のコントラストに応じてゲイン向上関数fgを決定する構成としても良い。また、ステップS7において階調圧縮モードでない(階調非圧縮モードである)と判定した際に、制御部19内の処理回路の構成上、階調圧縮処理をスキップできない場合には、図7のF0に示すゲイン向上関数fgを用いる。
各画素R[x,y],G[x,y],B[x,y]における階調圧縮演算は以下の式8から式11により行う。
Figure 0005076716
式8から式11中のYは、Yは注目画素の輝度値を示す。また、式1中のkr,kg,kbは所定の係数である。また、式9から式11中のLpwは、注目画素周りのローパスフィルタであり、このローパスフィルタは、図8に示す特性を有する。また、式9から式11中のfgは、上述したゲイン向上関数fgに対応する。
ステップS9において、制御部19は、ステップS8で階調圧縮処理を施した画像データ、またはステップS6で通常の画像処理を施した画像データを、カードインターフェース25を介してメモリカード28に記録し、一連の処理を終了する。なお、画像データをメモリカード28に記録する前に、圧縮伸長部26を介して、必要に応じて画像圧縮処理(JPEG圧縮処理など)を施しても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像データの暗部階調の補正を行わない第1の撮影モードと、画像データの暗部階調の補正を行う第2の撮影モードとを備え、測光部の出力に基づいて、輝度の最大値と、輝度の平均値と、被写体の中央部分に対応する代表輝度値とを演算し、演算結果を重み付け加重加算することにより露出制御用輝度値を演算するとともに、第2の撮影モードが選択された場合には、演算結果を重み付け加重加算することにより補正値を算出し、露出制御用輝度値を補正値に基づいて補正する。したがって、暗部階調の補正に応じた最適な露出調節を行うことができる。そのため、撮像によりユーザの見た目に近い画像を生成することができる。
また、本実施形態によれば、暗部階調の補正における明度の向上量に応じて、補正値を算出する際の各重みを変更する。したがって、暗部階調の補正内容に応じた最適な露出調節を行うことができる。
また、本実施形態によれば、露出制御用輝度値を演算する際に、演算結果を重み付け加重加算した結果に第1の固定値を加算するとともに、第2の撮影モードが選択された場合には、補正値を演算する際に、演算結果を重み付け加重加算した結果に第2の固定値を加算する。また、暗部階調の補正における明度の向上量に応じて、第1の固定値と第2の固定値とを変更する。したがって、暗部階調の補正内容に応じた最適な露出調節を行うことができる。
また、本実施形態によれば、発光部による発光を行う際の発光量を演算する際に、第2の撮影モードが選択された場合に、発光量を上述した補正値に基づいて補正する。したがって、発光部による発光時に、暗部階調の補正に応じた最適な発光量で撮像を行うことができる。
なお、本実施形態では、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCに基づいて、露出制御値BvCntlおよび補正値dBvを演算する例を示したが、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCの全てを必ずしも用いる必要はない。例えば、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCの少なくとも1つを演算し、演算結果に基づいて露出制御値BvCntlおよび補正値dBvを演算しても良い。
また、本実施形態では、図5のステップS13において、平均輝度値BvMean、最大輝度値BvMax、中央部輝度値BvCの全てを演算する例を示したが、係数(k1〜k3,k5〜k7)の選択(表1および表2参照)を先立って行い、係数=0の場合には、該当する輝度値の演算を省略する構成としても良い。
また、本実施形態では、測光センサ12として、図2に示す5分割の測光センサを例に挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されない。
また、上述した実施形態では、本発明の技術を電子カメラ1において実現する例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、コンパクトタイプの電子カメラや動画撮影を行うムービーカメラなどにも本発明を同様に適用することができる。
また、コンピュータと画像処理プログラムとにより、本実施形態で説明した画像処理をソフトウェア的に実現しても良い。この場合、図4のフローチャートで説明したステップS6以降の処理の一部または全部をコンピュータで実現する構成とすれば良い。コンピュータで実現するためには、画像データとともに、階調圧縮モードであるか否かの情報や、階調圧縮量を示す情報などをコンピュータに供給すれば良い。このような情報は画像データのEXIF情報などを利用して供給することができる。このような構成とすることにより、本実施形態と同様の処理を実施することが可能になる。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本実施形態の電子カメラ1の構成を示す図である。 測光センサ12について説明する図である。 本実施形態の電子カメラ1の機能ブロック図である。 電子カメラ1の撮影時の動作を示すフローチャートである。 電子カメラ1の撮影時の動作を示すフローチャートである(続き)。 電子カメラ1の撮影時の動作を示すフローチャートである(続き)。 階調圧縮のゲイン向上関数fgを示す図である。 ローパスフィルタの特性を示す図である。
符号の説明
1…電子カメラ,2…撮影レンズ,14…撮像素子,17…発光部,19…制御部

Claims (6)

  1. 被写体を測光する測光部と、
    前記測光部の測光結果に基づいて、露出条件を設定する露出演算部と、
    前記露出条件に従って前記被写体を撮像し、画像データを生成する撮像部と、
    前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行わない第1の撮影モードと、前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行う第2の撮影モードとの何れかを選択する選択部と、
    前記第2の撮影モードが選択された場合に、前記撮像部で生成された前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行う階調圧縮処理部とを備え、
    前記露出演算部は、前記測光部の出力に基づいて、輝度の最大値と、輝度の平均値と、前記被写体の中央部分に対応する代表輝度値との少なくとも1つを演算し、演算結果を重み付け加重加算することにより前記露出条件として露出制御用輝度値を演算するとともに、前記第2の撮影モードが選択された場合には、前記演算結果を重み付け加重加算することにより補正値を算出し、前記露出制御用輝度値を前記補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記画像データにローパスフィルタを施すローパス処理部をさらに備え、
    前記階調圧縮処理部は、前記ローパスフィルタが施された前記画像データを用いて、前記撮像部で生成された前記画像データの暗部階調の明度を向上する階調圧縮処理を行う
    ことを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
    前記露出演算部は、前記階調圧縮処理部における前記明度の向上量に応じて、前記補正値を算出する際の各重みを変更する
    ことを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の撮像装置において、
    前記露出演算部は、前記露出制御用輝度値を演算する際に、前記演算結果を重み付け加重加算した結果に第1の固定値を加算するとともに、前記第2の撮影モードが選択された場合には、前記補正値を演算する際に、前記演算結果を重み付け加重加算した結果に第2の固定値を加算する
    ことを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項4に記載の撮像装置において、
    前記露出演算部は、前記階調圧縮処理部における前記明度の向上量に応じて、前記第1の固定値と前記第2の固定値との少なくとも一方を変更する
    ことを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の撮像装置において、
    被写体を照明する発光部と、
    前記発光部による発光を行う際の発光量を演算する発光量演算部とを備え、
    前記発光量演算部は、前記第2の撮影モードが選択された場合に、前記発光量を前記補正値に基づいて補正する
    ことを特徴とする撮像装置。
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