JP5073599B2 - 半導体チップの検査用治具、検査装置および検査方法、ならびに半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
特性検査の結果、良品と判断された半導体チップはTCPテープから切り離され、TCP付き半導体装置として個片化されて液晶パネルなどに実装される。
吸着プレートは、キャリアテープを真空吸着して位置決めした上で、半導体チップに接続されたテストパッドをプローブに押し当てて電気的に接続するための治具である。
このプレッシャープレート201は、検査対象の半導体チップの逃げとなるデバイスホール204の周囲には吸着孔を設けず、その前後のデバイスホール202,203,205,206については周囲に吸着孔212をそれぞれ設けている。
これに対し、上記のプレッシャープレート201において、デバイスホール204の周囲にも同様に吸着孔212を設けた場合にも、やはりテストパッドとプローブとの間に接触不良が生じるおそれがある。これは、上記特許文献1にも記載のように、吸着孔がキャリアテープのテストパッドの直上に設けられているため、真空吸引時にはパッドが吸い上げられてプローブとの接触状態が変動し、検査信号の授受が不均一となるためである。
を備えるキャリアテープをプローブに押圧して前記半導体チップの特性検査を行う検査用治具であって、
前記キャリアテープを押圧する押圧面が、前記非デバイス領域であって前記スプロケットホールが形成されていない領域に対向する位置に、前記キャリアテープを吸着する吸着孔の開口部を有している。
また、デバイス領域および非デバイス領域は、それぞれキャリアテープの走行方向に帯状に延在する領域である。
回転歯を前記スプロケットホールに係合させて前記キャリアテープを前記走行方向に移送するスプロケットと、
前記検査用治具を前記キャリアテープに対して昇降駆動する昇降装置と、
前記吸着孔を真空吸引して前記キャリアテープを前記開口部に吸着させる吸引装置と、
前記検査用治具に吸着された前記キャリアテープが押し当てられて、前記半導体チップとの間で検査信号を授受するプローブと、
を備える。
を備えるキャリアテープを用いて前記半導体チップを検査する検査方法であって、
前記非デバイス領域であって、かつ前記スプロケットホールが形成されていない領域を真空吸着して、前記キャリアテープを位置決めする吸着工程と、
位置決めされた前記キャリアテープをプローブに押圧して、前記半導体チップの特性検査を行う検査工程と、
を含む。
前記キャリアテープのうち、前記非デバイス領域であって、かつ前記スプロケットホールが形成されていない領域を真空吸着して、前記キャリアテープを位置決めする吸着工程と、
位置決めされた前記キャリアテープをプローブに押圧して、前記半導体チップの特性検査を行う検査工程と、
検査された前記半導体チップおよび該半導体チップに接合された前記導体パターンを前記キャリアテープから切り出す切断工程と、
を含む。
図2は、本実施形態の検査用治具10とともに用いられるキャリアテープ50の平面図である。
キャリアテープ50は、ともに帯状に形成された、半導体チップ60およびこれと電気的に接続された導体パターン62が走行方向(図1,2における左右方向)に繰り返し配置されたデバイス領域Dと、デバイス領域Dの側方に設けられて複数のスプロケットホール52が走行方向に並んで形成された非デバイス領域NDとを備えている。
一方、検査用治具10は、キャリアテープ50をプローブ70(図4を参照)に押圧して半導体チップ60の特性検査を行うものである。
そして、検査用治具10は、キャリアテープ50を押圧する押圧面20が、非デバイス領域NDであってスプロケットホール52が形成されていない領域(共用部CA)に対向する位置(共用部対向領域FCA)に、キャリアテープ50を吸着する吸着孔21の開口部22を有している。
キャリアテープ50は、内部にインナーリードが配線された可撓性の樹脂フィルム66の表面に導体パターン62が形成されたフレキシブル基板である。導体パターン62には、半導体チップ60のバンプ電極64が接合されるボンディングパッドと、検査装置100(図4を参照)のプローブ70が押し当てられるテストパッドが含まれている。
樹脂フィルム66にはポリイミドが用いられ、導体パターン62には銅が用いられることが一般的である。
図3は、キャリアテープ50と半導体チップ60との位置関係を示す模式図である。
同図(a)は、いわゆるCOF(Chip On Film)構造とよばれるものであり、樹脂フィルム66の上面に形成した導体パターン62に対して半導体チップ60のバンプ電極64を実装する方式である。
COF構造の半導体チップ60に関する特性検査を行う場合は、導体パターン62(テストパッド)が半導体チップ60の搭載面側に設けられていることから、同図(a)の上方側からプローブ70をキャリアテープ50に押し当てる。
フェイスダウンタイプのTCP構造の場合、特性検査用のプローブ70は半導体チップ60の搭載面側である同図(b)の上方側からキャリアテープ50に押し当てられる。
一方、フェイスアップタイプのTCP構造の場合、プローブ70は半導体チップ60の非搭載面側である同図(c)の上方側からキャリアテープ50に押し当てられる。
非デバイス領域NDには、キャリアテープ50の走行方向に沿って多数のスプロケットホール52が穿設されている。
スプロケットホール52には、後述するスプロケット72(図4を参照)の回転歯が係合し、キャリアテープ50を半導体チップ60とともに走行方向に移送する。
デバイスホール24と吸着孔21の繰り返し方向をキャリアテープ50の走行方向と一致させて押圧面20をキャリアテープ50に接近させ、吸着孔21を負圧に吸引することでキャリアテープ50を押圧面20に吸着保持することができる。
検査用治具10の幅寸法(図1(a)の上下方向)は、これに吸着されるキャリアテープ50の幅寸法と同等か、またはそれ以上に形成されている。
したがって、検査用治具10の押圧面20には、キャリアテープ50の全面を吸着保持することができる。
デバイス対向領域FDの幅方向両側には、非デバイス領域NDに対向する非デバイス対向領域FNDが仮想的に形成されている。
一方、キャリアテープ50の幅寸法が押圧面20の幅寸法よりも小さい場合は、非デバイス領域NDに対向する押圧面20内の領域を非デバイス対向領域FNDと呼称し、押圧面20の幅方向の端部には非デバイス対向領域FNDにもデバイス対向領域FDにも属さない領域が仮想的に形成されることとなる。
また、開口部22は、押圧面20の非デバイス対向領域FNDのうち、キャリアテープ50におけるスプロケットホール52の非形成領域に対向して設けられる。
これは、吸着位置54がスプロケットホール52と干渉すると、当該吸着孔21についてはスプロケットホール52から周辺空気が流入するため、内部を真空吸引できなくなるためである。また、複数の吸着孔21同士が互いに連通している場合は、これらの吸着孔21がいずれも真空吸引できなくなり、キャリアテープ50の吸着力が低下する。
したがって、本実施形態の検査用治具10においては、共用部対向領域FCAの内部に開口部22を設けている。
図4は、検査用治具10を含む検査装置100の模式図である。
検査装置100は、本実施形態の検査用治具10と、回転歯をスプロケットホール52に係合させてキャリアテープ50を走行方向に移送するスプロケット72と、検査用治具10をキャリアテープ50に対して昇降駆動する昇降装置96と、吸着孔21を真空吸引してキャリアテープ50を開口部22に吸着させる吸引装置90と、検査用治具10に吸着されたキャリアテープ50が押し当てられて半導体チップ60との間で検査信号を授受するプローブ70とを備えている。
プローブ70は、複数の半導体チップ60に対して同時に検査信号が授受できるよう、複数式が信号処理装置80に設けられていてもよい。
本実施形態による検査方法は、非デバイス領域NDであってかつスプロケットホール52が形成されていない共用部CAを真空吸着して、キャリアテープ50を位置決めする吸着工程と、位置決めされたキャリアテープ50をプローブ70に押圧して半導体チップ60の特性検査を行う検査工程とを含む。
つぎに、昇降装置96を動作させて検査用治具10をキャリアテープ50の上方から近接させつつ、吸引装置90を動作させて吸着孔21を真空吸引する。これにより、キャリアテープ50の上面が押圧面20に吸着保持され、キャリアテープ50が検査用治具10に対して位置決めされる。
つぎに、プローブ70を介してテスト信号を信号処理装置80と半導体チップ60との間で授受し、半導体チップ60の良不良検査を行う。
本実施形態による半導体装置の製造方法は、上記キャリアテープ50の導体パターン62にそれぞれ半導体チップ60を接合する実装工程と、電気特性検査に関する上記各工程と、検査された半導体チップ60およびこれに接合された導体パターン62をキャリアテープ50から切り出す切断工程とを含む。
吸着工程と検査工程は上述の通りである。
そして、特性検査の結果、良品と判定された半導体チップ60のみを残してロール状に巻きつけられた状態でキャリアテープ50は移送される。そして、例えば液晶パネルのアセンブリラインにおける切断工程において、導体パターン62およびこれを含む樹脂フィルム66とともに半導体チップ60は切り出され、半導体装置として個片化される。
本実施形態の検査用治具10においては、押圧面20が、キャリアテープ50のうち、非デバイス領域NDであってスプロケットホール52が形成されていない領域(共用部CA)に対向する位置(共用部対向領域FCA)に、キャリアテープ50を吸着する吸着孔21の開口部22を有している。かかる構成により、検査用治具10は、キャリアテープ50の非デバイス領域NDを真空吸着してこれを位置決めすることができる。よって、品種固有のエリアであるデバイス領域Dのデザインが異なるキャリアテープ50に対しても、検査用治具10を汎用することができる。
また、開口部22は非デバイス領域NDに対向する非デバイス対向領域FNDに設けられているため、キャリアテープ50の導体パターン62を吸着することはない。したがって、導体パターン62とプローブ70との電気的接触が不良になることはなく、半導体チップ60の電気特性検査は良好に行われる。
また、開口部22はスプロケットホール52の非形成領域に対向して設けられているため、キャリアテープ50を吸着する際に、スプロケットホール52を通じて周辺空気が開口部22に流入することがない。したがって、キャリアテープ50が局所的にまたは全体に吸着不良となることがない。
なお、キャリアテープ50を複数種類に換えて特性検査を行う場合、キャリアテープ50としては、走行方向に並ぶスプロケットホール52のピッチと、幅方向に対向するスプロケットホール52同士の間隔が共通であることが好ましい。
また、デバイスホール24を有する押圧面20によれば、キャリアテープ50のうち、押圧面20と反対面側に半導体チップ60が突出している場合(COF構造、またはTCP構造のフェイスダウンタイプ:図3(a)、(b)を参照)であっても、同様にキャリアテープ50の吸着および押圧が可能である。
したがって、押圧面20にデバイスホール24を有する検査用治具10であれば汎用性を更に高めることができる。
すなわち、かかる検査用治具12は、COF構造のキャリアテープ50や、フェイスダウンタイプのTCP構造のキャリアテープ50に搭載された半導体チップ60を電気特性検査する際に用いられる。
検査用治具12についても、吸着されるキャリアテープ50のデバイス領域Dに対応して、押圧面20には仮想的にデバイス対向領域FDと非デバイス対向領域FNDが区画形成される。そして、非デバイス対向領域FNDのうち、押圧面20の対向位置にスプロケットホール52が設けられていない共用部対向領域FCAに、開口部22が形成されている。
かかる位置に開口部22を設けたことにより、検査用治具14は、図1に示す検査用治具10に比べ、キャリアテープ50においてスプロケットホール52と吸着位置54との距離をより離間させつつも、キャリアテープ50を走行方向に安定して押圧面20に吸着することができる。
このように、検査用治具10、12、14には、押圧面20によるキャリアテープ50の吸着を妨げない限り、押圧面20には凹凸が形成されていてもよい。
20 押圧面
21 吸着孔
22 開口部
24 デバイスホール
26 基材
50 キャリアテープ
52 スプロケットホール
54 吸着位置
60 半導体チップ
62 導体パターン
64 バンプ電極
66 樹脂フィルム
70 プローブ
72 スプロケット
80 信号処理装置
82 基台
90 吸引装置
92 カバー
94 吸引管
96 昇降装置
100 検査装置
D デバイス領域
FD デバイス対向領域
ND 非デバイス領域
FND 非デバイス対向領域
CA 共用部
FCA 共用部対向領域
Claims (8)
- ともに帯状に形成された、半導体チップおよび前記半導体チップと電気的に接続された導体パターンが走行方向に繰り返し配置されたデバイス領域と、前記デバイス領域の側方に設けられて複数のスプロケットホールが前記走行方向に並んで形成された非デバイス領域と、
を備えるキャリアテープをプローブに押圧して前記半導体チップの特性検査を行う検査用治具であって、
前記キャリアテープを押圧する押圧面が、前記非デバイス領域であって前記スプロケットホールが形成されていない領域に対向する位置に、前記キャリアテープを吸着する吸着孔の開口部を有し、
前記開口部が、前記走行方向に並ぶ前記スプロケットホールにそれぞれ対向する位置と同一直線上に設けられていることを特徴とする検査用治具。 - 前記開口部が、前記走行方向に等間隔に並んで形成されている請求項1に記載の検査用治具。
- 前記開口部が、前記走行方向に互いに隣接する前記スプロケットホールの中間位置に対向して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の検査用治具。
- 前記開口部が、前記押圧面のうち、前記非デバイス領域であって前記スプロケットホールが形成されていない領域に対向する位置にのみ設けられている請求項1から3のいずれかに記載の検査用治具。
- 前記押圧面が、前記半導体チップに対向する位置にデバイスホールを有する請求項1から4のいずれかに記載の検査用治具。
- 請求項1から5のいずれかに記載の検査用治具と、
回転歯を前記スプロケットホールに係合させて前記キャリアテープを前記走行方向に移送するスプロケットと、
前記検査用治具を前記キャリアテープに対して昇降駆動する昇降装置と、
前記吸着孔を真空吸引して前記キャリアテープを前記開口部に吸着させる吸引装置と、
前記検査用治具に吸着された前記キャリアテープが押し当てられて、前記半導体チップとの間で検査信号を授受するプローブと、
を備える半導体チップの検査装置。 - ともに帯状に形成された、半導体チップおよび前記半導体チップと電気的に接続された導体パターンが走行方向に繰り返し配置されたデバイス領域と、前記デバイス領域の側方に設けられて複数のスプロケットホールが前記走行方向に並んで形成された非デバイス領域と、
を備えるキャリアテープを用いて前記半導体チップを検査する検査方法であって、
前記非デバイス領域であって、かつ前記スプロケットホールが形成されていない吸着領域を真空吸着して、前記キャリアテープを位置決めする吸着工程と、
位置決めされた前記キャリアテープをプローブに押圧して、前記半導体チップの特性検査を行う検査工程と、
を含み、
前記吸着領域が、前記スプロケットホールと同一直線上に設けられていることを特徴とする半導体チップの検査方法。 - ともに帯状に形成された、導体パターンが繰り返し配置されたデバイス領域と、前記デバイス領域の側方に設けられてスプロケットホールが繰り返し配置された非デバイス領域と、を備えるキャリアテープの前記導体パターンにそれぞれ半導体チップを接合する実装工程と、
前記キャリアテープのうち、前記非デバイス領域であって、かつ前記スプロケットホールが形成されていない吸着領域を真空吸着して、前記キャリアテープを位置決めする吸着工程と、
位置決めされた前記キャリアテープをプローブに押圧して、前記半導体チップの特性検査を行う検査工程と、
検査された前記半導体チップおよび該半導体チップに接合された前記導体パターンを前記キャリアテープから切り出す切断工程と、
を含み、
前記吸着領域が、前記スプロケットホールと同一直線上に設けられていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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