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JP5050927B2 - 車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造 - Google Patents

車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造 Download PDF

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Description

本発明は、車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造に関し、詳しくは、スプライス接続部を複数設けているワイヤハーネスにプロテクタを取り付ける場合において、該プロテクタへの前記スプライス接続部の収容構造を改良するものである。
ワイヤハーネスのスプライス接続部をプロテクタに収容する構造については、様々なものが提案されている。例えば、特開平10−271656号(特許文献1)では、図11(A)に示すように、側壁1aと底壁1bとからなる角部1cを有するプロテクタ等の収容具1の該角部1cの内側にスプライス接続部2を収容する構造を示している。
詳しくは、図11(B)に示すように、前記角部1cの内側に、底壁1bにヒンジ1dを介して開閉自在に連結した蓋板1eを設けると共に、該蓋板1eの開閉端は側壁1aに形成した切欠1fに係合させることによって閉鎖状態で該側壁1aに固定される構成とし、スプライス接続部2を前記蓋板1eが固定されている位置に位置決めした後、該蓋板1eを側壁1a側に倒して閉鎖係止することにより、側壁1aと底壁1bと蓋板1eで囲まれた角部1cの内側のスペースにスプライス接続部2を収容固定する。
しかしながら、前記収容構造では、ハーネスを結束する電線群の中からハーネス束を結束する前に、スプライス接続部2を設けた電線をより分けて前記角部1c寄りに配線する必要があるうえ、スプライス接続部2を前記蓋板1eが固定されている位置に位置決めする作業も容易でなく、作業性に問題があった。また、前記収容構造ではスプライス接続部2がプロテクタ底部にあるため、水がたまり易く、スプライス接続部の被水を完全に防ぐことはできず、スプライス同士の短絡やハーネス内への浸水を防止するために、該スプライス接続部2をシリコンで被覆する等の防水処理作業も必要となる。
また、特開平11−196523号(特許文献2)では、図12(A)(B)に示すように、スプライス接続部3を絶縁材料からなるキャップ4で密閉、被覆することによって、該スプライス接続部3に絶縁処理を施し、このようにキャップ4で被覆されたスプライス接続部3をプロテクタ5内に形成したキャップ収容室6内に挿入固定する例が示されている。
前記キャップ収容室6は、樋形状のプロテクタ5の両側壁5bに沿った位置の底壁5aより立設したU形状の保護壁6aに囲まれた空間よりなり、上面と一端に開口を有すると共に、前記保護壁6aの内面に前記キャップ4の両側面を挟持するリブ6bを突設している。
しかしながら、前記特許文献2で示される収容構造においては、各スプライス接続部3にキャップ4を被せる前処理を必要としているため、作業性が悪く、かつ、部品点数が多くコスト高となる点に問題がある。また、浸水した場合に水が溜まりやすい底壁5aと同一高さに前記キャップ収容室6を形成しているため、スプライス接続部3の防水性にも問題がある。
また、仕様差によってスプライス接続部3の径にも差が生じるため、各スプライス接続部3の径に応じて異なる径のキャップ4を使い分ける必要があるうえ、これらキャップ4の径差に応じて前記キャップ収容室6の内寸も変える、あるは多様なキャップ径に対応可能な複雑な形状とする必要がある点にも問題がある。
特開平10−271656号公報 特開平11−196523号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、各スプライス接続部への個別の絶縁・防水処理作業およびハーネス結束前のスプライス電線のより分け作業を不要として、ワイヤハーネス組立の作業性向上を図ると共に、部品点数を削減し、かつ、仕様差によるスプライス接続部の径の差への対応を可能として低コスト化を図ることができる車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造の提供を課題としている。
前記課題を解決するために、本発明は、ワイヤハーネスを構成する電線群の電線同士の複数のスプライス接続部を、該ワイヤハーネスを貫通させる樹脂成形品からなるプロテクタ内に収容しているスプライス収容構造であって、
前記プロテクタは底壁と両側壁とからなる上面開口のプロテクタ本体と、該プロテクタ本体の上面開口を閉鎖する蓋とを備え、
前記プロテクタ本体の両側壁の内面と外面のいずれか一方または両方の上部に、前記蓋で閉鎖される位置に上面開口を有する複数のスプライス収容部を直列または並列に隙間をあけて突設し、該スプライス収容部の個数は前記スプライス接続部の個数と対応させると共に、
前記ワイヤハーネスの幹線より前記スプライス接続部を設けた支線を分岐させ、1個のスプライス接続部を1個のスプライス収容部にそれぞれ収容し、該スプライス収容部に収容する前記スプライス接続部には絶縁保護材を取り付けずに導体を露出させて収容していることを特徴とする車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造を提供している。
このスプライス収容構造によれば、スプライス収容部をプロテクタ本体の両側壁の上部に設けているため、プロテクタ本体の底壁を伝う水によってスプライス収容部内が浸水することを防止できる。かつ、スプライス収容部の上面開口の位置をプロテクタ本体の前記蓋で閉鎖される位置に設定しているため、該蓋でプロテクタ本体を閉鎖すると同時にスプライス収容部の上面開口も閉鎖でき、該上面開口からのスプライス収容部内への水の浸入も防止できる。また、各スプライス接続部は互いに隔離された各スプライス収容部に一つずつ収容できるため、絶縁処理をする必要がない。
従って、スプライス接続部を前記スプライス収容部に収容することにより、各スプライス接続部に個別に絶縁処理および防水処理を施した場合と同等の効果が得られるため、収容前における各スプライス接続部への絶縁・防水処理作業が不要となり、作業性を向上させることができる。また、従来使用されていたキャップ等の絶縁保護材が不要となり、部品点数を削減できるため、コスト低減も図ることができる。
また、スプライス収容部をプロテクタ本体の側壁上部に形成していることにより、スプライス接続部のスプライス収容部への収容は、幹線をプロテクタ本体に挿通した後に行うことができるため、スプライス接続部を幹線よりも先にプロテクタに固定する場合に必要であったスプライス電線のより分け作業が不要となる。また、スプライス収容部をプロテクタ本体の両側壁の複数個所に分散して設けていることにより、スプライス電線を限られた配線位置に寄せ集める作業も不要となる。
さらに、各スプライス接続部を各スプライス収容部に収容固定することにより、スプライス接続部を容易に位置決めできるうえ、プロテクタ本体の側壁の左右両側および前後方向の複数個所に並設されたスプライス収容部が、プロテクタ本体内に挿通された幹線を複数個所で分散して押さえつけることになるため、ワイヤハーネスを容易かつ確実に位置決めすることができる。以上の点からも、ワイヤハーネス組立の作業性を高めることができる。
さらにまた、前記蓋でスプライス収容部の上面開口を閉鎖することによってスプライス収容部からのスプライス接続部の抜けはずれを規制できるため、スプライス収容部の内壁とスプライス接続部とが接触あるいは圧接している必要がなく、隙間があくことも許容できる。従って、前記スプライス収容部は、簡易な構造でありながら、仕様差によるスプライス接続部の径差に柔軟に対応でき、ワンサイズのスプライス収容部に多様な径のスプライス接続部を収容固定できるため、一層の低コスト化を図ることができる。
さらに、前記スプライス収容部をプロテクタ本体の内面側に形成する場合、樋形状のプロテクタ本体内の上部隅のデッドスペースを利用することになるため、幹線挿通の邪魔にならずに限られたスペースに多数のスプライス接続部を高密度に収容でき、プロテクタの肥大化、ひいてはワイヤハーネス径の肥大化を抑制できる。
前記各スプライス収容部は、上面開口のボックス形状で、プロテクタ本体の側壁と空間をあけて対向する突出側壁と、該突出側壁とプロテクタ本体の側壁とを連結する下側保持壁と、前記スプライス接続部の先端側と対向させる一端側の閉鎖壁と、該スプライス接続部に連続する電線端末引出用の開口を前記閉鎖壁と対向して設けた形状とし、
かつ、前記電線引出側の前記プロテクタ本体の側壁の上端と突出側壁の上端から対向して、可撓性を有する電線抜け防止用押さえ片を突設している。
前記電線抜け防止用の押さえ片を設けることにより、スプライス収容部の上面開口を前記蓋で閉鎖するまでの間に、スプライス収容部に一旦収容したスプライス接続部が上面開口から抜け外れてしまうことを防止でき、作業性をより高めることができる。
また、この押さえ片が可撓性を有することにより、スプライス接続部は該押さえ片を下方に押し下げながらスプライス収容部の上面開口から挿入することができ、かつ、スプライス接続部の径の差は、該押さえ片の撓り具合によって吸収することができるため、多様な径のスプライス接続部の挿入を許容し、かつ、弾性復元により抜け外れも規制することができる。
前記各スプライス収容部の前記閉鎖壁側の下側保持壁には水抜き用開口を設けていることが好ましい。
これにより、スプライス収容部内に水が入り込んだ場合でも、浸水状態が長時間継続することを防止できるため、スプライス接続部の腐食を防止できる。
前記プロテクタ本体の同一側壁に隙間をあけて隣接して設ける前記スプライス収容部は、前記電線端末引出用の開口を対向して設けている一方、
前記幹線から分岐する端末にスプライス接続部を有する分岐線は、2本の分岐線を一組として結束し、端末側で分岐して、各1個のスプライス接続部を前記隣接するスプライス収容部に振り分けて収容してもよい。
このように分岐線を2本一組で結束し、かつ、スプライス収容部も2個一組として互いの電線端末引出用回開口を対向させて設けることにより、スプライス収容部にスプライス接続部を収容する際に、一組に束ねられた分岐線先端の2つのスプライス接続部を、まとめて同時に2つのスプライス収容部に挿入することができ、作業性を一層向上させることができる。
前記プロテクタ本体の対向する側壁にも前記スプライス収容部を電線端末引出用の開口を対向して設け、4本の分岐線を一組として引き出し、4本の分岐線を2本一組として両側の側壁に振り分けて前記スプライス収容部に各分岐線端末のスプライス接続部を収容することが好ましい。
このように、プロテクタ本体の側壁に直列にスプライス収容部を設けると共に、対向する左右側壁にも並列にスプライス収容部を設け、スプライス接続部を端末に設けた分岐線を前後直列方向および左右並列方向に振り分けることにより、プロテクタでスプライス接続部を密に保持することができる。
前記蓋はプロテクタ本体の一側壁の上端に薄肉ヒンジ部を介して連続して設け、あるいは、前記側壁の外面に前記スプライス収容部を突設している場合は、これらスプライス収容部の突出側壁の上端に薄肉ヒンジ部を介して前記蓋を連続して設け、該スプライス収容部の上面開口を前記蓋で閉鎖している。
蓋はプロテクタ本体と薄肉ヒンジを介して一体的に設けることに限定されず、別体として前記スプライス収容部の上面開口を閉鎖するようにプロテクタ本体に取り付けてもよい。
上述したように、本発明によれば、スプライス収容部をプロテクタ本体の側壁上部に形成することにより、該スプライス収容部にプロテクタ本体の底面を伝って水が浸入することを防止でき、かつ、該スプライス収容部の上面開口が蓋で閉鎖されることにより、該上面開口からの水の浸入も防止できるため、スプライス接続部をスプライス収容部へ収容することによって、該スプライス接続部への水侵入を防止して防水処理を兼ねることができる。また、各スプライス収容部は離隔して設けられているため、各スプライス収容部に1個のスプライス接続部を収容することによって、スプライス接続部の絶縁処理を兼ねることができる。従って、スプライス接続部に前もって絶縁処理や防水処理を施す必要がないため、工数を削減でき、かつ、キャップ等の部品も削減でき、作業性向上およびコスト低減を図ることができる。
さらに、スプライス接続部のスプライス収容部に収容するだけであるため、スプライス接続部の位置決めが容易であるうえ、前記スプライス収容部をプロテクタ本体の内面側の複数個所に分散して設けることにより、プロテクタ内に挿通したハーネスを該スプライス収容部によって複数個所で押さえつけることができ、ハーネスを容易かつ確実に位置決めすることができる。
さらにまた、前記スプライス収容部をプロテクタ本体の両側壁上部に複数設けていることにより、ハーネスを先にプロテクタ本体に挿通した後にスプライス接続部をスプライス収容部に収容していくことができるため、スプライス電線を予めより分けておいたり、限られた配線位置に寄せ集めておく作業が不要となる。
さらに、スプライス収容部は、上面開口を閉鎖する蓋によってスプライス接続部の抜けはずれを規制するため、スプライス収容部の内壁がスプライス接続部に当接あるいは圧接している必要がなく、容易な構造でありながら異なる径のスプライス接続部の収容固定が可能となることによって一層の低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図7に、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイヤハーネス10のスプライス収容構造を示す。
ワイヤハーネス10を構成する電線群には、図1(A)に示すように、幹線11から分岐させる複数の支線12の端末を互いに圧着端子で圧着または溶接等で接合したスプライス接続部14を有する分岐線13(13A、13B)を設けている。
前記ワイヤハーネス10にはスプライス接続部14を軸線方向に所要間隔をあけて複数形成している。これら複数のスプライス接続部14は後述するプロテクタ20内への挿通領域に設けている。
該分岐線13A、13Bの引き出し部とは幹線11とのテープ15を巻き付けて、分岐線13の位置を固定している。
さらに、図1(B)に示すように、前後方向に振り分ける分岐線13は、2本の分岐線13A、13Bを一組として分岐根元側にテープ15を巻きつけて結束する一方、端末側は結束しないで二股に分岐させてもよい。
また、図1(C)に示すように、スプライス部14を設けた4本の分岐線13を幹線11の同一箇所から分岐させてテープ15により前後および左右方向に位置決めしてもよい。
プロテクタ20は樹脂成形品からなり、図2に示すように、底壁23と左右両側壁24とからなる上面開口のプロテクタ本体21と、該プロテクタ本体21の上面開口を閉鎖する蓋22とを備え、該蓋22は、プロテクタ本体21の一方の側壁24の上端24aに薄肉ヒンジ部26を介して開閉自在に連続一体に設けている。
前記蓋22には、開閉端22aより係止爪27を下方に突設し、プロテクタ本体21の蓋開閉側の側壁24の外面には、前記係止爪27を挿入係止する被係止枠部28を突設している。
前記プロテクタ本体21の左右両側壁24と底壁23で囲まれた空間は幹線挿通部25とし、左右両側壁24の内面の上部には、前記複数のスプライス接続部14の個数と同数のスプライス収容部30を、同一側壁に隙間をあけて直列に突設し、かつ、左右両側壁に並列に突設している。
前記スプライス収容部30は上面開口のボックス形状よりなり、図3に示すように、プロテクタ本体21の側壁24と空間をあけて対向する突出側壁31と、該突出側壁31とプロテクタ本体21の側壁24とを連結する下側保持壁32と、スプライス接続部14の先端側と対向する一端側の閉鎖壁33とを備え、該閉鎖壁33と対向する位置に、スプライス接続部14に連続する電線端末の引出用開口34を設けている。前記突出側壁31の上端31aはプロテクタ本体21の側壁24の上端24aと同一高さとし、スプライス収容部30の上面開口部35が前記蓋22で閉鎖される構成としている。
前記プロテクタ本体21の側壁24の上端24aと前記突出側壁31の上端31aの電線引出側端からは、可撓性を有する一対の電線抜け防止用押さえ片36を互いに対向方向に突設している。該一対の押さえ片36の先端間は所要寸法離隔させ、その離隔寸法はスプライス接続部14の最小径よりも小さい寸法に設定している。
前記スプライス収容部30の下側保持壁32には、図3に示すように、閉鎖壁33に接した奥位置に水抜き用開口37を設けている。
前記スプライス収容部30は2個のスプライス収容部30A、30Bを一組とし、図2に示すように、該一組のスプライス収容部30A、30Bを、プロテクタ本体21の同一側壁24に隙間をあけて直列に隣接させると共に、それぞれの電線引出用開口34を対向させて設けている。かつ、左右側壁に対称にスプライス収容壁30A、30Bを一組として突設している。
前記構成のプロテクタ20にワイヤハーネス10を収容固定するには、まず、プロテクタ本体21の幹線挿通部25に幹線11を挿通した後、図4に示すように、一組に結束された2本の分岐線13A、13Bの各先端のスプライス接続部14A、14Bを、前記一組の各スプライス収容部30A、30Bに振り分けて1個ずつ収容し、各スプライス接続部14A、14Bに連続する分岐線13A、13Bを前記引出用開口34から引き出す。
なお、図1(C)に示すように4本の分岐線13を一組として、前後方向と左右方向とに振り分けて、夫々左右両側のスプライス収容部に1個づつ収容してもよい。
このとき、スプライス接続部14は、図5(A)に示すように、各スプライス収容部30の上面開口部35から前記押さえ片36を押し下げながら挿入する。挿入後は、図5(B)に示すように、該押さえ片36が弾性復元して分岐線13を上から押さえることによって抜け外れを規制する。
同様に、他のスプライス接続部14も各スプライス収容部30に1個ずつ収容して、図6に示すように、すべてのスプライス接続部14(14A、14B)をスプライス収容部30(30A、30B)に収容固定する。その後、図7に示すように、プロテクタ本体21の上面に蓋22を被せ、係止爪27を被係止枠部28に挿入係止してロック閉鎖する。
前記スプライス収容構造は、各スプライス収容部30にスプライス接続部14を1個ずつ挿入することにより、各スプライス接続部14を容易に位置決め収容することができるうえ、プロテクタ本体21には複数の前記スプライス収容部30を隙間をあけて分離独立した状態で設けているため、1個のスプライス収容部30に1個のスプライス接続部14を収容することによって、各スプライス接続部14を絶縁することができる。
また、前記スプライス収容部30は、プロテクタ本体21の底壁23より上方位置の側壁24の上部に設けているため、プロテクタ本体21内が浸水した場合でも、底壁23を伝ってスプライス収容部30内にまで浸水することを防止でき、浸水によるスプライス接続部14間の短絡等を防止できる。
さらに、該スプライス収容部30の上面開口部35は蓋22で閉鎖されるため、該上面開口部35からスプライス収容部30内に水が浸入することも防止できる。また、万が一スプライス収容部30内が浸水しても、前記水抜き用開口37から水を排出できるため、長時間継続してスプライス接続部14が浸水することを防止できる。
このように、スプライス接続部14をスプライス収容部30内に収容することによって、スプライス接続部14に絶縁処理および浸水を防止して防水処理を施した場合と同等の効果が得られるため、前以て個別にスプライス接続部14に絶縁・防水処理を施す必要がなく、導体を露出させたまま収容できるため、工数を削減でき、作業性を向上させることができる。また、従来必要としたキャップ等の絶縁保護材も不要となるため、部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
さらに、スプライス接続部14は、幹線11をプロテクタ本体21内に挿通した後に各スプライス収容部30に収容固定されるため、スプライス接続部14を有する分岐線13を予め他の電線からより分けておく必要がない。しかも、前記スプライス収容部30は、プロテクタ本体21の左右両側壁24に、前後方向に間隔をあけて複数並設しているため、前記分岐線13を限られた配置位置に寄せ集める等の作業も不要となる。
また、前記のように左右前後に分散して並設された複数のスプライス収容部30によって、プロテクタ本体21内に挿通された幹線11を複数個所で分散して押さえつけることができるため、ワイヤハーネス10を容易かつ確実に位置決め固定することができ、この点からもワイヤハーネス組立の作業性を向上させることができる。
さらにまた、スプライス接続部14の抜け外れは、前記押さえ片36や蓋22によって規制されるため、仕様差によるスプライス接続部14の径差にも対応でき、単純なボックス形状のスプライス収容部30でありながら、異なる径の多様なスプライス接続部14を収容することができる。
また、前記スプライス収容部30は、幹線11の挿通の邪魔にならないプロテクタ本体21の上部隅のデッドスペースを利用して複数個形成されるため、限られたスペースに多数のスプライス接続部14を収容できると共に、プロテクタ20の肥大化、ひいてはワイヤハーネス10の径の肥大化を抑制することができる。
図8および図9に、本発明の第二実施形態に係るワイヤハーネスのスプライス収容構造を示す。
本実施形態においては、プロテクタ本体21の両側壁24の外面の上部に複数のスプライス収容部30を間隔をあけて並設し、該スプライス収容部30にスプライス接続部14を収容している。
前記プロテクタ収容部30を、2個のプロテクタ収容部30A、30Bを1組として同一側壁24に隣接して設けていると共に、互いの電線引出用開口34を対向させている点は前記第一実施形態と同一である。プロテクタ本体21の側壁24には、各組のプロテクタ収容部30A、30B間の隙間に対応する位置に、電線引出凹部29を上端24aから切り欠いて設けており、該電線引出凹部29に分岐線13A、13Bを挿通して側壁24外に引き出し、該分岐線13A、13Bの先端の各スプライス接続部14A、14Bをプロテクタ収容部30A、30Bに振り分けて収容している。
プロテクタ本体21の上面開口を閉鎖する蓋22は、一方の側壁24の外面側に形成したスプライス収容部30の突出側壁31の上端31aに、薄肉ヒンジ部26を介して開閉自在に連続一体に形成している。該蓋22の平面視形状は長方形状であり、その開閉端22aは、プロテクタ本体21の他方の側壁24の外面に突設したスプライス収容部30の突出側壁31の位置まで延在し、該蓋22を閉鎖することにより、プロテクタ本体21の上面開口とスプライス収容部30の上面開口を閉鎖できる構成としている。
前記蓋22には、開閉端22aより下方に係止爪27を突設し、該係止爪27を挿入係止する被係止枠部28は、前記他方の側壁24の外面に突設したスプライス収容部30の突出側壁31の外面に形成している。
その他の構成は前記第一実施形態と同一構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態は、スプライス収容部30をプロテクタ本体21の両側壁24の外側に形成していることにより、図9に示すように、プロテクタ本体21内の幹線挿通部25を広く確保できるため、径の太いワイヤハーネス10のスプライス収容構造に好適に用いることができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではない。特に、図10に示すように、スプライス収容部30は、プロテクタ本体21の両側壁24の内面側と外面側の両方に並設してもよい。また、蓋22は、プロテクタ本体21とは別体としてもよい。
(A)(B)(C)は、本発明の第一実施形態に係るスプライス接続部を端末に設けた分岐線をワイヤハーネスの幹線から分岐させている状態を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るプロテクタを示す斜視図である。 図2に示すプロテクタのスプライス収容部を示す平面図である。 スプライス収容部にスプライス接続部を収容固定する作業を示す斜視図である。 (A)(B)は、スプライス収容部にスプライス接続部を挿入するときの押さえ片の変形を示す説明断面図である。 プロテクタ本体内にワイヤハーネスを収容固定した状態を示す斜視図である。 図6に示すプロテクタ本体に蓋を閉鎖した状態を示す正面図である。 本発明の第二実施形態に係るスプライス収容構造を示す斜視図である。 図8に示すプロテクタ本体に蓋を閉鎖した状態を示す斜視図である。 本発明に係るスプライス収容構造の他の例を示す正面図である。 (A)(B)は従来例を示す図である。 (A)(B)は他の従来例を示す図である。
符号の説明
10 ワイヤハーネス
11 幹線
13(13A、13B) 分岐線
14(14A、14B) スプライス接続部
20 プロテクタ
21 プロテクタ本体
22 蓋
24 両側壁
30(30A、30B) スプライス収容部

Claims (6)

  1. ワイヤハーネスを構成する電線群の電線同士の複数のスプライス接続部を、該ワイヤハーネスを貫通させる樹脂成形品からなるプロテクタ内に収容しているスプライス収容構造であって、
    前記プロテクタは底壁と両側壁とからなる上面開口のプロテクタ本体と、該プロテクタ本体の上面開口を閉鎖する蓋とを備え、
    前記プロテクタ本体の両側壁の内面と外面のいずれか一方または両方の上部に、前記蓋で閉鎖される位置に上面開口を有する複数のスプライス収容部を直列または並列に隙間をあけて突設し、該スプライス収容部の個数は前記スプライス接続部の個数と対応させると共に、
    前記ワイヤハーネスの幹線より前記スプライス接続部を設けた支線を分岐させ、1個のスプライス接続部を1個のスプライス収容部にそれぞれ収容し、該スプライス収容部に収容する前記スプライス接続部には絶縁保護材を取り付けずに導体を露出させて収容していることを特徴とする車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
  2. 前記各スプライス収容部は、上面開口のボックス形状で、プロテクタ本体の側壁と空間をあけて対向する突出側壁と、該突出側壁とプロテクタ本体の側壁とを連結する下側保持壁と、前記スプライス接続部の先端側と対向させる一端側の閉鎖壁と、該スプライス接続部に連続する電線端末引出用の開口を前記閉鎖壁と対向して設けた形状とし、
    かつ、前記電線引出側の前記プロテクタ本体の側壁の上端と突出側壁の上端から対向して、可撓性を有する電線抜け防止用押さえ片を突設している請求項1に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
  3. 前記各スプライス収容部の前記閉鎖壁側の底壁に水抜き用開口を設けている請求項3に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
  4. 前記プロテクタ本体の同一側壁に隙間をあけて隣接して設ける前記スプライス収容部は、前記電線端末引出用の開口を対向して設けている一方、
    前記幹線から分岐する端末にスプライス接続部を有する分岐線は、2本の分岐線を一組として結束し、端末側で分岐して、各1個のスプライス接続部を前記隣接するスプライス収容部に振り分けて収容している請求項2または請求項3に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
  5. 前記プロテクタ本体の対向する側壁にも前記スプライス収容部を電線端末引出用の開口を対向して設け、4本の分岐線を一組として引き出し、4本の分岐線を2本一組として両側の側壁に振り分けて前記スプライス収容部に各分岐線端末のスプライス接続部を収容している請求項4に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
  6. 前記蓋はプロテクタ本体の一側壁の上端に薄肉ヒンジ部を介して連続して設け、あるいは、前記側壁の外面に前記スプライス収容部を突設している場合は、これらスプライス収容部の突出側壁の上端に薄肉ヒンジ部を介して前記蓋を連続して設け、該スプライス収容部の上面開口を前記蓋で閉鎖し、
    または、前記蓋はプロテクタ本体とは別体とし、前記スプライス収容部の上面開口を閉鎖するようにプロテクタ本体に取り付けている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
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