JP5050927B2 - 車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造 - Google Patents
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また、仕様差によってスプライス接続部3の径にも差が生じるため、各スプライス接続部3の径に応じて異なる径のキャップ4を使い分ける必要があるうえ、これらキャップ4の径差に応じて前記キャップ収容室6の内寸も変える、あるは多様なキャップ径に対応可能な複雑な形状とする必要がある点にも問題がある。
前記プロテクタは底壁と両側壁とからなる上面開口のプロテクタ本体と、該プロテクタ本体の上面開口を閉鎖する蓋とを備え、
前記プロテクタ本体の両側壁の内面と外面のいずれか一方または両方の上部に、前記蓋で閉鎖される位置に上面開口を有する複数のスプライス収容部を直列または並列に隙間をあけて突設し、該スプライス収容部の個数は前記スプライス接続部の個数と対応させると共に、
前記ワイヤハーネスの幹線より前記スプライス接続部を設けた支線を分岐させ、1個のスプライス接続部を1個のスプライス収容部にそれぞれ収容し、該スプライス収容部に収容する前記スプライス接続部には絶縁保護材を取り付けずに導体を露出させて収容していることを特徴とする車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造を提供している。
さらに、各スプライス接続部を各スプライス収容部に収容固定することにより、スプライス接続部を容易に位置決めできるうえ、プロテクタ本体の側壁の左右両側および前後方向の複数個所に並設されたスプライス収容部が、プロテクタ本体内に挿通された幹線を複数個所で分散して押さえつけることになるため、ワイヤハーネスを容易かつ確実に位置決めすることができる。以上の点からも、ワイヤハーネス組立の作業性を高めることができる。
かつ、前記電線引出側の前記プロテクタ本体の側壁の上端と突出側壁の上端から対向して、可撓性を有する電線抜け防止用押さえ片を突設している。
また、この押さえ片が可撓性を有することにより、スプライス接続部は該押さえ片を下方に押し下げながらスプライス収容部の上面開口から挿入することができ、かつ、スプライス接続部の径の差は、該押さえ片の撓り具合によって吸収することができるため、多様な径のスプライス接続部の挿入を許容し、かつ、弾性復元により抜け外れも規制することができる。
これにより、スプライス収容部内に水が入り込んだ場合でも、浸水状態が長時間継続することを防止できるため、スプライス接続部の腐食を防止できる。
前記幹線から分岐する端末にスプライス接続部を有する分岐線は、2本の分岐線を一組として結束し、端末側で分岐して、各1個のスプライス接続部を前記隣接するスプライス収容部に振り分けて収容してもよい。
このように、プロテクタ本体の側壁に直列にスプライス収容部を設けると共に、対向する左右側壁にも並列にスプライス収容部を設け、スプライス接続部を端末に設けた分岐線を前後直列方向および左右並列方向に振り分けることにより、プロテクタでスプライス接続部を密に保持することができる。
蓋はプロテクタ本体と薄肉ヒンジを介して一体的に設けることに限定されず、別体として前記スプライス収容部の上面開口を閉鎖するようにプロテクタ本体に取り付けてもよい。
図1乃至図7に、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイヤハーネス10のスプライス収容構造を示す。
前記ワイヤハーネス10にはスプライス接続部14を軸線方向に所要間隔をあけて複数形成している。これら複数のスプライス接続部14は後述するプロテクタ20内への挿通領域に設けている。
該分岐線13A、13Bの引き出し部とは幹線11とのテープ15を巻き付けて、分岐線13の位置を固定している。
さらに、図1(B)に示すように、前後方向に振り分ける分岐線13は、2本の分岐線13A、13Bを一組として分岐根元側にテープ15を巻きつけて結束する一方、端末側は結束しないで二股に分岐させてもよい。
また、図1(C)に示すように、スプライス部14を設けた4本の分岐線13を幹線11の同一箇所から分岐させてテープ15により前後および左右方向に位置決めしてもよい。
前記蓋22には、開閉端22aより係止爪27を下方に突設し、プロテクタ本体21の蓋開閉側の側壁24の外面には、前記係止爪27を挿入係止する被係止枠部28を突設している。
なお、図1(C)に示すように4本の分岐線13を一組として、前後方向と左右方向とに振り分けて、夫々左右両側のスプライス収容部に1個づつ収容してもよい。
このとき、スプライス接続部14は、図5(A)に示すように、各スプライス収容部30の上面開口部35から前記押さえ片36を押し下げながら挿入する。挿入後は、図5(B)に示すように、該押さえ片36が弾性復元して分岐線13を上から押さえることによって抜け外れを規制する。
さらに、該スプライス収容部30の上面開口部35は蓋22で閉鎖されるため、該上面開口部35からスプライス収容部30内に水が浸入することも防止できる。また、万が一スプライス収容部30内が浸水しても、前記水抜き用開口37から水を排出できるため、長時間継続してスプライス接続部14が浸水することを防止できる。
本実施形態においては、プロテクタ本体21の両側壁24の外面の上部に複数のスプライス収容部30を間隔をあけて並設し、該スプライス収容部30にスプライス接続部14を収容している。
その他の構成は前記第一実施形態と同一構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
11 幹線
13(13A、13B) 分岐線
14(14A、14B) スプライス接続部
20 プロテクタ
21 プロテクタ本体
22 蓋
24 両側壁
30(30A、30B) スプライス収容部
Claims (6)
- ワイヤハーネスを構成する電線群の電線同士の複数のスプライス接続部を、該ワイヤハーネスを貫通させる樹脂成形品からなるプロテクタ内に収容しているスプライス収容構造であって、
前記プロテクタは底壁と両側壁とからなる上面開口のプロテクタ本体と、該プロテクタ本体の上面開口を閉鎖する蓋とを備え、
前記プロテクタ本体の両側壁の内面と外面のいずれか一方または両方の上部に、前記蓋で閉鎖される位置に上面開口を有する複数のスプライス収容部を直列または並列に隙間をあけて突設し、該スプライス収容部の個数は前記スプライス接続部の個数と対応させると共に、
前記ワイヤハーネスの幹線より前記スプライス接続部を設けた支線を分岐させ、1個のスプライス接続部を1個のスプライス収容部にそれぞれ収容し、該スプライス収容部に収容する前記スプライス接続部には絶縁保護材を取り付けずに導体を露出させて収容していることを特徴とする車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。 - 前記各スプライス収容部は、上面開口のボックス形状で、プロテクタ本体の側壁と空間をあけて対向する突出側壁と、該突出側壁とプロテクタ本体の側壁とを連結する下側保持壁と、前記スプライス接続部の先端側と対向させる一端側の閉鎖壁と、該スプライス接続部に連続する電線端末引出用の開口を前記閉鎖壁と対向して設けた形状とし、
かつ、前記電線引出側の前記プロテクタ本体の側壁の上端と突出側壁の上端から対向して、可撓性を有する電線抜け防止用押さえ片を突設している請求項1に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。 - 前記各スプライス収容部の前記閉鎖壁側の底壁に水抜き用開口を設けている請求項3に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
- 前記プロテクタ本体の同一側壁に隙間をあけて隣接して設ける前記スプライス収容部は、前記電線端末引出用の開口を対向して設けている一方、
前記幹線から分岐する端末にスプライス接続部を有する分岐線は、2本の分岐線を一組として結束し、端末側で分岐して、各1個のスプライス接続部を前記隣接するスプライス収容部に振り分けて収容している請求項2または請求項3に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。 - 前記プロテクタ本体の対向する側壁にも前記スプライス収容部を電線端末引出用の開口を対向して設け、4本の分岐線を一組として引き出し、4本の分岐線を2本一組として両側の側壁に振り分けて前記スプライス収容部に各分岐線端末のスプライス接続部を収容している請求項4に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
- 前記蓋はプロテクタ本体の一側壁の上端に薄肉ヒンジ部を介して連続して設け、あるいは、前記側壁の外面に前記スプライス収容部を突設している場合は、これらスプライス収容部の突出側壁の上端に薄肉ヒンジ部を介して前記蓋を連続して設け、該スプライス収容部の上面開口を前記蓋で閉鎖し、
または、前記蓋はプロテクタ本体とは別体とし、前記スプライス収容部の上面開口を閉鎖するようにプロテクタ本体に取り付けている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両用ワイヤハーネスのスプライス収容構造。
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