Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP4946003B2 - 電気光学装置、および電気光学装置の製造方法 - Google Patents

電気光学装置、および電気光学装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4946003B2
JP4946003B2 JP2005311458A JP2005311458A JP4946003B2 JP 4946003 B2 JP4946003 B2 JP 4946003B2 JP 2005311458 A JP2005311458 A JP 2005311458A JP 2005311458 A JP2005311458 A JP 2005311458A JP 4946003 B2 JP4946003 B2 JP 4946003B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
inorganic insulating
film
opening
contact hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005311458A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007121537A (ja
Inventor
友孝 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005311458A priority Critical patent/JP4946003B2/ja
Publication of JP2007121537A publication Critical patent/JP2007121537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4946003B2 publication Critical patent/JP4946003B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、EL(Electro−Luminescence)装置や液晶装置などの電気光学装置、およびその製造方法に関するものである。
EL装置や液晶装置などの電気光学装置では、各画素においてスイッチング素子によって画素電極を駆動することにより画像表示が行われる。このため、素子基板には、スイッチング素子、層間絶縁膜、画素電極がこの順に形成されているとともに、画素電極は、平坦化膜に形成されたコンタクトホール内でスイッチング素子のドレイン電極に電気的に接続される。ここで、層間絶縁膜として樹脂層からなる平坦化膜が用いられることがあり、このような構造を採用すると、平坦化膜を形成する際、樹脂の流動性によって、下層側の段差や凹凸が層間絶縁膜の表面に反映されることを防止できるので、画素電極とドレイン電極との電気的な接続部分の信頼性を向上することができ、かつ、画素電極表面の平坦性を高めることができる。
ここで、平坦化膜を樹脂で構成すると、電気光学装置の製造過程において樹脂が吸水することがあり、このような状態になると、長期間のうちに樹脂が膨潤し、画素電極に膜剥がれやクラックが生じることがある。また、有機EL装置の場合、画素電極の上層には有機発光層が形成されており、かかる有機発光層は水分によって劣化し、発光強度が低下することもある。かかる問題を防止するために、樹脂層の上層および下層に窒素を含む材料からなる無機絶縁膜を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)
特開20004−63126号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、コンタクトホール内において、樹脂層の側面が露出しているため、ウエットエッチングによりコンタクトホールを形成する際、平坦化膜が水分を吸ってしまい、画素電極や有機発光層の劣化を確実に防止することができないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、スイッチング素子を覆う層間絶縁膜を樹脂からなる平坦化膜として構成した場合でも、平坦化膜の吸湿に起因する不具合の発生を確実に防止可能な電気光学装置およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、素子基板と、該素子基板上に形成されたスイッチング素子と、該スイッチング素子の上層側に形成された樹脂膜からなる平坦化膜と、該平坦化膜の上層側に形成された画素電極とを有し、当該画素電極が前記平坦化膜に形成されたコンタクトホール内で前記スイッチング素子と電気的に接続された電気光学装置において、前記平坦化膜の下層側であって前記スイッチング素子の上層側に第1の無機絶縁膜が形成されているとともに、前記平坦化膜の上層側であって前記画素電極の下層側に第2の無機絶縁膜が形成されており、前記第1の無機絶縁膜と前記第2の無機絶縁膜とは、前記コンタクトホール内および前記平坦化膜の外側で接して当該平坦化膜の下面、上面および側面を覆っているとともに、前記画素電極は、前記コンタクトホールの内側領域で前記第1の無機絶縁膜を貫通する第1の開口部、および前記コンタクトホールの内側領域で前記第2の無機絶縁膜を貫通する第2の開口部を介して前記スイッチング素子に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明では、スイッチング素子の上層に形成する層間絶縁膜を樹脂層からなる平坦化膜としたため、平坦化膜を形成する際、樹脂の流動性によって、下層側の段差や凹凸が層間絶縁膜の表面に反映されることを防止できる。従って、画素電極とドレイン電極との電気的な接続部分の信頼性を向上することができ、かつ、画素電極表面の平坦性を高めることができる。また、平坦化膜の下層および上層に形成された第1の無機絶縁膜と第2の無機絶縁膜とは、コンタクトホール内および平坦化膜の外側で接して平坦化膜の下面、上面および側面を完全に覆っているため、電気光学装置の製造途中において平坦化膜が吸湿することを防止できる。それ故、平坦化膜の吸湿に起因する不具合の発生を確実に防止できる。また、第1の無機絶縁膜にはコンタクトホールの内側領域で貫通する第1の開口部が形成され、第2の無機絶縁膜には、コンタクトホールの内側領域で貫通する第2の開口部が形成されているので、画素電極を第1の開口部および第2の開口部を介してスイッチング素子に電気的に接続することができる。
本発明において、前記第1の開口部および前記第2の開口部は、平面的に重なって互いの側面壁が連続する1つの開口部を構成していることが好ましい。すなわち、前記第1の開口部と前記第2の開口部とは同時にエッチング形成することが好ましい。
本発明において、前記第1の無機絶縁膜および前記第2の無機絶縁膜は、各々の形成領域が略重なっていることが好ましい。すなわち、第1の無機絶縁膜と第2の無機絶縁膜とは同時にパターニングすることが好ましい。
本発明において、前記第1の無機絶縁膜および前記第2の無機絶縁膜は、例えば、窒化シリコン膜(SiNX)、酸化シリコン膜(SiOX)、窒酸化シリコン膜(SiON:窒素より酸素を多く含む)、あるいは酸窒化シリコン膜(SiNO:酸素より窒素を多く含む)である。
本発明において、前記画素電極の下層側であって前記第2の無機絶縁膜の上層側に光反射層が形成されているとともに、前記画素電極の下層側であって前記光反射層の上層側には、前記第1の開口部および前記第2の開口部に連通する第3の開口部を備えた第3の無機絶縁膜が形成され、前記第2の無機絶縁膜と前記第3の無機絶縁膜とは、前記光反射層の外側で接して当該光反射層の下面、上面および側面を覆っているとともに、前記画素電極は、前記第1の開口部、前記第2の開口部および前記第3の開口部を介して前記スイッチング素子に電気的に接続されていることが好ましい。このように構成すると、画素電極を形成する際、画素電極にピンホールが発生した場合でも、光反射層がエッチングされることがない。また、画素電極から光反射層が側方にはみ出ている場合でも、画素電極をパターニングする際、光反射層がエッチングされてしまうことを防止することができる。
本発明において、前記第3の無機絶縁膜についても、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜あるいは酸窒化シリコン膜を用いることが好ましい。
本発明において、前記第3の開口部は、前記コンタクトホールの内側領域において前記第2の開口部と平面的に重なって互いの側面壁が連続する1つの開口部を構成していることが好ましい。すなわち、前記第3の開口部については前記第2の開口部と同時にエッチング形成することが好ましい。
本発明において、前記第3の無機絶縁膜は、前記第1の無機絶縁膜および前記第2の無機絶縁膜のうちの少なくとも一方と形成領域が略重なっていることが好ましい。すなわち、前記第3の無機絶縁膜については、第1の無機絶縁膜あるいは第2の無機絶縁膜と同時にパターニングすることが好ましい。
本発明に係る電気光学装置は、例えばEL装置であり、この場合、前記素子基板では、前記画素電極の上層側に、少なくとも、自発光素子(EL素子)を構成する発光層、および前記画素電極との間で当該発光層を駆動する対向電極が積層されている。
本発明に係る電気光学装置が液晶装置である場合、前記素子基板と、該素子基板に対向配置された対向基板との間には液晶が保持されることになる。
本発明に係る電気光学装置の製造方法では、素子基板上にスイッチング素子を形成するスイッチング素子形成工程と、前記スイッチング素子の上層側に第1の無機絶縁膜を形成する第1の無機絶縁膜形成工程と、前記第1の無機絶縁膜の上層側の所定領域に、前記スイッチング素子の一部と平面的に重なる位置にコンタクトホールを備えた樹脂膜からなる平坦化膜を形成する平坦化膜形成工程と、前記平坦化膜の上層側に前記コンタクトホール内および前記平坦化膜の外側で前記第1の無機絶縁膜と接して当該平坦化膜の上面および側面を覆う第2の無機絶縁膜を形成する第2の無機絶縁膜形成工程と、前記コンタクトホールの内周面に沿って前記第1の無機絶縁膜と前記第2の無機絶縁膜とが接する部分を残すように当該コンタクトホールの内側領域に前記第1の無機絶縁膜を貫通する第1の開口部と前記第2の無機絶縁膜を貫通する第2の開口部を同時形成する開口部形成工程と、前記第2の無機絶縁膜の上層側に、前記第1の開口部および前記第2の開口部を介して前記スイッチング素子に電気的に接続する画素電極を形成する画素電極形成工程とを有することを特徴とする。
本発明において、前記第2の無機絶縁膜形成工程の後、前記開口部形成工程の前に、前記第2の無機絶縁膜の上層に光反射層を形成する光反射層形成工程と、前記光反射層の上層側に前記光反射層の周りで前記第2の無機絶縁膜と接する第3の無機絶縁膜を形成する第3の無機絶縁膜形成工程とを行うことがあり、この場合、前記開口部形成工程では、前記コンタクトホールの内側領域において前記第3の無機絶縁膜を貫通する第3の開口部を前記第1の開口部および前記第2の開口部と同時形成することが好ましい。
本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機、電子手帳、テレビ、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。更にはプリンタ、コピー、ファクシミリなどの画像形成装置における露光用ヘッド等に適用することができる。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本形態を説明する際に用いられる図における構成(形状、大きさ、および配置関係)については、本発明の構成を理解しやすいように、縮尺などを相違させてある。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、有機EL装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、有機EL装置100の画像表示領域110には、縦横に配線されたデータ線114および走査線112が設けられており、それらの交点に対応して複数の画素700がマトリクス状に配列されている。画像表示領域110には、各データ線114に並列するように電源供給線117が形成されている。ここで、カラー表示を行う場合には、各画素700は、R用、G用、およびB用に対応して構成される。画像表示領域110の周辺領域には、走査線駆動回路130およびデータ線駆動回路150が構成されており、走査線駆動回路130は複数の走査線112に走査信号を順次供給する。また、データ線駆動回路150は、画像表示領域110に配線された各データ線114に画像信号を供給する。その際、走査線駆動回路130とデータ線駆動回路150とは、外部回路から供給される同期信号160によって相互に同期して動作する。また、電源供給線117には、外部回路から画素駆動用電源が供給される。
複数の画素700のいずれに対しても有機EL素子72が構成されているとともに、TFTからなるスイッチング用トランジスタ76、TFTからなる駆動用トランジスタ74、および保持容量78が形成されている。スイッチング用トランジスタ76のゲート電極には走査線112が電気的に接続され、スイッチング用トランジスタ76のソース電極にはデータ線114が電気的に接続され、スイッチング用トランジスタ76のドレイン電極には駆動用トランジスタ74のゲート電極が電気的に接続されている。駆動用トランジスタ74のソース電極には電源供給線117が電気的に接続されており、駆動用トランジスタ74のドレイン電極には有機EL素子72の陽極が電気的に接続されている。なお、ここに例示した画素駆動回路の構成の他にも、電流プログラム方式の画素駆動回路、電圧プログラム方式の画素駆動回路、電圧比較方式の画素駆動回路、サブフレーム方式の画素駆動回路等、各種方式の画素駆動回路を採用することが可能である。
(素子基板の構成)
次に、図2および図3を参照して、画素700の詳細構成を説明する。図2は、任意の画素700の平面図である。図3(a)、(b)、(c)は、図2のB−B′断面図、素子基板の一方側端部の断面図、および素子基板の他方側の断面図である。
図2および図3(a)、(b)、(c)に示すように、本形態の有機EL装置100に用いた素子基板10では、ガラス基板やプラスチック基板等の透明基板上に、スイッチング用トランジスタ76および駆動用トランジスタ74の能動層を構成する半導体層3が島状に形成されている。このような半導体層3は、例えば低温ポリシリコン技術を用いて形成される。半導体層3の上層には、スイッチング用トランジスタ76および駆動用トランジスタ74のゲート絶縁膜2が形成され、ゲート絶縁膜2の上層には、駆動用トランジスタ74のゲート電極3aおよび走査線112が形成されている。走査線112の一部は、スイッチング用トランジスタ76のゲート電極として形成されている。このようなゲート電極3aおよび走査線112は、Al(アルミニウム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、銅(Cu)などの金属膜により形成されている。走査線112、駆動用トランジスタ74のゲート電極3a、およびゲート絶縁膜2の上層側には、シリコン酸化膜などからなる層間絶縁膜41が形成されている。なお、ゲート絶縁膜2もシリコン酸化膜などからなる。
層間絶縁膜41の上層には、アルミニウム(Al)、ITO(Indium Tin Oxide)などの導電材料からなるデータ線114および電源供給線117が形成されているとともに、駆動用トランジスタ74のドレイン電極42が形成されている。ここで、データ線114(ソース電極)およびドレイン電極42は、層間絶縁膜41およびゲート絶縁膜2を貫通するコンタクトホール501、502を介して半導体層3のソース領域およびドレイン領域に接続し、駆動用トランジスタ74が構成されている。保持容量78の下部容量電極は、走査線112と同一の層に、例えば同様の材料を用いて形成され、電源供給線117の一部が保持容量78の上部容量電極として形成されている。層間絶縁膜41は誘電体膜として形成されており、層間絶縁膜41の一部分が下部容量電極および上部容量電極の間に挟持される。
本形態では、まず、層間絶縁膜41および駆動用トランジスタ74の上層側、すなわち、電源供給線117およびドレイン電極42の上層には、窒化シリコン膜(SiNX)、酸化シリコン膜(SiOX)、窒酸化シリコン膜(SiON:窒素より酸素を多く含む)、あるいは酸窒化シリコン膜(SiNO:酸素より窒素を多く含む)からなる第1の無機絶縁膜60aが形成されている。また、第1の無機絶縁膜60aの上層側には、アクリル樹脂などの樹脂層からなる平坦化膜80が積層されている。さらに、平坦化膜80の上層側には、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜あるいは酸窒化シリコン膜からなる第2の無機絶縁膜60bが形成されている。
また、第2の無機絶縁膜60bの上層には、ITO膜からなる画素電極34が島状に形成されている。画素電極34の上層には、例えばシリコン酸化膜などからなる第1のバンク層47aが形成され、第1のバンク層47aの上層には樹脂層からなる第2のバンク層47bが形成されており、第1のバンク層47aと第2のバンク層47bからなるバンク47によって、画素電極34の上層には、有機EL層50を形成すべき画素開口領域が形成されている。ここで、画素開口領域では、バンク47の底部で露出した画素電極34の上層に有機EL層50が形成されている。有機EL層50の具体的な構成については図示を省略するが、少なくとも発光層を含んでおり、かかる発光層の下層側には正孔注入層や正孔輸送層などが形成されている。
また、有機EL層50の上層側には、画素電極34との間で有機EL層50を駆動する陰極49が形成されている。本形態においては、有機EL層50で発光して画素電極34に向かう光、および有機EL層50から陰極49に向かって陰極49で反射した光を基板側から出射するボトムエミッションタイプであるため、陰極49は、アルミニウム合金や銀合金などの反射性電極によって構成されている。ここで、陰極49は、画像表示領域110の概ね全体にベタ状に形成された構成、ストライプ状、島状、セグメント状に形成された構成を有する。なお、図示を省略するが、陰極49の上層には封止樹脂を介して封止基板が貼り合わされた構造、あるいは所定の隙間を介して缶状容器が被せられ、その内側に乾燥材が充填された構造が採用される。
このように構成した有機EL装置の素子基板において、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、各々の形成領域が略重なっており、図3(b)、(c)に示すように、素子基板10の端部にまで形成されている。これに対して、平坦化膜80は素子基板10の端部よりやや内側位置まで形成されているだけである。このため、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは平坦化膜80の外側で接しており、平坦化膜80の下面、上面および外周側面を覆った状態にある。
平坦化膜80には、ドレイン電極42まで到るコンタクトホール520が形成されている。さらに、コンタクトホール520の内側領域では、第1の無機絶縁膜60aを貫通する第1の開口部522aが形成されているとともに、第2の無機絶縁膜60bを貫通する第2の開口部522bが形成されている。ここで、第1の開口部522aおよび第2の開口部522bは、平面的に重なって互いの側面壁が連続する1つの開口部522を構成しており、画素電極34は、開口部522を介してドレイン電極42に電気的に接続している。
また、コンタクトホール520の内側では、コンタクトホール520の内周面に沿って第1の無機絶縁膜60aと第2の無機絶縁膜60bとが接する部分が残っており、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、コンタクトホール520の内部でも接している。このため、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、平坦化膜80の下面、上面および側面を完全に覆った状態にある。
このように構成した有機EL装置では、走査線112を介して走査信号が供給されることにより、スイッチング用トランジスタ76がオン状態になる。スイッチング用トランジスタ76がオン状態となると、データ線114より画像信号が保持容量78に書き込まれる。この保持容量78に書き込まれた画像信号の電流に応じて、駆動用トランジスタ74の電気的な導通状態が決まる。そして、駆動用トランジスタ74のチャネルを介して電源供給線117より、保持容量78に書き込まれた画像信号に応じた電流が有機EL素子72の画素電極34に供給されると、供給された電流に応じて有機EL層50が発光する。そして、有機EL層50から発光された光は、直接、あるいは光反射層85で反射してから画素電極34を透過し、出射する。
(製造方法)
図4および図5は、本形態の有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。本形態の有機EL装置を製造するには、まず、図4(a)に示すスイッチング素子形成工程において、各種半導体プロセスを用いて、駆動用トランジスタ74およびそのドレイン電極42などを形成する。
次に、図4(b)に示す第1の無機絶縁膜形成工程においては、プラズマCVD法などによって、基板の全面に窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜、あるいは酸窒化シリコン膜からなる第1の無機絶縁膜60aを形成する。
次に、平坦化膜形成工程においては、図4(c)に示すように、スピンコート法により、基板の全面に、アクリル樹脂などの感光性樹脂層81を形成した後、露光、現像を行い、図4(d)に示すように、コンタクトホール520を備えた平坦化膜80を形成する。その際、平坦化膜80の外周縁が素子基板10の外周縁よりやや内側に位置するように露光、現像を行う。そして、平坦化膜80に加熱処理を行い、水分を除去する。
次に、図5(a)に示す第2の無機絶縁膜形成工程において、プラズマCVD法などによって、基板の全面に窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜、あるいは酸窒化シリコン膜からなる第2の無機絶縁膜60bを形成する。その結果、第2の無機絶縁膜60bは、コンタクトホール520内および平坦化膜80の外側で第1の無機絶縁膜60aと接して平坦化膜80の上面および側面を覆う状態となる。
次に、図5(b)に示す開口部形成工程では、コンタクトホール520の内周面に沿って第1の無機絶縁膜60aと第2の無機絶縁膜60bとが接する部分を残すようにコンタクトホール520の内側領域にウエットエッチングあるいはドライエッチングを行い、第1の無機絶縁膜60aを貫通する第1の開口部522aと第2の無機絶縁膜60bを貫通する第2の開口部522bとを同時形成する。その結果、第1の開口部522aおよび第2の開口部522bは、平面的に重なって互いの側面壁が連続する1つの開口部522を構成する。また、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、各々の形成領域が略重なった状態にパターニングされる。
次に、図5(c)に示す画素電極形成工程では、スパッタ法などによって基板の全面にITO膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクを形成した状態でウエットエッチングを行い、開口部522(第1の開口部522aおよび第2の開口部522b)を介してドレイン電極42に電気的に接続する画素電極34を島状に形成する。
それ以降の工程については図示を省略するが、シリコン酸化膜の成膜工程およびドラエッチングにより第1のバンク層47aを形成した後、樹脂層の形成工程およびドライエッチングにより、第1のバンク層47aの上層に第2のバンク層47bを形成し、バンク47を形成する。次に、バンク47で囲まれた領域内にインクジェット法などにより、有機EL層50を構成する材料の液状物を吐出後、乾燥させて定着させ、有機EL層50を形成する。次に、スパッタ法により有機EL層50を覆うように陰極49を構成する金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクを形成した状態でエッチングを行い、陰極49を形成する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、平坦化膜80の下層側であって駆動用トランジスタ74およびそのドレイン電極42などの上層側に第1の無機絶縁膜60aが形成されているとともに、平坦化膜80の上層側であって画素電極34の下層側に第2の無機絶縁膜60bが形成されており、第1の無機絶縁膜60aと第2の無機絶縁膜60bとは、コンタクトホール520内および平坦化膜80の外側で接して平坦化膜80の下面、上面および側面を完全に覆っている。このため、平坦化膜80は、有機EL装置の製造途中において、他の薄膜をドライエッチングする際のエッチング液あるいはレジストマスクを剥離する際の剥離液と接することがないので、平坦化膜80が吸湿することを確実に防止することができる。それ故、長期間のうちに平坦化膜80が水分で1膨潤し、画素電極34に膜剥がれやクラックなどを発生させるなどの不具合の発生を確実に防止できる。特に有機EL層50は水分により劣化しやすいが、本形態によれば、画素電極34に膜剥がれやクラックなどが発生しないので、水分が有機EL層50に到達することがない。それ故、有機EL層50が水分で劣化することを確実に防止することができる。
しかも、第1の無機絶縁膜60aにはコンタクトホール520の内側領域で貫通する第1の開口部522aが形成され、第2の無機絶縁膜60bには、コンタクトホール520の内側領域で貫通する第2の開口部522bが形成されているので、画素電極34を第1の開口部522aおよび第2の開口部522bを駆動用トランジスタ74のドレイン電極42に電気的に接続することができる。
また、本形態では、コンタクトホール520を形成した後、その内側領域で第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bにエッチングを施して第1の開口部522aおよび第2の開口部522bを同時形成する。このため、製造工程数を最小限まで減らすことができる。また、コンタクトホール520を形成した後、コンタクトホール520の底部に残滓が残っている場合でも、かかる残滓は、第1の開口部522aおよび第2の開口部522bを形成する際に除去できる。従って、画素電極34を駆動用トランジスタ74のドレイン電極42に確実に電気的に接続することができるので、この接続部分での抵抗値がばらつくことがなく、かつ、信頼性が高い。
[実施の形態2]
図6(a)、(b)、(c)は、本発明の実施の形態2に係る有機EL装置の図2のB−B′線に相当する位置での断面図、素子基板の一方側端部の断面図、および素子基板の他方側の断面図である。図7および図8は、本形態の有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示することにしてそれらの説明を省略する。
図6(a)、(b)、(c)に示すように、本形態の有機EL装置に用いた素子基板10でも、実施の形態1と同様、駆動用トランジスタ74のドレイン電極42の上層側には、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜、あるいは酸窒化シリコン膜からなる第1の無機絶縁膜60aが形成されている。また、第1の無機絶縁膜60aの上層側には、樹脂層からなる平坦化膜80が積層されている。さらに、平坦化膜80の上層側には、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜、あるいは酸窒化シリコン膜からなる第2の無機絶縁膜60bが形成されている。また、第2の無機絶縁膜60bの上層には、ITO膜からなる画素電極34が島状に形成されている。画素電極34の上層には、例えばシリコン酸化膜などからなる第1のバンク層47aと、樹脂層からなる第2のバンク層47bとからなるバンク47が形成され、バンク47の底部で露出した画素電極34の上層に有機EL層50が形成されている。
ここで、本形態の有機EL装置は、陰極49の側から光を出射するトップエミッション型であり、陰極49は光透過性電極により構成されている。また、画素電極34の下層側のうち、第2の無機絶縁膜60bの上層にはアルミニウム合金や銀合金などからなる光反射層85が島状に形成されている。さらに、画素電極34と光反射層85との層間(画素電極34の下層、かつ光反射層85の上層)には、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜、あるいは酸窒化シリコン膜からなる第3の無機絶縁膜60cが形成されている。
このように構成した有機EL装置の素子基板10において、まず、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、図6(b)、(c)に示すように、素子基板10の端部にまで形成されている一方、平坦化膜80は素子基板10の端部よりやや内側位置まで形成されているだけである。このため、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、平坦化膜80の外側で接しており、平坦化膜80の下面、上面および外周側面を覆った状態にある。コンタクトホール520の内側では、コンタクトホール520の内周面に沿って第1の無機絶縁膜60aと第2の無機絶縁膜60bとが接する部分が残っており、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bは、コンタクトホール520の内部でも接し、平坦化膜80の下面、上面および側面を完全に覆った状態にある。
また、第3の無機絶縁膜60cも、第1の無機絶縁膜60aおよび第2の無機絶縁膜60bと各々の形成領域が略重なった状態にパターニングされており、図6(a)、(b)、(c)に示すように、平坦化膜80に形成したコンタクトホール520の内側、および素子基板10の端部にまで形成されている。このため、第2の無機絶縁膜60bと第3の無機絶縁膜60cは、光反射層85の下面、上面および側面を完全に覆った状態にある。
ここで、コンタクトホール520の内側領域では、第1の無機絶縁膜60aを貫通する第1の開口部522aが形成されているとともに、第2の無機絶縁膜60bを貫通する第2の開口部522bが形成されている。また、コンタクトホール520の内側領域では、第3の無機絶縁膜60cを貫通する第3の開口部522cが形成されている。本形態では、第1の開口部522a、第2の開口部522bおよび第3の開口部522cは、平面的に重なって互いの側面壁が連続する1つの開口部522を構成しており、画素電極34は、開口部522を介してドレイン電極42に電気的に接続している。
(製造方法)
本形態の有機EL装置を製造するには、まず、図7(a)に示すように、スイッチング素子形成工程において、各種半導体プロセスを用いて、駆動用トランジスタ74およびそのドレイン電極42などを形成した後、第1の無機絶縁膜形成工程において、プラズマCVD法などによって、第1の無機絶縁膜60aを形成する。次に、平坦化膜形成工程において、スピンコート法により、アクリル樹脂などの感光性樹脂層81を形成した後、露光、現像を行い、図7(b)に示すように、コンタクトホール520を備えた平坦化膜80を形成する。その際、平坦化膜80の外周縁が素子基板10の外周縁よりやや内側に位置するように露光、現像を行う。
次に、図7(c)に示す第2の無機絶縁膜形成工程において、プラズマCVD法などによって、平坦化膜80の上層側にコンタクトホール520内および平坦化膜80の外側で第1の無機絶縁膜60aと接して平坦化膜80の上面および側面を覆う第2の無機絶縁膜60bを形成する。
次に、図7(d)に示す光反射層形成工程において、スパッタ法により、第2の無機絶縁膜60bの上層に光反射層85を形成するための金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクを形成した状態でウエットエッチングを行い、島状の光反射層85を形成する。
次に、図8(a)に示す第3の無機絶縁膜形成工程において、光反射層85の上層側に光反射層85の周りで第2の無機絶縁膜60bと接する第3の無機絶縁膜60cを形成する。
次に、図8(b)に示す開口部形成工程では、コンタクトホール520の内周面に沿って第1の無機絶縁膜60a、第2の無機絶縁膜60bおよび第3の無機絶縁膜60cが接する部分を残すようにコンタクトホール520の内側領域にウエットエッチングあるいはドライエッチングを行い、第1の無機絶縁膜60aを貫通する第1の開口部522aと、第2の無機絶縁膜60bを貫通する第2の開口部522bと、第3の無機絶縁膜60cを貫通する第3の開口部522cとを同時形成する。その結果、第1の開口部522a、第2の開口部522b、および第3の開口部522cは平面的に重なって互いの側面壁が連続する1つの開口部522を構成する。また、第1の無機絶縁膜60a、第2の無機絶縁膜60bは、および第3の無機絶縁膜60cは、各々の形成領域が略重なった状態にパターニングされる。
次に、図8(c)に示す画素電極形成工程では、第3の無機絶縁膜60cの上層側にITO膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクを形成した状態でウエットエッチングを行い、開口部522(第1の開口部522a、第2の開口部522bおよび第2の開口部522b)を介してドレイン電極42に電気的に接続する画素電極34を島状に形成する。
それ以降の工程については図示を省略するが、シリコン酸化膜の成膜工程およびドラエッチングにより第1のバンク層47aを形成した後、樹脂層の形成工程およびドライエッチングにより、第1のバンク層47aの上層に第2のバンク層47bを形成し、バンク47を形成する。次に、バンク47で囲まれた領域内にインクジェット法などにより、有機EL層50を構成する材料の液状物を吐出後、乾燥させて定着させ、有機EL層50を形成する。次に、スパッタ法により有機EL層50を覆うように陰極49を構成する金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクを形成した状態でエッチングを行い、陰極49を形成する。
以上説明したように、本形態では、駆動用トランジスタ74およびそのドレイン電極42などの上層側に平坦化膜80を形成したため、平坦化膜80の平坦な面上に画素電極34を形成することができる。従って、画素電極34とドレイン電極42との電気的な接続部分の信頼性を向上することができ、かつ、画素電極34表面の平坦性を高めることができる。また、平坦化膜80の下層側であって駆動用トランジスタ74およびそのドレイン電極42などの上層側に第1の無機絶縁膜60aが形成されているとともに、平坦化膜80の上層側であって画素電極34の下層側に第2の無機絶縁膜60bが形成されており、第1の無機絶縁膜60aと第2の無機絶縁膜60bとは、コンタクトホール520内および平坦化膜80の外側で接して平坦化膜80の下面、上面および側面を完全に覆っている。このため、有機EL装置の製造途中において平坦化膜80が吸湿することを防止できる。それ故、平坦化膜80の吸湿に起因する不具合の発生を確実に防止できるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
また、第2の無機絶縁膜60bと第3の無機絶縁膜60cとは、光反射層85の周りで接して光反射層85の下面、上面および側面を覆っている。このため、画素電極34を形成する際、画素電極34にピンホールが発生した場合でも、光反射層85がエッチングされることがない。また、画素電極34から光反射層85が側方にはみ出ている場合でも、画素電極34をパターニングする際、光反射層85がエッチングされてしまうことを防止することができる。
しかも、第1の無機絶縁膜60aにはコンタクトホール520の内側領域で貫通する第1の開口部522aが形成され、第2の無機絶縁膜60bには、コンタクトホール520の内側領域で貫通する第2の開口部522bが形成され、第3の無機絶縁膜60cには、コンタクトホール520の内側領域で貫通する第3の開口部522cが形成されているので、画素電極34を第1の開口部522a、第2の開口部522bおよび第2の開口部522bを介して駆動用トランジスタ74のドレイン電極42に電気的に接続することができる。
また、本形態では、コンタクトホール520を形成した後、その内側領域で第1の無機絶縁膜60a、第2の無機絶縁膜60bおよび第3の無機絶縁膜60cにエッチングを施して第1の開口部522a、第2の開口部522bおよび第3の開口部522cを同時形成する。このため、製造工程数を最小限まで減らすことができる。また、コンタクトホール520を形成した後、コンタクトホール520の底部に残滓が残っている場合でも、かかる残滓は、第第1の開口部522a、第2の開口部522bおよび第3の開口部522cを形成する際に除去できる。従って、画素電極34を駆動用トランジスタ74のドレイン電極42に確実に電気的に接続することができるので、この接続部分での抵抗値がばらつくことがなく、かつ、信頼性が高い。
[実施の形態3]
上記実施の形態1、2では、有機EL装置に本発明を適用した例であったが、以下の説明する液晶装置に本発明を適用してもよい。なお、以下の説明において、実施の形態1、2と共通する機能を担う部分には同一の符号を付して図示することにしてそれらの詳細な説明を省略する。
図9は、液晶装置の複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。図10は液晶装置の素子基板の任意の画素の平面図である。図11は、図10に示す画素のA−A′断面図である。図9において、本実施形態の液晶装置では、画像表示領域10aでマトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するための画素スイッチング素子30(TFT)とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該画素スイッチング素子30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。尚、能動素子の一例たる画素スイッチング素子は、TFTのほか、各種トランジスタ或いはTFD等により構成されてもよい。また、画素スイッチング素子30のゲートにゲート電極3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線11aおよびゲート電極3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、画素スイッチング素子30のドレインに電気的に接続されており、画素スイッチング素子である画素スイッチング素子30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。即ち、本実施形態における透過型液晶装置では、例えば光源より対向基板に入射される投射光等の光は、各画素の開口領域において液晶に入射され、液晶において変調される。そして、変調された光は、画素電極9aを通過して表示光として素子基板10より出射される。ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。この蓄積容量70は、走査線11aに並んで設けられ、固定電位側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量電極300を含んでいる。
続いて、本実施形態の電気光学装置における画素の構成について説明する。図10および図11において、素子基板10は、ガラス基板や半導体基板等の絶縁性の透明基板を用いて構成されており、対向配置された対向基板(図示せず)との間に液晶を保持している。素子基板10上には、例えばシリコン酸化膜が下地絶縁膜12として形成されており、下地絶縁膜12上には、画素スイッチング素子30および蓄積容量70が形成されている。画素スイッチング素子30は、下地絶縁膜12上に、例えばポリシリコン膜として形成された半導体層3、該半導体層3を覆うシリコン酸化膜(SiO)などからなるゲート酸化膜2、およびアルミニウム(Al)、タングステン(Ta)、並びにモリブデン(Mo)などを主成分とする導電性材料からなるゲート電極3aを備えている。半導体層3には、画素スイッチング素子30のチャネル領域を挟んでその両側に不純物の低濃度領域1bが形成されており、更には該低濃度領域1bに隣接して不純物の高濃度領域1aが形成されている。即ち、図11には、画素スイッチング素子30の一例として、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有するものを示してある。
蓄積容量70は、半導体層3の不純物の高濃度領域1aの一部によって形成される下部電極、およびゲート酸化膜2上に形成された、固定電位側容量電極としての容量電極300を含む。そして、ゲート電極3aと好ましくは同一の導電膜によって、容量電極300および走査線11aが形成される。
ゲート電極3aの上層側には、例えばシリコン酸化膜(SiO)からなる層間絶縁膜40が形成されている。層間絶縁膜40およびゲート酸化膜2には、高濃度領域1aの表面に至るコンタクトホール501、502が形成されている。層間絶縁膜40上層にはデータ線6aおよびドレイン電極510が形成され、データ線6aおよびドレイン電極510は、コンタクトホール501、502を介して画素スイッチング素子30のソース領域およびドレイン領域に電気的に接続している。
層間絶縁膜40、データ線6aおよびドレイン電極510の上層側には、例えばシリコン窒化膜からなる第1の無機絶縁膜60aが形成されている。また、第1の無機絶縁膜60a上には、アクリル樹脂などの感光性樹脂からなる平坦化膜80が形成されている。平坦化膜80にはコンタクトホール520が形成されている。そして、このコンタクトホール520の内側領域には、第1の無機絶縁膜60aを貫通する第1の開口部522aが形成されている。また、平坦化膜80上には、例えばシリコン窒化膜からなる第2の無機絶縁膜60bが形成されている。そして、コンタクトホール520の内側領域には、第2の無機絶縁膜60bを貫通する第2の開口部522bが形成されている。ここで、第2の開口部522bおよび第1の開口部522aは連続して形成されることにより、1つの開口部522を構成している。
また、第2の無機絶縁膜60bの上層には、ITOなどからなる画素電極9aが島状に形成されており、画素電極9aは開口部522を介してドレイン電極510に電気的に接続している。
このような構成の液晶装置においても、本発明を適用すれば、平坦化膜80は、有機EL装置の製造途中において、他の薄膜をドライエッチングする際のエッチング液あるいはレジストマスクを剥離する際の剥離液と接することがないので、平坦化膜80が吸湿することを確実に防止することができる。それ故、平坦化膜80の吸湿に起因する不具合の発生を確実に防止できる。
[電子機器への搭載例]
本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機、電子手帳、テレビ、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。更にはプリンタ、コピー、ファクシミリなどの画像形成装置における露光用ヘッド等に適用することができる。
本発明が適用される有機EL装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明を適用した有機EL装置の画素の平面図である。 本発明の実施の形態1に係る有機EL装置の図2のB−B′断面図、素子基板の一方側端部の断面図、および素子基板の他方側の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態1に係る有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態2に係る有機EL装置の図2のB−B′に相当する位置での断面図、素子基板の一方側端部の断面図、および素子基板の他方側の断面図である。 本発明の実施の形態2に係る有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の実施の形態2に係る有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明が適用される液晶装置の複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。 本発明が適用される液晶装置の画素の平面図である。 本発明が適用される液晶装置の図10のA−A′断面図である。
符号の説明
9a、34・・画素電極、10・・子基板、30・・画素スイッチング素子、60a・・第1の無機絶縁膜、60b・・第2の無機絶縁膜、60c・・第3の無機絶縁膜、80・・平坦化膜、520・・コンタクトホール、開口部、522a・・第1の開口部、522b・・第2の開口部、522c・・第3の開口部、522・・開口部

Claims (7)

  1. 素子基板と、該素子基板上に形成されたスイッチング素子と、該スイッチング素子の上層側に形成された樹脂膜からなる平坦化膜と、該平坦化膜の上層側に形成された画素電極とを有し、当該画素電極が前記平坦化膜に形成されたコンタクトホール内で前記スイッチング素子と電気的に接続された電気光学装置において、
    前記平坦化膜の下層側であって前記スイッチング素子の上層側に第1の無機絶縁膜が形成されているとともに、前記平坦化膜の上層側であって前記画素電極の下層側に第2の無機絶縁膜が形成されており、
    前記画素電極の下層側であって前記第2の無機絶縁膜の上層側に光反射層が形成されているとともに、前記画素電極の下層側であって前記光反射層の上層側に第3の無機絶縁膜が形成されており、
    前記第1の無機絶縁膜と前記第2の無機絶縁膜とは、前記コンタクトホール内および前記平坦化膜の外側で接して当該平坦化膜の下面、上面および側面を覆っているとともに、前記第2の無機絶縁膜と前記第3の無機絶縁膜とは、前記光反射層の外側で接して当該光反射層の下面、上面および側面を覆っており、
    前記画素電極は、前記コンタクトホールの内側領域で前記第1の無機絶縁膜を貫通する第1の開口部、前記コンタクトホールの内側領域で前記第2の無機絶縁膜を貫通する第2の開口部、および前記コンタクトホールの内側領域で前記第3の無機絶縁膜を貫通する第3の開口部を介して前記スイッチング素子に電気的に接続されており、
    前記画素電極は、前記第1の開口部、前記第2の開口部および前記第3の開口部を介して前記スイッチング素子に電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1の無機絶縁膜、前記第2の無機絶縁膜および前記第3の無機絶縁膜は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒酸化シリコン膜あるいは酸窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第3の開口部は、前記コンタクトホールの内側領域において前記第2の開口部と平面的に重なって互いの側壁が連続する1つの開口部を構成していることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第3の無機絶縁膜は、前記第の無機絶縁膜および前記第の無機絶縁膜のうちの少なくとも一方と形成領域が略重なっていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記素子基板では、前記画素電極の上層側に、少なくとも、自発光素子を構成する発光層、および前記画素電極との間で当該発光層を駆動する対向電極が積層されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記素子基板と、該素子基板に対向配置された対向基板との間には液晶が保持されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電気光学装置。
  7. 素子基板上にスイッチング素子を形成するスイッチング素子形成工程と、
    前記スイッチング素子の上層側に第1の無機絶縁膜を形成する第1の無機絶縁膜形成工程と、
    前記第1の無機絶縁膜の上層側の所定領域に、前記スイッチング素子の一部と平面的に重なる位置にコンタクトホールを備えた樹脂膜からなる平坦化膜を形成する平坦化膜形成工程と、
    前記平坦化膜の上層側に前記コンタクトホール内および前記平坦化膜の外側で前記第1の無機絶縁膜と接して当該平坦化膜の上面および側面を覆う第2の無機絶縁膜を形成する第2の無機絶縁膜形成工程と、
    前記第2の無機絶縁膜の上層に光反射層を形成する光反射層形成工程と、
    前記光反射層の上層側に前記光反射層の周りで前記第2の無機絶縁膜と接する第3の無機絶縁膜を形成する第3の無機絶縁膜形成工程と、
    前記コンタクトホールの内周面に沿って前記第1の無機絶縁膜と前記第2の無機絶縁膜とが接する部分および前記コンタクトホールの内周面に沿って前記第2の無機絶縁膜と前記第3の無機絶縁膜とが接する部分を残すように当該コンタクトホールの内側領域に前記第1の無機絶縁膜を貫通する第1の開口部、前記第2の無機絶縁膜を貫通する第2の開口部および前記コンタクトホールの内側領域において前記第3の無機絶縁膜を貫通する第3の開口部を同時形成する開口部形成工程と、
    前記第3の無機絶縁膜の上層側に、前記第1の開口部、前記第2の開口部および前記第3の開口部を介して前記スイッチング素子に電気的に接続する画素電極を形成する画素電極形成工程と
    を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
JP2005311458A 2005-10-26 2005-10-26 電気光学装置、および電気光学装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4946003B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005311458A JP4946003B2 (ja) 2005-10-26 2005-10-26 電気光学装置、および電気光学装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005311458A JP4946003B2 (ja) 2005-10-26 2005-10-26 電気光学装置、および電気光学装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007121537A JP2007121537A (ja) 2007-05-17
JP4946003B2 true JP4946003B2 (ja) 2012-06-06

Family

ID=38145464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005311458A Expired - Fee Related JP4946003B2 (ja) 2005-10-26 2005-10-26 電気光学装置、および電気光学装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4946003B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100884455B1 (ko) * 2007-06-05 2009-02-20 삼성모바일디스플레이주식회사 유기전계발광 표시장치 및 그 모기판
JP5470813B2 (ja) * 2008-11-20 2014-04-16 ソニー株式会社 反射板、表示装置およびその製造方法
CN102450102B (zh) 2009-06-19 2015-01-07 夏普株式会社 有机el显示装置及其制造方法
CN102511199B (zh) 2009-11-26 2016-06-15 夏普株式会社 有机el器件
KR102622266B1 (ko) * 2016-01-11 2024-01-08 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터 어레이 패널 및 그 제조 방법
CN108123053B (zh) * 2016-11-29 2025-02-25 京东方科技集团股份有限公司 发光器件和显示装置
KR102560100B1 (ko) * 2018-03-08 2023-07-26 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치 및 이의 제조 방법
CN110911428A (zh) * 2018-09-14 2020-03-24 夏普株式会社 有源矩阵基板、以及具备该有源矩阵基板的拍摄面板
CN110911430A (zh) * 2018-09-14 2020-03-24 夏普株式会社 有源矩阵基板、以及具备该有源矩阵基板的拍摄面板
WO2024154202A1 (ja) * 2023-01-16 2024-07-25 シャープディスプレイテクノロジー株式会社 表示装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3806596B2 (ja) * 1999-12-27 2006-08-09 三洋電機株式会社 表示装置およびその製造方法
JP3702899B2 (ja) * 2001-04-16 2005-10-05 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、その製造方法及び電子機器
JP3989761B2 (ja) * 2002-04-09 2007-10-10 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体表示装置
JP3989763B2 (ja) * 2002-04-15 2007-10-10 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体表示装置
JP2003317960A (ja) * 2002-04-24 2003-11-07 Seiko Epson Corp エレクトロルミネッセンス装置とその製造方法及び電子機器
KR100560782B1 (ko) * 2003-08-25 2006-03-13 삼성에스디아이 주식회사 유기 전계 발광 표시 장치
JP2005085739A (ja) * 2003-09-11 2005-03-31 Seiko Epson Corp 表示装置および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007121537A (ja) 2007-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100542997B1 (ko) 평판표시장치 및 그의 제조방법
US11665940B2 (en) Display substrate for avoiding breaks and preparation method thereof, bonding method of display panel and display apparatus
US8138996B2 (en) Electro-optical device, method of manufacturing the same, and electronic apparatus with overlapping electrode and power source line
JP4802896B2 (ja) 電気光学装置の製造方法
JP3536301B2 (ja) 表示装置
US20200168683A1 (en) Display Device
JP3915806B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
US7887663B2 (en) Method for forming color filter, method for forming light emitting element layer, method for manufacturing color display device comprising them, or color display device
JP4809087B2 (ja) エレクトロルミネッセンス装置、電子機器、およびエレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2007148345A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
US11489028B2 (en) Display substrate, method for fabricating the same, and display device
JP4556566B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP2009036947A (ja) 液晶装置の製造方法、および液晶装置
JP4946003B2 (ja) 電気光学装置、および電気光学装置の製造方法
JP2007207962A (ja) 発光装置、発光装置の製造方法および電子機器
KR100697998B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법, 전기 광학 장치 및 그 제조 방법, 그리고 전자기기
KR100698000B1 (ko) 반도체 장치용 기판 및 그 제조 방법, 전기 광학 장치용기판, 전기 광학 장치 및 전자 기기
JP4572510B2 (ja) エレクトロルミネッセンス表示装置及び電子機器
JP2005158494A (ja) 薄膜の形成方法、電気光学装置の製造方法及び電気光学装置並びに電子機器
KR100721552B1 (ko) 유기전계 발광표시장치 및 그의 제조방법
JP4940926B2 (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
US10553625B2 (en) Method of manufacturing display device including multilayered lines arranged at fine intervals
JP2008275940A (ja) 電気光学装置、及びその製造方法、電子機器
JP2009224396A (ja) 薄膜トランジスタ基板、およびその製造方法、並びに表示装置
JP2010145820A (ja) 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070405

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4946003

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees