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JP4660147B2 - ピロロトリアゾール化合物 - Google Patents

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JP4660147B2
JP4660147B2 JP2004280460A JP2004280460A JP4660147B2 JP 4660147 B2 JP4660147 B2 JP 4660147B2 JP 2004280460 A JP2004280460 A JP 2004280460A JP 2004280460 A JP2004280460 A JP 2004280460A JP 4660147 B2 JP4660147 B2 JP 4660147B2
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Description

本発明は、新規なピロロトリアゾール化合物に関する。さらには、染料の合成原料や色素形成カプラー、特に、ハロゲン化銀カラー写真感光材料用シアンカプラーとして有用なピロロトリアゾール化合物に関する。
ピロロトリアゾール化合物はハロゲン化銀カラー写真感光材料用シアンカプラーとして有用であることが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。また、アゾメチン染料のための合成中間体としての原料や色素形成カプラーとして有用である。しかしながら、製造を考慮した場合、これまでに開示されている製造法(例えば、特許文献3および特許文献4参照。)では操作性の点で十分でないのが実情であり、晶析性、濾過性、乾燥適性などの向上、なかでも特に濾過性の向上が切に望まれていたにもかかわらず、これに関する具体的かつ十分な解決法については知られていなかった。
特開平5−313324号公報 特開2002−174885号公報 特開平8−109172号公報 特開2004−123553号公報
従って、本発明の目的は、染料の合成原料や色素形成カプラー、特に、ハロゲン化銀カラー写真感光材料用シアンカプラーとして有用かつ新規で、濾過性に優れたピロロトリアゾール化合物を提供することにある。
本発明者は鋭意検討の結果、下記に示すピロロトリアゾール化合物に結晶溶媒として有機溶媒を取り込んだ新規な化合物を提供することに成功し、当該新規な化合物が、濾過性に優れていることを見出した。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1) イソプロピルアルコールを結晶に取り込んだ下記(C−5)または(C−14)で表されるピロロトリアゾール化合物。
(2)イソプロピルアルコールを結晶に取り込んだ下記(C−14)で表されるピロロトリアゾール化合物。

(3) 前記ピロロトリアゾール化合物が、色素形成カプラーであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のピロロトリアゾール化合物。
(4) 前記ピロロトリアゾール化合物が、ハロゲン化銀写真感光材料用シアンカプラーであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のピロロトリアゾール化合物。
本発明により、染料の合成原料や色素形成カプラー、特に、ハロゲン化銀カラー写真感光材料用シアンカプラーとして有用なピロロトリアゾール化合物を提供することができる。
以下に、本発明を詳しく説明する。
1.後述する一般式における基の説明
本明細書においてまず、脂肪族基はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基および置換アラルキル基を意味する。アルキル基は分岐を有していてもよく、また環を形成(すなわち、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基等)していてもよい。アルキル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜18であることが更に好ましい。置換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アルケニル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルケニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることが更に好ましい。置換アルケニル基のアルケニル部分は、上記アルケニル基と同様である。アルキニル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることが更に好ましい。置換アルキニル基のアルキニル部分は、上記アルキニル基と同様である。アラルキル基および置換アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基および置換アラルキル基のアリール部分は後述するアリール基と同様である。
置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。〕、アルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基、
アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、
カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、
アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、
スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N秩|フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、アルキル又はアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキル又はアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、
アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリール又はヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)を表す。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更に上記の基で置換されていても良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
置換アラルキル基のアリール部分の置換基の例は、下記置換アリール基の置換基の例と同様である。
本明細書において芳香族基は、アリール基および置換アリール基を意味する。またこれらの芳香族基は脂肪族環、他の芳香族環または複素環が縮合していてもよい。芳香族基の炭素原子数は6〜40が好ましく、6〜30が更に好ましく、6〜20が更に好ましい。またその中でもアリール基としてはフェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。
置換アリール基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。置換アリール基の置換基の例としては、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基及び置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様である。
本明細書において、複素環基における複素環としては5員または6員の飽和または不飽和の複素環を含むことが好ましい。該複素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。該複素環のヘテロ原子の例にはB、N、O、S、SeおよびTeが含まれる。ヘテロ原子としてはN、OまたはSが好ましい。該複素環は炭素原子が遊離の原子価(一価)を有する(複素環基は炭素原子において結合する)ことが好ましい。好ましい複素環基の炭素原子数は1〜40であり、より好ましくは1〜30であり、更に好ましくは1〜20である。複素環基における飽和複素環の例には、ピロリジン環、モルホリン環、2−ボラ−1,3−ジオキソラン環および1,3−チアゾリジン環が含まれる。複素環基における不飽和複素環の例には、イミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびキノリン環が含まれる。複素環基は置換基を有していても良い。置換基の例としては、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基及び置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様である。
2.一般式(I)または(II)で表される化合物の説明
に一般式(I)または(II)で表される化合物について説明する。一般式(I)または(II)で表される化合物は、濾過性に優れ、操作性が良好である。なお、本発明の化合物は(C−5)と(C−14)である。

一般式(I)中、R 11 およびR 12 は各々独立に脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。ここでR 11 とR 12 は互いに結合して5員または6員の含窒素複素環を形成してもよい。R 13 は脂肪族基を表す。R 14 は置換基を表し、Orgは炭素原子を少なくとも1つ有する有機化合物を表す。n 14 は0〜5の整数を表し、n 14 が2以上の場合、R 14 は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n 15 は正の数を表す。
一般式(II)中、R 21 およびR 22 は各々独立に脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。ここでR 21 とR 22 は互いに結合して5員または6員の含窒素複素環を形成してもよい。R 23 は脂肪族基を表す。R 24 は置換基を表し、R 25 、R 26 およびR 27 は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。n 24 は0〜5の整数を表し、n 24 が2以上の場合、R 24 は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。n 25 は正の数を表す。
1)一般式(I)で表される化合物の説明
一般式(I)において、R11およびR12は各々独立に脂肪族基、芳香族基または複素環を表し、脂肪族基、芳香族基および複素環基とは前述の通りである。R11とR12は互いに結合して5員または6員の含窒素複素環を形成してもよい。
11およびR12として好ましくは、各々独立に、脂肪族基または芳香族基であり、より好ましくは炭素数1〜12の脂肪族基または炭素数6〜12の芳香族基である。更に好ましいR11およびR12は、各々独立に、無置換またはハロゲン原子、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルまたはアリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基またはシリル基が置換した脂肪族基またはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルまたはアリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基またはシリル基が置換した芳香族基である。
更に好ましいR11およびR12は、各々独立に、無置換またはハロゲン原子、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基またはカルバモイル基が置換した脂肪族基または、無置換またはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基またはカルバモイル基が置換した脂肪族基である。
更に好ましいR11およびR12は、各々独立に、炭素数1〜5の無置換またはシアノ基、アルコキシ基、、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基が置換した脂肪族基である。更に好ましいR11およびR12は、各々独立に、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基が置換したアルキル基である。これらの官能基は、更に置換基を有していてもよい。置換基としては、前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
最も好ましいR11およびR12は、各々独立に、メトキシカルボニルメチル基およびエトキシカルボニルメチル基である。また、R11とR12が互いに結合して含窒素複素環を形成したものも好ましい。
以下に一般式(I)の部分構造である、R1112N−で表される基の好ましい具体例を示す。
13は脂肪族基を表し、その好ましい具体例は前述の脂肪族基と同じである。更に好ましくは炭素数1〜30の脂肪族基である。
13として更に好ましくは下記一般式(III)で表される基である。
一般式(III)中、R31およびR32は、各々独立に脂肪族基を表す。これらの好ましい具体例は前述の脂肪族基と同じである。更に好ましいR31およびR32は、各々独立に炭素数1〜6のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数2〜4の2級または3級のアルキル基である。当該アルキル基は、更に置換基を有していてもよい。置換基としては、前述の置換アルキル基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
最も好ましいR31およびR32は、t−ブチル基である。
33、R34およびR35は、各々独立に水素原子または脂肪族基を表す。R33、R34およびR35が脂肪族基を表す場合、これらの好ましい具体例は前述の脂肪族基と同じである。R33、R34およびR35は、好ましくは水素原子である。
Zは5〜8員環を形成するのに必要な炭素原子群を表し、この環は置換されていてもよく、また飽和環であっても不飽和環であってもよい。この環が置換基を有する場合、該置換基としては前述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびアラルキル基のアルキル部分の置換基として例示したものが挙げられる。好ましくは、Zは無置換又は置換基を1つ有する場合である。置換基を有する場合は、置換基の結合位置は特に制限されないが、好ましくは、一価の結合手に対して、パラ位となる位置であり、特に置換基がメチル基の場合である。
好ましいZは5〜7員環であり、最も好ましいZは6員環である。
14は置換基を表し、該置換基とは前述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびアラルキル基のアルキル部分の置換基として例示したものが挙げられる。好ましいR14はハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、メルカプト基、アルキルおよびアリールチオ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基およびシリル基であり、更に好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素数1〜8のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シリル基および炭素数6〜8のアリール基、アリールオキシ基であり、更に好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基である。これらの官能基は、更に置換基を有していてもよい。置換基としては、前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基および置換アラルキル基のアルキル部分の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
最も好ましいR14はt−ブチル基である。
Orgは炭素原子を少なくとも1つ有する有機化合物を表し、好ましくは反応、抽出、晶析など製造の工程で使用する溶媒である。好ましいOrgとしては炭素数1〜12の有機化合物であり、例えばアルコール類(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブタノール、n−オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール)、フェノール類(例えばフェノール、o−クレゾール)、アミドまたはウレイド類(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)、エーテル類(例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール)、スルホキシド類(例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド)、スルホン類(例えばスルホラン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル類(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、ニトリル類(例えばアセトニトリル)である。更に好ましくは炭素数1〜8のアルコール類、アミドまたはウレイド類、ケトン類およびニトリル類であり、更に好ましくは炭素数1〜5のアルコール類であり、また最も好ましくはイソプロピルアルコールである。
14は0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3であり、更に好ましくは0または1である。
15は正の数を表し、ピロロトリアゾールの結晶に取り込まれるOrgで表される有機化合物の、ピロロトリアゾール1モルに対するモル数を表す。好ましいn15の数値は、一般式(I)で表されるピロロトリアゾールの構造、及びOrgで表される有機化合物の種類、及び取り込む際の製造条件(温度、時間、添加量等)などによって、異なる。
2)一般式(II)で表される化合物の説明
一般式(II)において、R21、R22、R23、R24、n24およびn25は、各々R11、R12、R13、R14、n14およびn15と同義であり、好ましい範囲も同一である。R25、R26およびR27は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基および複素環基を表し、好ましくは水素原子および脂肪族基であり、更に好ましくは水素原子および炭素数1〜5の脂肪族基であり、更に好ましくは水素原子および炭素数1〜3のアルキル基であり、最も好ましくはR25が水素原子でR26およびR27がメチル基である。
3.化合物の具体例
以下に本発明の化合物(C−5)であるC−5)および本発明の化合物(C−14)であるC−14)、並びに一般式(I)または(II)で表される化合物の具体例を示す。このうち、C−1)〜C-4)、C−6)〜C−13)、C−15)〜C−35)は参考例である。
本発明の化合物(C−5)および(C−14)並びにこれらを含む一般式(I)または(II)で表される化合物は、染料の合成中間体、色素形成カプラーとして好ましく、特にハロゲン化銀カラー写真感光材料における色素形成カプラーとして使用するのが好ましい。これにより、特に発色性が改良されたハロゲン化銀感光材料を提供することができる。好ましく適用されるハロゲン化銀カラー写真感光材料は、特開2002−174885号公報で説明されているハロゲン化銀カラー写真感光材料である。
4.製造方法
次に本発明の化合物の製造方法について説明する。一般式(I)または(II)で表される化合物を製造するには、例えば特開平8−109172号公報または特開2004−123533号公報に記載の方法を参考にすることができる。
一般式(I)のOrgまたは一般式(II)のR252627C−OHを結晶溶媒として取り込ませるには、一般式(I)又は一般式(II)中のピロロトリアゾールを合成した後、OrgまたはR252627C−OHを単独または他の溶媒と共存させてそのまま生成物が析出する条件(例えば温度低下、溶媒変更、pH変更)にするか、または一般式(I)又は一般式(II)中のピロロトリアゾールを合成した後、抽出、晶析などの処理を行ったのちに、OrgまたはR252627C−OHを共存させて生成物が析出する条件(例えば温度低下、溶媒変更、pH変更)にすること等が挙げられる。
以下に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
(実施例1)
下記反応式に基づき、例示化合物(C−14)を合成した。なお化合物(1)は特開平11−199568号公報および特開2004−123553号公報を参考に合成することができた。化合物(2)及び化合物(3)はジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー,第31巻,2277〜2288頁(1988年)〔J.Medicinal.Chem.,31,2277−22288(1988)〕に記載の方法を参考にして合成した。
三ツ口フラスコに化合物(1)55.07g、N,N−ジメチルアセトアミド250mlを入れ、氷冷下にて攪拌しながらここへ4−メチルピリジン46.6gを30分かけて滴下した後、1時間攪拌し、更に化合物(2)57.9gを2時間かけて滴下した。そのまま10時間攪拌した後、ここへ水500mlと飽和食塩水100mlと酢酸エチル500mlを添加して抽出し、得られた酢酸エチル層を水400mlと飽和食塩水100mlの混合水溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層をロータリーエバポレーターで濃縮して得られた残留物にイソプロピルアルコール500mlを添加して氷冷下にて攪拌し、析出した結晶を吸引濾過にて濾取して目的の例示化合物(C−14)71.1gを得た(収率88%)。このときの濾過条件は11cmヌッチェに東洋濾紙製ADVANTEC(11cm)濾紙を用い、吸引に際する減圧度は40.0hpであり、濾過に要した時間は6秒であった。
NMR(CDCl3):δ=11.15(brs、1H)、7.83(d、J=8.7Hz、2H)、7.51(d、J=8.7Hz、2H)、5.97(s、1H)、4.2−4.4(m、8H)、4.0−4.2(m、1H)、2.70(d、J=5.1Hz、1H)、1.2−1.8(m、13H)、1.35(s、9H)、1.23(d、J=6.3Hz,6H)、1.08(d、J=6.3Hz、3H)、0.91(s、18H)
DSC:測定条件:アルミニウムセル、加熱速度=5.00℃/分
147.78℃(−24.51J/g)、249.12℃(−26.52J/g)
また、得られた化合物は、図1に示す通り、X線解析の結果、結晶溶媒としてイソプロピルアルコールをモル比で1:1で含むことがわかった。
(実施例2)
次の方法に従い、例示化合物(C−14)を合成した。
三ツ口フラスコに上記化合物(1)55.07g、N,N−ジメチルアセトアミド250mlを入れ、氷冷下にて攪拌しながらここへ4−メチルピリジン46.6gを30分かけて滴下した後、1時間攪拌し、更に上記化合物(2)57.9gを2時間かけて滴下した。そのまま10時間攪拌した後、ここへ水500mlと飽和食塩水100mlと酢酸エチル500mlを添加して抽出し、得られた酢酸エチル層を水400mlと飽和食塩水100mlの混合水溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層をロータリーエバポレーターで濃縮して得られた残留物にトルエン40ml、イソプロピルアルコール300mlを添加後、加熱して溶解し、ここへ水100mlを滴下して得られた結晶を吸引濾過にて濾別して、目的の例示化合物(C−14)76.8gを得た(収率95%)。得られた化合物の同定は、実施例1同様、NMR、DSC、及びX線解析によって行った。
また、このときの濾過条件は11cmヌッチェに東洋濾紙製ADVANTEC(11cm)濾紙を用い、吸引に際する減圧度は40.0hpであり、濾過に要した時間は7秒であった。
(実施例3)
下記反応式に基づき、例示化合物(C−5)を合成した。
三ツ口フラスコに化合物(1)55.07g、N,N−ジメチルホルムアミド250mlを入れ、氷冷下にて攪拌しながらここへピリジン47.4gを30分かけて滴下した後、1時間攪拌し、更に化合物(3)57.9gを2時間かけて滴下した。そのまま7時間攪拌した後、ここへ水500mlと飽和食塩水100mlと酢酸エチル500mlを添加して抽出し、得られた酢酸エチル層を水400mlと飽和食塩水100mlの混合水溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層をロータリーエバポレーターで濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した後、イソプロピルアルコール450mlと酢酸エチル20mlを添加して氷冷下にて攪拌し、析出した結晶を吸引濾過にて濾取して目的の例示化合物(C−5)82.8gを得た(収率92%)。得られた化合物の同定は、実施例1同様、NMR、DSC、及びX線解析によって行った。
また、このときの濾過条件は11cmヌッチェに東洋濾紙製ADVANTEC(11cm)濾紙を用い、吸引に際する減圧度は40.0hpであり、濾過に要した時間は7秒であった。
(比較例1)
次のように実施例1と晶析方法のみを変更して、例示化合物(C−14)の結晶溶媒を含まないものを合成した。三ツ口フラスコに化合物(1)55.07g、N,N−ジメチルアセトアミド250mlを入れ、氷冷下にて攪拌しながらここへ4−メチルピリジン46.6gを30分かけて滴下した後、1時間攪拌し、更に化合物(2)57.9gを2時間かけて滴下した。そのまま10時間攪拌した後、ここへ水500mlと飽和食塩水100mlと酢酸エチル500mlを添加して抽出し、得られた酢酸エチル層を水400mlと飽和食塩水100mlの混合水溶液で5回洗浄した。こうして得られた酢酸エチル層をロータリーエバポレーターで濃縮して得られた残留物にメタノール500mlを添加して氷冷下にて攪拌し、析出した結晶を吸引濾過にて濾取して目的の例示化合物(C−14)の結晶溶媒をふくまないものを65.8gを得た(収率88%)。得られた化合物が結晶溶媒を含んでいないことは、次に示すNMRデータより確認した。
このときの濾過条件は11cmヌッチェに東洋濾紙製ADVANTEC(11cm)濾紙を用い、吸引に際する減圧度は40.0hpであり、濾過に要した時間は71秒であった。
NMR(CDCl3):δ=10.31(brs、1H)、7.80(d、J=8.7Hz、2H)、7.51(d、J=8.7Hz、2H)、5.96(s、1H)、4.2−4.4(m、8H)、1.2−1.8(m、13H)、1.35(s、9H)、1.08(d、J=6.3Hz、3H)、0.91(s、18H)
(比較例2)
特開2004−123553号公報の実施例2に記載の方法にて、本発明の例示化合物(C−14)の結晶溶媒を含まないものを合成した。反応スケールは、特開2004−123553号公報に記載の化合物(A)を54.6g用いて行った。該公開公報に記載の化合物(F)が66.0g得られ、このときの濾過条件は11cmヌッチェに東洋濾紙製ADVANTEC(11cm)濾紙を用い、吸引に際する減圧度は40.0hpであり、濾過に要した時間は80秒であった。得られた化合物は、次に示すNMRデータより、結晶溶媒は含んでいないことを確認した。
NMR(CDCl3):δ=10.31(brs、1H)、7.80(d、J=8.7Hz、2H)、7.51(d、J=8.7Hz、2H)、5.96(s、1H)、4.2−4.4(m、8H)、1.2−1.8(m、13H)、1.35(s、9H)、1.08(d、J=6.3Hz、3H)0.91(s、18H)
(比較例3)
特開2004−123553号公報の実施例1に記載の方法にて、本発明の例示化合物(C−5)の結晶溶媒を含まないものを合成した。反応スケールは、特開2004−123553号公報に記載の化合物(A)を54.6g用いて行った。該公開公報に記載の化合物(C)が56.2g得られ、このときの濾過条件は11cmヌッチェに東洋濾紙製ADVANTEC(11cm)濾紙を用い、吸引に際する減圧度は40.0hpであり、濾過に要した時間は85秒であった。得られた化合物は、結晶溶媒は含んでいないことをNMRデータより確認した。
(比較例4)
特開2002−174885号公報の実施例1に記載の方法にて、該公開公報に記載の例示化合物1を72.0g合成した。得られたものは結晶溶媒を含まないことをNMRデータより確認した。
(比較例5)
特開平8―109172号公報の合成例1および2に記載の方法にて、該公開公報に記載の化合物III−1a〜fおよび化合物III−3a〜3nを合成した。得られたものはいずれも結晶溶媒を含まないことをNMRまたはDSCデータより確認した。
実施例1で得られた例示化合物(C−14)のX線構造解析で得られた立体構造のORTEP図による表示

Claims (4)

  1. イソプロピルアルコールを結晶に取り込んだ下記(C−5)または(C−14)で表されるピロロトリアゾール化合物。
  2. イソプロピルアルコールを結晶に取り込んだ下記(C−14)で表されるピロロトリアゾール化合物。
  3. 前記ピロロトリアゾール化合物が、色素形成カプラーであることを特徴とする請求項1または2に記載のピロロトリアゾール化合物。
  4. 前記ピロロトリアゾール化合物が、ハロゲン化銀写真感光材料用シアンカプラーであることを特徴とする請求項1または2に記載のピロロトリアゾール化合物。
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