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JP4515330B2 - 高湿分ガスタービン設備、その制御装置及び制御方法 - Google Patents

高湿分ガスタービン設備、その制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明はガスタービン燃焼器で燃焼する圧縮空気を加湿する高湿分ガスタービン設備、その制御装置及び制御方法に関する。
近年、ガスタービン燃焼器で燃焼する圧縮空気を加湿して出力及び効率の向上を図る高湿分ガスタービン設備が提唱され、工場向け小規模発電や熱電併給(コジェネレーション)への利用が期待されている。この高湿分ガスタービン設備は、加湿することで燃焼用空気の体積流量が増加するので従来型のガスタービン設備に比して高効率である。また燃焼用空気の湿分増加により燃焼温度が低下するのでタービン各部の高温化や窒素酸化物等の排出を抑制することもできる。
この種の高湿分ガスタービン設備では、一般に増湿器で加湿した圧縮機からの圧縮空気を再生熱交換器に導き、ここでタービンから排出される排気ガスにより加熱した燃焼用空気を燃料とともに燃焼器で燃焼する。圧縮空気に添加される供給水は、空気冷却器にて圧縮機からの圧縮空気で予熱したものと給水加熱器にてタービンからの排気ガスで予熱したものとをタンクに一旦貯留し、このタンク内の貯留水を増湿器に供給することが知られている(特許文献1等参照)。
特開平11−257096号公報
高湿分ガスタービン設備では、燃焼用の圧縮空気を加湿し始めると燃焼温度が低下し、再生熱交換器11及び給水加熱器12における排気ガスの熱回収量が変動する。その結果、給水加熱器12を通過した供給水の温度が低下して一定時間後には増湿器における加湿量が減少し、排気ガス温度が上昇し始める。圧縮空気の加湿開始時や加湿停止時にはこうしたサイクルが繰り返され、ガスタービンを含むシステム全体の温度・圧力・流量・湿度等が周期的に変動し発電量や生産した電気の周波数が長時間不安定となる。そのため、プラントの起動停止に長時間を要し、負荷変化時の負荷追従性を十分に確保することも難しい。小規模設備やコジェネレーションでは日々の電力需要や蒸気需要の変動に応じてプラントを逐次起動停止・負荷変化する必要があることから、負荷変化率の向上や起動停止時間の短縮などの運用効率の向上が求められる。
本発明の目的は、起動停止時の運転状態を短時間で安定させ負荷変化への追従性を向上させることができる高湿分ガスタービン設備、その制御装置及び制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、ガスタービンの燃焼器で燃焼する圧縮空気を増湿器で加湿する高湿分ガスタービン設備において、空気冷却器からの供給水を増湿器に供給するか排水するかの割合を変更可能な第1制御弁と、給水加熱器からの供給水を増湿器に供給するか排水するかの割合を変更可能な第2制御弁と、これら第1及び第2制御弁を制御して増湿器での圧縮空気の加湿量を調整する制御装置とを備える。
本発明によれば、増湿器で圧縮空気に添加される供給水の温度を調整し圧縮空気の加湿量を段階的に調整することが混合器でできるので、起動停止時の運転状態を短時間で安定させ負荷変化への追従性を向上させることができる。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る高湿分ガスタービンシステムの概略構成を表す回路図である。
本システムは、空気を圧縮する圧縮機2と、この圧縮機2で圧縮された空気(圧縮空気)の少なくとも一部を加湿する増湿器8と、この増湿器8で加湿された圧縮空気を燃料とともに燃焼する燃焼器3と、この燃焼器3で生成した燃焼ガスにより駆動されるタービン1と、このタービン1から排出された排気ガスと増湿器8から燃焼器3に供給される加湿空気との間で熱交換させる再生熱交換器11と、増湿器8で圧縮空気を加湿する供給水をタービン1からの排気ガスで予熱する給水加熱器12と、増湿器8で圧縮空気を加湿する供給水を圧縮機2からの圧縮空気で予熱する空気冷却器32と、給水加熱器12で予熱した供給水と空気冷却器32で予熱した供給水とを混合する混合器29と、給水加熱器12を通過した排気ガスの湿分を回収する水回収装置15と、空気冷却器32からの供給水が混合器29と水回収装置15とに導かれる割合を変更可能な空気冷却器出口三方弁18と、給水加熱器12からの供給水が混合器29と水回収装置15とに導かれる割合を変更可能な給水加熱器出口三方弁17と、これら三方弁17,18の開度を制御することで増湿器8での圧縮空気の加湿量(湿度)を調整する増湿器制御手段とを備えている。
空気冷却器32は、圧縮機2で得られた圧縮空気から熱を回収する装置である。空気冷却器32にて圧縮空気から回収した熱量は増湿器8で噴霧する供給水の予熱に用いられる。またこの空気冷却器32は、圧縮器2で昇温・昇圧された圧縮空気がそのまま増湿器8の内部に流入した場合に気液接触によって増湿器8の内を流下する供給水が沸騰・蒸発するのを防止するものである。つまり空気冷却器32によって増湿器8に流入する前に圧縮空気を減温しておくことで増湿器8での圧縮空気の急激な湿度増加を防止する役割を果たす。
給水加熱器12は、再生熱交換器11を通過したタービン1からの排気ガスの熱を回収する装置である。給水加熱器12で回収した排気ガスの熱量は、増湿器8で噴霧する供給水の予熱に用いられる。
給水加熱器12で加熱された供給水や空気冷却器32で加熱された供給水は、増湿器8の内部を流下して増湿器8の底部に一旦貯留され、その後ポンプ24によって増湿器8の下部から空気冷却器32及び給水加熱器12へと供給される。空気冷却器32側に導かれた供給水は空気冷却器出口三方弁18を介して混合器29に供給される。給水加熱器12側に導かれた供給水は給水加熱器出口三方弁17を介して混合器29に供給される。これら三方弁17,18は、給水加熱器17又は空気冷却器18を通過してきた供給水の混合器29とブロー配管26とへの送水割合を調整することができる。三方弁17,18の開度は増湿器制御装置101からの指令により制御される。また、ブロー配管26に送水された供給水は水回収装置15に排水される。例えば、増湿器8の停止中は三方弁17,18をそれぞれブロー配管26側に切り換えて供給水を水回収装置15に排水し、増湿器8の運転中(圧縮空気の加湿時)には三方弁17,18をそれぞれ増湿器8側に切り換えて混合器29に供給する。
混合器29は空気冷却器32及び給水加熱器12からの供給水を混合するもので、空気冷却器32からの給水管路と給水加熱器12からの給水管路の単なる流路の合流部である。混合器29で合流した供給水は、この混合器29に貯留されることなく増湿器8に供給される。増湿器8は、内部に封入された充填物を介して圧縮空気に湿分を添加する装置である。増湿器8内の上部から噴霧した供給水は充填物表面上を流下しながら気液接触の作用により圧縮空気を飽和点まで加湿する。加湿された圧縮空気をここでは加湿空気と呼ぶ。増湿器8の底部の供給水が不足した場合等にはポンプ22を駆動して水回収装置15の貯留水から補給する。
増湿器8を出た加湿空気は配管9を介して再生熱交換器11に導かれ、ここでタービン1からの排気ガスと熱交換することで昇温する。これにより加湿空気はタービン1からの排気ガスの温度程度まで昇温し、再生熱交換器11を通過することで加湿空気の湿分は完全に蒸発する。そして、再生熱交換器11を通過した加湿空気(燃焼用空気という)は配管13を介して燃焼器3に導かれる。
燃焼器3では、再生熱交換器11で得られた燃焼用空気が燃料ポンプ5で加圧した燃料と混合され燃焼される。燃料流量は燃料流量調整弁制御装置102からの指令により燃料流量調整弁6の開度が制御されることで調整される。燃焼ガスの膨張仕事によって得られたタービン1の軸動力はシャフト20を介して圧縮機2及び発電機4に伝達される。タービン1の軸動力の一部は圧縮機2において空気の加圧に用いられ、その他は発電機4において電力に変換される。そして、タービン1を駆動しタービン1を通過した燃焼ガス(つまり排気ガス)は煙道14に導かれる。煙道14に導かれた燃焼ガスの熱エネルギーの一部は前述したように再生熱交換器11及び給水加熱器12で回収され、加湿空気の加熱や供給水の予熱に用いられる。再生熱交換器11及び給水加熱器12で熱を回収された排気ガスは煙道28を介して水回収装置15に導かれる。
タービン1からの排気ガス中の水分は水回収装置15にて回収される。この水回収装置15は煙道に水を噴霧して排気ガス中の水分を凝集・落下させて回収する方式である。凝集させた水は水回収装置15の底部の液溜まりに貯留され、前述したように必要に応じてポンプ22によって増湿器8に供給される他、ポンプ21によって汲み上げられて水回収装置15内にて上方から噴霧される。その際、効果的に排気ガス中の水分を捕集するために、水回収装置15内で噴霧する水はポンプ21により汲み上げられる途中で冷却用熱交換器25により冷却しておく。水回収装置15で水分を回収された排気ガスは煙突27を介して大気に放風される。また、水回収装置15には貯留水が不足しているようであれば図示しない貯水タンク等の水がポンプ23によって補給される。
ここで、混合器29の出口には増湿器8に供給する供給水の温度を計測する給水温度検出器30が設けられている。また、タービン1の出口にはタービン1から排出される排気ガスの温度を計測する排気温度検出器31が設けられている。排気温度検出器31の検出結果はガスタービン制御装置100に出力される。
ガスタービン制御装置100は中央給電指令所(図示せず)からの負荷要求指令(Unit Demand)UDを受け、負荷要求指令UDにプラント発電出力が追従するように燃料流量指令(Fuel Demand)FDを出力する。この燃料流量指令FDは前述した増湿器制御装置101と燃料流量調整弁制御装置102とに出力される。その際、本実施形態では、安全保護の目的で前述した排気温度検出器31により検出されたタービン出口排気温度Tx(計測値)が設定値を上回った場合、燃料流量指令FDを抑えて温度上昇によるガスタービンの損傷を防止する。また、タービン出口排気温度Txはガスタービンの性能あるいは運転状態を把握するための指標としても用いられることから本実施形態ではプラントの静定を判定するための基準としても用いられる。
そして、燃料流量調整弁制御装置102は燃料流量指令FDに応じた燃料調整弁開度信号110を出力し、燃料流量調整弁6の開度を制御する。一方増湿器制御装置101はガスタービン制御装置100からの燃料流量指令FDと給水温度検出器30からの混合器出口温度Twとを入力し、これら入力信号に応じて空気冷却器出口三方弁18に対する空気冷却器出口三方弁開度指令Cva及び給水加熱器出口三方弁17に対する給水加熱器出口三方弁開度指令Cvbを演算し出力する。
上記のように構成した本実施形態の高湿分ガスタービンプラントを起動するとき、まずポンプ23を駆動して水回収装置15の底部に供給水を貯留した後、ポンプ22を駆動して増湿器8の底部に供給水を導く。次にポンプ24を駆動し、空気冷却器32→空気冷却器出口三方弁18→ブロー配管26→ポンプ22→増湿器8の経路又は給水加熱器12→給水加熱器出口三方弁17→ブロー配管26→ポンプ22→増湿器8の経路で供給水を循環させる。このように供給水を循環させることによって、タービン起動時・負荷運転時の空気冷却器32及び給水加熱器12の空焚きを回避するとともに、空気冷却器32及び給水加熱器12内の供給水の沸騰(スチーミング現象)を防止する。
次にガスタービンを起動し、圧縮機2→配管7→空気冷却器32→増湿器8→配管9→再生熱交換器11→配管13→燃焼器3の経路で圧縮空気を燃焼器3へと導く。燃焼器3の安定性を考慮し、起動時には空気冷却器32及び給水加熱器12への供給水はブロー配管26から排出し、増湿器8での圧縮空気の加湿はまだ行わない。燃焼器3で発生した燃焼ガスはタービン1を駆動した後、煙道14→再生熱交換器11→給水加熱器12→煙道28→水回収装置15を経て煙突27を介して排出される。
ガスタービンが起動したら、次に増湿器8を起動する。増湿器8の起動時には空気冷却器出口三方弁18及び給水加熱器出口三方弁17を適宜混合器29側に切り換え、混合器29を介して供給される供給水によって圧縮機2からの圧縮空気を次の手順で加湿し始める。
図2は増湿器制御装置101による増湿器8の起動・停止手順の一例を表すフローチャートである。
ステップ201では、燃料流量指令FDから増湿器8の起動・停止操作の可否を判定する。つまり、増湿器8の起動・停止の可否を燃焼器3への燃料流量の状態から判定する。例えば、燃料流量指令FDが低い状態で増湿器8を起動した場合、加湿量の増加により燃焼が不安定となる。反対に燃料流量指令FDが高い状態で増湿器8を停止した場合、タービン出口排気温度がトリップ温度まで上昇する。そのためステップ201では、こうした不具合が発生しないように、燃料流量指令FDの値が設定値Aを超えたら増湿器8が駆動状態に、燃料流量指令FDの値が設定値B(<A)を下回ったら増湿器8が停止状態になるように、増湿器8の起動・停止操作の可否を判定する(図2中のステップ201の図示も参照)。続くステップ202ではステップ201の判定結果から増湿器8の運転モード(起動又は停止)を判定し、判定の結果、増湿器8を起動する場合はステップ203に、増湿器8を停止する場合はステップ207に移る。
ステップ203では、空気冷却器32で予熱された供給水の混合器29への供給割合(この時点では0%とする)が100%となるように、空気冷却器出口三方弁18への開度指令Cvaを演算し出力する。これにより増湿器8から燃焼器3に供給される加湿空気の湿分が増加する。このとき、加湿量の増加に伴って燃焼温度が低下しプラントの熱バランスが変動するが、空気冷却器側からの供給水の切り換えによるバランスの変動は一時的なものでありタービン排気温度が低下した後に安定する特性となる。
続くステップ204では、排気温度検出器31で検出されたタービン排気温度Tx及びガスタービン制御装置100から伝えられた燃料流量指令FDの変動を一定時間監視し、その変動幅からガスタービンが静定し以降のステップに手順を移せる状態となったかどうかを判定する。静定判定の方法は種々考えられるが、ここでは下記(式1)〜(式3)のように、一定区間内におけるタービン出口排気温度Tx及び燃料流量指令FDの時系列信号から、タービン出口排気温度Tx及び燃料流量指令FDのそれぞれの平均値と、タービン出口排気温度Tx及び燃料流量指令FDの正規化後の分散和とを演算し、これらの演算結果を用いて静定を判定する方法を用いた。
Figure 0004515330
ここで、Tは現在時刻、Δtは計測値Tx及びFDのサンプリング周期、NはTx及びFDのデータサンプル数である。Jはガスタービンが静定したと判定するための指標であり、しきい値以下となった場合にガスタービンが静定したと判定される。しきい値はプラントの出力と増湿器8の容量から求める。
状態が安定してステップ204でガスタービンの静定が確認されたら、ステップ205に移り、給水加熱器12で予熱された供給水の混合器29への供給割合(この時点では0%とする)が100%となるように、給水加熱器出口三方弁17への開度指令Cvbを演算し出力する。これにより増湿器8から燃焼器3に供給される加湿空気の湿分がさらに増加し、圧縮空気の湿度が定格付近まで上昇する。このとき、湿度の上昇によりタービン排気温度、再生熱交換器出口排気温度が変動し、さらに給水温度が変動することにより増湿器8からの加湿空気の湿分量が変動する。したがって、続くステップ206に手順を移し、ガスタービンの静定を確認した上で増湿器8の運転状態の切り替えを終了する。ステップ206の静定判定はステップ204と同様である。
一方、増湿器8の停止手順も起動手順と同じ要領で実施される。すなわち、ステップ202で増湿器8の停止が判定されてステップ207に手順が移ると、空気冷却器32からの供給水の混合器29への供給割合(この時点では100%)が0%となるように、空気冷却器出口三方弁18への開度指令Cvaを演算し出力する。これにより増湿器8から燃焼器3に供給される加湿空気の湿分が減少する。続くステップ208でガスタービンの静定が確認されたら、ステップ209に移り、給水加熱器12からの供給水の混合器29への供給割合(この時点では100%とする)が0%となるように、給水加熱器出口三方弁17への開度指令Cvbを演算し出力する。これにより増湿器8から燃焼器3に供給される加湿空気の湿分がさらに減少する。そしてステップ210でガスタービンの静定が確認されたら増湿器8の運転状態の切り替えを終了する。ステップ208,210の静定判定もステップ204と同様である。
図3は図2の手順による増湿器8の起動時のタービン出口排気温度Txの変動を表すグラフである。
空気冷却器出口三方弁18の開度を0→100%(ブロー配管から混合器)に切り換える(図2のステップ203)と、圧縮空気の加湿量の増加に応じてタービン出口排気温度Txが低下する。その後、給水加熱器出口三方弁17の開度Cvbを0→100%(ブロー配管から混合器)に切り換える(ステップ205)ことでタービン出口排気温度Txはさらに低下しようとするが、タービン出口排気温度Txの低下に伴って給水加熱器12から混合器29に導かれる供給水の温度が低下するので、増湿器8で噴霧される供給水の混合器出口温度Twも低下する。そのため圧縮空気の加湿量が低下してタービン出口排気温度Txが上昇し、Txは緩やかに変動した後に静定する。
ここで、本実施形態では予熱した供給水を増湿器8へ供給する系統として、空気冷却器32で予熱する系統と給水加熱器12で予熱する系統の2系統を用いている。このとき、空気冷却器32からの熱回収量は圧縮機2からの圧縮空気の温度に依存するが、圧縮空気の温度はタービン1の回転数及び圧縮機2の吐出圧力によってほぼ一意的に定まる。そのため、ガスタービン回転数を制御する負荷運転時では空気冷却器32からの熱回収量に大きな変動は生じない。よって、空気冷却器32で加熱した供給水を増湿器8に投入した場合(ステップ203)のタービン出口排気温度Txやタービン入口ガス温度は圧縮空気の加湿開始や加湿停止により変動はするものの比較的短時間で安定する。
これに対して給水加熱器12からの熱回収量は、再生熱交換器11の出口における排気ガスの温度に依存する。再生熱交換器11の出口の排気温度は、再生熱交換器11における排気ガスから加湿空気への熱移動量、燃焼器3に流入する燃焼用空気の温度及び湿度、燃焼器3への燃料流量、タービン1に流入する燃焼ガス温度、タービン排気温度Tx等、各部の熱や物質のバランス値によって変化する。そのため、負荷運転時においては、再生熱交換器11、燃焼器2、タービン1のそれぞれの状態によって給水加熱器12からの熱回収量が変化し、それに伴って増湿器8に投入する供給水の温度が変化する。増湿器8の出口における圧縮空気の加湿量は給水温度によって変動することから、タービン1、燃焼器3、再生熱交換器11、給水加熱器12及び増湿器8の各部における温度、圧力及び流量が長時間周期的に変動し、プラントの運転状態が安定するまでに長時間を要する。
したがって、仮に図2のステップ203,205の順番を入れ替えたり同時に実行したりする場合には、運転状態が長時間に亘り不安定となる。例として、図2のステップ203,205を入れ替えて増湿器8の起動時に空気冷却器18よりも先に給水加熱器17を操作する場合のタービン出口排気温度Txの変動を表すグラフを図4に示した。
図4に示すように、給水加熱器出口三方弁17を先に操作する場合、タービン出口排気温度Txは圧縮空気の加湿開始に伴って一旦低下するが、その後、供給水の混合器出口温度Twが低下するため上昇に転じる。こうして上昇と低下を繰り返しつつタービン出口排気温度Txはいずれ安定に向かうが、空気冷却器32での過熱と異なり給水加熱器12での加熱にはタービン出口排気温度Txが影響するので図2の手順におけるステップ203の場合に比べて運転状態が安定するまでに長時間を要する。
給水加熱器出口三方弁17の操作後に運転状態が安定したら、空気冷却器出口三方弁18が操作されるが、既に給水加熱器12からの供給水が混合器29に導かれるようになっているので、給水加熱器12での熱回収量に再度変動が生じる。つまり空気冷却器32からの供給水が増湿器8に供給されることで、燃焼用空気の湿分上昇→タービン出口排気温度Txの低下→給水加熱器12による熱回収量減少→増湿器8への供給水の温度低下→燃焼用空気の湿分減少→タービン出口排気温度Txの上昇・・・というサイクルをその後も繰り返し、ガスタービンが静定状態になるまでに長時間を要する。圧縮空気の加湿停止時も同様である。
また、図5は図2の手順と異なり増湿器8の起動時に空気冷却器18と給水加熱器17とを同時操作する場合のタービン出口排気温度Txの変動を表すグラフである。
図5に示したように、三方弁17,18を同時に操作した場合、給水加熱器12が操作されることで、給水加熱器12を操作することによる供給水の増加分と空気冷却器32を操作することによる供給水の増加分が同時にタービン出口排気温度Txの影響を受けることになる。その結果、圧縮空気の加湿量が急激に増減しタービン出口排気温度Txの周期変動が大きくなり、運転状態が安定するまでにより長時間を要する。加えて、圧縮空気の加湿量の変動幅が必要以上に大きくなるため、タービン排気温度が定格を超えてトリップ温度に達したり、燃焼器3にて失火したりする等といった不具合も起こり易い。圧縮空気の加湿停止時も同様である。
それに対し、本実施形態では、図2に示した通り、まず、タービン出口排気温度Txに影響されない空気冷却器32で予熱した供給水を増湿器8に供給することにより、圧縮空気の加湿開始時における運転状態の不安定化が最小限に抑えられる。そして、その後に給水加熱器12で予熱した供給水の供給を開始しても、空気冷却器32で過熱した供給水の添加によりタービン出口排気温度が低下した状態にあるため、給水加熱器12で予熱した供給水の加熱開始に伴う運転状態の不安定化も最小限に止まる。しかも、空気冷却器32で予熱した供給水と給水加熱器12で予熱した供給水は事前に混合器29で合流しているので、両者の温度の違いによる増湿器8内の噴霧水の温度ムラも生じず、良好な圧縮空気の加湿状態を実現することができる。このように、運転状態の不安定化が最小限となるように順を追って圧縮空気に添加される供給水を増湿器8に供給することにより、圧縮空気の加湿量を段階的に調整することができ、起動停止時の運転状態を短時間で安定させ負荷変化への追従性を向上させることができる。
また、空気冷却器32で予熱された供給水と給水加熱器12で予熱された供給水とを増湿器8に供給する前に合流させるに際し、両者を共用のタンクに一旦貯水することも考えられるが、タンク設置のためのスペース及びコストが増加する。それに対し、本実施形態では水回収装置15の貯水部を有効活用し、空気冷却器32で予熱した供給水と給水加熱器12で予熱した供給水とを必要時に混合器29を介して増湿器8に供給し、供給する必要のないときには水回収装置15に排水する構成とした。これによりタンク設置のスペース及びコストを節減することができ、供給水の循環による空気冷却器32と給水加熱器12の空焚き防止の効果も得られる。
また、増湿器8への供給水の水温制御をする限りにおいては、例えば空気冷却器32に圧縮空気を流通する配管に流量調整弁を設け、圧縮空気流量を制御することにより空気冷却器32による供給水の加熱量を調整することも考えられる。しかしこの場合には、流量調整弁を設けることによる圧力損失が加わるため、燃焼器3に供給される燃焼用空気の圧力損失増大につながる。それに対し、本実施形態では、増湿器8への給水温度のみで圧縮空気の加湿量を制御するので、燃焼用空気の圧力損失を最小限に止め、全体として高効率のシステムを構築することが可能となる。
図6は増湿器制御装置101による増湿器8の起動・停止手順の他の例を表すフローチャートである。
先の図2の手順では三方弁17,18を切換制御する場合を説明したが、三方弁17,18は開度調整可能であり、それぞれ混合器29への給水と水回収装置15への排水の割合を開度によって調整することができる。図6に示した例はこうした三方弁17,18の開度調整機能を活かした手順である。
図6において、ステップ301,302は図2のステップ201,202と同様である。ステップ302で起動モードが判定されたらステップ303に移り、まず空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaを増湿器8側に中間開度x%とし(つまり空気冷却器32からの供給水のx%が混合器29に流入するようにし)、空気冷却器32の供給水の一部(x%)を増湿器8に供給する。続くステップ304は図2のステップ204と同様であり、このステップでガスタービンが静定したことを確認した後、ステップ305に手順を移す。
ステップ305は図2のステップ205と同様であり、給水加熱器出口三方弁17の開度Cvbを増湿器側に全開とし(つまり給水加熱器12からの供給水の100%が混合器29に流入するようにし)、給水加熱器12の供給水を全量増湿器9に供給してステップ306に移る。
ステップ306では、混合器出口給水温度Twが目標値に一致するよう空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaをx%からx’%に補正する。空気冷却器三方弁18の開度Cvaを補正したら、ステップ304と同様の続くステップ307でガスタービンの静定を確認する。ガスタービンの静定が確認されたら、ステップ308に移って空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaを増湿器側に全開とし(つまり空気冷却器32からの供給水の100%が混合器29に流入するようにし)、増湿器8による加湿開始の手順を終了する。
一方、ステップ302で停止モードが判定されたらステップ309に移り、空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaを増湿器側100%から中間開度x%とし(つまり空気冷却器32からの供給水のx%が混合器29に流入するようにし)、空気冷却器32の供給水の一部(x%)をブロー配管26へと排水する。ステップ304と同様の続くステップ310でガスタービンが静定したことを確認したら続くステップ311に移行する。ステップ311は図2のステップ209と同様の手順であり、給水加熱器出口三方弁17の開度Cvbを増湿器側に全閉とし(つまり給水加熱器12からの供給水の100%がブロー配管26に流入するようにし)、給水加熱器12の供給水の全量を水回収装置15へと排水する。
続くステップ312では、混合器出口給水温度Twが目標値に一致するよう空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaをx%からx’%に補正し、続くステップ313でステップ304と同様にしてガスタービンの静定を確認する。ガスタービンの静定が確認されたら、ステップ314に移って空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaを増湿器側に全閉として(つまり空気冷却器32からの供給水の100%が水回収装置15に排水されるようにして)圧縮空気の加湿停止の手順を終了する。
図2の制御手順では、給水加熱器12からの供給水の全量を増湿器8に注水した際、増湿器8の出口での加湿空気の湿分の増加に伴ってタービン出口排気温度Txが変動し、さらに給水加熱器12の給水温度が変動して増湿器8の出口での湿分が変動する。これに対して図6の制御手順では、混合器出口給水温度Twの変動を監視して空気冷却器出口三方弁18を開度調整することで混合器出口給水温度Twを制御し、増湿器8の出口における圧縮空気の湿分変動を抑制する。これにより、図2の制御手順と同様の効果に加え、燃焼器3に供給する圧縮空気の湿分変動がより抑制され、増湿器8の起動・停止をより短時間で完了させることができる。
図7は図6の制御手順による増湿器8の挙動を示している。この図では、図6の制御手順により圧縮空気の加湿を開始した際のタービン出口排気温度Tx、混合器出口給水温度Tw、増湿器8の出口における絶対湿度を示してある。
ステップ303(図6)の時点では、空気冷却器出口三方弁18を中間開度x%とした場合、混合器出口給水温度Twは空気冷却器32の出口における給水温度に一致する。また、増湿器8での加湿が開始されるので増湿器8の出口湿度が上昇しそれに応じてタービン出口排気温度Txが低下する。
次に給水加熱器出口三方弁17をブロー配管26側から混合器29側へと切り換え(ステップ305)、空気冷却器出口三方弁18の開度調整によって混合器出口給水温度Twを制御する(ステップ306)。これにより増湿器8の出口湿度は上昇し湿度変化に応じてタービン出口排気温度Txも変動するが、混合器出口給水温度Twをほぼ一定に制御した結果、増湿器8の出口における湿度の過渡的な変動は最小限に抑制されガスタービンがより短時間に静定する。そして最後に空気冷却器出口三方弁18を混合器29側へと完全に切り替え(ステップ308)増湿器8の起動が完了する。
このように、図6の制御手順を実施することにより、混合器出口給水温度Twの変動を最小限に抑えることができ、増湿器8の起動時における運転状態をより短時間に安定させることができる。増湿器停止時も同様である。
なお、以上においては、ガスタービンの静定判定や三方弁17,18・燃料流量調整弁6の制御をタービン排気温度Txと燃料流量指令FDに基づいて実行したが、これらの他にも例えば発電出力・燃焼機の入口温度・再生熱交換器11の出口における圧縮空気温度・再生熱交換器11の出口における排気ガス温度等を用いることも考えられる。
また、図6の制御手順では増湿器起動停止時における混合器出口給水温度Twを一定に制御するよう空気冷却器出口三方弁18の開度Cvaを制御したが、混合器出口給水温度Twの目標温度TwRを燃料流量指令FD又は負荷要求指令UDの関数として、TwがTwRに追従するよう制御しても良い。この場合、負荷変化時における増湿器8の特性を任意に制御することによりさらに安定した負荷運用が可能となる。
また、図1に示した回路図では、空気冷却器32や給水加熱器12で加熱された供給水の混合器29と水回収装置15への供給割合を調整するのに三方弁17,18を用いたが、例えば空気冷却器32(又は給水加熱器12)から混合器29と水回収装置15とに接続する各配管にそれぞれ流量調整弁を設け、これら流量調整弁の開度調整によって同様の制御を行うようにしても良い。この場合も同様の効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る高湿分ガスタービンシステムの概略構成を表す回路図である。 増湿器制御装置による増湿器の起動・停止手順の一例を表すフローチャートである。 図2の手順による増湿器の起動時のタービン出口排気温度の変動を表すグラフである。 増湿器の起動時に空気冷却器よりも先に給水加熱器を操作した場合のタービン出口排気温度の変動を表すグラフである。 増湿器の起動時に空気冷却器と給水加熱器とを同時操作する場合のタービン出口排気温度の変動を表すグラフである。 増湿器制御装置による増湿器の起動・停止手順の他の例を表すフローチャートである。 図6の制御手順による増湿器の挙動を示す図である。
符号の説明
1 タービン
2 圧縮機
8 増湿器
3 燃焼器
6 燃料流量調整弁
11 再生熱交換器
12 給水加熱器
15 水回収装置
17 給水加熱器出口三方弁
18 空気冷却器出口三方弁
29 混合器
30 給水温度検出器
31 排気温度検出器
32 空気冷却器
100 ガスタービン制御装置
101 増湿器制御装置
102 燃料流量調整弁制御装置
Tw 混合器出口給水温度
Tx タービン出口排気温度
UD 負荷要求指令値

Claims (10)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、
    この圧縮機で圧縮された圧縮空気を加湿する増湿器と、
    この増湿器で加湿された圧縮空気と燃料とを燃焼する燃焼器と、
    この燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるタービンと、
    このタービンから排出された排気ガスと前記増湿器から前記燃焼器に供給される圧縮空気との間で熱交換させる再生熱交換器と、
    この再生熱交換器を通過した排気ガスによって前記増湿器で圧縮空気に添加される供給水を予熱する給水加熱器と、
    前記圧縮機からの圧縮空気によって前記増湿器で圧縮空気に添加される供給水を予熱する空気冷却器と、
    前記給水加熱器で予熱した供給水と前記空気冷却器で予熱した供給水とを合流させる混合器と、
    前記給水加熱器を通過した排気ガスの湿分を回収する水回収装置と、
    前記空気冷却器からの供給水が前記混合器と前記水回収装置とに導かれる割合を変更可能な第1制御弁と、
    前記給水加熱器からの供給水が前記混合器と前記水回収装置とに導かれる割合を変更可能な第2制御弁と、
    前記第1及び第2制御弁を制御して前記増湿器での圧縮空気の加湿量を調整する制御装置と
    を備えたことを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  2. 請求項1の高湿分ガスタービン設備において、前記制御装置は、
    前記増湿器での加湿開始時には、前記第1制御弁を制御して前記空気冷却器からの供給水を前記混合器に供給した後、前記第2制御弁を制御して前記給水加熱器からの供給水を前記混合器に供給し、
    前記増湿器での加湿停止時には、前記第1制御弁を制御して前記空気冷却器からの供給水を前記水回収装置に排水した後、前記第2制御弁を制御して前記給水加熱器からの供給水を前記水回収装置に排水する
    ことを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  3. 請求項1の高湿分ガスタービン設備において、前記タービンから排出される排気ガスの温度を検出する排気温度検出器を備え、前記制御装置は、この排気温度検出器からの検出信号と入力された負荷要求指令値とを基に前記第1及び第2制御弁を制御することを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  4. 請求項3の高湿分ガスタービン設備において、前記制御装置は、前記第1制御弁の制御後と前記第2制御弁の制御後に前記排気温度検出器の検出信号を監視することで運転状態の静定判定をし、静定が確認された後に手順を移行又は終了することを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  5. 請求項1の高湿分ガスタービン設備において、前記制御装置は、
    前記増湿器での加湿開始時には、前記第1制御弁を制御して前記空気冷却器からの供給水の一部を前記混合器に供給した後、前記第2制御弁を制御して前記給水加熱器からの供給水の全量を前記混合器に供給し、さらに前記第1制御弁を制御して前記空気冷却器からの供給水の全量を前記混合器に供給し、
    前記増湿器での加湿停止時には、前記第1制御弁を制御して前記空気冷却器からの供給水の一部を前記水回収装置に排水した後、前記第2制御弁を制御して前記給水加熱器からの供給水の全量を前記水回収装置に排水し、さらに前記第1制御弁を制御して前記空気冷却器からの供給水の全量を前記水回収装置に排水する
    ことを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  6. 請求項5の高湿分ガスタービン設備において、前記混合器から前記増湿器に供給される供給水の温度を検出する給水温度検出器をさらに備え、前記制御装置は、前記給水温度検出器の検出結果が目標値と一致するような前記第1制御弁への指令信号を演算することを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  7. 請求項1の高湿分ガスタービン設備において、前記混合器は、前記空気冷却器からの給水管路と前記給水加熱器からの給水管路の合流部であることを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  8. 請求項1の高湿分ガスタービン設備において、
    前記燃焼器に供給される燃料の流量を調整する燃料流量調整弁と、
    前記タービンから排出される排気ガスの温度を検出する排気温度検出器と、
    前記混合器から前記増湿器に供給される供給水の温度を検出する給水温度検出器と、
    前記排気温度検出器からの検出信号と入力された負荷要求指令値とを基に燃料流量指令値を演算するガスタービン制御装置と、
    このガスタービン制御装置からの燃料流量指令値に応じて前記燃料流量調整弁を制御する燃料流量調整弁制御装置とを有し、
    前記加湿量を調整する制御装置は、前記ガスタービン制御装置からの燃料流量指令値と前記給水温度検出器からの検出信号に応じて前記第1及び第2制御弁を制御して前記増湿器での圧縮空気の加湿量を調整する増湿器制御装置である
    ことを特徴とする高湿分ガスタービン設備。
  9. 空気を圧縮する圧縮機と、この圧縮機で圧縮された圧縮空気を加湿する増湿器と、この増湿器で加湿された圧縮空気と燃料とを燃焼する燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるタービンと、このタービンから排出された排気ガスと前記増湿器から前記燃焼器に供給される圧縮空気との間で熱交換させる再生熱交換器と、この再生熱交換器を通過した排気ガスによって前記増湿器で圧縮空気に添加される供給水を予熱する給水加熱器と、前記圧縮機からの圧縮空気によって前記増湿器で圧縮空気に添加される供給水を予熱する空気冷却器と、前記給水加熱器で予熱した供給水と前記空気冷却器で予熱した供給水とを合流させる混合器と、前記給水加熱器を通過した排気ガスの湿分を回収する水回収装置と、前記空気冷却器からの供給水が前記混合器と前記水回収装置とに導かれる割合を変更可能な第1制御弁と、前記給水加熱器からの供給水が前記混合器と前記水回収装置とに導かれる割合を変更可能な第2制御弁と、前記タービンから排出される排気ガスの温度を検出する排気温度検出器とを備えた高湿分ガスタービン設備に用いられ、前記第1及び第2制御弁を制御して前記増湿器での圧縮空気の加湿量を調整することを特徴とする制御装置。
  10. ガスタービンの燃焼器で燃焼する圧縮空気を増湿器で加湿する高湿分ガスタービン設備の制御方法において、
    前記増湿器での圧縮空気の加湿開始時には、圧縮機からの圧縮空気によって予熱された供給水を前記増湿器に供給した後、タービンから排出される排気ガスによって予熱された供給水を前記圧縮空気によって予熱された供給水に合流させて前記増湿器に供給し、
    前記増湿器での圧縮空気の加湿停止時には、圧縮機からの圧縮空気によって予熱された供給水の前記増湿器への供給を停止した後、タービンから排出される排気ガスによって予熱された供給水の前記増湿器への供給を停止し、
    これにより前記増湿器で圧縮空気に添加される供給水の温度を調整し圧縮空気の加湿量を段階的に調整する
    ことを特徴とする高湿分ガスタービン設備の制御方法。
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